JPH0383934A - コーン腫瘍治療法 - Google Patents

コーン腫瘍治療法

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JPH0383934A
JPH0383934A JP1215862A JP21586289A JPH0383934A JP H0383934 A JPH0383934 A JP H0383934A JP 1215862 A JP1215862 A JP 1215862A JP 21586289 A JP21586289 A JP 21586289A JP H0383934 A JPH0383934 A JP H0383934A
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JP
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atp
rate
tumor
patient
metabolic
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JP1215862A
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D Cohn Clarence Jr
クラレンス・ディー・コーン、ジュニア
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THERAPEUTICAL SYST CORP
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THERAPEUTICAL SYST CORP
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はひとまたは他の哺乳動物の悪性腫瘍細胞の腫瘍
崩壊、退行および制御に関する。ATP利用抑制剤の、
規定栄養摂取法とともに脂肪酸遮断剤、アミノ酸遮断剤
、乳酸放出遮断剤またはこれらの組み合わせの使用に関
する。
(発明の背景) 細胞中の総代用反応を満足させるのに使用するアデノシ
ン・トリホスフアート(ATPA)の利用率が生命代謝
経路のための細胞性エネルギー要求の充足を維持しなけ
ればならないレベル以下に抑制される場合、細胞は有糸
分裂が不可能になり、最終的には死活する。所定時にお
ける細胞中に存在するATP貯留量の変化の速度は、ミ
トコンドリア中での呼吸路(RC)によって酸化的リン
酸化(0/P)によって、主として生産されているAT
Pにおける速度と、細胞中の全エネルギー要求の供給に
使用されて(加水分解されて)いるATPの速度との差
である。このエネルギーは主に、細胞の代謝における全
ミリアト(myriad)同化作用および異化作用に必
要とされ、細胞周囲膜の「Na゛ポンプ」の作動を含み
、その総合作用は、高Na’濃度細胞外液から細胞内へ
膜を通過して、Na”の連続的な漏出にもかかわらず、
細胞内Na″濃度を相対的に低く保っている。正常体細
胞内のATP産生および利用(加水分解)に含まれる経
路を第1図に示す。
第1図および本出願中のいずれかで使用される略号およ
び記号を下記の表に説明する。本治療システムにおける
第1次的治療因子、代謝エフェクター、規定栄養摂取法
(DNR) 、脂肪酸遮断剤(FAB) 、アミノ酸遮
断剤、ATP−利用抑制剤(A A D)および乳酸放
出遮断剤の定義は、後掲の「第1次代謝エフェクターの
定義」と題する項で示す。
第1表 略号および記号 AA         アミノ酸 AAB       アミノ酸遮断剤 AD cCoA DP ATP [ATPコ ATP0 TPase ATPA。
ATP工。
A T P I!Mp ATP。
ATP、’ ATPL。
ATP、。
AT P、。
ATP、。
ATP利用抑制剤 アセチル補酵素A アデノシン・ジホスフェート アデノシン・トリホスフェ− ト ATP分子内濃度 ATP産生または分解反応速 度 アデノシン・トリホスファ ターゼ 細胞代謝用ATP利用率 EMP中生産ATP EMP中ATP生産速度 解糖により生産したATP 解糖生産ATP速度 ATPAの致死濃度 RC中のO/Pにより生産さ れるATP速度 細胞によるATP生産速度 細胞によるATP利用率 A T P w。
AT P、。
A T P o。
一〇 a CAC CAC’ I C01 oA  m PK FA I NP DNR MP A AADによるATP破壊速度 AAD起因ATP、変化 AAD起因A T P o変化 〜とともに(cum) カルシウム クエン酸回路 CACの作動率 塩素イオン 二酸化炭素 補酵素A センナメートル クレアチン・ホスホキナーゼ 日 DNA+FAB+AABの組 合わせ デシリットル(100ml) 2.4−ジニトロフェノール 規定栄養摂取法 エムデンーマイヤーホフ経路 脂肪酸 AB g GLY’ GLY’ r ■ 1、U。
CI g AC LACP。
LAC□′ EB O1/d a x in g 脂肪酸遮断剤 グラム 解糖(またはEMP)の作動率 AAD起因 GLY’変化 水素(原子の) 時間 ヨウ素 量の初期値(下つき) 国際単位 塩化カリウム キログラム 乳酸(ラクテート) 細胞中の乳酸生産速度 細胞からの乳酸放出速度 乳酸放出遮断剤 1日(24時間)当たりの代 用向消費O1のリットル 最高値 最低値 マグネシウム g I n Na” aCI NADH NADH’ O2 o/p FK H HL RC RC’ e T。
T。
ミリグラム ミリリットル マンガン ナトリウム・イオン 塩化ナトリウム 還元ニコチンアミド・アデニ ン・ジヌクレオチド RCへのNADHの供給率 酸素分子 酸化的燐酸化(RC中) リン ホスホフルクトキナーゼ 分子内pH(酸性測定) 分子内pHの致死濃度 呼吸鎖 RCの作動率(単位時間当り に酸化されるNADA量) セレン トリヨードサイロニン サイロキシン TH甲状腺ホルモン UA       O/Pの脱共役剤 Zn        亜鉛 μg      マイクログラム 増加(率の) 減少(率の) RDA      好ましい1日当りの許容量s   
      r〜のないJ(sine)正常(すなわち
、悪性腫瘍でない)細胞内での主栄養素はグルコースで
あり、ATP生産の主要エネルギー供給はグルコースに
より行われる。グルコースは、解糖、すなわちエムグテ
ンーマイヤーホフ経路(EMP)の順次反応によってピ
ルビン酸に変換する。初めのグルコース分子中の利用し
得る全エネルギーの約6%のみがEMP中における分解
中にATPの形で放出される。ついで、ピルビン酸エス
テルは脱炭酸され、ミトコンドリア中でクエン酸回路(
cAC)に入るアセチル浦酵素(アセチルCoA)を生
成する。ここで、各酢酸エステル172分子は、最初ク
エン酸の1分子中に取り込まれた後H発生を伴い、CO
7とHに分解され、なかんずく、最初のグルコース中に
含まれるエネルギーの大部分を含んでいる還元ニコチン
アミド・アデニン・ジヌクレオチド(NADA)の分子
に分解される。ついで、このNADAはO2とHの末端
反応によって、最終的なH,0の産生を伴うミトコンド
リア呼吸鎖中で酸化される。このOfは通常の血管系に
よって供給される。
酸化還元の反応によって、RCの電位勾配を下げる電子
輸送によって得られるエネルギーは細胞のATPの産生
のために使用される。最初のグルコース分子中の利用し
得る全エネルギーの約94%は、CAC中のAcCoA
の分解およびRC中の共役NADHの酸化中にATPの
形で放出される。
すなわち、正常細胞では、ATP貯蔵エネルギーは栄養
グルコース、または消化を受けてグルコースを生成する
炭水化物(すなわち、でんぷんおよび糖)から大部分を
得ている。ある種のATP−エネルギーは、正常細胞で
は、CACおよびRCにおいて、栄養脂肪および蛋白か
ら得られる脂肪酸およびアミノ酸の酸化から得られるこ
とがある。
しかし、栄養摂取量において十分量のグルコースが利用
できるときは、実質的に全正常細胞のATP−エネルギ
ー要求の大部分は先にグルコースのみから得られる。E
MPおよびRC中に産生したATPは細胞のrATPブ
ールjに入り、ここから総和用率ATPAで連続的に引
き出され、Na”の排出作用により、分子内Na”i9
度を十分低く維持し得る膜Na”ポンプを作動させるエ
ネルギーを含む全細胞代謝に必要なエネルギーを供給す
る。
このATP生成および利用の一般的パターンは悪性腫瘍
細胞中にも存在するが決定的な相違がある(第2図参照
)。悪性新生組織の実質的にあらゆる形態の悪性腫瘍細
胞は、共通の明確な代謝異状を有しており、悪性状態へ
の変形に由来する結果として明らかに明示されるもので
ある[ニームツォウ、アール・シー1、トランスメンブ
ラン・ポテンシャルズ・アンド・キャラクタリスティッ
クス・オブ・イミューン・アンド・チューモア・セルズ
(Transmembrane  Potenials
   and   Characteristics 
  of   Immune   and   Tum
r  Ce1ls)第9章、シー・アール・シー刊、ポ
カ・レイトン、フロリダ(1985年)]、イン・ビボ
条件下で、悪性新生組織の実質的にあらゆる形態の悪性
腫瘍細胞は、本質的にピルベートをAcCoAに転換し
ない。ピルベートはそれに代わり、実質的に、効果的な
ラクテート輸送システムによって細胞から放出されるラ
クテートに転換される。[ワールブルグ、オー1、ニー
バー・アン・ストツフベクセル・デア・ツモレン(Ub
er  den  Stoffwechsel  de
r  Tumo rem) 、シュプリンガー刊、ベル
リンオヨヒニューヨーク(1926年);ワールブルグ
、オー6、ザ・メタボリズム・オブ・テユーモアズ(T
he  Metabolism  ofTumo r 
s) 、ニア7スターブル、ロンにン(1930年);
バーク、デイ−9、コールド・スプリング・ハーバ−・
シンボジア・クワンチタティブ・バイオロジー(col
d  Spring  Harbor  Sympos
ia  Quant、Biol)、第7巻第420頁(
1939年);ブツシュ、エイチ6、アン・イントロダ
クション・トウー・ザ・バイオケミストリイ・オブ・ザ
・キャンサー・セル(An  Introductio
nto  the  Biochemistry  o
fthe  Cancer  Ce1l)、第10章、
アカデミツク刊、ニューヨーク(1962年);ラッカ
ーら、サイエンス(Science)、第209巻第2
03頁(1981年);スペンサーティー・エル、ら、
バイオケミカル・ジャーナル(Biochem、J)、
第154巻第405頁(1976年);ベルト、ジェイ
・ニー、ら、バイオケミストリイ(Biochem、)
第18巻第3506頁(1979年);ウニインハウス
、ニス・、キャンサー・リサーチ(cancerRes
、)、第3巻第269頁(1955年);ブツシュ、エ
イチ、ら、キャンサー・リサーチ(cancer  R
es、)、第20巻第50頁(1960年);ブツシュ
、エイチ1、キャンサー・リサーチ(cancer  
Res、)第13巻第789頁(1955年);ブツシ
ュ、エイチ、ら、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・
ケミストリイ(J、Biol、Chem、)、第196
巻第717頁(1952年);デイハム、ダブリュ・エ
ル、ら、キャンサー・リサーチ(cancerRes、
)、第16巻第227頁(1957年);コリ、シー・
エフ、ら、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミス
トリイ(J、  Biol、 Chem、)、第64巻
第11頁(1925年);コリ、シー・ジー、ら。ジャ
ーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリイ(J、B
iol、Chem、)、第65巻第397頁(1925
年):ワールブルグ、オー、ら、クリニッシェ・ボノヒ
エンシュリフト(Kl in、Wochscr、)第5
巻第829頁(1926年);ムラマツ、エム、ガン(
Gunn、)第52巻第135頁(1961年);ブツ
シュ、エイチ、ら、キャンサー・リサーチ(cance
r  Res、)、第16巻第175頁(1956年)
]。グルコースがすべて酸化される正常細胞に利用され
る化学的エネルギーと比較すると、グルコース分子中の
化学的エネルギーのほんの小部分(〜6%)が癌細胞に
よって抽出され利用され得るにすぎない[ホワイト、A
、ら、プリンシブル・オブ・バイオケミストリイ(Pr
inciples  of  Biochemistr
y)、第5版、第441頁(1973年)]。栄養グル
コースは、正常な条件下で、正常細胞のATPエネルギ
ーの最も主要かつ非常に重要な源泉でありこの転換異常
は、悪性腫瘍細胞がCACおよびRC経由のグルコース
酸化からATPを生成し得る最大率で考慮すると、悪性
腫瘍細胞に非常な不利益をもたらす。この代謝欠陥は、
−般にこれらの増殖細胞のひんばんな有余分裂特性を伴
う活発な同化代謝作用を維持するため、特に多量のAT
P利用を要求する悪性腫瘍細胞にとっては特に非常な制
約を課す。
しかし、悪性腫瘍細胞は、CACおよびRCにおいて、
脂肪酸およびアミノ酸を容易に酸化することによる通常
の栄養条件で、イン・ビボでこのエネルギー欠乏を非常
に効果的に回避する。[ブツシュ、エイチ1、土掘(1
962年);メデス、ジー、ら、キャンサー・リサーチ
(cancerRes、)、第17巻第127頁(19
57年);アレン、ニー、ら、ジャーナル・オブ・バイ
オロジカル・ケミストリイ(J、Biol、Chem、
)、第212巻第921頁(1955年);エムロット
、シー、ら、エクスベリエンチア(Experient
 ia)、第11巻第353頁(1955年);ワイン
ハウス、ニス、ら、キャンサー・リサーチ(cance
r  Res、)第13巻第367頁(1953年);
ワインハウス、ニス、ら、キャンサー・リサーチ(ca
ncerRes、)、第11巻第845頁(1951年
);キタダ、ニス、ら、リビッズ(1,i p i d
 s)、第15巻第168頁(1980年);スベクタ
ーエー・ニー1、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・
ケミストリイ(J、Bio 1.Chem、)、第24
0巻第1032頁(1965年)]。
ミトコンドトリは、脂肪酸をAcCoAに直接「β−酸
化」を行い得る非常に有効な酵素系を持っており、Ac
CoAはクエン酸回路に入り、正常細胞においてグルコ
ースから産生したAcCoAと同様に、確実に酸化され
る。アミノ酸は、最初の脱アミ/の後に同じ<、AcC
oAまたはCACのたの中間体に分解され、酸化される
。すなわち、ある種のアミノ酸は、脱アミノおよび適当
な変換が悪性腫瘍細胞の酵素系により容易に行われた後
に、回路の種々の中間点で直接、クエン酸回路に入るこ
とができる。[ブツシュ、エイチ0、土掘(1962年
)]。従って、第1次エネルギー源としてのグルコース
利用を実質的には奪われているのであるが、悪性腫瘍細
胞は、血漿中に通常の栄養摂取量下で常に存在する、エ
ネルギー豊富な脂肪酸およびアミノ酸からの供給を十分
利用している。CAC−RC経由の遊離脂肪酸(FA)
およびアミノ酸(A A)の酸化的代謝によるATP生
産率が癌細胞中で阻害される(例えば、基質および/ま
たは酸素供給、またはO/P脱共役剤の存在のために)
か、または、そうでなければ酸化的生産ATP−利用率
が抑制されている(例えば、不適当にATPアーゼ活性
を刺激されるために)条件下で、細胞は解糖率(GLY
’)自体を大きく増大させることによって、このエネル
ギー率損失の一部を補填することができる。このGLY
0増大は乳酸生産率の顕著な増大をもたらす。
このラクテートは、ラクテート濃度の蓄積のために致死
濃度まで分子内pHIA度が低下するのを防止するため
に、生成と同時にすぐに細胞外に放出しなければならな
い。通常の生理的条件下で、癌細胞のラクテート放出率
(LAC,’)はこのような分子内ラクテートの蓄積の
防止に十分以上のものである[例えば、スペンサー、テ
ィ・エル。
ら、土掘(1976年);ベルト、ジェイ、ニーら、土
掘(1979年)]。従って、癌細胞は、エネルギーを
相対的にCACおよびRCの酸化的経路から利用できな
いときは比較的、高GLY’値で機能することができる
本発明によれば、身体の悪性腫瘍細胞の総代謝要求を充
足するためのATPの総利用率、ATPA。は、身体の
正常細胞の正常ATPA。値と実質的に変化させること
なく、細胞の連続的生活能力に必要な主要代謝経路に不
十分な値に抑制される(第3図参照)。すなわち、悪性
腫瘍細胞は選択的に致死エネルギー低下をこうむり、エ
ネルギー欠乏の結果として細胞死がもたらされる。加え
て、本発明は悪性腫瘍細胞中のGLY’の刺激を、瞬時
に、かつ相乗作用的に、一方で、ラクテート放出系の阻
害によって細胞の最高L A Cg。能力を同時にかつ
効果的に制限する最高濃度を開示することである。すな
わち、悪性腫瘍細胞は選択的に第2の別の致死作用を受
け、この致死作用では、酸蓄積、および継続的な生活能
力を許容しうる値以下の分子内pHの低下の結果として
細胞死が生じる。
本発明の最も優れた実施例は第3図に示されたような作
用点での5個の主要な代謝エフェクター(AAD、LF
B、DNR,FABおよびAAB)からなる。この説明
のために、これらの代謝エフェクターを独断的に3つの
分類型に分類し、前提を明確にするために、これらを癌
細胞の代謝エネルギー経路中の各々が作用する順番に論
じる(第3図)。次に詳細に説明するように、これらの
代謝エフェクターの他の分類型および組合わせは治療上
の使用には非常に優れた具体例を構成するとは言えない
が、それでも十分に重大な腫瘍崩壊をもたらす。
代謝エフェクター(DNR,FAB、AAB)第1の分
類型は実質的に、N A D Ht<体内の癌細胞のR
Cに供給され得る率(NADH’ ”)の最高値を実質
上抑制するように工夫されたものである。
すなわち、ATPが細胞によって酸化的に(すなわち、
CAC−RCにより)生産され得る最高値を実質的に抑
制し、体内の正常細胞中のNADH供給率(NADH”
)を何らかの有意的な程度に制限しないように工夫され
ている。第2の分類型の代謝エフェクター(A A D
)は、癌細胞によって生産されるか、潜在的に生産され
得るようなATPの大部分を減少させる、すなわち、細
胞の代謝要求にATPが利用できないように工夫されて
いる。治療の第1および第2部によって生ぜしめられる
総ATPA’の顕著な不足は、主要な代謝過程のちょう
ど最少ATP率要求を供給するのに必要なA T P 
A。に関連しており、最終的に癌細胞中のATPプール
を選択的に減少させ、致死濃度に至る。代謝エフェクタ
ーの第3分類型は、解糖的に生産したラクテートが癌細
胞から放出され得る率を大きく阻害するように工夫され
ている。
2つの分類型(土掘)によって発生せしめられる大きな
ATPA。欠損は、細胞のGLY’とその結果としてL
 A CP。を著しく増大せしめ、すなわち、治療シス
テムの3つの分類型の組合わせで、協同して最終的な致
死ラクテート蓄積を確実にし、これは分子内pHの致死
低下をもたらすように作用する。本治療システムの3つ
の分類型の組合わせの同時使用は、2つの別々の、しか
し相互に関連している、体内の癌細胞の破壊実現方法、
そのいずれもが最終的に所与の癌細胞に、異なる生理的
条件のもとに致死をもたらし得る、に分類し得策1の分
類型(第3図参照)は、所定の栄養摂取法による処置を
含み、これは主として、ATPエネルギー源として栄養
グルコース生成炭水化物の利用を最高にし、ATPエネ
ルギー源としての利用のための脂肪酸およびアミノ酸の
利用を最少にするように工夫した食事摂取法からなる(
第3図)。これは1つまたはそれ以上の脂肪酸遮断剤、
または「脂肪酸遮断薬J  (FAB)およびアミノ酸
遮断剤、または「アミノ酸遮断薬J  (AAB)を同
時使用して、癌細胞の使用のための遊離脂肪酸およびア
ミノ酸からの内因性(体内蓄積または血漿)生産からの
、酸化的に得られた(すなわち、CAC−RC)ATP
−エネルギー利用を阻害する。
第2の分類型(第3図)は、ATP利用抑制剤またはF
ATP−利用抑制薬J  (AAD)の同時投与を含み
、これは、十分な濃度で、直接的にATP自体の合成率
を阻害(例えば、O/Pの脱共役剤の使用によって)し
、および/または既に合成されたATPを不活性または
加水分解(例えば、ATPアーゼ−加水分解活性剤の使
用によって)することによって、細胞の代謝要求を充足
するために、実際に利用し得るATPの全部の率、AT
PA。の癌細胞中の致死レベル抑制または低下をもたら
す。ADDの投与は、そうでなければ利用されるはずの
単位時間当たりの潜在的分子ATP産生最高値の大部分
、および第一部のDNR,FABおよびAABによる脂
肪酸およびアミノ酸からのエネルギー利用可能性の制限
によってもたらされる、NADHの利用削減によりすで
に大きく制限された最高値を利用不可能にし、エネルギ
ー欠乏によって細胞死をもたらす。体内の正常細胞は、
エネルギー目的ためのDNRによって供給される豊富な
炭化水素(グルコース)を十分利用することができ、正
常細胞に対する唯一の効果はO2の消費率の増加(すな
わち、増加RC’)であり、AADによる正常細胞中の
潜在的なATP損失は呼吸路によるグルコース産生NA
DH酸化率(NADH’ )をより高くすることによっ
て十分補填されており、一方、実際のATP産生の率お
よび利用率、ATPA’は正常値のままで変化していな
い。
第3の分類型(第3図)は、ラクテートが体内の解糖癌
細胞から放出され得る最高率の実質的な減少をもたらす
、1個またはそれより多いラクテート放出遮断剤または
「ラクテート放出遮断薬」(LEB)の投与を含む。L
EBは癌細胞の正常最高ラクテート放出率能力の大部分
を遮断し、細胞中に致死pHfi度を産生ずるに十分な
ラクテートの蓄積を可能にする。
発明者はすでに、1種またはそれ以上のO/P非共非削
薬剤 A)との組合わせた規定栄養摂取法の使用を含む
腫瘍融解作用を有する関連方法を開示している(アメリ
カ特許第4724234号)。
この治療システムは、一種のDNRおよび一種のAAD
のみの使用で、この場合、AADは具体的には細胞の酸
化的リン酸化の脱共役剤であることからなる本発明の特
定の制限的な場合であると考えることができる。発明者
はまた、1種のDNRと1種またはそれより多いUAの
組合わせおよび遊離脂肪酸の分子内ミトコンドリアにお
ける酸化阻害をもたらす脂肪酸酸化阻害剤(rFAOI
Jという)の同時使用からなる細胞融解作用を有する方
法も開示している(アメリカ合衆国特許第472423
0号)。このシステムも同じく本発明の特定の制限的実
施例であると考えられ、1種のDNR,FABおよびA
ADからなり、この場合、FABは具体的にミトコンド
リアの遊離脂肪酸の阻害剤(FAOI)であり、AAD
は具体的には酸化的りん酸化脱共役剤(U A)である
ラクテート放出を阻害する物質の使用によって癌細胞の
分子内pHを致死レベルに下げて、インビトロでの癌細
胞破壊の可能性はすでに検討されており、癌細胞培養の
インビトロ実験に基づくものである(ジョンソン、ジェ
イ、エイチ、ら、バイオケミストリイ(Biochem
istry)第19巻第3836頁(1980年))。
しかし、ラクテート阻害剤を利用する腫瘍崩壊による治
療方法はこれまで進歩していない。明らかに、これは、
インビトロでは癌細胞が、それらが作用する通常のG 
L Y ’  (L A Cp。)率に比較して非常に
大きな予備能力をもっていることが知られているためで
ある。従って、ラクテート放出能力を、いかなるラクテ
ート蓄積およびpH低下が生じる前にほとんど完全に妨
害しなければならない(スペンサー、ティ、エル2 ら
、土掘(1976年);ベルト、ジェイ、エイら、土掘
(1979年))。このような高度の阻害をインビボで
、達成および維持することが困難である。さらに、GL
Y’レベルは分子内pHの減少につれて著しく低下する
(ウィルヘルム、シイ−ら、エフ・イー・ビー・ニス・
レター(FEBS  Le t t、)第17巻第15
8頁(1971年)、ベルト、ジェイ、エイら、土掘(
1979年);スオリナ、イー、エム、ら、キャンサー
・リサーチ(cancerResearch)第35巻
第1865頁(1975年))、すなわち、必要な阻害
程度が実質的に完全に行われることが判明している。こ
のような100%の阻害なしに、LACP’、したがっ
てpH低下は自己限界があり、一般には癌細胞の死をも
たらすことは、ラクテート放出遮断剤のみを用いるだけ
では、インビトロでさえ困難である。
本発明は効率的にこれらの基本的な問題を解決している
;なぜなら、本発明の第1段階(DNA−FAB−AA
B)および第2段階(AAD)の組合わせによってもた
らされる癌細胞ATPA’の著しい低下は、GLY’お
よびL A CPoを上昇させ、癌細胞が通常有する(
すなわち、そのような治療的強制GLY’刺激なしに)
より数倍も高いレベルで維持する。従って、その際にも
たらされる高L A Cp。は分子内pHの下降傾向の
抑制に反して、高L A C、oの維持を確実にするば
かりでなく、分子内ラクテート蓄積を許容し、分子内p
Hを致死濃度に低下させるために作用しなければならな
いラクテート放出阻害度を実質的に減少させる。すなわ
ち、ラクテート放出遮断剤の使用を治療的に実際的なも
のとし、最も有効なものとするものである。
本発明は、本発明により行われる。有効な治療的処置方
法が、広範なタイプ(舌、のど、胃、盲腸、結腸、直腸
、乳房、卵巣、子宮、肺、腎臓、前立腺、膵臓、リンパ
腫、黒色腫、皮膚、骨髄(白血病)および骨)に現れる
組織学的に種々の悪性疾患を有する末期癌患者に非常に
顕著な細胞崩壊をもたらすことを解明した。個々の患者
の治療期間を通して、この治療方法は一般に、認識し得
る有毒副作用が認められず、はとんどの患者の狭い入口
条件にもかかわらず高い延命効果を示す。
本発明の治療システムは実質的に伝統的な多くの問題点
および従来のマイトキシン(mitoxin)化学療法
の限界を回避するものである。マイトキシン化学療法は
その特徴として、体内の正常および病的の両方のすべて
の有糸分裂活性細胞の無差別破壊をもたらす。マイトキ
シン化学療法による正常増殖細胞のこの全体的無差別破
壊のために、貧血(骨髄破壊)、細胞および体液性免疫
能力の顕著な低下、血液血小板の減少、胃腸の潰瘍化お
よび出血を伴う表皮剥離、嘔吐および下痢、唾液腺機能
の破壊、電解質不均衡、食欲減退、脱毛、神経系の異状
、腎臓障害、皮膚発疹、肝臓障害、心臓の鼓動異常、心
筋毒性および肺障害を含む、多数の毒性および治療限界
副作用が経験的に知られている。代謝的化学療法による
本方法は、体内の正常な配分細胞に不利に作用しないか
ら、このような毒性作用からはっきりと免れ、従って、
可能性としてすべての悪性腫瘍細胞が破壊されるまで投
与を継続することができ、同時に一方で非常に高い延命
を可能にする。
同じく、本方法は、マイトキシン化学療法のように免疫
系の胚発生リンパ球を破壊しないから、体内の免疫能力
は不変のままであり、すなわち、マイトキシン化学療法
を受けている患者に通常観察される伝染性疾病抵抗性減
退を回避でき、一方で残っている腫瘍細胞に対して可能
な免疫的細胞仲介および体液性攻撃を最大限に強化する
