JP2005077298A - 電磁超音波探触子、導電性材料の損傷進行度合評価方法及び損傷進行度合評価装置、締結ボルトやリベットの軸力測定方法及び軸力測定装置 - Google Patents

電磁超音波探触子、導電性材料の損傷進行度合評価方法及び損傷進行度合評価装置、締結ボルトやリベットの軸力測定方法及び軸力測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】十分に強度の大きい縦波を発生させることにより精度を向上し高精度を備えた縦波専用の電磁超音波探触子および、十分に強度の大きい縦波と横波とを発生させることにより精度を向上し高精度を備えた縦波横波兼用の電磁超音波探触子を提供することとする。
【解決手段】着磁方向に垂直な断面の面積が互いに異なる2つの磁石22、23を、その着磁方向軸を平行にし、着磁の向きを互いに逆にし、隣接して配置させ、且つ、面積の小さい方の磁石22の一方の磁極端面に、トラック状平面コイル24を、その素線が互いに直線的に平行している2つの箇所の内の1つの箇所において直線的に平行した素線全体が接するように配置させ、主に縦波の超音波を金属材料2に対し該トラック状平面コイル24により送受信させる。
【選択図】図2

Description

本発明は非破壊検査の分野に属し、特に導電性材料を対象とする電磁超音波探触子、該電磁超音波探触子を用いた損傷進行度合評価方法及び損傷進行度合評価装置、締結ボルトやリベットの軸力測定方法及び軸力測定装置に関する。
飛行機、船舶、ポンプ、橋梁など多くの構造物を構成する各部分・部品の現時点における金属疲労やクリープの進行程度、現に印加されている応力、残留応力などを非破壊で計測する方法のひとつとして電磁超音波探触子を用いるものがある。この方法は、リベットや金属板など金属材料より成る被検査物すなわち被検査材料に検出端である電磁超音波探触子を接触する必要がなく、したがって電磁超音波探触子を被検査材料表面に固定するための音響結合剤も不要である。
従来のクリープ損傷評価において、特許文献1に示されるような接触型の超音波探触子を用いる方法は、被測定物と探触子の間に音響結合剤やカプラントを配置しているため、被測定物の表面をきれいに仕上げる必要がある。また、超音波減衰の計測時にパルスエコー法を用いているので、被測定物とカプラントとの界面、カプラントと探触子界面での超音波の反射が生じ、超音波減衰(ここでは減衰率としている)に大きなばらつきが生じる欠点があり、接触型の超音波探触子で測定した減衰から損傷を評価すると損傷評価の精度が落ちるという問題あった。
電磁超音波探触子を用いると検査のためにきれいに仕上げるなどの作業が特に必要なく、電磁超音波探触子と被検査材料表面とは直接に向き合うので、音響結合材など特別なものを用いた場合に必要であった計測値の補正が不要で、計測信号即ち受信信号の減衰が少なく、計測信号の乱れなども無いので被検査材料内の変化を精度良く捕らえることができる。すなわち、手間がかからず且つ高精度な測定が実現できる方法である。
特許文献2に示す疲労損傷評価においては、AE法を用いているが、AE法では被測定物に損傷を受けたときに材料内部で発生する弾性波を捕らえて損傷評価をしている。この手法は損傷を連続的に観測する場合には適しているが、損傷を受けた後の状態を定期的に計測しても損傷を捕らえられないという欠点がある。しかし、本手法では材料内の微組織変化特に転位の変化から損傷を捕らえることができるため、連続的でも、定期的でも損傷評価を行えるという特徴を有する方法である。
電磁超音波探触子(EMAT)は例えば、特許文献3及び特許文献4に開示されている。図1は公知の電磁超音波探触子の原理を説明する配置図である。図1に示すように、EMAT20は金属材料(被測定物)2の上方表面に隣接して配置される1対の永久磁石3a、3b、ならびに送信コイル5および受信コイル15を含む。1対の永久磁石3a、3bはスペーサ3cを介してお互いに隣接され、金属材料2に対しお互いに逆向きの磁界を発生する(即ち、永久磁石3a、3bは互いに逆向きに着磁されている)。なお、永久磁石3a、3bは、同様の磁界を発生する電磁石でもよい。送信コイル5および受信コイル15は、平板形であり、永久磁石3a、3bと金属材料2の上方表面との間に配置される。電磁超音波探触子20は非接触で超音波を送受信できるので、金属材料2(被測定物)はペンキ等の非導電性材料で覆われていてもかまわない。
永久磁石3a、3bは金属材料2の深さ方向に静磁場4を形成する。送信コイル5にコントローラ18から高周波電流7を流すと、金属材料2の上方表面に高周波電流7と逆向きの渦電流8が発生する。この渦電流8と静磁場4の相互作用により、フレーミングの左手の法則に従って、ローレンツ力9が発生する。ローレンツ力9は金属材料2内の自由電子に作用し、イオンなどに衝突させ、静磁場4と渦電流8の方向に垂直な運動を金属材料2の内部に励起させ、超音波の横波10を発生させる。
超音波の横波10は、図1の矢印11の方向へ進行し、金属材料2の下方表面および内部の傷、欠陥、結晶粒界、組織変化等で反射し、矢印12の方向へ進行する。一般に材料は、特許文献5に記載されているように、その初期状態においては、金属格子欠陥や変形、結晶粒界欠陥等の異常が少ない。使用されると軸力や剪断力等の外力によって格子の変形、格子欠陥、結晶粒界のスベリや、微小亀裂などが発生し、初期状態から変化していく。これに伴って超音波の時間の逆数を単位とする減衰係数等の変化として観測されるのである。反射した超音波の横波10が金属材料2の上方表面付近へ達すると、力13が発生される。この力13と静磁場4との相互作用により渦電流14が発生される。この渦電流14が受信コイル15により検出され、プリアンプ16およびメインアンプ17で増幅され、コントローラ18へ送られる。コントローラ18はメインアンプ17から受け入れた電流を解析し、金属材料2の内部の欠陥や傷、結晶粒界、組織変化等を評価する。
以上の説明は、電磁超音波探触子の送信コイル5と受信コイル15が一体型すなわち同一のひとつのコイルによって送受信両方の機能をさせる場合であっても、送信コイル5と受信コイル15とをそれぞれ別のコイルとして独立させた場合であっても同様であるが、測定精度の面からは一般的に後者のほうが優れた測定を実現できる。
なお、本発明で言う“波”とは前記のように、自由電子やイオンの振動であって微視的レベルのものである。この波は導電性材料中をその材料での音速に等しい速度で伝播する。また“横波”とは剪断波であって波の進行方向に垂直な方向に振動するものであり、その振動方向が波の進行方向に垂直な平面上にあれば特にその方向は問わない。また“偏向横波”とは波の進行方向に垂直な方向に振動するものであって、その振動方向が一定な波を指す。さらに、縦波とは圧縮波であって波の進行方向と同じ方向に振動するものである。
なお、本発明でいう“損傷”とは、クリープや疲労のような材料に一定または変動する荷重が負荷され、材料内の微組織変化が生じ、その荷重が加え続けられることにより、き裂が発生・伝ぱし材料が破壊に至る現象をいうものとする。クリープや疲労以外の同じような損傷形態として、応力腐食割れ、衝撃破壊、過大な引張や圧縮荷重による破断があげられる。
また、本発明でいう寿命比とは、荷重が負荷され損傷により破壊にいたった時間や荷重の繰り返し数を1とし、その材料の初期状態であって未だ損傷を受けていない状態をゼロとしたものである。つまり寿命比0.5は寿命の50%といういうことである。
特開平5−172794号公報 特開平5−340865号公報 特許第3052049号公報 特許第3052050号公報 特許第3397574号公報
電磁超音波探触子を用いた計測は前述のように優れた点が多いが、現状において実用化され、かつ実用上十分な精度を備えるものは横波専用の電磁超音波探触子のみであり(例えば特許文献3)、縦波用または縦波と横波兼用の電磁超音波探触子で十分に実用に耐え、満足すべき、と思われるものは無い。また、縦波と横波を利用した、さらには縦波と方向の相互に異なる2つの横波とを利用した被検査材料の測定方法は、実用に耐えうる方法としてはまだ十分に開発されていない。そればかりでなく、方向の相互に異なる2つの横波を利用した実用的な検査方法も未開発である。
電磁超音波探触子自体と、その利用方法とがこのような状態にとどまっているのは、従来の電磁超音波探触子においては、縦波を発生させるための十分な強度を持った静磁場を得ることができず、そのため縦波の場合には発信信号が弱い結果、受信できる超音波信号が弱かったため、S/N比が悪く、測定精度が向上できなかったからである。この状況は縦波専用の電磁超音波探触子に限らず縦波横波兼用の電磁超音波探触子においても同様である。このため応力、残留応力など音弾性効果を利用した被検査材料に対する測定には十分な測定精度が得られなかった。
このため十分な強度を持った縦波を発生でき、縦波に関して十分に精度の高い測定を実現できる縦波専用の電磁超音波探触子を実現すること、および従来存在する横波専用の電磁超音波探触子と前記縦波専用の電磁超音波探触子とを同時に用いて音弾性効果を利用して被検査材料の状態を精度良く測定する方法の開発、即ち応力、残留応力の測定方法の開発や疲労損傷の評価方法の開発が切望されていた。このような電磁超音波探触子自体や、非検査材料の測定方法が開発できれば、電磁超音波探触子の長所を最大限に生かした非破壊検査方法が提供できることになるからである。
