JPH0377849B2 - - Google Patents

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JPH0377849B2
JPH0377849B2 JP1566487A JP1566487A JPH0377849B2 JP H0377849 B2 JPH0377849 B2 JP H0377849B2 JP 1566487 A JP1566487 A JP 1566487A JP 1566487 A JP1566487 A JP 1566487A JP H0377849 B2 JPH0377849 B2 JP H0377849B2
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furnace
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tij
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Motohiro Egawa
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Kawasaki Steel Corp
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  • Control Of Heat Treatment Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、連続加熱炉の炉温制御方法に係り、
特に、複数の燃焼帯を有する連続加熱炉における
各燃焼帯の設定炉温を動的に最適化し、生産性の
向上や省エネルギを達成する制御方法に関する。
【従来の技術】
一般に連続加熱炉は、圧延ラインの初期工程に
配置され、常温の冷片あるいは連続鋳造機から送
られてきた温片を、所定の圧延可能温度に加熱す
るために用いられている。しかしながら、加熱炉
から抽出された鋼材が、所定の圧延可能温度より
低い場合には、変形抵抗の増加によつて圧下不足
となり、仕上げミルで所定の製品厚み形状が得ら
れない。逆に、所定の温度より高く抽出すると、
スケール量増大や、所定製品寸法が得られないと
いつた不具合が生じ、いずれにしても生産性や歩
留りの低下をもたらし、非常に問題である。 又、実際の操業では、装入される鋼材は、寸
法、品種(例えば低炭素鋼、低合金鋼、ステンレ
ス鋼等)も多種にわたり、更に圧延側の予定小停
機あるいは突発停機も加わるため、操炉者が以上
の全てを考慮して瞬時に的確に炉温設定をするこ
とは不可能である。 以上の理由から、連続加熱炉の炉温制御方法と
して、近年多くの提案がなされている。 その1つに、炉内各鋼片について平均温度(板
厚方向の温度分布を平均化した温度)と目標温度
との偏差に、炉内位置によつて変化する重み係数
を組合わせて性能指数を定め、該性能指数の大き
さによつて加熱手段の出力を制御する方法があ
る。 又、同様に重み係数、評価関数を設定している
提案として、特公昭56−105429に開示されている
如く、着目している鋼材の熱履歴から現在の温度
を計算し、現在位置からある一定距離だけ移送さ
れた位置での鋼材予測温度と目標温度及び帯内の
炉温、次の帯の炉温から各鋼材毎に炉温修正量を
求め、鋼材位置によつて変化する重み係数を掛
け、帯内の全鋼材について加重平均化した炉温修
正量を算出して、最適な炉温を制御する方法もあ
る。 更に、特公昭56−105430に開示されている如
く、着目する鋼材が現在の位置よりも出側に位置
する各鋼片の寸法及び予定の抽出ピツチから、あ
る一定距離だけ移送されて、所定位置に到達した
ときの予測温度と所定位置における目標温度との
差に、各鋼片毎に応じた重み係数を掛けた評価関
数で炉温を制御する方法もある。
【発明が解決しようとする問題点】
しかしながら、いずれの方法も、鋼材の平均温
度を基準としたり、鋼材表面の温度に着目してい
るだけで、圧延時に問題となる均熱度(鋼材断面
での最高温度と最低温度の差、例えばスラブ、ブ
ルームでは、断面の最高温度は上面、最低温度は
中心部となり、シームレス素材の丸ビレツトで
は、最高温度は上面、最低温度は下面又は下面近
くの内部になる)が評価されていない。例えば、
