JPH0372888A - 抗酸菌分泌発現ベクター及び抗酸菌 - Google Patents

抗酸菌分泌発現ベクター及び抗酸菌

Info

Publication number
JPH0372888A
JPH0372888A JP2064310A JP6431090A JPH0372888A JP H0372888 A JPH0372888 A JP H0372888A JP 2064310 A JP2064310 A JP 2064310A JP 6431090 A JP6431090 A JP 6431090A JP H0372888 A JPH0372888 A JP H0372888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
antigen
dna
transformant
mycobacterium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2064310A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2903414B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Matsuo
和浩 松尾
Takashi Yamaguchi
隆司 山口
Akihiro Yamazaki
山崎 晤弘
Takeshi Yamada
毅 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to EP90305849A priority Critical patent/EP0400973B1/en
Priority to DE69027956T priority patent/DE69027956T2/de
Publication of JPH0372888A publication Critical patent/JPH0372888A/ja
Priority to US08/193,899 priority patent/US6015696A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2903414B2 publication Critical patent/JP2903414B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/195Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria
    • C07K14/35Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria from Mycobacteriaceae (F)
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ミコバクテリウム・ボビスBCG(以下BC
G菌と略記)を代表とする抗酸菌において、異種ポリペ
プチドを菌体外に分泌発現しうる分泌発現ベクターと該
ベクターで形質転換した形質転換体に関する。
〔従来の技術〕
抗酸菌の1種であるBCG菌はマクロファージ内でも増
殖可能な結核菌のうち、ウシ型結核菌を20年以上人工
培地上で継代培養して得られた弱毒株である。このBC
G菌は、細菌ワクチンの中では現在唯一の生菌ワクチン
として用いられている、毒性が極めて弱い、結核感染の
みならず一般に強い非特異的細胞性免疫増強作用(アジ
ュバント活性)がある、安価である等の特徴を有してい
る。
従って、遺伝子組み換え手法を用いてBCG菌に種々の
病原性細菌やウィルスの抗原性ポリペプチドを分泌発現
させることができれば、 ■安全性が高い ■持続性が期待される ■BCG菌自身のアジュバント活性により高いワクチン
活性を示すと期待される ■安価 である等のメリットを有する遺伝子組み換えBCG生ワ
クチンの開発が可能となる。現在、遺伝子組み換え生ワ
クチンの研究は、ベクターとして主に、ワタシニアウイ
ルスが広く用いられているが、強毒性のりバータントが
出現する危険性や、人に接種した際に脳炎を起こすこと
があるなどの欠点があり、実用化には程遠く、安全でア
ジュバント効果が期待できるBCG菌に注目が集まって
いる。
一方、遺伝子組み換えによる抗酸菌での外来遺伝子の発
現は従来形質転換系自体が確立されていない為に全く報
告されていなかったが、最近エレクトロポレーションに
よる形質転換系が確立された事により実現可能となった
(Proc、 Natl、 Acad。
Sci、 USA、 85.6987(1988)) 
、これは、ミコバクテリウム・フォルドウイータム由来
のプラスミドルA L5000 (FEMS Micr
obiol、 Lett、、 30.221(1985
) )をベースとし、大腸菌のベクターplJ666と
融合させた大腸菌−抗酸菌のシャトルベクターをエレク
トロポレーションによってBCGIやミコバクテリウム
・スメグマティスといった抗酸菌に導入するという系で
あり、大腸菌由来のカナマイシン耐性遺伝子(カナマイ
シンホスホトランスフェラーゼ遺伝子)が抗酸菌におい
て発現することが示された。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、ワクチンとしてより有効と思われる外来
ポリペプチド、例えばエイズウィルスのコア蛋白を抗酸
菌から分泌発現させる系はまだ開発されていない。
本発明の目的は抗酸菌特にBCG菌から異種ポリペプチ
ドを分泌発現させうる分泌ベクターと該ベクターにより
形質転換された形質転換体の提供に有る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はこのような目的を遠戚するべくなされたもので
あり、プロモーター配列、シグナルペプチドをコードす
るDNA塩基配列及び異種ポリペプチドをコードするD
NA塩基配列とが連結されたDNA塩基配列を有し、か
つ抗酸菌において複製可能ならしめる複製開始領域を含
むことを分泌発現するポリペプチド分泌発現ベクター及
びこのベクターで形質転換した形質転換体によって上記
目的を遠戚したものである。
本発明のベクターに組み込まれるプロモーター配列は、
抗酸菌のRNAポリメラーゼによって認識される転写開
始点から−35及び−10塩基対付近の配列が必須であ
る。これらの領域のコンセンサス配列は、抗酸菌につい
てはまだ決定されるには至っていないが、大腸菌のコン
センサス配列TTGACA (−35領域) 、TAT
AAT (−10領域)に類似した配列は抗酸菌におい
ても種々報告されている。
しかしながら、このコンセンサス配列とは全く異なる配
列を有する抗酸菌のプロモーターも存在するので、実際
に抗酸菌において、著量発現している遺伝子の−35及