さらには縦波横波兼用で高精度の測定ができる電磁超音波探触子が実現できたり、また縦波と偏向した横波とを同時に高精度に測定できる縦波偏向横波兼用の電磁超音波探触子が実現できれば、さらに有用であることは言うまでも無い。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、本発明は電磁超音波探触子として十分に強度の大きい縦波を発生させることにより精度を向上し高精度を備えた縦波専用の電磁超音波探触子および、十分に強度の大きい縦波と横波とを発生させることにより精度を向上し高精度を備えた縦波横波兼用の電磁超音波探触子を提供すること、並びに前記の電磁超音波探触子を用い、さらには現在実用化されている横波専用電磁超音波探触子を併用することも含めて、音弾性効果を利用した導電性材料の損傷の進行度合いを評価する損傷進行度合評価方法及び損傷進行度合評価装置、締結ボルトやリベットの軸力測定方法及び軸力測定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の電磁超音波探触子は、着磁方向に垂直な断面の面積が互いに異なる2つの磁石を、その着磁方向軸を平行にし、着磁の向きを互いに逆にし、隣接して配置させ、且つ、前記面積の小さい方の磁石の一方の磁極端面に、トラック状平面コイルを、その素線が互いに直線的に平行している2つの箇所の内の1つの箇所において直線的に平行した素線全体が接するように配置させ、主に縦波の超音波を導電性材料に対し該トラック状平面コイルにより送受信させることを特徴とする電磁超音波探触子である。
上記のように、着磁方向に垂直な断面の面積が互いに異なる2つの磁石を着磁の向きを互いに逆にして配置したので、この1組の磁石によって導電性材料から成る被検査材料表面(表層部)に形成される磁力線の方向は、面積の小さいほうの磁石から出た磁力線が面積の大きいほうの磁石に強力に引っ張られるように流れるため、結果的に被検査材表面に平行になる。即ち被検査面に平行な磁界が形成される。ここで、本発明による電磁超音波探触子を被検査材料表面に配置するということは、面積の小さいほうの磁石着磁面の下部に前記トラック状平面コイルの、その素線が互いに直線的に平行している箇所の一方を非検査材料表面との間に挟んで配置する形となる。前記トラック状平面コイルに高周波電流を通電すると被検査材料表面(表層部)に前記高周波電流とは逆向きの渦電流が発生する。この渦電流と前記磁界とにより、いわゆるフレミングの左手の法則に従うローレンツ力を発生する。このローレンツ力の方向は、被検査材料表面に垂直、即ち超音波の伝播方向と同一である。即ち、専ら縦波の発生ができるのである。ところで、上記の説明は1組の磁石をトラック状平面コイルに、その素線が互いに直線的に平行している2つの箇所の内の1つの箇所において配置させた場合を示しているが、いうまでも無く必要に応じて2組の磁石をひとつのトラック状平面コイルに対称に設置することも考えられる。
なお、ここでトラック状平面コイルという名称は、当該コイルの代表的形状が二つの半円弧の間に直線部分が存在するという形状のため陸上競技を行うトラックに類似していることから便宜的につけた名称であり本発明ではそのような趣旨でこの名称を用いる。また本発明におけるトラック状コイルが必須とする条件は、素線が同一平面上に周回された平面コイルにおいて、該コイルの相対する周回部分に互いに平行である部分を持つものを全て含んでトラック状平面コイルと称する。即ち該コイルの前記相対する互いに平行である周回部分を相互に接続する部分は、前記代表的形状である半円弧形状に限らず例えば直線的であっても不規則に曲がっていても良い。さらに、平面状コイルとは、そのコイルが、素線をあるひとつの平面上に周回させて形成されたコイルを意味する。
請求項2に記載の電磁超音波探触子は、トラック状平面コイルであって、専ら直流電流を通電することによりその近傍に配置された導電性材料表面に静磁場を作ることを目的としたトラック状平面コイルと、前記トラック状平面コイルとは別のトラック状平面コイルであって、その素線が直線的に平行に周回された部分を、前記トラック状平面コイルの素線が直線的に平行に周回された部分と平行になるように、且つ、各トラック状平面コイルにおいて、それぞれのトラック状平面コイルの周回された素線の作る平面が平行になるように、さらにそれぞれのトラック状平面コイルの直線的に平行に周回された素線が重なるように配置され、主に縦波の超音波を導電性材料に対し前記別のトラック状平面コイルにより送受信させることを特徴とする電磁超音波探触子である。
上記の構成において要点とするところは、前記2種類の二つのトラック状平面コイルが、それぞれのコイルにおいて素線が直線的に平行に周回された部分が相互に平行に、重ねて設置されたことである。ここで、本発明による電磁超音波探触子を被検査材料表面に配置し、専ら直流電流を通電すべきコイルに直流電流を通電すると、このコイルの素線の周囲にはいわゆるアンペアの右ねじの法則により磁力線が発生し、複数周回回された素線の直線部分において磁力線が重なった結果として被検査材料表面に定常的な磁界が発生する。ここで、前記別のトラック状平面コイルに高周波電流を通電すると被検査材料表面に前記高周波電流とは逆向きの渦電流が発生する。この渦電流と前記磁界とにより、いわゆるフレミングの左手の法則に従うローレンツ力を発生する。このローレンツ力の方向は、被検査材料表面に垂直、即ち超音波の伝播方向と同一である。即ち、専ら縦波の発生ができるのである。ところで、本発明においては専ら直流電流を通電すべきコイルと、専ら高周波電流を通電すべきコイルとの大きさについては、両者のそれぞれ2箇所の直線的に平行に素線が形成された部分が寸法的に同一で相互に重なることが好ましい。しかし、前記2箇所にうち1箇所のみ重なり、他の1箇所は重ならないような相互寸法関係にあっても縦波専用超音波探触子としての機能は奏することができる。なお、2箇所の半円弧部分は重なっても良いし、そうでなくても良い。
請求項3に記載の電磁超音波探触子は、3個の磁石を、その着磁方向軸を平行に、且つ各磁石の着磁中心を結ぶ線が一直線となるように、さらに両端の磁石の着磁の向きを同一とし中央の磁石の着磁の向きのみ両端の磁石の着磁の向きとは逆になるようにして互いに隣接して配置し、且つ前記中央の磁石の一方の磁極端面において、トラック状平面コイルを、その素線が互いに直線的に平行して周回している2つの箇所双方において直線的に平行した素線全体が、前記磁極端面に接するように配置させ、主に縦波・偏向横波の超音波を導電性材料に対し該トラック状平面コイルにより送受信させることを特徴とする。
上記のように、3個の磁石を、中央の1個のみ着磁方向を逆にして着磁中心が一直線となるように配置した。これにより、中央の磁石が両端の磁石と隣接する部分の近傍においては、中央の磁石から出る磁力線の方向はそれぞれ隣接する磁石に強力に引っ張られるように流れるため、結果的に被検査材料表面に平行になる。即ち被検査面に平行な磁界が形成される。一方、中央の磁石の中心とその近傍においては、事実上両端の磁石の影響を受けないので磁力線は被検査面に垂直になる。即ち被検査材料表面に垂直な磁界が形成される。
ここで、本発明による電磁超音波探触子を被検査材料表面に配置するということは、トラック状平面コイルを、その素線が互いに直線的に平行して周回している2つの箇所双方全体を中央の磁石の直下に置き、被検査材料表面との間に挟んで配置する形となる。ここで前記トラック状平面コイルに高周波電流を通電すると被検査材料表面に前記高周波電流とは逆向きの渦電流を発生する。この場合中央の磁石に対向する被検査材料表面に流れる渦電流は、前記トラック状平面コイル中心を境として互いに逆向きである。
中央の磁石の直下の被検査材料表面において、上記で述べた磁界と、渦電流とにより発生する、いわゆるフレミングの左手の法則に従うローレンツ力について説明する。まず、中央の磁石が両端の磁石に隣接する部分およびその近傍においては、発生するローレンツ力の方向は、渦電流の方向と磁界の方向の2軸によって形成される平面に垂直であるという定理から、被検査材料表面に垂直方向となる。即ち超音波の伝播方向と同一の方向を持つ縦波を発生できる。次に中央の磁石の中心部およびその近傍においては、磁界の方向は被検査材料表面に垂直であり、渦電流の向きはコイルに流れる高周波電流の向きと逆であるから、発生するローレンツ力の方向は被検査材料表面に平行であって渦電流の方向に垂直である。即ち、超音波の伝播方向と垂直方向を持つ横波を発生できる。
このようにして、ひとつの電磁超音波探触子により縦波と横波とを同時に発生することができる。このようにして発生した縦波または横波は、それぞれ被検査材料表面に平行な又は垂直な磁界に基づいているので、互いに独立した波として明確に発信および受信できる。さらにここで発生する横波の発生要因の一つである渦電流は、トラック状平面コイルの素線が直線的に形成されている部分に流れる高周波電流のみに基づくものなので、この横波は、その方向が一定、即ち偏向横波である。
請求項4に記載の電磁超音波探触子は、円柱状磁石と、前記円柱状磁石の外径寸法を鑑み前記円柱状磁石と嵌合出来るような内径寸法を持った円筒状磁石とを、前記2つの磁石の中心線を一致させ、且つ着磁の向きが互いに逆になるように配置し、前記円柱状磁石の1方の着磁面に平行に、渦巻状平面コイルを配置させ、主に縦波・横波の超音波を導電性材料に対し該渦巻状平面コイルにより送受信させることを特徴とする電磁超音波探触子である。