図面の簡単な説明 第1図は、正常細胞におけるATP産生および利用のエ
ネルギー経路を表すフローチャートである。ある数量の
略語の斜上の(0)は、その数量の時間的割合(率また
は速度)の記号であり、例えば、NADH’はNADH
の生産率を示す。
第2図は、悪性腫瘍細胞のATPの産生および利用のエ
ネルギー経路を示すフローチャートである。(−X)は
、フローの率の実質的な減少または経路の阻害を意味す
る。
第3図は、本発明の方法によって体内の悪性腫瘍転換細
胞の致死に使用される相互作用的代謝エフェクターの組
織的統制システムを示す。
第4図は、ATP産生および分解の率に関するすべての
5つの第1義的代謝エフェクターの統合的効果の図式的
要約図である。DFAはDNR−FAB−AABの組み
合わせを示す。
定義 第1義的代謝エフェクターの定義 本明細書および請求の範囲で用いられる用語、およびそ
の用語に与えられる範囲を含めて、理解を明確かつ統一
するために、次のような定義を行う。
ATP利用抑制剤(AAD):その投与が直接的、また
は間接的に、RCにおける酸化的りん酸化を経るエネル
ギー輸送を浪費的に妨げ、または細胞によってすでに生
産されているATPを浪費的に加水分解し、さもなくば
細胞によって合成されたATPからのエネルギーの細胞
の代謝的利用を不可能にする、のいずれかである治療的
に許容される物質、手段または方法。
乳酸放出遮断剤(LEB):その投与が直接的、または
間接的に乳酸が悪性腫瘍転換細胞から放出される最大率
に減少をもたらす、治療的に許容される物質、手段また
は方法。
規定栄養摂取法(DNR):実質的にグルコースからの
毎日のカロリー摂取を生ぜじめ、実質的に必須のリノー
ルよびリルン脂肪酸以外の脂肪酸を実質的に欠き、体内
の栄養バランスを維持するのに必要なアミノ酸の蛋白質
源の最少量のみを供給する、経口的および/または非経
口的栄養摂取法。
脂肪酸遮断剤(FAB):その投与が脂肪酸の総代謝酸
化的分解から誘導されるATPエネルギーの生産率に直
接的または間接的のいずれかで減少をもたらす、治療的
に許容される物質、手段、または方法。
アミノ酸遮断剤(AAB):その投与がアミノ酸の総代
謝酸化的分解から誘導されるATPエネルギーの生産率
に直接的または間接的のいずれかで減少をもたらす、治
療的に許容される物質、手段、または方法。
定義 続き 1、剤(手段)二本明細書中に使用する場合は、特定の
代謝効果をもたらす物質、手技または方法をいう。
2、ATP加水分解:本明細書中に使用する場合は、A
TPをアデノシンジホスフェートと無機ホスフェートま
たはアデノシンホスフェートとピロホスフェートへの分
解を触媒することをいう。
3、ATP加水分解剤二本明細書に使用する場合は、A
TP加水分解をもたらし得る剤をいう。
4、ATP浪費二本明細書で使用する場合は、RCにお
ける浪費的脱共役酸化およびリン酸化、または細胞中に
すでに合成されたATPの浪費的加水分解、または既製
のATPが分子内代謝反応に参加することを浪費的に妨
害することによりATP産生率の減少によりもたらされ
る分子内代謝のATP利用率を強制的に減少させること
をいう。
5、癌細胞二本発明に使用する場合は、医学的病的状態
から誘導される悪性腫瘍転換分子内表現型をいう。
6、悪性腫瘍:本明細書で使用する場合は、がん腫(上
皮細胞に由来する悪性腫瘍)、肉腫、リンパ腫、または
白血病などの組織学的分析により、医学的に分類される
病理学的新生組織の疾病状態をいう。
7、哺乳動物二本明細書で使用する場合は、ひとおよび
子を乳腺から分泌されるミルクにより養育する、他のす
べての動物を含む高等を推動物の哺乳類をいう。
8、代謝二本明細書で使用する場合は、成長および生命
の維持に付随する細胞中に進行する生化学的反応および
過程のすべてをいう。
9、新生組織二本明細書で使用する場合は、生理学的な
機能を果たさない新生組織;腫瘍をいう。
10、腫瘍崩壊:悪性腫瘍細胞内のおよびその、死およ
び/または増殖−抑制をもたらすことにより悪性新生組
織の除去、減縮または抑制をいう。
11、酸化的代謝:本明細書で使用する場合は、その反
応によってATP合成のためのエネルギーが特にクエン
酸回路中でおよびミトコンドリアの呼吸路と協同して、
グルコース、脂肪酸およびアミノ酸の分解によって得ら
れる分子内の生物化学的反応の体系をいう。
12、ベグ:本明細書で使用する場合は、率がそれ以上
増加できないか、または増加され得ない、率の最大値を
いう。
13、第1義的代謝エフェクター:本明細書で使用する
場合は、投与の際に、回路への基質利用性を遅延、AT
P利用性を減少、および/または膜輸送機能の阻害によ
って癌細胞の通常の代謝を非効果的に変え得る剤をいう
;これらには、ATP利用抑制剤、乳酸放出阻害剤、規
定栄養摂取法、脂肪酸遮断剤およびアミノ酸遮断剤が含
まれる。
14、摂生法(regimen)  :本明細書に使用
する場合は腫瘍崩壊をもたらすことを目的とする処置の
系統的なコースまたはプランをいう;これらには食事療
法、薬物、代謝エフェクターおよび/または治療方法を
いう。
本発明の概要 本発明は、ヒトおよび他の哺乳動物における広範な種々
の悪性新生組織を除去、減縮、または抑制(本明細書で
ひとまとめにして腫瘍崩壊として述べられている)に関
する。悪性腫瘍(すなわち、がん腫、肉腫、リンパ腫、
白血病)に対する効果は腫瘍崩壊であり、悪性腫瘍細胞
中のおよびその死および/または増殖抑制の結果である
本発明に関連して、体内の悪性腫瘍細胞の全代謝要求を
充足するためのATPの総利用率(ATpA’)が、実
質的に体内の正常細胞の正常ATPA。レベルを変化さ
せることなく、細胞の継続的成長のために必要な必須代
謝過程の維持に不十分なレベルに抑制される(第3図参
照)。すなわち、悪性腫瘍細胞は、致死的なATPエネ
ルギー損失を蒙り、そのためのエネルギー欠乏の結果と
して細胞死に至る。さらに悪性腫瘍細胞は、優れた実施
例において、同時におよび相乗的に、最高レベルへの悪
性腫瘍細胞におけるGLY’の刺激および一方でそれに
伴って効果的に、乳酸放出系の阻害によりこれらの細胞
のL A CE。最大値を効果的に制限することをを開
示している。すなわち、悪性腫瘍細胞は選択的に、酸蓄
積および継続的な成長の許容されるレベル以下の分子内
pHの低下の結果として死をもたらす第2の致死作用を
受ける。
本発明によれば、悪性新生組織のATP利用抑制剤(A
AD) 、またはAADおよび別の1種またはそれより
多い代謝エフェクターの組合わせの投与によりもたらさ
れる。このような組合わせには各々、ATP利用抑制剤
の有効量が含まれる。
組合わせ中に存在する他の代謝エフェクターには次のも
のの1種またはそれ以上が含まれる:(1)乳酸を悪性
腫瘍細胞から放出する率を抑制するためのラクテート放
出遮断剤(LEB)の有効量: (2)体内の正常細胞の代謝にカロリー的に充分なグル
コースが供給されている一方で悪性腫瘍細胞が利用可能
な外来遊離脂肪酸(F A)およびアミノ酸(AA)の
量の制限のための規定栄養摂取量(DNR)の有効量; (3)悪性腫瘍細胞の外来遊離脂肪酸からのエネルギー
利用率抑制のための脂肪酸遮断剤(FAB)の有効量; (4)悪性腫瘍細胞の外来遊離アミノ酸からのエネルギ
ー利用率抑制のためのアミノ酸遮断剤の有効量。
本発明は、(1)AAD単独投与、または(2)AAD
およびLEB、DNR%FABおよびAABの中から少
なくとも1種の代謝エフェクターを付随的に投与する場
合のいずれをも含む。癌細胞のエネルギー代謝経路にお
けるこれらの代謝エフェクターの作用部位に関して第3
図を参照。AADは癌細胞により生産されるか、または
産生されるか、または産生きれる可能性のあるATPの
実質的部分を減少させる、すなわち、細胞代謝要求維持
のために利用できなくさせることを目的としている。A
ADは、ATPそのものの合成率を直接阻害することに
よって(例えば、O/Pの脱共役剤の使用によって)お
よび/または、既に合成されたATPの不活性化または
加水分解(例えば、ATPアーゼ加水分解活性賦活剤の
使用によって)、ATP (ATPA。)が事実上、細
胞代謝要求を満足させるために利用し得る最大率を癌細
胞における致死レベルに低下または抑制をもたらす1種
またはそれ以上の剤を含んでいてもよい。
補助の第1義的代謝エフェクター(LEB、DNR,F
AB%AAB)はAADと組合わせて用いることができ
、AADそのものの基本的な効果を高め、さらに悪性腫
瘍細胞の破壊を増大するように工夫されている1種また
はそれ以上の補助的代謝エフェクターはAADと組合わ
せて用いることができる。
これらの代謝エフェクターは次のようなものを含む: (1)乳酸を悪性腫瘍細胞から放出する率を抑制するた
めの、1種またはそれ以上のラクテート放出遮断剤(L
EB)。
(2)ATPエネルギー源としての栄養的グルコース産
生炭水化物を最大値化し、ATPエネルギー源として利
用される栄養的脂肪酸およびアミノ酸の利用を最少値化
することを目的とする、実質的に食事療法からなる規定
栄養摂取法(DNR)(3)悪性腫瘍細胞の外来遊離脂
肪酸からのエネルギー利用率抑制のための、1種または
それ以上の脂肪酸遮断剤(FAB) (4)悪性腫瘍細胞の外来遊離アミノ酸からのエネルギ
ー利用率抑制のための、1種またはそれ以上のアミノ酸
遮断剤(AAB) 本発明によれば、AADをLEBと組合わせて用いるの
が好ましい。最も好ましくは、5種の構成要素、すなわ
ち、AADSLEBSDNRSFABおよびAABをす
べて組合わせて同時に投与するのが好ましい。
本発明の方法の有効性および毒性または不都合な副作用
が少ないことは、非常に進行し、すでに末期であると診
断された癌患者によって示されている。悪性の新生組織
のタイプの広範なる多様性を示し、臨床的に頻度の高い
あらゆる悪性腫瘍のタイプを含む、組織学的に悪性腫瘍
と診断された患者は、すべて本発明の治療システムに適
する。
毒性および衰弱化副作用が実質的にないために、本方法
は、現在の実際的な治療方法では実質的に制御できない
多くの悪性腫瘍を効果的に処置するには非常に有望であ
る。
発明の詳細な説明 本発明は、ひとまたは他の哺乳動物の広範囲の悪性新生
組織に、実質的に腫瘍崩壊、退行および制御(この明細
書では、腫瘍崩壊という)に関する。悪性腫瘍(皮膚の
細胞腫、肉腫、リンパ腫、白血病)に対する影響は腫瘍
崩壊であり、その結果、悪性腫瘍細胞の、および内の死
および増殖が抑制される。
本発明の治療システムによれば、体内の悪性腫瘍細胞の
総代側要求のATP総利用率(ATPAo)を、体内の
正常細胞中のATPA’ レベルを実質的に変化させる
ことなく、細胞の持続的な生長に必要な必須代謝経路の
維持に充分でないレベルに抑制する(第3図参照)。す
なわち、悪性腫瘍細胞は、選択的に致死的なエネルギー
損失を受け、エネルギー欠乏の結果として細胞死に至る
さらに本発明の最も優れた実施例は、ラクテート放出シ
ステムを有効に阻害することによって悪性腫瘍細胞中の
最大LACg。制限する一方で、同時に悪性腫瘍細胞中
のGLY’の刺激を、瞬時にかつ相乗作用的に最高レベ
ルにすることを開示するものである。すなわち悪性腫瘍
細胞は、選択的に第2の別の致死作用を受け、この致死
作用では酸蓄積および継続的な生長を許容し得る値以下
の分子内pHの低下の結果として細胞死が生じる。
ATPA。抑制のレベルは充分であるが、癌細胞致死を
もたらすのに必要なレベルより上の場合、本発明によれ
ば、エネルギー不足のために有糸分裂作用が阻止され、
従って癌の生長および進行が阻止される。
本発明の治療システムにおいて、悪性腫瘍細胞の破壊ま
たは増殖停止状態は、AAD単独、またはAADと1種
またはそれ以上の補助的代謝エフェクターの組合わせを
採用することによって達成される。これらの各組合わせ
はATP利用抑制剤(AAD)の有効量を含む。組合わ
せ中に存在していてもよい他の代謝エフェクターの次の
ようなものの1種またはそれ以上を含む: (1)悪性腫瘍細胞から乳酸を放出する最大率を制限す
るためのラクテート放出遮断剤(L E B)の有効量
; (2)体内の正常細胞の代謝にカロリー的に十分なグル
コースを供給する一方で、悪性腫瘍細胞が利用可能な外
来遊離脂肪酸およびアミノ酸の量を制限するための規定
栄養摂取i (DNR)の有効量; (3)悪性腫瘍細胞の外来遊離脂肪酸のエネルギー利用
率制限のための脂肪酸遮断剤(FAB)の有効量; (4)悪性腫瘍細胞の外来遊離アミノ酸からのエネルギ
ー利用率制限のためのアミノ酸遮断剤の有効量。
本発明は、(1)AAD単独投与、または(2)AAD
およびLEB、DNR,FABおよびAABの中から少
なくとも1種の代謝エフェクターを付随的に投与する場
合のいずれかからなる。悪性腫瘍細胞のエネルギー代謝
鎖中のこれらのエフェクターの特定の作用部位に関して
は第3図を参照。
AADそのものは、癌細胞により産生されるか、または
産生きれる可能性のあるATPの主要部分を減少させる
、すなわち、ATPの主要部分を細胞代謝要求維持のた
めに利用できなくさせること目的としている。AADは
1種またはそれ以上のATP利用抑制剤、またはrAT
P利用抑制薬」(AAB)を含み、これらは十分な投与
量で、ATPそのものの合成率を直接阻害すること(例
えば、O/Pの脱共役剤の使用)によって、および/ま
たは、既に合成されたATPの不活性化または加水分解
(例えば、ATPアーゼ加水分解活性賦活剤の使用)に
よって、ATP (ATPA。)が事実上、細胞代謝要
求を満足させるために利用し得る全部の率の癌細胞にお
ける致死レベルの低下または抑制をもたらす。
AADと組合わせて用い得る補助代謝エフェクターは、
AADの腫瘍崩壊効果を高めることが目的とされ、AA
D自体の低レベルの投与で体内の悪性腫瘍細胞破壊の実
現を可能にする。補助的代謝リフレクタ−(refle
ctor)をAADと組合わせて使用することができる
。これらの代謝りフレフタ−は次のようなものを含む:
(1)乳酸を悪性腫瘍細胞から放出する率を抑制するた
めの、1種またはそれ以上のラクテート放出遮断剤(L
EB)。
(2)ATPエネルギー源としての栄養的グルコース産
生炭水化物の使用を最大値化し、ATPエネルギー源と
して利用される栄養的脂肪酸およびアミノ酸の利用を最
少値化することを目的とする、実質的に食事療法からな
る規定栄養摂取法(DNR): (3)悪性腫瘍細胞の外来遊離脂肪酸からのエネルギー
利用率抑制のための、1種またはそれ以上の脂肪酸遮断
剤(F A B) (4)悪性腫瘍細胞の外来遊離アミノ酸からのエネルギ
ー利用率抑制のための、1種またはそれ以上のアミノ酸
遮断剤(AAB) 使用される代謝エフェクターの組合わせが、AADおよ
びLEB (他の代謝エフェクターとともに、またはと
もなわずに)を含む摂取法において、悪性腫瘍細胞死は
致死的な分子内低pH(pHL)の賦課によってもたら
される。
本発明によれば、AADをLEBと組合わせて用いるの
が好ましい。最も好ましいのは5種の構成成分をすべて
、すなわち、AADSLEB、DNR,FABおよびA
ABを同時に組合わせて投与するのが好ましい。
代謝エフェクターを採用する数種の摂取法は、本発明の
範囲内で利用することができ、腫瘍崩壊をもたらす。こ
れらは、(a)AAD、(b)AAD十LEB、(c)
AAD+DNR,(d)AAD+LEB+DNR,(e
)AAD+DNR+FAB、(f)AAD+LEB+D
NR+FAB+AAB、(g)AAD+DNR+AAB
などを含むが、これらに限るものではない。AAD+L
EBの処方を使用する方が好ましい。最も好ましいのは
AAD+LEB+DNR+FAB+AABの処方である
第1義的代謝エフェクターの作用 本発明の基本的な代謝概念および顕著な治療の特徴の明
確かつ包括的な理解のために、下記のこの項の叙述は代
謝エフェクターの直接゛作用および協調的相互作用の詳
細な説明を行うものである。
この目的のために、各エフェクターの個々の作用および
組合わせにおけるすべてのエフェクターの作用を示すよ
うな、発明の最も優れた特定の場合について、作用およ
び相互作用を検討する。明確に例示するために、エフエ
クターを3種類の同時に投与される処方に分類し、癌細
胞のエネルギー代謝経路に従って、それらの特異的作用
部位の順に検討する(第3図)。
体内の正常な(すなわち、悪性腫瘍でない)細胞では、
第1図に示すように、ATP産生のためのエネルギーは
、主としてEMPおよびRC経由グルコースの順次異化
作用から導かれる、エネルギーの第2次源は脂肪酸およ
びアミノ酸であり、これはアセチル補酵素AまたはCA
Cの中間代謝物への分解後、さらに分解代謝のためにC
ACに入る。EMP経路におけるグルコースのピルベー
トへの分解から導かれるエネルギーの比較的少量(グル
コース分子当たり)は、CACおよびRCからのエネル
ギーとともにATPの形で分子内ATPプールに入り、
ここから連続的に引き出され、総細胞代謝を維持する。
 第2図に示すように、体内の悪性腫瘍細胞は本質的に
、EMP内のグルコース分解から誘導されるピルベート
をAcC。
Aに変換することができず、その代わりに、さらに分解
されることなく細胞から放出される乳酸に変換する。し
かし、悪性腫瘍細胞はATPエネルギー産生のためにC
AC−RC経由で、FAおよびAAなどの基質が利用で
きる場合は、FAおよびAAの完全な酸化が可能である
。FAおよびAAの利用が制限される場合は癌細胞は、
解糖率GLY’  (すなわち、EMPでのグルコース
の乳酸への転換率)を大巾に増大することによってかな
りの率でATPを産生ずることができ、全体として解糖
グルコース分子毎につき2分子のATPを産生する(c
AC−RCにおけるグルコース分子毎からのピルベート
の酸化により、正常細胞中で生産されるATPは32分
子であるのと比較される)。癌細胞のGLY’の高率は
、これに比例するラクテート放出の高率を要求し、細胞
中の酸が致死レベルで細胞中に蓄積するのを防止する。
体内の癌細胞が本治療システムの最も優れた実施例の投
与により、選択的に破壊される全体機構を第3図に図式
的に示す。この図は、癌細胞のエネルギー産生経路にお
ける、本発明の5種の第1義的代謝エフェクター、DN
R,FABSAAB。
AADおよびLEBが作用する特定点を示す。本治療シ
ステムにおける最も優れた実施例における最も大きな特
徴は癌細胞のRCへのNADH(NADH’)の最大供
給率に制限を課す摂取法である。これは、癌細胞のCA
Cの主要な酸化的エネルギー産生基質であるFAおよび
AAを臨床的にできるかぎり最少値化することを必要と
する。癌細胞にとってFAおよびAAは、食物および/
または非経口的摂取(外的資源)、と体内の貯留または
蓄積からの移動の2種の資源から得られる。
後者の資源は、蓄積脂肪(内的資源)の連続的な変換を
維持している血漿FA、および組織蛋白の連続的な変換
および分解から導かれる血漿AAを含む。外来FAおよ
びAA利用性の制御は、経口的および/または非経口的
に主要な脂肪酸である、リノール酸およびリルン酸以外
のFAの可能なかぎり最低量を供給する規定栄養摂取法
、体内の窒素バランスだけを保つに十分な蛋白質などの
AA資源、および身体の毎日のカロリーバランスに必要
な日々のカロリー摂取量のすべてを実質的に供給するグ
ルコースの炭水化物資源の投与により容易に実現するこ
とができる。すなわち、DNRは癌細胞への食事上の(
外来の)FAおよびAAの利用を効果的に制限するが、
正常細胞の身体の全エネルギー要求をカロリー的に満足
させるに十分なグルコースを供給する。癌細胞のCAC
中の最終的代謝のための外来FAおよびAAの供給率の
制限は、結果的にミトコンドリアのRCへのNADH供
給の最大率の制限を伴い、これを第3図に図式的に示す
。(第3図のCAC’はクエン酸回路の作用率、すなわ
ち、NADHが産生ずる率、例えばμmol/ff1i
nを示す。)DNAカロリー(KCal/d)摂取の毎
日の量は、個々の患者の安静時代謝率(すなわち、静止
状態での24時間当たりの患者の酸素消費量)および特
定の患者がその日に従事する活動のレベルに対応する活
動代謝率の推定または類似の測定によって容易に決定す
ることができる。ついで、毎日の最少カロリー摂取はK
cal/dで示したカロリー当量に変換したOX/dで
示した安静時と活動代謝率の和の1/2として計算する
。本治療システムの使用に適した厳密なりNRの合成的
およびカロリーバランス測定の詳細な方法はアメリカ合
衆国特許第4724234号に示している。
しかし、外来FAおよび(より少ない程度に)AA摂取
の制御は癌細胞のこれらのエネルギー基質の利用を制限
するために非常に有効であり、内的資源からのFAおよ
びAAからのエネルギーの利用の制御も等しく重要であ
る。癌患者は一般に、正常人の平均血漿レベルの190
 mg/−より高い200%からはるかに高い400%
の範囲の、血漿中遊離脂肪酸濃度を示し、同様に血漿遊
離アミノ酸レベルも実質的に高いものを示す(特に進行
した悪性腫瘍患者において)。癌患者におけるこれらの
内的FAおよびAA上昇の主な理由は病気によって促進
される精神的および肉体的ストレス、および多くの場合
、治療そのものに、特にその処置が有毒および不当に緊
張の多いものであるならば、ストレスが存在するからで
あると思われる。
慢性的なストレス状態によって生じるストレス−反応ホ
ルモン(例えばエピネフィリンおよびコルチゾル)の持
続的高分泌率は血漿中のFAおよびAAの慢性的に高値
を維持するように作用し得る。
例えば、エビネフィリンは、体内の脂肪組織および脂肪
貯留から遊離脂肪酸の最も有力かつ周知の輸送剤であり
、一方、副腎皮質コルチゾルは(顕著な細胞蛋白合成阻
害によって)かなり高い血漿AA濃度をもたらし、直接
、脂肪貯留から高い血漿FAを生産する。従って、癌細
胞に対するFAおよびAAの酸化エネルギーの全体的な
制限がDNRの投与とともには、外来的に誘導されるF
AおよびAAの利用または酸化的代謝を阻害する剤の投
与を必要とする。
本発明において、ATP−エネルギー産生のための癌細
胞による、外来誘導FAの酸化的利用は、第3図に示す
点で作用する、1種またはそれより多い遊離脂肪酸遮断
剤(FAB)の投与により効果的に阻害される。例えば
、最も効果的かつ優れたFABは持続効果の長い、すな
わち、レンチインシュリンであり、毎日筋肉注射する。
現在では医学的に、レンチインシュリンはほとんどもっ
ばら糖尿病患者の血漿グルコース濃度の制御のために慣
用的に用いられている。しかし、インシュリンも長い間
、体内の脂肪組織から遊離脂肪酸移動の著しい阻害をも
たらすものとして知られていた。
本発明者らによる詳細な臨床研究によって、10−15
1.U、の少量のレンチインシュリンの毎日投与で、お
よそ400−900μg/mを70ug/+Qの低さま
で癌患者の血漿FAを減少させ、同時処方のDNRを存
在下、はぼ24時間この低いレベルを維持し、一方で血
漿グルコース濃度は正常な生理的範囲に滞まっているこ
とが判明した。すなわち、レンチインシュリンは、最大
遊離脂肪酸利用をおよそ92%減少させ、外来起因脂肪
酸がDNR投与後は癌細胞の第1義的エネルギー源であ
ることを考慮すると、非常に顕著な削減を可能にする。
原則として、通常の、または短時間作用のインシュリン
も当然FABとして使用できるが、24時間内に多数回
注射を要するという欠点がある。本発明のFABとして
、レンチインシュリンを使用する場合には、癌細胞によ
るエネルギー産生のためのFA利用のための所望の阻害
は、生体内FAの脂肪貯留から移動し得る率を著しくシ
<減少させることによって行われる。臨床的に評価され
ているFABの別の効果的なタイプの例は、但しこれは
インシュリンの作用機作とは全く異なる機作により作用
するのであるが、脂肪酸酸化阻害剤であり、このうち、
2−テトラデシルグリシデート剤が代表的である[テユ
トワイラー、ジーエフ、ら、フェデレーション・プロシ
ーデインゲス(Federn、Proc、)第37巻第
1308頁(1978年):テユトワイラー、ジーエフ
、ら、クリニカル・アンド・イクスペリメンタル・メタ
ボリズム(cIin、and  Exper、Meta
bol ism)第27巻第1539頁(1978年)
]。これらのFABは癌細胞のミトコンドリアのβ−酸
化経路中の1種またはそれより多い酵素を直接阻害する
ことにより、またはメチル−2−テトラデシルグリシデ
ートの場合のように、CACによる分解および酸化のた
めのミトコンドリア中へのFAの輸送を阻害することに
よって作用する。FABの作用点を第3図に示すが、こ
れは生体内FAを、CACの基質として利用することを
阻害または抑制し、その際に、CACがRCのNADH
産生時に作用し得る最大CAC’率を減少させる場合の
FABを示している。
FA酸化は癌細胞の酸化的(cAC−RC)起因の最大
エネルギー源を構成するが、逆の栄養利用可能条件下で
これらの細胞のエネルギー産生のためのAA同時酸化を
示すかなりの証拠も存在する。従って、アミノ酸阻害剤
(AAB)の投与による酸化のための生体内AAの利用
性阻害は、癌細胞がそのエネルギー要求のためにNAD
Hを産生じ得る最高率を減少させる、本発明の別の手段
を可能にする。一般に、活発に増殖しながら、癌細胞は
蛋白合成における第1義的使用のためのAAを保存し、
ATPエネルギー産生のためのエネルギーリッチなFA
を利用する[アメリカ合衆国特許第4724234号参
照]。低いFAエネルギー利用の条件下で、本治療シス
テムのDNRおよびFABにより生じた場合のように、
AAの酸化は癌細胞の生き残りにかなり重要になり得、
またAABの利用が腫瘍崩壊に有利に働く。本治療シス
テムにおいて、AAB賦課は、内在的に供給されたAA
の酸化的分解から導かれるATPエネルギーの産生に直
接的または間接的に減少をもたらす。本治療システムに
おいて効果的に臨床使用されているAABの例はアミド
グルチミド薬である。この薬剤は、副腎皮質中でコレス
テロールからコルチゾル合成の第1段階を阻害するよう
に作用する。前述のように、癌患者における高血漿AA
濃度の第1の原因は慢性的なコルチゾルの上昇であり、
癌患者の血漿コルチゾルおよびAAレベルの両方がアミ
ノグルテチミドの投与により実質的に低下する。部分的
に血漿コルチゾルレベルの減少によって作用する別の例
は、全く異なる生理的作用により行われるが、ストレス
解放の心理療法である。ストレスによる慢性的高コルチ
ゾルレベルはしばしばこのような心理療法的処方により
顕著に低下し、これは癌患者の高いレベルの精神的スト
レスを和らげ、改善し、結果として血漿AA(およびF
A)レベルの減少として作用する。
同じく、ストレス自体を和らげ改善するように作用する
薬物は間接的に作用するAABを構成する。
本治療システムのAABの作用点は第3図に示すが、こ
れは生体内AAを、CACの基質として利用することを
阻害または抑制し、その際にCACがRCのNADH生
産時に作用し得る最大CAC0率を減少させる。
すなわち、DNR,FABおよびAABの個々のおよび
組合わせの作用は、CACが外来および生体内の両方の
FAおよびAAからの基質利用率の制限または阻止によ
って、機能し得る最大CAC0率に低下をもたらし、結
果的に、NADHが癌細胞内のRCに供給され得るNA
DH’最高率の著しい低下をもたらす。この作用は、N
ADHの酸化によって癌細胞のRC内で可能なATP産
生の最大率の阻止または制限を順次もた。らす。同時に
、体内の正常細胞のNADH’はいずれにしてもDNR
,FABおよびAABの投与によって制限されない。こ
れはこれらの細胞がDNRによって供給される豊富なグ
