JPH039859B2 - - Google Patents

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JPH039859B2
JPH039859B2 JP57200891A JP20089182A JPH039859B2 JP H039859 B2 JPH039859 B2 JP H039859B2 JP 57200891 A JP57200891 A JP 57200891A JP 20089182 A JP20089182 A JP 20089182A JP H039859 B2 JPH039859 B2 JP H039859B2
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JP
Japan
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fiber
resin
mold
molding
unsaturated polyester
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JP57200891A
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English (en)
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JPS5991030A (ja
Inventor
Nobuo Narisada
Yoshichika Kawabata
Rokuro Yamamoto
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DIC Corp
Yamamoto Kogyo KK
Original Assignee
Yamamoto Kogyo KK
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
Application filed by Yamamoto Kogyo KK, Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Yamamoto Kogyo KK
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Publication of JPS5991030A publication Critical patent/JPS5991030A/ja
Publication of JPH039859B2 publication Critical patent/JPH039859B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は繊維強化発泡不飽和ポリエステル樹脂
層を有する繊維強化熱硬化性樹脂筒状成形物の製
造法に関するものである。 従来、発泡樹脂層を有する繊維強化樹脂筒状成
形物は保温性能向上、剛性性能向上等を目的とし
て水タンク、保温容器等に実用化されている。 その成形方法として実施されている方法は、ガ
ラス繊維等の強化材と不飽和ポリエステル樹脂等
の液状熱硬化性樹脂とをハンドレーアツプ法、遠
心成形法、フイラメントワンデイング法等の各種
成形手段により、先づ繊維強化樹脂成形体を成形
し、その後該成形体に各種合成樹脂発泡体の定尺
板を接着剤等を用いて張り付ける方法が一般的で
ある。サンドイツチ成形体の場合は更に次の工程
で発泡体外周面に繊維強化樹脂成形層を構成し、
複合成形体を得ている。 この方法は定尺の発泡体を1枚づつ接着剤を塗
布して張り付ける作業のためわずらわしく、所望
の作業時間も多大である。更に技術的な問題点と
して発泡体面に継目が有るため、その継目をパテ
等で埋めてやる必要があり、その手間がかかる