び−10領域の配列をそのまま使用するか、その配列を
人工的に合成した合成りNAを用いることが望ましい。
シグナルペプチドをコードするDNA塩基配列は、蛋白
質が膜を通過して細胞の外に分泌されるために必須な2
0〜40ア藁ノ酸残基からなるペプチドをコードする配
列である。そのシグナルペプチドの構造的特徴は、N末
端に開始コドンATGに対応するM e tを有する、
N末端近傍に2〜3個の塩基性アミノ酸(Lys、 A
rg等)、そのうしろに15〜25個の疎水性アミノ酸
が続き、更にシグナルペプチドの切断点はAla、 C
;Iyなど側鎖の短いアミノ酸残基になっている等であ
る。この構造的特徴は種々の生物種において共通ではあ
るが個々のシグナルペプチドのアミノ酸配列及び塩基配
列は微妙に異なっているので、プロモーター配列と同様
に、実際に多量に抗酸菌の菌体外に分泌されている蛋白
質の遺伝子のシグナルペプチドをコードするDNA配列
をそのまま使用するか、その配列を人工的に合成した合
成DNAを用いることが望ましい。
前記のプロモーター配列及びシグナルペプチドをコード
するDNA塩基配列を含むDNA断片は、本発明者らが
既にBCGC集菌体DNAよりクローニングした分泌蛋
白質遺伝子〔α抗原(J、 Bacteriol、、 
170.3847 (1988)) 、M P B64
蛋白(Infect、 IIIImun、、 57.2
83 (1989)) 、MP B70蛋白(FEMS
 Microbtol、 Lett、、 58.273
(1989))又はミコバクテリウム・カンサシ染色体
DNAよりクローニングしたα抗原遺伝子より切出すこ
とができる。
その調製方法の例をミコバクテリウム・カンサシ由来α
抗原遺伝子のクローニングについて述べる。まず、ミコ
バクテリウム・カンサシの染色体DNAは鉛末らの方法
(J、Bacteriol、、 169.839(19
87) )に準じて調製できる。この染色体DNAの種
々の制限酵素による切断物をアガロースゲル電気泳動で
分画後BCG菌よりクローニングしたα抗原遺伝子又は
α抗原の部分アミノ酸配列から推定される塩基配列と相
補的な配列を有する合成オリゴヌクレオチドをプローブ
としてサザンハイブリダイゼーション(J、 Mol、
 Biol、、 98.503(1975) )を行う
ことにより目的のDNA断片を検出する。次いで電気泳
動により分画したこのDNA断片をゲルから抽出し、ク
ローニングベクター(例えばプラスξドpUc1B、p
BR322など)に導入したのち、ハナハンの方法(J
、 Mo1. Biol、。
166、557 (1983) )あるいは塩化カルシ
ウム処理によるコンピテントセル法により宿主細胞(例
えば大腸菌JM109株、18101株など)に導入し
て形質転換させDNAライブラリーを調製する。
このDNAライブラリーを形成するコロニーについて前
述のプローブを用いて常法に従ってコロニーハイブリダ
イゼーションを行い、目的のDNA断片のクローンを得
ることができる。かくして得られたクローン化DNA断
片について、メッシングらの方法(Nucleic A
c1ds Res、、9,309(1981))または
、マクサムらの方法(Metohds Enzym−o
l、。
65、499(1980) )によって塩基配列を解析
し、ミコバクテリウム・カンサシ由来のα抗原遺伝子の
全塩基配列を決定することができる。尚、このα抗原は
ミコバクテリウム・カンサシに特異的な抗原決定基を有
することが判明しているので、抗酸菌からの分泌発現の
マーカー遺伝子として利用できる。次に、決定した塩基
配列の中からα抗原のプロモーター及びシグナルペプチ
ドと推定される領域を適当な制限酵素により切出せばよ
い。
次に分泌発現させる異種ポリペプチドであるが、具体的
には大腸菌由来のβ−ラクタマーゼやヒトインターロイ
キン2に代表される高等動物由来の種々のホルモン、リ
ンホカイン、更にはエイズウィルスのコア蛋白などがあ
げられる。
また、たとえばミコバクテリウム・ボビスBCGを宿主
としてミコバクテリウム・カンサシ由来のα抗原を分泌
発現する場合は生産されるミコバクテリウム・カンサシ
由来のα抗原は異種ポリペプチドになる。
すなわち、宿主がミコバクテリウムという開底であって
も、別の種の微生物が分泌発現しているポリペプチドを
生産する限り、本発明の異種ポリペプチドの分泌発現に
該当する。
更に融合ポリペプチド、例えば大腸菌のβ−ラクタマー
ゼとヒトインターロイキン2の融合ポリペプチドも本発
明の異種ポリペプチドに該当する。
また宿主としてBCG菌を用いて分泌発現されるミコバ
クテリウム・カンサシ由来のα抗原とHIVi  ga
g抗原のB細胞エピトープの融合ポリペプチドも本発明
の異種ポリペプチドである。
これらの異種ポリペプチドをコードするDNA塩基配列
の取得方法としては、これらの異種ポリペプチドの遺伝
子がクローン化されたプラスミドからその実質的な配列
である構造遺伝子を適当な制限酵素で切り出すか又は構
造遺伝子を人工的に台底するという方法を用いればよい
抗酸菌において複製可能ならしめる複製開始領域は抗酸
菌で複製可能なプラスミドであれば特に制限されない。
例えば抗酸菌より分離されたプラスごドを用いればよい
。また、ミコバクテリウム・フォルドウイータム由来の
プラスξドpA、L5000に大腸菌のベクターplJ
666を融合させた大腸菌−抗酸菌のシャトルベクター
を利用することもできる。そのほか、例えばミコバクテ
リウム・フォルドウイータム由来のプラスミドI)AL
5000に大腸菌のベクターpBR322やpUc18
などを融合させた大腸菌−抗酸菌のシャトルベクターも
利用することもできる。
これらのDNA塩基配列の連結方法及び順序は、抗酸菌
で複製可能なプラスミドの複製開始に関与していない領
域の適当な制限酵素の切断部位に5゛から、プロモータ
ー配列を含むDNA断片、シグナルペプチドをコードす
るDNA塩基配列を含むDNA断片、異種ポリペプチド
の構造遺伝子を含むDNA断片の順に、DNAリガーゼ
により連結する。
このような抗酸菌分泌発現ベクターの構築には、様々な
抗酸菌種より分離され、抗酸菌において複製可能な複製
開始領域を有するプラスミドを使用することができる。
好ましくはそのプラスミドと大腸菌で複製可能な複製開
始領域を有するプラスミド(例えばpBR322、pU
c18など)とを融合し、抗酸菌及び大腸菌において発
現可能な薬剤耐性マーカー遺伝子を付与したものが良い
。例えば、カナマイシン耐性及びクロラムフ玉ニコール
耐性遺伝子を有するスナツパ−らのベクターpIJ66
6−pA L5000 (Proc、 Natl、 A
cad、 Sci、 USA、 85゜6987 (1
98B) )があげられる。次に、上記プラス壽ドの適
当なりローニングサイトに抗酸菌において機能しうるプ
