JPH0374035A - 電子ビーム装置 - Google Patents

電子ビーム装置

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JPH0374035A
JPH0374035A JP1250870A JP25087089A JPH0374035A JP H0374035 A JPH0374035 A JP H0374035A JP 1250870 A JP1250870 A JP 1250870A JP 25087089 A JP25087089 A JP 25087089A JP H0374035 A JPH0374035 A JP H0374035A
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JP
Japan
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sample
electron beam
yoke
magnetic field
sample chamber
Prior art date
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Pending
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JP1250870A
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English (en)
Inventor
Tadao Suganuma
忠雄 菅沼
Yoshiro Shiokawa
善郎 塩川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BIIMU TEC KK
Canon Anelva Corp
Original Assignee
BIIMU TEC KK
Anelva Corp
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Publication date
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Publication of JPH0374035A publication Critical patent/JPH0374035A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は電子ビーム装置に間する。
(従来の技術) 電子ビーム装置は、試料に細く絞った電子ビームを照射
し、試料の観察、分析、加工、その他等を行なうための
装置であって、例えば、電子顕微鏡、X、111マイク
ロアナライザー、電子ビーム露光装置および電子ビーム
テスター等がある。
第7図に従来の電子ビーム装置の典型例である走査型電
子顕微鏡の対物レンズと試料室との付近の構造を概略的
1こ断面図で示しである0図示の対物レンズは通常の磁
界型電子レンズである。第8図において、]は円筒状の
磁界型対物レンズ、2はこの対物レンズ1に接しで設け
た、円筒状の試料室、3は試料、41は二次電子検出器
、4は二次電子、5は電子ビームである。12は対物レ
ンズ1の上極で、対物レンズ1の中心軸を共軸とする円
筒形で、その周囲に磁気フィル11が設けられている。
13は対物レンズ1の下極で、板状であり、その中心部
に対物レンズ1の中心軸と共軸の開口を有しでいる。1
4は対物レンズのヨークである。試料室2の窒は、外部
からの浮遊磁場から試料室内特に試料付近をシールドす
ることを目的として磁性体で作られている。そのため磁
界型対物レンズ1からの漏洩磁場もこの試料室2の壁に
流れ込み、試料室2の室全体に磁束が常に流れでいる状
態にある。しかしながら、試料3の交換(挿入および取
り出し、試料の出し入れの方向を矢印Aで示す)、二次
電子検出器41の配線コード42等のために、試料室2
は完全に閉じた容器とすることは出来ず、壁に部分的に
複数の開口部を設けている。当該開口部として、例えば
、図示したような試料交換用の開口部15、二次電子検
出器用ケーブルの開口部16を設けている。この場合、
上記開口部15では磁気抵抗があるので、試料室2の室
全体の磁束の流れが対物レンズの中心軸に対し軸対称で
なくなる。その結果°、試料3付近の磁場が対物レンズ
および試料室の中心軸に対して軸対称でなくなり、電子
ビーム5に非点収差を発生させてしまうことがあった。
ざらに、対物レンズ1と試料室2とからなる構造体を、
試料サイズの大きなものまで交換可能な構造にしようと
すると、この試料交換用の開口部15も大きくなり、従
って、磁場の乱れも大きくなって非点収差が大きくなる
という深刻な問題があった。
次1こ、第8図にインレンズタイプの磁界型対物レンズ
の構造体を示す、第8図に示す構造体の構IIi、/j
!分と同一の構成成分には同一の符号を付して示す。
インレンズタイプの磁界型対物レンズ1は、レンズの中
の上極12と下極13との間に試料3を位置させた構造
である。この構造は、レンズの焦点距離を短くできるの
で、球面収差や色収差の発生を抑えて、電子ビームを極
めで細くすることが可能となっている。この場合には、
試料(特に直径が約150mm以上の大型試料(例えば
6インチウェハ以上のウェハ))の交換を行なうための
機構については構造的に大きな制約を受ける。このイン
レンズタイプの磁界型対物レンズ1では、上極12と下
極13を磁気的につなぐヨーク14が第8図に示した試
料室の壁に相当する。インレンズタイプの場合には、こ
のヨークコ4に流れる磁束は、非常に大きい、そして、
対物レンズ1の中心軸に対する磁束の流れの非対称性が
M接に非点収差に影響するため、試料交換用の開口部を