表面と中心の温度差が大でも、平均すれば目標温
度に近い場合もあり得る。 又、炉温の動的な変化(炉温の設定値に対して
実際の炉温は時間遅れをもつて変化する)が無視
されており、炉温修正量が大のときは、炉温のス
テツプ応答が遅れるため、必要なタイミングに炉
温が間に合わない。従つて、炉温の動的な変化や
時間遅れを無視した従来の炉温制御は意味がない
とも言える。
【発明の目的】
本発明は、前記従来の問題点を解消すべくなさ
れたもので、圧延時に問題となる均熱度を評価す
ると共に、炉温の動的な変化も考慮に入れた連続
加熱炉の炉温制御方法を提供することを目的とす
る。
【問題点を解決するための手段】
本発明は、複数の燃焼帯を有する連続加熱炉に
おける各燃焼帯の設定炉温を動的に最適化するた
め、各燃焼帯出側で被加熱材寸法毎に目標通過温
度Tij*(iは燃焼帯番号、jは燃焼帯iにおける
被加熱材番号)を設定し、現在から一定時間内の
各燃焼帯温度を仮定して当該温度で各被加熱材が
燃焼帯を通過するとした場合の被加熱材温度TijP
を予測し、燃焼帯出側からの距離で定まる重み係
数Wijに前記目標値Tij*と予測値TijPの偏差の2
乗を掛けたものを総和とする次式の評価関数Ji Ji= 〓j wij(Tij*−TijP2 ……(1) が最小となるような各燃焼帯温度TGiを設定す
る連続加熱炉の炉温制御方法において、抽出時の
被加熱材の断面温度差が次工程の圧延に大きな影
響を及ぼす場合には、高温部Uと低温部Lの断面
温度差を考慮した次式の評価関数Ji′ Ji′= 〓j wij(Tij*U−TijPU2 + 〓j wij(Tij*L−TijPL2 ……(2) を最小とする各燃焼帯温度TGiを設定し、又、
時定数ΔtSを使つて、現在の炉温TGiOから次ステ
ツプの目標炉温TGi*に到達する迄の時間遅れを
含む変動中の炉温TGi(t)を次式 {TGi(t)−TGi*}/|TGiO−TGi*| =exp(−t/ΔtS) ……(3) で表わし、微少時間Δt内に、現在の炉温TGiO
目標炉温TGi*に近づくようにするため、更に大
きく変化量をとり、目標炉温TGi*をTGi*±ΔTG
(+は昇温時、−は降温時)と置き換えて炉温を設
定することにより、前記目的を達成したものであ
る。
【作用】 本発明は、複数の燃焼帯を有する連続加熱炉の
炉温制御を行うにあたり、抽出時の被加熱材の断
面温度差が次工程の圧延に大きな影響を及ぼす場
合には、高温部と低温部の断面温度を考慮して、
評価関数に均熱性を定量化するパラメータを組込
むようにしている。即ち、得られた温度分布を使
用して、高温部U(断面上部あるいは下部)と低
温部L(断面下部あるいは中心部)について、各
燃焼帯出側目標温度Tij*との偏差に重み係数Wj
を掛けて評価した前出(2)式を最小にする目標値
TGi*を算出する。 従つて、炉内の被加熱材が各燃焼帯で過加熱さ
れることなく、又、抽出時には、圧延に最適な温
度分布、均熱性が得られる。 なお、炉内の被加熱材温度を求める場合、現在
の温度に対しては、被加熱材寸法、ピツチ、材
質、滞留した燃焼帯の温度と時間及び炉特性か
ら、例えば差分法による数値計算によつて求める
ことができる。又、現時刻から抽出迄の温度予測
は、抽出ピツチ、圧延要因の小停機(ロール換え
等)を考慮した、理論式あるいは差分式、簡易式
(例えば重み付き残差法による方法)によつて、
温度分布を計算することができる。 又、炉温はステツプ入力を入れても緩やかに応
答するため、この動的変化のステツプ応答を求
め、炉温を時定数(所定目標温度に到達する迄の
時間)を含んだ関数で表わし、炉温制御を行う評
価式に取込むようにしている。即ち、現在の炉温
TGiOと得られた次ステツプの目標炉温TGi*におい
て、現在値TGiOから目標値TGi*に変化するまでの
ステツプ応答を時定数ΔtSを使つて、変動中の炉
温TGi(t)を前出(3)式で表現し、微少時間Δt内
に現在値TGiOが目標値TGi*に速く近づくようにす
るため、更に大きく変化量をとり、TGi*±ΔTGi*
(+は昇温時、−は降温時)となるような炉温設定
を行う。ここで、ΔTGは、目標炉温TGi*に昇温時
には温度増分(+ΔTG)を、降温時には温度減少
分(−ΔTG)を与え、従来よりも速く目標炉温に