上、保温性能の低下及び強度の不均一さが発生す
ることが挙げられる。また筒状成形物の場合、わ
ん曲部が有るため、その曲率半径に合致させて定
尺発泡体を屈曲させて張付ける必要があり、その
際発泡体といえども剛性を有しているためはね返
り現象があり、完全に曲率を一致させて接着させ
ることは困難である。一般に平面状物で繊維強化
樹脂体に発泡体を張り付ける作業は重し等で加圧
して接着性を向上させる手段が用いられるが、わ
ん曲部を有する筒状成形物の場合重しで加圧する
にしても一定間隔ずつ回数を重ねて作業する必要
があるので1個の成形品を完成させるのに有する
作業所要時間はぼう大なものになる。仮に発泡体
の接着性を向上せしめるために油圧力等で行なう
方法も考えられるが要する設備が大がかりとなり
経済的にも問題である。 かかる問題点を解決するのに、発泡用樹脂をス
プレー機等を用いて繊維強化樹脂成形体の外側よ
り吹付け発泡し、発泡体層を構成させることは容
易に想像出来る。しかし、外側より吹付け発泡さ
せる場合周知の様に供給材料の約30%はミストと
して空気中に飛散するため省資源指向に逆行し、
作業環境上極めて問題で、特にウレタン発泡の場
合イソシアネート類が有毒性であり、作業者の衛
生上の問題も発生する。 上記の如き欠点を改良するために特開昭49−
8562号では回転する円筒型体の内側に離型用シー
トを装着し、この離型用シートの内側に発泡合成
樹脂層を形成させ、次にロービング状の強化繊維
を円筒状型体の軸方向のほぼ中央に型体の長さと
ほぼ同じ寸法のガラス繊維等のロービング状強化
繊維を巻いた軸状体を設置し、前記発泡層の内側
に遠心力を用いて巻装し、その巻き移しが終了し
た後、今度は樹脂を供給するためのノズルを設け
た軸状体を、強化材を供給する場合と同様に、型
体軸のほぼ中央に型体の長さとほぼ同寸法の軸状
体を固定してノズルを通して樹脂を繊維上に吹き
つけ、遠心力を利用して樹脂を繊維強化材に含浸
させて、前記発泡層の内周面を覆つた複合管を得
る遠心成形方法が提案されている。この方法は発
泡体樹脂層と繊維強化樹脂層を連続的に成形し、
しかも発泡樹脂層に継目がなく、作業環境面、経
済性面で効果のある内巻き成形という点では優れ
た成形法である。 しかし、周知の如く強化繊維と呼ばれるガラス
繊維や炭素繊維は一般的に樹脂の比重より大きく
概略2倍以上の比重である。そのため、該特許の
実施例の如く、遠心力が働く様な状態に於いて回
転型体に比重の異る2種類の物質を供給すると、
比重の大きい物質が外側に位置してしまうのであ
る。 即ち、最初に比重の大きいガラス繊維を外側に
置き、その上から吹き付けられた樹脂は比重が小
さいためガラス繊維と全く分離してしまうことに
なり、かかる樹脂がガラス繊維中に浸透すること
が出来ず、繊維強化樹脂層と発泡層とは全く接着
しないことになる。また、この方法は、型体と概
略同一長さの樹脂と繊維強化材の別々の軸状体を
型体の中心軸附近に固定させ、別々の工程で繊維
強化材と樹脂を供給することになつているが、実
際に成形する際にどの様に軸状体を移動させ、か
つ稼動させるのが具体的でなく、極めて実現性の
乏しいものである。 本発明者等は、繊維強化発泡不飽和ポリエステ
ル樹脂層と繊維強化樹脂層とを継目がないように
接合して連続的に生産し、環境衛生面で優れる内
巻き成形でしかも耐熱性に優れ、高強度の発泡層
を有する筒状成形物の製造方法が鋭意研究の結
果、本発明に到達した。 即ち、本発明は重力の2倍より小さい遠心力が
生じる速度で回転する筒状型の内壁面に於いて、
(A)繊維強化熱硬化性樹脂を供給し、その上を自在
に回転する少なくとも1個の押圧ロールの自重で
押圧し成形する工程及び(B)発泡性不飽和ポリエス
テル樹脂を供給して発泡成形する工程、必要によ
り上記(A)及び(B)工程の繰り返し工程により成形す
ることを特徴とする繊維強化発泡不飽和ポリエス
