JPH039091Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は機器内に収納された時限パルス発生回
路が発するパルス信号を外部機器に供給するため
の時限パルス供給装置に関する。

一般にこの種の時限パルスの供給は、時限パル
スを受信する側の機器のトラブルが時限パルス発
信側の機器に波及しないことが要望される。

第１図は従来の実施例を示し、第１図ａは時限
パルス回路が発するパルス信号を供給する最大需
要電力計の時限パルス回路のブロツク図、第１図
ｂは接点渡しでパルス信号を供給する最大需要電
力計の時限パルス回路のブロツク図である。最大
需要電力計には外部機器に時限パルスを供給する
方法として、機器内の時限パルス回路が発するパ
ルス信号を供給する方法と、接点渡しで供給する
２つの方法があり、図において符号１０は時限パ
ルス回路が発するパルス信号を供給する最大需要
電力計で、符号１０′は接点渡しでパルス信号を
供給する最大需要電力計である。符号１は最大需
要電力計１０の時限パルス発生回路、符号１′は
接点渡の最大需要電力計１０′の時限パルス回路、
３は最大需要電力計１０′のリレー励磁回路、４
は最大需要電力計１０′のリレーで、５および
５′は最大需要電力計１０および１０′の出力端子
である。最大需要電力計１０および１０′はそれ
ぞれ需要時限終了毎に零戻しするリセツト回路２
を備え、最大需要電力計１０は機器内の時限パル
ス発生回路が発するパルス信号を外部機器に供給
し、最大需要電力計１０′はスイツチのON，
OFFによる接点渡しで外部機器にパルス信号を
供給する。

このようなパルス信号の供給方法においては、
受信側で短絡事故もしくは焼損などの事故が発生
し、もしこれが電力会社と需要家との間の取引用
計器であつた場合その影響が非常に大きいと言う
欠点があつた。

本考案は上記のような欠点を除去し、受信側と
供給側とが絶縁された状態で時限パルスを受信側
に供給することのできる安全な時限パルス供給装
置を提供することを目的とする。

本考案によれば上記の目的は、機器内に収納さ
れた時限パルス発生回路が発するパルス信号を外
部機器に供給する装置であつて、前記時限パルス
発生回路からの第１のパルス信号が供給される１
対の出力端子と、該両出力端子間を短絡する接続
線と、該接続線により貫通された貫通形変流器
と、該変流器の出力を受け該出力に基づいて第２
のパルス信号を前記外部機器に供給するパルス形
成回路とを備えることにより達せられる。

以下本考案の実施例を図面にもとづいて説明す
る。第２図は本考案の実施例を示し、時限パルス
供給装置の要部のブロツク図で、第３図は第２図
に示す波形整形回路の要部の構成図である。図に
おいて第１図に示すものと同じ構成要素のものに
は同じ符号を付してその説明を省略する。最大需
要電力計２０には時限パルス発生回路１と、パル
ス発生回路からの第１のパルス信号が供給される
出力端子５′との間に時限パルス電流を制限する
抵抗２１が設けられ、端子５，５′間は接続線２
２により短絡されている。この最大需要電力計２
０と時限パルス受信側の図示しない外部機器との
間には、該接続線２２により貫通された微小電流
検出用の貫通形変流器３１を介して貫通形変流器
３１の出力を増幅する増幅回路３２、波形を整形
して第２のパルス信号を形成する波形整形回路３
３、スイツチング回路３４および出力スイツチ３
５などから構成されるパルス検出器３０が設けら
れ、最大需要電力計の時限パルス出力端子５，
５′に発生した第１のパルス信号を検出し、所定
のパルス幅に増幅、整形して第２のパルス信号と
して外部機器に供給できるようになつている。

