JPH0384455A - 電磁超音波トランスジューサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、超音波探傷装置等の送受波に用いられる電磁
超音波トランスジューサに係り、特に表面波の送受波に
適する電磁超音波トランスジューサに関する。

（従来の技術） たとえば原子力発電所などのプラントの構成部材の健全
性を検査する一手段として、超音波探傷が行なわれる。

その他超音波による長さあるいは時間等の計測を含めて
、超音波の送受波のために超音波トランスジューサが使
用される。

この種の超音波トランスジューサには板厚計測用超音波
トランスジューサ、パルスエコー法による超音波探傷用
トランスジューサなど、用途目的に応じてそれぞれ変形
したものが供用されているが、特に１部材の表面に近い
部分に局在する欠陥の検出に適する超音波探傷用トラン
スジューサとして、第５図に示すような被検体に表面波
を発生させるようにしたものがある（例えば日刊工業新
聞社：超音波技術便覧参照）。

第５図において超音波トランスジューサＡは、超音波振
動を行なわせる圧電体１が、くさび形の傾斜面を付され
たシュー２に対しその音波の投射方向がシュー２の被検
体に接する面２Ａと角度θをなすように取付けられてい
る。これらは圧電体１の保持体３とともにケース４に収
納され、圧電体１から導出されたリード線５がコネクタ
６に接続されている。

この超音波トランスジューサＡは、第６図に示すように
、コネクタ６を経由してパルス電源７に接続されると同
時に受信器８に接続されている。

受信器８の出力はたとえばＣＲＴオシロスコープ等の波
形表示装置９に接続されている。ここで超音波トランス
ジューサＡは、たとえば配管等の被検体ＩＯの表面に、
両者の間の空気層を排除するための水、機械油、グリス
等のカッブラント１１を介して圧接される。

パルス電源７から超音波トランスジューサＡにパルス電
圧が印加されると、圧電体１が振動してシュー２の中ヘ
バルス状の縦波超音波１２が投射される。この超音波１
２はカッブラント１１を通過したのち被検体ＩＯの表面
で振動モードの変換を生じて横波となり、被検体１０の
表面を表面波１３となって伝播する。表面波１３への変
換をさせるために、上述した角度θは次の式を満足する
ように定められている（例えば日刊工業新聞社：非破壊
検査便覧参照）。

Ｓｉｎθ＝Ｖ／ＶＦＬ　　　−・・ω ここにＶはシュー２の超音波縦波の音速、ｖＲは被検体
１０の材質に特有な表面波の音速である。

被検体１０の表面を伝播してゆくパルス状の表面波１３
は、もし被検体１０の表面近くに例えば割れ等の欠陥部
１４があるとこの点で反射する。この反射波は再びトラ
ンスジューサＡでとらえられ、受信器８を経て波形表示
装置９に送られる。波形表示装置９では、この反射波は
、トランスジューサＡを励起したときの送信波形１５Ａ
を基準としてｔｄ時間後にエコー波形１５として表示さ
れる。エコー波形１５の出現によって欠陥部１４の存在
を検知するとともに、トランスジューサＡの設定点から
欠陥部１４までの距離りを次の式によって知ることがで
きる。

Ｌ＝ｖＨｘｔｄ／２　　−■ （発明が解決しようとする課題） 上述した圧電体を使用した従来の超音波トランスジュー
サは、トランスジューサ自体が発生した超音波振動を°
被検体に伝達している。トランスジューサと被検体の間
には１両者の各接触面の粗性によって空気層の存在を避
けることができない。

この空気層は、トランスジューサと被検体とのそれぞれ
の境界で大きな反射率を持つため１通過する超音波を甚
だしく減衰させる。したがってこの空気薄層を除去する
ため、必ず前述したカッブラントを使用しなければなら
なかった。

カッブラントは、前述したように機械油などを被検体の
表面に塗布するため、カッブラントが残存する表面では
その部分を伝播する表面波の減衰が甚だしく、反射波の
強度も著しく低下するので欠陥部の検出に支障をきたす
、したがって被検体の表面上でトランスジューサの設定
位置を変えて各部を検査する度に、設定位置以外の場所
のカッブラントを十分除去しなければならず、このため
に多大な時間を費していた。

本発明の目的は、カッブラントを使用することなく表面
波探傷が可能な電磁超音波トランスジューサを提供する
ことにある。

〔発明の構成〕

（ａ題を解決するための手段） 本発明では、電磁超音波トランスジューサとして、直流
磁界の発生手段と、この直流磁界と直交する面に一定間
隔をもたせて往復配列されたジグザグ状の導電材からな
る送信コイルとを設け。

この送信コイルを超音波音場を与える物体に対面させる
ようにした。

（作　用） 送信コイルにたとえばパルス電流を流すと。

対面した物体の、送信コイルのジグザグ状の導電材に向
合った部分に、導電材の配列ピッチｐに応じて隣同士が
逆方向の渦電流が流れる。この渦電流には直流磁界が直
交しているので、フレミングの左手則により、物体の表
面にピッチｐで交互に反転するローレンツ力が作用し、
この結果物体の表面に波長２Ｐの表面波が発生する。

また物体の送信コイルとの対面部に生じた表面波による
変位は、直流磁界と作用してフレミングの右手側により
送信コイルに電流を誘導する。

このようにして、電磁力によって可逆的な超音波のトラ
ンスジューサとして作用する。

（実施例） 以下本発明の一実施例を第１図乃至第４図を参照して説
明する。

第１図は本実施例の斜視図を示し、第１図において、電
磁超音波トランスジューサＢはケース１６の内部に永久
磁石１７が収納されている。永久磁石１７の一磁極とな
っている端面にはケース１６の一側面を形成するように
絶縁板１８が配置されている。

この絶縁板１８の永久磁石１７どの反対向面には導電材
を平面的に配置した送信コイル１９が形成され、これか
らの導線はケース１６に設けられたコネクタ２０に接続
されている。送信コイル１９の表面は適宜の薄い絶縁層
で覆われている。

ここで送信コイル１９の形状は、絶縁板１８の一辺に近
くこれに平行な直線部分を始点として、一定間隔で折返
す直線部分が平行に配列されたジグザク状とされている
。そうしてこの平行配列された直線部分の配列ピッチは
、検査に使用する超音波周波数に対して、被検体の材質
に特有な横波の音速に基づいて定まる波長の１７２に等
しく定められている。

次にこれの作用について説明する。

電磁超音波トランスジューサＢは、第２図に示すように
、高周波大電流パルスを繰返し一定周期で供給すること
ができるパルス電源２１と、受信器８に共通に接続され
る。受信器８にはたとえばＣＲＴオシロスコープからな
る波形表示袋［９が接続されている。このように接続さ
れた電磁超音波トランスジューサＢは、例えば配管等の
、金属材からなる被検体ｌＯの表面の任意の箇所でこれ
に対向して設置され、表面から比較的浅い位置にある傷
等の欠陥部の有無が探索される。

電磁超音波トランスジューサＢがパルス電源２１から付
勢されると、後述するように被検体１０にパルス状に横
波が生じ１表面波１３となって被検体１０の表面を伝播
してゆく、被検体１０の表面近くに材質の一様性を欠く
欠陥部１４が存在すると、超音波はこの部分で反射し、
反射波は再び電磁超音波トランスジューサＢでとらえら
れる。これが受信器８で増幅された後、波形表示装置９
にエコー波形１５として表示される過程は従来のものと
同様である。

次に電磁超音波トランスジューサＢがパルス電源２１か
ら付勢されたときの作用を、第３図および第４図を用い
て詳述する。

第３図は、第１図の８面を矢視した断面図を被検体とと
もに示した模式図であり、第３図において、永久磁石１
７の磁束２６は被検体ｌＯの表面に垂直な磁界を形成し
ている。送信コイル１９は第２図に示したパルス電源２
１から付勢されると、矢符断面２３で示すように一つ置
きに逆方向の電流が流れ、これにともなって被検体１０
の表面に矢符断面２７で示す渦電流が誘導される。この
渦電流と上記した磁界に基づいて、被検体１０の表面に
はそれぞれ矢符２８で示すように左手則によるローレン
ツ力が発生する。

この力は送信コイル１９の配列ピッチｐと等しい間隔で
互いに逆方向を向いており、第４図に破線で示すように
、被検体ＩＯの表面に、送信コイル１９の直下を・音源
とする波長２ｐの表面波１３を発生させる。このときの
超音波周波数ｆは次の式で示される。

ｐ　＝　ＶＲ／　（２ｆ　）　　　　・・・■また反射
波が伝播してきて送信コイル１９の直下に達したときに
は、反射表面波による被検体ｌＯの表面の変位が磁束２
６による磁界と作用し、フレミングの右手側に従って送
信コイル１９に゛誘導電流を流すので、受信器８に信号
を送ることができる。

なお上述した実施例はパルス状表面波を発生するものに
ついて説明したが、パルス電源２１に代えて■式に示し
た周波数ｆの高周波電源を用いて送信コイル１９を付勢
すれば、表面波を連続的に発生させることができる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、カッブラントを用いることなく表面波
を送受することができる電磁超音波トランスジューサを
提供することが可能となり、利用上の大きな便宜と経済
効果を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す斜視図、第２図は第１
図に示したトランスジューサを探傷用に用いる場合の回
路接続図、第３図は第１図の８面を矢視した断面図を被
検体と共に示した模式図。 第４図は第１図の作用を説明するための模式図、第５図
は従来の表面波探傷用斜角トランスジューサの一部を切
欠いて示す断面図、第６図は第５図に示したトランスジ
ューサを探傷用に用いる場合の回路接続図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、直流磁界の発生手段と、前記直流磁界と直交する面
   に一定間隔をもたせて往復配列されたジグザグ状の導電
   材からなる送信コイルとが設けられ、この送信コイルを
   超音波音場を与える物体に対面させるようにしたことを
   特徴とする電磁超音波トランスジューサ。