テル樹脂層を有する繊維強化熱硬化性樹脂筒状成
形物の製造法を提供する。 本発明で用いられる筒状の型は回転軸方向に沿
つて少なくとも二ツ割にでき、外側で締付けボル
トによつて閉じることができるものが好ましく、
通常その断面が円、楕円、多角形およびこれらの
部分的に欠けたものである。この型の材質は金
属、木、プラスチツク、石等であるが、とりわけ
金属が好ましい。又、この型の大きさは特に制限
はないが、型内面で成形することと成形物の運搬
を考慮して通常内径1〜4m、長さ1〜10m程度
である。勿論径や長さを上記範囲以外にすること
もできる。 本発明に於いては上記型の内側に繊維強化熱硬
化性樹脂、即ち繊維強化材および液状熱硬化性樹
脂の供給部が置かれ、その供給部が前後に自在に
移動するか、又はかかる供給部が固定されて型自
体が前後に移動するように設計される。 又、本発明でのモーターで駆動される複数個の
ローラーによつて回転される。その際の回転速度
は重力の2倍より小さい遠心力が生じる速度が選
択され、好ましくは重力の1.2倍以下、最適には
重力より小さい遠心力が生じる速度である。尚、
各工程により回転速度は上記範囲内で適宜選択さ
れる。 一般に、回転体に於ける壁面での遠心力はF=
mγω2により求められる。この場合、Fは遠心
力、mは単位質量、γは回転体の半径、ωは角速
度である。仮に2mの内径の円筒型を60回転/分
の速度で回転させてFRP製円筒成形物を作製す
る際の成形物の1cm3単位に働く遠心力は成形材料
の比重を約1.8とすると7.24g・cm/s2となり、こ
れに対して重力がF=mα……(注:αは加速度)
で計算され、1.8g・cm/s2となることから重力の
約4倍となる。この場合、遠心力が重力の2倍と
なるには回転数が42回転/分、周速度が266m/
分程度である。尚、本発明者らの実験によれば、
一般的な遠心成形法に於いては供給した成形材が
型体より落下しないようにするには重力の2倍を
越える、好ましくは4倍以上の遠心力が必要であ
り、遠心力がそれより少ないと成形材料を壁体に
押圧することが難しくなる。 上述から、本発明の型体は内径によつて変わる
ため必ずしも正確ではないが、1〜30回転/分、
好ましくは1〜18回転/分、より好ましくは1〜
15回転/分程度の回転速度、或いは周速度0.5〜
250m/分で回転される。 繊維強化熱硬化樹脂に用いられる繊維強化材は
ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維(デユポン
社製、ケブラー繊維)等の公知の繊維強化材を挙
げることができ、特にガラス繊維が好ましい。か
かる強化材はマツト状、ロービング状、ロービン
グを適当な長さに切断したチヨツプ状のもの等が
使用され、それらの組合せで使用することも可能
である。又、かかる強化材の使用量は通常、成形
物中の10〜80重量%、好ましくは15〜60重量%、
より好ましくは20〜50重量%となる量が適当であ
る。 又、繊維強化熱硬化樹脂に用いられる液状熱硬
化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、フエノール樹脂、ビニルエステル樹
脂等の公知の液状熱硬化性樹脂が挙げられ、特に
不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。この不飽和
ポリエステル樹脂を用いる場合には、触媒として
過酸化物等および硬化促進剤としての金属塩、ア
ミン等を併用して硬化する方法が好ましい。かか
る触媒および硬化促進剤は型内面の繊維強化材上
に樹脂とは別々に、又は予め混合されて供給され
ても良い。尚、かかる不飽和ポリエステル樹脂は
紫外線硬化等の硬化手段で硬化せしめてもよい。 上記液状熱硬化樹脂は繊維強化材への含浸性、
たれ現象等から粘度が重要となる。即ち、樹脂粘