ロモーター及びシグナルペプチドをコードする遺伝子を
含むDNA断片、望ましくは、実際にBCG菌などの抗
酸菌から著量分泌されている蛋白質(例えばα抗原、M
PB64蛋白、MPB70蛋白など)のブローモーター
及びシグナルペプチドをコードする遺伝子を含むDNA
断片を導入し、さらに、そのシグナルペプチドの下流に
種々の異種ポリペプチドをコードするDNA断片を必要
に応じて合成アダプターを用いて導入することにより、
異種ポリペプチドを分泌発現ベクターを構築することが
できる。
本発明のポリペプチド分泌発現ベクターを抗酸菌に導入
することによってこのポリペプチドの分泌能を付与する
ことができる。導入方法としては、例えばスナツパ−ら
の方法(Proc、 Natl、 Acad、。
Sci、、 USA、 85.6987(1988))
に準じて6.25KV/cm以上の電場強度によるエレ
クトロポレーションにより宿主に導入し、形質転換体を
得ることができる。宿主の抗酸菌としては、分泌発現さ
れる異種ポリペプチドとの関係もあるがBCG菌、結核
菌、非定型抗酸菌などの遅育抗酸菌の他に、くコバクテ
リウム・スメグマティスなどの速育抗酸菌も使用できる
が、いずれの場合もニトロソグアニジンなどの変異剤処
理や紫外線照射などによりリストリクジョンマイナスと
なった変異株を用いることが望ましい。
次に、得られた形質転換体を好気性培地中で培養するこ
とにより、培養上清に異種ポリペプチドを分泌発現させ
ることができる。培養方法は宿主に用いた抗酸菌を培養
する公知の方法に従って行うことができる。培養後は必
要により産生されたポリペプチドを公知の方法に従って
分離精製すればよい。
この形質転換体をワクチンとして使用することができる
。その場合、必要により加熱、ホルマリン処理等によっ
て活性を低下させてから使用してもよい。形質転換体を
浮遊させる媒体には生理食塩水、リン酸緩衝液等を使用
すればよく、濃度は約0.01〜0.8モル/i!、程
度でよい。
〔作用] 本発明で得られた分泌発現ベクターにおいて、プロモー
ター配列は、シグナルペプチドと異種ポリペプチドの融
合ポリペプチドのメツセンジャーRNAが抗酸菌のRN
Aポリメラーゼによって台底されるために必須である。
また、シグナルペプチドをコードする配列は、融合ポリ
ペプチドとして発現したシグナルペプチドと異種ポリペ
プチドのうち、異種ポリペプチドのみを抗酸菌の細胞質
膜を通過させ、菌体外に分泌させるために必要不可欠で
ある。このような作用によって異種ポリペプチドの構造
遺伝子が、抗酸菌において発現し、分泌されるわけであ
る。さらに、複製開始領域のDNAは、本ベクターが抗
酸菌が分裂・増殖すると同時に複製して娘細胞に受けつ
がれ、娘細胞においても異種ポリペプチドが分泌発現す
るために必須である。
[実施例] 以下に本発明を実施例により更に具体的に説明する。な
お、本発明においては下記の略号を使用する。
A:アデニン、C:シトシン、Gニゲアニン、T:チミ
ン、DNA:デオキシリボ核酸、dCTP:デオキシシ
チジン三リン酸、EDTA :エチレンジアミン四酢酸
、Kb:キロ塩基、SDS ニドデシル硫酸ナトリウム
、S S C70,15M塩化ナトリウム、0.015
Mクエン酸ナトリウム(pH7,0)緩衝液、TE:1
0mMトリス−塩酸、1 mM EDTA(pH8,0
)緩衝液、IPTG :イソブロビルーβ−D−チオガ
ラクトシド、X−gal : 5−ブロモ−4−クロロ
−3−インドリル=β−D−ガラクトピラノシド 実施例1 分泌発現ベクターの調製 ■ミコバクテリウム・カンサシ由来のα抗原遺伝子を含
むDNA断片の調製 ミコバクテリウム・カンサシATCC12478株をソ
ートン培地(組成:アスパラギン0.4%、クエン酸0
.2%、クエン酸ナトリウム0.28%、リン酸カリウ
ム0.05%、硫酸マグネシウム0.05%、クエン酸
第1鉄アンモニウムo、oos%、グリセリン6%)1
1!、中にて37°Cで培養し、対数増殖期の菌体を遠
心分離により集菌した。得られた菌体を10mM )リ
ス−塩酸(pH8,0)、1mMEDTAバッファー(
以下、TEと略記)5mlに懸濁し、リゾチーム5■を
加えて37°Cで15分間インキュベートした。次いで
これに10%SDS水溶液0.5 dを加えたのち、フ
ェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール=25
:24:1の混合液6mで3回抽出し、得られた水層に
エタノール1011!i!を加え、沈澱するDNAをガ
ラス棒に巻きとった。このDNAをTE6、6 dに溶
解し、塩化セシウム7g、エチジウムプロ≧ド(5■/
d)水溶液0.7−を加えて溶解した。該溶液を遠心チ
ューブ(米国ベックマン社製、クイックシールチューブ
)中に入れ、60.00Orpmにて6時間遠心して染
色体DNAのバンドを遠心チューブの上方より採取した
。このDNA溶液をTEに対して透析・脱塩して精製ミ
コバクテリウム・カンサシ染色体DNAを得た。
次に、既にクローニングしたBCG菌のα抗原遺伝子の
Leu”=GIn”9に対応する0、8KbPstl断
片をサブクローニングしたプラス・ξドI)P−1(J
、 Bacteriol、、 170.3847(19
88)) 20pgを制限酵素PstIとXholで完
全消化して1%アガロースゲル電気泳動にて分画した。
これをDE−81ペーパー法(J、 Bacterio
l、、 170.3847(1988))にて490b
pと310bpのPst I −Xho I断片を回収
し、フェノール及びクロロホルムで2回ずつ抽出し、2
.5倍容量のエタノールを加えて沈澱させた。この沈澱
を減圧乾燥後TE20peずつに溶解し、その12pe
にニックトランスレーションキット(宝酒造製)の10
倍濃度バッファー4 pl、酵素溶液1 pR及び〔α
−”P)dCTP (アマジャム製、3,000Ci/
m mol) 10pεと蒸溜水13μeを加えた反応
混合物を15°Cで2時間反応させた。反応終了後、フ
ェノールで1回抽出したのち水層を集め、これに仔牛胸
腺DNA溶液(1mg/Wi) 30pQ、3M酢酸ナ
トリウム1apeを加、え、さらにエタノールを加えた
。生じた沈澱を集め、TE100μeに溶解してff!
p標識プローブ(プローブA : 490bp断片、プ
ローブB:310bp断片)を調製した。
次に前記、染色体D N A 3 pgを制限酵素Kp
nIで完全消化して0.8%アガロースゲル電気泳動に
て分画した後、常法(J、 Mol、 Biol、、9
8.503(1975) 3によりナイロンメンブラン
フィルタ−(NEN社製、Gene 5creen P
lus)にサザントランスファーLDNA結合フィルタ
ーを調製した。
このフィルターをハイブリダイゼーション溶液〔5倍濃
度のデンハルト溶液(0,1%フィコール400.0.