ルコースを十分酸化し得るからである。すなわち、癌細
胞は、NADHが産生じ、かつそのRCで酸化され得る
最大率(すなわち、その最大RC’で抑制され)、従っ
て、ATPがRCにより産生じ得る最大率で、酸化され
得る最大率に関して効果的にかつ選択的に抑制される。
最も優れた実施例における本治療システムの第2の特徴
は、ATPが全細胞内代謝エネルギー要求を維持するた
めに利用し得る全A T P A。の率を癌細胞内で選
択的に低下させるための処方である。このATPA。低
下は1種またはそれより多いATP利用抑制剤(A A
 D)による。これの究極の作用(投与の十分高いレベ
ルでの)は、生長を維持するのに必要な癌細胞の最小生
命代謝を維持するのさえ不十分なレベルまでATPA’
を低下させ、結果的に、エネルギー欠乏によりこれらの
細胞の死および溶解をもたらすものである。このATP
A’の低下はAADによって行われ、例えば、RC中の
脱共役0/PによるATP自体の産生率を減少させるか
、または既存のATP分子を浪費的に加水分解するこよ
により、または現存するATP分子をエネルギー要求代
謝反応で反応させなくすることによるものである。AA
Dのこれらの作用は、ATP貯留からATPを浪費的に
引き出し、それによって細胞内代謝要求の充足の使用の
ためのATP利用性を妨害するから、ここでは、ひとま
とめにして、rATP浪費」という。
癌細胞では、RC中のNADH酸化の率が、NADH利
用率に対するDNR−FAB−AABの使用により制限
されるため低レベルに抑えられるから、ATPが、投与
されたAADによって浪費されるとき、RC’はその阻
止レベル以上に大きくなることはできない。従って、A
AD−浪費ATPは、癌細胞において、RCの使用率の
増大、すなわち高率でATPを産生するNADH酸化の
RC0率の増大によって補填され得ない。その結果、A
AD作用のレベルが増大するとき、細胞代謝反応および
経路に適応する、総和用ATP率、ATPA。が減少し
、最終的に、AAD投与の十分量で、低下が致死レベル
、ATPA。=ATPL’に達する。正常細胞において
も、AADはATPを浪費するように作用するが、正常
細胞はDNRの豊富なグルコースを利用することができ
るから、RCへのCAC’またはNADH’に制限的な
抑制は受けない。従って、RC’はAAD−浪費ATP
を補填するのに必要なだけRC’が増加する。
これによって、すべての正常細胞の代謝要求を充足させ
るATPA’の正常レベルの維持を確実にする。すなわ
ち正常細胞はAADの投与によってエネルギー的に影響
されず、一方、癌細胞はAADの十分高濃度で、エネル
ギー欠乏により致死レベル、AT PL。に達する。
癌細胞中のA T P A。はAADの作用によって抑
制され、ついでATPが供給される速度よりもATP使
用速度が一時的に大きくなるから、最終的に細胞内AT
Pの濃度は減少しはしめる。このATP濃度減少が、補
助的に使用可能なATP(解糖グルコース分子当たりA
TP2分子)の解糖率(GLY’)の増加を刺激する。
従って、この解糖的に得られたATPの利用増大を圧倒
するために、総AAD浪費作用が十分でなければならな
い。
しかし、一般に解糖によるATP産生は非常に非能率的
でかつ代謝的に過度な要求である。例えば、単位時間当
たり1モルのグルコースのエネルギー当量のCAC−R
C経由による完全酸化から導かれるATPの悪性新生組
織中でのAAD浪費を補填するために、単位時間当たり
16分子のグルコースの解糖的分解を必要とし、乳酸3
2分子を同時産生じ、これは即座に放出されねばならな
い。
従って、GLY’が1600%、L A Cp’が16
00%増大する。一般に癌細胞のLAC放出率は非常に
大きく、LAC放出能力が飽和する前に、ATPA’が
減少するにつれて、GLY’自体が最大限(ペグ)に達
するようなことは日常的な状態で明らかに可能性のある
ことである。従って、L A Cp’が最大に達し、そ
の際に細胞中の酸の蓄積が致死量でない場合;ATPA
は致死レベル、ATPL’まで低下し続け、癌細胞はエ
ネルギー枯渇により死に至るであろう。原則として、G
LYoは、ある条件下で、LAC放出能力が飽和される
前(すなわち、L A C、’が最大限に率が抑制また
は阻止される前)に率が抑制された状態に達することが
できず、細胞が致死の酸蓄積、pH−p Ht、のため
に死んでしまうという可能性がある。しかし、pHLに
よる癌細胞死は一般にLAC放出能力が大きいために期
待できない。すなわち、癌細胞は、一般に本治療システ
ムのDNRFAB−AAD代謝エフェクターの組合わせ
を投与された時、pHtの致死pH低下によるよりもエ
ネルギー欠乏により死ぬ。しかしながら、次に説明する
ように、ラクテート阻害剤(L E B)の存在するシ
ステムにおいて、追加投与によるAAD−介在ATPA
’低下によるGLY’の強い刺激から大きな治療的利益
が得られる。
本治療システムの臨床的投与で高く評価されているAA
Dの非常に効果的な部類の例はミトコンドリアRCにお
ける酸化とりん酸を切り離す(すなわち、いわゆるO/
P脱共役剤(UA))剤を含むものである。AADのこ
の形態の臨床的使用はすでに詳細に記載している[アメ
リカ合衆国特許第4724234号]。UAは熱源とし
て細胞のRC中のNADHの酸化から誘導し得るエネル
ギーを放出させる作用をし、その際、等量のATPの合
成を妨害する。これらの細胞はDNRによって供給され
る豊富なグルコースを十分に利用できるから、正常細胞
では正常ATPA。を維持するために、CAC’および
RC’は当然増加する。
癌細胞ではCAC’およびRC’はDNR−FAB−A
ABにより率が制限される(または阻止される)からU
AはATPA’の全体的な減少をもたらす(増加GLY
’から利用されるATP’が最高になったとき)。非常
に優れたAADの他の例は甲状腺ホルモン(T H)で
ある。TH(すなわち、T4および/またはT3、また
は甲状腺グロブリンまたは乾燥甲状腺の薬理学的当量)
の投与は全体的な細胞膜Na”/K”依存ATPアーゼ
活性の増大をもたらし、これはNa”に対する膜透過性
の付随的な増大に適応するために細胞周囲の膜を通過す
るNa”の活発な押し出しの率の増大をもたらす[スミ
ス、ティ、ジェイ、ら、フェデレーション・プロシーデ
インゲス(Federn。
Proc、)第38巻第2150頁(1979年);ゲ
ルンシイ、デイ−・エル6 ら、モルキュラー・ベイシ
ス・オブ・チロイド・ホルモン・アクション(Mole
cular  Ba5is  of  Thyroid
  Hormone  action)第10章、アカ
デミツク・プレス、ニューヨーク(1983年)]。こ
の作用は体内の甲状腺ホルモン上昇の顕著な熱生成特徴
を示し、既に合成されたATPの消費により温血動物の
体温維持の主な手段として役立つ。本治療システムにお
いて、AADとして用いるとき、THは、Na”押し出
しのく熱生成的)浪費のために、合成後の分子内ATP
を直接的効果的に加水分解し、浪費する。
癌細胞中のこのATP消費は、癌細胞のCAC’および
RC’がすでにDNR−FAB−AABによって制限さ
れていることから、本治療システムにおいてATPA。
を著しく低下させるように作用する。正常細胞では、こ
のTH−介在ATP浪費は、DNRによって供給される
グルコースを用いるCAC’およびRC’中の等量の増
加によって正確に補填される。本発明の目的のために、
潜在的に合成されうる、または既に合成されたATPを
浪費するように作用し、または通常および必要な分子内
代謝反応へのその利用を妨害するように作用する、臨床
的に使用し得るいかなる剤も(すなわち、物質、手段、
または方式)AADを構成し得る。すなわち、可能性の
あるAADは、これら制限されるものではないが、潜°
在的に合成可能なATPのエネルギーを浪費するO/P
脱共役剤、不適当な外的ATPアーゼの細胞内導入、外
来の細胞内ATPアーゼ活性を不適当に増大させる物質
または手段、細胞内に直接的、−収約にATPの浪費加
水分解を生じさせる化学的試剤、選択的に結合し、エネ
ルギー的にATPを不活性化する試剤、正常代謝反応中
に関与する現存ATPを、−収約に競合的に阻害する分
子類を含む。
第3図において、AADがATP合成を浪費に阻害(U
Aを用いて)するRCの段階と、既に合成されたATP
の段階(THを用いて)で作用する場合を示している。
種々のAADは、単独で、または、各々の特定のAAD
は比較的低レベルを保ったままで、総合的な結果を最大
値化するような組合わせで用いることができる。治療的
な結果は、A T P A’  (A T P A。)
の致死レベルへの低下、A T P A。≦A T P
 L。である。エネルギー欠乏による死の条件を第3図
に、図の上部の最終部分に示す。
本治療システムの最も優れた実施例の第3番目の特徴は
、ラクテート放出遮断剤(LEB)と付随的に、代謝エ
フェクターのDNR−FAB−AAB−AADの組合わ
せを伴う投与である。LEBは癌細胞からのラクテート
の放出を効果的に阻害するように作用し、その結果、本
治療システムのAADとともに急速な解糖細胞内の乳酸
の蓄積を確実にし、最終的に、細胞内pHの致死レベル
、pHLへの低下をもたらす。第3図の下方の終末部に
示すように、AAD−抑制ATPA’レベルはATPの
細胞内濃度に減少をもたらしくATP貯留を減少させて
、土掘)、ついで、これはエムデンマイヤーホフ経路に
おいて増大するホスホフルクトキナーゼ(EMPの反応
速度抑制酵素)活性の刺激によりGLY’の増大を刺激
する。これはLACPにおいて同等の増大をもたらす。
LEBの存在下で、L A CP’の最大値は、利用可
能な放出能力の一部を不活性化し、LACg。は効果的
に低下する。AADおよびLEBの十分量の賦課および
維持によって、L A Cp’が可能な最大LACg。
を越えたとき、LAC濃度は継続的に癌細胞内で増加し
、細胞内酸性は最終的に致死レベル(pH=pHL)に
達する。LEBの作用は細胞膜中のラクテート放出分子
部分の一部と結合し、または死活させることによって、
可能性のある最大L A Ct、’を顕著に減少させる
[スペンサー、ティ、エル、ら、土掘81976年);
ベルト、ジェイ、エイ、ら、土掘(1979年)]。
一方、ATPA’のAADによる低下によって刺激され
た高GLY’はL A CP’を著しく増大させる;最
終的にLAC,。> L A Ct。を維持し、致死酸
度蓄積が癌細胞内で持続する。十分量のLEBは、作動
可能なGLY’が最大に達する前のGLY’レベルのL
AC,。よりLACP。が大きくなることを確実にし、
従って、癌細胞は、致死pH低下により死に至る。
本発明のAADと補助的なりNR−FAB−AAB−A
ADの組合わせ投与で得られるATPA0低下の重要性
はLEB効果を確保することに優れていることである。
ATPA’はAADの十分な増加につれて連続的に減少
し、細胞内pH自体を低下させるというGLY’増大抑
制効果に対して、増大GLY’を維持するようにだんだ
ん強いGLY’刺激を与え、その結果、細胞内酸性はL
EBの存在下で連続して増加する。さもなければ、細胞
内pHの減少は、pHが正常な細胞内pH値〜7. 0
以下に低下する時に、EMPの酵素にいよいよ強い阻害
効果を及ぼし、その結果、pHが低下するときに得られ
る最大GLY’ レベルが減少する。
一般に、LEBを用いて癌細胞のラクテート放出能力を
lOO%全部遮断することは不可能であり、従ってLE
BのみでpHLを実現するのは不可能である。また、最
初の最大放出能力(すなわち、LEBなしの能力)の所
定のパーセントの遮断効果をもたらすのに必要なLEB
濃度は遮断%が増大するにつれて、非常に急速に増大す
る。例えば、80%−90%の間のラクテート放出遮断
の単位%当たりの平均LEB濃度増加は、40%−80
%遮断に必要な濃度の10倍である。従って、本治療シ
ステムのDNR−FAB−AAD (またはAADのみ
)により得られる低いATPA。
は、さもなければ臨床的に実用的なレベルで得られない
、LEBの効果的な致死レベルを可能、かつ確実にする
。AAD−介在A T P A。減少により促進される
高GLY’およびL A Cp’は、すなわち、LEB
のみで完全な飽和をもたらすに必要な、臨床的には得ら
れない100%遮断以下の適切なLEBレベルで癌細胞
のLAC放出率能力(すなわち、LAC,。>LACg
。)の飽和を確実にする。すなわち、致死pHレベルは
LEBの比較的低レベルの投与で得ることができ、これ
はある種のLEB剤にとっては、臨床的に全く有利であ
り、高レベルの輸送遮断を達成できないLEBの使用が
可能である。その他に、LEBの使用は、ATPA’が
低下し、そうでなければ、ATPA。≦ATPt、’に
よって致死(エネルギー欠乏)を生じさせる程度を著し
く減少させ、従って、そうでなければ処置中に存在する
はずの総体的代謝率(正常細胞中のATP消費)を低下
させる。これらの重要な共同相互作用を第3図の図の下
部の終末部に要約する。AT PA。はGLY’を増大
させ、より高いL A Cp’およびI、 A C!。
を生じさせる。LEHの投与によって、本来の最大LA
C1!6が低レベルに止められたままになり、高率での
LAC産生の継続によって、細胞内pHは最終的に致死
レベルp HLに低下する。
本治療システムで用いられる時、顕著な臨床的効果を有
する最も優れたLEBの例は天然物である植物フラボノ
イドであるクエルセチン(3,5,7,3′、4′−ペ
ンタヒドロキシフラボン)である。癌細胞中のラクテー
ト放出阻害の最初の包括的な研究はインビトロで用いら
れたクエルセチンである(スペンサー、ティ、エル、ら
、土掘(1976年))。次に、多くのバイオフラボノ
イドがインビトロで悪性細胞中のラクテート放出の効果
的な阻害剤であると報告されている[ベルト、ジェイ、
エイ、ら、土掘(1979年))ニジかしながら、これ
らは、先に、インビトロでも、インビボでも、悪性腫瘍
細胞を死に至らしめ得ること自体を示していない。
第−義的な代謝エフェクター(AAD、DNR。
FAB、AAB、およびLEB)の統合的なかつ効果的
な協同作用を第4図に図式的に、癌細胞の周期喜こおけ
るATP産生および消費率を要約する(例えば、umo
lAT P/n+in/kg (細胞))。レベル1は
、治療前の癌細胞が主に解糖によりATPを産生ずる率
(ATPa□。)である。レベル2は、進行中の代謝要
求の細胞により使用可能なATPの最初の最高率(AT
PAi。)である。ATP At。はCRC−RC酸化
経路による最初の解糖ATP産生率ATPQ、’と最初
のO/PATP産生率ATPO,の和であり、ATPA
、’はATPaioに等しく、ATPが癌細胞によって
代謝的に使い切られる最初の最高率である。投与量また
は活性レベルを漸増させてAADを投与する際に、AT
Po。のレベルは、AT PA’  (AT PAI。
およびATP、□′以下)でわずかな−時的な減少およ
び[ATP]の相関的な減少、細胞中のATP濃度、A
ADによりATPが浪費されるATP、。
の率を確実に補填することにより同じ値で増加する(A
TP、’)。DNR+FAB+AAB (全体として第
4図で「D F AJとして示されている)なしでは、
AAD投与量レベルが連続的に増大するにつれて、全A
TP’産生率、ATPA’は、レベル4まで上昇し、(
ATPpmax    S  DFA)、そこでATP
P’はCACのためのFAおよびAAの利用率の本来の
制限により止まる(最大になる)。しかしながら、DN
R+FAB+AABの投与の場合、癌細胞CACのため
のFAおよびAAのより制限的な率によって止まる前に
ATPP。はレベルa (A’rppaax    C
DFA)までしか上昇し得ない。すなわち、DNR+F
AB+AABの投与は、AAD投与量が連続的に増加す
るにつれて、癌細胞が酸化的燐酸化により付加的な補填
ATP (ATPOo)を産生じ得る最高率を顕著に低
下させる。
A T P p’がAAD投与によってレベル3に到達
したとき、なおいっそうのAADの増加は、ATPAI
  (およびAT PR□)より低いA T P A”
および[ATP]えより低い[ATP]の一時的な減少
をもたらす。ついで、このいっそうの減少はホスホフル
クトキナーゼ(PFK) 、EMPの率制限酵素を高活
性レベルへと導き、AADが増加するにつれて増加する
ATPw’浪費を補填するためにA T P a’が持
続的に増加する。総AAD増加の間中ずつと、[ATP
]は、最初はATpoO増加、ATPo’  (そのペ
グに達するまで)、ついで増加GLY’により、ATP
a’によってATP産生の増加率を刺激することによっ
てATPw。損失を代替し得るにちょうど十分な量だけ
[ATP]、によりわずかに少ないままである。
LEBの投与なしに、AADの十分高い投与量で、GL
Y’は最終的に抑えられ(すなわち、EMPはその作動
能力の最大値に達する)、それより、AADのなおいっ
そうの増加はATP、’およびATPa’のいずれも抑
制され、致死エネルギー欠乏レベルATPA’ =AT
PL’に達しているから、顕著にATPA’を減少させ
る(ATPA□より低い)。しかしながら、十分レベル
のLEBの存在下、細胞の正常な最大ラクテート放出能
力のかなりのパーセント遮断を課すので、著しく増加す
るGLY’の高LACP。はAADが増加するにつれて
本来のLACg’の最大値をすぐに超過する。そのため
に細胞pHは致死レベル、pHLまで減少する。従って
、LEBによって癌細胞が、ATP、欠乏レベルに到達
する前に、実質的に致死酸性により死に至る。
LEBなしで(ATPL’へのAT Pw。)およびL
EBによる( p HtへのATPw。)致死を生しさ
せるのに必要なAADによるATP浪費の全体の率を、
克服すべき、解糖ATP率、AT PG0中の関連する
増加にそって示す。LEB (およびDNR−AABを
用いて、または用いずに)を用いない値に対して、DN
R−FAB−AAB−LEBの組合わせの代謝エフェク
ターを共に投与する場合に致死を生じさせるのに要する
AADによって引き起こされるATP、’の全体の率の
顕著の減少は明らかである。さらに、ATPの消費のA
’rpw’の全体の率もまた、正常細胞について実験さ
れており、グルコース誘導補償ATPを生産するCAC
’−RC’中での同等の上昇を伴いつつ(ATPA□。
およびATP□。に実質的に等しいATPA。を保つた
め)、DNR−FAB−AAB−LEBの組合わせを共
に投与することによってもたらされる必要AADの顕著
な減少は、処置中の身体全体の総静止代謝率(すなわち
、O2消費率)増加に著しい減少をもたらす。最初のA
TP、’増大が始まったとき、ATPO’のわずかな増
加も、[ATP]のわずかな減少のために同時に起きる
が、これは第4図中のATP、’の総量中に含まれる。
AAD作用が十分であるならば、A T P ta。は
、AT Pw。がその最大値(細胞死)に上昇する間に
、ATPR,。に等しいままである。
細胞内pHtになる前に癌細胞内でA T P a。(
すなわち、GLY’の)の増加が阻止されることはない
と思われるので、酸蓄積による死は生じないであろう。
このようなGLY’のペグは、GLYoが低pH値によ
り抑制されるので、多分、細胞内で生じる場合もある[
スペンサーら、土掘(1976年);ベルト、ジェイ、
エイ、ら、土掘(1979年)コ。しかしながら、本治
療システムにおけるGLY’のペグは、A’rpw’が
克服しなければならない総ATPa’が少なくなり(す
なわち、AAD投与のより少ないレベルで)、ATpL
’(致死エネルギー欠乏)のレベルに速やかに到達する
ことを意味するにすぎない。事実、pHによるGLY’
のペグは、特に癌細胞におけるEMP’の選択的遮断を
継続させ、したがって、AADにより、ATPL’への
より容易な達成を可能にする。興味あることにこのよう
な場合、LEBは事実、致死酸性(pHt、)によるよ
りは、エネルギー欠乏による細胞死を増強せしめるのに
役立つ。臨床的に、重要な点は、本治療システムでは、
GLY’がLEBで中断されるかどうかにかかわらず、
癌細胞死が確実になる点である。
ここに記載の前述の治療法は、明らかに哺乳動物一般に
適用することができ、以下に詳細に説明するような治療
計画(患者に対する実例による治療法)は、比較的活発
な、および静止時の代謝率の範囲を有するヒトおよび他
の哺乳動物、すなわち他の霊長類に特に適用可能である
。本発明の特異的な適用である他の哺乳動物、例えば、
著しくより高いまたはより低い活動性のおよび静止の代
謝率を有するものに対するものも本発明の範囲内にあり
、ここに記載の原理を用いて、必要な技術を有する当業
者により、本発明から逸脱することなく行われる。事実
、動物の活動時および静止時の代謝を考慮して、毎日の
カロリーバランスを維持するように処置する本発明の治
療法は、特に、金銭的に価値のある動物、ペット、動物
園の動物、競走馬および他の純血家畜等の処置に効果が
ある。
規定栄養摂取法(DNR) 本発明のDNRの主な特徴は、ここに用いられている治
療法とは関係なく、つぎのような要件を含む。(a)癌
細胞がATP−エネルギー産生に使用しうる脂肪の絶対
最少量、これは実質的に必須脂肪酸の最少量を供給する
ものであり、(b)癌細胞がATP−エネルギー産生お
よび有糸分裂的同化作用に利用し得る蛋白質の最少量、
しかし、処置期間中の過剰でない全身体中の窒素バラン
スを維持するのに平均的に十分であるもの、および(c
)脂肪および蛋白質のカロリー的寄与量を控除後、身体
の毎日の総カロリー要求を充足するのに必要な残部の毎
日のカロリーを供給するのに十分なグルコースを提供す
る炭水化物の許容量。過剰なグルコースの量は脂肪酸に
変換され、十分なFABの欠除下では、癌細胞に容易に
ATP−エネルギー生産に利用されるから、DNRの量
は実質的な過剰量は避けねばならない;悪性腫瘍細胞は
グルコースを脂肪酸に変換する能力を十分に持っている
ことは示されている[アブラハム、ニス。
ら、プロシーディング・オブ・アメリカン・アソシエイ
ション・オブ・キャンサー・リサーチ(Proc、Am
、As5oc、Cancer  Res、)第2巻第8
9頁(1986年);ベツグ、アール、ダブリュ、ら、
フェデレイション・プロシーデインゲス(Federa
t ion  Pr。
cedeings)第15巻第216頁(1956年)
;メデス、ジー、ら、キャンサー・リサーチ(canc
er  Res、)第13巻第27頁(1953年)]
各患者の毎日の総カロリー要求(K c a I /(
1)は、体重の継続的な減少または増加を抑制するDN
Rのカロリー量を増加することによって簡単に測定する
ことができる。その他に、1日のカロリー要求は静止代
謝率(すなわち、O1消費率)の実際的な測定を行い、
この測定値をDNR投与のためのカロリー等量に変換し
、患者の1日の活動のために許容し得るカロリー量を加
えて、正確に測定することができる。(アメリカ合衆国
特許第4724234号は正確なりNRカロリー投与の
ための代謝率測定の詳細な検討を開示している。)事実
上の代謝率測定は、本発明においてAADとしてUAを
用いるのが好ましく、これはそれらの著しい体内代謝率
上昇能力のためである。
本治療システムの優れた治療プロトコルの第1相では(
後掲、患者の治療実施例参照) 、DNR必須成分であ
る脂肪酸、タンパク質および炭水化物は実質的に純粋な
材料または分析値が既知の材料から得ており、DNRは
1日につき周期的な間隔で懸濁液状の混合飲料の形態で
投与する。好ましい成分材料は次のようなものである:
(1)必須脂肪酸用ニブリムローズ・オイル(prom
rose  o i I)またはベニバナおよび亜麻仁
油の混合物などの原料から、毎日の患者の正常なカロリ
ー要求の1%のり/−ル酸絆よびリルン酸。
(2)蛋白質用:カゼインまたはタマゴ蛋白質、および (3)炭水化物用:純品のデキストロース、スクロース
およびデンプン。
使用される蛋白源は高品質アミノ酸補足物でなければな
らない。すなわち、アミノ酸の相当部分は、ヒトの平均
的蛋白成分に相当するものでなければならない;さもな
ければ、ヒトの比例等量以下のアミノ酸はその他のアミ
ノ酸(比例的には過剰である)の同化作用へ使用を不能
にし、従って、それらは癌細胞のための酸化的エネルギ
ー源への利用が可能になる。栄養にならないぬかく各目
上、体重の0.45g/kg)は混和する前に繊維質お
よび増量のために、ビタミンおよびミネラルの混合物と
ともにDNRに添加することができる。
ビタミンおよびミネラル割当量も、少なくとも、1日当
たり予定当fi (RDA)の少なくとも2倍量の水溶
性および脂溶性ビタミンおよびCa、P。
Mg、Mm、IおよびSeおよびコリンの適量とともに
、精製された優れた材料が非常にわずかなKおよびNa
を含むから、KCI  (65mg/kg)およびNa
CI  (60mg/kg)を含む。
優れた治療プロトコルの第2相において、DNRは規定
栄養含有量の天然食物成分の特定の個体食品メニューで
与え、これは高品質蛋白質の窒素バランス量であり、低
脂肪食物成分から選んで、できるだけ、脂肪を最少量に
なるように処方する。
必要な炭水化物の割当量は蛋白供給天然食物成分中に含
まれるもの、プラス実質的に総炭水化物源からの補足物
(キャンデイ−、カスタード、調味炭水化物飲料)を与
え、通院および外患者に必要な総治療カロリー量を充足
する。所望により、優れた治療プロトコルの第2相のた
めの完全な特定DNHに、最少RDA、またはそれより
多いビタミンおよびミネラルも与えることができる。
DNR投与のためには経口投与が優れているが、摂取の
ために適した形態でDNR栄養的等量を投与する全部ま
たは一部の非経口的摂取法も、臨床的条件がそう要求す
る場合には当然可能である。
そのような場合、純粋なおよびバランスのとれた形のア
ミノ酸の投与が当然要求される。そのような場合の例は
、食道をふさぐ悪性腫瘍のために、患者が治療開始時に
半固形食または流動食さえも飲み込むことができない場
合である。ひとたび腫瘍が治療により後退し、DNRの
混合飲料またはチューブによる摂取がふたたび可能にな
ると、より好ましいDNR混合飲料投与法を再び始める
ことが可能である。さらに、特定の患者に経口投与によ
って十分に吸収されない、特定の[)NR酸成分よび/
または特定のビタミンおよびミネラルについて、全部ま
たは一部の非経口投与を用いることができる。
AADの比較的多量、または特に力価の高いAAD(例
えば、UAなど)を用いるときは、静止代謝率はカロリ
ー的にDNRと調和し得る量以上の量に一時的に上昇し
得る。短期間(すなわち、24時間)では、代謝的に活
発な正常組織、すなわち、筋肉、は内部のホスホクレア
チン貯留を用いてATPを産生じ、貯留は、肝臓グリコ
ーゲンと同様に、低(すなわち、カロリー的に調整した
)代謝率の期間に投与されたDNRより特に高いから、
この条件は問題を生じない。より長期間ではグルコース
注射を補足的に用いることができる。
−時的にカロリー摂取が不足した状態では、そうでなけ
れば、体内の脂肪貯留移動からの血漿中の遊離脂肪酸量
(および細胞腫瘍崩壊)上昇するので、十分量のFAB
を投与して阻止する。
脂肪酸遮断剤(FAB) FABの第1の目的は、癌細胞中で内的に誘導された身
体FAのエネルギー生成を顕著に阻害することである。
FABは、いくつかの代謝レベルの1つまたはそれ以上
に作用することができ、1つまたはそれ以上のFABが
、本療法系と結合して使用され得る。FABのいくつか
の型の例は、次の通りである。
(1)FA可動化阻害剤(体の脂肪貯蔵からの遊離脂肪