ヨーク14に開けることはほとんど不可能に近かった。
従って、その対策として、ヨークコ4に開口部14を設
けj:場合には、試料交換時以外には、上記開口部14
に磁性体の蓋17をするか(試料の出し入れおよび蓋の
着脱方向を矢印Bで示す)(特開昭81−64055号
)、試料交換時に下極をはずす(下極の着脱方向を矢印
Cで示す)(特開昭61−29058号、特開昭63−
138640号)等の対策が考えられでいる。いずれも
、考え方としては、試料交換後にはヨーク14は磁性体
により完全につながるようにして試料室内で磁気的な軸
対称性を実現しようとするものである。
一方、第9図に示したように試料をヨーク(試料室)内
部に挿入、取り出しすることモせずに、単に試料の一部
(観察したい所)のみをヨーク内部に挿入させる方法も
ある。すなわち、この場合は試料室とは別に比較的小さ
いヨークが存在しており、このヨークが構造的に完全に
上下に2分割している。そして、この全周にわたってい
る空隙に試料の一部を挿入させることにより、大型試料
をもインレンズ方式で観察出来るようにしたものである
。ざらに、この方式では、上極が短いため、二次電子検
出器は上極の上、すなわち、ヨークの外側に設置されて
いる。また、下極を平坦な円板として上・下極の軸出し
精度を大幅に緩和している(特開昭8l−2249)、
この方式の考え方は、ヨークを完全に2分割することに
より、磁気的な軸対称性を実現しようとするものである
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記の対策には次のような問題点があっ
た。
まず前者の磁性体により完全につながるようにした例で
は、 ■蓋とか下極の着脱を行なう構造であるため、対物レン
ズの構造が複雑である(特に、蓋とが下極等の可動部が
あるため高価となり、信頼性にも問題がある)。
■磁気的な軸対称性の達成が不十分である(可動部分に
若干の隙間が残るため、隙間を通らない磁束の流れと、
隙間ヲ通る磁束の流れとでは、磁気抵抗に大きな差がで
てしまう、また、場合によっては二次電子検出器、ステ
ージ等のケーブル用の開口部が残ってしまう)。
■上・下極の軸合わせ精度が劣化する(下極を可動させ
る場合は、はとんど致命的で試料交換の度に軸ずれの程
度が異なるので、その補正も不可能である)。
■試料交換が複雑で時間がかがる(可動部の動いている
時間および可動部が止まってから振動が減衰するまでの
待ち時間が実際の試料交換時間に加わる)。
次に、後者のヨークを構造的に完全に2分割し試料の一
部を挿入させる例では、 ■試料の傾斜が出来ない。
■空隙が試料によりふさがれてしまい、二次電子検出器
などを設置することが出来ない。
■上・下極の軸合せ精度が劣化する。
これらの問題のうち、特に最近市場が広がってきた半導
体装置に対し使用される電子ヒーム装置では、いわゆる
カセットtoカセットの自動搬送が行なえることおよび
6インチ(1インチは2.54cm)以上の大口径試料
に対する処理が行なえること、しかも試料を45°以上
傾斜させながら、試料全面を観察出来ることが絶対条件
となっているので、特に上記■、■および■の点の解決
を図ることが望まれる。
このうち、■の試料傾斜が出来ないことは致命的である
ことは言うまでもないが、■の二次電子検出器、■のよ
・下極の軸精度の問題も非常に深刻である0例えば、第
9図のヨークの形状を変形させて、かりに試料全部がヨ
ーク内部に入り45°の傾斜が出来るようにしたとする
。その場合の形状は第2図に近い形となり、上極が上下
方向fこ非常に長く伸びた形状となる。そのために二次
電子検出器の位置は上極の上にではなく、ヨークの内部
に設置しなければならなくなり、■の問題が+mgとな
る。また、下極は、平坦な円板とすることが出来ないば
がりか、上・下極とも先端部を鋭い円錐状としなければ
ならないので、この従来例での大きな特長であった上・
下極の精度緩和効果が全く消失しでしまい上・下極の軸
精度が非常に重要となり、■の問題がII害となる。
この発明は、上記従来の問題点を解決し、試料室内で磁
気的軸対称を達成することによって電子ビームの非点収
差の発生を抑えながらも、構造が簡単で、6インチ以上
の大口径試料を45°以上の傾斜角で観察出来る電子ビ
ーム装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) この目的の達成を図るため、この出願の第一発明によれ
ば、 磁界型電子レンズと、試料室とを有し、前記磁界型電子
レンズは、中心軸を共有する上極、下極、ヨークおよび
磁界発生手段を具え、該試料室の壁を磁性材料を以って
構威し、該試料室を前記磁界型電子レンズの中心軸の延
長上で、該磁界型電子レンズに1lIWIシて設け、前
記磁界型電子レンズの中心軸に沿って入射した一次電子
ビームを該磁界型電子レンズによって制御して前記試料
璽内に設置した試料に照射させる構成の電子ビーム装置
において、 前記試料室を構成する壁に前記試料室に対し試料の挿入
および取り出しができる空隙であって、電子ビーム装置
の動作時に、少なくとも前記一次電子ビームの通過する
領域およびその近傍の磁界分布を乱さない空隙を設けた
ことを特徴とする。
ざらに、この出願の第二発明によれば、磁界型電子レン
ズを有し、 該磁界型電子レンズは、中心軸を共有する上極、下極、
ヨークおよび磁界発生手段を具え、前記上極、下極およ
びヨークは磁気回路を形成すると共に、その内側に試料
室を画成しており、ヨ−り内径が試料外径よりも大きく
、上極および下極が長く伸びかつ先端が円錐状となって
いて、直径が150mm以上の試料が45°以上傾斜出
来る構成となっており、そして 前記磁界型電子レンズの中心軸に沿って入射した一次電
子ビームを該磁界型電子レンズによって制御して前記試
