JPH037337A - エアーバック用基布およびエアーバック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、自動車事故の際に乗員の安全を計る目的で使
用されるエアーバック用の基布の改良並びにこれを用い
たエアーバックに関する。

〈従来の技術〉 近年各種交通手段、特に自動車においては、乗員を事故
発生時に保護するためにエアーバックシステムが実用化
されつつある。

このエアーバックシステムに使用されるエアーバンクは
自動車等車輌の衝突時に所定値以上のショックがあった
ときに、起動装置沙く作動し、高圧ガス等で膨張展開し
て、クツション機能を発揮し、人命教助できるようにし
たものである。

かかるエアーバックに加工する前のエアーバック用基布
としては、従来は布帛の表面にポリクロロプレンゴムの
如きゴム系材料を塗布するか又は該ゴム系材料からなる
フィルムを積層して構成されたものであった。

このようなエアーバック用基布を袋状に加工するには、
該基布を所定の大きさに裁断し、周縁部を接着剤を使用
して貼り合わせたり、ミシンにより縫合して製造してい
た。

〈発明が解決しようとする課題〉 上記従来の技術のうち、基布を接着剤を用いて接着する
方法では、接着剤の塗布、乾燥工程に手間と時間がかか
り、このため製造コストが高くなる問題を有し、ミシン
により縫合する方法では作業性が悪く、時間がかかり、
これ又製造コストが高くなるという問題を有していた。

これに加え、従来のエアーバックは基布を構成するポリ
クロロプレンゴム層は布帛へ塗装後加硫を要し、かつ基
布相互を接着するには別に用意した接着剤を塗布し接着
する塗布接着工程を要するという課題を有していた。

本発明は上記の問題点を解決することを目的とするもの
である。

〈課題を解決するための手段〉 本発明の概要は、布帛の少なくとも片面に、プライマー
コート層を介してポリエステル系エラストマー層を積層
してなるエアーバック用基布と、同基布を用いその２枚
を所定の形状に裁断し、相互にポリエステル系エラスト
マー層が互に接するように重ね合され、その周縁部がヒ
ートシールされて袋状に接着加工されているエアーバッ
クである。

上記本発明のエアーハック用基布を構成する材料につい
て説明すると以下のとおりである。

布帛を形成する繊維としては綿、絹、麻等の天然繊維、
ナイロン６、６６、４６などのポリアミド繊維、パラフ
ェニレンテレツクルアミドおよび芳香族エーテルとの共
重合体で代表されるアラミド繊維、ポリアルキレンテレ
フタレートで代表されるポリエステル繊維、全芳香族系
ポリエステル繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維、超高
分子量ポリエチレンなどのポリオレフィン繊維、ポリオ
キシメチレン繊維、バラフェニレンサルフオン、ポリサ
ルフオンなどのサルフォン繊維、ポリエーテルエーテル
ケトン繊維、炭素繊維などが挙げられる。

その他はガラス繊維、セラミック繊維、金属繊維などの
無機繊維が単独にもしくは併用して使用することができ
る。

プライマーコート材料は織物とエラストマーとの接着性
を改善するための処理材で、織物の柔軟性をできるだけ
阻害せず、エラストマーの柔軟性に追従できるものが選
択される。その目的に好適な材料としてはポリウレタン
系樹脂、ポリエステル系樹脂からなる接着剤で、硬化剤
として脂肪族イソシアネート系もしくは芳香族イソシア
ネート系の二液硬化型接着剤（耐老化性；１２０℃、２
週間）が好ましい。上記ブライマーコート材料は布帛の
一方の面又は両方の面に、グラビア塗工又はリバース塗
工等により塗工される。このブライマーートが布帛に浸
透し過ぎたり、厚みが厚いと基布が硬くなり、製品たる
工％７りの折りた＼み性が悪くなる。最適塗布量は３〜
１０ｇ／イである。次にプライマーコート層に接して設
けられるポリエステル系エラストマーは、基布をヒート
シールし易く、後に可撓性と強靭性、耐老化性等を発揮
するために選定される。このポリエステル系エラストマ
ーとしては、例えば大日本インキ化学工業社製商品名グ
リラックスＥが好ましい。このポリエステル系エラスト
マーは、以下に述べるポリエステル系共重合体組成物で
ある。すなわちこの組成物は、ポリエステル共重合体（
Ａ）とカルボキシル基および／又はエポキシ基含有オレ
フィン共重合体（Ｂ）とを（Ａ）　／　（Ｂ）　＝９５
１５〜３０／７０（ｗｔ比）としたものであり、特開昭
６１−４０３５５号に記載されているように例えばアル
キレンテレフタレート単位を主体とする高融点ハードセ
グメントと脂肪族ポリエーテルおよび／又は脂肪族ポリ
エステルからなる低融点ソフトセグメントとのブロック
共重合体である。そしてその特性は引張強度、引裂強度
、耐寒性、耐摩耗性、耐屈曲性等に優れており、耐熱老
化性、耐加水分解性、高柔軟性を有するものである。ヒ
ートシール性のみならば一般に熱可塑性樹脂ならばよい
がエラストマーとしての性質が不十分であったり、耐熱
性が不十分である等の理由で採用し得ない。