到達させることを目標とする温度設定補正値であ
る。 従つて、複雑に時々刻々と変化する炉条件に対
しても、瞬時に最適な炉温制御を行うことができ
る。
【実施例】 以下、被加熱材が鋼材である場合を例にとつ
て、本発明の実施例を詳細に説明する。 まず、温度計算について述べる。 現在の鋼材温度の求め方は、簡略化のため、ス
ラブ板厚方向1次元で考える。すると、板厚方向
をXとして、直交座標系1次元の熱伝導方程式
は、次式で示される。 ρCP(∂T/∂t)=λ(∂2T/∂X2) ……(4) ここで、ρは密度、CPは比熱、λは熱伝導率、
Tは温度、tは時間である。 又、炉内の境界条件は、X=0(厚み中央)、X
=L(表面)で次式により表わされる。 λ(∂T/∂X)lX=0=0 ……(5) λ(∂T/∂X)lX =L=4.88φCG×[{(TG+273)/100}4 −{(T+273)/100}4] ……(6) ここで、φCGは炉内総括熱吸収率、TGは炉内
(ガス)温度である。 前出(4)式の比熱CP、熱伝導率λは温度依存性
があり、前進差分での精度向上の面から、次のよ
うな変換をしておく。 CP=∂H/∂T ……(7) λd∂φ=λ∂T ……(8) この(7)、(8)式を使つて前出(4)式を書き直すと、
次式が得られる。 ρ(∂H/∂t)=λd(∂2φ/∂X2) ……(4′) 更に、右辺について差分化すると、次式が得ら
れる。 λd(∂2φ/∂X2) ⇒λd{(φi+1+φi+1−2φi)/ΔX2} ……(9) 又、左辺を差分化すると、次式が得られる。 ρ(∂H/∂t) ⇒ρ{(Hi t+t)−Hit)/Δt} ……(10) この(9)、(10)式から、時刻tでの鋼材温度φi-1
φi、φi+1が既知の場合、時刻(t+Δt)での節点
iの温度(含熱量から一義的に決まる)は、次式
で得られる。 Hi t+t=Hi t+(λd/ρ) ×{(φi+1+φi-1−2φi)/ΔX2} ……(11) 次に、前出(6)式を(8)式を考慮して差分化する
と、次式が得られる(但し、X=L(上表面)の
場合)。 λd{(φ0−φ2)/2ΔX} =q〔≡4.88φCG[{(TG+273)/100}4 −{(T+273)/100}4]〕 ……(12) ここで、φ0は鋼材表面からΔXだけ上方の仮想
点温度であるため、φ0について解き、(11)式に
代入すると次式になる。 Hi t+t=Hi t+(2/ρΔX) ×[λd{(φ2−φ1)/ΔX}+q] ……(13) この(11)、(13)式から、鋼材表面(i=1)、
鋼材内部(i=2〜N)の温度が、滞留した燃焼
帯の温度、時間を与えることにより、時系列で求
められる。 以上の式中で、炉内総括熱吸収率φCGは、炉型
状や炉内耐火物、鋼材の放射率からなる値で、炉
の固有の特性値であり、通常は計算式中のφCG
実体測温の結果と対応するように定める。又炉内
(ガス)温度TGは、例えば熱電対によつて実測さ
れる。 次に現在から抽出迄の温度予測方法について説
明する。予測式は、理論式、解析型近似式でもよ
いが、精度の面からは差分法が最良なので、ここ
では差分法で話を進める。 まず、現時刻から所定燃焼帯出側迄の鋼材温度
予測について説明する。第2図Aにおいて、時刻
tにおける炉内の鋼材l(1≦l≦N、Nは全鋼
材数)の装入側からの位置をSl(t)、鋼材lが位
置する燃焼帯をkとし、その出側位置(装入口か
ら)をLkとすると、鋼材lが出側位置Lkに到達
する迄の時間tPは、鋼材速度Vl(t)を次の(14)
式で表現して、次の(15)式から求められる。 Vl(t)={Sl(t)−Sl(t−Δt)}/Δt……(14
) Lk−Sl(t)=Vl(t)・tP ……(15) 次に最終燃焼帯k*内の鋼材m〜N(l<m≦
N)について、ロツト検索を行い、複数のロツト
が混在する場合、圧延変更(ロール換え、板厚変
更等)か否か判定し、圧延変更がある場合には、
次式に示す如く、小停機時間t stopをtPに加算
して、tP′とする(第2図Bの場合)。 t′P=tP+t stop ……(16) 現時刻をt0とし、t0≦t≦tP間における鋼材l
の温度予測は、t0≦t≦t+Δt間で、評価関数J
の最小化から得られたTGを使い、第3図の例で
示すと、鋼材表面温度が時刻t0で上部がT0 U、下
部がT0 Lという値が現在迄の熱履歴により得られ
