JPH039830Y2 - - Google Patents

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JPH039830Y2
JPH039830Y2 JP13416386U JP13416386U JPH039830Y2 JP H039830 Y2 JPH039830 Y2 JP H039830Y2 JP 13416386 U JP13416386 U JP 13416386U JP 13416386 U JP13416386 U JP 13416386U JP H039830 Y2 JPH039830 Y2 JP H039830Y2
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  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
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Description

【考案の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本考案は、発熱部を有する機器類の冷却のため
に使用される冷却水の循環系内に設置して比較的
少量の水を処理したり、あるいは各種研究施設等
で比較的少量の純水、特に溶存酸素を含まない純
水を必要とする場合に使用される多層構造のカー
トリツジ式純水製造装置に関するものである。
<従来の技術> レーダや各種放送設備に使用されているアンプ
等の発熱部を有する機器の冷却水としては、機器
類や配管、弁類等の腐蝕やスケールの生成、付着
を防止するために、溶解塩類は勿論、有機物や溶
存酸素をも可及的に除去した純水が使用されてい
る。
このような冷却水は、一般に発熱部を冷却して
水温が上昇した純水を冷却器で冷却した後、再び
冷却水として使用する、いわゆる循環式で使用さ
れるので、たとえ前記のような純水を用いたとし
ても循環冷却を繰り返すに従つて機器類や配管、
弁類等の冷却水との接液部の材質から極く少量の
有機物や金属イオン等の塩類が水中に溶出して蓄
積し、また外部から空気中の酸素を吸収して溶存
酸素が徐々に増加する。従つて、これら有機物や
塩類等の不純物及び溶存酸素を除去するため、冷
却水の循環系内に不純物及び溶存酸素除去用の各
種水処理装置を設置し、冷却水の一部をこれらの
水処理装置で常に処理して冷却水中の不純物量、
溶存酸素量が所定のの値を超えないようにしてい
る。このような冷却水の循環系においては種々の
水処理装置を適宜組み合わせて使用するが、処理
すべき冷却水の量が比較的少量の場合の代表的な
処理技術としては以下の如くである。
先ず、処理すべき冷却水を粒状または球状の活
性炭(以下活性炭という)を充填したカートリツ
ジ式の活性炭吸着装置で処理することにより冷却
水中に溶出、蓄積した有機物を除去し、次いで流
出水を還元性の銅を保持させた弱塩基性アニオン
交換樹脂を充填したカートリツジ式の脱酸素装置
で処理することにより、水中の溶存酸素を前記還
元性の銅と反応させて除去し、次いで流出水をH
型強酸性カチオン交換樹脂とOH型強塩基性アニ
オン交換樹脂の混合樹脂を充填した同じくカート
リツジ式の純水装置で処理することにより、水中
に溶出した金属イオン等の塩類を除去し、溶存酸
素を含まない純水とするものである。なお、通水
順序は上述のように、活性炭吸着装置、脱酸素装
置、純水装置の順に通水することが必要であり、
このような通水順序とすることによつて、活性炭
吸着装置の後段の弱塩基性アニオン交換樹脂及び
混合樹脂の有機物汚染を防止することが出来、あ
るいは、各種研究施設等で水道水等の残留塩素を
含有する原水を通水する場合にあつては、活性炭
吸着装置によつて残留塩素を除去することが出
来、後段のイオン交換樹脂の酸化分解を防止する
ことが出来る。また、脱酸素装置に充填されてい
る還元性の銅を保持させた弱塩基性アニオン交換
樹脂から極く少量漏出する銅イオンを、後段の純
水装置で除去することが出来る。従来から、比較