1%ポリビニルピロリドン、0.1%ウシ血清アルブミ
ン)、5倍濃度の5SC10,1%SDS溶液及び仔牛
胸腺DNAIQμg/成]中に浸し、上述した32P標
識プローブ20p2を加え、58°Cで16時間静置し
た。2倍濃度5SC−0,1%SDS溶液中、室温で1
0分間の振盪洗浄を行った後、0.1倍濃度5SC−0
,1%SDS溶液中、60“Cで20分間の洗浄を4回
繰返し行った。洗浄後フィルターを室温で乾燥させ、オ
ートラジオグラフィーを行い、5.5KbのKpnI断
片を検出した。
この断片をクローニングするために、ミコバクテリウム
・カンサシ染色体DNA20μgをKpnlで完全消化
したのち、0.8%アガロースゲル電気泳動により分画
した。次いで、5゜0〜6.3にbの範囲の断片をDH
−81ペーパー法により回収し、フェノール・クロロホ
ルム処理、エタノール沈澱後TE20pjに溶解した。
その4 AとpU C18/Kpn I切断物0.2 
pg(2ul)と、DNAライゲーションキット(宝酒
造製)のA溶液38μl、 B溶液6μeの混合物を1
6°Cで30分間反応させた。反応液20μeをE、c
oliJM109コンピテントセル(宝酒造)100μ
eに加えOoCで40分間次いで42°Cで90秒間次
いでOoCで5分間静置したのち、し−ブロス培地(組
成:バクトトリブトン1%、酵母抽出物0.5%、塩化
ナトリウム0.5%、グルコース0.1%)500a+
!を加えて37°Cで1時間静置した。この培養液の1
部を採り、アンピシリン50pg/pg、 0.1mM
 IPTG、 0.004%X−galを含むL−寒天
プレー) (L−ブロス+1.5%寒天)に塗布し、3
7°Cで16時間培養してアンピシリン耐性でかつβ−
ガラクトシダーゼ活性を保持しない白色コロニー200
個が得られた。このコロニーに対して常法(Metoh
ds Enzymol、68.379(1979) )
に従ってプローブA及びBを用いたコロニーハイブリダ
イゼーションを行って1個のポジティブクローンを得た
。このクローンからプラスミドを抽出し、pKA52と
した。
pKA52を種々の制限酵素で切断してサザンハイブリ
ダイゼーションで解析した所、ミコバクテリウム・カン
サシ由来のα抗原遺伝子は2.0KbFIincI!断
片上に存在すると推測された。そこで、この断片を単離
・精製し、pUc18のtlincIIサイトにサブク
ローニング(プラスξドpKAH20)L、ジデオキシ
法による塩基配列決定法(Pro、 N、 A。
S、USA、 74.5463 (1977))により
塩基配列を決定し、ミコバクテリウム・カンサシの培養
液より精製したα抗原のN末端アミノ酸配列に対応する
塩基配列の存在を確認した。第1図に全塩基配列とそれ
より演鐸されるアミノ酸配列を示し、予測されるプロモ
ーター配列を−35、−10と記した。
■大腸菌β−ラクタマーゼ遺伝子を含むDNA断片の調
製 第3図に示すようにプラスミドルU C18(10pg
)をApaL Iで切断して生ずる1、2KbのApa
L I断片を上述したDB −81ペーパー法及びフェ
ノール・クロロホルム処理、エタノール沈澱にて単離・
精製し、TE20affiに溶解した。一方、β−ラク
タマーゼのThr4〜AIa′7に対応し、ApaL 
Iサイトと旧ncIIサイトをつなぐアダプターを構成
するオリゴヌクレオチド: 5’ AACGCTGGTGAAAGTAAAAGAT
GCTGAAGATCAGTTGGG3’5’ TGC
ACCCAACTGATCTTCAGCATCTTTT
ACTTTCACCAGCGTT3’2種をそれぞれ自
動DNA合或合成装置国、アプライドバイオシステムズ
社、370A型)で台底した。
ジメトキシトリチル基以外の保護基を除去し、逆相中圧
カラムクロマトグラフィー(条件: C−18−シリカ
ゲルカラムを用い、移動相として100mM )リエチ
ルアミンアセテートバッファ−(pH7,0) 中、ア
セトニトリルからなる濃度勾配液を用いる)で精製した
。次いで、80%酢酸でジメトキシトリチル基を除去し
た後、逆相11PLc(条件二YMCPACK AM−
314005カラムを用い、移動相として100mM 
)リエチルアミンアセテートバッファ−(pH7,0)
中、アセトニトリルからなる濃度勾配液を用いる)で精
製し凍結乾燥した。かくして得られた2種の合成オリゴ
ヌクレオチドをそれぞれ250pmolずつ採り、キナ
ーゼ反応バッファー(50mM )リスー塩酸バッフy
   (pH7,5)、10mM塩化マグネシウム、1
01ジチオスレイトール、1mMATP)中、15単位
のポリヌクレオチドキナーゼを用いて37°Cで1時間
反応させた。それぞれの反応混合物から50pmolず
つを混合し、70°Cで5分間加熱した後徐冷すること
によりアニーリングさせて、塩基配列5’ −AACG
CTGGTGAAAGTAAAAGATGCTGAAG
ATCAGTTGGG−3’3”−TTGCGACCA
CTTTCATTTTCTACGACTTCTAGTC
AACCCACGT−5’からなるオリゴヌクレオチド
アダプターを得た。
このアニーリング混合物約40pmolと上記1.2 
KbApaL I断片溶液2 pl! (0,5μg)
とpUclBの旧ncII切断物約0.1μgを■で述
べたと同様にしてDNAライゲーションキットにて連結