酸の可動化を阻害することにより作用するFAB)は、
インスリン(例えば1日1こつきレンチ・インスリン5
から451 、U、、筋肉内注射)およびエピネフリン
β−受容体遮断薬(例えばインデラール)を含むが、限
定されるものではない。
(2)FA転位阻害剤(細胞または細胞性ミトコンドリ
ア中へのFAの輸送を阻害することにより作用するFA
B)は、2−テトラデシルグリシド酸、2−テトラデシ
ルグリシド酸メチル、マロニルCoA、D−アセチルカ
ルニチン、D−カルニチン、デオキシカルニチン、デオ
キシノルカルニチン、L−カルニチン、D−バルミトイ
ルカルニチン、D−デカノイルカルニチン、クロントニ
ルCoA、2.3−ヘキサデセノイルC0A1p−クロ
ロノルキュリ安息香酸およびN−エチルマレイミドを含
むが、限定されるものではない。
(3)FA代謝阻害剤(エネルギー源としてのFAのβ
−酸化の特異的酵素−仲介反応を阻害することにより作
用するFAB)は、オロチン酸、ジクロロ酢酸、4−ペ
ンテン酸、α−アマニチン、パルプロ酸、臭化ステアリ
ン酸、2−臭化オクタン酸、ヒドラジンl水和物、1−
フェニル−3−ピラゾリドン、フェニルピルビン酸、α
−ケトイソカプリル酸、メチレンシクロプロピル酢酸お
よびビグアニドを含むが、限定されるものではない。
前記は、有効投薬量レベルで臨床的耐容性がある本発明
の実施に使用されるFAB剤の代表的なリストを意味す
るが、徹底的なものではない。上記の剤のどれでも1つ
またはどんな組合わせでも、圭生虫での耐容性がある本
発明のFABとして使用され得る。
癌細胞における遊離脂肪酸からのエネルギー生成を阻害
するFABの供給は、必要時特にストレス状態において
体の貯蔵から可動化する脂肪酸の容易かつ豊富な利用可
能のために本療法系において特に望ましい。上記内因性
FA−利用性の制限なしでは、エネルギー欠乏(ATP
L″)またはLEBによる致死pH低下(pHt、)の
いずれかにより癌細胞の死を実現するのに適切なほど低
いATPlを生ずるために必要なADDレベルは、臨床
的には必ずしも課することができるとは限らなく、少な
くとも正常細胞によるADD−消費ATTの補償を伴う
不都合な馬体代謝率による上昇なしではいけない。
アミノ酸遮断剤(AAB) AABの第1の目的は、癌細胞におけるエネルギー生成
のための内因性−誘導AAの使用を阻害することである
。AAの上記阻害は、内因性FAの使用が効果的に制限
されている場合が特に望ましいが、それは癌細胞による
AAの別の酸化はエネルギー欠乏または致死pHによる
癌細胞の死の達成を妨げる酸化的ATP産生の適当な速
度がある場合には原則的にもたらされ得るからである。
一般に、制御されるべきはAAの過剰な血漿濃度条件で
あり、その理由は、食物蛋白からのAAは、通常迅速に
吸収され体内の正常細胞に利用されるからである。AA
の上昇患者血漿濃度は、血漿コルチゾールの慢性上昇か
ら主に誘導されるが、これはたいてい癌患者の生理学お
よび/または心理学的ストレスの連続条件による。した
がって、現在臨床的に利用できる最も効果のあるAAB
は、上昇の規模と期間とにおいてより正常状態に向かっ
てコルチゾール濃度を減少させることによって間接的に
作用する。AABのいくつかの現在利用できる型の例を
次に示す。
(1)副腎皮質のコルチゾール合成を直接阻害すること
により慢性上昇血漿コルチゾールレベルの低下を増強す
る剤、アミノグルテチミド−(3−(4−アミノフェニ
ル)−3−エチル−2,6−ピペリジンジオン)を含む
がこれに限定されない。
(2)肝臓中の変質性除去による慢性上昇血漿コルチゾ
ールレベルの低下を増強する剤、甲状腺ホルモン(T、
お上びT、)を含むがこれに限定されない。
(3)脳下垂体副腎皮質ホルモン(ATCH)による副
腎皮質の過剰な刺激を阻害することにより血漿コルチゾ
ールレベルの低下を増強する剤、合成コルチゾール類似
体およびサイクリックAMP阻害剤を含むがこれに限定
されない。
(4)脳下垂体ACTH放出の過剰な視床下部刺激を阻
害または正常化させることにより慢性上昇血漿コルチゾ
ールレベルを低下させる方法、ストレス−解除精神療法
を含むがこれに限定されない。
ATP−利用能低下剤(AAD) 単独または他の代謝エフェクターとの組合わせとしての
、本療法系でのADDの基礎となる目的は、癌細胞にお
いて選択的に、基礎代謝エネルギー要求を支持するため
にATPが利用される最高速度を低下させることである
。ADDは、癌細胞のATP利用速度ATPA*を、L
EBの使用時に致死癌細胞欠乏(ATP   =ATP
L″)またrJ騒π−LJ7Icτ/−ty−−ty 
 )P蛙1=BI;身M’&スしベルまで低下させる。
ADDのいくつかの型の例を次の通りに示す。
(1)RC中の酸化およびりん酸化非カップリングによ
る酸化的ATP生成速度を阻害する剤。O/P非カ非フ
ップリング剤A、4−ヒドロキシ−3,5−ショートベ
ンゾニトリル、5−ニトロベンゾトリアゾール、5−ク
ロロ−4−ニトロベンゾトリアゾールまたはテトラクロ
ロベンゾトリアゾールのようなベンゾトリアゾール類、
4−ヒドロキシベンジリデンマロノニトリル[4−4−
0H−B]、3.5−ジ第3級ブチルー4−ヒドロキシ
ベンジリデンマロノニトリル、3.5−ジ第3級ブチル
〜4−アセトキシベンジリデンマロノニトリルまたはα
−シアノ−3,5−第3級ブチル−4−ヒドロキシケイ
皮酸メチルエステルのようなベンジリデンマロノニトリ
ル類、1.3,6.8−テトラニトロカルバゾール、2
.6−シヒドロキシルー1.1,7,7.7−ヘキサフ
ルオロ−2゜6−ビス(トリフルオロメチル)−へブタ
ノン−4−[ビス(ヘキサフルオロアセトニル)アセト
ンコ、長鎖晰肪族モノカルボン酸、n−テトラデカン酸
[ミリスチン酸コまたはシス−9−オクタデセン酸[オ
レイン酸]のような遊離脂肪酸類、4−クロロフェノー
ル、2,4.6−トリクロロフエノール[TCPコ、2
,4.6−)リブロモフェノール、ペンタクロロフェノ
ール[PCP]、4−ニトロフェノール、2.4−ジニ
トロフェノール[D N Pコ、2,6−ジニトロフェ
ノール[2,6−DNP]、4−イソブチル−2,6−
ジニトロフェノール、4−イソオクチル−2,6−ジニ
トロフェノール、4.6−シニトロクレゾールまたは2
−アジド−4−二トロフェノールのようなフェノール類
、N−フェニルアントラニル酸、N−(3−ニトロフェ
ニル)アントラニル酸、N−(2,3−ジメチルフェニ
ル)アントラニル酸[メフヱナミン酸コ、N−(3−ク
ロロフェニル)アントラニル酸またはN−(3−トリフ
ルオロメチルフェニル)アントラニル酸[フルフェナミ
ン酸]のようなフェニルアントラニル酸類、カルボニル
シアニドフェニルヒドラゾン()工ニルヒドラゾンマロ
ノニトリル)[CCP]、カルボニルシアニド−3−ク
ロロフェニルヒドラゾン[m−Cl −CCP%CGC
Pコ、カルボニルシアニド−4−トリフルオロメトキシ
フェニルヒドラゾン[p−CF30  CCP、FCC
P]、カルボニルシアニド−4−(6’−メチル−2′
−ベンゾチアジル)フェニルヒドラゾン[BT−CCP
]、フェニルヒデラゾノシアノ酢酸メチルエステル、(
3−クロロフェニルヒドラゾノ)シアノ酢酸のメチルエ
ステル、2−(3°−クロロフェニルヒドラゾノ)−3
−オキソブチロニトリル、2−(2°、4−ジニトロフ
ェニルヒドラゾノ)−3−オキソ−4゜4−ジメチルバ
レロニトリルまたは2−[3’、5−ビス(トリフルオ
ロメチル)フェニルヒドラゾノコ−3−オキソ−4,4
−ジメチルバレロニトリルのような2−(フェニルヒド
ラゾノ)−ニトリル類、サリチルアニリド、2’、5−
ジクロロ−4′−二トロサリチルアニリド[S−3,]
、]4°、5−ジクロロー3−p−クロロフェニル)サ
リチルアニリド[S−6]、2゛、5−ジクロロ−3−
(p−クロロフェニル)−5°−ニトロサリチルアニリ
ド[S−9]、2′、5−ジクロロ−3−第3級ブチル
−4°−ニトロサリチルアニリド[5−13]、3.5
−ジクロロサリチルアニリド、3.5−ジクロロ−4′
−メチルサリチルアニリド、3.5−ジクロロ−4゜ニ
トロサリチルアニリドまたは3,4°、5−トリクロロ
サリチルアニリド[DCC]のようなサリチルアニリド
類、トリブロモイミダゾール[TB1]、2−1リフル
オロメチルベンズイミダゾール[TFB]、5−クロロ
トリフルオロメチルベンズイミダゾール[CTFB]、
4.5−ジクロロトリフルオロメチルベンズイミダゾー
ル、4.7−ジクロロトリフルオロメチルベンズイミダ
ゾール、4.5.6−)ジクロロトリフルオロメチルベ
ンズイミダゾール、4,5,6.7−テトラクロロトリ
フルオロメチルベンズイミダゾール[TTF’B]、4
−(2−クロロフェニルヒドラゾノ)−3−メチル−5
−イソオキサシロン、3−アセチル−5−(4−フルオ
ロベンジリデン)−2,5−ジヒドロ−4−ヒドロキシ
−2−オキソチオフェン、2アミノ−1,1,3−)ジ
シアノ−l−プロペン、n−デシルアミン、2−(2,
6−シメチルアニリノ)−3,4−ジニトロ−5−クロ
ロチオフェン[DDCTコまた2−(4−クロロアニリ
ノ)−3,4ジニトロ−5−ブロモチオフェン[BDC
T]のようなアニリノチオフェン類、ひ酸イオン、亜ひ
酸イオン、カドニウムイオン、2−クロロ−5−ニトロ
ペンジルジデンマロノニトリル、デカクロロ−192−
カルボラン[デカクロロバレンコ、デスアスビディン、
ジエチルスチルベストロール[DES]、グラミシディ
ンD、メルフアラン(サルコリシン)、チロキシン、テ
トラフェニルボロンイオン[TPB]、トリアルキルチ
ンイオン、トリブチリチンイオンおよびパリノマイシン
のようなトリフルオロメチルベンズイミダゾール類に限
定されないものを含む剤。
本療法系における適切な臨床用途については前述したよ
うに、O/P非カ非フップリング剤腫瘍破壊の所望療法
レベルに達するに適切な非カップリング活性を生成する
ことだけでなく、どんな有書物、毒または他の顕著な好
ましくない副作用をもたないことが必要であり、本発明
の療法処置に使用するために患者によって生理学的に許
容され得ることが必要である。
高pKa非カップリング剤 はとんどのUA、特にいわゆる”クラシカル”群[ヘイ
トラ−1P、G、 、インヒビターズ・オブ・ミドコン
ドリアル・ファンクションズ(I nhibitors
  of  Mitochondrial  Func
tions)、203頁、パーガモン・プレス、ニュー
ヨーク(1981年)参照]は、溶液中で解離またはイ
オン化される酸である。薬力学的に既知であるように、
細胞内の上記剤の総濃度(例えば、分離陰イオン部分の
濃度に加えて非分離分子の濃度)は、UA分子のI)K
、与えられた細胞外総UA濃度に対する細胞外p)(お
よび細胞内pHLに依存している。(上記pKaは、分
子の酸分解定数の対数の負数である。
)与えられたpKaUAでは、細胞中のU、Aの総濃度
がヘンデルソンーハッセルバッハ反応[グツドマンら、
(Ed、)、f・ファーマクロジカル・ベーシス・オブ
・テラビューティクス(The  Pharmacol
ogical Ba5is of Therapeut
ics)、第5@、第1章、マクラミン・パブリッシュ
・コーポレーション、ニューヨーク(1975年)参照
コにしたがって細胞内pH低下につれて減少する。
細胞中の総UA濃度の減少に対する細胞内p)l変化の
有効性は、pKaに大きく依存しており、より小さいp
Ka定数のUAは、相対的に高いpKa値(例えばpK
a≧7)よりも細胞内PH低下につれての細胞外移動(
すなわち総UA濃度の低下)をはるかに受けやすい。
例えば、pKa=4.0であるUAの与えられた初期総
濃度および初期細胞内pH=7.0をもつ癌細胞は、細
胞中の酸性強化により細胞内PHを6.0まで低下させ
るならば、濃度が89.9%減少するであろう。望まし
いUA非非フップリング作用、pH=e、oで初期非カ
ップリング(例えばADD)活性の約lO%しか残らな
くなるまで酸性が増大するにつれて癌細胞中で着実に減
少する。UAA度変化がPH変化に対数的に関与してい
るので、細胞内pHの小さな低下でさえUA′a度、そ
れ故0/P非カップリング活性に、比較的大きい変化を
生じさせ得ることになる。よって、pKa=4.0のU
Aの与えられた初期総濃度および細胞内1)H=7.0
をもつ癌細胞は、細胞内pl(がp)lユニットでたっ
た0、3の低下をするならば50%の濃度減少になるで
あろう。すなわち、癌細胞の非カップリング活性はpK
a=4.0のUAについて、pH=7.0からpH=6
.7に相対的に少し変化をすることにより、50%減少
することになる。このことは、AADとして使用される
pKa=4のUAを使った、癌細胞のO/P非カップリ
ング効果の多くまたはほとんどは、特にLEBと粗結合
せて使用したUA(AADとしての)の場合のように細
胞が徐々に酸性になると喪失されることになることを意
味する。非カップリング活性の損失は、ついでpHの下
降それ自体を減少させるように作用し、その結果、p)
(がこれ以上低下しない点が、癌細胞によって最終的に
達せられ、そのため所望するpHt、に、UAおよびL
EBが両方が存在しても達し得なくなる。それ故、AD
Dとしての低pKaUAを使用することによる結果は、
ある場合には、体の正常細胞が同時に経験する非カップ
リング活性の少量の分画だけを癌細胞が経験し、酸性に
はならないことが起こり得る。
結果として生ずる臨床的状態は、体は低pKaUA許容
され得る最高耐容代謝速度にあるが、同時に癌細胞はp
HLレベルに到達するに充分な非カップリングを経験せ
ず、そのため癌細胞増殖は妨げられるが癌細胞の死がお
こらない。臨床的実験で経験されるように、同じ状態は
LEBが使用されないが、癌細胞は到達し得る最大非カ
ップリング活性を保つに充分な酸性になり、そのためA
TP   =ATPL”(エネルギー欠乏による死)が
到達することができない場合にあり得る。
これらの不利な可能性は、相対的に大きいpKa値、本
質的にはpKa≧7の酸性分離UAの使用により完全に
防止される。約7より上のpKa値では、生理学的に予
期される細胞内J)H(すなわち5.5≦pH≦7.5
)変化に対する細胞内UAII度の感受性はpKa増加
につれて次第に少なくなり、pKa=9.0およびそれ
以上で、実質的にはOに近くなる。
したがって、本発明のAADとしてのイオン化解離性U
Aの用途について、特に致死pH低下を起こすためLE
Bに組合せている場合、実質的にpKa≧7の範囲でp
Kaをもつ酸性解離性UAを使用することが望ましく、
有利であり好ましい。さらに一般的には、本発明のAA
Dとして使用するどんな酸性またはイオン化解離性分子
の場合においても、実質的にpKa≧7の範囲でpKa
をもつ上記分子が好ましい。最も一般的には、本発明の
AADとして使用するどんな物質、手段または方法の場
合においても、上記物質、方法または手段は、そのAT
P−利用能低下活性に関して、最大腫瘍破壊効力を得る
ためには細胞内pH変化に実質的非感受性であることが
好ましい。
高pKa非カップリング剤およびそれぞれのpKa値の
例は、次に示すものを含むが、これらに限定されるもの
ではない。4−ニトロフェノール(7゜Of)、4−ク
ロロフェノール(8,40)、フェニルヒドラゾノシア
ノ酢酸、メチルエステル(8゜40)、(3−クロロフ
ェニルヒドラゾノ)シアノ酢酸、メチルエステル(7,
70)、5−クロロトリフルオロメチルベンズイミダゾ
ール(8,9)。
(2)既に合成されているATPの消費(加水分解)を
もたらす剤は、次のものを含むが、これらに限定される
ものではない。
(a)内在性細胞性ATPアーゼ活性の不適切な刺激剤
、甲状腺ホルモン(THの定義、下記参照)、蛋白制限
/回復サイクル(実施例14参照、下記)、(b)細胞
外供給酵素的へTPアーゼ些よびりん酸加水分解酵素A
SFVATPアーゼ、アゾトバクタ−アデニルキナーゼ
、モリブデン−膜蛋白[クレブシェラ・ニューモニエ(
K 1ebsiella  pneum。
n1ae)コ、recA蛋白[エシェリヒア・コリ(E
、C。
If)]、 (c)細胞外供給非酵素的ATPアーゼおよび化学加水
分解剤、過塩素酸塩。
[甲状腺ホルモン] 本発明のAADおよび/またはAABとして使用する甲
状腺ホルモン(TH)は、任意の臨床的適応形態および
割合の、臨床的適応源から得られるT4(チロキシン)
および/またはT、(トリョードチロニン)を含むと定
義される。甲状腺ホルモンの活性型がT、で、リンパ腺
から供給されるT4は、最終的に活性T、型に変換され
ることが一般に薬理学的に考えられている。したがって
、本療法において、THはNT4および/またはT、ま
たはチログロブリンまたは乾燥リンパ腺粉末のようなそ
の適当な原料であり得る。TH投与目的上で、乾燥甲状
腺粉末の1.0グレインに相当するT4、T3およびT
 4 + T s代謝−効果に関する薬理学的慣習は、
次のとおりである。乾燥リンパ腺粉末の1.0グレイン
は、T4を50μ9お上びT、を!2.5μ9含み、T
3の代謝効果1.0μ9は、T44.0μ9に相当する
(3)細胞性エネルギー変換代謝反応におけるATP関
与を阻害する剤 (a)ATPの代謝的競合類似体としては、アブ二すル
イミドホスフェート、アデニリルメチレンジホスフェー
ト、2−クロロアデノシン、アデノシン5°−エチルカ
ルボキシアミド、l−メチルイソグアノシン、アデノシ
ンテトラホスフェート、3°−アリールアジド−ATP
を含むが、これらに限定されない。
(b)ATP反応におけるエネルギー変換不良助長剤と
してはで、フェニルアラニル−tRNA−合成酸素+フ
ェニルアラニン+Zn”十を含むが、これに限定されな
い。
(c)ATPに結合しエネルギー的に不活化する剤とし
ては、シュードモナス属による膜蛋白キレート形成が含
まれるが、これに限定されない。
一般的に、すでにつくられたATP(上記(2)および
(3))を浪費的に加水分解またはエネルギー的に不活
化し、その上LEBがAADと共に使用された場合、細
胞内pHに感受性がない少なくとも1つの剤のAADと
しての使用を含有することは、本療法系の臨床的実施に
お、いて、有利であり最も好ましく。この包含の理由は
、本AAD剤が、O/Pおよび解糖を経てできたATP
から誘導されATPAoを低下するに有効であるのに対
し、UA(上記(1))がO/P単独で誘導したATP
の範囲だけATPAoを低下することにある。
したがって、UA単独では例えば、そのATP生成が解
糖からの生成から大部分誘導される癌細胞場合、ATP
Aoをかなり低下することができないが、既につくった
ATPの浪費的加水分解剤および不活化剤は、上記細胞
および治療法干渉前に0/P−誘導ATPで主に生存す
る細胞において、目的とするATPA。低下をたやす〈
実施することができる。AADとしてのATP−加水分
解剤および/またはATP−不活性化剤と高pKaUA
の組合わせの使用は、どちらかの剤をAADとして単独
で用いた場合に必要とするものに比較して両方の剤の投
与のレベルを減少させると共に最大の総AAD効果を供
給するという臨床的利益を得る。
乳酸放出遮断剤(LEB) 本治療システムにおけるLEBの目的は、乳酸産生速度
LACのAAD、仲介増加が、細胞内致死pHを生み出
すに足るがん細胞内乳酸蓄積に導き得る程にまで、癌細
胞からの乳酸放出最大速度を制限することにある。若干
の早期の研究は、すでにある種の物質がもつ乳酸放出阻
害性の存在を明らかにしていたが〔ハロルド等、ジャー
ナル・オブ・バクテリオロジー(J 、Bacteri
ol、) 117巻1141頁(1974年)、ハレス
トラブ等、バイオケミカル・ジャーナル(B 1och
et J 、) 148巻97頁(1975年)、ヘン
ダーソン等、アメリカン・ジャーナル・オプ・フイジオ
ロジ−(As。
J 、Physiol、 )217巻!752頁(19
69年)、ラマーズ等、バイオフイジカ・アクタ(B 
1ophys。
Acta)394巻31頁(1975年)、ワツツ等、
バイオケミカル・ジャーナル(B 1oches、 J
 、) 104巻51頁(1967年)〕、遮断剤を用
いたかん細胞形態の最初の総合研究がバイオフラボノイ
ドであるクエルセチンについてインビトロで行なわれた
〔スペンサー等、バイオケミカル・ジャーナル(B 1
oches、 J 、) 154巻405頁(1976
年)〕。LEBの若干の型の例としては次のものが含ま
れるが、これらに限定されるわけではない。
(1)  がん細胞においてLACB阻害を示す一般化
学物質。4.4°−ビス(イソチオシアノ)−2゜2°
−スチルベンジスルホネート、イソブチルカルボニル・
ラクチル・アンヒドリド、α−シアノ−4−ヒドロキシ
シンナメート、α−シアノ−3ヒドロキシシンナメート
、DL−p−ヒドロキシ−フェニル−ラクテートおよび
ノルサリル。
(b)  がん細胞においてLA(、E阻害を示すバイ
オフラボノイド。5,7.4’−)リヒドロキシフラボ
ン(アビゲニン)、3,7,3°、4°−クアドラヒド
ロキシフラボン(フイセチン)、3,5,7,2°。
4゛−ペンタヒドロキシフラボン(モリン)、3,5゜
7.3’、4’−ペンタヒドロキシフラボン(クエルセ
チン)、5.7.4°−トリヒドロキシ−3,6−〇C
Hツーフラボン(K3)、5,7.3°−トリヒドロキ
シ−3、6、4’ −OCHs−フラボン。
多数の食物製品中に広くみられる天然の植物バイオフラ
ボノイドは、この発明の治療システムで使用するに好適
なLEB群である。バイオフラボノイドであるクエルセ
チン(3,5,7,3°、4°−ペンタヒドロキシフラ
ボン)は、現在この発明の治療システムで用いるに最も
好適なLEBであり、癌細胞における乳酸放出阻害の生
起に関して(重量ベースで)最も有効であると同時に、
この発明の治療システムにおいて臨床的に呈示される毒
性と副作用が、ひとのがん患者における治療有効量にお
いて認められないものである(例えば後記実施例1−4
参照)。クエルセチンは、その阻害作用を、周細胞膜を
通る乳酸放出を司る分子部分に結合し不活化することに
より発揮する〔スペンサー等、前掲(1976年)〕。
さらに、クエルセチンは、種々の発癌物質によるは乳類
の悪性新生物プロモーフ3ンの遮断において顕著な阻害
作用を有することが示された〔例えば、カトウ等、ジャ
ーナル・オプ・トキシコロジカル・サイエンス(J、T
oxicol、Sci、)9巻319頁(1984年)
、カトウ等、エコトキシコロジー・アンド・エンピロン
メンタル・セーフティ(Ecotoxicol、Env
iron。
S afety) 10巻63頁(1985年)、カト
ウ等、カルジノゲネシス(carcinogenesi
s) 4巻、1301頁(1983年)、レビー等、バ
イオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・
コミュニケーションズ(B iochem、 B 1o
phys 、 Res 、 G o+uun、)123
巻1227頁(1984年)、ニシン等、オンコロジー
(Oncology) 41巻120頁(1984年)
、ニシン、ガン(Gann)75巻113頁(1984
年)、ヒロセ、カンサー・レターズ(cancer L
ett、)21巻23頁(1983年)〕。また、は乳
類において強力な抗転移活性をもつことも示された〔例
えば、イシカワ、インターナショナル・ジャーナル・オ
ン・カンサー(I nt、 J 、Cancer)15
巻338頁(1987年)〕。この発明で使用する場合
クエルセチン(および一般にLEBバイオフラボノイド
)は、ナトリウムポンプ複合体のNa” /K” AT
Pアーゼ上の「マイナーATPサイト」に結合すること
によりAADとして独立に作用し、それによりATPア
ーゼのATP加水分解速度の25−30%増加をもたら
す。すなわち、クエルセチン(およびLEBバイオフラ
ボノイド)は、追加的AADとして、AAD甲状腺ホル
モンまたはその他のAADタイプ物質と相乗的に作用し
てATP利用率の低下を増進する。この、クエルセチン
の追加的相乗的AAD作用は、クエルセチンおよびLE
Bバイオフラボノイドが1群であるアルドースレダクタ
ーゼ阻害剤が、阻害作用に関与する共通の分子部位配置
をもち、この同一の分子部位配置がNa″″/に″″A
TPATPアーゼてそのATP加水分解速度を増すこと
を発見したとき、この発明者により認められた〔例えば
、ガーナ−等、ダイアベティズ(D 1abetes)
 36巻716頁(1987年)〕。このクエルセチン
のAAD(ATP消耗)効果は、臨床的に裏付けられた
(後記実施例!および2参照)。
代謝エフェクターの組合せ この発明の最も基本的な代謝エフェクターは、AAD、
最も好ましくは癌細胞において治療的に誘導した細胞内
pH低下に実質的に感受性がないAADである。適切な
投与レベルでは、AADII独で、患者の全身の静止代
謝速度の極めて高い同時上昇と共にではあるが、極めて
顕著な速度および程度の腫瘍溶解をもたらし得る(例え
ば、後記実施例!4参照)。AAD単独療法はATPA
から致死ATPL”レベルへの低下により、すなわちエ
ネルギー消耗を強制することにより、がん細胞の死をも
たらす。LEBは第2の最も基本的な代謝エフェクター
であるが、前述のように、治療上有効であるためには常
にAADと組合わせて使用しなければならない。AAD
−LEBの組合わせそのものの場合、がん細胞の死は、
致死pHLレベルが起る点に細胞内酸性が蓄積すること
によってもたらされる(後記実施例3および4参照)。
AAD−LEB療法では、癌細胞の死に必要なAADレ
ベルはAAD単独療法に較べて減少するが、なお、特に
AADにより克服されるべき癌細胞の0/P−ATP産
生速度能力が極めて高い場合にはかなりのものであり、
それにより患者の全身静止代謝速度の上昇が、なお、治
療中かなり高いものとなる。AAD療法に代謝エフェク
ターDNRおよび/またはFABおよび/またはAAB
を加えると(cACのFAおよびAA利用率制限による
)がん細胞のRCにNADHを供給し得る最高速度の減
少に役立ち、それ故腫瘍溶解を起すに必要なAAD作用
レベルを対応して低下させる。この低下したAAD要求
は、対応して低下した患者の全身静止代謝速度が、極め
て顕著な腫瘍溶解が維持されるAADレベルにあるとい
う点で、臨床上極めて有利である。すなわち、極めて顕
著な腫瘍溶解をAAD単独療法およびAAD−LEI3
療法で適度な強さのAADを用いて行なうことができ、
各療法はDNRSFABおよびAAD代謝エフェクター
の1種またはそれ以上を同時投与することにより、低い
患者全身静止代謝速度上昇に関して顕著な臨床的利点を
達成し得る。さらに、これらは、他の場合には臨床的最
高投与レベルでも適度のATP  ”低下GAEJ能と
し得ないような比較的「弱いJAADにより極めて顕著
な腫瘍溶解を臨床的に達成することを可能にする。勿論
、この点に関する最高の利益は、各場合とも完全なりN
R−FAB−AABの組合わせの共同投与によって得ら
れる。したがって、この療法システムの最も好ましい臨
床療法は、AAD−LEB3−DNR−FAB−AAB
の組合わせとして全5種の代謝エフェクターを併行投与
することである。
最も好ましい実施態様 適当な強度でのAAD単独またはAAD−LEBのみの
使用は、それ自体ですぐれた腫瘍溶解をもたらすことが
できるが、AAD%LEBSDNRSFABおよびAA
Bの併行投与を用いるのが最も好ましい。
全5種の基本的代謝エフェクターAAD−LEB−DN
R−FAB−AABの全部の組合わせの同時投与が臨床
上この発明の治療システムの最も好適な形態と考えられ
るが、適当な強度のAAD単独またはAAD−LEB単