このように最大需要電力計２０では、時限パル
ス発生回路１と出力端子５，５′間で、抵抗２２
により電流が制限された時限パルス回路が構成さ
れ、接続線２２がパルス検出器の貫通形変流器３
１を貫通していることにより、貫通形変流器３１
は微小電流を検出するとともに時限パルス供給側
と受信側との間が電気的に完全に絶縁されてい
る。また、貫通形変流器３１からの出力は増幅さ
れた後、第３図に示すような非反転入力端子４１
と反転入力端子４２とを具備した差動増幅器４
０、セツト端子５１とリセツト端子５２とを具備
したフリツプフロツプ５０、時限素子４３および
スライド抵抗４４などから構成された波形整形回
路３３により所定のパルス幅を有する第２のパル
ス信号が形成され、外部機器に供給することがで
きるようになつている。

次に時限パルス供給装置の動作について説明す
る。時限パルス発生回路１は最大需要電力計２０
の需要時限終了毎に時限パルスを出力し、リセツ
ト回路２を動作させるとともに最大需要電力計内
部に設けられた抵抗２１および時限パルス出力端
子５，５′に接続された接続線２２を介してパル
ス電流ｉを流す。このとき接続線２２は微小電流
検出用の貫通形変流器３１を貫通しているため貫
通形変流器３１で時限パルス電流を検出する。こ
の貫通形変流器３１の出力は増幅回路３２で増幅
した後、整形回路３３により所定のパルス幅に形
成され、出力スイツチ３５を駆動して図示しない
外部機器に出力する。従つて、外部機器にトラブ
ルがあつても貫通形変流器３１で時限パルス供給
側の最大需要電力計２０にトラブルが波及するよ
うなことは起らない。

本考案は上記のように時限パルス発生回路から
の第１のパルス信号が供給される１対の出力端子
と、該両出力端子間を短絡する接続線と、該接続
線により貫通される貫通形変流器と、該変流器の
出力を受け該出力に基づいて第２のパルス信号を
外部機器に供給するパルス形成回路とを備えたこ
とにより、時限パルスを受信する側の機器例えば
デマンド監視装置などに異状が発生しても貫通形
変流器で電気的に完全に絶縁され、発信側機器に
は何等の影響を与えることのない時限パルス供給
装置を提供することができる。尚、上述した実施
例においては、最大需要電力計の時限パルス供給
装置につき述べたが、本考案はこれに限らずタイ
ムスイツチから他の機器に時限信号を供給する場
合にも利用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の実施例を示し、第１図ａは時限
パルス発生回路が発するパルス信号を供給する最
大需要電力計の時限パルス回路のブロツク図、第
１図ｂは接点渡しでパルス信号を供給する最大需
要電力計の時限パルス回路のブロツク図、第２図
および第３図は本考案の実施例を示し、第２図は
時限パルス供給装置の要部のブロツク図、第３図
は第２図に示す波形整形回路の要部の構成図であ
る。 １……時限パルス発生回路、５，５′……出力
端子、２２……接続線、３１……変流器、３２…
…増幅回路、３３……波形整形回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 機器内に収納された時限パルス発生回路が発
   するパルス信号を外部機器に供給する装置であ
   つて、前記時限パルス発生回路からの第１のパ
   ルス信号が供給される１対の出力端子と、該両
   出力端子間を短絡する接続線と、該接続線によ
   り貫通される貫通形変流器と、該変流器の出力
   を受け該出力に基づいて第２のパルス信号を形
   成して該第２のパルス信号を前記外部機器に供
   給するパルス形成回路とを備えてなる時限パル
   ス供給装置。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項に記載の装置
   において、時限パルス発生回路からのパルス信
   号に基づくパルス電流が抵抗により制限される
   ことを特徴とする時限パルス供給装置。 (3) 実用新案登録請求の範囲第１項に記載の装置
   において、パルス形成回路は貫通形変流器の出
   力を増幅した後その波形を整形して第２のパル
   ス信号を形成することを特徴とする時限パルス
   供給装置。 (4) 実用新案登録請求の範囲第１項に記載の装置
   において、パルス形成回路は貫通形変流器の立
   ち上がりおよび立ち下がりの内の一方を掴え、
   それに基づいて所定のパルス幅を有する第２の
   パルス信号を新しく形成することを特徴とする
   時限パルス供給装置。