料室内の上極と下極の間に設置した試料に照射させ、そ
して、試料から放出された二次電子を検出するための二
次電子検出器が前記ヨークの内側に設置している構成の
電子ビーム装置において、 前記ヨークを構成する壁に、前記試料室に対し、試料の
挿入および取り出しが出来る非閉塞型の空隙であって、
少なくとも前記一次電子ビームの通過する領域およびそ
の近傍の磁界分布を乱さない空隙を設けたことを特徴と
する。
(作用) 上述した第一および第二発明のいずれの発明においでも
、試料室に対し、試料の挿入および取り出しができる、
非閉塞型の空隙であって、しかも、少なくとも一次電子
ビームの通過する領域およびその近傍の磁界分布を乱さ
ない空隙を、試料室の壁またはヨークの壁に設けた構造
であるので、試料室の窒またはヨークの壁を流れる磁束
は当該空隙で磁気抵抗を有するが、試料室内の一次電子
ビームの通過領域およびその近傍での磁束は電子レンズ
の中心軸従って一次電子ビームに対し軸対称性が保持さ
れる。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明の実施例につき説明する
。尚、以下参照する図面は、この発明が理解出来る程度
に各構成成分の大きざ、形状および配N関係等を概略的
に示しであるにすぎない。
第1図(a)および(1))は、この発明の電子ビーム
装置の説明に供する磁界型対物レンズと試料室とから構
成した構造体の一実施例を示す断面図および外観斜視図
である。この構造体は真空排気された室内に設けて使用
される。
M1図(a)および(b)において、100は通常の円
筒状の磁界型対物レンズ、120は磁性体から成る試料
室である。
この対物レンズ100および試料室120は、第8図で
説明した従来の対物レンズと同等の構成をしており、そ
の機能は同一であるので、詳細な説明を省略するが、各
構成成分については図中別符号を付して示す、102は
対物レンズの中心軸○と中心軸を一敗させて設けた円筒
状の上極、104は、中心軸Oに中心軸を有する貫通孔
106が設けられた板状の下極、108は、上極102
の上端側と結合し、下極104の周端縁と結合したヨー
ク(継鉄)および110は上極102の周囲に、ヨーク
108の内側に適当に設けた磁気コイルである。また、
試料室120は下極704!土壁とし、中心軸を対物レ
ンズの中心軸とする、円筒状の上側壁122と、円筒状
の側壁部および円板状の底壁からなる、断面がほぼU字
状の下側壁124とから主として戊っている。
この発明の実施例では、この試料室120v!構成する
上側壁122と下側壁124との間に、上側壁122と
下側壁124との間の間隙が試料室120の全周にわた
ってほぼ等しい、従って均一な空隙126を設ける。好
ましくは、この空隙126は対物レンズ100の中心軸
Oに直交する、ある面と平行面内に形成するのが良い。
そしてこの発明では、この試料室120を、この空隙1
26を介して被測定対象物である試料130を、試料室
120の外部から挿入して試料室120内の電子ビーム
(一次電子ビームという)132の照射が受けられる位
置に、セットし、また、その位置から試料室120外へ
とこの空隙126を介して引き出し出来るように、構成
する。第1図(a)において、矢頭の付いた矢印旦で試
料交換の際の試料の出し入れの方向を示す、この試料挿
入および交換の方向は、対物レンズ100の中心軸0に
対しほぼ垂直な面(水平面)内にある。
この均一な空隙126は電子ビーム132に対して軸対
称となるように試料室120の全周にわたって開けられ
ている。従って、試料室120は均一な空隙126によ
り上側壁122と下側壁124に完全に分離されている
ことになる。しかしながら、構造上、好ましくは適当な
非磁性材料から成る固定部品128で、この分離されて
いる試料室120の上側壁122と下側壁124とを2
〜3個所で部分的に固定するのが良い、しかし、この固
定部品128は非磁性体であるため、磁気的に見ると、
試料室120の上側壁122と下側壁124は均一な空
隙126によりほぼ完全に分離していることになる。
尚、第1図(a)中、二次電子検出器136は、既に述
べた従来周知の検出器を用いればよく、また、この検出
器1361Fr、一次電子ヒーム132の照射を受けで
試料130から発生する二次電子を検出できる試料室1
20内の適当箇所に設置し、この検出器136から外部
測定機器や電源への接続のためのケーブル138を、こ
の空隙126の領域のうち試料が通過しない領域(例え
ば反対側)を経で、試料室120の外部へと導出する。
この検出器136のケーブル138の導出のため、均一
な空隙126の間隔は、好ましくは、概ね1mm以上、
通常5〜10mmの大きざとするのがよい、均一の空隙
126の所では、磁気抵抗が増大するが、空隙の闇の大
きさは全周にわたって同じであるため、試料室120の
上側壁122、空隙126および下側W124を通る磁
束は全体として中心軸○に対し軸対称に流れる。
また、均一の空隙126の付近であって、空隙126か
らおよそその空隙の間隔より近い所に、他の磁性体が存
在しない限り、試料室120の上側壁122、空隙12
6および下側91241Fr通る磁束は乱れることがほ
とんどない、従って、試料室120内の、中心軸○に対
する磁界分布の軸対称性に間して見れば、上述した実施
例の試料室は、試料室の壁に空隙や開口部が全く存在し
でいない場合と、実質的に同じと考えられる。ざらに、
空隙126の間隔のバラツキが試料室120内の磁場の
軸対称性へ及ぼす影響は、単にそのバラツキの相対値が
効くのみであるにすぎないので、非常に少ないものとな
っている。
上述した説明から理解出来るように、この発明の第1実
施例では、磁気的に試料室120内の磁界分布の軸対称