上記のように、中心側に円柱状磁石をその外側に円筒状磁石を着磁方向が互いに逆向きになるように配置した。これにより、中心側の円筒状磁石が円筒状磁石と隣接する部分およびその近傍即ち円環状に形成される部分においては中心側の円柱状の磁石から出る磁力線の方向は外側に隣接する円筒状磁石に強力に引っ張られるように流れるため、結果的に被検査材料表面に平行になる。即ち被検査面に平行な磁界が形成される。一方、中心側の円柱状磁石中心部とその近傍では、磁力線は事実上外側の円筒状磁石の影響を受けないので磁力線は被検査面に垂直になる。即ち被検査材料表面に垂直な磁界が形成される。
ここで、本発明による電磁超音波探触子を被検査材料表面に配置するということは、渦巻状平面コイルを中心側の円柱状磁石の直下に、被検査材料表面との間に挟むように配置することである。ここで前記渦巻状コイルに高周波電流を通電すると被検査材料表面に前記高周波電流とは逆向きの渦電流が発生する。
中心側の円柱状磁石直下の被検査材料表面において、上記で述べた磁界と、渦電流により発生する、いわゆるフレミング左手の法則に従うローレンツ力について説明する。まず、中心側の円柱状磁石が円筒状磁石と隣接する部分およびその近傍即ち円環状に形成される部分においては、発生するローレンツ力の方向は円環状のそれぞれの部分において、渦電流の方向と、磁界の方向との2軸が形成する平面に垂直であるという定理から、被検査材料表面に垂直方向となる。即ち超音波伝播方向と同一の方向を持つ縦波を発生できる。つぎに、中心側の円柱状磁石中心部とその近傍では、磁界の方向は被検査面に垂直であり渦電流の方向はそれぞれの位置において被検査面に平行であることから、発生するローレンツ力の方向は被検査面に平行であって且つそれぞれの位置において渦電流の方向に垂直な方向となる。換言すれば渦巻状コイルの中心に対して半径方向である。
このようにして、ひとつの電磁超音波探触子により縦波と横波とを同時に発生することができる。このようにして発生した縦波または横波は、それぞれ被検査材料表面に平行な又は垂直な磁界に基づいているので、互いに独立した波として明確に発信および受信できる。さらにここで発生する横波の発生要因の一つである渦電流は、渦巻上平面コイルの素線が円環状に形成されている部分に流れる高周波電流に基づくものなので、この横波は一定方向に偏ることなく全周的に満遍なく同等に伝播する。なお、それゆえに本発明の縦波・横波兼用電磁超音波探触子による受信信号としての横波は超音波の伝播方向に垂直な方向の平均化された情報を持つものと理解される。
請求項5に記載の導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価方法は、電磁超音波探触子を用いて導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価方法において、対象とするある特定の導電性材料に関するデータとして、損傷による寿命比に対する偏向方向が90度異なる2つの横波の共鳴周波数から求めた音響複屈折率の変化の関係、および/又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とするその2つ横波の共鳴周波数における減衰係数の変化の関係について、その材料の初期状態から破壊に至るまでのデータを予め採取し保持していることを前提とし、
(1)前記特定の導電性材料と同一の材料よりなる被検査物に対して、電磁超音波探触子を配置した面と垂直な方向に偏向横波の超音波を伝播させ、その超音波の周波数を連続的に変化させながら、前記超音波の反射信号を前記電磁超音波探触子により検出するステップと、
(2)前記検出された反射信号に基づいて、1次以上の共鳴周波数を求めるステップと、
(3)前記で求めた共鳴周波数の値を用いて、共鳴周波数に等しい周波数の偏向横波の超音波をバースト波として電磁超音波探触子により被検査物表面に伝播させ超音波共鳴を発生させた後、その反射波の振幅の減衰を時間に対して測定するステップと、
(4)前記反射波の減衰の測定結果から、前記共鳴周波数におけるバースト波に対する反射波の時間の逆数を単位とする減衰係数を求めるステップと、
(5)前記偏向方向と90度異なるように電磁超音探触子を配置しなおして、(1)から(4)までを行うステップと、
(6)前記の偏向方向が互いに90度異なる同次数の横波の共鳴周波数おける音響複屈折率を求めるステップと、
(7)前記(1)から(6)のステップを被検査物に対して定期的に繰り返すことにより、データを採取・蓄積するステップと、を含み、前記特定の導電性材料に関し、前記予め保有している寿命比に対する音響複屈折率の変化、および/又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の関係を示すデータを、前記(1)から(7)のステップにて採取したデータと比較することにより、被検査物たる導電性材料の損傷の進行度合を評価する方法である。
前記特定の導電性材料、たとえば金属材料に関し、損傷による寿命比に対する音響複屈折率の変化、及び/又は同じく損傷による寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の変化の関係を示すデータを、前記(1)から(7)のステップにて採取したデータと比較することにより、被検査物たる金属材料の損傷の進行度合を評価することができる。
それぞれ特定の導電性材料において、その導電性材料特有の音響複屈折率や時間の逆数を単位とする減衰係数を持つ。そしてこれらの値は当該導電性材料において印加される損傷の進行と共に、それぞれの導電性材料特有に変化するものである。従って、ある特定の材料について損傷による寿命比に対する音響複屈折率の変化のデータと、同じく、損傷による寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の変化のデータとを、その材料の初期状態から破壊に至るまでの典型的データ即ちモデルデータとして、予め実験等により獲得していれば、ある被検査物に対して定期的に、電磁超音波探触子を用いて、前記音響複屈折率や時間の逆数を単位とする減衰係数の値を計測し過去の計測値と共に前記モデルデータと比べることにより、当該材料の破壊に至る前にその前兆を把握できるので、各種構成部材・部品の破壊という重大事態を招来することがない。
なお、上記疲労損傷の評価方法は、損傷による寿命比に対する音響複屈折率の変化のデータまたは、損傷による寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の変化のデータのいずれか一方を用いることで実行が可能であるが、好ましくは両方のデータを共に活用することで一層正確な評価が可能となる。
請求項6に記載の導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価方法は、電磁超音波探触子を用いて導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価方法において、対象とするある特定の導電性材料に関するデータとして、縦波の共鳴周波数と偏向方向が90度異なる2つの横波の共鳴周波数を基にした寿命比に対する音響複屈折率の変化、又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とするその共鳴周波数における減衰係数の変化、又は寿命比に対する縦波と横波の音速比の変化、又は寿命比に対する縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比の変化の関係について、その材料の初期状態から破壊に至るまでのデータを予め採取し保持していることを前提とし、
(1)前記特定の導電性材料と同一の材料よりなる被検査物に対して、偏向横波を発生する電磁超音波探触子を配置した面と垂直方向に超音波を伝播させ、その超音波の周波数を連続的に変化させながら、前記超音波の反射信号を前記電磁超音波探触子により検出するステップと、
(2)前記検出された反射信号に基づいて、1次以上の共鳴周波数を求めるステップと、
(3)前記で求めた共鳴周波数の値を用いて、共鳴周波数に等しい周波数の超音波をバースト波として電磁超音波探触子により被検査物表面に伝播させ超音波共鳴を発生させた後、その反射波の振幅の減衰を時間に対して測定するステップと、
(4)前記反射波の減衰の測定結果から、前記共鳴周波数におけるバースト波に対する反射波の時間の逆数を単位とする減衰係数を求めるステップと、
(5)縦波を発生する電磁超音波探触子および偏向方向が(1)のステップとは90度異なるように偏向横波を発生する電磁超音波探触子を配置して前記(1)から(4)のステップを行うステップと、
(6)前記の縦波と偏向方向が互いに90度異なる同次数の横波の共鳴周波数を用いて音響複屈折率と、縦波と横波の音速比と、縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比とを求めるステップと、