度が低過ぎる場合は成形物が白化したり、たれ現
象が生じやすく、逆に高過ぎる場合には含浸性が
悪く、そのため成形材料をローラーで押圧しても
型面に附着せず落下してしまい成形できなくな
る。このような点からかかる樹脂の粘度は通常、
0.5〜20ポイズ/25℃(ブルツク・フイールド粘
度)、好ましくは1.0〜15ポイズ/25℃、更に好ま
しくは2〜10ポイズから適宜選択される。 本発明の成形方法に於ける繊維強化熱硬化性樹
脂層の成形は液状熱硬化性樹脂と繊維強化材とか
らなる成形材料の表面を、自在に回転する押圧ロ
ールの自重で押圧して液状熱硬化性樹脂を繊維強
化材に含浸せしめ、次いで硬化せしめることによ
り行なわれる。この成形方法は、特開昭54−
111577号に示される如き径が大幅に異る型体と押
圧ロールとをチエーンホイール等を用いて強制的
に回転速度を同一にさせ、含浸脱泡を行なう方法
とは全く異なる。すなわち、本発明では第5図の
様に押圧ロールが自在に回転する様な機構であ
る。この際、押圧ロールは前後の適当な幅で自由
に移動できるように少くとも1個のクランクによ
るか、適当な幅で可動する軸棒によるか、又はそ
れらの組合せによつて調節されるのが望ましい。
かかるロールが成形材料を押圧する際には押圧ロ
ールはその回転が人為的に操作されずに、型体の
回転に同調しながらも成形材料の抵抗等による回
転速度の変調に対応できるものである。 上記繊維強化熱硬化性樹脂層を成形する際に液
状熱硬化性樹脂を繊維強化材に十分含浸させるの
に押圧ロールの自重が採用される。勿論、押圧ロ
ールの自由な回転を妨げない範囲で多少の荷重を
掛けることは差しつかえないが、荷重が大き過ぎ
るか、ロール自身の重さが大となると、型体の回
転速度が遅いためロールが成形材料中に沈み込ん
で樹脂がしぼり出されて樹脂含量の低い成形物と
なるので好ましくない。又、逆に押圧ロールの重
さが小さいと樹脂の含浸が不分となり、成形材料
中に空気泡が残り型面より該材料が落下し成形で
きなくなる。そのため、本発明で用いられる押圧
ロールは通常、長さ10〜100cm、好ましくは30〜
70cmのものであり、その自重としてロールの長さ
1cm当り20g〜600g、好ましくは50〜400g、更に
好ましくは80〜300gの荷重、すなわち押圧力が
成形材料面にかかるものが適する。かかるロール
で樹脂の含浸、空気泡の脱泡を効率よく達成させ
るために、本発明に於いては上記ロールを適当な
間隔で3本以上用いた方が良い。 上記押圧ロールの形状としては、その長さは上
記の如くであるが、成形物の長さに対応して適宜
変えることができ、又、その径は型体の内径より
小さく、型体中で自在に回転できる寸法であれば
よく、通常直径5〜40cmが適当である。又、押圧
時成形材料と接触するロール外周面には溝が有つ
た方が良く、その溝の形状はロール軸方向に直線
状、螺旋状、碁盤目状等自由に選択でき、その深
さも自由に選択できる。更に、押圧ロールはその
外周面に網目状のネツトが被覆されたものでも良
い。 本発明で用いられるロールの材質は上記押圧力
が生じ得るものであればよく、例えば鉄、アルミ
ニウム、ステンレス、銅、木、プラスチツク等の
公知のものが挙げられ、これらを組合せたもので
あつても差しつかえない。尚、ロール内部は空ど
うであつてもなくてもいずれでもよい。 本発明の方法では、繊維強化熱硬化性樹脂層の
成形前又は成形後、発泡性不飽和ポリエステル樹
脂を供給して発泡成形が行なわれる。かかる発泡
性不飽和ポリエステル樹脂には繊維強化材を含ん
でいても良い。 その際用いられる発泡性不飽和ポリエステル樹
脂としては、通常液状の不飽和ポリエステル樹脂
又はビニルエステル樹脂、発泡剤、促進剤、硬化
剤等から成り、液状樹脂の形態で供給され、その
後に反応し発泡する機構のものであれば自由に選
択できる。上記液状の不飽和ポリエステル樹脂又