性(厳密には、一次電子と−ムコ32の通過する領域で
の対称性)が達IIiされるので、一次電子ビーム13
2が非点収差を発生することがない、また、空隙126
を介して、試料室120内へ試料130を自由に設定で
きるので、M′t!Iの大きな試料でも交換が可能であ
る。
次に、この発明の第2実施例につき説明する。
第2図(a)および(b)はこの発明の第2実施例の説
明に供する、要部の断面図および外観斜視図である。こ
の実施例の構造体が第1図(a)および(b)で説明し
た構造体と相違する点は、対物レンズが試料室を内蔵し
た構造となっていることである。また、この実施例の特
色は試料を大きな角度で傾斜して試料室に設定する(図
中、−点破線で試料130!示しである)ことが可能な
構造とした点である。尚、第2図(a)および(b)に
おいて、第1図(a)および(b)に示した構fIi、
!Ii、分と同一の機能を有する構成成分には同一符号
を付して示すが、同一符号が付してあっても形が異なる
場合もある。
この実施例では、対物レンズ100としてインレンズタ
イプの磁界型対物レンズを用いる。この実施例では、試
料室1201Frヨーク108と、上極102と下極1
04とで主として形威し、その内径は試料の大きさより
も大きくしている。すなわち、試料の全部がヨーク内に
存在出来るようにしている。そして、対物レンズ100
!構成するヨーク108の全周にわたり、対物レンズ1
00の中心軸○に対しほぼ対称的に間隙の均一な空隙1
26を設け、このヨーク108を上側壁142と下側壁
144に2分割した構造となっている。
また、第1図(a)および(b)にも示した構造と同様
に、この空隙126の、2〜aWJ所に、非磁性材料で
構成した固定部品128を設けるのが好適である。
この第2の実施例では、この固定部品128によるヨー
ク108の上側壁142と下側壁144の固定精度は非
常に高いものが要求される。何故かと言えば、固定精度
が即、上・下極の軸精度を決定してしまうこと、しかも
その上に、後述するように、この上・下極の長さは非常
に長く、かつその先端部は鋭い円錐状となっているため
、もともと軸精度が非常に重要となっているからである
。さらに、この空隙126付近のヨークの形状は、試料
の傾斜の要求から比較的肉薄のバイブ状となっている。
従って、少しの軸ずれでも磁気抵抗が大きく変化してし
まうことになるからである。
この点が従来例(特開昭61−2249)のように試料
を傾斜させない構造(上・下極とも偏平形状、特に下極
は平坦)の場合と本質的に異なる所である。しかもこの
従来例のように大きな試料の一部(中心部)のみをヨー
クに挿入させるため、ヨークは磁気的のみならず、構造
的にも完全に上下に2分割しなければならない場合と本
質的に異なり、本実施例ではヨーク内径を試料の太きぎ
よりも大きくしたため、空隙126に2〜3箇所に構造
体を設置して、上側壁142と下側壁144v?つない
で一体とすることが可能となるのである。
すなわち、本実施例では、ヨークは磁気的には上下に2
分割されているものの、構造的には試料室を兼ねつつ一
体化されている。
試料室120中の、一次電子ビーム132の被照射位置
への試料130の設定および試料の交換は、この均一の
間隔の空隙126を通して矢印旦で示す方向に行なわれ
る。この空隙126の間隔は、この目的のため好ましく
は概ね1mm以上通常5〜10mmの大きざとするのが
よい、尚、この実施例においても、この空隙126も、
中心軸Oに対し垂直な面と平行な面内に形成するのが好
適である。
また、均一な空隙付近であって、空隙126からおよそ
その空隙の間隔より近い所に、他の磁性体が存在しない
限り、ヨークの上側壁142、空隙126および下側壁
144!流れる磁束は乱れることかほとんどない。そし
て、上極102と下極104間の磁束密度もほとんど減
少しない。
従って、対物レンズ100の中心軸0に対する磁場分布
の軸対称性に関して見れば、この発明の構造体は、ヨー
ク108に空隙や開口部が全く存在しでいない場合と同
等と考えられる。また、対物レンズ100の収束力(強
度)に関しても、ヨーク108に空隙や開口部を設けな
い場合とほとんど同等と考えられる。さらに、空隙12
6の間隔のバラツキに起因する、試料室120中での磁
場の軸対称性への影響は、単にそのバラツキの相対値が
効くのみであるにすぎないので、非常に少ないものとな
っている。
この第2実施例の構造体では、上極102と下極104
は上下方向に非常に長く伸びた形状となり、さらにそれ
ぞれの先端部は鋭い円錐状の形状とし、大型試料を少な
くとも456傾斜させたとき、試料130が上極102
.と下極104とに接触しない構成となっている。上極
・下極の長さの具体的数値としては、現状での半導体工
業の要求(試料の大きさ6インチ、傾斜45°)からす
ると、少なくとも100mm以上となる。特に、下極1
04は、図示していない試料130を載置するためのス
テージ(通常は非磁性材料で構成する)との接触を避け
るため、中央の貫通孔をなくしてより細くしてヨークの
底壁部に上極102側へ突出させている。下極の貫通孔
はなくても上極102および下極104間での磁場分布
が対物レンズ100の中心軸○に対し軸対称であれば、
レンズ機能を持つ。
この実施例においては、上極102、下極104の中心
軸○の方向の長さを長く構成する。
従って、上極102および下極104間での磁界を所要
の強度に保持するためには、上極]02および下極10
4:rの励磁力がより必要となるので、磁気コイル11
0を上・下2個所に設置した。この実施例の構造体によ
れば、上極102が長くなり、また試料130をヨーク
108で囲まれた試料室内で大きく傾けて設置して二次
電子の検出を行なうことが出来る構造であるので、二次
電子検出器136を対物レンズ100の上方に置いたの