ているとする。前述の差分計算により、炉温設定
きざみ時間Δt後の温度を求め(第3図では上部
T1 U、下部T1 L)、実績値として置き換える。更
に、現在の炉温設定がtP迄持続すると仮定し、時
刻tPにおける鋼材温度TPU(上部)、TPL(下部)を
求める。 次に、時刻t0+Δt〜t0+2Δt間の炉温を求める
手順を説明する。負荷変動がないと仮定している
ため、前回と同様の温度推移をし、時刻tPでは
TijPU(上部)、TijPL(下部)となる。ここで、添字
のiは燃焼帯番号(1≦i≦k*)、jは燃焼帯i
における鋼材番号、Pは予測値、Uは上部、Lは
下部を意味する。 今、注目する燃焼帯番号をjとし、予め鋼材の
特性(材質、寸法等)毎に定められたj燃焼帯出
側目標値Tij*と、j燃焼帯に滞留する各鋼材の予
測値(即ち、t0<t<t+Δtで予測した材料送り
速度と炉温で、各鋼材がj燃焼帯出側に到達する
迄推移すると仮定した時の各鋼材温度)との偏差
の2乗に、各鋼材がj燃焼帯出側からの距離で決
まる重み係数Wijを掛けた総和を評価関数とし、
前出(1)式で表わす。 なお、断面の温度差の大小が圧延に大きな影響
を及ぼす場合は(1)式の代わりに、断面の温度、上
部と下部を重視した前出(2)式を使用する。 前出(1)あるいは(2)式の最小化は、例えば次のよ
うにする。即ち、負荷が大となる場合は明らかに
炉温を上昇させなければならないため、現在の炉
温での微係数∂Jj/∂TGTG=TGOを差分近似でま
ず求める。次に現在の温度よりも高温側の温度で
微係数∂Jj/∂TGTG=TGO+ΔTGを差分近似で求
め、∂J/∂TG=0となるTGを2分法等の繰返し
収束計算で求める。第4図に示すように、∂J/
∂TG=0で評価関数J(J′)は極値(最小値)と
なり、求める設定炉温が最適化される。 前記重み係数Wは、各燃焼帯の出側に近い鋼材
から大きくする。これは、鋼材温度の予測手順で
も述べたように、燃焼帯出側から遠く離れている
鋼材は仮定の部分が大で、出側に到達するまで
に、いろいろな変化が予想されるため、重みを置
かない考え方から重み係数Wを小さくする。逆
に、燃焼帯出側に近い鋼材は、仮定している部分
が少ないため、重み係数Wを大きくとる。第5図
に1つの例として、横軸に燃焼帯出側からの距
離、縦軸に重み係数Wの値をプロツトしたものを
示す。 次に炉温を短時間で目標値TG *にするため、炉
温の動特性を前出(3)式でモデル化する。即ち、従
来の炉温制御モデルは、第6図Aに示すように、
時刻t0でTG1からTG2に炉温設定変更を行つても、
実績値は破線で示すように、ある時間遅れを持つ
て推移してゆくため、その時に必要な炉温が得ら
れず、最適な炉温制御を行つているとは言い難
い。これに対し本発明では、第6図Bに示すよう
に、時刻t0でTG1からTG2に炉温設定変更を行う
と、短時間で目標値TG *に近づくような炉温設定
信号を与える。これにより、燃料の無駄を無く
し、最適な炉温制御が可能となる。 以下、本発明を実際の鋼材加熱炉に適用した例
について説明する。加熱炉の燃焼帯数は5、実績
値を求めるための差分計算で使用する総括熱吸収
率φCGは、実際と良く対応する下記第1表に示し
た値を使用した。
【表】 例として、第3燃焼帯の炉温設定を、ビレツト
径175φの操業状態で説明する。第6図に示した
ように、時刻t0まで1300℃で設定していたが、圧
延側の小停機あるいは鋼材の長さが短くなつた等
の理由で炉の燃焼負荷が減じて、評価式の最小化
から時刻t0以降暫くの間、1250℃で充分という場
合を考える。第6図Aに示したように、従来の制
御方法では、設定値を時刻t0以降1300℃から1250
℃に変更するだけなので、実際の炉温が1250°に
近づくのは実機では約5分後である。この間、鋼
材へは余分な加熱がされるわけで、省エネルギ的
な制御とは言えない。 このため(3)式に示したように各燃焼帯の時間遅
れを定式化し、約1分(従来の1/5)で目標値
1250℃に到達させようとすると、(3)式に各数値を
代入して、次式が得られる。 (1250−T*)/(1300−T*)=exp(−1/5)
……(3′) 上記(3′)式を解いてT*=1024℃で設定する
と、1/5の時間(1分)で目標値に近づく。制御
は第6図Bに示すように、1分未満で目標値1250
℃に設定し直せば、多少の振幅(2次遅れ)があ
るが、従来法と比べても非常に速く最適値に収束
する。 以上の手順を他の燃焼帯についても適用し、評
価式から得られた目標値に短時間で到達させて省
エネルギを達成する。第7図は、本発明による制
御での目標抽出温度(この例では上面1240℃、中
心1235℃)と鋼材実績温度を時系列でプロツトし
たものである。図からもわかるように、目標値と
実績値との偏差は±5℃以内、更に断面の均熱度
も10℃±5℃に収まり、負荷変動が大きく、小ロ
ツト構成の当該加熱炉においても、本発明による
制御方法は生産性、品質、省エネルギに有効であ
る。 以上、本発明による炉温制御を行うことによつ
て、鋼材抽出温度が目標値に対して±5℃以内に
収まるように制御され、更に断面均熱度(鋼材表
面と鋼材中心の差)も最大10℃以内に収まる。
又、複雑な圧延スケジユールに対しても、炉温が
最適化され、無駄な燃焼を無くし、過加熱が抑制
され、省エネルギ、歩留りに有効である。前記加
熱炉に本発明を導入した時の省エネルギ効果は、
約12×103kcal/tonであつた。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、抽出時の
被加熱材の断面温度差が次工程の圧延に大きな影
響を及ぼす場合には、評価関数に均熱性を定量化
するパラメータを組込むようにしたので、炉内の
被加熱材が各燃焼帯で過加熱されることなく、
又、抽出時には、圧延に最適な温度分布、均熱性
を提供できる。更に、炉温を時定数を含んだ関数
で表わし、炉温制御を行う評価式に取込んだの
で、複雑に時々刻々と変化する炉条件に対して
も、瞬時に最適な炉温制御を行うことができる等
の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る連続加熱炉の炉温制御
方法の要旨を示す流れ図、第2図は、本発明の原
理を説明するための、鋼材の時刻と炉内位置の関
係の例を示す線図、第3図は、同じく、鋼材の予
想昇温曲線の例を示す線図、第4図は、同じく、
評価関数Jの最小化の状態を示す線図、第5図
は、同じく、重み係数の例を示す線図、第6図
は、従来例及び本発明における炉温の動特性を対
比して示す線図、第7図は、本発明の実施例にお
ける目標抽出温度と鋼材実績温度を対比して示す
線図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数の燃焼帯を有する連続加熱炉における各
    燃焼帯の設定炉温を動的に最適化するため、各燃
    焼帯出側で被加熱材寸法毎に目標通過温度Tij*
    (iは燃焼帯番号、jは燃焼帯iにおける被加熱
    材番号)を設定し、現在から一定時間内の各燃焼
    帯温度を仮定して当該温度で各被加熱材が燃焼帯
    を通過するとした場合の被加熱材温度TijPを予測
    し、燃焼帯出側からの距離で定まる重み係数Wij
    に前記目標値Tij*と予測値TijPの偏差の2乗を掛
    けたものを総和とする次式の評価関数Ji Ji= 〓j wij(Tij*−TijP2 が最小となるような各燃焼帯温度TGiを設定す
    る連続加熱炉の炉温制御方法において、 抽出時の被加熱材の断面温度差が次工程の圧延
    に大きな影響を及ぼす場合には、高温部Uと低温
    部Lの断面温度差を考慮した次式の評価関数Ji′ Ji′= 〓j wij(Tij*U−TijPU2 + 〓j wij(Tij*L−TijPL2 を最小とする各燃焼帯温度TGiを設定し、 又、時定数ΔtSを使つて、現在の炉温TGiOから
    次ステツプの目標炉温TGi*に到達する迄の時間
    遅れを含む変動中の炉温TGi(t)を次式 {TGi(t)−TGi*}/|TGiO−TGi*| =exp(−t/ΔtS) で表わし、微少時間Δt内に、現在の炉温TGiO
    目標炉温TGi*に近づくようにするため、更に大
    きく変化量をとり、目標炉温TGi*をTGi*±ΔTG
    (+は昇温時、−は降温時)と置き換えて炉温を設
    定することを特徴とする連続加熱炉の炉温制御方
    法。
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