基布の製造に当ってはポリエステル系エラストマーを押
出しラミネータで織物（布帛）のプライマーコート層に
接してフィルム状に押し出してラミネートして、エアー
バック用基布を得ることができる。そしてこの基布は所
定の形状に裁断した２枚を、互にポリエステル系エラス
トマー層が接するように重ね合せれば、その周縁部をヒ
ートシールにより容易に一体化してエアーバンクを形成
することができる。

以下、図面を参照しつつ説明すれば、第１図は本発明に
よる基布Ａを示し、■は布帛、２はその片面に設けたブ
ライマーコート層、３はその表面のポリエステル系エラ
ストマー層である。次に第２図に示すように、か＼る基
布Ａの２枚を所定形状Ａ−１，Ａ−２に裁断し、相互に
ポリエステル系エラストマー層を接触させて、周縁部を
ヒートシールし接合部４を形成すれば容易に本発明によ
るエアーハックが得られる。なお５は基布Ａ−２に設け
たガス注入口である。基布の接続構造は第３図により理
解されよう。

〈実施例〉 以下本発明の実施例について述べる。

実施例１ 厚さ２６０μｍのナイロン６６からなる平織状布帛を用
意し、その片面に下記の配合からなるプライマーコート
塗液を乾燥後の塗布量が５〜７ｇ／ｒｙｆとなるように
リバースロールコータにより塗布した。

しかる後、ポリエステル系エラストマー（大日本インキ
化学工業社製グリラックスＥ）を厚さ８０μｍとなるよ
うに押し出しラミネータにて前記プライマコート層の上
にラミネートして本発明の基布を作成した。かくして作
成した２枚の基布をヒートシーラーにて温度１９０“Ｃ
１圧力５０　ｋｇ　／　ｃｕｔで、３０秒ヒートシール
して本発明のエテトツクを得た。

実施例２ ポリエステル系エラストマーを５０μｍの厚さになるよ
うに塗布した外は、実施例１と同様にして本発明の基布
およびエアーバックを得た。

比較例１ 実施例１のポリエステル系エラストマーに代えてポリア
ミド系エラストマー（大日本インキ化学工業社製、Ａ−
３００）を用いた他は実施例１と同様にして比較用の基
布およびエアーバックを得た。

比較例２ 実施例１のポリエステル系エラストマーに代えて軟質ナ
イロンエラストマー（大日本インキ化学工業社製、Ｎ　
−１０００）を用いた他は実施例１と同様にして比較用
の基布およびエアーバ・ツクを得た。

比較例３ 実施例１のポリエステル系エラストマーに代えてクコロ
プレンゴムを用いた他は実施例１と同様にして比較用の
基布およびエアーバ・ツクを得た。

比較例４ 実施例１のポリエステル系エラストマーに代えてポリエ
チレン樹脂（三菱油化社製、ユカロンＬＫ−３０）を厚
さ８０μｍとなるように押し出しラミネータにて積層し
た他は実施例１と同様にして比較用の基布およびエアパ
ックを得た。

比較例５ 実施例１のポリエステル系エラストマーに代えてポリプ
ロピレン樹脂（三菱油化社製、ノーブレン）を厚さ８０
μｍとなるように押し出しラミネーターにて積層した他
は実施例１と同様にして比較用の基布およびエアパック
を得た。

前記した実施例及び比較例について特性を比較試験した
結果は次表に示すとおりである。なお測定方法は以下の
とおりである。

く測定方法〉 ■）布帛と樹脂層との接着強度・・・ＪＩＳ　Ｋ２ＳＯ
３による。

２）　ヒートシール強度・・・ＪＩＳ　Ｋ２ＳＯ３によ
る。

樹脂層面同志を重ね合せてヒートシールにて１９０℃、
５０ｋｇ／ｃ艷で３０秒間ヒートシールした後のヒート
シール強度。

３）　硬さ・・・ＪＩＳ　Ｐ８１２５（テーパー法）４
）折り曲げ性・・・基布１枚を折り曲げ、１０ｍｎφで
８０ｇのスチールバーの荷重を第４図の如く加えた時の
高さｈの値である。

〈発明の効果〉 上記比較試験の表から明らかなとおり、本発明によるも
のはいずれも接着強度、ヒートシール強度、硬さ、折り
曲げ性が優れているが、比較例１は硬さや折り曲げ性が
著しく悪く、比較例２はヒートシール強度、硬さ、折り
曲げ性が悪く、比較例３はヒートシール性が全く無く、
接着強度や硬さの点で劣り、比較例４は硬さが硬く、折
り曲げ性が悪く、比較例５は接着強度、ヒートシール強
度、硬さ、折り曲げ性がすべて劣っており、実用上問題
のあるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の基布の構造を示す断面図、第２図は本
発明のエアーバンクの構造を示す正面図第３図は第２図
の部分断面図、第４図は折り曲げ試験方法の説明図であ
る。 １：布帛 ２ニブライマ一コート層 ３：ポリエステル系樹脂層 ４：接合部

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）布帛の少なくとも片面に、プライマーコート層を介
   してポリエステル系エラストマー層が積層されているこ
   とを特徴とするエアーバック用基布。 ２）布帛の少なくとも片面に、プライマーコート層を介
   してポリエステル系エラストマー層が積層されてなり所
   定の形状に裁断されたエアーバック用基布２枚が、該ポ
   リエステル系エラストマー層相互が接するように重ね合
   され、かつその周縁部がヒートシールにより袋状に接着
   加工されていることを特徴とするエアーバック。