はビニルエステル樹脂は、通常25℃で1.5〜30ポ
イズの粘度のものが用いられる。 発泡性不飽和ポリエステル樹脂に用いられる発
泡剤は一般公知の不飽和ポリエステル樹脂用の発
泡剤から自由に選択できる。例えば、ヒドラジド
化合物、イソシアネート化合物、アゾ化合物等と
過酸化物との組合わせが挙げられる。酸と炭酸カ
ルシウムとの組合わせ等の他の発泡剤を用いても
良い。 又促進剤、硬化剤は上記発泡剤とも反応し発泡
反応するものか、もしくは樹脂の硬化反応に用い
られるものあるいは両者の反応に用いられるも
の、例えば促進剤として金属塩、アミン類等、硬
化剤として過酸化物等が用いられる。 発泡性不飽和ポリエステル樹脂には強度等の物
性を向上せしめることができる繊維強化材を配合
した方が好ましく、かかる繊維強化材としては前
述の繊維強化熱硬化性樹脂に用いられる繊維強化
材と同様のものが用いられる。又、発泡性不飽和
ポリエステル樹脂は必要に応じ他の各種無機充填
剤、微小中空球体等を混合させても良い。尚、か
かる発泡性樹脂の発泡倍率は使用する目的によつ
て自由に選択することが可能であるが、一般的に
は1.3〜30倍程度が好ましく、より好ましくは1.5
〜20倍である。 本発明に於ける筒状型体への発泡性不飽和ポリ
エステル樹脂の供給の際には発泡剤の種類によつ
て樹脂、硬化剤及び発泡剤を予め混合するか、そ
れぞれ個別又はいずれか2種の混合物をホース等
で移送して型体内面に供給する直前に三者を混合
する等の手段が適宜選択される。通常、樹脂、硬
化剤及び発泡剤の各原料タンクを筒状型体の外部
に設置し、トランスフアーポンプ等を利用してホ
ースを通じて各原料を筒状型体の内部に設置され
た該原料供給装置の混合機に移送され混合されて
未発泡状態で吐出口より型体内面に供給される。
吐出方法はスプレー方式によつても重力により落
下させる方式によつても良い。又、供給される樹
脂の温度は5〜70℃が好ましく、より好ましくは
30〜60℃である。 尚、本発明で用いられ、繊維強化材と併用しな
い発泡性不飽和ポリエステル樹脂は、筒状型体の
回転速度が遅いため発泡硬化時間が長過ぎると該
型体の頂部附近で型体から樹脂が流下してしまう
ので、通常上記樹脂が供給される型体の底部から
型体が約1/4程度回転する間に発泡硬化するもの
が用いられる。勿論、上記樹脂の粘度等による影
響が大きいため、かかる樹脂の発泡硬化時間は多
少長くても短かくても差しつかえない。又、繊維
強化材を併用する場合には、前記繊維強化熱硬化
性樹脂層の成形工程と同様に押圧ロールで供給原
料表面を押圧しても良い。かかる押圧ロールを用
いて成形する際には、発泡性不飽和ポリエステル
樹脂は発泡硬化時間の長いもの、例えば30分以上
のものが好都合である。 前述の成形による繊維強化熱硬化性樹脂層及び
発泡不飽和ポリエステル樹脂層の組合せは自由に
選択出来る。例えば繊維強化熱硬化性樹脂層を内
層とし、発泡樹脂層を外層とするか、その逆も可
で有り、又それらの外層の上に他方の層を積層し
た三層以上のものも差しつかえない。好ましくは
繊維強化熱硬化樹脂層間に発泡体層が入つた三層
構造である。尚、発泡樹脂層が最外層となる場合
にはその外側に金属、プラスチツク、紙等を筒状
成形物の成形後被覆するか、又は成形前に予め型
内面に張り付けておいて成形と同時に被覆しても
良い。後者の場合、他の被覆材は型体と発泡樹脂
層との離型用基材として作用する利点がある。 本発明に於ける繊維強化熱硬化性樹脂層の成形
工程例を図面により説明する。 第1図に示される如き、成形用型体Aがモータ
ー4の回転を伝えるローラー5によつて回転さ
れ、その内部に押圧ロール、成形材料供給部等を
有する往復摺動体Cが片持式梁体Bに沿つて前後
に移動できる装置が用いられる。又は、第3図に
示される如き、成形材料供給部および押圧ロール
の取付け部Iが片持式梁体Bに沿つて移動せずに