では検出効率が大幅に低下してしまう、従って、この実
施例の構造体では対物レンズ100内のスペースが拡が
ったことの理由から、二次電子検出器136を対物レン
ズ100のヨーク108の内部に設置した。また、この
二次電子検出器用のケーブルは、第1図と同じく試料が
通過しない領域におけるこの空隙126を経て、試料室
120の外部へと導出する。この場合、二次電子134
は、対物レンズ100による磁場の影響で磁束の方向に
螺旋状軌道を描きながら上方へ進もうとする。そこで、
通常は、従来と同様に二次電子検出器136の先端に電
圧(ex、約10KV)を印加してこの検出器146と
試料130との間に静電界を形威し、この静電界によっ
て二次電子を二次電子検出器136に導き、二次電子を
検出できるようにしている。また、この静電界が一次電
子ビーム132にも影In与える恐れがあるが、二次電
子検出器136を傾斜させた試料130の、中心軸○と
の交差点にたてた法線に近い位置に設置しであるため静
電界が試料に平行に形成される。このため、この静電界
が一次電子ど−ムコ32に対する影響は非常に小ざくな
っている。
この第2実施例の構造体によれば、試料130は、ヨー
ク108に設けた空隙126を通しで矢印旦方向に沿っ
てヨーク108内の試料室120に挿入され水平状態で
図示していない試料載置用ステージに装着された後に、
試料室120内で一点破線で示すような状態に傾斜する
ようになっている。このためヨークの直径より大きな直
径の試料には適用できない、特に、傾斜させた状態で試
料130の全面を観察しようとする場合には、試料13
0の大きざをヨーク108の直径の半分以下とする必要
がある。
以上説明した通り、この発明の第2実施例の、試料室内
蔵型対物レンズの構造体によれば、次のようなメリット
がある。
まず、従来例の前者(磁性体により完全につながるよう
にした例)に対しては、 ■空隙に蓋を着脱したり、或いは、下極を着脱したりす
るための可動部がないため、構造が極めて簡単である。
そのためこの構造体の製造コストも安価であり、また、
この構造体の磁気的軸対称性の信頼性も優れたものとな
る。
■この構造体は、上述したような可動部を具えていない
ので、磁束の流れを均一4こすべき高い機械精度を必要
とせ・ずに磁気的軸対称性が達成できる。また、試料交
換のみでなく、二次電子検出器などのケーブルもこの空
隙を通すことができるため、この空隙以外に開口部を設
ける必要がない。
■この構造体のヨークは上側壁と下側壁に分かれるが、
可動部を具えておらず、また、ヨーク自体中心軸○に対
し軸対称形であるため、従来よりも、上・下極の中心軸
合わせの精度を出し易い。
■この構造体は、可動部を具えていないので、試料交換
に際し、可動部を動かす操作は必要なく、従って、試料
交換が容易かつ短時間に行なえる。
次に、従来例の後者(ヨークを構造的に完全に2分割し
、試料の一部をヨーク内に挿入させる例)では、 ■試料を大きく傾斜させることが出来る。
■試料が通過しない領域における空隙を利用して二次電
子検出器などをヨーク内に設置することが出来、二次電
子検出効率の低下を防ぐことが出来る。
■よ・下極の軸合せ精度が劣化せず、電子ビームを細く
絞ることが出来る。
次に、この発明の電子ビーム装置の第3実施例につき説
明する。
第3図(a)および(b)は、この発明の電子ビーム装
置の第3実施例の説明に供する、要部断面図および外観
斜視図である。この実施例の構造体は、試料130を傾
斜させた状態で試料130の観察が出来る点では第2実
施例と同じであるが、試料を傾斜させた状態で大口径試
料を全面観察できるように構成した点で第2実施例の構
造体と相違する。この実施例における構造体のヨーク1
08は、上述した第2実施例の場合と同様に、試料交換
のWAに、試料130が通過する均一の空隙126を具
えている。ざらに、この実施例では、この空隙126の
他に、ヨーク108の上側壁142に1個以上の例えば
3個の間隙が均一の補助空隙152.154および15
6を設けている。これらの均一な補助空隙152.15
4および156は、試料130を空隙]26を通して挿
入させた状態からある角度で傾けて試料130v!再設
定するためにそれぞれ設けた空隙である0例えば、水平
状態に設定された試料130t、その上面が対物レンズ
100の中心軸に対して所定の角度だけ傾斜させる。そ
して、この傾斜させた状態で、試料]30の一部分を補
助空隙152.154または156を通して移動させて
、試料]30の上面の所要箇所を中心軸○従って一次電
子ビームの照射位置にもたらして試料130の再設定を
行なう、この実施例では、これら補助空隙152.15
4および156は、試料]30の上面を中心軸○に対し
、好ましくは、60゜45゛および30”の角度で傾斜
させた場合にそれぞれ対応させて設けである。そして、
これら補助空隙152.154および156は、好まし
くは、中心軸Oの周りに、ヨーク108の上側壁142
全周にわたって或いは一部分にわたって設ける。また、
所要に応じて、これら補助空隙152.154および1
56に、固定部品128と同様な、非磁性材料からなる
固定部品を設けることが必要であることは言うまでもな
い。
また、試料130としては、ヨーク108の内径より若
干量さいものを使用する。試料130を傾斜させている
時は、試料130の中心とヨーク108の中心は一致さ
せている。そして、上述したように、試料130を30
°若しくは45°または60゛傾斜させた状態では、試
料1301Fr面内方向に平行に移動させることにより
、試料全面を観察することができる。一般に試料を連続
的に傾斜させて試料面を観察する必要はないので、この
ような特定角度の時のみ試料を全面観察可能としても、