(7)前記(1)から(6)のステップを被検査物に対して定期的に繰り返すことにより、データを採取・蓄積するステップと、を含み、前記特定の導電性材料に関し、前記予め保有している寿命比に対する音響複屈折率の変化、又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の変化、又は寿命比に対する縦波と横波の音速比の変化、又は寿命比に対する縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比の変化を示すデータを、前記(1)から(7)のステップにて採取したデータと比較することにより、被検査物たる導電性材料の損傷の進行度合を評価する方法である。
前記特定の導電性材料に関し、前記予め保有している寿命比に対する音響複屈折率の変化、又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の変化、又は寿命比に対する縦波と横波の音速比の変化、又は寿命比に対する縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比の変化を示すデータを、前記(1)から(7)のステップにて採取したデータと比較することにより、被検査物たる導電性材料の損傷の進行度合を評価することができる。
それぞれ特定の導電性材料において、その導電性材料特有の音響複屈折率や時間の逆数を単位とする減衰係数や縦波と横波の音速比や縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比を持つ。そしてこれらの値は当該導電性材料において印加される損傷の進行と共に、それぞれの材料特有に変化するものである。従って、ある特定の材料について損傷による寿命比に対する音響複屈折率の変化のデータと、同じく、損傷による寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の変化のデータと、損傷による寿命比に対する縦波と横波の音速比の変化のデータと、損傷による寿命比に対する縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比の変化のデータとを、その材料の初期状態から破壊に至るまでの典型的データ即ちモデルデータとして、予め実験等により獲得していれば、ある被検査物に対して定期的に、電磁超音波探触子を用いて、前記音響複屈折率や時間の逆数を単位とする減衰係数や縦波と横波の音速比や縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比の値を計測し過去の計測値と共に前期モデルデータと比べることにより、当該材料の破壊に至る前にその前兆を把握できるので、各種構成部材・部品の破壊という重大事態を招来することがない。
なお、上記損傷の評価方法は、損傷による寿命比に対する音響複屈折率の変化のデータまたは、損傷による寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の変化のデータ、又は損傷による寿命比に対する縦波と横波の音速比の変化のデータ、又は損傷による寿命比に対する縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比の変化のデータのいずれかを一つ用いることで実行が可能であるが、好ましくは前記したより多くの種類のデータを共に活用することで一層正確な評価が可能となる。
請求項7に記載の軸力の測定方法は、電磁超音波探触子を用いて導電性材料からなる締結ボルトやリベットの軸力を測定する軸力測定方法において、対象とするある特定の導電性材料に関するデータとして、軸力に対する縦波の共鳴周波数と横波の共鳴周波数から求めた音速比の変化のデータを予め採取し保持していることを前提とし、
(1)前記特定の導電性材料と同一の材料よりなる被検査物に対して、軸力が負荷されていると同じ方向に、電磁超音波探触子により縦波と横波の超音波を伝播させ、その超音波の縦波と横波の周波数を連続的に変化させながら、前記超音波の反射信号を前記電磁超音波探触子により検出するステップと、
(2)前記検出された反射信号に基づいて、それぞれの方向に対して1次以上の共鳴周波数を求めるステップと、
(3)前記で求めたそれぞれの共鳴周波数の値を用いて、縦波と横波の音速比を算出するステップと、
(4)前記(3)のステップで求めた音速比を予め保持しているデータであって、前記測定と同次数の共鳴周波数における軸力に対する縦波の共鳴周波数と横波の共鳴周波数から求められた音速比の変化を示すデータと比較し、そのときの軸力を測定するステップと、を含み、前記締結ボルトやリベットの軸力を測定する方法である。
この方法は超音波の共鳴現象を利用したものであるため、超音波の伝播距離が短い即ち被検査物の厚みが薄い場合であっても精度の高い測定結果を得ることができる。従来は例えば、接触型圧電素子を用いパルスエコー法を適用して測定していたがこれは伝播時間を測定する方法であるため、特に被測定物が薄い場合には誤差が大きく、改善が望まれていた。さらに本発明の方法によれば、電磁超音波探触子を被測定物に接触する必要がないから被検査面の仕上げ加工などが不要であるため測定が簡便で短時間で終了するという点や非接触のため接触型圧電素子などでは必要であった音響結合材なども不要だから簡便な上に測定精度が向上しこの点でも有利である。
請求項8に記載の損傷進行度合評価装置は、被検査物である特定の導電性材料に対して超音波を送受信する電磁超音波探触子と、該電磁超音波探触子を制御する制御装置を具備する導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価装置において、対象とするある特定の導電性材料に関するデータとして、損傷による寿命比に対する偏向方向が90度異なる2つの横波の共鳴周波数から求めた音響複屈折率の変化の関係、および/又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とするその2つ横波の共鳴周波数における減衰係数の変化の関係について、その材料の初期状態から破壊に至るまでのデータを予め採取し保持しているデータ保持手段と、
(1)前記特定の導電性材料と同一の材料よりなる被検査物に対して、電磁超音波探触子を配置した面と垂直な方向に偏向横波の超音波を伝播させ、その超音波の周波数を連続的に変化させながら、前記超音波の反射信号を前記電磁超音波探触子により検出するステップと、
(2)前記検出された反射信号に基づいて、1次以上の共鳴周波数を求めるステップと、
(3)前記で求めた共鳴周波数の値を用いて、共鳴周波数に等しい周波数の偏向横波の超音波をバースト波として電磁超音波探触子により被検査物表面に伝播させ超音波共鳴を発生させた後、その反射波の振幅の減衰を時間に対して測定するステップと、
(4)前記反射波の減衰の測定結果から、前記共鳴周波数におけるバースト波に対する反射波の時間の逆数を単位とする減衰係数を求めるステップと、
(5)前記偏向方向と90度異なるように電磁超音探触子を配置しなおして、(1)から(4)までを行うステップと、
(6)前記の偏向方向が互いに90度異なる同次数の横波の共鳴周波数おける音響複屈折率を求めるステップと、
(7)前記(1)から(6)のステップを被検査物に対して定期的に繰り返すことにより、データを採取・蓄積するステップと、を含み、前記特定の導電性材料に関し、前記予め保有している寿命比に対する音響複屈折率の変化、および/又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の関係を示すデータを、前記(1)から(7)のステップにて採取したデータと比較することにより、被検査物たる金属材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価手段とを具備する装置である。
本損傷進行度合評価装置によれば、方向が互いに90°異なる2つの偏向横波により金属材料の損傷進行度合いを高精度で評価できる。
請求項9に記載の損傷進行度合評価装置は、被検査物である特定の導電性材料に対して超音波を送受信する電磁超音波探触子と、該電磁超音波探触子を制御する制御装置を具備する導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価装置において、対象とするある特定の導電性材料に関するデータとして、縦波の共鳴周波数と偏向方向が90度異なる2つの横波の共鳴周波数を基にした寿命比に対する音響複屈折率の変化、又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とするその共鳴周波数における減衰係数の変化、又は寿命比に対する縦波と横波の音速比の変化、又は寿命比に対する縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比の変化の関係について、その材料の初期状態から破壊に至るまでのデータを予め採取し保持しているデータ保持手段と、
(1)前記特定の導電性材料と同一の材料よりなる被検査物に対して、偏向横波を発生する電磁超音波探触子を配置した面と垂直方向に超音波を伝播させ、その超音波の周波数を連続的に変化させながら、前記超音波の反射信号を前記電磁超音波探触子により検出するステップと、
(2)前記検出された反射信号に基づいて、1次以上の共鳴周波数を求めるステップと、
(3)前記で求めた共鳴周波数の値を用いて、共鳴周波数に等しい周波数の超音波をバースト波として電磁超音波探触子により被検査物表面に伝播させ超音波共鳴を発生させた後、その反射波の振幅の減衰を時間に対して測定するステップと、
(4)前記反射波の減衰の測定結果から、前記の共鳴周波数におけるバースト波に対する反射波の時間の逆数を単位とする減衰係数を求めるステップと、