し、プラスミドpUCLAC−1を得た。このプラスミ
ド10pgをHincIIで切断して生ずる1、3Kb
のHincll断片を同様に単離・精製しフェノール・
クロロホルム処理、エタノール沈澱後、TE20μeに
溶解し、β−ラクタマーゼ遺伝子断片を得た(Thr’
より下流の構造遺伝子を含む)。
■ミコバクテリウム・カンサシ由来α抗原分泌発現ベク
ターの構築 大腸菌−抗酸菌シャトルベクターplJ666pA L
5000 (5pg)を制限酵素Kpnlで消化し、6
5’C5分間熱処理して酵素を失活させた後、エタノー
ル沈澱を行った。沈澱を乾燥後、50mM ) +Jス
・塩酸バッファー(pH8,5) 192μeに溶解し
、アルカリホスファターゼ(E、 ’colt C−7
5)  4 ae (2U)を加えて65°Cで一時間
静置する。さらにアルカリホスファターゼ4μeを加え
一時間静置後、フェノール、クロロホルム処理、エタノ
ール沈澱し、TE20allに溶解してベクター溶液と
した。一方、■で調製したプラスミドpKAH20由来
の2.OKb Hinc■断片の両側にKpnlリンカ
−(宝酒造製)をライゲーションした後、Kpnlで切
断して得られる2、OKbのKpnl断片を調製し、そ
の0.2 #gと上述のベクター溶液1ag(0,1a
g)をDNAライゲージジンキットを用いて連結し、ミ
コバクテリウム・カンサシ由来のα抗原の分泌発現ベク
ターpIJK−1を得た。このベクターの構築を第2図
に示した。
■大腸菌由来β−ラクタマーゼ分泌発現ベクターの構築 既にクローニングした、BCG菌の分泌型抗原タンパク
質MPB70の遺伝子(FEMS旧crobiol。
Lett、、 273−276(1989))を含む3
.6Kb Sal I断片をSmalで切断して生ずる
0、8Kb SmaI断片に、プロモーター及びシグナ
ルペプチドをコードする領域が含まれるので、この断片
を上述したDE−81ペーパー法で精製し、その0.3
μgとpUclBのSma■切断物0.1 pgとをD
NAライゲーションキットにより連結したL H,co
li JM109コンピテントセルに形質転換し、形質
転換体から組み換えプラス藁ドを調製することにより0
.8Kb Sma I断片をサブクローニングしたプラ
スミドを得、p S ma800と名付けた(第3図参
照)。このプラスミド5μgを制限酵素NotIとHi
nc IIで切断し、3.4にbのNotl−Hinc
ll断片をDH−81ペーパー法にて精製した。
この断片にはMPB70のプロモーター及びシグナルペ
プチド30アミノ酸のうちの、29ア稟ノ酸をコードす
る領域が含まれ、シグナルペプチドの残り1アミノ酸残
基に対応する遺伝子を欠いていた(第3図)。
次に、■で調製したβ−ラクタマーゼの構造遺伝子のう
ち、Thr’より下流の配列を含んでいる1、3Kb旧
ncII断片をMPB70のシグナルペプチドの下流に
連結するため、シグナルペプチドのC末端のAlaとβ
−ラクタマーゼのHis’=C1u3に対応する配列を
補い、Not Iサイトと旧ncI[サイトを連結しう
るアダプターを調製した。即ち、オリゴヌクレオチド: 5’ −GGCCGCACACCCAGA−3′及び5
′−TCTGGGTGTGC−3”の2種のオリゴヌク
レオチドを■と全く同様にして合成・精製及びキナーゼ
反応・アニーリングを行い、塩基配列 5’−GGCCGCACACCCAGA−3’3’ −
CGTGTGGGTCT−5’からなるアダプターを得
た。このアダプター約40pmolと上記3.4Kb 
Not I −1(inc U断片0.1pgと1.3
Kb HincI[断片0 、3 pgをDNAライゲ
ーションキットにより連結し、MPB70のシグナルペ
プチドの直後にβ−ラクタマーゼの完全な構造遺伝子が
連結されたプラスミドpLAc70を得た(第3図)。
pL A C7C70(20pをSmalと旧ncII
で完全消化して生ずる2、IKb Sma I −H1
ncII断片をDE−81ペーパー法で単離・精製し、
その0.3μgを■と同様にKpnlリンカ−とをライ
ゲーションにより連結した後、KpnIで切断して末端
をKpnIサイトとした2、 IKbの断片を■で調製
したp I J 666−pA L5000をKpnI
で切断後、脱リン酸処理したベクター0.1μgとDN
Aライゲーションキットを用いて連結し、大腸菌由来の
β−ラクタマーゼの分泌発現ベクターplJLAc70
を得たく第3図)。
実施例2異種遺伝子のBCG菌からの分泌発現のミコバ
クテリウム・カンサシ由来α抗原のBCG菌からの分泌
発現 ミコバクテリウム・ボビスBCG東京株をアルブミン・
デキストロースコンプレックスと0.05%Tween
80を含むMiddlebrook 7 H9培地(以
下7H9培地と略記) (Difco製)8d中中子7
Cで振盪培養した。0Dsq。が0.1に達した時点で
遠心分離により集菌し、エレクトロポレーションバッフ
ァー(7mMリン酸ナトリウム/272mM  マニト
ールpH7,2,0、5%Tween80)  0.8
 rdに懸濁した。このBCG菌溶液溶液施例1■で調
製したα抗原分泌発現ベクターpIJK−1(Iμg)
を加え、エレクトロポレーションキュベツトに入れO′
Cで10分間静置したのち、500μ秒、電場強度7.