固定され、且つ成形用型体Aが回転し、同時に形
成が進むにつれて自走モーター制御盤15によつ
てコントロールされた型移動用モーター11によ
つて前後に移動することができる装置が用いられ
る。 型体A中で、先づ繊維強化材受入れ口7から入
つた強化材が強化材カツター8によつて裁断され
て型内面に落下され、次いで液状熱硬化性樹脂供
給装置Eから樹脂および触媒等が強化材上に供給
される。その後押圧ロールFが成形材料上を押圧
していく。 その際、押圧ロールFは、第5図に示される如
き押圧ロール軸受30およびクランク29によつ
て遊びが生じるようになつている。 型体A又は往復摺動体Cが成形が進むにつれて
移動して成形物が形成され、液状熱硬化性樹脂の
硬化後に筒状物が作製される。 次いで、本発明に於ける発泡剤としてヒドラジ
ド化合物を用いた繊維強化発泡不飽和ポリエステ
ル樹脂層の成形工程例を図面により説明する。 成形用装置及び繊維強化材の供給方法について
は前記繊維強化熱硬化性樹脂層の成形工程の際に
用いた装置及び方法と同様とし、発泡性不飽和ポ
リエステル樹脂の供給は第6図に示される如き装
置により行なわれる。即ち、第6図の装置の発泡
性不飽和ポリエステル樹脂吐出口35が第1図の
如き装置の往復摺動体Cに取り付けられ、樹脂と
硬化助剤、即ち金属塩が樹脂タンク36からトラ
ンスフアーポンプ32より加温器33に移送され
て加温され、発泡剤タンクからのスチレンモノマ
ー等に分散された発泡剤とラインミキサー34で
混合され、次いで硬化剤タンク38からの硬化剤
とラインミキサー40で混合されて吐出口35か
ら型体内面に供給される。この際、発泡性不飽和
ポリエステル樹脂は予め供給されている繊維強化
材上に供給され、特に押圧ロールを用いない場合
には型体が1/4回転速度の間にかかる強化材に含
浸し、発泡硬化する。 この様にして成形された発泡樹脂層をもつた繊
維強化樹脂筒状物は、従来の方法によるものと異
なり連続的に生産され、しかも発泡層が継目がな
いため強度性能、耐熱性能に優れ、更に接着性能
が優れているためあらゆる方向に対して強度の高
いものであり、タンク、浄化層、サイロ等の筒状
容器として用いることができる。 実施例 1 内径2.8m、長さ6mの筒状型体を用いて第1,
2,4および5図の如き製造装置により先づ繊維
強化熱硬化性樹脂層を成形した。 先づ、6回転/分(周速度53m/分)の速度で
回転する鉄製型の内面にガラスロービングSP−
3(旭フアイバーグラス社製)を50mm長さに切断
して4Kg/分の割合で供給し、次いで予め硬化促
進剤として6重量%のナフテン酸コバルト溶液
(大日本インキ化学社製)を0.4重量%混合した粘
度6ポイズ/25℃の不飽和ポリエステル樹脂液
(ポリライトFG−104、大日本インキ化学社製)
と、触媒としての55重量%MEKPO溶液(日本油
脂社製)を1.5重量%混合した粘度5ポイズ/25
℃の不飽和ポリエステル樹脂液(同上)とを別々
に調製し、各々をポンプを用いて2インチ径の導
管を通して4Kg/分の割合でガラス繊維の上に供
給した。 その後に、長さ50cm、直径15cm、重量11.5Kgで
あり、円周方向に溝が設けられたステンレス製押
圧ロールで押圧した。その際、押圧ロールはほぼ
10cmのロール間隔で3本用い、各押圧ロールの自
重による押圧力は約230g/cmであつた。 尚、ガラス繊維、樹脂等の供給部および押圧ロ
ールが取り付けられた往復摺動体は型回転軸に沿
つて30cm/分の速度で移動させた。 得られた繊維強化熱硬化性樹脂層は長さ6m、
直径2.8m、肉厚3mmのものであつた。 かかる樹脂層を成形した後、型体を上記と同様
に回転させながら該樹脂層の上に、先づガラスロ
ービングSP−3を50mm長さに切断して2Kg/分
の割合で供給した。一方予め硬化促進剤として6
重量%ナフテン酸コバルト溶液(大日本インキ化
学社製)を0.2重量部混合した粘度12ポイス/25