実用上はほとんど問題はない。
従って、この第3実施例の構造体では、試料130を傾
斜させた状態で試料全面を観察する場合にも、試料13
0はその最大直径がヨーク108の内径より若干量さい
ものまで適用できる。また、全長が比較的長く、ヨーク
108内に納まらない二次電子検出器136やその他の
構成部品を、均一な補助空隙152.154およびまた
は156などを通して取り付けることもできる。
さらに、電子ビーム132が試料]30に照射されて、
試料130から放出されたX線160などのビームを均
一な補助空隙152等を通してヨーク108外に導くこ
ともできる。従来のX線マイクロアナライザーでは、X
線の取り出しを比較的小ざい穴から行なっていたため、
試料130から放出されたX線160のごくわずかな量
しか検出することができず、分析感度が非常に悪かった
。しかし、この実施例の構造体によれば、均一な補助空
隙152.154および156に沿った円環状(場合に
よれば、複数個の円環状)にX線を取り出すことができ
るので、円環状の結晶板(図示せず)あるいは検出器(
図示せず)と組み合わせることにより、分析感度の大幅
向上が期待される。また逆に均一な補助空隙を通してX
線等のビームを試料130に照射させることができる。
尚、上述した第3実施例の構造体において、上極102
、下極104および磁気コイル110を、これらが傾斜
させた試料と接触しないように、構威しである。
また、以上の例では補助空隙はすべてヨークの上側壁1
421このみ設けたが、必ずしもこれに限定される訳で
はない。例えば、試料を斜め下方へ大きく移動させる場
合、構成部品を下方より設置する場合は、当然ながら下
側v144に補助空隙を設ける必要がある。
さて、通常、インレンズタイプの対物レンズは、試料が
レンズ用磁界中に存在しているため、レンズの焦点距離
は非常に短くなっている。そのため、インレンズタイプ
の対物レンズは、レンズの収差が非常に小ざいものとな
り、従って、電子ビームを極めて細くすることができる
性質を有している。
しかしながら、インレンズタイプの対物レンズは、その
焦点距離が短いことにより、電子ビームを大きく偏向す
ることが困難である。そのため、従来、この対物レンズ
では低倍率の走査像が得られないなどの問題点がある。
また、上極は、一次電子ビームを通す貫通孔を有してい
るため下極に比べて大きなサイズとなっているので、試
料の傾斜角を大きくしようとすると、試料が上極と接触
してしまうW!UIIもある。そこで、従来は一次電子
ビームを大きく偏向する必要のある時のみ、或いは、試
料を大きく傾斜させる必要があるときのみ、収差vF−
犠牲にするけれども、試料の位置を下げて長焦点で対物
レンズを使うことも行なわれでいる。しかし、試料が下
極に接触しない範囲しか下げれないので、あまり効果を
期待できない。
第4図(a)および(b)は、この発明の電子ビーム装
置の第4実施例を説明するための、要部断面図および外
観斜視図である。この実施例の構造体は、第2図(a)
および(b)を参照して説明した第2実施例の構造体を
改良した例である。
この実施例では、インレンズタイプの対物レンズにおい
て、焦点距離を容易に変えることが出来る構造となって
いる。その他の点は第2実施例の場合と同等であるので
、その詳細な説明を省略する。この実施例の構造体では
、下極104のみが上下動するようになっており、下極
104とヨーク108の下側壁144との間には、リン
グ状の別の均一な補助空隙174が設けられている。
また、この実施例では、ヨーク108の下側壁144の
底部周辺に、下極104および試料130を載置するた
めのステージ176を、中心軸○fこ沿う方向に上下移
動させるための上下移動機構178を設けである。
この上下移動機構178は、例えば、ラック180.1
82とビニオン184とを組み合わせた構造とすれば良
い、この実施例の構造体によれば、これを構成する他の
構成成分よりも軽量である試料130と下極104のみ
が上下動するので、対物レンズ100の焦点距離の変更
を従来よりも迅速に行なえる。この均一な補助空隙17
4では、試料130の挿入および取り出しを行なわない
、そして、一次電子ビームのビーム径を絞って使うため
1こ対物レンズ100!短焦点レンズとして用いる場合
には、上下移動機構178を駆動させて試料130を点
線位置にもたらすと同時に、下極104を点線位置にも
たらす、また、低倍率で使うため、或いは試料を非常に
大きく傾斜させて使うために対物レンズ100を長焦点
レンズとして用いる場合には、上下移動機[178を駆
動して図中、実線で示す位置またはその付近に試料13
0および下極104を移動させればよい。
この移動の時に、上・下極間の軸が狂う可能性がある。
そのため、下極104の上端に原点マークを付けておき
、試料をはずして、この原点マークを二次電子像として
モニターテレビで観察して、この原点マークが画面中心
に来ていることを確認すればよい。
第5図(a)および(b)は、この発明の電子ビーム装
置の第5の実施例を説明するための、要部断面図である
。この実施例では第4の実施例と同じく焦点距離を容易
に変えることが出来る構造となっている。この実施例の
構造体では、上極102のみが上下動するようになって
おり、上極102とヨーク108の上側壁142との間
にはリング状の別の均一な補助空隙175が設けられて
いる。またこの実施例ではヨーク108の上側壁142
の上部周辺に上極102を、中心軸○に沿う方向に上下
移動させるために、第4の実施例と同様の上下移動機構
178を設けである。
この実施例の構造体によれば、上極102のみが上下動
するので、対物レンズ100の焦点距離の変更を上述し
た第4実施例の場合よりも迅速に行なえる。すなわち、
本実施例では、第4の実施例と比較して下極に比べよ極