的少量の水を処理する場合に広く用いられている
上述のようなカートリツジ式水処理装置は、例え
ば円筒形のカートリツジの両端部に配置した透水
性の支持板の間に、前記活性炭あるいはイオン交
換樹脂等の吸着材を充填したカートリツジをハウ
ジング内に装着した構造のもので、原水を当該カ
ートリツジの一端部から供給し、カートリツジ内
を上昇流あるいは下向流で流してカートリツジの
他端部から処理水を取り出す構造のものである。
また、カートリツジ内の吸着材の処理能力が低下
した場合には、カートリツジと共にこれを外部に
取り出し、新品または再生済の吸着材が充填され
ているカートリツジと交換して用いるものであ
る。あるいは、アクリル製等のカラムからなるカ
ートリツジに前記吸着材を充填し、当該カートリ
ツジに直接原水を流入して処理水を得、また、当
該カートリツジ内の吸着材の処理能力が低下した
場合にはカートリツジ内の使用済吸着材を外部に
取り出し、新品または再生済の吸着材を再充填し
て用いるものなどもある。これらのカートリツジ
式水処理装置は再生設備を要しないものであり、
また、原水供給端に原水配管を接続して原水を通
じるだけで簡単に処理水が得られるような構造と
なつている。
<考案が解決しようとする問題点> 上述のような従来の処理技術には以下のような
問題点がある。
すなわち、有機物や残留塩素を除去するための
活性炭を充填したカートリツジ式の活性炭吸着装
置、溶存酸素を除去するための還元性の銅を保持
させた弱塩基性アニオン交換樹脂を充填したカー
トリツジ式の脱酸素装置、及び溶解塩類を除去す
るためのH形強酸性カチオン交換樹脂とOH形強
塩基性アニオン交換樹脂の混合樹脂を充填したカ
ートリツジ式の純水装置をそれぞれ用意し、これ
らをその順に組み合わせて使用していたため、設
置スペースが大きくなるとともに装置の製造コス
トも高価であるという問題点がある。また、運転
管理面においても繁雑になる傾向があつた。
本考案は、従来技術における上述の問題点を解
決し、安価でかつ運転管理の容易な純水製造装置
を提供することを目的とするものである。
<問題点を解決するための手段> 本考案は、上述の問題点を解決するため以下の
ような構成としている。
すなわち、粒状または球状の活性炭と、還元性
の銅を保持させた弱塩基性アニオン交換樹脂と、
H形強酸性カチオン交換樹脂とOH形強塩基性ア
ニオン交換樹脂の混合樹脂とを、両端部に透水性
の支持板を配置した一つのカートリツジ内に前記
弱塩基性アニオン交換樹脂充填層を中間にして三
層に積層して充填し、原水を当該カートリツジの
活性炭充填層側の端部から供給し、溶存酸素を含
まない純水を混合樹脂充填層側の端部から取り出
す構成としたものである。
以下に、本考案を図面を参照して詳細に説明す
る。
第1図は、本考案の実施態様の一例を示す、カ
ートリツジと共に使用済の吸着材を交換するタイ
プのカートリツジ式純水製造装置の縦断面図であ
り、純水流出口1を有するヘツド2を原水流入口
3を有するハウジング4にシール用のOリング8
を介して嵌合し、またヘツド2の純水流出口1に
連通する鍔付きの導出管5に、後述のような構成
に各吸着材を充填したカートリツジ6を接続した
ものであり、ヘツド2とハウジング4とは嵌合部
を例えば着脱自在なリング状のワンタツチジヨイ
ント7等の締め付け具で固定してある。なお、1
8は下部キヤツプ10の開口部に連通する鍔付き
の導入管であり、20A,20Bはシール用のパ
ツキンである。また、19はハウジング4の底部
に固定して設けたスプリングであり、カートリツ
ジ6を固定するとともにパツキン20A,20B
のシール性を高める作用を有する。当該カートリ
ツジ式純水製造装置は、いわゆる上昇流式のもの
であり、原水流入口3より流入させた原水は、ハ
ウジング4とカートリツジ6の隙間を通つてカー
トリツジ6の下端に達し、下部キヤツプ10の開
口部に連通する導入管18からカートリツジ6内
に上昇流で流入してカートリツジ6内の吸着材と
接触することにより溶存酸素を含まない純水とな
り、当該純水を純水流出口1を介して得るもので