0OOV/cmの矩形波で、エレクト・ロボレーション
を行った(品性製作所製、電気的細胞融合装置5SH−
1型を使用)。
エレクトロポレーション後、Ce1lをO′Cで10分
間静置し、7H9培地0.8蔵を加えて37°Cで2時
間静置した。これを10pg/dのカナマイシンを含む
7HIO寒天(Difco製)プレートに塗布し、37
°Cで30日間培養したところ100コロニー/pgD
NAの形質転換体が得られた。
形質転換体をソートン培地5M!(10!1g/dのカ
ナマイシンを含有)中、37゛Cで21日間静置培養し
た後、ξリボワフィルター(0,45即)により菌体を
除去した培養上清1成を採取し、10%トリクロロ酢酸
水溶液1成を加えてO″Cで20分間静置した。
12.000回転で10分間遠心分離し、沈澱した蛋白
を冷アセトンで洗浄したのち減圧乾燥した。この沈澱を
5O5−ポリアクリルアミドゲル電気泳動用サンプルバ
ララフ   (60mM )リス、2%SDS、5%2
−メルカプトエタノール、10%グリセロール、0、1
%ブロモフェノールブルー〕20pe中で95°C5分
間加熱することによって溶解し、レムリの方法(Nat
ure 227.680(1970) )に従った、5
OS−ポリアクリルアミド平板ゲル電気泳動法と、ウェ
スタンプロット法により解析した。得られた結果を第4
図に示す。図中、レーン1はα−抗原、レーン2はpl
JK−1/BCG菌、そしてレーン3はprJ666−
pA L5000/B CG菌の各培養上清について得
られたものである。また、図に現われている30 K 
Da付近のバンドはごコバクテリウム・カンサシ由来の
α抗原である。α−T (M、 tuberculos
is由来の精製α抗原)で吸収した抗α−K (M、K
ansasii由来の精製α抗原)抗体を用いたウェス
タンプロット分析においてp I J 666−pA 
L5000を取得するBCG菌ではポジティブバンドが
見られないのに対しく第4図、レーン3)plJK−1
を取得するBCG菌(Mycobacterium b
ovisBCG Toky。
(plJK−1))では、精製α−に抗原とほぼ同じ分
子量の位置に軍ジティブバンドが認められ(第4図、レ
ーン2)ミコバクテリウム・カンサシ由来のα抗原がB
CG菌から分泌発現していることがわかった。
■大腸菌由来β−ラクタマーゼ遺伝子のBCG菌からの
分泌発現 ■と同様に実施例1■で構築したβ−ラクタマーゼ分泌
用ベクターplJLAc701μgを用いてBCG菌に
エレクトロポレーションで形質転換した。得られたカナ
マイシン耐性の形質転換体をソートン培地50d中、3
7℃で21日間培養後、菌体をミリボワフィルター(0
,45n)で除いた。培養上清に硫酸アンモニウム28
.05gをゆっくりと撹拌しながら加えて溶解し、4°
Cで一晩静置した。次いで、沈澱した蛋白を遠心分離し
、100mMリン酸カリウムバッファー(p)17.0
)  5 dに溶解したのち、同じバッファーに透析し
て脱塩を行い、粗酵素液を調製した。
この粗酵素液の一部を用いてベンジルペニシリンの分解
反応を行い、240nmの吸光度の減少によってβ−ラ
クタマーゼ活性を測定した所、同様にしてp I J6
66−pA L5000を保持するBCG閑の培養液か
ら調製した粗酵素液では活性がほとんどないのに対して
p I J 1ac70の方では高いβ−ラクタマーゼ
活性があることがわかった。そこで、粗酵素液1成を■
と同様にトリクロロ酢酸沈澱して蛋白を回収し、5O5
−ポリアクリルア旦ドゲル電気泳動を行った所、β−ラ
クタマーゼの理論分子量29.000の位置に顕著なバ
ンドが認められ、大腸菌由来β−ラクタマーゼがBCG
菌から分泌発現していることがわかった。
実施例3異種遺伝子(融合蛋白質)のBCG菌からの分
泌発現 ■ミコバクテリウム・カンサシ由来α抗原−HIV−1
gag抗原のB細胞エピトープ融合蛋白質の分泌ベクタ
ー構築 まず、旧v−1(エイズの原因ウィルス)のgag抗原
のpl?蛋白質のB細胞エピトープのうち、ケごコン社
製抗HIV−1p17モノクローナル抗体によって認識
されるエピトープの8アミノ酸Glu′2−Leu−A
sp−Arg−Trp−Glu −Lys −IleI
9をコードし、かつミコバクテリウム・カンサシ由来α
抗原のAla”’〜A 1g2115の部分をコードす
る配列を含み、末端にPstI及び旧ndI[Iサイト
と同じ粘着末端を持つDNA断片を台底した。即ち、5
’ −GGGCGAGCTGGACCGGTGGTGG
GAGAAGATCGCC−AGCCTGGGCGCC
CGCTGA−3’ (49mer)及び5’ −AG
CTTCAGCGGGCGCCCAGGCTGGCGA
TCTTCTCCCACCGGTCCAGCTCGCC
CTGCA−3’ (57mer)の2種のオリゴヌク
レオチドを実施例1−■と同様にして台底・精製及びキ
ナーゼ反応、アニーリングを行い、目的のDNA断片を
台底した(第5図参照)。
次に、ミコバクテリウム・カンサシ由来α抗原遺伝子を
含む上述のpKAT−120(5pg)をPstlとH
tndI[Iで完全に消化して得られる4、 OKbの
Pstl−HindIIl断片をDB−81ペーパー法
で精製し、その0.1μgと上記HIV−1のエピトー
プに対応するDNA断片Q、lpmolをDNAライゲ
ーションキットにより連結した。これをE、coli 
JM109コンピテントセルに形質転換し、形質転換体
から組み換えプラスミドを調製することにより、ミコバ
クテリウム・カンサシ由来α抗原のGln”’とAla
”’の間にHIV−1gag抗原pl?蛋白質のB細胞
エピトープ8アミノ酸、即ちGlu −Leu−Asp
−Arg−Trp −Glu −Lys −I leが
挿入された融合蛋白質の遺伝子を有するプラスミドpK
AH21を得た(第5図)。
このプラスミドの旧ndI[完全消化物0.1pgと、
実施例1−■と同様に台底・精製及びキナーゼ反応、ア
ニーリングを行って調製した下記の塩基配列5’ −A
GCTTGGTACCA−3’3’−ACCATGGT
TCGA−5’を有する化学合成Kpnlリンカー0.