(5)縦波を発生する電磁超音波探触子および偏向方向が(1)のステップとは90度異なるように偏向横波を発生する電磁超音波探触子を配置して前記(1)から(4)のステップを行うステップと、
(6)前記の縦波と偏向方向が互いに90度異なる同次数の横波の共鳴周波数を用いて音響複屈折率と、縦波と横波の音速比と、縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比とを求めるステップと、
(7)前記(1)から(6)のステップを被検査物に対して定期的に繰り返すことにより、データを採取・蓄積するステップと、を含み、前記特定の導電性材料に関し、前記予め保有している寿命比に対する音響複屈折率の変化、又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の変化、又は寿命比に対する縦波と横波の音速比の変化、又は寿命比に対する縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比の変化を示すデータを、前記(1)から(7)のステップにて採取したデータと比較することにより、被検査物たる導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価手段とを具備する装置である。
本損傷進行度合評価装置によれば、縦波及び互いに方向が90°異なる2つの偏向横波により、導電性材料の損傷進行度合いを高精度で評価することができる。
請求項10に記載の軸力測定装置は、被検査物である特定の導電性材料に対して超音波を送受信する電磁超音波探触子と、該電磁超音波探触子を制御する制御装置を具備し、導電性材料からなる締結ボルトやリベットの軸力を測定する軸力測定装置において、対象とするある特定の導電性材料に関するデータとして、軸力に対する縦波の共鳴周波数と横波の共鳴周波数から求めた音速比の変化データを予め採取し保持しているデータ保持手段と、
(1)前記特定の導電性材料と同一の材料よりなる被検査物に対して、軸力が負荷されていると同じ方向に、電磁超音波探触子により縦波と横波の超音波を伝播させ、その超音波の縦波と横波の周波数を連続的に変化させながら、前記超音波の反射信号を前記電磁超音波探触子により検出するステップと、
(2)前記検出された反射信号に基づいて、それぞれの方向に対して1次以上の共鳴周波数を求めるステップと、
(3)前記で求めたそれぞれの共鳴周波数の値を用いて、縦波と横波の音速比を算出するステップと、
(4)前記(3)のステップで求めた音速比を予め保持しているデータであって、前記測定と同次数の共鳴周波数における軸力に対する縦波の共鳴周波数と横波の共鳴周波数から求められた音速比の変化を示すデータと比較し、そのときの軸力を測定するステップと、を含み、前記締結ボルトやリベットの軸力を測定する装置である。
本軸力測定装置によれば、軸力に対する縦波と横波により、締結ボルトやリベット等の軸力を高精度で測定できる。
本発明の電磁超音波探触子(EMAT)を用いることで、締結ボルトやリベット等の軸力の測定が迅速にできるので、検査時間が短縮でき、且つ高精度の軸力測定が可能となる。
また、本発明の電磁超音波探触子や必要に応じて従来の横波専用の電磁超音波探触子を使用することにより、損傷進行度合を精度良く評価できるので航空機や橋梁などの、締結ボルトやリベット等の締結された構造物の信頼性向上が図れる。
後述する式(3)から式(6)に示されるように、原理的に超音波の共鳴周波数に基づく評価方法であるため、板厚や軸方向長さが変化しても、その影響を考慮せず精度よい計測および評価が可能になる。
以下、本発明の実施の形態例を説明する。図2は縦波用の電磁超音波探触子の超音波送受信の原理を示す図で、図2(a)は図2(b)のA−A断面図、図2(b)は平面図である。図2は金属材料2の厚さ方向に縦波を送受信する原理である。縦波用の電磁超音波探触子21は、図示するような金属材料2の上に、2つの面積比の異なる永久磁石22、23を極性が異なるように置き、面積比の小さい永久磁石22の下にトラック状のコイル24を配置する構成である。コイル24に電流25を流すと、金属材料2の表面には電流25と反対方向に渦電流26が発生する。また磁石22,23の間には、面積比を変えたことにより、金属材料2の表面に平行な静磁場27が生じる。
この渦電流26と平行な静磁場27の相互作用(フレーミングの左手の法則)により、金属材料2にローレンツ力28が生じる。コイル24に流す電流25を高周波電流にすると、ローレンツ力28はその高周波電流と同じ周波数で方向29のように振動する。このローレンツ力28が金属材料2の自由電子に働いて縦波は金属材料2の厚さ方向に伝播していく。これが超音波送信の原理である。受信は、送信の逆の機構で超音波を受信する。また信号のS/N比を向上させるため、コイル24の送信コイルと受信コイルを別にして、それぞれのアースを共通にしている(特許文献3)。また静磁場27を強くするために、磁石22,23に純鉄又は軟鋼製のブロック30を置くことも可能である。なお、磁石22,23は永久磁石に限らず電磁石であってもよい。
縦波用の電磁超音波探触子31の超音波送受信の原理を図3に示す。図3(a)は図3(b)のB−B断面図、図3(b)は平面図である。図3では、金属材料2の表面に平行な静磁場33を作るために、トラック状のコイル34をコイル35の上に配置している。このコイル34に直流電流36を流すと各コイルには流した方向の右回りに磁場37が生じる、この磁場37が金属材料2の表面に静磁場33を生成する。またコイル35に電流38を流すと、金属材料2の表面には電流38と反対方向に渦電流39が発生する。この渦電流39と静磁場33の相互作用により金属材料2にローレンツ力40が生じる。コイル35に流す電流38を高周波電流にすると、ローレンツ力40はその高周波電流と同じ周波数で方向41のように振動する、このローレンツ力40が金属材料2の自由電子に働いて縦波は金属材料2の厚さ方向に伝播していく。これが超音波送信の原理である。受信は、送信の逆の機構で超音波を受信する。また信号のS/N比を向上させるため、コイル35の送信コイルと受信コイルを別にして、それぞれのアースを共通にしている。また、コイル34の発熱を低減させるために、超音波を送受信する時間のみ直流電流36を流すように制御をしている。
図2に示す構成の2つの縦波用の電磁超音波探触子を用いて、金属材料2の厚さ方向に共鳴するように電流25の周波数を掃引すると、共鳴周波数fn Lは、金属材料2の縦波の音速をVL、厚さをd、共鳴のモード数をn、とおくと式1で表される周波数でピークを示す。この式から縦波の音速が求められる。
Figure 2005077298
この共鳴周波数のバースト波で金属材料2を共鳴させて、減衰曲線を得て、それから時間の逆数を単位とする減衰係数を求める(特願平8−91901号、特許第3397574号、特願2002−057270号)。
従来の縦波用の電磁超音波探触子42を図4に示す。図4(a)は図4(b)のC−C断面図、図4(b)は平面図である。金属材料2の上方表面にコイル44を挟んで対極する磁石45、46を配置、金属材料2表面に静磁場47を生じさせることにより、縦波48を発生させて方向49に伝播している。この場合は、縦波48を発生させるに十分な静磁場47の強度が得られず、S/N比が悪くなり超音波信号は非常に弱くなる。
縦波および偏向横波兼用の電磁超音波探触子50の超音波送受信の原理を図5に示す。図5(a)は図5(b)のD−D断面図、図5(b)は平面図である。金属材料2の厚さ方向に縦波および偏向横波を同時に送受信する原理である。まず図5に示すような金属材料2の上に、3つの永久磁石52,53、54を極性が異なるように置き、中央の磁石53の下にトラック状のコイル55を配置する、そのコイル55に電流56を流すと、金属材料2の表面には電流56と反対方向に渦電流57が発生する。
金属材料2の磁石52及び磁石54近傍の静磁場58は磁石53に隣り合う磁石52,磁石54の影響で金属材料2の表面に平行な成分を含み、また磁石53の中心に近い部分の静磁場58は、金属材料2の表面に垂直な成分を多く持つ。これらの静磁場58と渦電流57の相互作用により、金属材料2には金属材料2の厚さ方向に平行なローレンツ力59、金属材料2の厚さ方向に垂直なローレンツ力60が生じる。
コイル55に流す電流56を高周波電流にすると、ローレンツ力59、60はその高周波電流と同じ周波数で方向61、62のように振動する、このローレンツ力59、60が金属材料2の自由電子に働いて縦波、偏向横波を発生させ、方向61、62に振動し金属材料2の厚さ方向に伝播していく。横波の偏向方向は方向63である。それゆえ、ある材料の特定の方向の材料特性が測定できる。
受信は、送信の逆の機構で超音波を受信する。また信号のS/N比を向上させるため、コイル55の送受信を別々のコイルにしアースを共通にしている(特許文献3)。また静磁場58を強くするために、磁石52,53,54に純鉄又は軟鋼製のブロック64を置いている。なお、磁石52、53、54は永久磁石に限らず電磁石でもよい。
縦波横波兼用の電磁超音波探触子65の超音波送受信の原理を図6に示す。図6(a)は図6(b)のE−E断面図、図6(b)は平面図である。図は金属材料2の厚さ方向に縦波および横波を送受信する原理である。まず図6に示すような金属材料2の上に、各1個の円柱状及び円筒状の永久磁石67,68を極性が異なるように置き、中央の磁石67の下に渦巻状のコイル69を配置する、そのコイル69に電流70を流すと、金属材料2の表面には電流70と反対方向に渦電流71が発生する。