ある。このような構造のカートリツジ式装置は、
従来から使用されている構造のものであるが、本
考案の特徴的な部分は、前記カートリツジ6内の
吸着材充填構成にある。すなわち、当該カートリ
ツジ6は、集水用のスリツト11Aを有する上部
キヤツプ9と、胴部12と、配水用のスリツト1
1Bを有する下部キヤツプ10とで容器を形成す
るとともに、活性炭あるいはイオン交換樹脂等の
吸着材は通過させず、水は通過させる上部支持板
13及び下部支持板14をカートリツジ6内の上
下両端部に配置し、上部支持板13及び下部支持
板14の間に、粒状または球状の活性炭15と、
還元性の銅を保持させた弱塩基性アニオン交換樹
脂16と、H型強酸性カチオン交換樹脂とOH型
強塩基性アニオン交換樹脂の混合樹脂17とを、
カートリツジ6の下部から順に活性炭15、弱塩
基性アニオン交換樹脂16、混合樹脂17となる
ように三層に積層して充填したものである。当該
カートリツジ6においては、前述のように先ず原
水を活性炭15と接触させて原水中の有機物ある
いは残留塩素を除去することにより、後段の弱塩
基性アニオン交換樹脂16及び混合樹脂17の有
機物汚染あるいは酸化分解を防止し、また弱塩基
性アニオン交換樹脂16から極く少量漏出する銅
イオンを混合樹脂17で除去できるように構成す
ることが重要であるから、各々の吸着材充填層が
いかなる場合にも相互に混合せず常に三層に積層
されていることが必要である。従つて、上述のよ
うな上昇流式のカートリツジ式純水製造装置にお
いては、原水の上昇流によつて前記各吸着材充填
層が相互に混合しないようにするため、また、原
水が吸着材充填層をシヨートパスすることにより
処理性能が低下しないようにするため、カートリ
ツジ6の上部支持板13及び下部支持板14の間
に、上記各吸着材を全体として隙間なく密に充填
する必要がある。
なお、前記各吸着材の充填割合は、原水水質や
カートリツジ式純水製造装置の使用状況等によつ
て異なるので、具体的状況に応じて適宜決めれば
よい。
本考案で使用する弱塩基性アニオン交換樹脂1
6としては例えばポリスチレン系、ポリアクリル
系等の樹脂母体に1〜3級アミンを結合した弱塩
基性アニオン交換樹脂が好適であり、例えばアン
バーライト(登録商標、以下同様)IRA−45、ア
ンバーライトIRA−35、アンバーライトIRA−
68、アンバーライトIRA−93、アンバーライト
IRA−99等が使用出来る。これらの弱塩基性アニ
オン交換樹脂を用いて、還元性の銅を保持させた
樹脂を作成するには以下に述べるような周知の方
法で行えばよい。すなわち、当該弱塩基性アニオ
ン交換樹脂に例えば硫酸銅溶液を通液して樹脂に
2価の銅イオンをアンミン錯塩形で結合させた
後、次いでこれに亜硫酸ナトリウム、ハイドロサ
ルフアイト等の還元剤溶液を通液して銅イオンを
1価ないしは金属銅まで還元して樹脂中に保持さ
せることにより、作成することが出来る。このよ
うな還元状態にある銅はそれ自身強い還元性を有
するばかりでなく、還元反応において強力な触媒
作用を有するので、水中の溶存酸素と速やかに反
応して脱酸素を行うことが出来るのである。
なお、カートリツジ6を交換する場合は、リン
グ状のワンタツチジヨイント7を外した後、ハウ
ジング4からヘツド2を取り外すとともにカート
リツジ6からヘツド2の純水流出口1に連通する
導出管5を取り外し、更にハウジング4内からカ
ートリツジ6を導入管18とともに抜き取り、導
入管18をカートリツジ6の下部キヤツプ10の
開口部から外す。新たなカートリツジ6を装着す
る場合には導入管18をカートリツジ6の下部キ
ヤツプ10の開口部にパツキン20Bを介して嵌
挿した後、当該カートリツジ6をハウジング4内
に装填し、更にヘツド2をOリング8を介してハ
ウジング4に嵌合させると共に導出管5とカート
リツジ6の上部キヤツプの開口部とをパツキン2
0Aを介して接続させ、最後にヘツド2とハウジ
ング4との嵌合部をワンタツチジヨイント7で締
め付けて固定する。
第2図は、本考案の他の実施態様を示すカート
リツジ式純水製造装置の縦断面図であり、第1図