℃の不飽和ポリエステル樹脂液(ポリライトFF
−100、大日本インキ化学社製)を樹脂液温度50
℃に加温してポンプで移送した。又、別ラインか
らのヒドラジド化合物(セロゲンXP−100、ユニ
ロイアル ケミカル社製)とスチレンモノマーと
を1:1の割で混合したものと上記樹脂液とを
16:100の割合でラインミキサーで混合した。そ
の後別ラインからの55重量%MEKPOと上記樹脂
混合物とを2:100の割合でラインミキサーで混
合した。こうして得られた発泡用樹脂混合物を吐
出口より8Kg/分の割合で上記ガラスロービング
上に供給した。尚、ガラス繊維、樹脂等の供給部
は型回転軸に沿つて30cm/分の速度で移動させ
た。 得られた繊維強化発泡不飽和ポリエステル樹脂
層は長さ6m、直径2.794m、肉厚20mmのものであ
り、発泡倍率2.5倍であつた。 更にその上に前述の繊維強化熱硬化性樹脂層の
成形を同様に行ない3層構造とした。 こうして得られた、繊維強化発泡不飽和ポリエ
ステル樹脂層を有する筒状成形物は長さ6m、直
径2.8m、肉厚26mmの3層構造のものであつた。 実施例 2 第7図に示す如き、長さ6m、直径2.8m及び両
弦の各長さ1mの欠円形状の筒状型を用い、実施
例−1と同様にして繊維強化熱硬化性樹脂層を成
形した後、その上に繊維強化発泡不飽和ポリエス
テル樹脂層を成形して二層構造の筒状成形物を得
た。この成形物は繊維強化熱硬化性樹脂層の厚さ
8mm、繊維強化発泡不飽和ポリエステル樹脂層の
厚さ15mmのものであつた。 実施例 3 実施例1と同様にして繊維強化熱硬化性樹脂を
成形し、長さ6m、直径2.8m、肉厚3mmの筒状成
形物を得た後、型体を同様に回転させながら、該
樹脂層の上に先づガラスロービングSP−3を50
mmの長さに切断して1.5Kg/分の割合で供給した。
一方、予め硬化促進剤として6重量%ナフテン酸
コバルト溶液(大日本インキ化学社製)を0.1重
量部混合した粘度5ポイズ/25℃の不飽和ポリエ
ステル樹脂液(FF−110、大日本インキ化学社
製)を移送した。又、別ラインからのイソシアネ
ート化合物(EMC−20、ウイトニー社製)と上
記樹脂液を20:100の割合でラインミキサーにて
混合した。 次いで別ラインからの55重量%MEKPOと上記
樹脂混合物を8:100の割合でラインミキサーで
混合した。こうして得られた発泡用樹脂液を吐出
口より3.5Kg/分の割合で前記ガラスロービング
上に供給した。 その後直ちに発泡性材料上を長さ50cm、直径15
cm、重量11.5Kgであり、円周方向に溝が設けられ
たステンレス製押圧ロールで押圧した。その際、
押圧ロールはほぼ10cmのロール間隔で3本用い、
各押圧ロールの自重による押圧力は約230g/cm
であつた。尚、ガラス繊維、樹脂等の供給部およ
び押圧ロールが取り付けられた往復摺動体は型回
転軸に沿つて30cm/分の速度で移動させた。 得られた繊維強化発泡不飽和ポリエステル樹脂
層は長さ6m、直径2.794m、肉厚20mm、発泡倍率
5倍であつた。 かかる繊維強化発泡不飽和ポリ
エステル樹脂層が硬化した後、その上に前述の繊
維強化熱硬化性樹脂層の成形を同様に行ない3層
構造とした。 こうして得られた繊維強化発泡不飽和ポリエス
テル樹脂層を有する筒状成形物は長さ6m、直径
2.8m、肉厚26mmの3層構造のものであつた。 参考例 参考として、実施例1及び実施例3で得られた
筒状成形物と、発泡層として市販のポリイソシア
ネート、ポリオール及び発泡剤からなるポリウレ
タン発泡層を形成させた以外は実施例1と同様に
して得られたポリウレタン発泡層を有する筒状成
形物(比較例)の形状、成形時間等を表1に示
す。 これらの筒状成形物は平面でなく曲面であるた
め機械的強度が測定しにくいものである。そこで
実施例1及び実施例3で用いた原料で上下層を繊