1pmolをDNAライゲーションキットにより連結し
、E、coli JM109コンピテントセルに形質転
換した。得られた形質転換体から調製した組み換えプラ
スミド10μgをKpnIで完全に切断して生じる1、
 4 KbのKpnl断片をDE−81ペーパー法にて
精製し、TE20μeに熔解して、融合蛋白質遺伝子断
片溶液とした。
一方、大腸菌・抗酸菌シャトルベクターpIJ666−
pA L5000 (5μg)を制限酵素Kpnlで完
全に消化した後、脱リン酸処理した上述のベクター溶液
0.1.gと上記融合蛋白質遺伝子断片溶液1μeをD
NAライゲーションキットを用いて反応させ、ミコバク
テリウム・カンサシ由来α抗原−HIV−1gag抗原
p17蛋白質のB細胞エピトープ融合蛋白質の分泌ベク
ターp I J K HIV−1を得た(第5図参照)
■ξミコバクテリウムカンサシ由来α抗原−HIV−1
 gag抗原のB細胞エピトープ融合蛋白質の分泌発現 実施例2−のと全く同様にして、上記plJK)IIV
−1でBCG菌東京株を形質転換し、形質転換体BCG
18HIV (Mycobacterium bovi
s BCG Toky。
(pIJK HIV−1))を得た。
この形質転換体をソートン培地100d (10μg/
mlのカナマイシンを含有)中、37°Cで28日間静
置培養した後、遠心により菌体を除去した培養上清に硫
酸アンモニウム56.1gをゆっくりと撹拌しながら加
えて溶解し、4°Cで一晩静置した。次いで、沈澱した
蛋白を遠心分離し、100mMリン酸カリウムバッファ
ー(pH7,0) 5 mlにン容解した。その1 m
llを採取し、10%トリクロロ酢酸水溶液1−を加え
てO′Cで20分間静置したのち、12000回転で1
0分間遠心分離し、沈澱した蛋白を冷アセトンで洗浄し
たのち減圧乾燥した。
この沈澱を実施例2−■と同様にして5DS−ポリアク
リルアミドゲル電気泳動法とウェスタンプロット法によ
り解析した。得られた結果を第6図に示す。図中、レー
ン1,5はミコバクテリウム・カンサシ由来のα抗原、
レーン2.6はベクターp I J 666−pA L
5000を有するBCG菌、レーン3.7はベクターp
IJK−1を有するBCG菌、レーン4.8はへ’) 
タールI J K )IIV−1を含有するBCG菌(
BCG18HIV)の各培養上清について得られたもの
で、レーン1〜4は、抗α−に吸収抗体(抗ミコバクテ
リウム・カンサシ由来のα抗原に対する抗体の略称)を
、レーン5〜8は抗IHV−1pl?モノクローナル抗
体(ケ稟コン社製)を−次抗体として用いたウェスタン
プロットの図である。
抗α−に吸収抗体を用いた場合、ネガティブコントロー
ルのp I J 666−pA L5000/ B C
G菌ではポジティブバンドが見られないのに対しplJ
K、1/BCG菌及びp I J K HIV4/B 
CG菌ではポジティブなバンドが認められた(レーン3
.4)。
一方、抗開V−I P17モノクローナル抗体を用いた
場合、p I J K HIV−1/B CG菌のみに
α−にとほぼ同じ分子量の位置にポジティブバンドが認
められ(レーン8)、ミコバクテリウム・カンサシ由来
α抗原とHIV−1gag抗原p17蛋白質のB細胞エ
ピトープの融合蛋白質がBCG菌から分泌発現している
ことがわかった。このBCG形質転換体はAIDSワク
チンとしての使用が可能である。
〔発明の効果〕
本発明により提供される抗酸菌分泌発現ベクターは、エ
イズ、マラリア、らいなどの難病の原因となる種々のウ
ィルスや病原性細菌・原虫の抗原性ポリペプチドをマチ
ュアーな形で或いは融合蛋白としてBCG菌から分泌発
現させることによる遺伝子組み換えワクチンの開発に利
用することができる。それからまた、将来、BCG菌由
来の抗原蛋白の中で、結核菌感染に対する主たる防御抗
原として働いている蛋白質が発見されれば、この蛋白質
遺伝子を分泌ベクターに組み込み、BCG菌、に導入す
ることによってワクチン効果の増強されたBCGワクチ
ンの開発が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ミコバクテリウム・カンサシのα抗原遺伝子
の塩基配列と推定されるアミノ酸配列を示し、線で囲っ
た部分がシグナルペプチドの領域である。第2図はミコ
バクテリウム・カンサシのα抗原の分泌発現ベクターp
lJK−1の構築を示す図である。第3図は大腸菌β−
ラクタマーゼの分泌発現ベクターpIJLAc70の構
築を示す図である。第4図は、ごコバクテリウム・カン
サシ由来のα抗原の分泌を確認するウェスタンプロット
法での分析データーである。第5図は融合ポリペプチド
である旦コバクテリウム・カンサシ由来α抗原−HIV
−1gag抗原p17蛋白質のB細胞エピトープの分泌
発現ベクターpl JK IIIV−1の構築を示す。 第6図は融合ポリペプチドであるミコバクテリウム・カ
ンサシ由来α抗原−HIV−1gag抗原p17蛋白質
のB細胞エピトープが分泌されていることを確認するウ
ェスタンプロット分析の結果である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)プロモーター配列、シグナルペプチドをコードす
    るDNA塩基配列及び異種ポリペプチドをコードするD
    NA塩基配列とが連結されたDNA塩基配列を有し、か
    つ抗酸菌において複製可能ならしめる複製開始領域を含
    むことを特徴とする抗酸菌において発現するベクター
  2. (2)プロモーター配列及びシグナルペプチドが抗酸菌
    由来のものである請求項(1)記載のベクター
  3. (3)請求項(1)又は(2)記載のベクターで形質転
    換した形質転換体
  4. (4)宿主がミコバクテリウム・ボビスBCGであるこ
    とを特徴とする請求項(3)記載の形質転換体
  5. (5)ミコバクテリウム・カンサシ由来のα抗原を分泌
    発現する請求項(4)記載の形質転換体
  6. (6)大腸菌由来のβ−ラクタマーゼを分泌発現する請
    求項(4)記載の形質転換体
  7. (7)ミコバクテリウム・カンサシ由来のα抗原とヒト
    免疫不全ウィルス1型(以下HIV−1と略する)ga
    g抗原p17蛋白質のB細胞エピトープの融合蛋白を分
    泌発現する請求項(4)記載の形質転換体
  8. (8)融合蛋白がミコバクテリウム・カンサシ由来α抗
    原の279番目のGlnと280番目のAlaの位置の
    間にHIV−1gag抗原のp17蛋白質のB細胞エピ
    トープに対応するアミノ酸配列であるGlu−Leu−
    Asp−Arg−Trp−Glu−Lys−Ileが挿
    入されている請求項(7)記載の形質転換体
  9. (9)宿主がミコバクテリウム・スメグマティスである
    ことを特徴とする請求項(3)記載の形質転換体
  10. (10)ミコバクテリウム・ボビスBCG由来のα抗原
    を分泌発現する請求項(9)記載の形質転換体
  11. (11)請求項(3)記載の形質転換体を含有するワク
    チン
  12. (12)形質転換体の宿主がミコバクテリウム・ボビス
    BCGであり、分泌発現する蛋白がエイズウィルスのコ
    ア蛋白又はミコバクテリウム・カンサシ由来のα抗原で
    ある請求項(11)記載のワクチン
JP2064310A 1989-05-31 1990-03-16 抗酸菌分泌発現ベクター及び抗酸菌 Expired - Fee Related JP2903414B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP90305849A EP0400973B1 (en) 1989-05-31 1990-05-30 Mycobacterial secretory expression vectors and transformants
DE69027956T DE69027956T2 (de) 1989-05-31 1990-05-30 Sekretorische Expressionsvektoren für Mycobakterien sowie Transformanten
US08/193,899 US6015696A (en) 1989-05-31 1994-02-09 Mycobacterial secretory expression vectors and transformants

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13585589 1989-05-31
JP1-135855 1989-05-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0372888A true JPH0372888A (ja) 1991-03-28
JP2903414B2 JP2903414B2 (ja) 1999-06-07

Family

ID=15161351

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2064310A Expired - Fee Related JP2903414B2 (ja) 1989-05-31 1990-03-16 抗酸菌分泌発現ベクター及び抗酸菌

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6015696A (ja)
JP (1) JP2903414B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996004009A1 (fr) * 1994-07-29 1996-02-15 Ajinomoto Co., Inc. Vaccin b.c.g. de recombinaison secretoire contre le sida
US5885580A (en) * 1994-07-29 1999-03-23 Ajinomoto Co., Inc. Anti-AIDS secretory recombinant BCG vaccine

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6471967B1 (en) 2000-04-17 2002-10-29 The Regents Of The University Of California Recombinant intracellular pathogen vaccines and methods for use