に示した装置と同じくカートリツジと共に使用済
の吸着材を交換するタイプで、かつ上昇流式の装
置であるが、この場合にはカートリツジ6内の各
吸着材充填層の境界面に、活性炭及びイオン交換
樹脂は通過させず、水は通過させる、透水性の仕
切板21A及び21Bを横設したものであり、上
部支持板13、下部支持板14、及び当該仕切板
21A,21Bとで形成される三室の下部の室に
活性炭15を、中間の室に弱塩基性アニオン交換
樹脂16を、上部の室に混合樹脂17をそれぞれ
隙間なく密に充填した構成としている。このよう
な仕切板21を横設したカートリツジ6を形成す
るには以下のようにして行う。なお、第1図に示
したような、仕切板のないカートリツジを形成す
る場合もほぼ同様に行える。
すなわち、胴部12と下部キヤツプ10からな
る容器の上部から先ず下部支持板14を挿入し、
当該支持板14を下部キヤツプ10の直上に固定
し、次いで活性炭15を上部から充填して層を形
成させ、次いで透水性の仕切板21Aを上部から
挿入して当該活性炭15の充填層上部に接触させ
て固定し、次いで弱塩基性アニオン交換樹脂16
を上部から充填して同じく層を形成させ、次いで
透水性の仕切板21Bを上部から挿入して当該弱
塩基性アニオン交換樹脂16の充填層上部に接触
させて固定し、次いで混合樹脂17を上部から充
填して同じく層を形成させ、次いで当該混合樹脂
17の充填層上部に接触させて上部支持板13を
固定し、最後に上部キヤツプ9を装着すればよ
い。このような操作により、カートリツジ6内に
配置した上部支持板13、下部支持板14及び仕
切板21A,21Bとで形成される各室に各吸着
材が隙間なく密に充填され、かつ仕切板21A及
び21Bで各吸着材を完全に分割することが出来
る。
本考案に用いる透水性の仕切板21は原水の上
昇流あるいは運搬中の振動等によつてその位置が
ずれないように固定することが必要であり、カー
トリツジ6の内径よりやや大きな直径を有する透
水性の例えばポリプロピレン等の合成樹脂製の、
20〜30μm程度の孔径を有するマツトからなる円
板を用いるとよい。すなわち、このような透水性
の仕切板21をカートリツジ6の上部から押し込
むことにより、仕切板21の周縁部と胴部12の
内壁面との摩擦力を利用して当該仕切板21を固
定することが出来る。このような仕切板21を用
いることにより、構造が簡単でかつ安価に各吸着
材を分割することができるとともに、当該仕切板
21による濾過効果も期待できる。本考案に用い
る透水性の仕切板21としては前述したようなも
のを用いることが好ましいが、要はカートリツジ
6内に固定出来るものであればよいので、例えば
穴あきの円板の上面あるいは下面にサランネツト
等のネツトを張り付けたものを、あらかじめ胴部
12の内壁に取り付けた座等を利用して固定して
も差し支えない。
なお、上部支持板13及び下部支持板14も同
じような合成樹脂製の円板を用いることが出来る
し、あるいは上部キヤツプ9や下部キヤツプ10
の、吸着材と接触する側の面に前記サランネツト
等を直接張り付けたものを支持板として用いても
よい。
上述の実施態様では、上昇流式の装置について
説明したが、本考案の装置は下降流式としても差
し支えないことは勿論である。その場合は、カー
トリツジの下部に混合樹脂を充填し、次いで弱塩
基性アニオン交換樹脂を、更にその上部に活性炭
を充填して三層を形成し、原水を活性炭充填層側
の上端部から下降流で流入して溶存酸素を含まな
い純水を混合樹脂充填層側の下端部から取り出す
構造とすればよく、他の部分は上述した上昇流式
のものとほぼ同様であるので説明を省略する。
<作用> 以下に、本考案の作用を図面を参照して説明す
る。
第1図に示した上昇流式のカートリツジ式純水
製造装置において純水を得る場合は、原水流入口
3から原水を流入するものであり、原水はハウジ
ング4とカートリツジ6の隙間を通つてカートリ
ツジ6の下端に達し、下部キヤツプ10の開口部
と連通する導入管18からカートリツジ6内に上
昇流で流入し、先ず最初に活性炭15の充填層を
通過することにより原水中の有機物や残留塩素が
除去され、次いで還元性の銅を保持させた弱塩基
性アニオン交換樹脂16の充填層を通過すること
により溶存酸素が除去され、最後にH形強酸性カ
チオン交換樹脂とOH形強塩基性アニオン交換樹
脂の混合樹脂17の充填層を通過することによつ
て溶解塩類が除去されて、溶存酸素を含まない純
水となり、当該純水が純水流出口1を介して得ら
れる。この際、前述のようにカートリツジ6の上
部支持板13及び下部支持板14の間に前記各吸
着材を全体として隙間なく密に充填することによ
つて、原水の上昇流による各吸着材充填層の流動
化を防止することが出来、通水中も常に三層を保
持することが出来る。また、第2図に示したよう
な、各吸着材充填層の間に透水性の仕切板21を
横設したカートリツジ6においても当該仕切板2
1によつて区割された各室に各々の吸着材を隙間
なく密に充填することによつて通水中の流動化を
防止することが出来る。更に当該カートリツジ6
においては通水中あるいは運搬中の振動等によつ
ても各吸着材充填層が相互に混合することがな
く、各吸着材を常に完全に、三層に分割すること
が出来るので、各吸着材の能力をいかなる場合に
も充分に発揮させることが出来るとともに、例え
ば使用済のカートリツジ6を回収し、当該カート
リツジ6内部の吸着材を専門の再生工場等で再生
する場合にも、各吸着材をそれぞれ完全に分割し
て取り出すことが出来る。
以上のように、本考案の装置は一つのカートリ
ツジで水中の有機物や残留塩素の除去、溶存酸素
の除去、及び溶解塩類の除去という複合機能を有
するものである。
第3図は、本考案のカートリツジ式純水製造装
置を含む、循環式冷却系路のフローの一例を示す
説明図であり、図中aは本考案のカートリツジ式
純水製造装置、bは純水貯槽、cは例えばアンプ
等の被冷却体、dは冷却水貯槽、eは冷却器、f
は水質チエツク用の電気伝導率計、gは懸濁物質
を除去するための保安フイルターであり、例えば
ハウジング内に合成樹脂製、SUS製等のフイル
ターエレメントを充填した構造のカートリツジ式
フイルターが用いられる。なお、h、i、j、
k、l、mはそれぞれ配管を示す。このような循
環式冷却系路において、被冷却体cを冷却する場
合は、先ず冷却水貯槽dに、例えば蒸留装置(図
示せず)等で得たあらかじめ脱塩、脱酸素を行つ
た冷却水を配管mより導いて貯留する。次いで当
該冷却水を冷却器eに導いて冷却した後、その一
部を配管hを介して被冷却体cに通流して被冷却
体cの冷却を行うと共に、他部を配管hから分岐
させた配管iを介して後述のカートリツジ式純水
製造装置aに通流する。被冷却体cを冷却して温
度が上昇した冷却水は配管k、電気伝導率計f、
及び保安フイルターgを介して配管lより冷却水
貯槽dに循環する。冷却水貯槽dに循環した冷却
水は再び冷却器eで冷却した後、被冷却体cの冷
却に使用する。このような循環冷却を続行するに
従い、冷却水貯槽dから空気中の酸素を吸収して
冷却水中に徐々に溶存酸素が増加したり、あるい
は配管h、k、lや弁類(図示せず)、冷却器e、
及び被冷却体c等から極く少量の銅、鉄などの金
属イオンや有機物が溶出して蓄積するので好まし
くない。従つて、このような溶存酸素が溶出塩類
の蓄積を防止するために系内に本考案のカートリ
ツジ式純水製造装置aを配置してある。すなわ
ち、冷却器eを通過して温度が低下した冷却水の
一部を配管hから分岐した配管iを介して本考案
のカートリツジ式純水製造装置aに通流する。当
該純水製造装置aに装着されているカートリツジ
内には前述の如く活性炭と、還元性の銅を保持さ
せた弱塩基性アニオン交換樹脂と、H形強酸性カ
チオン交換樹脂とOH形強塩基性アニオン交換樹
脂の混合樹脂とを三層に積層して充填してあるの
で、冷却水を当該カートリツジ内のこれらの吸着
材と上述の順に接触させることにより、冷却水中
の有機物、溶存酸素及び溶出塩類を可及的に除去
することが出来る。カートリツジ式純水製造装置
aから流出する溶存酸素を含まない純水は一旦、
純水貯槽bに貯留した後、配管jを介して、被冷
却体cを冷却させて温度が上昇した冷却水の他部
と合流させる。
以上のように、配管lから冷却水貯槽dに循環
させた、温度が上昇した冷却水を冷却器eで冷却
した後、その一部を被冷却体cの冷却に使用しな
がら、他部を常に本考案のカートリツジ式純水製
造装置aで処理して溶存酸素を含まない純水とな
し、両者を合することによつて全体としての冷却
水の水質を常に一定に保持することが出来る。
<考案の効果> 以上のように、本考案は活性炭と、還元性の銅
を保持させた弱塩基性アニオン交換樹脂と、H形
強酸性カチオン交換樹脂とOH形強塩基性アニオ
ン交換樹脂の混合樹脂とを、同一のカートリツジ
内に三層に積層して充填した構造のカートリツジ
式純水製造装置であるので、一つの装置で水中の
有機物や残留塩素の除去、溶存酸素の除去、及び
溶解塩類の除去という複合機能を有するものであ
る。従つて、従来のように前記活性炭がイオン交
換樹脂をそれぞれ別に充填したカートリツジ式の
装置を組み合わせて使用する場合に比べて設備費
が大幅に軽減され、かつ設置スペースも少なくな
り、また、運転管理も極めて容易となる。
また、前記各吸着材充填層の間に透水性の仕切
板を横設したカートリツジを装着した装置におい
ては、通水中あるいは運搬中の振動等によつても
各吸着材充填層が相互に混合することがなく、各
吸着材を常に完全に、三層に分割することが出来
るので、各吸着材の能力を充分に発揮させること
が出来るとともに、例えば使用済のカートリツジ
を回収して、カートリツジ内部の吸着材を専門の
再生工場等で再生する場合にも各吸着材をそれぞ
れ完全に分割して取り出すことが出来るので、各
吸着材を例えば水流によつて比重分離する等の手
間が省けて便利である。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図はいずれも本考案の実施態様の
一例を示す説明図であり、第1図ないし第2図は
本考案のカートリツジ式純水製造装置の縦断面図
であり、第3図は本考案の装置を用いた循環式冷
却系路のフローの説明図である。 1……純水流出口、2……ヘツド、3……原水
流入口、4……ハウジング、5……導出管、6…
…カートリツジ、7……ワンタツチジヨイント、
8……Oリング、9……上部キヤツプ、10……
下部キヤツプ、11……スリツト、12……胴
部、13……上部支持板、14……下部支持板、
15……活性炭、16……弱塩基性アニオン交換
樹脂、17……混合樹脂、18……導入管、19
……スプリング、20……パツキン、21……仕
切板、a……カートリツジ式純水製造装置、b…
…純水貯槽、c……被冷却体、d……冷却水貯
槽、e……冷却器、f……電気伝導率計、g……
保安フイルター、h、i、j、k、l、m……配
管。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 粒状または球状の活性炭と、還元性の銅を保
    持させた弱塩基性アニオン交換樹脂と、H形強
    酸性カチオン交換樹脂とOH形強塩基性アニオ
    ン交換樹脂の混合樹脂とを、両端部に透水性の
    支持板を配置した一つのカートリツジ内に前記
    弱塩基性アニオン交換樹脂充填層を中間にして
    三層に積層して充填し、原水を当該カートリツ
    ジの活性炭充填層側の端部から供給し、溶存酸
    素を含まない純水を混合樹脂充填層側の端部か
    ら取り出す構成としたことを特徴とする三層構
    造のカートリツジ式純水製造装置。 2 活性炭充填層と弱塩基性アニオン交換樹脂充
    填層との間及び弱塩基性アニオン交換樹脂充填
    層と混合樹脂充填層との間に透水性の仕切板を
    横設することにより、カートリツジ内の前記各
    充填層相互の混合を防止したことを特徴とする
    実用新案登録請求の範囲第1項記載の三層構造
    のカートリツジ式純水製造装置。
JP13416386U 1986-09-03 1986-09-03 Expired JPH039830Y2 (ja)

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