維強化不飽和ポリエステル層(FRP層)とし、
中間に繊維強化発泡不飽和ポリエステル層(発泡
FRP層)とした平板を作製した。又、比較例と
しては発泡FRP層の代りにポリウレタン発泡層
を形成して平板を作製した。これらの物性を表2
に示す。尚、曲げ強さおよび引張強さはJIS K−
7203に準じて、又引張り強さはJIS K−7113に準
じてそれぞれ測定した。
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
図面は本発明にかかる成形物の製造法を実施す
るのに当り使用する装置の一例を示し、第1図は
成形材料供給部、押圧ロール等が装備された往復
摺動体が片持式梁体に沿つて移動し得る成形装置
の縦断面正面図であり、第2図は第1図の装置の
側面図、第3図は成形材料供給部、押圧ロール等
が移動せず、型体が可動し得る成形装置の縦断面
正面図であり、第4図は押圧ロールが取り付けら
れた部分の正面図であり、第5図は第4図の部分
側面図であり、第6図は発泡性不飽和ポリエステ
ル樹脂供給装置の全体図であり、第7図は欠円形
状筒状型の側面図である。 A…成形用型体、B…片持式梁体、C…往復摺
動体、D…繊維強化材供給装置、E…液状熱硬化
性樹脂供給装置、F…押圧ロール、G…型体架台
部、H…成形材料供給部および押圧ロールの取付
け部、I…レール、1…蝶着部、2…締付けボル
ト、3…締付けボルト、4…モーター、5…ロー
ラー、6…支持体、7…繊維強化材受入れ口、8
…強化材カツター、9…繊維強化材落下口、10
…型内面、11…型回転モーター、12…型回転
用減速機、13…型移動用モーター、14…型移
動用減速機、15…自走モーター制御盤、16…
軸受ベアリング、17…トラバース用フオームギ
ア、18…強化材カツター駆動モーター、19…
樹脂供給ノズル、20…エアーシリンダー、21
…アーム、22…強化材切断樹脂製押えローラ
ー、23…繊維強化材、24…強化材抜け防止用
鉄製押えローラー、25…強化材切断用エアシリ
ンダー、26…強化材切断用回転プーリー、27
……モーター、28…樹脂供給ノズル、29…ク
ランク、30…押圧ロール軸受、31…押圧ロー
ル軸棒、32…トランスフアーポンプ、33…加
温器、34…ラインミキサー、35…発泡性不飽
和ポリエステル樹脂吐出口、36…樹脂タンク、
37…発泡剤タンク、38…硬化剤タンク、39
…洗浄溶剤タンク、40…ラインミキサー、41
…欠円状内部型材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重力の2倍より小さい遠心力が生じる速度で
    回転する筒状型の内壁面に於いて、(A)繊維強化熱
    硬化性樹脂を供給し、その上を自在に回転する少
    なくとも1個の押圧ロールの自重で押圧し、成形
    する工程、及び(B)発泡性不飽和ポリエステル樹脂
    を供給して発泡成形する工程、必要に応じて上記
    (A)及び(B)工程の繰り返し工程により成形すること
    を特徴とする発泡不飽和ポリエステル樹脂を有す
    る繊維強化筒状成形物の製造方法。
JP57200891A 1982-11-16 1982-11-16 発泡不飽和ポリエステル樹脂層を有する繊維強化筒状成形物の製造方法 Granted JPS5991030A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS498562A (ja) * 1972-05-12 1974-01-25
JPS54111564A (en) * 1978-02-21 1979-08-31 Yamamoto Kougiyou Kk Apparatus for making pipe made of frp

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