金属材料2の磁石68及び磁石67の隣接部近傍の静磁場72は磁石67に隣り合う磁石68の影響で、金属材料2の表面に平行な成分を含み、また磁石67の中心に近い部分の静磁場72は、金属材料2の表面に垂直な成分を多く持つ。これらの静磁場72と渦電流71の相互作用により金属材料2にはその厚さ方向に平行なローレンツ力73、金属材料2に厚さ方向に垂直なローレンツ力74が生じる。
コイル69に流す電流70を高周波電流にすると、ローレンツ力73、74はその高周波電流と同じ周波数で方向75、76のように振動する、このローレンツ力73、74が金属材料2の自由電子に働いて縦波、横波を発生させ、方向75,76に振動し金属材料2の厚さ方向に伝播していく。受信は、送信の逆の機構で超音波を受信する。また信号のS/N比を向上させるため、コイル69の送信と受信を別々コイルにしアースを共通にしている(特許文献3)。また静磁場72を強くするために、磁石67,68に純鉄又は軟鋼製のブロック76を置いている。なお、磁石67、68は永久磁石に限らず電磁石でもよい。
これら2つの縦波横波用の電磁超音波探触子を用いて、図5及び図6の金属材料2、2の厚さ方向に共鳴するように電流56、70の周波数を掃引すると、縦波共鳴周波数fn L、横波共鳴周波数fn sは、金属材料2の縦波の音速をVL、横波音速をVs、厚さをd、共鳴のモード数をn、とおくと式1、2で表される周波数でピークを示す。
Figure 2005077298
この共鳴周波数を有するバースト波で金属材料2、2を共鳴させて、減衰曲線を得て、それから時間の逆数を単位とする減衰係数を求める(特願平8−91901号、特許第3397574号、特願2002−057270号)。ここでは、縦波と横波が同時に計測できるので、2方向の材料定数が一度に求まる。図5の縦波横波用電磁超音波探触子では偏向方向が一定のため、材料異方性がある材料の材料定数の決定に用いると短時間で精度のよい計測ができる方法である。
従来の縦波横波兼用の電磁超音波探触子77を図7に示す。図7(a)は図7(b)のF−F断面、図7(b)は平面図である。本電磁超音波探触子77は1つの円柱状の永久磁石78の下に渦巻きコイル79を配置している。この構成の電磁超音波探触子77では、縦波を発生させるのに十分な静磁場80の強度が得られず、S/N比が悪くなり超音波信号は非常に弱くなる。横波だけが多く計測される。
本発明による上記のいずれか一つの電磁超音波探触子を使用して、又はこれらの電磁超音波探触子と従来存在する横波専用の電磁超音波探触子とを含む電磁超音波探触子群の中から2つ以上の電磁超音波探触子を組み合わせた電磁超音波探触子を使用して、リベットやボルトの軸力や材料の応力測定方法や残留応力を求める方法を後述する。
図8にて損傷評価測定法について説明する。厚さdの金属材料2に応力σ1、σ2が作用している。そこに本発明による上記のいずれか一つの電磁超音波探触子を用いた、又は従来存在する横波専用の電磁超音波探触子とを含む電磁超音波探触子群の中から2つ以上の電磁超音波探触子を組み合わせて用いた電磁超音波探触子81に周波数を掃引して厚さ方向に共鳴させて、方向82に振動しながら厚さ方向に進む縦波、および偏向方向83(応力σ1に平行)および84(応力σ2に平行)に振動しながら厚さ方向に進む偏向横波の共鳴周波数を計測する。
そのときの縦波と横波の共鳴周波数をfn L、fN S1、fN S2とする。共鳴周波数と厚さd、モードの関係は式(1)から(3)に示してある通りである。 複屈折音弾性則と音速比音弾性則から、これらの共鳴周波数と応力σ1、σ2の関係を求めると式(3)、(4)で表せる。それそれの横波と縦波の比を式(5)、(6)に示す。
Figure 2005077298
Figure 2005077298
Figure 2005077298
Figure 2005077298
ここで、B0は無応力状態においても存在する音響異方性(組織異方性)、CAは複屈折音弾性定数、R0は無応力状態における音速比、CRは音速比音弾性定数、Bは音響複屈折率、Rは音速比である。あらかじめ、はじめの4つの定数は求めてあり、fn L、fN S1、fN S2と、N、nは計測から求まるので、式(3)と(4)を解くことにより応力σ1、σ2は求まる。従来は、接触型圧電素子にパルスエコー法を適用して、金属材料2を伝播する時間から、応力を求めているが、測定物が薄いものを評価する場合は、伝播時間を計測する方法では、伝播距離が短いため、精度低下が避けられないという問題がある。しかし、この問題を解決する方法として厚さ方向に共鳴させる方法を用いればこの問題を克服できる。接触のため、従来の接触型のような計測前の計測表面を処理(研磨)する必要もない。計測時間の短縮が図られる。
また、この方法では共鳴周波数から応力を求めるとともに、その共鳴周波数から減衰曲線を求め時間の逆数を単位とする減衰係数が計測できる(特願平8−91901号、特許第3397574号、特願2002−057270号)。また音速比を用いているので、板厚が応力により変化した場合でも、その変化は考慮しなくてすむ。この手法を疲労やクリープなどの荷重により損傷を受けた材料の損傷度の評価に使う。
また、ボルトやリベットの軸力の算出にも適用できる。図9(a)に示すように、締結されたボルト90の頭に、上記の本発明によるいずれか一つの電磁超音波探触子91、又はこれらの電磁超音波探触子と従来存在する横波専用の電磁超音波探触子とを含む電磁超音波探触子群の中から2つ以上の電磁超音波探触子を組み合わせた、電磁超音波探触子(例えば縦波専用の電磁超音波探触子91a、横波専用の電磁超音波探触子91b)に周波数を掃引して長さ方向に共鳴させて、縦波と横波の共鳴周波数92、93を求め、その比から、図9(b)に示すように予め求めておいた音速比RVと軸応力の関係から軸力94を求める。従来の軸力計測では、リベットやボルトの内部を伝播する超音波の締結力印加前後における伝播時間の変化を測定してきた。しかし、測定物が短いものを評価する場合は、伝播時間を計測する方法では、伝播距離が短いため、精度の低下が避けられないという問題がある。
しかし、この問題を解決する方法として長さ方向に共鳴させる方法を用いればこの問題を克服できる。そして電磁超音波探触子を用いて同時に縦波と横波を非接触送受信し、音速比を算出できれば、接触型のような共鳴モードの補正(接触型では、試料―結合材料(音響結合材)−圧電素子の複合モード)の必要がなく、簡単に軸力や残留応力が算出できるという効果がある。非接触のため、従来の接触型のように計測前に計測表面を処理(研磨)する必要もない。これらより、航空機や船舶や橋梁等のリベットやボルト等締結された構造物の信頼性の向上が計れる。音速比を用いているので、ボルトの長さが異なるものや応力により軸方向長さが変化した場合でも、その変化は考慮しなくてすむ。
なお、上記例では電磁超音波探触子の検査対象材料として金属材料を示したが、渦電流が発生する導電性材料であれば、検査対象材料となる。即ち検査が可能である。
図10には、厚さ5mmのアルミニウムの板を用いて、本発明の縦波専用の電磁超音波探触子、従来の横波専用の電磁超音波探触子、本発明の縦波横波兼用の電磁超音波探触子で計測した共鳴スペクトルを示す。図10(a)に示すように本発明の縦波専用の電磁超音波探触子では横波は発生しておらず縦波のみであり、また図10(b)に示すように従来の横波専用の電磁超音波探触子では縦波がわずかに見られるがほとんどなく横波のみであり、また図10(c)に示すように本発明の縦波横波兼用の電磁超音波探触子では縦波・横波ともにS/N比が良好に測定できることがわかる。
図11乃至図13には、アルミニウム合金(A2014−T6)を疲労試験したとき、音響複屈折率B、音速比R、横波と縦波の共鳴周波数比及び時間の逆数を単位とする減衰係数αと繰り返し数との関係を示す。アルミニウム板材に繰り返し荷重を、2500回又は5000回加えるごとに、荷重を除荷し、板厚方向に縦波用の電磁超音波探触子を用いて縦波(L)の共鳴周波数を求め、また横波用の電磁超音波探触子を用いて繰り返し荷重の方向に平行な偏向方向(S2)とそれに垂直な偏向方向(S1)の2方向の共鳴周波数をそれぞれ求め、式(3)から式(6)の音響複屈折率Bと音速比Rおよび縦波と横波の共鳴周波数比(L/S1及びL/S2)を算出し、また合わせてそれぞれの共鳴周波数における時間の逆数を単位とする減衰係数を計測した。これを破壊に至るまで行った。
図11から図13は破壊に至るまでの音響複屈折率B、音速比R、縦波と横波の共鳴周波数比L/S1及びL/S2、時間の逆数を単位とする減衰係数αと繰り返し数N、寿命比N/Nfとの関係を示している。なお、Nは繰り返し数、Nfは破壊に至った繰り返し数である。図12中の縦波/横波の中でL/S1は縦波と偏向方向が繰り返し荷重と垂直な横波の各々の共鳴周波数の比であり、L/S2は縦波と偏向方向が繰り返し荷重と平行な横波の各々の共鳴周波数の比である。
また、この時目視でき裂発生を観察した。そのき裂確認した点を実線で示している。これによると、き裂発生以前に時間の逆数を単位とする減衰係数は大きく増加し、目視でき裂が確認される直前から音響複屈折率B,音速比Rも変化していくことがわかる。き裂発生、進展につれて音響屈折率B、音速比Rは増加していくことがわかる。図8にσ1として示される応力の方向を繰り返し荷重と平行としている。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