独はそれ自体で顕著な腫瘍溶解能があることを強調する
必要がある。
しかし、DNR,FABおよびAABの単独共同投与ま
たはAADともしくはAAD−LEBとの組合わせ共同
投与は癌細胞のRCに対するNADH利用率を低下する
作用があり、したがってRCを経たATPの産生の最高
速度を低下する。それ故、DNRおよび/またはFAR
および/またはAABとAADまたはAAD−LEBと
の同時投与により、それぞれATPL”またはPHLに
よる癌細胞の死を達成するに要するAAD作用の量が顕
著に低下する。このAAD必要量の低下は、低いAAD
レベルにより患者が治療中に対応して低い全身静止代謝
速度上昇を経験するから、大きな臨床的利益を有する。
さらに、DNRおよび/またはFABおよび/またはA
ABの同時投与により、比較的弱い最高デプレッサー作
用レベルしかもたないAAD(そのレベルはAADまた
はAAD−LEBを単独で用いた場合腫瘍溶解を得るに
不適当であり得る)で極めて顕著な腫瘍溶解が達成でき
る。その上、DNR−FAB−AABをAADまたはA
AD−LEBと共同投与したとき、病気が助長したスト
レスにより特に高い血しょう遊離脂肪酸およびアミノ酸
レベルを有する癌患者において極めて低いAADレベル
で極めて顕著な腫瘍溶解を達成できる。すなわち、1次
代謝エフェクターであるAADおよびAAD−LEBを
適当な強度で単独使用すれば顕著な腫瘍溶解を得られる
が、その効果は「アジュバント」代謝エフェクターであ
るDNRSFABおよびAABの1種またはそれ以上を
併行投与することにより強化され、全身代謝速度の上昇
は低下される。
ひとの患者用治療システムの説明 以下に述べる臨床プロトコルは、ひとの癌患者に対する
この発明の治療システムを実施する代表的投与法を示す
ものである。さらに、それはこの治療システムの最も好
ましい実施態様の1つであって、他の治療形式が不成功
であった(本発明以外では)末期的ともいうべき癌患者
に特に適するものである。この治療法および特定の治療
代謝エフェクターの組合わせは、極めて投与が簡単で望
ましくない副作用がないものであって、疾患により、ま
たマイトキシン化学療法および放射療法のような形式の
以前の治療法により、衰弱が激しい進行患者に使用する
ことが可能なものである。
この治療は、順次実施する2つの臨床相からなる。第1
相は、病院または医院の入院患者に対する治療システム
の実施からなる。第1相は一般に2−4週間続く。第1
相の完了後、患者は第2相に入るが、これは同じ療法の
継続であるが外来患者に行なう。第2相の期間は、患者
の応答速度によって異なり、治療は悪性症状が軽減され
るか制御されるまで続ける。
第1相 第1相では、患者は病院に入り、まず禁制・禁忌症状を
排除するために徹底した医学検査お上び完全な臨床検査
(すなわち、rSMAC−24Jまたは同様なもの、並
びに血液学的、血液化学的、酵素学的、血清学的および
尿分析検査)を受ける。
臨床検査の結果の入手および評価後直ちに治療を開始す
る。下記治療代謝エフェクターを投与する。
(1)DNR 治療の始めに患者の静止代謝速度(Ot/a)を側定し
、この結果を生理的活性に関して(例えば個々の患者の
活性レベルにより異なるが静止代謝速度を10−15%
上昇させることにより)調節して活性代謝速度を確定す
る。次に、静止代謝速度と活性代謝速度の合計の半分と
して有効代謝速度を決定する。有効代謝速度の総Ot 
/ aを、O、/dに5.426 Kcal/dをかけ
ることによりそれと均等な炭水化物(粉末)Kcal/
d値に変換し、またKcal/dに0.244g/dを
かけることによりg/d値に変換する。炭水化物のカロ
リー値の1%を必須脂肪酸(K cal当り0.108
gの必須脂肪酸)とする。蛋白質(例えばカゼインまた
は卵蛋白粉末)は、体重70kg当り15−20g/d
のレベルで表示に基づき供給する。これらの成分を適当
なレベルのビタミンおよびミネラル(前述)と共に配合
してけんだく液とする。DNRを1日中に時々数種の栄
養カクテルに入れて患者に投与する。必要ならば、同様
なりNRを過静脈投与形で一部または全部非経口投与す
る。その後、有効代謝速度を(毎日または毎週)定期的
に測定し、その結果を、DNRを測定したカロリーレベ
ルに調節し、第1相の治療期間中に起り得る代謝速度の
変化に適応させるために用いる。
(2)PAB この治療プロトコルに用いるFABはレンチインシュリ
ン(18−20時間持続)であり、これは表示に基づい
て10−20国際単位の用量で1日1回(はぼ午前9時
に)筋肉内注射で投与する。このインシュリン投与の前
に、血液1滴と目的にかなった慣用グルコース試験紙を
用いて血液グルコースレベルを測定する。血液グルコー
スレベルは同様にしていつでもチエツクできる。一般に
、適当なりNRレベルまたはグルコース摂取量では、血
液グルコース濃度はこのインシュリン用量範囲で正常値
または僅かに上昇した範囲である。インシュリンは、臨
床的には特に良好なFABである。
これは脂肪細胞保存源からのFA移動を極めて効果的に
遮断するだけでなく、同時にエネルギーとしての使用の
ため正常細胞に、またGLYを最高にする(LEHによ
る致死率を最高にする)ため癌細胞に対して、グルコー
ス輸送を急速に行なわせる。
(3)  AAB この治療プロトコルでは、AABとAADは同一であり
、甲状腺ホルモンである。下記rA A D J参照。
(4)AAD この治療プロトコルにおけるAADは甲状腺ホルモンで
ある。THは錠剤の形で表示に基づいて1日1.0−3
.0当量グレイン(前記THの定義参照)の用量率で午
前8時に経口投与する。THの用量を高くすると、静止
代謝速度の顕著な上昇が起ることがあり、そのためDN
Rカロリーインプットの適宜の調整を必要とする。
(5)  LEB この治療プロトコルにおけるLEBは、2水化物の形で
供給されるバイオフラボノイドのクエルセチンである。
クエルセチンが付随的にもつ強力な抗転移および抗発癌
性については前述した。クエルセチンはカプセル形で、
1日2回(はぼ午前8時と午後8時)表示に基づいて、
純物質(無水物)2 、 O−3、0m9/体重kg/
カプセルで経口投与する。必要ならば、クエルセチンの
最高用量は増加し得る。クエルセチンは一般に腸管から
の吸収が悪く、適切な血しょうレベルを達成するために
特定の場合に高用量が必要になることがある。
11相中に、DNR,FAB(レンチインシュリン)、
AADおよびAAB(甲状腺ホルモン)を毎日予定の時
間と量で併行投与する。最初のDNR栄養カクテルはお
のおのの日の午前8時0分に投与し、甲状腺ホルモンを
同時に投与する。1時間後にインシュリン注射を行ない
、インシュリン投与の前にグルコースの消化時間を与え
る。簡単な化学試験紙と血液1滴を用いた血液グルコー
ス測定を毎朝前ない、インシュリン投与の前にグルコー
スレベルを適切に保つようにする。毎日体重測定を行な
い、毎日のDNRカロリー摂取を増減させて一定体重を
維持するようにする。さらに、定期的に有効代謝速度を
測定して、実際の治療条件下における詳細なりNRカロ
リー摂取要求量を定める。前述のような臨床検査を毎週
行ない、造血、電解質および酵素パラメーターを監視す
る。
インシュリン(FAB)による血しよう遊離脂肪酸低下
の適切性は、必要ならば血しようのクレアチニンホスホ
キナーゼ(cP K)濃度により監視することができる
。正常CPK範囲の最高値より5−10%高いレベルが
有効遊離脂肪酸利用率制御の指標である。患者は正常活
性レベルに維持し得るが、特に代謝速度が若干上昇して
いる場合、この期間に過剰作用させるべきでない。3−
4週間の間、患者がすべての点で順調ならば、第2相(
外来相)に移す。
第2相 第2相(外来患者相)では、患者は第1相と全く同じ治
療プロトコルを受ける。しかし、変化をつけるため、D
NHの炭水化物、蛋白質および必須脂肪酸は、脱水炭水
化物、蛋白粉末および油のけんだく物でなく通常食によ
り供給してもよい。
食物は、所望により第1相のタイプのDNR栄養カクテ
ルとして補充することができる。患者は退部的(投書2
−3週間毎)に病院または医院で医師のチエツク、臨床
検査および腫瘍状態の評価を受ける。患者は、臨床的悪
性消失まで、または悪性が残っている間は第2相を続け
る。同時に、患者は正常なライフスタイルおよび活動に
進む。
上記に説明したこの発明の最も好ましい実施態様による
代表的・具体的臨床プロトコルは、基本的特徴と投与の
簡単さを示すものである。しかし、そこに示した相と期
間は特定の患者、臨床状態および症状に応じて任意に変
更できるものとする。
すなわち、特定の場合には、第2相が全処理プログラム
となり、第1相は不要である。また、任意の時点で治療
を時々中断することができる。さらに、前記「代謝エフ
ェクターの組合わせ」で述べたように、特定の場合、A
AD単独もしくはAAD−LEBの組合わせのみ、また
はこれらの療法をDNR,FABおよびAAB代謝エフ
ェクターの1種もしくはそれ以上と組合わせて投与する
ことができる。
この発明の治療システムは、ある場合には臨床的利益の
ために、現在行なわれている他の癌治療方法と容易に併
用することができる。例えば、この発明の治療システム
とマイトキシン化学療法を完全併用すると、癌細胞破壊
の第3モードを付加し、マイトキシン剤の使用量が少な
くて済むのでマイトキシン療法の毒性および衰弱副作用
の顕著な減少が可能となる。また、この発明の治療シス
テムと腫瘍挙上の放射療法、免疫療法または高温療法の
併用により、適当な場合、同様に有効な結果が得られる
。さらに、適当な場合、臨床が示すところによると、こ
の発明の治療システムは、レーザー手術および冷凍手術
を含めて腫瘍手術が有利に使用でき、それにより従来手
術できなかった病巣の完全最終的除去ができるような寸
法および程度にまで、進行した局所悪性病巣を減少させ
るために使用することができる。
一般に、この療法システムの各代謝エフエクターの用量
レベルは、腫瘍溶解に必要な最低量から個々の患者に不
都合なまたは毒性副作用を起す最高量までの間にある。
さらに、上記治療原理はひとおよび同様な静止代謝速度
レベルの他のは乳動物すなわち他の霊長類に適用できる
ほか、顕著に高いかまたは低い静止代謝速度をもつ哺乳
類(および実際上池のを椎動物への具体的適応もこの発
明の範囲に含まれる。
それは、ここに記載した原理を用いて、この発明の範囲
内で当業者が実施することができる。実際、1日カロリ
ーバランスのような処理動物の静止代謝速度を考慮して
適当な修正を加えたこの発明の治療システムは、有用な
農業動物、ベット、動物園動物、競争馬、その他の統血
ストック等の悪性および症状の処置に特に有用であると
考えられる。
この発明による代謝エフエクター 悪性治療の臨床的効果の実施例 下記実施例1および2では、全く異なるタイプの癌患者
を、上記この発明の最も好ましい実施態様を含めて「ひ
との患者用システムの説明」の項で述べた第1相および
第2相にしたがって同じように処置した。これらの症例
において、使用した代謝エフェクターはDNRSFAB
(レンチインシュリン)、AAB(甲状腺ホルモン)、
AAD(甲状腺ホルモン)およびLEB(クエルセチン
)である。
これらの例では、AADとAABは同じ薬剤である甲状
腺ホルモンとして同時投与した。これら2例の結果は、
全5種の基本的代謝エフェクターを相乗的組合わせとし
て平行投与したとき、および使用したAADが細胞内p
H変化に非感受性のとき、この発明のすぐれた腫瘍溶解
効果を示している。
実施例1 ケースNo、l: 女性 57オ 診断: 乳房の再発性浸潤往管細胞癌:最柊の炎症段階。
診断の根拠: 切除した右乳房悪性腫瘍から得た複数の検体および組織
学的分析: 本発明の治療以前の治療: 手術(It!瘍切除)、広範囲に及ぶ放射線治療(40
00rads)、および集中的ミドキシン化学療法(シ
トクサン)。患者は最初の治療の後、約3年間、症候を
示さなかった。
本治療開始時の腫瘍状態: 右乳房が著しくはれ、肥大している。即ち、堅く、固着
して、痛む。乳房には、皮膚表面から少し突出した淡紅
色の硬化した腫瘍結節が多数みられ、その多くは乳房輪
付近にある。乳房の乳房輪および乳房輪周辺部には黒ず
んだ腫瘍結節が多くあり、乳房輪は、特に厚く、合体し
た癌結節におおわれている。乳首は、四分の三が、乳房
に陥没している。乳房は、正常な左乳房に比べて、著し
い過温症(体温の上昇)を呈している。著しい、硬化し
た炎症部が帯状に乳房周囲に存在し、乳房輪の端から3
インチ後方へ広がっている。広範囲の強度の炎症域は乳
房から右胸郭、右腋窩にまで及ぶ。左の乳房は影響を受
けていない。大きな(直径5 cm)、固い、しっかり
と固着した塊が右腋窩にあり、患者は、腋窩の腫瘍域の
ために、腕をわき腹から上へもち上げたり、完全に下へ
さげることができない。患者は、大変不安ではあるが、
全体的な身体状態は良好である。体重は、性別および身
長の点に関しては、本質的に正常である。20μv/d
(lという、高い血清コルチゾルレベルは、進行した強
度の圧迫感を受けた癌患者としては典型的な値である。
治療条件(第1相): DNR:栄養カクテル FAB:レント・インスリン(10I 、U、/d)A
AB:(AADと共に供給する) AAD:甲状腺ホルモン:サイロラール!、アルムール
(2,0錠/d) LEB:クエルセチン(1,5x9/&91日2回)治
療に対する反応(第1相): 第10日(日数は、本プロトコルで患者を治療し始めて
からの日数を示す): 右胸郭および右乳房の炎症部の広範囲の隆起および硬化
は、全体的に非常に減少し、皮膚は正常な外観に近づく
。既にある乳房の結節はなくなっていき、新しい結節は
形成されない。乳輪内および周辺の大きな黒ずんだ結節
は、結節の先端のまわりに淡黄色の液体のうみを多量に
持っており、激しく排出し、小さな黒ずんだ結節は、か
わいて、黒みがかったかさぶたを形成する。腋窩の塊は
、触診では柔らかくなり、幾分小さくなり、依然として
固着しているものの、はじめほど堅くない。
右乳房の高熱は、まだひどい。過去10日の安静時代謝
率は、平均して、患者の標準的な基礎代謝率(即ち、患
者の身長、体重、性別および年齢に対するメーヨーの標
準的基礎代謝率;米国特許第4724234号参照)の
1.4倍である。全ての検査結果(即ち、SMAK−2
4および尿検査)は正常であり、コルチゾルレベルは1
2μg/dI2テ、治療開始時の20μ9/d(lより
減少している。体重は、第1日より若干増加した。患者
は元気で、副作用はみられず、毎日、散歩をしている。
全ての腫瘍の進行は止まり、全身化した著しい腫瘍の退
化が進行中である。
第20日:以前の右胸郭の炎症部分の硬化および隆起は
完全になくなり、皮膚は、平らで滑らかで乾燥し、茶色
ががっている。乳房輸周辺の炎症部分は、平らで滑らか
になったが、依然として赤味をおびている(炎症を起こ
している)。右乳房の既存の腫瘍結節は全部消滅し、新
しい結節は、第1日より形成されていない。乳房輪およ
び乳房輸周辺の小さな“かさぶた”のいくつかは、はが
れおち、その下の皮膚は拡大してみると完全に正常であ
る。大きな乳房輪のかさぶたは、依然としてうんでおり
、かさぶたは非常にかたく、皮膚表面にしっかりと固着
している。担当の腫瘍科医によると、“かさぶた”は、
死んだ、あるいは死にかけている表面の癌性結節で、腫
瘍崩壊が完了すると、全部、最終的には乾燥し、はがれ
おちる。腋窩の塊は、寸法が非常に小さくなり、直径2
cmとなり、これは、もとの腫瘍塊の70.3%減少で
、胸壁は自由になり、完全に動き、柔らかい。患者の腕
は、再び完全に動くようになり、何の苦もなく、右腕を
頭上に持ち上げたり、横にぴったりつけられる。右乳房
の高熱は、されってもほとんどわからない。乳房のはれ
はずい分小さくなり、柔らかく、動かせるようになり、
もうかたくなく、以前はど痛まないが、されると痛い。
安静時代謝率は、前IO日日間平均して、標準的基礎代
謝率の約2゜0倍である。検査結果は全て正常で、コル
チゾルレベルは依然として低く、8μ9/dQである。
体重は、過去10日間一定である。腫瘍科医によると、
患者は、生理学的にも、心理学的にも良好な状態にある
。全ての腫瘍の進行は完全にとまり、患者は、腫瘍分解
が依然進んでいることを示す化膿が続く大きい乳房輪の
かさぶた以外には、臨床的には、完全に腫瘍がないよう
に見える。
第30日:乳房輪周辺の炎症部位は消滅し、皮膚は平ら
で、なめらかで、乾燥し、特徴的な茶色がかった色は残
る。第1日から、新しい腫瘍結節は形成されていない。
右乳房の乳房輪および乳房輪周辺部の黒味がかったかさ
ぶたの多くははがれおち、後にはその下に正常な皮膚が
残る。興味深いことに腫瘍結節があった部分には、陥没
または傷跡がない。顕微鏡で見ると、はがれ落ちたかさ
ぶたは、かたく、黒い外皮で、腫瘍崩壊の間、腫瘍塊の
局部の表面を覆っている。いくつかのかさぶたが残って
いるが、腫瘍切除の創部を覆っている2つの大きいもの
だけが、時折、化膿し、@瘍崩壊が続いていることを示
している。乳房は、完全に正常で、柔らかく、動かせる
様になり、痛まない。以前陥没していた乳首は、乳房か
ら出て来て、大きさおよび位置は完全に正常である。正
常な左の乳房と比較して、右乳房の過温症は確認できな
い。腋窩の塊は、さらに小さくなり、分解して、2つの
別個の、触知できるリンパ節になっている。過去10日
間の安静時代謝率は、平均して、基礎代謝率の2.0倍
である。検査結果は全て正常で、コルチゾルは8.5μ
9/dQである。体重は一定である。患者の総合的な健
康状態は良好である。患者は引き続き、毎日散歩をし、
彼女の年齢としては、普通に活動している。
第40日:第30日から特に変化はなし。さらに、数個
の黒ずんだかさぶたが、乳房の乳房輪および乳房輪周辺
部からはがれ落ちた。最初の切開傷を覆う2つの大きな
かさぶたは、引き続き、その端周辺が若干化膿している
が、以前より乾燥し、かたくなったように見える。興味
深いことには、総合的な退化機構では、腫瘍崩壊が、腫
瘍領域全体にわたって同時に始まるが、(最初の腫瘍切
除の傷にそった)最初の回帰性塊状物は、根絶するのに
最も時間を要し、このことは、現在常態になった腋窩の
塊が、最初は、結合した切開傷周辺表面の塊より数倍大
きかった事実に反する。検査結果は正常で、体重は依然
として一定である。患者は引き続き良好な健康状態にあ
り、症候を示さない。
第47日:患者は退院し、第2段階の外来患者としての
治療段階にはいる。第2段階では、患者は、再び、自分
の通常の生活様式の活動を始めるが、実験および健康診
断のために、一定間隔で・担当の腫瘍科医に通う。薬物
治療のスケジュールは、第1相におけるのと全く同じで
ある。DNRは、カロリー的には同じであるが、第1相
の栄養カクテル懸濁剤ではなく、通常の食品からとる。
治療に対する反応(第2相): 第75日:患者は、28日間、外来患者として養生して
いる。治療のプロトコルは、DNR炭水化物、蛋白質、
および必須脂肪酸を、味覚上の理由から、通常の食品か
らとること以外は、第1相におけるのと同じである。患
者の病気は完全に進行が止まっており、腫瘍科医の報告
によると、臨床的には、腫瘍の活動はみられない。以前
の炎症部分は全部、平らで滑らかになっている。最初の
切開傷の部位の2つの最も大きいかさぶたはとれ、その
下からは、完全に正常な皮膚があられれており、かさぶ
たにより覆われていた乳房輪の最初の切開傷の跡が、現
在は完全に見える。比較的少数のかさぶたが残っている
だけで、その大部分は、乳房輪周辺部にある。これらは
化膿しておらず、かたく、乾燥してみえる。患者の血液
および尿のパラメーターは引き続き正常で、体重は一定
である。患者は、何ら支障なく、通常の家事および生活
を続け、良好な状態にある。
第109日:先の第75日の検査の5日後、患者は、休
暇旅行中に、インフルエンザで重体になり、14日間、
治療を中止した。養生を中止した9日の後、および、病
気のストレスの頂点に、乳房輪周辺部に残っていた2つ
の小さなかさぶたがとれ、その下の赤い部分が大きくな
り始め、周辺が炎症を起こし始めた。第94日に、治療
プロトコルを再開した後、炎症は、徐々に消え、この部
分は、第1相において、治療の初日に、傷においてみら
れたのと全く同じ黒味がかったかさぶたで覆われ、中程
度の化膿が続いている。これらのかさぶたは、第109
日にも依然としてあったが、化膿はなく、かたく、乾燥
していた。患者は、病気中に、食物の接種が不足したた
め、体重が数ポンド減少した。それ以外、インフルエン
ザの件以降良好な健康状態であった。
第183日(6力月):患者は、第75日の後、約3週
間毎に担当の腫瘍科医の診察を受けた。彼女は良好な健
康状態にあり、インフルエンザにかかっている間に減少
した体重も、はぼもとに戻った。彼女の悪性の病気も完
全に進行が止まっている。かさぶたはほとんどとれ、下
には正常な皮膚があられれている。まだいくつかかさぶ
たが残っているが、かたく、乾燥している。診察した腫
瘍科医の詳細な検査によっても、転移の形跡はみられな
かった。(関連して、本実施例の患者と同じ時に腫瘍学
者に通っていた、病状はそれ程進行していない再発性乳
癌の他の女性患者が集中的なミドキシン化学療法を受け
ていた例を示す。この患者はミドキシン化学療法を再開
した約3カ月後、死亡した。)本例の患者の血液および
尿のパラメーターは、エストロゲンレベルも含めて正常
である。コルチゾルは依然として低いレベルにある。
患者の心理状態は良好で、第2相の治療を続けているが
、活動的な生活を続けている。
実施例2 ケースNo、 2 : 女性、48才。
診断: 1年率持続している左顔面(鼻眼窩頬)の進行した基底
細胞癌。腫瘍は、鼻、頬、および左眼を侵している。大
きな(直径1 、5 cm)中心部潰瘍化クレータ− 診断の根拠: 開放性潰瘍の上端および下底から採取した3つのバイオ
プシー試料の組織学的分析。全試料から悪性のケラチノ
サイト(基底細胞)が、密集した線維性小孔中の多くの
細胞集中に、傷線性の状態にあることがわかる。
本治療以前の治療: 1年率の間、局所性軟こうおよび抗生物質を皮膚科医か
ら支給されたが、病巣の進行には効果がなかった。
本治療開始時の腫瘍の状態: 腫瘍は、鼻の中心線から横方向に左へ4.25c醜、垂
直方向に左の眼から下へ4 、5 cn+に及ぶ1つの
連続した塊からなる。直径的1.5cmの深い開放性の
潰瘍腔が、1年率前にできた小さな初期膿瘍を中心とし
である。非常にかたく、固定した、連続的な腫瘍塊は、
触診でわかる程はっきりした輪郭があり、潰瘍の下に、
前記の如く、皮下に縦横に広がっている。潰瘍を直接と
りかこむ皮膚は、0.5cmの長さに激しく炎症を起こ
しているが、現在のところ、潰瘍からの化膿または排膿
はおこっていない。生検を7日前に行った黒い血栓斑以
外は、潰瘍の下底は明るい赤色である。腫瘍部分は、顔
の通常の表面から約0 、5 am隆起していて、特に
、眼の近くの部分が隆起し、読書の際、視界を著しくぼ
んやりさせている。左眼の結膜が炎症を起こし、ちくち
くするが、まだ、明らかな腫瘍による眼窩の破壊はない
。左の鼻孔は、腫瘍塊による横方向の圧力により、実質
的に完全に内部からふさがっている。ゼログラフィーの
X線検査によると、腫瘍はまだb1構造を破壊していな
いことがわかる。患者は、潰瘍部分にめったに痛みを感
じていない。患者は、治療のため形成外科医に通ってい
るが、病巣の広さおよびその位置(眼、鼻周辺)のため
に、手術は行なわれなかった。放射線治療および局所的
ミドキシン化学療法も、患者の状態から、不可能な治療
法と考えられる。患者は、かなり良好な健康状態にある
が、非常に太っている(彼女の年齢および身長にあった
標準的な体重に対しての過剰の体重は、標準体重の10
6.4%である)。患者は高血圧で、脳の血行が悪く、
中程度の高血糖症であり、いくつかの原因から、極度の
情緒的ストレスを受けている。
治療条件(第1相): DNR:栄養カクテル FAB:レント・インスリン(151、U、/d)AA
B:(AADと共に供給する) AAD:甲状腺ホルモン:サイロラール 1、アルムー
ル(2,0錠/d) LEB:クエルセチン(1,5z97に91日2回)治
療に対する反応(第1相): 第2日:(日数は、本プロトコルで患者の治療を開始し
てからの日数を示す):午後遅くになって、潰瘍から淡
黄色の液体の著しい排膿が始まり、晩中続いた。患者は
、腫瘍部分全体にわたって激しい“うずき”を感じたと
報告している。患者は、毎日のDNRIを、大量である
にもかかわらず、容易に摂取している。午後の安静時基
礎代謝率は、彼女の性別、年齢、身長、および体重に対
する患者のメーターの標準基礎代謝率の1.72倍であ
る。(以後、安静時代謝率は、メーターの標準基礎代謝
率に対する倍率で示す)。
第30:潰瘍の陥没は、半乾燥した黄色がかった物質(
乾燥した血清状)で完全にうまっている。
安静時代謝率は、現在、標準基礎代謝率の1.76倍で
ある。患者は元気である。
第5日:潰瘍からの著しい排膿が続き、午後および夜に
特に激しい。この時の痛みも続く。午後の安静時代謝率
は1.92で、朝の安静時代謝率は、午後の代謝率より
多少低く、朝の排膿は、ずっと遅い速度で起こる。検査
によると、全腫瘍部分を覆っている皮膚は、現在、激し
い炎症のために、強い赤色で、これは、潰瘍の端および
眼の間の部分で著しい。この部分の硬化は少なく、潰瘍
の直径は小さい。検査結果(血液のパラメーターおよび
尿検査)は全て、グルコースレベルも含めて正常である
第7日:安静時代謝率は、昨日の午後、2.13になり
、午後、夕方および夜に著しい排膿を伴い、全腫瘍部分
にわたって、“かゆみ”および“うずき”の度合が増す
。午後に排膿の度合が増したのは、午後に安静時代謝率
レベルが上昇したこと、および1日1日と午後の代謝率
レベルが上昇していることと密接に関連している。同様
に、うずきおよびかゆみの度合は、安静時代謝率レベル
測定値と直接関連している。患者は、読者の際、視界ヘ
の腫瘍の突出はもはや感じられないと報告している。担
当の腫瘍科医による詳細な触診での腫瘍の大きさの測定
により、全寸法が著しく減少したことがわかり、腫瘍全
体のかたさは、明らかに柔らかくなった。腫瘍科医によ
る測定では、臨床プロトコルの6日半で、腫瘍塊全体(
容積)が60%減少したことがわかる。塊の最大隆起は
、どの点でも0.3cla未満である。これらの測定値
は顔面の通常の表面のレベルからの突出の度合も含めて
、腫瘍部分が著しく収縮したことを示す腫瘍部分の全体
的視覚的評価とよく一致する。印象では、全腫瘍塊が、
もとの潰瘍中心に縮まり、潰瘍の直径自体は、17%減
少し、その端は、より平坦になっている。腫瘍のかたさ
が、柔らかくなったことは、潰瘍陥没が、腫瘍の実際上
どの点を押しても、すばやく黄色液体で満たされること
かられかる様に、腫瘍塊全体にわたる腫瘍崩壊を意味す
る。在外鼻孔の鼻腔内検査より、腫瘍により外圧による
以前の圧迫が著しく減少したことがわかり、患者は、現
在、この外鼻孔より普通に呼吸できると報告している。
患者は全般的に健康であるが、安静時代謝率が著しく上
昇(即ち、>2.0)l、た時、“息切れ”し、その結
果、不安になる時期があると報告している。患者は引き
続き、毎日のDNRを全部摂取している。
第9日:腫瘍塊上の皮膚は、引き続き、炎症を起こして
いるが、炎症部分は、はじめの潰瘍の端から外へ広がっ
てするよりも、ずっと小さくなった。
第14日:在外鼻孔の鼻腔内検査により、腫瘍の圧迫に
よる気道の触診し得る狭窄はないことがわかった。
第16日:午後の安静時代謝率は、先の3日間を平均し
て2.50で、2.91にまで達した。この高い安静時
代謝率は、毎日、午後、夕方および夜におびただしい排
膿、および随伴する腫瘍部分全体にわたるひどいかゆみ
を伴う。担当の腫瘍科医が腫瘍の寸法を詳しく測定した
ところ、第1日に存在したものに比較して、全腫瘍塊は
90.4%減少したことがわかった。
潰瘍の直径は、約39%減少した。腫瘍は、−層柔らか
くなり、在外鼻孔は、いかなる狭窄も受けていない。患
者は、良好な健康状態にあるが、安静時代謝率が特に上
昇し、患者が、午後の散歩をしている等、活動している
時、息切れに悩まされ、この状態は、この様に、体重が
多すぎる人によくあることである。第12日に行なった
検査結果は全て正常で、コルチゾルレベルは、9.0μ
2/dQである。
第20日:潰瘍の端は、より平らになり、潰瘍の外側の
表面の全体的な隆起は、実質的になくなっている。結膜
の炎症は消滅した。
第23日:担当の腫瘍科医が腫瘍の寸法を詳しく測定し
たところ、腫瘍塊全体で96%減少したことがわかった
。腫瘍が残存している臨床的にのみ識別できる部分は、
潰瘍の上端に隣接する部分にあり、この部分は、幅が、
わずか1〜2mmである。潰瘍の直径は、0 、6 a
mに減少し、41%の減少である。また、深さも非常に
減少した。腫瘍崩壊の期間中、腫瘍塊の退化のパターン
は、塊全体がもとの中心(現在の潰瘍クレータ−)に向
がって連続的に収縮していくものである。第19日に行
なった実験結果は、全て正常で、コルチゾルレベルは、
12μlit/ch2である。
第248:患者は退院し、第2相の、外来患者としての
治療段階に入る。第2相においては、患者は、再び通常
の生活様式の活動を始めるが、実験、健康診断、および
腫瘍の状態の評価のために、担当の腫瘍科医に一定間隔
で通う。薬物治療のスケジスールは、第1相におけるの
と全く同じである。DNRは、カロリー的には同じであ
るが、第12相における栄養カクテル懸濁剤からではな
く、通常の食品からとる。
治療に対する反応(第2相): 第52日:患者は、28日間外外来者としての治療を受
けている。治療のプロトコルは、DNR炭水化物、蛋白
質、および必須脂肪酸を、味覚上の理由から、通常の食
品からとること以外は、第1相におけるのと本質的に同
じである。担当の腫瘍科医は、患者には、活性な腫瘍は
ないと、臨床的に診断している。小さな潰瘍が残存して
いるが、端は、滑らかで平らである。潰瘍のくぼみは、
繊維状の物質でぶちどられているようにみえる。治療を
続けている間、活発な排膿はみられない。実験結果は正
常である。患者は、特に問題なく、通常の家事を再開し
ている。
第98日(3力月):検査により、同じ、小さな、徐々
につまっていく潰瘍しかみつからず、臨床的に観察しう
るレベルでは、腫瘍または腫瘍の活動の証拠はない。患
者は、潰瘍の手術による除去および傷の縫合をする様に
すすめられたが、拒否した。患者は、現在の第2相の治
療を続けている。
以下の実施例3および4においては、本治療システムの
AADおよびLEBのみを投与した。各側におけるAA
Dは、高pKa UA(cTFB)および浪費的ATP
−加水分解剤(TH)との組合わせである。各側におけ
るLEBは、クエルセチン(=水和物)である。食物の
摂取は、これらの患者の消化上の制約のために、通常の
食品からなる。
結果から、かかるAADの、細胞内のpH条件に敏感で
なく、従って、治療中に、安静時代謝率において中程度
の上昇しか起こさない投与レベルのLEBに関して非常
に効果的で、O/P ATP産生の阻害および癌細胞中
で、0/Pおよび解糖作用により産生されたATPを浪
費することにより別々に作用する薬剤の組合わせにより
、激しく、迅速な、腫瘍細胞崩壊作用が達成されること
が示された。
実施例3 ケースNo、3: 女性 57オ。
診断: 分化不足ないし未分化の血清の乳頭状卵巣のう胞腺癌、
広く転移。第3期。
診断の根拠: 凋査のための開腹で得た、卵巣、S状結腸、腹壁、肝臓
および横隔膜の一次および転移腫瘍から得た複数の検体
の組織学的分析。
本治療以前の治療: 手術(4回)、多薬剤のミドキシン化学療法(シスプラ
チナ、アドリアマイシン、シトクサン、アルブチン)、
広範囲の放射線療法。
本冶療開始時の腫瘍の状態: CATスキャン報告:「右尿管の閉塞を伴う大きな腹膜
後の門脈周囲のリンパ節障害および腹内に広がった卵巣
癌」 更に、患者には、左鎖骨上窩を完全に占める大きな(8
cIIlx5c+n)腫瘍塊および右下腹部に複数の大
きな触診し得るIll瘍がある。両方の腫瘍は、固く、
しっかりと固着し、痛みはない。広範囲にわたる腹水の
ために、腹内の腫瘍塊の触診が著しく妨げられる。腸骨
動脈の腹内圧迫により右大腿部にきわだった浮腫あり。
患者は、激しい痛みと、断えof。
ずおこる抑制できない1吐のために非常にやせ、殆ど完
全に食欲不振である。
治療条件: 患者の衰弱した状態および高い代謝率での完全なカロリ
ーバランスの適当な食物を摂取できないため、本治療法
を用いた処置は、各2日ずつ、各治療間は約7日あけて
の3期間に限定された。規定の食物(卵、ミルク、穀物
、果物)およびAAD−LEB代謝エフェクターのみを
用い、AADは、高pKaUA5−クロロトリフルオロ
メチルベンズイミダゾール(cT F B)、pKa=
8.9で、TH(サイロラールー1、アルムール)と組
合せ、LEBは、クエルセチンである。CTFBは、l
カプセルにつき5xy/kyの投与量で、毎日1カプセ
ルずつ2回、経口投与し、サイロラールー1は、1日に
つき1.5錠の投与量で、CTFBを投与量ごとに投与
した。クエルセチンは毎日2回(午前8時および午後8
時)、1カプセルにつき体重1に9あたり純粋なりエル
セチン1 、5 Hの投与レベルで、CTFBを投与す
る度に1カプセル投与した。食物は、l 369 Kc
aQ/dのレベルで供給したが、このカロリーレベルの
約3分の2しか実際には摂取されなかった。
治療に対する反応: 最初の治療期間において、CTFBは、18半だけ投与
した(第1日の午前および午後にlカプセル、および第
2日の午前に1カプセル)。第3日に、腹水が著しく減
少し、治療期間の2日後に、患者の腹水は2kv以上減
少し、鎖骨上の塊はより柔らかく、動くようになった。
この期間中、患者の安静時代謝率は、彼女の標準のメー
ヨーの基礎代謝率のわずか1.3倍であった。治療の後
、食物の摂取がカロリーバランスに対応した。続く3日
間で患者の腹水は更に1.5&y減少し、腹水は、その
後第二次治療期間まで、ゆっくり増加した。
第二次治療期間において、CTFBを2日間連続して投
与した。2日間の治療期間後、第3日までに、腹水は、
体重が約5%減少する程度まで、大きく減少した。体重
は、この最初の急速な減少の後、数日間、本質的に一定
に保たれていた。首の腫瘍塊は、より柔らかく、動くよ
うになり、少し痛む。下腹部の塊は、触診できるように
なり、同様に、柔らかく、可動性で、されると少し痛む
ようになった。右脚の浮腫は、著しく減少した。排尿の
回数および量は増加した。全体としての痛みは、総じて
それほどひどくなくなった。この治療期間直後の安静時
代謝率は、1.5まで上昇してから、少し低下した。第
三次治療期間において、CTFBは、第−期と同様、1
8半しか投与しなかった。第3日に、腹水はさらに減少
し、腹部は、はとんど普通の大きさになった。首の腫瘍
は、されると更に柔らかく、動くようになっただけでな
く、大きさが著しく減少した。首の塊は、されると非常
に痛むようになった。腹部の塊も、柔らかくなり、可動
性も増し、同様に、されるとかなり痛むようになった。
これは、著しい誘発された腫瘍崩壊後の特徴である。脚
の浮腫は、完全に消滅した。患者の安静時代謝率は、こ
の最終治療期間中に、1.7にまで上昇した。治療中、
患者の血液学、血液化学、酵素、血清学および尿検査は
、正常に保たれていた。患者の全体としての体重の減少
(−7%)は、腹水の著しい減少によるものである。
実施例4 ケースNo、4: 男性、52才。
診断: 広範囲にわたる内臓転移をともなう胃の腺癌。
診断の根拠: 最初の胃鏡検査;複数の生検試料の組織学的分析。その
後の開腹により、胃および幽門洞の腫瘍塊がほとんど幽
門をふさいでいること、複数の腹膜の転移、肝臓および
膵臓における転移、多くの悪性の腹水細胞を実証する腹
水が明らかになり、この例は、外科的に治療不可能で、
末期であると判断された。
本治療前の治療: 薬剤複合ミドキシン化学療法(5−フルオロウラシル、
アドリアマイシン、ビンクリスチン)lサイクル。患者
は、激しい副作用を受け、さらにミドキシン化学療法に
よる治療をうけることを拒否した。
本治療開始時の腫瘍の状態: 全ての内臓および腹膜腔の広範囲にわたる転移的浸潤を
ともなう胃の塊状腫瘍(8ca+X 1 Bcm)。
腫瘍塊は、触診では、非常にかたく、固着。高速度で悪
性腹水を生成。患者は、腹部の血行の圧迫制限の結果と
して、右脚にひどい痛みと浮腫がある。以前、病気にか
かる前は、太りすぎであったにもかかわらず、入院時の
患者の体重は、彼の性別および身長に関してほぼ標準的
であった。
治療条件: 本治療を行なう第1の臨床の目的は、急速な腹水の生成
を抑制することである。患者の体重は、腹水の生成のた
め、治療を開始する前4日間に7゜4%増加した。患者
の状態が悪く、カロリーバランスに関して適当な食物を
摂取できないと考えられるため、本治療法を用いた処置
は、治療間を8日あけて、2日間ずつの二期間に限定さ
れた。AADおよびLEB代謝エフェクターのみを使用
し、AADは、TH(サイロラールー11アルムール)
とともに、高pKaUA5−クロロトリフルオロメチル
ベンズイミダゾール(cTFB)、pKa=8゜9、お
よびLEBは、クエルセチンである。CTFBは、 5
m9/に9/カプセル、投与のカプセルで1日2回lカ
プセルの投与量で、カプセルの形態で経口投与し、サイ
ロラールー1は、1日1.5錠投与した。クエルセチン
は、1カプセルにつき、純粋なりエルセチン1 、5 
mgの投与レベルで投与し、CTFBを1カプセル投与
するたびにlカプセル投与した。食物(卵、ミルク、穀
類、調理した果物)を1559 KcaQ/dのレベル
で、どろどろの状態で与えた。
治療に対する反応: 第−治療期間中、CTFBは、以下の如く投与した。第
1日は、2カプセルを、午前に1つ、午後に1つ、第2
日は、午前に1カプセル投与。治療期間の2日後、腫瘍
性の腹水の減少により、患者の体重は1.5%減少し、
治療後8日めまでに、6.1%減少した。この悪性腹水
の減少にともない、腹部の膨張はかなり減少した。右脚
の浮腫も減少。安静時代謝率は、治療後1日めでは、最
高で1,44にしか達せず(治療前の1.20から)、
患者は、食事によるカロリーバランスで、はぼ平均的治
療代謝率(毎日2回測定)を維持することができた。第
二治療期間中、CTFBを、日に2回投与した。この第
二治療期間後、患者の体重は、彼の性別および身長につ
いて標準の体重に減少し、患者の悪性腹水の活動が、本
治療により、最小限の治療期間および代謝率の上昇で完
全に抑制できたことを示す。腹部の触診により、入院時
より、腹部の塊はかなり柔らかくなったことが明らかに
なった。
実施例5から12において、8人の患者を、DNRおよ
びAAD代謝エフェクターのみを投与する本発明の治療
法で治療した。DNRは、カロリーバランスを確実にす
るため、毎日調節する。AADは、0/P脱共役剤2.
4−ジニトロフェノール(DNP)であって、最初の体
重の1,519/&9の名目投与レベルで、カプセルの
形態で、毎日1回投与した。患者の安静時代謝率は、毎
日、午前と午後の2回測定し、DNRカロリー偏向のデ
ータを得、脱兵役活性(即ち、ATP浪費)レベルが達
成されたことを定量する。第1相は、12日の治療それ
に続く7〜lO日の静止期間からなる。
第2相は、毎日、臨床的観察下に、12日間の治療にわ
たる。実施例5〜8の患者は、第1相および第2相で治
療し、実施例9〜12の患者は、第1相においてのみ治
療した。これらのケースの結果により、DNRおよびA
AD代謝エフェクターだけを適当なレベルで用いてNA
DH” において癌細胞の呼吸績を減少させ、比較的低
いpKa脱共役剤であるDNPでの0/P脱共役による
浪費により、ATPA’の低下を起こす、本治療システ
ムの有効な腫瘍崩壊効果を示す。
実施例5 ケースNo、 5 : 女性、54才。
診断: 腺癌(臨床的には、結腸)、進行し、内臓に浸潤、広範
囲に及ぶ肝臓転移。
診断の根拠: 突出した腫瘍塊の超音波スキャンおよび生検。
複数の組織学的検体についての開腹および分析(広範囲
のため腫瘍は手術不能)。
本治療以前の治療法: なし。
本治療開ゆ時の腫瘍の状態: 上腹部および中腹部を占める大きな腫瘍塊(X線)。腫
瘍は、食道下部を圧迫し、はとんど閉塞している(バリ
ウム食道造影像)。胃は圧迫され、左に移動。左肝葉は
本質的に腫瘍と置き換わり、右肝葉には多数の転移あり
(肝臓スキャン)。lOcIm(縦)x7cm(横)の
触診し得る堅く固着した腫瘍塊が腹部から左肝葉に対応
する部分の表面に突出。
患者は衰弱し、やせ、急速に体重が減少し、腫瘍部分に
痛みと激しい圧迫感あり。液体しかのみこむことができ
ず、それも、非常にゆっくり飲み込まなければならない
。胃は、少しの容量で満腹感を感じる(以下の治療に体
する反応データにおいて示される寸法および塊の変化は
、突出した10c1@x7c−の腹部腫瘍塊に関するも
のである)。
治療に対する反応(第■段階): 第1日:患者はDNRを開始する。DNPはなし。腫瘍
:10.0cm0 第2日:患者はDNPを開始する。
第38:患者は、気分が前より良くなり、腹部の痛みお
よび圧迫感が明らかに減少し、飲み込むのが楽になった
と報告している。
第6日:腫瘍科医は、腫瘍が柔らかくなってきていると
報告している。腫瘍: 8 、5 c+a、38%減少
第8日:患者は、痛みおよび圧迫感はすべて解消し、完
全に普通に飲み込めると報告している。
第1O日:腫瘍科医は、腫瘍がさらに小さくなり、さら
に柔らかくなっていると報告している。
第12日:第■段階の治療の最終日。この期間の最後の
16時間の安静時代謝率は、3.24であった。
第13日:患者は良好な健康状態にあり、気分が良いと
報告している。生命徴候、血液パラメーターは全て正常
。腫瘍は非常に小さくなり、突出せず、平らで、触診し
難い。大きな初期腫瘍塊および第12日の急速な腫瘍溶
解にもかかわらず、中毒血症の徴候はない。腫瘍:6.
Ocm、78.4%減少。
第16日:Ili瘍科医は、治療を中止したにもかかわ
らず、腫瘍は収縮し続け、正常な蛋白質レベルに戻り、
全体の大きさは50%減少したと報告している。腫瘍=
5゜Ocm、87.5%減少。
腫瘍科医は、次の様に注記している。第18日に行った
X線、肝臓スキャン、および食道造影像により、腹部腫
瘍塊および肝臓の転移が著しく減少し、以前、転移して
いた部分に正常な肝臓細胞が再生され、本質的に正常な
食道の輸送、および胃への流入が示された。この治療期
間中、患者の血圧、脈拍数、体温、および血液パラメー
ターは安定に保たれ、正常な範囲にある。DNPにより
代謝率が予定通り一時的に増加し、直接DNPが原因と
なる軽い発汗以外は、副作用はみられなかった。患者の
全体的な状態は、著しく改善された。
治療に対する反応(第■段階): 第1日:患者は、DNRおよびDNPを受ける。
腫瘍部分内に激しい圧迫感をともなう痛み。飲み込むこ
とが困難。腫瘍:11.Ocm。
第3日:患者は、飲み込むのが楽になったと報告してい
る。腫瘍科医は、腫瘍が柔らかくなり、少し小さくなっ
たと報告している。
第58:患者は、腹部の痛みがかなり消えたと報告して
いる。腫瘍科医は、腫瘍が引き続き小さく、平らになり
、以前程突き出さなくなったと報告している。
第6日:患者は、かなり気分がよくなり、満腹時の腹部
の圧迫感がかなり減少し、腫瘍部分の痛みはないと報告
している。腫瘍科医は、腫瘍が、平らになり、突出して
いなくなり、引き続き小さくなっていると報告している
。腫瘍ニア、0cm、74.2%減少。
第12日:第■段階治療の最終日。患者は、気分がよく
、圧迫感がなくなり、普通に飲み込めると報告している
。生命徴候、血液パラメーターは正常。腫瘍科医は、腫
瘍残留物が非常に柔らかくなり、触診し難いと報告して
いる。腫瘍+ 6 、0 cn+。
83.8%減少。
第13日:血液検査により、触診し得る腫瘍においてみ
られるきわだった腫瘍溶解とよく一致した乳酸デヒドロ
ゲナーゼのレベルの著しい上昇が明らかになった。血中
尿素窒素レベルは正常である。
腫瘍科医は、次の様に注記している。患者の体重は、治
療期間中ずっと安定に保たれ、血清総蛋白質レベルも同
様である。赤血球数は、3.9×lO@から4.lX1
0’に増加した。第15日に、患者はいかなる類いの飲
みこみ時および満腹時の問題もなく、固型の食物の通常
の食事を食べ、健康状態は良好であった。広範囲に及ぶ
肝臓の転移にもかかわらず、この患者は、消化上の問題
がなく、DNRを、高カロリー摂取レベルでも、かなり
よく適応し、吸収することができた。第13日の血清乳
酸デヒドロゲナーゼレベルは、はぼIO倍に上昇し、こ
れは、先の期間の腫瘍溶触の度合を示す。血中尿素窒素
(BUN)レベルが、“第1段階”治療期間中、この半
悪態症患者において78%減少した事実は、同様に、全
体的な腫瘍活性の著しい減少を示すものである。
実施例6 ケースNo、6 男性、57オ。
診断: 喉頭(左声門上ヒダおよび偽声帯)の類表皮癌。
左首に転移。
診断の根拠: 直接喉頭鏡検査および数回の生検。首の転移の生検。喉
頭および首のCTスキャンおよびゼログラフ。
本治療以前の治療法: なし。
本治療開始時の腫瘍の状態: 左声門上ヒダの大きな腫瘍が、声帯に浸潤しているが、
中心線をこえていない。左首に、直径2cmのかたく、
固着し、突出した転移があり、神経を圧迫することによ
り、下アゴに、激しい継続する痛みを引き起こしている
。患者は、飲み込む時の激しい痛みのために、固型の食
物を食べることができず、液体でもかなりの痛みがあり
、声はかれ、両膝に中程度に進行した気腫がある(以下
の治療に対する反応データに示す寸法および塊の変化は
、左首における突出した、直径2cmの転移に関するも
のである。) 治療に対する反応(第1段階): 第1日:患者は、DNRを開始し、DNPは行なわない
。血液パラメーター(血清総蛋白質レベルを含む)、肝
臓機能テスト、尿検査、および生命徴候は全て正常。患
者は、のどの庸みのために飲み込むのが困難で、また、
首の転移から神経にかかる圧迫による激しい痛みに悩ま
されている。
腫瘍科医は、首のIll瘍はかたく、固着し、非常に痛
むと報告している。腫瘍: 2 、 Occm。
第2日:患者はDNPを開始する。
第3日:患者は、左首に激しい痛みがあり、左耳にまで
広がっていると報告している。
第6日:患者は、左首の痛みが減少したと報告している
第9日:患者は、左首の痛みは減少し続けていると報告
し、首の腫瘍は明らかに小さくなっていると感じている
。腫瘍科医は、されると痛むので、腫瘍を測定していな
い。
第!1日:患者の安静時代謝率は2.97にまで増加し
、1日中高いままであった。
第12日:第1段階の治療の最終日。安静時代謝率は2
.57にまで減少したが、その日の残りは2.0より高
く保たれていた。DNPは昨日中止した。
第13日:患者は健康が著しく増進し、ずっと気分が良
くなったと報告している。生命徴候はすべて正常である
。首の1瘍は、されっても、それほど痛まない。腫瘍科
医は、安静時代謝率が高い2日の期間中、首の腫瘍は著
しく減少しく全腫瘍塊で87.5%の減少)、腫瘍はず
っと柔らかくなったと報告している。腫瘍:1.0cm
0第14日:患者は、首の痛みは本質的になくなったが
、のどは最初の部分が“ただれて″いると報告している
。生命徴候および血液パラメーターは全て正常。安静時
代謝率は1.0である。患者の気分は良好で、食欲も良
好である。
第18日:腫瘍科医は、首の腫瘍の残留物が少は大きく
減少した。腫瘍:0.8cm、93.6%減少。
腫瘍科医は次のように注記している。治療期間中、患者
の体重、血圧、脈拍数、呼吸数、体温および血液細胞学
および化学的パラメーターは、安定で、正常な範囲内に
保たれていた。DNPにより、意図した代謝率の増加が
得られ、直接DNPが原因の副作用はみられなかった。
この患者は、両膝に中程度に進行した気腫があったにも
かかわらず、2.97まで安静時代謝率が上昇したこと
により、呼吸不全の症状は起こらなかった。
治療に対する反応(第■段階) 第1日:腫瘍はかたく、固着し、動かすことができず、
されるとひどく痛む。患者に、D N P (4、51
9/に9)を与える。腫瘍:4.0cm0第5日:首の
腫瘍は著しく減少し、それにともなう庸み、即ち、特に
飲みこむ時の内部の根源部分の焼けるような感覚も減少
した。それ以外は、患者は元気で、DNRを十分とって
いる。腫瘍:第8日:首の腫瘍の残留物は、はとんど触
診できない(見つけにくい)。痛みはない。冷たい液体
を飲みこんだ時、内部の根源部でのどが痛むが、暖かい
液体または半固型の食物では痛みはない。
原発部分の喉頭鏡検査により、左声門上ヒダに、小さな
、出血のない、潰瘍性病巣で、そのまわりが炎症を起こ
しているものが明らかになった。患者は気分が良く、生
命徴候は正常で、安静時代謝率は、1.27である。腫
瘍:0.8cm、99.2%減少。
第11日二戸は、ずっと明瞭になり、飲みこむ時の痛み
に小さくなった。患者は気分がよく、非常に空腹である
。腫瘍:触診不可能。
第13日:第■段階の治療の最終日。DNPは今日以降
中止。患者は症候を示さず、元気で、非常に空腹であり
、原発部分にごくわずかの痛みがあるだけである。腫瘍
:触診不可能。
第16日:患者は再び固型の食物をとる。最初3回のみ
こんだ後は、のどに痛みなし。元気。腫瘍:触診不可能
腫瘍科医は、以下のことを注記している。治療期間中、
患者の体重、血圧、脈拍数、呼吸数、体温、および血液
細胞学的および化学的パラメーターは、臨床的に安定し
、正常な範囲内に保たれていた。代謝率において、DN
Pにより意図した増加が起こった。DNPによるいかな
る副作用もみられなかった。
実施例7 ケースNo、7: 女性、51才。
診断: リンパ球性リンパ腫(小結節性、混合細胞タイプ)。腹
膜後。浸潤。末期。
診断の根拠: 開腹および数回の生検。CTスキャン。
本治療以前の治療法: 広範囲にわたる通常のミドキシン化学療法。ラエトリル
本治療開始時の腫瘍の状態: 上腹部および中腹部に表面に突出した、かたく、固着し
、痛まない部分(14cm(縦)x 10cm(横)を
有する巨大な腹膜後の腫瘍塊。突出した塊は、はっきり
した端があり、容易に触診可能。中心の腫瘍塊は、内臓
を外側および下側に押しやる。肝臓、肺、リンパ節およ
び骨髄は転移に関して陰性。
血液には芽細胞はない。患者は非常にやせ(悪液質)、
青白く、貧血で、疲労し、神経質で、血圧は、正常値よ
り若干低く、腫瘍部分に強い圧迫感、時折、激しい腹痛
、腰部のを髄の痛みで、しばしば脚にひろがるものを報
告している。(以下の治療に対する反応データにおいて
示す寸法および塊の変化は、表面に突出した1 4cm
X 10cmの腫瘍塊に関するものである。) 治療に対する反応(第■段階): 第1日:患者は、DNRを開始し、DNPは行なわない
。腫瘍:14.Ocm。
第2日:患者はDNPを開始し、第1日直前に食べたト
ウモロコシを含む食物によるアレルギーの活性化(皮疹
)を訴え、長期間続くトウモロコシ製品に対するアレル
ギーを訴える。
第9日:背中下部が幾分痛む。患者の安静時代謝率は、
初めて療法レベル(1,68)に上昇した。
腫瘍:14.0cm0 第11日:患者は、全ての痛みがおさまったと報告して
いる。全ての痛み用投薬を中止した。血液検査の結果、
貧血が改善されたことがわかる。
アレルギー症状は完全になくなった。安静時代謝率は1
.68に増加した。
第12日:第1段階の治療の最終日。安静時代謝率は2
.47に増加。
第13日:患者はかなり気分が良くなっている。
痛みはすべて著しく減少した。腫瘍部分の圧迫感は消え
た。生命徴候、血液パラメーターは正常。
安静時代謝率は1.0である。ヘモグロビンは、治療を
開始してから16%増加した。腫瘍科医は、高い安静時
代謝率(2,47)において、たった1日で、腫瘍の大
きさが劇的に減少したと報告している。腫瘍はずっと柔
らかくなり、もう突出していない。触診し難い。腫瘍:
8.5c+a、77.6%減少。
第14日:患者は良好な状態にあり、非常に楽しそうで
、以前よりずっと元気である。血清総蛋白質レベルが依
然として若干低い以外は、血液パラメーターは正常。腫
瘍科医は、腹部の腫瘍は引き続き小さくなり、内部にひ
っこみ、非常に触診し難いと報告している。腫瘍の減少
の劇的な速度および程度は、3人の腫瘍科医により別々
に確かめられている。腫瘍:5.5cm、93.3%減
少。
第18日:患者は良好な状態にあり、いかなる痛みもな
く、生命徴候は全て正常。腫瘍科医は、腹部のX線によ
り、腫瘍の混濁度がかなり減少したことが示され、内臓
がよりはっきりと見えると報告している。
第208:患者は良好な状態にあり、食欲が旺盛で、皮
膚および粘膜の色がかなり改善され、痛みもない。腫瘍
科医は、以前突き出していた残留物は更に減少し、ずっ
と柔らかくなり、内側に陥没し、残留物は、奥深くされ
ってやっとわかると報告している。
腫瘍科医は以下のことを注記している。治療期間中、患
者の体重、血圧、脈拍数、呼吸数、体温、および血液細
胞学的および化学的パラメーターは安定に、正常な範囲
に保たれていた。DNPにより、代謝率が一時的に上昇
し、DNPが原因の副作用はみられなかった。
治療に対する反応(第■段階): 第1日:患者はDNRおよびDNPを受ける。
腫瘍部位に強い圧迫感。非常に衰弱している。腫瘍11
.0cs0 第4日:患者は、腫瘍部位の圧迫感が減少し、背中が少
し痛むと報告している。腫瘍科医は、腫瘍が小さくなり
、柔らかくなったようにみえると報告している。測定は
行っていない。
第6日:患者は、庸みが非常に小さいと報告している。
特徴的に低い血圧(90,/60)以外は、生命徴候は
正常。
第9日:腫瘍科医によると、腫瘍の形が変化し、個々の
リンパ節のようなものが触診でき、腫瘍は減退し、平ら
になったようで、触診し難い。平らになった残留物の最
大の長さは8 cm+0腫瘍二8.0am、61.5%
減少。
第13日:第■段階の治療期間の最終日。患者は癌みが
非常に小さく、よく眠れたと報告している。
第14日:腫瘍科医は、腫瘍の形およびまとまりがなく
なり、ずっと柔らかくなったと報告している。以前の塊
は崩壊したようで、より動き、柔らかくなる。
第15日:腫腫瘍科医の報告によると、腫瘍残留物はあ
まりよくわからず、平らになっている。
広がった残留物の最大寸法は、7.5cmである。
患者は何も問題なく、再び通常の食物を食べ始めた。ヘ
モグロビンは、最初のレベルより24.8%増加し、血
小板濃度を含めて血液パラメーターは正常である。血液
に芽細胞はない。
腫瘍科医は、以下のことを注記している。治療期間中、
患者の体重、脈拍数、呼吸数、体温、および血液細胞学
的および化学的パラメーターは、安定に、正常な範囲内
に保たれていた。血圧は、この患者について特徴的なこ
とであるが、正常値より若干低かった。DNPにより、
代謝率が上昇し、DNPが原因の副作用はみられなかっ
た。13日の治療期間中のDNPの平均投与量は、わず
か2 、0 xg/kgで、平均安静時代謝率は、相応
して低かった(1.30)。更に、毎日の蛋白質摂取量
が比較的低いと、腫瘍は急速に減退し、最終的に分解す
る。この崩壊期間中、血液には、全く腫瘍細胞がなかっ
た。DNR中の蛋白質レベルが低くても、ヘモグロビン
は24.8%増加した。
実施例8 ケースNo、 8 : 男性、59才。
診断: 前立腺癌(ゆっくりと分化)。前立腺周囲の柔組織、リ
ンパ節、および膀胱壁に浸潤。広範囲に散在した骨の転
移。
診断の根拠 細胞検査および数回の生検。右骨盤のリンパ節の解剖と
組織学的分析。経尿道切除と組織学的分析。腎影像。骨
スキャン。
本治療以前の治療法ニ ラニトリル、ビタミンA1酵素(I V、経口);ホル
モン療法;手術(TURP)。
本治療開始時の腫瘍の状態: 非常に拡大した、岩のようにかたい、悪性前立腺;膀胱
壁を含む前立腺周囲の柔組織に広く浸潤した腫瘍があり
、左尿管の膀胱入口の地点での腫瘍による遮断のため、
左腎臓が半閉塞している。
責1 頚部、背面、および腰酢参、右肩甲骨、両腸骨、および
両大腿骨に広く散在した複数の骨転移。患者は、依然と
して良好な総体的状態にあり、痛みはなく、食欲は良好
で、少し肥満している。慢性高血圧。腫瘍による膀胱の
圧迫による夜および日中の頻尿。排尿が困難。尿の流量
が著しく減少。
酸ホスファターゼレベルは、運営の最大値の約2倍。
治療に対する反応(第1段階): 第1日:患者はDNRを開始するが、DNPは行なわな
い。腫瘍:酸ホスファターゼレベルは、通常の最大値の
ほぼ2倍。
第2日:患者はDNPを始める。患者の安静時代謝率は
、1.4に上昇する。生命徴候は正常。
食欲は非常に良好。
第6日:患者の気分は良く、安静時代謝率は1゜52で
、固有の高血圧症のため、血圧は高い。腫瘍:夜の排尿
は1回に減少し、排尿を始め、尿の流量を維持するのが
容易になった。
第9日:患者の気分は良く、血圧が依然高い以外は、生
命徴候は正常で、ベツドに横になると背中が少し痛むが
、歩いていると消える。
第11日:患者の気分は良く、安静時代謝率はl、98
で利尿剤で直圧が減少。
第12日:第■段階の治療の最終日。患者は、前夜発汗
があったことを報告。体温は正常。安静時代謝率は、本
日は2.30である。
第13日;患者の気分は良好であると報告している。全
ての痒みが哨えた。血圧が高い以外は、生命徴候は正常
で、血圧は、利尿剤で減少し続けている。腫瘍:尿流は
著しく改善され、流れがより強く、より安定する。
第14日:患者は、気分が大変良いと報告している。無
症候。血圧および血清総蛋白質レベルを含んだ血液パラ
メーターは正常。腫瘍:腫瘍科医の報告によると、直腸
検査により、前立腺の大きさが減少し、かたさは、はじ
めほどかたくないことが示された。酸ホスファターゼが
著しく上昇し、正常の最大値の5.3倍で、これは、分
解した前立腺細胞からの放出による。
第15〜21日;患者は引き続き元気で、完全に無症候
状態である。腫瘍:治療を中止し、高い蛋白質摂取を再
開したにもかかわらず、排尿は向上し、排尿の流量は安
定している。
第22日:患者は引き続き無症候状態で、血圧は、利尿
剤により制御されている。腫瘍:骨スキャンにより、骨
の転移が著しく減少したことが示された。腫瘍科医は、
治療期間に対するすばらしい反応を報告している。
腫瘍科医は以下のことを注記している。治療期間中、患
者の体重、脈拍数、呼吸数、体温、および血液細胞学的
および化学的パラメーターは、安定に、正常な範囲内に
保たれていた。固有の高い血圧は、利尿剤の使用により
調節された。DNPにより、代謝率が一時的に上昇し、
DNP自体による副作用はみられなかった。患者は、引
き続き、痛みがなく、全体的な健康状態は良好である。
治療に対する反応(第■段階): 第18:患者はDNRおよびDNPを開始する。
総合的状態は良好。骨盤に少しJ4あり。腫瘍:前立腺
はかなり肥大し、非常にかたい。
第4日:患者は、骨盤の痛みは完全にとまったと報告し
、元気である。腫瘍科医は、前立腺が小さくなり、柔ら
かくなってきていると報告している。
第58:患者は、治療を始める以前よりも、排尿ごとに
より大量の尿が排出されると報告し、元気である。腫瘍
:患者は、尿を出し始めるのがより容易になったと報告
し、排尿により、膀胱が完全に空になったという感覚を
得る。
第8日:患者は無症候で、生命徴候は正常で、血圧は、
利尿剤により、170/90を保っている。腫瘍二腫瘍
科医は、前立腺がより平らに、より正常な形になってき
たと報告している。患者は、排尿の流れがより強くなっ
たと報告している。
第9日:患者は無症候状態で、元気である。腫i:腫瘍
科医は、前立腺がより平らで、より柔らかくなったと報
告している。
第13日:第■段階の治療の最終日。本日、DNR投与
を中止。腫瘍:腫瘍科Kit、前立腺が、特に左側で、
更に平らで柔らかくなり、以前の小のうじぶりが消えた
と報告している。患者は、尿の出がさらによくなり、中
断することもなく、夜の排尿の回数がずっと少なくなっ
たと報告している。
第15日:患者の健康状態は良好で、無症候状態である
。腫瘍:腫瘍科医は、腫瘍がさらに平らで柔らかくなり
、左側にきわだった変化があり、痛みがなく、着実に、
正常な前立腺の大きさに縮んでいると報告している。ヘ
モグロビンレベルは、最初のレベルより13.4%増加
した(伝統的には、前立腺癌患者は、必ず貧血になる)
。さらに、酸ホスファターゼレベル(伝統的には、前立
腺腫瘍細胞活性の最も敏感な指標とみなされる)は、現
在、完全に正常である。
腫瘍科医は、以下のことを注記している。治療期間中、
患者の体重、脈拍数、呼吸数、体温、および血液細胞学
的および化学的パラメーターは、安定に、正常な範囲内
に保たれていた。固有の高血圧は、利尿剤で調節可能で
ある。DNPにより代謝率が増加し、DNPが原因の副
作用はみられない。前立腺癌細胞は、全体的に、非常に
ゆっくりでしか増殖せず、従って、細胞代謝のレベルは
比較的低く、さらに、本患者の腫瘍は、本治療により着
実に軽減された。この、患者が少し肥満しているので、
悪性細胞が、非蛋白質エネルギー源を得られることによ
り、大きな生存のための利点を得ていることは同様に明
らかだが、本治療により、それでも、着実で効果的な腫
瘍崩壊が得られる。
以前高かった酸ホスファターゼレベルは、標準的な前立
腺腫瘍活性の指標であるが、完全に正常になった。蛋白
質摂取を平衡値まで低下させても、ヘモグロビンは13
.4%増加した。尿量が著しく増加したのは、左尿道の
腫瘍の閉塞が除かれたことを示すものである。同様に、
膀胱が完全に空になった感覚が回復したのは、尿道周囲
の腫瘍/前立腺塊の触診し得る減少と直接相関する。
実施例9 ケースNo、9: 女性、65才。
診断: 乳房腺癌(管状、浸潤)。広範囲に転移。
診断の根拠: 腫瘍切除と組織学的分析(2回)。、X線(肺)。
肝臓スキャン。骨スキャン。
本治療以前の治療法: 手術。広範囲の通常の(ミドキシン)化学療法。
放射線。抗エストロゲン性薬剤。
本治療開始時の腫瘍の状態: 広範囲に散在した転移。表面に突出した腫瘍塊で、かた
く、固着し、直径3cmで、鎖骨のすぐ左下、表面に突
出したB瘍で、かたく、少し動かせ、左乳房の手術の傷
(直径1 am)にある。両膝に転移。
複数の骨の転移:頭骨、を椎、骨盤(広範囲にわたる破
壊)、広範囲にわたる肝臓の転移。患者は、主として、
骨盤、を椎、および右下あごに激しい膚みがあり、痛み
は動くと強まる。汎血球減少症。
長年にわたる関節炎。口内炎。散発性低血糖症の経歴。
高い尿ニストロジエン。多くの情緒上の問題。生命徴候
は正常。痛みのため歩いたり、ベッドから出ることもで
きない。
治療に対する反応: 第1日:患者はDNRを始める。DNPは行なわない。
患者は、特に動くと激しい癌みがあり、ベツドから出た
り、歩くことができない。(“cb”は、鎖骨の下の表
面に突出した腫瘍塊を意味し、“br”は、左乳房の手
術の傷跡の腫瘍塊を意味する。
)腫瘍: 3 、 Ocm(cb)、1 、 Oc+a
(br)第2日: DNPを開始する。患者は、全ての
レベルの痛みが、まだ感じられるものの減少したと報告
している。
第4日:患者は、全てのレベルの痛みが非常に減少した
と報告し、精神状態はかなりよくなり、ずっと協力的で
ある。
第5日:患者は全てのレベルの痛みが、本質的におさま
ったと報告し、歩行器の助けをかりて歩きまわり、−人
でベツドから起きあがることができ、すぐれた精神状態
にある。
第8日:患者は引き続き、実際的に痛みがなく、歩行器
の助けをかりて容易に動きまわり、鎖骨の下および手術
の傷跡の腫瘍が確かに小さくなったと報告している。
第1O日:患者は、背中が少し痛むと報告しているが、
それ以外は元気で、歩行器の助けをかりてさらに自由に
動きまわり、安静時代謝率は1゜44である。
第11日:患者は、昨夜、かなり汗をかき、少し息切れ
すると報告している。生命徴候は正常。
安静時代謝率は1.73である。
第12日:治療期間の最終日。安静時代謝率は2.19
である。患者は、ベツドで寝たままである。
第13日:患者は、疲れたと報告しているが、それ以外
は良好である。生命徴候は正常。腫瘍科医は、過去2日
間で、目につく腫瘍が劇的に収縮し、残りの腫瘍塊は随
分柔らかくなり、両者ともわずかに突出しているだけで
あると報告している。
腫瘍: l 、 2 cgi(cb)、0 、4 c+
++(br)。93.6%減縮。
腫瘍科医は以下のことを注記している。治療期間中、患
者の体重、血圧、脈拍数、呼吸数、体温、および血液細
胞学的および化学的パラメーターは、安定に、正常な範
囲内に保たれていた。DNPにより、代謝率が一時的に
上昇した。DNP自体が原因の副作用はみられなかった
。この患者には、多くの家族および情緒的問題があり、
自分の症状の重さは気づかず、病院にとじこめられ、食
養生させられることを非常に不愉快に思い、所要のDN
Rを摂取するのに非常に非協力的で、頼りにならず、結
局は、彼女の言いなりになった。このような障害および
広範囲にわたる転移の肝臓への浸潤にもかかわらず、彼
女は、治療に対してすばらしい反応を示した。即ち、体
重は安定に保たれ、ヘモグロビンは16%増加した。第
28日(治療期間完了の15日後。この期間中、彼女は
通常の蛋白質を摂取していた)に行なった骨スキャンに
より、種々の骨の転移が改善され、はじめの病巣のいく
つかは、実質的に消滅したことが明らかになった。患者
の血漿カルシウムは、広範囲の骨の転移にもかかわらず
、入院中は完全に正常値に保たれていたが、退院し、通
常の食事を再開した後短期間で、重いカルシウム過剰血
症になった。
実施例10 ケースNo、 10 : 男性、64才。
診断: 肺癌(大きな細胞、未分化)。上葉。右肺。
診断の根拠: 腫瘍検体の組織学約分VT(2回の別個の分析)。
X線。
本治療以前の治療法ニ ラニトリル。規定食。
本治療開始時の腫瘍の状態: 腫瘍の活動は、右肺の上葉に限られ、これは、X線では
、腫瘍および無気肺のために、完全に不透明化している
。どこにも転移は認められない(肝臓、骨、リンパ節、
内臓)。患者は非常にやせ青白く、貧血性で、酸素付加
能力が25%減少し、時折、息切れがし、期外収縮によ
る心雑音があり、疲れやすく、断続的にせきがでる。食
欲は良好。
痛みはなし。全体的な健康状態は、かなり良好。
生命徴候は正常。
治療に対する反応: 第1日:患者はDNRを開始する。DNPはなし。
第2日:患者はDNPを始める。
第6日:患者の健康状態は良好。歩くと疲れる。
生命徴候は正常。食欲は旺盛。
第11日:患者の健康状態はすばらしい。皮膚および粘
膜の色が部分よくなる。赤血球数が増加。
安静時代謝率が!、93に上昇。呼吸困難はなし。
第12日:治療期間の最終日。DNPを中止。
患者は元気。生命徴候は正常。安静時代謝率は2゜70
゜患者は、呼吸困難を訴えることなく歩きまわる。
患者は元気で、血色の改善は非常に顕著である。
生命徴候は正常。
第14日:患者の健康状態はすばらしい。腫瘍:腫瘍科
医(2回の独立した検査)は、右肺の通気が増加した明
らかな徴候を報告し、通気の気流が原因の新しい音を検
出。
第20日:患者の健康状態はすばらしく、全体的な幸福
感を報告している。腫瘍:患者は、呼吸困難を起こすこ
となく、長時間散歩できる。右肺において、通気がかな
り改善される。
腫瘍科医は、以下のことを注記している。治療期間中、
患者の体重、血圧、脈拍数、呼吸数、体温、および血液
細胞学的および化学的パラメーターは、著しく改善され
た当初の貧血以外は、安定に、正常な範囲内に保たれて
いた。DNPにより、代謝率が一時的に上昇し、DNP
自体による副作用はみられなかった。患者のヘモグロビ
ンは、入院中に40%増加した。患者の右肺における通
気は退院まで向上し続けた。腫瘍塊自体の特定は、治療
後のX線検査ではできず、これによっては、以前みられ
た葉の同じ均一な無気肺の不透明化が明らかになっただ
けである。機能が著しく向上したこと、および緊急の家
庭の事情のため、患者は第■段階治療期間を開始する前
に退院し、帰宅した。
実施例11 ケースNo、 11 : 男性、67オ。
診断: 肺癌(オート変状細胞。未分化)。腫瘍は左門に位置し
、周囲の肺組織に広範囲にわたり拡散浸潤している。
診断の基礎: 気管支鏡検査法および生検(左上および下葉の接合部)
。X線。
本治療以前の治療法: なし。
本治療開始時の腫瘍の状態: 腫瘍塊は、左門の中心にあり、周囲組織に広範囲にわた
る散在浸潤を伴う。肝臓、骨または脳の転移は、各スキ
ャンで求められない。リンパ節部分は、首の左つけ根の
疑わしい6flII11の節以外は陰性。患者は神経性
食欲不振のため、非常にやせ急速に体重が減少し、非常
に神経質で、彼にかかる家庭の難儀のため、極度の情緒
的緊張下にあり、ひとしきり激しくせきこみ、これは、
着実に頻度および期間が増加している。息切れし、時折
、胸骨後に痛みがある。生命徴候は正常。血液パラメー
ター、肝機能および尿検査結果は正常。
治療に対する反応: 第1臼:患者はDNRを始める。DNPはなし。
腫瘍:患者はしばしばひとしきりひどくせきこみ、コデ
インせきどめシロップを使用しているが、あまり効果が
なく、胸骨後の痛みが増し、興奮したり動揺すると息切
れすると報告している。
第2日:患者はDNPを始める。
第6日:患者は気分がよくなり、家庭の問題で感情的に
動揺したことにより起こった胃炎があるが、全体として
は良好と報告している。腫瘍:患者は、せきこみがそれ
ほど激しくなくなったと報告している。
第7日:安静時代謝率は今日は!、39゜患者は元気で
呼吸困難はない。腫瘍:患者は、せきこみはおだやかに
なり、部分頻繁でなくなったと報告している。
第11日:患者は、家庭の問題のための感情的混乱が続
いているものの、全体的状態は良好で、生命徴候は正常
で、安静時代謝率は最高2.o3である。腫瘍:せきは
、その度合、期間、および頻度が減少し続けている。患
者は、安静時代謝率が高く、活発に歩きまわっているに
もかかわらず、呼吸困難にならない。
第12日:治療期間の最終日。DNPは昨日中止。安静
時代謝率は今日は1.84である。
第13日:生命徴候は全て正常。患者は身体的に良好で
ある。腫瘍:患者は、胸骨後の痛みが消えたと報告して
いる。
第14日:生命徴候は全て正常。血液パラメーターは、
血清総蛋白質レベルを含んで正常である。
腫瘍:患者は、せきこみが極めて少なくなったと報告し
ている。
第15日:患者は気分がよく、非常によくなったと報告
している。食欲は増進している。腫瘍:患者はせきが完
全にとまり、胸骨後の痛みが消え、活発に歩きまわって
も息切れしないと報告している。血中尿素窒素レベルは
、治療前のレベルに比べて減少した。
腫瘍科医は次のことを注記している。治療期間中、患者
の体重、血圧、脈拍数、呼吸数、体温、および血液細胞
学的および化学的パラメーターは安定に、正常の範囲内
に保たれていた。DNPにより、代謝率が一時的に増加
した。DNP自体による副作用はみられない。患者は、
継続する家庭の問題のために、第1相の治療期間完了後
すぐに退院し、第2相の治療を受けなかった。
実施例ト2 ケースNo、 12 : 女性、57オ。
診断: 腺癌(あまり分化していない。進行した内臓の広がりの
ため、はじめは外科的に確認できなかった)。(臨床的
には、結腸)。多くの肝臓および他の転移。
診断の根拠: 開腹および数回のバイオプシー。X線。スキャン。
本治療以前の治療法: 長期間にわたる広範囲の半連続的な通常の(ミドキシン
)化学療法。
本治療開始時の腫瘍の状態: 体全体にわたる広範囲の転移III瘍活性:脳、骨、内
臓、肝臓(広範囲の転移)、両膝、リンパ節、患者は末
期にあり、強い鎮静作用下にあっても、激しい全体的な
痛みがあり(頭痛、右胸、胸郭、腹部、を椎)、カルシ
ウム過剰血症で、バランスを保ったり、歩くことができ
ず、悪心症で、非常に虚弱で、食欲不振である(注:こ
の患者は、臨床的には完全に末期と考えられるが、DN
R摂取が適当に続けられる程度に、第1相の治療を行な
うことを決定した)、。
治療に対する反応: 第18:患者はDNRを開始する。DNPはなし。患者
は激しい痛み、特に頭痛があり、非常に落ち着かず、半
錯乱状態にあり、ベツドにこもっている。生命徴候は正
常。中程度のカルシウム過剰血症以外は血液パラメータ
ーは正常。
第2日:患者は、スケジュール通りにDNRを摂取。D
NPはなし。依然として非常に虚弱。腫瘍:頭痛の強さ
が減少。
第3日:患者は部分改善された。より機敏でおしゃべり
になる。まだDNPは投与しない。腫瘍二頭症および他
の痛みが著しく減少。鎮痛の薬物治療を非常に低いレベ
ルに下げた。
第4日:患者は安定した状態にある。より協力的。DN
Rを続ける。DNPを始める。腫瘍:あらゆる部分で痛
みは減少し続けている。
第5日:患者は、腫瘍科医によると、毎日の大きな脳転
移の緩和放射線治療を明日開始するのに十分回復したと
みなされる。血清カルシウムは11%減少。腫瘍:頭痛
および他の痛みは、本質的になくなった。
第7日:患者は落ち着きがでてきた。ぐっすり眠る。生
命徴候は正常。患者は正午に第1回の放射線治療を受け
た。午後中、非常に眠そうで、半錯乱状態にある。腫瘍
:すべての部分で痛みが消えた。全ての痛み止め薬を中
止する。
第9日:患者は、朝、放射線治療前は、非常に気分が良
いと報告している。放射線治療後は、疲れ、眠くなり、
散乱し、非協力的になる。腫瘍:患者は依然として痛み
がない。患者には、カルシウム過剰血症の臨床的徴候が
ない。
第10日:患者はよくなってきている。部分散乱しなく
なり、より協力的。生命徴候は正常。安静時代謝率が増
加し始める(1.26)。本日は放射線治療はなし。患
者には、引き続き、あらゆる部位の痛みがない。
第11日:治療期間の最終日。DNPは昨日中止した。
患者は著しく向上した。見舞客と筋の通った会話ができ
る。生命徴候は正常。安静時代謝率は1.99に上昇。
今日は放射線治療はなし。腫S:患者には引き続き痛み
がない。
第12日:患者は、放射線治療前は、非常に機敏で協力
的である。治療後は、非常に疲れたと報告し、午後の殆
どを眠る。興奮しやすい。腫瘍:どんな痛みもない。
第13日:患者は、治療前はかなり気分が良いが、治療
後、気分が悪くなるので、毎日の放射線治療の中止を要
求。全体的には回復し続けている。
腫瘍:あらゆるレベルの痛みはない。カルシウム過剰血
症の徴候はない。
腫瘍科医は次のことを注記している。治療期間中、患者
の体重、血圧、脈拍数、呼吸数、体温、および血液細胞
学的および化学的パラメーターは、患者が入院時かかっ
ていた当初のカルシウム過剰血症が増進した以外は、安
定に、正常な範囲内に保たれていた。DNPにより、代
謝率が一時的に上昇し、DNP自体が原因の副作用はみ
られなかった。腫瘍科医は、放射線治療を中止してほし
いという患者の要請があった後、もう1週間、毎日の放
射線治療を続けた。最後の放射線治療(第19日)の直
前、患者は、夜、浴室ですべってころび、眼窩血腫、お
よび出所不明の内出血があり、そのため、最終的には昏
睡状態になった(第24日)。
しかし、患者は、全血の注入に迅速に応答し、幾分回復
したが、全体的な倦怠感および不安定な状態にあった。
この期間中、カルシウム過剰血症状態が急速に高まり、
DNRは最小限しか摂取しなかった。患者は、彼女の家
族の要求により、退院しく第27日)、第2相の治療は
受けなかった。
以下の実施例13では、本発明を用いることにより、そ
うでなければ全体的に難治性の悪性腫瘍のヒト癌患者に
おいて達成し得る腫瘍崩壊の劇的な速度および程度を示
す。この例においては、臨床的治療法は、15日間の第
1相治療期間のみからなる。患者に、代謝エフエクター
のDNR−AAB−AADの組合せ(ここで、AADは
0/P脱共役剤2.4−ジニトロフェノール(DNP)
およびAABは、アミノグルテチミド(AGT)である
)を投与した。しかし、被験患者には著しい速度で内因
性の遊離脂肪酸のβ−酸化を妨げる固有の酵素欠乏の形
態の効果的なFAB作用があった。
実施例13 ケースNo、 l 3 : 女性、46オ。
診断: 左乳房の浸潤性管状細胞癌。腋窩リンパ節10個のうち
4個が癌に関して陽性。
診断の根拠: 複数のバイオプシー検体および組織学的分析。
本治療以前の治療法: 左乳房の乳房根治切除術、続いて多種類薬剤のミドキシ
ン化学療法(シトキサン、メトトレキサート、5−フル
オロウラシル)。患者は再発前4年前は無症候状態であ
った。以前の乳房切除の傷跡にそって再発した複数の皮
下紅斑性腫瘍結節。
コバルト60を用いた強い放射線療法、およびアドリア
マイシンおよびビンクリスチンを組合せたミドキシン化
学療法。病気は進行中。患者は末期と考えられる。
本治療開始時の腫瘍の状態: 左胸壁および左下腕にひろがった紅斑性皮膚におおわれ
た多数の孤立した皮下腫瘍部分。毎日、新しい結節があ
られれ、病巣が急速に広がっている。幾つかの腫瘍斑の
広がりは、3〜5 cta、コルチゾルレベル22μ9
/d12゜ 治療に対する反応: 第1日:患者はDNRを開始し、午前および午後に、安
静時代謝率を2日間で3.0(基礎代謝率に対する倍数
)に上昇させるのに適当な量のDNPをとり、高レベル
のATP浪費を行なう。毎日のアミノグルテチミド(A
GT)の投与を開始。
第38:患者の安静時代謝率は、3.2(基礎代謝率に
対する倍数)に上昇し、昨日、24時間、この値に保た
れ、その後、DNPを4日間、−時中止した。すでに第
3日で、すべての病巣の減縮が認められる。患者は、高
い治療上安静時代謝率での高カロリーレベルにもかかわ
らず、投与されたDNRを全部消費している。
第7日:全腫瘍部分できわたった退縮。全炎症部分およ
び斑が薄れている。全腫瘍の推定減少率は約40%。D
NP投与を再開。
第9日:安静時代謝率は昨日3.0に上昇し、24時間
持続した。全腫瘍の減少は、第9日で50%と推定され
る。DNP投与を2日間中止。
第11日: DNP投与を再開。全腫瘍の減少は、70
%と推定される。
第13日:安静時代謝率は、昨日3.2に上昇し、24
時間持続した。DNR投与を中止。全腫瘍の減少は90
%と推定される。
第158:患者はすぐれた健康状態にある。担当の腫瘍
科医は、腫瘍および炎症部分の100%減縮を報告して
いる。
第20日:担当の腫瘍科医によると、患者は完全に鎮静
状態にあり、臨床的には確認できる癌はない。患者のコ
ルチゾルレベル7μ9/dQ。
この注目すべき結果は、15日間以内にAAD(DNP
)、および全15日間毎日投与されたAAB(AGT)
を用いたわずか3回の24時間の安静時代謝率の上昇に
より起こった。しかし、前記の如く、この患者は、かな
り脂肪酸を酸化する能力が実質的に欠乏し、脂肪酸を細
胞のミトコンドリア内に輸送するのに必要な酵素カルニ
チンバルミトイルトランスフェラーゼの遺伝的欠乏を伴
う有名な脂肪酸酸化欠乏症候群の徴候を示すことが判明
している[例えば、クミング、ダブリュー・ジェイ・ケ
イら、ジャーナル・オン・ザ・ニューロロジカル・サイ
エンシズ(cu+a+sing、 W、 J 、 K、
 et al、、 Journal  of  the
  Neurological  5ciences)
、第30巻第247頁(1976)参照]。
結局、患者は、投与されたAAD−AAB−DNRと同
時に作用する非常に効果的な(固有の)FABも受ける
以下の実施例I4は、腫瘍崩壊を起こすためにAAD代
謝エフェクターのみを患者に投与する臨床例からなる。
この実施例は、癌細胞がATPを産生できる速度に比べ
て迅速に適当な強さで投与された場合、本治療システム
のAADのみを用いて達成できる悪性腫瘍新生細胞減退
の著しい速度および程度を示す点で特に興味深い。これ
はまた、AADが物質または薬剤自体でなく、「手段」
または「方法」(即ち、栄養的に仲介された蛋白質摂取
の減少/上昇サイクル)であるケースも示す。この例に
おいて、AADは、安静時代謝率を非常に高いレベル(
基礎代謝率の3倍)に−時的に上昇させるためにAAD
が生理学的によく知られた蛋白質摂取能力の減少/急上
昇の能力を利用している。
この現象は、みかけ上、突然のきわだったアミノ酸利用
性による広範囲の同化促進性および他の細胞のATPア
ーゼの大きな(不適当な)刺激、続いてアミノ酸の比較
的欠乏した長い期間により仲介されている。アミノ酸欠
乏/回復サイクルにより仲介された癌細胞におけるAT
PアーゼによるATPを使い尽くす速度のこの突然でき
わだった増加は、このように高い安静時代謝率下で、非
常に制限されたATP供給率能力(ATPA” )を越
えるから、細胞は、エネルギー欠乏(即ちATPLoに
よる)ため急速に死ぬ。大体において、この実施例のA
ADは、Na“ポンプのNa“/K”″−依存性膜のチ
ロイドホルモンの刺激に似ているが、もっと広範囲で、
もつときわだった程度に細胞のATPアーゼの不適当な
刺激を介して作用する。
しかし、高い全身の安静時代謝率、およびその最高レベ
ルおよび期間の制御性の不適確さのために、この方法は
、本治療システムにおいて一般的に使用するには好まし
くない。
実施例14 ケースNo、 14 : 男性、32才。
診断: 悪性黒色腫。2年前の悪性はくろ切除後の転移病。第3
期。
診断の基礎: 右前腕のひじ下から切除した(はくろ)病巣の初期組織
学的分析。大きな肺転移および右首下の大きな(3,4
csX2.9cm)腫瘍塊の針生検および組織学的分析
本治療以前の治療法: 外科的切除法のみ。
本治療開始時の腫瘍の状態: 右首下部に大きな(3,4cm+X2.9cm)、かた
く、固着した転移腫瘍。左肺下葉に大きな転移、および
右肺に小さめの転移。首および左肺塊は、直接生検およ
び組織学的分析により黒色腫転移と判明。
首の塊は突き出していて容易に測定できる。患者の健康
状態はかなり良好であるが、体重は減少している。首の
塊は、急速に大きくなっている。
治療に対する反応: 治療開始前の8日間(第1日は、蛋白質上昇の第1日)
、患者は通常の食事(菜食)をとっていたが、日々の蛋
白質摂取量は、蛋白質含有食品(例えば、肉、ミルク、
卵など)の削除により、体重70kgまたはそれ未満に
つき5gに減少する。いかなる種類の薬物治療、も施し
ていない。患者のバランスのとれたカロリー摂取は、1
648Kca12/dである。安静時代謝率は、メーヨ
ーの標準的基礎代謝率の1.01倍である。第1日の8
日前、食事の蛋白質制限の直前、以下の酵素レベルを測
定した:S G OT(アスパラギン酸アミノトランス
フェラーゼ)= 117 U/L[正常な範囲:0〜4
0]:5PGT(アラニン・アミノトランスフェラーゼ
)= 113 U/L[正常?CI!囲:O〜45コ;
LDH(乳酸デヒドロゲナーゼ)= 184 U/L[
正常な範囲:100〜240]。
第1日:患者の食事の蛋白質摂取量は1日につき409
/70kgに増加。それ以外は、食事は過去8日間と同
じまま。患者は続く5日間、この蛋白質摂取量を増加さ
せた食事を続ける。午前(8時)の安静時代謝率は1.
02(基礎代謝率に対する倍数)。午後(4時半)の安
静時代謝率は1.70に上昇。
第2日:午前の安静時代謝率は、2.Olに上昇。食事
のカロリー摂取量は、従って、カロリーバランスに関し
て増加。午後の安静時代謝率は2゜40に増加。患者は
元気。血圧、脈拍数、体温、および呼吸数は正常。
第3日:午前の安静時代謝率は2.71に増加。
食事のカロリー摂取量を全体の(効果的)代謝率2゜3
0(患者が経口的に消費できる最大値)に等しくなるよ
う増加。結果として、患者のこの時点でのカロリーバラ
ンスは負。右首の塊(午前)は、現在は非常に柔らかく
、動くようになり、より小さくなる。午後の安静時代謝
率は、更に3.21に上昇。患者は元気。血圧および体
温は正常。脈拍数および呼吸数は若干上昇。
第4日:午前の安静時代謝率は正常なレベルの1.06
に減少。首の腫瘍は3日間で塊(容積)として64%減
少し、柔らかく、固定していない。
患者は元気。血圧、脈拍数、体温、および呼吸数は全て
正常。患者は、高蛋白で、有効代謝率1650 Kca
Q/dにカロリー的にバランスをとった通常の食事を続
ける。LDHは(蛋白質の制限を始める前の184U/
Lから)261 U/Lに上昇。
42%の増加。
第7日:安静時代謝率は、第4日から、基礎代謝率の約
1.00倍に保たれる。体重は一定に保たれ、毎日の血
圧、脈拍数、体温および呼吸数は正常である。首の腫瘍
は、第1日から、塊で87%減少。患者の健康状態は良
好。5GOTは、22U/Lに減少(81%減少)およ
び5GPTは54U/Lに減少(52%減少)。
実施例15 本発明の治療法に対する反応において臨床的腫瘍崩壊を
示す悪性の種類 前記の代表例は、本治療システムの適用に対する腫瘍細
胞崩壊性の反応性を臨床的に評価した18種の悪性腫瘍
を示す。これらの18種は、臨床的な頻度の高いほとん
どすべての悪性腫瘍の形態を包含する。現在までのとこ
ろ評価したどの悪性の形態においても、著しい腫瘍崩壊
がみられ、従って、本発明の基礎をなる生理学的根本的
理由の臨床的有効性が示され、本質的に、あらゆる形態
の腫瘍の悪性変換した細胞が、実際に、共通の代謝異常
(即ち、in  vivo条件下で、エムデンーマイヤ
ホフ経路のピルベート段階以上でエネルギー目的のため
にグルコースを実質的に代謝できないこと)を有すると
いう多量の過去の知見の結果を証明している。本治療シ
ステムに関して、現在までのところ評価した54人の進
行した悪性の患者の大部分は著しい腫瘍崩壊を示し、本
質的に残りの全ては、治療期間中に少なくとも病気の進
行が止まった。
本発明をその具体例と関連して記載したが、更に変更可
能と考えられ、この出願は、発明の精神および特許請求
の範囲内で、本発明が関係する通常の技術内で、前に説
明した本質的特徴に適用されるような、本発明の開示か
らの逸脱を含み、殻内に本発明の主旨に従ったいかなる
変法、用途、または適用も包含するものである。
本発明の技術的範囲に含まれる具体的態様の例を以下に
列記する。
1、悪性腫瘍細胞の代謝維持用縁ATPエネルギー利用
率を抑制するための、ATP利用抑制剤の有効量を含む
、ヒトまたは他の哺乳動物の悪性新生組織の腫瘍崩壊用
組成物。
2、ATP利用抑制剤が、 (a)ATP産生速度を抑制するもの、(b)ATPを
浪費的に加水分解するもの、(c)細胞内エネルギー代
謝におけるATPの寄与を抑制するもの、および; (d)これらの組み合わせ からなる群から選ばれる物質または方法である、請求項
1記載の組成物。
3、ATP利用抑制剤の細胞内濃度および作用の強さが
、およそpH5,0−およそ7.5の範囲内の細胞内p
Hにおいて実質的に変化しないものである、請求項2記
載の組成物。
4、ATP産生を抑制する剤が、およそ7゜0に等しい
かそれより大きい範囲のpKaを有する酸化的りん酸化
脱共役剤である、請求項2記載の組成物。
5、ATP利用抑制剤が甲状腺ホルモンである、請求項
3記載の組成物。
6、ATP利用抑制剤が、4−二トロフェノール、4−
クロロフェノール、フェニルヒドラゾノシアノ酢酸メチ
ルエステル、(3−クロロフェニルヒドラゾノ)シアノ
酢酸メチルエステル、5−クロロトリフロロメチルベン
ツイミダゾールおよびそれらの祖み合わせからなる群か
ら選ばれる、請求項4記載の組成物。
7、上記新生組織の悪性腫瘍細胞が、インビボ代謝にお
いて、上記細胞が、クエン酸回路−呼吸鎖酸化経路によ
るATP産生のために、グルコース由来エネルギーを実
質的に利用し得ないことにより、特徴づけられるもので
ある請求項1記載の組成物。
8、悪性新生組織が、舌、喉、胃、盲腸、結腸、直腸、
乳房、卵巣、子宮、肺臓、腎臓、前立腺、すい臓の腫瘍
、黒色腫、皮膚の基底細胞腫瘍、白血病、リンパ腫、ま
たは骨肉腫からなる、群から遺ばれる、請求項1記載の
組成物。
9、  (a)悪性腫瘍細胞の代謝維持用縁ATPエネ
ルギー利用率を抑制するためのATP利用抑制剤の有効
量;および (b)乳酸が悪性腫瘍細胞から放出されする率を抑制す
るための乳酸放出遮断剤の有効量 からなる、ヒトまたは他の哺乳動物の悪性新生組織の腫
瘍崩壊に作用効果を有することを特徴とする、代謝エフ
ェクターの組み合わせ。
10、乳酸放出遮断剤が、5,7.4′トリヒドロキシ
フラボン、  3,7,3°、4゜−カドラヒドロキシ
フラボン、  3.5,7.2.4″ −ペンタヒドロ
キシフラボン、  5,7゜4″ −トリヒドロキシ−
3,6−0CH3−フラボン、  5,7.3” −ト
リヒドロキシ−3,6゜4’−0CH−フラボン、およ
び3. 5. 7. 3.4′−ペンタヒドロキシフラ
ボンからなる群から遣ばれる、1種またはそれより多い
天然植物バイオフラボノイドである、請求項9記載の代
謝エフェクターの組み合わせ。
11、上記ATP利用抑制剤の細胞内濃度および作用の
強度が、およそpH5−およそ7゜5の範囲内で実質的
に変化せず、ATP利用抑制剤が、 (a)ATP産生速度を抑制するもの、(b)ATPを
浪費的に加水分解するもの、(c)細胞内エネルギー代
謝におけ゛るATPの寄与を抑制するもの、および; (d)これらの組み合わせ からなる群から選ばれる物質または方法である、請求項
9または10記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
12、ATP産生を抑制する剤が、およそ7.0より大
きいか等しいpKaを有する酸化的りん酸化脱共役剤で
ある、請求項11記載の代謝エフェクターの組み合わせ
13、ATP利用抑制剤が甲状腺ホルモンである、請求
項11記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
14、ATP利用抑制剤が、4−ニトロフェノール、4
−クロロフェノール、フェニルヒドラゾノシアノ酢酸メ
チルエステル、(3−クロロフェニルヒドラゾノ)シア
ノ酢酸メチルエステル、5クロロトリフロロメチルベン
ツイミタソールおよびそれらの組み合わせからなる群か
ら選ばれる、請求項12記載の代謝エフェクターの組み
合わせ。
15、乳酸放出遮断剤が3.5. 7. 3”4° −
ペンタヒドロキシフラボンである、請求項13記載の代
謝エフェクターの組み合わせ。
16、上記新生組織の悪性腫瘍細胞が、インビボ代謝に
おいて、上記細胞が、クエン酸回路呼吸鎖酸化経路によ
るATP産生のために、グルコース由来エネルギーを実
質的に利用し得ないことにより、特徴づけられるもので
ある請求項9記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
17、悪性新生組織が、舌、喉、胃、盲腸、結腸、直腸
、乳房、卵巣、子宮、肺臓、腎臓、前立腺、すい臓の腫
瘍、黒色腫、皮膚の基底細胞腫瘍、白血病、リンパ腫、
または骨肉腫からなる、群から選ばれる、請求項9記載
の代謝エフェクターの組み合わせ。
18、  (a)悪性腫瘍細胞の代謝維持用総ATPエ
ネルギー利用率を抑制するためのATP利用抑制剤の有
効量;および、 (b)乳酸が悪性腫瘍細胞から放出される率を抑制する
ための乳酸放出遮断剤の有効量;および、(c) (1)悪性腫瘍細胞が利用し得る外来遊離脂肪酸および
アミノ酸の量を制限するためと、一方、正常細胞の代謝
に、カロリー的に十分なグルコースを供給するための規
定栄養摂取量の有効量;(2)悪性腫瘍細胞の外来遊離
脂肪酸からのエネルギー利用率を抑制するための、脂肪
酸遮断剤の有効量; (3)悪性腫瘍細胞の外来遊離脂肪酸からのエネルギー
利用率を抑制するための、アミノ酸遮断剤の有効量:か
らなる群から選ばれる1種またはそれより多い代謝エフ
ェクター を含むことを特徴とする、ヒトまたは他の補乳動物の悪
性新生組織の腫瘍崩壊用代謝エフェクターの組み合わせ
19、乳酸放出遮断剤が、5,7.4’トリヒドロキシ
フラボン、  3.7.3’ 、4’−力ドラヒドロキ
シフラボン、  3.5,7.2.4′ −ペンタヒド
ロキシフラボン、  5,7゜4” −トリヒドロキシ
−3,6−OCH,−フラボン、  5,7.3’−)
リヒドロキシ−3,6゜4°−0CR−フラボン、およ
び3. 5. 7. 3.4° −ペンタヒドロキシフ
ラボンからなる群から選ばれる、1種またはそれより多
い天然植物バイオフラボノイドである、請求項18記載
の代謝エフェクターの組み合わせ。
20、上記ATP利用抑制剤の細胞内濃度および作用の
強度が、およそpH5,0−およそ7.5の範囲内で実
質的に変化せず、ATP利用抑制剤が、 (a)ATp産生速度を抑制するもの、(b)ATPを
浪費的に加水分解するもの、(c)細胞内エネルギー代
謝におけるATPの寄与を抑制するもの、および; (d)これらの組み合わせ からなる群から選ばれる物質または方法である、請求項
18または19記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
21、ATP産生を抑制する剤がおよそ7゜0より大き
いか等しいpKaを有する酸化的りん酸化脱共役剤であ
る、請求項20記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
22、ATP利用抑制剤が甲状腺ホルモンである、請求
項20記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
23、ATP利用抑制剤が、4−二トロフェノール、4
−クロロフェノール、フェニルヒドラゾノシアノ酢酸メ
チルエステル、(3−クロロフェニルヒドラゾノ)シア
ノ酢酸メチルエステル、5−クロロトリフロロメチルベ
ンツイミダゾールおよびそれらの組み合わせからなる群
から選ばれる、請求項21記載の代謝エフェクターの組
み合わせ。
24、乳酸放出遮断剤が3. 5.7. 3’4′ −
ペンタヒドロキシフラボンである、請求項22記載の代
謝エフェクターの組み合わせ。
25、規定栄養摂取法が、組み合わせ剤の投与開始時に
、尿中に排泄される1日の最低総窒素量に実質的に等し
い1日の窒素摂取量を供給するアミ/酸量、および1日
のカロリー要求量のおよそ1%に相当する必須脂肪酸の
最低量を特徴する請求項20記載の代謝エフェクターの
組み合わせ。
26.1日当たりのキロカロリーで表される規定栄養摂
取量の1日のカロリー要求が、各1日当たりのキロカロ
リーで表される、静止および活動代謝率の和のおよそ2
分の1である、請求項25記載の代謝エフェクターの組
み合わせ。
27、上記脂肪酸遮断剤が、 (a)脂肪酸移動を抑制するもの; (b)脂肪酸輸送を抑制するもの; (c)脂肪酸代謝を部制するもの; (d)これらの組み合わせ からなる群から選ばれる物質または方法である、請求項
20記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
28、脂肪酸遮断剤が、インシュリン、2テトラデシル
グリシジン酸、2−テトラデシルクリシジン酸メチルお
よびそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項2
7記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
29、インシュリンが、18時間またはそれより長い持
続効果を有するレンチインシュリンである、請求項28
記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
30、アミノ酸遮断剤が、甲状腺ホルモン、アミノグル
テチミド、またはその両方である、請求項20記載の代
謝エフェクターの組み合わせ。
31、上記アミノ酸遮断剤が、血漿コルチゾル濃度の減
少を縮小し、または増強する物質または方法であり、そ
の際、慢性的に上昇する血漿コルチゾル濃度が毎日のサ
イクルの正常濃度範囲内に低下する、請求項20記載の
代謝エフェクターの組み合わせ。
32、上記アミノ酸遮断剤が、緊張緩和精神療法である
、請求項31記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
33、規定栄養摂取法を採用し、ATP利用抑制剤およ
びアミノ酸遮断剤の両方が甲状腺ホルモンであり、脂肪
酸遮断剤がレンチインシュリンであり、乳酸放出遮断剤
がクエルセチンである、請求項18記載の代謝エフェク
ターの組み合わせ。
34、上記組み合わせが、0. 5−5. 0グレーン
の医薬標準乾燥甲状腺に生理学的に等しい量の甲状腺ホ
ルモンの1日の投与量、5. 050.01、U、の量
の実質的に16−20の持続効果を有するレンチインシ
ュリンの1日の投与量、およびl投与置台たり体重牛ロ
グラム当たり1.5−8.0ミリグラムの量の純クエル
セチンの2日に1回の投与量を含む、請求項33記載の
代謝エフェクターの組み合わせ。
35、上記新生組織の悪性腫瘍細胞が、インビボ代謝に
おいて、上記細胞が、クエン酸回路−呼吸鎖酸化経路に
よるATP産生のために、グルコース由来エネルギー実
質的にを利用し得ないことにより、特徴づけられるもの
である請求項18記載の代謝エフェクターの組み合わせ
36、悪性新生組織が、舌、喉、胃、盲腸、結腸、直腸
、乳房、卵巣、子宮、肺臓、腎臓、前立腺、すい臓の腫
瘍、黒色腫、皮膚の基底細胞腫瘍、白血病、リンパ腫、
または骨肉腫からなる群から選ばれる、請求項18記載
の代謝エフェクターの組み合わせ。
37、  (a)悪性腫瘍細胞の代謝維持用総ATPエ
ネルギー利用率を抑制するためのATP利用抑制剤の有
効量; (b)悪性腫瘍細胞が利用し得る外来遊離脂肪酸および
アミノ酸の量を制限するためと、一方、正常細胞の代謝
に、カロリー的に十分なグルコースを供給するための規
定栄養摂取量の有効量;(c)悪性腫瘍細胞の外来遊離
脂肪酸からのエネルギー利用率を抑制するための、脂肪
酸遮断剤の有効量: (d)悪性腫瘍細胞の外来アミノ酸からのエネルギー利
用率を抑制するための、アミノ酸遮断剤の有効量; (e)乳酸が悪性腫瘍細胞から放出される率を抑制する
ための乳酸放出遮断剤の有効量;を含むヒトまたは他の
哺乳動物の悪性新生組織の腫瘍崩壊用代謝エフェクター
の組み合わせ。
38、乳酸放出遮断剤が、5. 7.4’トリヒドロキ
シフラボン、3,7.3’ 、4’カドラヒドロキシフ
ラボン、3,5,7.2’4°−ペンタヒドロキシフラ
ボン、5,7.4”トリヒドロキシ−3,6−○CH,
−フラボン、5.7.3’  −トリヒドロキシ−3,
6,4″0CH−フラボン、および3. 5. 7. 
3’4° −ペンタヒドロキシフラボンからなる群から
選ばれる、1種またはそれより多い天然植物バイオフラ
ボメイドである、請求項37記載の代謝エフェクターの
組み合わせ。
396上記ATP利用抑制剤の細胞内濃度および作用の
強度が、およそpH5,0−およそ7.5の範囲内で実
質的に変化せず、ATP利用抑制剤が、 (a)ATP産生速度を抑制するもの、(b)ATPを
浪費的に加水分解するもの、(c)細胞内エネルギー代
謝におけるATPの寄与を抑制するもの、および; (d)これらの組み合わせ からなる群から選ばれる物質または方法である、請求項
37または38記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
40、ATP産生を抑制する剤がおよそ7゜0より大き
いか等しいpKaを有する酸化的りん酸化脱共役剤であ
る、請求項39記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
41、ATP利用抑制剤が甲状腺ホルモンである、請求
項39記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
42、ATP利用抑制剤が、4−ニトロフェノール、4
−クロロフェノール、フェニルヒドラゾノシアノ酢酸メ
チルエステル、(3−クロロフェニルヒドラゾノ)シア
ノ酢酸メチルエステル、5−クロロトリフロロメチルベ
ンツイミダゾールおよびそれらの組み合わせからなる群
から選ばれる、請求項40記載の代謝エフェクターの組
み合わせ。
43、乳酸放出遮断剤が3.5.7. 3’4゛ −ペ
ンタヒドロキシフラボンである、請求項41記載の代謝
エフェクターの組み合わせ。
44、規定栄養摂取量が、組み合わせ剤の投与開始時に
、尿中に排泄される1日の最低総窒素量に実質的に等し
い1日の窒素摂取量を供給するアミノ酸量、および1日
のカロリー要求量のおよそ1%に相当する必須脂肪酸の
最低量を特徴する請求項39記載の代謝エフェクターの
組み合わせ。
45.1日当たりのキロカロリーで表される規定栄養摂
取量の1日のカロリー要求が、各1日当たりのキロカロ
リーで表される、静止および活動代謝率の和のおよそ2
分の1である、請求項44記載の代謝エフェクターの組
み合わせ。
46、上記脂肪酸遮断剤が、 (a)脂肪酸移動を抑制するもの; (b)脂肪酸輸送を抑制するもの; (c)脂肪酸代謝を抑制するもの; (d)これらの組み合わせ からなる群から選ばれる物質または方法である、請求項
39記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
47、脂肪酸遮断剤が、インシュリン、2−テトラデシ
ルグリシジン酸、2−テトラデシルグリシジン酸メチル
およびそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項
46記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
48、インシュリンが、18時間またはそれより長い持
続効果を有するレンチインシュリンである、請求項47
記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
49、アミノ酸遮断剤が、甲状腺ホルモン、アミノグル
テチミド、またはその両方である、請求項39記載の代
謝エフェクターの組み合わせ。
50、上記アミノ酸遮断剤が、血漿コルチゾル濃度の減
少を縮小し、または増強する物質または方法であり、そ
の際、慢性的に上昇する血漿コルチゾル濃度が毎日のサ
イクルの正常濃度範囲内に低下する、請求項39記載の
代謝エフェクターの組み合わせ。
51、上記アミノ酸遮断剤が、緊張緩和精神療法である
、請求項50記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
52、規定栄養摂取法を採用し、ATP利用抑制剤およ
びアミノ酸遮断剤の両方が甲状腺ホルモンであり、脂肪
酸遮断剤がレンチインシュリンであり、乳酸放出遮断剤
がクエルセチンである、請求項37記載の代謝エフェク
ターの組み合わせ。
53゜上記組み合わせが、0. 5−5. 0グレーン
の医薬標準乾燥甲状腺に生理学的に等しい量の甲状腺ホ
ルモンの1日の投与量、5.0−50、Ol、U、の量
の実質的に16−20の持続効果を有するレンチインシ
ュリンの1日の投与量、および1投与量当たり体重手ロ
グラム当たり1.5−8.0ミリグラムの量の純クエル
セチンの2日に1回の投与量を含む、請求項52記載の
代謝エフェクターの組み合わせ。
54、上記新生組織の悪性腫瘍細胞が、インビボ代謝に
おいて、上記細胞が、クエン酸回路呼吸鎖酸化経路によ
るATP産生のために、グルコース由来エネルギーを実
質的に利用し得ないことにより、特徴づけられるもので
ある請求項37記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
55、悪性新生組織が、舌、喉、胃、盲腸、結腸、直腸
、乳房、卵巣、子宮、肺臓、腎臓、前立腺、すい臓の腫
瘍、黒色腫、皮膚の基底細胞腫瘍、白血病、リンパ腫、
または骨肉腫からなる、群から選ばれる、請求項37記
載の代謝エフェクターの組み合わせ。
56゜ (a)悪性腫瘍細胞の代謝維持用縁ATPエネルギー利
用率を抑制するためのATP利用抑制剤の有効量であり
、その際、ATP利用抑制剤が、(1)ATP産生速度
を抑制するもの、(2)ATPを浪費的に加水分解する
もの、(3)細胞内エネルギー代謝におけるATPの寄
与を抑制するもの、および; (4)これらの組み合わせ からなる群から選ばれ; (b) (1)悪性腫瘍細胞が利用し得る外来遊離脂肪酸および
アミノ酸の量を制限するためと、一方、正常細胞の代謝
に、カロリー的に十分なグルコースを供給するための規
定栄養摂取量の有効量;(2)悪性腫瘍細胞の外来遊離
脂肪酸からのエネルギー利用率を抑制するための、脂肪
酸遮断剤の有効量、その際、上記脂肪酸遮断剤が、(i
)  脂肪酸移動を抑制するもの;(ii)  脂肪酸
輸送を抑制するもの;(iii)脂肪酸代謝を抑制する
もの;(iv)  これらの組み合わせ からなる群から選ばれる物質または方法であり、(3)
悪性腫瘍細胞の外来アミノ酸からのエネルギー利用率を
抑制するための、アミノ酸遮断剤の有効量; (4)乳酸が悪性腫瘍細胞から放出される率を抑制する
ための乳酸放出遮断剤の有効量;からなる群から選ばれ
る1種またはそれより多い代謝エフェクター (ただし、 (A)規定栄養摂取法のみが代謝エフェクターとして利
用される場合、ATP利用抑制剤はATP産生速度を抑
制する物質ではなく、 (B)規定栄養摂取法および脂肪酸代謝または脂肪酸輸
送のいずれかを抑制する剤のみが代謝エフェクターとし
て利用される場合、ATP利用抑制剤はATP産生速度
を抑制する物質ではない、)を含むヒトまたは他の哺乳
動物の悪性新生組織の腫瘍崩壊用代謝エフェクターの組
み合わせ。
57、ATP利用抑制剤の細胞内濃度および作用の強さ
が、およそpH5,0−およそ7゜5の範囲内の細胞内
pHにおいて実質的に変化しないものである、請求項5
6記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
58、ATP利用抑制剤が甲状腺ホルモンである、請求
項57記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
59、ATP産生を抑制する剤がおよそ7゜0より大き
いか等しいpKaを有する酸化的りん酸化脱共役剤であ
る、請求項57記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
(3Q、ATP利用抑制剤が、4−ニトロフェノール、
4−クロロフェノール、フェニルヒドラゾノシアノ酢酸
メチル、(3−クロロフェニルヒドラゾノ)シアノ酢酸
メチル、5−クロロトリフロロメチルベンツイミダゾー
ルおよびそれらの組み合わせからなる群から選ばれる、
請求項59記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
61、乳酸放出遮断剤が3. 5. 7.3’4゛ −
ペンタヒドロキシフラボンである、請求項58記載の代
謝エフェクターの組み合わせ。
62、乳酸放出遮断剤が、5.7. 4゜トリヒドロキ
シフラボン、3.7.3’ 、4’カドラヒドロキシフ
ラボン、3,5.7,2゜4°−ペンタヒドロキシフラ
ボン、5.7.4”−トリヒドロキシ−3,6−OCR
,−フラボン、5.7.3° −トリヒドロキシ−3,
6,4゜0CR−フラボン、および3. 5. 7. 
3’ 、 4ペンタヒドロキシフラボンからなる群から
選ばれる、1種またはそれより多い天然植物バイオフラ
ボノイドである、請求項56記載の代謝エフェクターの
組み合わせ。
63、規定栄養摂取量が、組み合わせ剤の投与開始時に
、尿中に排泄される1日の最低総窒素量に実質的に等し
い1日の窒素摂取量を供給するアミノ酸量、および1日
のカロリー要求量のおよそ1%に相当する必須脂肪酸の
最低量を特徴する請求項56記載の代謝エフェクターの
組み合わせ。
64.1日当たりの牛ロカロリーで表される規定栄養摂
取量の1日のカロリー要求が、各1日当たりの牛ロカロ
リーで表される、静止および活動代謝率の和のおよそ2
分の1である、請求項63記載の代謝エフェクターの組
み合わせ。
65、脂肪酸遮断剤が、インシュリン、2−テトラデシ
ルグリシジン酸、2−テトラデシルグリシジン酸メチル
およびそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項
56記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
66、インシュリンが、18時間またはそれより長い持
続効果を有するレンチインシュリンである、請求項65
記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
67、アミノ酸遮断剤が、甲状腺ホルモン、アミノグル
テチミド、またはその両方である、請求項56記載の代
謝エフェクターの組み合わせ。
68、上記アミノ酸遮断剤が、血漿コルチゾル濃度の減
少を縮小し、または増強する物質または方法であり、そ
の際、慢性的に上昇する血漿コルチゾル濃度が毎日のサ
イクルの正常濃度範囲内に低下する、請求項56記載の
代謝エフェクターの組み合わせ。
69、上記アミノ酸遮断剤が、緊張緩和精神療法である
、請求項68記載の代謝エフェクターの組み合わせ。
70、規定栄養摂取法を採用し、ATP利用抑制剤およ
びアミノ酸遮断剤の両方が甲状腺ホルモンであり、脂肪
酸遮断剤がレンチインシュリンであり、乳酸放出遮断剤
がクエルセチンである、請求項56記載の代謝エフェク
ターの組み合わせ。
71、上記組み合わせが、0. 5−5. 0グレーン
の医薬標準乾燥甲状腺に生理学的に等しい量の甲状腺ホ
ルモンの1日の投与L 5.0−50、Ol、U、の量
の実質的に16−20の持続効果を有するレンチインシ
ュリンの1日の投与量、およびl投与置台たり体重キロ
グラム当たり1.5−8.0ミリグラムの量の純クエル
セチンの2日に1回の投与量を含む、請求項70記載の
代謝エフェクターの組み合わせ。
72、上記新生組織の悪性腫瘍細胞が、インビボ代謝に
おいて、上記細胞が、クエン酸回路−呼吸鎖酸化経路に
よるATP産生のために、グルコース由来エネルギーを
実質的に利用し得ないことにより、特徴づけられるもの
である請求項56記載の代謝エフェクターの組み合わせ
73、悪性新生組織が、舌、喉、冑、盲腸、結腸、直腸
、乳房、卵巣、子宮、肺臓、腎臓、前立線、すい臓の腫
瘍、黒色腫、皮膚の基底細胞腫瘍、白血病、リンパ腫、
または骨肉腫からなる群から選ばれる、請求項56記載
の代謝エフェクターの組み合わせ。
【図面の簡単な説明】
第1図は、正常細胞におけるATP産生および利用のエ
ネルギー経路を表すフローチャートである。ある¥i量
の略語の斜上の(0)は、その数量の時間的割合(率ま
たは速度)の記号であり、例えば、NADH’はNAD
Hの生産率を示す。 第2図は、悪性腫瘍細胞のATPの産生および利用のエ
ネルギー経路を示すフローチャートである。(−X)は
、フローの率の実質的な減少または経路の阻害を意味す
る。 第3図は、本発明の方法によって体内の悪性腫瘍転換細
胞の致死に使用される相互作用的代謝エフェクターの組
織的統制システムのフローチャートを示す。 第4図は、ATP産生および分解の速度または率に関す
るすべての5つの第1義的代謝エフェクターの統合的効
果の要約のグラフである。DFAはDNR−FAB−A
ABの組み合わせを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、悪性腫瘍細胞の代謝維持用総ATPエ ネルギー利用率を抑制するための、ATP利用抑制剤の
    有効量を含む、ヒトまたは他の哺乳動物の悪性新生組織
    の腫瘍崩壊用組成物。 2、(a)悪性腫瘍細胞の代謝維持用総A TPエネルギー利用率を抑制するためのATP利用抑制
    剤の有効量;および (b)乳酸が悪性腫瘍細胞から放出される率を抑制する
    ための乳酸放出遮断剤の有効量 からなる、ヒトまたは他の哺乳動物の悪性新生組織の腫
    瘍崩壊に作用効果を有することを特徴とする、代謝エフ
    ェクターの組み合わせ。 3、(a)悪性腫瘍細胞の代謝維持用総A TPエネルギー利用率を抑制するためのATP利用抑制
    剤の有効量;および、 (b)乳酸が悪性腫瘍細胞から放出される率を抑制する
    ための乳酸放出遮断剤の有効量;および、(c) (1)悪性腫瘍細胞が利用し得る外来遊離脂肪酸および
    アミノ酸の量を制限するためと、一方、正常細胞の代謝
    に、カロリー的に十分なグルコースを供給するための規
    定栄養摂取量の有効量;(2)悪性腫瘍細胞の外来遊離
    脂肪酸からのエネルギー利用率を抑制するための、脂肪
    酸遮断剤の有効量; (3)悪性腫瘍細胞の外来遊離脂肪酸からのエネルギー
    利用率を抑制するための、アミノ酸遮断剤の有効量;か
    らなる群から選ばれる1種またはそれより多い代謝エフ
    ェクター、 を含むことを特徴とする、ヒトまたは他の哺乳動物の悪
    性新生組織の腫瘍崩壊用代謝エフェクターの組み合わせ
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