の方が若干大きく、重いという問題があるものの、ステ
ージを動かさないでも良いというメリットがある。
対物レンズ100!短焦点レンズとして使用する場合は
、上極を点線位Itまで下げる。また長焦点レンズとし
で使用する場合は、上極も実線位置までに上げればよい
、上・下極間の軸出しの確認については第4の実施例と
同様に下極104に付けた原点マークを利用することが
出来る。
以上、磁界型対物レンズとしては、主に磁気コイルを使
用した電磁式として説明したが、これに限定されるもの
ではなく、この発明の上記第1〜第6実施例で説明した
構造体を永久磁石を使用した対物レンズに対しても、同
様に適用して好適である。ざらに、この発明は対物レン
ズに限らず、集束用、反射用等の一般の磁界型電子レン
ズにも適用して好適である。
上述した、この発明の各実施例の構造体においては、ヨ
ーク形状は円筒型としたが、必ずしも円筒型に限られる
訳ではなく、四角或いは六角型等の軸対称形状のもので
もよい、また均一な間隔の空隙126および補助空隙1
52.154および156は、対物レンズ100の中心
軸○従って電子ビーム132に対して軸対称となるよう
に設けているが、必ずしも幾何的に完全軸対称に設ける
必要はない0例えば、中心軸Oまたは電子ビーム132
に対して多少非対称に設けても良いし、ざらには斜めに
または階段状に均一ギャップを設けることも可能である
第6図(a)、(b)、(C)および(d)は、この空
隙126および補助空隙152.154および156の
変形例を概略的に示す要部斜視図である。
第6図(a)〜(d)は、試料室の璧またはヨークに設
けた空隙(補助空隙も含む)に着目して、これら空隙の
形態を代表して示しである。これらの形態を単独で、或
いは複合して使用することが出来る。第6図(a)は、
試料の出入口部分のみを中心軸○方向に間隔を広げた形
態の空隙190を示す、この空隙は中心軸○に対し非対
称である。第6図(b)は、中心軸0に対し斜めに設け
た空隙192を示す、この空隙192の間隔は均一とす
ることが出来る。この斜めの空隙1921こよれば、試
料を傾斜させて試料の挿入および取り出しが出来る。第
6図(C)は、階段的な空隙194の例を示し、中心軸
0の左右で段差を付けて空隙の半部194aおよび19
4bをそれぞれ設け、中心軸O上でこれら両半部194
aおよび194bを垂直方向の空隙部分194cで連結
した形態となっている。尚、空隙194の半部194a
は長焦点用の試料の挿入および取り出しに、また、半部
194bは短焦点用の試料の挿入および取り出しに用い
ることが出来る。第6図(d)は、中心軸○の周囲に部
分的に2個以上例えば3個の空隙部分196に等間隔に
分割して設けた状態を示す、従って、この場合には空隙
部分間には磁性材料の柱198が存在している。
いずれの形態の空隙であっても、磁束に対する磁気抵抗
の大きざを略同じとし、一次電子ビーム付近での磁場が
軸対称となるようfこすればよい。
また、第6図(d)に示す例のように、等間隔に2つま
たは3つに分割させて空隙を設けた場合には、上下のヨ
ークまたは試料室の部分が構造的のみならず、素材的に
も分離しないため(すなわちヨークの一部分を残在させ
て空隙を設けているため)、軸合わせ精度を出し易くな
る。ただし、空隙のない部分、すなわち、磁性材料の部
分が残っている柱の部分はより細い程、磁場の軸対称性
がよくなるのは明らかであり、実用的には軸合わせ精度
と磁界の対称性とのバランスよりこの柱の部分の大きさ
や本数等の設計値が決められる。
以上の説明では、図示した構造体は真空排気された室内
に設けて使用されるとしたが、必ずしもこれに限定され
ない、すなわちこの構造体の一部を真空室として使用す
ることも出来る0例えば空隙の所のみ非磁性体の部品で
!Iをすることも出来る。この場合は前述の例のように
磁性体の蓋ではないので、接触部の隙間の有無で磁束抵
抗が変化することもない、単に真空シールとしての性能
のみ持つていればよいため、非常に容易にこれを実施す
ることが出来る。
(発明の効果) 上述した説明からも明らかなように、この発明の電子ビ
ーム装置によれば、簡単な構造で、試料室内での磁気的
軸対称を達成し、一次電子ビームの非点収差の発生を抑
え、しかも、試料サイズの制限の少ないという利益を奏
し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)および(1))は、この発明の電子ビーム
装置の第1実施例の説明に供する、要部断面図および外
観斜視図、 第2図(a)および(b)は、この発明の電子ビーム装
置の第2実施例の説明に供する、要部断面図および外観
斜視図、 第3図(a)および(b)は、この発明の電子ビーム装
置の第3実施例の説明に供する、要部断面図および外観
斜視図、 第4図(a)および(b)は、この発明の電子ビーム装
置の第4実施例の説明に供する、要部断面図および外観
斜視図、 第5図は、この発明の電子ビーム装置の第5実施例の説
明に供する、要部断面図、 第6図(a)〜(d)は、空隙(補助空隙を含む)に着
目して、空隙の形態を説明するための部分的斜視図、 第7図、第8図および第9図は従来の電子ビーム装置の
説明に供する要部の概略断面図である。 100−・対物レンズ 102・一対物レンズの上極 104一対物レンズの下極 108−・対物レンズのヨーク 120−・試料室 122−・・試料室の上側壁 124・−試料室の下側壁 126−・均一の間隔の空隙 128−磁性材料の固定部品 130−・・試料、     132・・・一次電子ビ
ーム]34・−二次電子、   136−・・二次電子
検出器138−二次電子検出用ケーブル 142−・ヨークの上側壁 144−・ヨークの下側壁 152、154、156、1−74、175.190.