US6924118B2 (en) * 2000-04-17 2005-08-02 The Regents Of The University Of California Recombinant intracellular pathogen immunogenic compositions and methods for use
US8383132B2 (en) * 2003-10-16 2013-02-26 The Regents Of The University Of California Immunostimulatory recombinant intracellular pathogen immunogenic compositions and methods of use
DK2206514T3 (da) 2003-10-16 2014-04-22 Univ California Rekombinante intracellulære patogene immunogene sammensætninger og metoder til anvendelse
EP2890790A1 (en) 2012-08-31 2015-07-08 Laboratorios Del. Dr. Esteve, S.A. Mycobacterium comprising expression vector with two auxotrophic selection markers and its use as vaccine

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5279960A (en) * 1984-07-05 1994-01-18 Enzon Corp. 25 KD coccidial antigen of eimeria tenella
US4880626A (en) * 1985-01-18 1989-11-14 Mcmichael John Immunotherapeutic methods and compositions for the treatment of diseases of viral origin, including acquired immune deficiency syndrome
US5019384A (en) * 1986-06-30 1991-05-28 Massachusetts Institute Of Technology Immunonodulating compositions and their use
US5591632A (en) * 1987-03-02 1997-01-07 Beth Israel Hospital Recombinant BCG
US5504005A (en) * 1987-03-02 1996-04-02 Albert Einstein College Of Medicine Of Yeshiva University Recombinant mycobacterial vaccine
EP0681026A1 (en) * 1987-03-02 1995-11-08 Whitehead Institute For Biomedical Research Recombinant mycobacterial vaccine
US5294441A (en) * 1987-06-04 1994-03-15 Washington University Avirulent microbes and uses therefor: salmonella typhi
US4965197A (en) * 1987-06-12 1990-10-23 Massachusetts Institute Of Technology Coryneform expression and secretion system
US5001230A (en) * 1988-02-18 1991-03-19 Schering Corporation T cell activation markers
US5725798A (en) * 1991-12-27 1998-03-10 Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. Carboxylate compounds, liquid crystal materials liquid crystal compositions and liquid crystal elements

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996004009A1 (fr) * 1994-07-29 1996-02-15 Ajinomoto Co., Inc. Vaccin b.c.g. de recombinaison secretoire contre le sida
US5885580A (en) * 1994-07-29 1999-03-23 Ajinomoto Co., Inc. Anti-AIDS secretory recombinant BCG vaccine

Also Published As

Publication number Publication date
JP2903414B2 (ja) 1999-06-07
US6015696A (en) 2000-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Aldovini et al. The uraA locus and homologous recombination in Mycobacterium bovis BCG
US5922583A (en) Methods for production of recombinant plasmids
US4865974A (en) Bacterial methionine N-terminal peptidase
KR890003083B1 (ko) 테트라시클린 내성 유전자를 함유한 플라스미드, 이로 부터 유도된 dna단편, 및 이 dna단편을 함유한 미생물 및 이들의 제조방법
Egeter et al. Catabolite repression mediated by the catabolite control protein CcpA in Staphylococcus xylosus
DE69430246T2 (de) Rekombinante tetc-fusionsprotein enthaltene impfstoffzusammensetzungen
JP2000135092A (ja) オリゴペプチド反復単位を有する大ポリペプチド
HU205386B (en) Process for expressing cloned lysostaphin gene and for producing dna fragment containing the gene, expression vector and transformed host cell
US5358868A (en) Genetic detoxification of pertussis toxin
Donohue et al. Cloning and expression of the Rhodobacter sphaeroides reaction center H gene
WO1991018101A1 (fr) Procede de production d'une proteine
KR100338894B1 (ko) 백신조성물
US5013662A (en) Bacterial methionine n-terminal peptidase
US5866403A (en) Homologously recombinant slow growing mycobacteria and uses therefor
JPH0376580A (ja) 大腸菌発現ベクターとそれを利用した抗ウイルス性タンパク質の製造方法
WO1999016858A1 (en) Expression control sequences
RU2105812C1 (ru) Полипептид, обладающий уратоксидазной активностью, фрагмент днк, обеспечивающий экспрессию полипептида с уратоксидазной активностью (варианты), вектор экспрессии, содержащий фрагмент днк, обеспечивающий экспрессию полипептида с уратоксидазной активностью (варианты), штамм, экспрессирующий полипептид, обладающий уратоксидазной активностью (варианты), способ получения полипептида, обладающего уратоксидазной активностью
JPH0372888A (ja) 抗酸菌分泌発現ベクター及び抗酸菌
EP0400973B1 (en) Mycobacterial secretory expression vectors and transformants
US6777202B2 (en) Recombinant expression of S-layer proteins
Rule et al. Overproduction and nucleotide sequence of the respiratory D-lactate dehydrogenase of Escherichia coli
JPS5951793A (ja) 新規クロ−ニングビヒクル
JPS60260598A (ja) ポリペプチドの製造方法
JPH04182498A (ja) ポリペプチド
Terawaki et al. Importance of the C terminus of plasmid Rts1 RepA protein for replication and incompatibility of the plasmid

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees