JPH0378519A - エンジンの冷却装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、エンジンの冷却装置に関するものでろる・ （従来の技術） 車両用ディーゼル二／ジン等湿式ライチを具えたエンジ
ンにおいて、ライナの外壁面に多数の円周溝又は螺旋溝
を設け、同円周溝又は螺旋溝内に冷却用オイルを流通さ
せるようにした冷却装置が既に提案されている。

この種のエンジン冷却装置では、ライナの外壁面に比較
的密に円周溝又は螺旋溝が配置され、これらの溝内に冷
却用オイルが強制流通されるので、近年の高過給高出力
エンジン等厳しい熱負荷に曝されるライナの冷却を効果
的に行なうことができ、（発明が解決しようとする課題
） シリンダライナの外壁面に冷却用オイルを流通させる多
数の円周溝又は螺旋溝を設けた上記エンジン冷却装置で
は、シリンダライナの外周に大容積の冷却水室を設けた
通常のエンジンと較べて、ライナ壁の円周方向における
温度分布をより均等化し得る利点があるが、例えば隣接
するシリンダ間のボア間部分や、クランクケースの構造
上熱の流れが良好でなく熱が停滞し易い部分に接するラ
イナ壁部分等において、部分的に若干高温となる場所が
発生する傾向がある。

本発明は、上記事情に鑑み創案されたもので、上記ライ
ナ外壁面に設けられた多数の円周溝又代 は螺旋溝内を流れ奮冷却用オイルを最後にライナ下端部
からオイルノ９ン内に流下させるようにしたものにおい
て、その最終流下位置を制御することにより上記ライナ
壁の高温になり易い部分を積極的に冷却してライナ壁温
度の円周方向の温度分布を一層均等化し得るようにした
エンジン冷却装置を提供することを目的とするものであ
る。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本発明に係る二ｙジンの冷却
装置は、クランクケースのシリンダボア部にライナを嵌
装し、同ライナの外壁面に冷却用オイルを流通させる多
数の円周溝又は螺旋溝を設けたものにおいて、上記ライ
ナの下端部分に冷却用オイルの流下を制御する堰を設け
円周方向の適宜位置に設けられた１個以上の堰開口から
堰止められた冷却用オイルを集中的に流下させるように
構成したことを特徴とするものである。

（作用） 本発明によれば、上記ライナの下端部分に冷却用オイル
の流下を制御する堰を設けて、ライナ壁温か高温になり
易い部分に配置された１個以上の堰開口から冷却用オイ
ルを集中的に流下させることによって、高温になり易い
ライナ壁部分を効果的に冷却し、ライナ下部の壁温全円
周方向に関し均等化することができる。

（実施例） 以下本発明の一実施例を添付図面について具体的に説明
する。先づ第１図において、符号１０はトラック用の直
接噴射式ディーゼルエンジンヲ総括的に示し、１２は同
エンジンのクランクケース。

１４はシリンダヘッド、１６は上記クランクケース１２
に形成されたボア部１８内に嵌装されたシリンダヘッド
、２０は同ライナ１６内に嵌装されたピストン、２２は
コネクティングロッド、２４はクランクケース１２内に
クランク軸線方向に延在して形成されたオイルギヤラリ
、２６は上記シリンダヘッド１４に装着された燃料噴射
ノズルである。

上記ライナ１６の外壁面には、シリンダ軸線方向に適宜
の間隔を存して多数の円周溝２８が設けられている。図
示の場合、上記多数の円周溝２８は、シリンダヘッド１
４側から順次夫々数個例えば４個の円周溝２８を含む溝
群■、■及び■に群別されている。第２図の模式図に明
示されているように、溝群！の円周溝２８は、ライナ１
６の外壁面に形成された縦方向通路３０ａによって上記
オイルギヤラリ２４に接続され、また溝群Ｉ及び■の円
周溝２８は、上記通路３０ａに対し直径方向反対側のラ
イナ外壁面に形成された縦方向通路３０ｂによって接続
され、更に溝群■及びｍの円周溝２８は上記縦方向通路
３０ａの延長線上に形成された縦方向通路３０ｃによっ
て連結され、なおまた溝群■の円周溝２８は上記縦方向
通路３０ｂの延長線上に形成された縦方向通路３０ｄに
よって相互に連通されている。（なお、第２図の模式図
において、各円周溝２８は、実線で示した一方の半内部
分と鎖線で示した他の半内部分とで示されている。） 第３図の拡大正面図に示されているように、ライナ１６
の最下側の溝群■に属する円周溝２８のうち下端の円周
溝２８′ヲ限界する環状のライナ外壁面３２は他の部分
のライナ外壁面より稍々小径に形成され、前記ボア部１
８の内周面との間に環状の隙間３４が設けられている。

上記ライナ外壁面３２とライナ最下端の環状外壁面３６
との間に、上記環状の隙間３４に連通ずる環状のオイル
室３８が形成され、上記環状外壁面３６はオイル室３８
内の冷却用オイルの流出を制御する堰を形成している。

堰を形成している環状外壁面３６には、オイル室３８内
のオイルを流出させる堰開口４０が設けられ、図示の実
施例では堰開口４０はクランク軸線を含むエンジン中心
面に対し同心的に、換言すればライナ１６相互のボア間
部分に配設されている。

上記構成において、オイルギヤラリ２４から縦方向通路
３０ａに供給された冷却用オイルは溝群■の各円周溝２
８内を流れて直径方向反対側の縦方向通路３０ｂに入り
、同通路３０ｂから溝群■の各円周溝２８内を第２図矢
印方向に流れて縦方向通路３０ｅに流出し、更に同通路
３０ｃから溝群１■の各円周溝２８内を流れて縦方向通
路３０ｄに流出する。冷却用オイルは、最終的に最下段
の円周溝２８′の全周から環状の隙間３４を通ってオイ
ル室３８に流入し、堰を形成するライナ下端の外壁面３
６により堰止められて堰開口４０から集中的に流下しオ
イル／４’ン（図示せず）内に落下する。

堰開口４０内を流下する冷却用オイルによって開口周辺
のライナ壁が円周上の他の壁部分より優先的に冷却され
るので、隣接する他のシリンダから伝達される熱の影響
を受けてとかく高温になり易いボア間部分のライナ壁の
温度上昇が効果的に抑止され、この結果ライナ下方部分
の円周方向における温度分布を均等化して、大きな熱歪
の発生及び熱応力の発生を防止し又は有効に低減するこ
とができる。

上記実施例では、堰開口４０がライナ１６のボイナ壁に
熱が停滞して高温にな）易い部分がある場合は、その部
分に１個以上適数の堰開口を設けることができ、これに
よって上記同様にライナ壁温度の均等化を図ることがで
きる。

また１図示の実施例では、多数の円周溝２８が３個の溝
群Ｉ、■及び■に区分されているが、勿論２個の溝群で
もよく、４個もしくはそれ以上の溝群に区分してもよい
。また、図示の実施例では各溝群Ｉ、■及び■が夫々４
個の円周溝２８を具えているが、３個或いは５個以上等
各溝群に含まれる円周溝２８の個数は等しくなくてもよ
い。要するに、本発明は冷却用オイル全ライナ１６の下
端部分から流下させる構成に特徴があシ、堰３６より上
流部分の冷却用オイルの通路構成に関しては任意である
。また、図示の実施例では、ライナ外壁面に多数の円周
溝２８が設けられているが、１重又は多重の螺旋溝を設
ける場合にも、実質的に同様に本発明を適用することが
できる。

（発明の効果） 叙上のように１本発明に係るエンジンの冷却装置は、ク
ランクケースのシリンダボア部にライナを嵌装し、同ラ
イナの外壁面に冷却用オイルを流通させる多数の円周溝
又は螺旋溝を設けたものにおいて、上記ライナの下端部
分に冷却用オイルの流下を制御する堰を設け円周方向の
適宜位置に設けられた１個以上の堰開口から堰止められ
た冷却用オイルを集中的に流下させるように構成したこ
とを特徴とし、ライナ壁特にその下方部分の壁面の温度
を全周にわたシ略均等にして、熱歪及び熱応力の発生を
効果的に低減し、ライナの耐久性及び信頼性を向上し得
る利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す概略断面図、第２図は
第１図の構成における冷却用オイルの流通態様を示した
模式図、第３図は第１図におけるライナ下端付近の拡大
正面図である。 １０・・・エンジン、１２・・・クランク’；ｒ＋Ｘ、
１４・・・シリンダヘッド、１６・・・ライナ、２０・
・・ピスト／、２８・・・円周溝、３６・・・ライナ下
端外壁面（堰）４０・・・堰開口。 第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　クランクケースのシリンダボア部にライナを嵌装し、
   同ライナの外壁面に冷却用オイルを流通させる多数の円
   周溝又は螺旋溝を設けたものにおいて、上記ライナの下
   端部分に冷却用オイルの流下を制御する堰を設け円周方
   向の適宜位置に設けられた１個以上の堰開口から堰止め
   られた冷却用オイルを集中的に流下させるように構成し
   たことを特徴とするエンジンの冷却装置。