192.194.196・・・他の均一の補助空隙 164−・・可動機構、   178−・・上下移動機
構。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)磁界型電子レンズと、試料室とを有し、前記磁界
    型電子レンズは、中心軸を共有する上極、下極、ヨーク
    および磁界発生手段を具え、該試料室の壁を磁性材料を
    以って構成し、 該試料室を前記磁界型電子レンズの中心軸の延長上で、
    該磁界型電子レンズに隣接して設け、前記磁界型電子レ
    ンズの中心軸に沿って入射した一次電子ビームを該磁界
    型電子レンズによって制御して前記試料室内に設置した
    試料に照射させる構成の電子ビーム装置において、 前記試料室を構成する壁に前記試料室に対し試料の挿入
    および取り出しができる空隙であって、電子ビーム装置
    の動作時に、少なくとも前記一次電子ビームの通過する
    領域およびその近傍の磁界分布を乱さない空隙を設けた
    こと を特徴とする電子ビーム装置。
  2. (2)請求項1記載の電子ビーム装置において、前記空
    隙を前記試料室の全周にわたり設けたことを特徴とする
    電子ビーム装置。
  3. (3)請求項1記載の電子ビーム装置において、前記空
    隙の一個所以上に、非磁性材料からなる固定部品を固定
    させたことを特徴とする電子ビーム装置。
  4. (4)請求項1記載の電子ビーム装置において、前記空
    隙を、互いに等間隔で分離した二個以上の等しい長さの
    空隙部分で構成したことを特徴とする電子ビーム装置。
  5. (5)磁界型電子レンズを有し、 該磁界型電子レンズは、中心軸を共有する上極、下極、
    ヨークおよび磁界発生手段を具え、前記上極、下極およ
    びヨークは磁気回路を形成すると共に、その内側に試料
    室を画成しており、ヨーク内径が試料外径よりも大きく
    、上極および下極が長く伸びかつ先端が円錐状となって
    いて、直径が150mm以上の試料が45゜以上傾斜出
    来る構成となっており、そして 前記磁界型電子レンズの中心軸に沿って入射した一次電
    子ビームを該磁界型電子レンズによって制御して前記試
    料室内の上極と下極の間に設置した試料に照射させ、そ
    して、試料から放出された二次電子を検出するための二
    次電子検出器が前記ヨークの内側に設置している構成の
    電子ビーム装置において、 前記ヨークを構成する壁に、前記試料室に対し、試料の
    挿入および取り出しが出来る非閉塞型の空隙であって、
    少なくとも前記一次電子ビームの通過する領域およびそ
    の近傍の磁界分布を乱さない空隙を設けたこと を特徴とする電子ビーム装置。
  6. (6)請求項5記載の電子ビーム装置において、前記空
    隙を前記ヨークの全周にわたり設けたとともに、前記空
    隙の一個所以上に、非磁性体からなる固定部品を固定さ
    せたことにより、ヨークが磁気的には2分割しながら、
    構造的には、一体化して成っていることを特徴とする電
    子ビーム装置。
  7. (7)請求項5記載の電子ビーム装置において、前記空
    隙を、互いに等間隔で分離した二個以上の等しい長さの
    空隙部分で構成したことを特徴とする電子ビーム装置。
  8. (8)請求項5記載の電子ビーム装置において、ヨーク
    の全周または一部分にわたり、1個以上の補助空隙を設
    け、 該補助空隙は、前記試料を、該試料の一部分を該補助空
    隙を通すことにより、その観察されるべき面を前記中心
    軸に対して傾斜させた状態で、移動可能とする機能と、
    前記試料の観察データを得るための窓として機能とを兼
    ね具えている ことを特徴とする電子ビーム装置。
  9. (9)請求項5記載の電子ビーム装置において、前記空
    隙により2分割されたヨークの下側壁の底部に前記中心
    軸と同軸の貫通穴を設け、 前記下極を、該貫通穴を通り前記中心軸に沿った方向に
    上下移動する構造とし、前記下極および試料を前記中心
    軸に沿った方向に上下動させる上下移動機構を前記ヨー
    クの下側壁の底部に取り付けたことを特徴とする電子ビ
    ーム装置。
  10. (10)請求項5記載の電子ビーム装置において、前記
    空隙により2分割されたヨークの上側壁の上部に前記中
    心軸と同軸の貫通穴を設け、 前記上極を、該貫通穴を通り前記中心軸に沿った方向に
    上下移動する構造とし、前記上極を前記中心軸に沿った
    方向に上下動させる上下移動機構を前記ヨークの上側壁
    の上部に取り付けたことを特徴とする電子ビーム装置。
  11. (11)請求項9または10記載の電子ビーム装置にお
    いて、前記下極の上端部に位置を示す原点マークを付け
    、この原点マークの二次電子像を観察することにより、
    上極および下極の位置精度の確認を行なうようにしたこ
    とを特徴とする電子ビーム装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09102291A (ja) * 1995-10-05 1997-04-15 Nec Corp 対物レンズ及び荷電粒子ビーム装置
CN109585245A (zh) * 2015-01-30 2019-04-05 松定精度株式会社 荷电粒子线装置及扫描电子显微镜
JP2020009779A (ja) * 2016-08-02 2020-01-16 松定プレシジョン株式会社 荷電粒子線装置

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