公知の電磁超音波探触子を用いた電磁超音波探触装置のシステム構成を示す図である。 本発明の縦波用電磁超音波探触子の構造および縦波発生原理を示す図である。 本発明の縦波用電磁超音波探触子の構造および縦波発生原理を示す図である。 従来法の縦波用電磁超音波探触子の構造および縦波発生原理を示す図である。 本発明の縦波横波兼用電磁超音波探触子の構造および縦波横波発生原理を示す図である。 本発明の縦波横波兼用電磁超音波探触子の構造および縦波横波発生原理を示す図である。 従来法の縦波横波兼用電磁超音波探触子の構造および縦波横波発生原理を示す図である。 損傷評価法および応力測定法を説明するための図である。 本発明のリベットやボルトの軸力計測法を説明するための図である。 本発明の縦波専用、縦波横波兼用電磁超音波探触子と、従来の縦波専用電磁超音波探触子とを用いたアルミニウム板材の共鳴スペクトルを示す図である。 疲労損傷中のアルミニウム板材での音響複屈折率B、時間の逆数を単位とする減衰係数αの変化を示す図である。 疲労損傷中のアルミニウム板材での横波と縦波の共鳴周波数比の変化を示す図である。 疲労損傷中のアルミニウム板材での音速比Rの変化を示す図である。
符号の説明
2 金属材料
3a 永久磁石
3b 永久磁石
4 静磁場
5 送信コイル
7 高周波電流
8 渦電流
9 ローレンツ力
10 横波
13 力
15 受信コイル
16 プリアンプ
17 メインアンプ
18 コントローラ
21 電磁超音波探触子
22 永久磁石
23 永久磁石
24 コイル
25 電流
26 渦電流
27 静磁場
28 ローレンツ力
30 純鉄又は軟鉄製ブロック
31 電磁超音波探触子
33 静磁場
34 トラック状のコイル
35 トラック状のコイル
36 直流電流
37 磁場
38 電流
39 渦電流
40 ローレンツ力
42 電磁超音波探触子
44 コイル
45 磁石
46 磁石
47 静磁場
48 縦波
50 電磁超音波探触子
52 永久磁石
53 永久磁石
54 永久磁石
55 コイル
56 電流
57 渦電流
58 静磁場
59 ローレンツ力
60 ローレンツ力
67 永久磁石
68 永久磁石
69 コイル
70 電流
71 渦電流
72 静磁場
73 ローレンツ力
76 純鉄又は軟鉄製ブロック
77 電磁超音波探触子
78 永久磁石
79 渦巻きコイル
80 静磁場
81 電磁超音波探触子
90 ボルト
91 電磁超音波探触子
92 共鳴周波数
93 共鳴周波数

Claims (10)

  1. 着磁方向に垂直な断面の面積が互いに異なる2つの磁石を、その着磁方向軸を平行にし、着磁の向きを互いに逆にし、隣接して配置させ、且つ、前記面積の小さい方の磁石の一方の磁極端面に、トラック状平面コイルを、その素線が互いに直線的に平行している2つの箇所の内の1つの箇所において直線的に平行した素線全体が接するように配置させ、主に縦波の超音波を導電性材料に対し該トラック状平面コイルにより送受信させることを特徴とする電磁超音波探触子。
  2. トラック状平面コイルであって、専ら直流電流を通電することによりその近傍に配置された導電性材料表面に静磁場を作ることを目的としたトラック状平面コイルと、前記トラック状平面コイルとは別のトラック状平面コイルであって、その素線が直線的に平行に周回された部分を、前記トラック状平面コイルの素線が直線的に平行に周回された部分と平行になるように、且つ、各トラック状平面コイルにおいて、それぞれのトラック状平面コイルの周回された素線の作る平面が平行になるように、さらにそれぞれのトラック状平面コイルの直線的に平行に周回された素線が重なるように配置され、主に縦波の超音波を導電性材料に対し前記別のトラック状平面コイルにより送受信させることを特徴とする電磁超音波探触子。
  3. 3個の磁石を、その着磁方向軸を平行に、且つ各磁石の着磁中心を結ぶ線が一直線となるように、さらに両端の磁石の着磁の向きを同一とし中央の磁石の着磁の向きのみ両端の磁石の着磁の向きとは逆になるようにして互いに隣接して配置し、且つ前記中央の磁石の一方の磁極端面において、トラック状平面コイルを、その素線が互いに直線的に平行して周回している2つの箇所双方において直線的に平行した素線全体が、前記磁極端面に接するように配置させ、主に縦波・偏向横波の超音波を導電性材料に対し該トラック状平面コイルにより送受信させることを特徴とする電磁超音波探触子。
  4. 円柱状磁石と、該円柱状磁石の外径寸法を鑑み該円柱状磁石と嵌合出来るような内径寸法を持った円筒状磁石とを、前記2つの磁石の中心線を一致させ、且つ着磁の向きが互いに逆になるように配置し、前記円柱状磁石の1方の着磁面に平行に、渦巻状平面コイルを配置させ、主に縦波・横波の超音波を導電性材料に対し該渦巻状平面コイルにより送受信させることを特徴とする電磁超音波探触子。
  5. 電磁超音波探触子を用いて導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価方法において、
    対象とするある特定の導電性材料に関するデータとして、損傷による寿命比に対する偏向方向が90度異なる2つの横波の共鳴周波数から求めた音響複屈折率の変化の関係、および/又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とするその2つ横波の共鳴周波数における減衰係数の変化の関係について、その材料の初期状態から破壊に至るまでのデータを予め採取し保持していることを前提とし、
    (1)前記特定の導電性材料と同一の材料よりなる被検査物に対して、電磁超音波探触子を配置した面と垂直な方向に偏向横波の超音波を伝播させ、その超音波の周波数を連続的に変化させながら、前記超音波の反射信号を前記電磁超音波探触子により検出するステップと、
    (2)前記検出された反射信号に基づいて、1次以上の共鳴周波数を求めるステップと、
    (3)前記で求めた共鳴周波数の値を用いて、共鳴周波数に等しい周波数の偏向横波の超音波をバースト波として電磁超音波探触子により被検査物表面に伝播させ超音波共鳴を発生させた後、その反射波の振幅の減衰を時間に対して測定するステップと、
    (4)前記反射波の減衰の測定結果から、前記共鳴周波数におけるバースト波に対する反射波の時間の逆数を単位とする減衰係数を求めるステップと、
    (5)前記偏向方向と90度異なるように電磁超音探触子を配置しなおして、(1)から(4)までを行うステップと、
    (6)前記の偏向方向が互いに90度異なる同次数の横波の共鳴周波数おける音響複屈折率を求めるステップと、
    (7)前記(1)から(6)のステップを被検査物に対して定期的に繰り返すことにより、データを採取・蓄積するステップと、を含み、
    前記特定の導電性材料に関し、前記予め保有している寿命比に対する音響複屈折率の変化、および/又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の関係を示すデータを、前記(1)から(7)のステップにて採取したデータと比較することにより、被検査物たる導電性材料の損傷の進行度合を評価することを特徴とする損傷進行度合評価方法。
  6. 電磁超音波探触子を用いて導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価方法において、
    対象とするある特定の導電性材料に関するデータとして、縦波の共鳴周波数と偏向方向が90度異なる2つの横波の共鳴周波数を基にした寿命比に対する音響複屈折率の変化、又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とするその共鳴周波数における減衰係数の変化、又は寿命比に対する縦波と横波の音速比の変化、又は寿命比に対する縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比の変化の関係について、その材料の初期状態から破壊に至るまでのデータを予め採取し保持していることを前提とし、
    (1)前記特定の導電性材料と同一の材料よりなる被検査物に対して、偏向横波を発生する電磁超音波探触子を配置した面と垂直方向に超音波を伝播させ、その超音波の周波数を連続的に変化させながら、前記超音波の反射信号を前記電磁超音波探触子により検出するステップと、
    (2)前記検出された反射信号に基づいて、1次以上の共鳴周波数を求めるステップと、
    (3)前記で求めた共鳴周波数の値を用いて、共鳴周波数に等しい周波数の超音波をバースト波として電磁超音波探触子により被検査物表面に伝播させ超音波共鳴を発生させた後、その反射波の振幅の減衰を時間に対して測定するステップと、
    (4)前記反射波の減衰の測定結果から、前記共鳴周波数におけるバースト波に対する反射波の時間の逆数を単位とする減衰係数を求めるステップと、
    (5)縦波を発生する電磁超音波探触子および偏向方向が(1)のステップとは90度異なるように偏向横波を発生する電磁超音波探触子を配置して前記(1)から(4)のステップを行うステップと、
    (6)前記の縦波と偏向方向が互いに90度異なる同次数の横波の共鳴周波数を用いて音響複屈折率と、縦波と横波の音速比と、縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比とを求めるステップと、
    (7)前記(1)から(6)のステップを被検査物に対して定期的に繰り返すことにより、データを採取・蓄積するステップと、を含み、
    前記特定の導電性材料に関し、前記予め保有している寿命比に対する音響複屈折率の変化、又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の変化、又は寿命比に対する縦波と横波の音速比の変化、又は寿命比に対する縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比の変化を示すデータを、前記(1)から(7)のステップにて採取したデータと比較することにより、被検査物たる導電性材料の損傷の進行度合を評価することを特徴とする損傷進行度合評価方法。
  7. 電磁超音波探触子を用いて導電性材料からなる締結ボルトやリベットの軸力を測定する軸力測定方法において、
    対象とするある特定の導電性材料に関するデータとして、軸力に対する縦波の共鳴周波数と横波の共鳴周波数から求めた音速比の変化のデータを予め採取し保持していることを前提とし、
    (1)前記特定の導電性材料と同一の材料よりなる被検査物に対して、軸力が負荷されていると同じ方向に、電磁超音波探触子により縦波と横波の超音波を伝播させ、その超音波の縦波と横波の周波数を連続的に変化させながら、前記超音波の反射信号を前記電磁超音波探触子により検出するステップと、
    (2)前記検出された反射信号に基づいて、それぞれの方向に対して1次以上の共鳴周波数を求めるステップと、
    (3)前記で求めたそれぞれの共鳴周波数の値を用いて、縦波と横波の音速比を算出するステップと、
    (4)前記(3)のステップで求めた音速比を予め保持しているデータであって、前記測定と同次数の共鳴周波数における軸力に対する縦波の共鳴周波数と横波の共鳴周波数から求められた音速比の変化を示すデータと比較し、そのときの軸力を測定するステップと、を含み、
    前記締結ボルトやリベットの軸力を測定することを特徴とする軸力測定方法。
  8. 被検査物である特定の導電性材料に対して超音波を送受信する電磁超音波探触子と、該電磁超音波探触子を制御する制御装置を具備する導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価装置において、
    対象とするある特定の導電性材料に関するデータとして、損傷による寿命比に対する偏向方向が90度異なる2つの横波の共鳴周波数から求めた音響複屈折率の変化の関係、および/又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とするその2つ横波の共鳴周波数における減衰係数の変化の関係について、その材料の初期状態から破壊に至るまでのデータを予め採取し保持しているデータ保持手段と、
    (1)前記特定の導電性材料と同一の材料よりなる被検査物に対して、電磁超音波探触子を配置した面と垂直な方向に偏向横波の超音波を伝播させ、その超音波の周波数を連続的に変化させながら、前記超音波の反射信号を前記電磁超音波探触子により検出するステップと、
    (2)前記検出された反射信号に基づいて、1次以上の共鳴周波数を求めるステップと、
    (3)前記で求めた共鳴周波数の値を用いて、共鳴周波数に等しい周波数の偏向横波の超音波をバースト波として電磁超音波探触子により被検査物表面に伝播させ超音波共鳴を発生させた後、その反射波の振幅の減衰を時間に対して測定するステップと、
    (4)前記反射波の減衰の測定結果から、前記共鳴周波数におけるバースト波に対する反射波の時間の逆数を単位とする減衰係数を求めるステップと、
    (5)前記偏向方向と90度異なるように電磁超音探触子を配置しなおして、(1)から(4)までを行うステップと、
    (6)前記の偏向方向が互いに90度異なる同次数の横波の共鳴周波数おける音響複屈折率を求めるステップと、
    (7)前記(1)から(6)のステップを被検査物に対して定期的に繰り返すことにより、データを採取・蓄積するステップと、を含み、
    前記特定の導電性材料に関し、前記予め保有している寿命比に対する音響複屈折率の変化、および/又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の関係を示すデータを、前記(1)から(7)のステップにて採取したデータと比較することにより、被検査物たる導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価手段とを具備することを特徴とする損傷進行度合評価装置。
  9. 被検査物である特定の導電性材料に対して超音波を送受信する電磁超音波探触子と、該電磁超音波探触子を制御する制御装置を具備する導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価装置において、
    対象とするある特定の導電性材料に関するデータとして、縦波の共鳴周波数と偏向方向が90度異なる2つの横波の共鳴周波数を基にした寿命比に対する音響複屈折率の変化、又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とするその共鳴周波数における減衰係数の変化、又は寿命比に対する縦波と横波の音速比の変化、又は寿命比に対する縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比の変化の関係について、その材料の初期状態から破壊に至るまでのデータを予め採取し保持しているデータ保持手段と、
    (1)前記特定の導電性材料と同一の材料よりなる被検査物に対して、偏向横波を発生する電磁超音波探触子を配置した面と垂直方向に超音波を伝播させ、その超音波の周波数を連続的に変化させながら、前記超音波の反射信号を前記電磁超音波探触子により検出するステップと、
    (2)前記検出された反射信号に基づいて、1次以上の共鳴周波数を求めるステップと、
    (3)前記で求めた共鳴周波数の値を用いて、共鳴周波数に等しい周波数の超音波をバースト波として電磁超音波探触子により被検査物表面に伝播させ超音波共鳴を発生させた後、その反射波の振幅の減衰を時間に対して測定するステップと、
    (4)前記反射波の減衰の測定結果から、前記の共鳴周波数におけるバースト波に対する反射波の時間の逆数を単位とする減衰係数を求めるステップと、
    (5)縦波を発生する電磁超音波探触子および偏向方向が(1)のステップとは90度異なるように偏向横波を発生する電磁超音波探触子を配置して前記(1)から(4)のステップを行うステップと、
    (6)前記の縦波と偏向方向が互いに90度異なる同次数の横波の共鳴周波数を用いて音響複屈折率と、縦波と横波の音速比と、縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比とを求めるステップと、
    (7)前記(1)から(6)のステップを被検査物に対して定期的に繰り返すことにより、データを採取・蓄積するステップと、を含み、
    前記特定の導電性材料に関し、前記予め保有している寿命比に対する音響複屈折率の変化、又は同じく寿命比に対する時間の逆数を単位とする減衰係数の変化、又は寿命比に対する縦波と横波の音速比の変化、又は寿命比に対する縦波とそれぞれの横波の共鳴周波数比の変化を示すデータを、前記(1)から(7)のステップにて採取したデータと比較することにより、被検査物たる導電性材料の損傷の進行度合を評価する損傷進行度合評価手段とを具備することを特徴とする損傷進行度合評価装置。
  10. 被検査物である特定の導電性材料に対して超音波を送受信する電磁超音波探触子と、該電磁超音波探触子を制御する制御装置を具備し、導電性材料からなる締結ボルトやリベットの軸力を測定する軸力測定装置において、
    対象とするある特定の導電性材料に関するデータとして、軸力に対する縦波の共鳴周波数と横波の共鳴周波数から求めた音速比の変化データを予め採取し保持しているデータ保持手段と、
    (1)前記特定の導電性材料と同一の材料よりなる被検査物に対して、軸力が負荷されていると同じ方向に、電磁超音波探触子により縦波と横波の超音波を伝播させ、その超音波の縦波と横波の周波数を連続的に変化させながら、前記超音波の反射信号を前記電磁超音波探触子により検出するステップと、
    (2)前記検出された反射信号に基づいて、それぞれの方向に対して1次以上の共鳴周波数を求めるステップと、
    (3)前記で求めたそれぞれの共鳴周波数の値を用いて、縦波と横波の音速比を算出するステップと、
    (4)前記(3)のステップで求めた音速比を予め保持しているデータであって、前記測定と同次数の共鳴周波数における軸力に対する縦波の共鳴周波数と横波の共鳴周波数から求められた音速比の変化を示すデータと比較し、そのときの軸力を測定するステップと、を含み、
    前記締結ボルトやリベットの軸力を測定することを特徴とする軸力測定装置。
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