JPH037120Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、プレスのスライド駆動機構に関す
る。

プレスのスライド駆動機構としては、第４図に
示すように、駆動軸１の両端から動力を取り出
し、これによつてスライド２を駆動するようにし
たタイプのものが知られている。このタイプのス
ライド駆動機構では、駆動軸１の両端に駆動力伝
達歯車３が取付けられ、駆動軸１はその両端部近
傍において軸受４によつて支持され、駆動軸１の
両軸受４間にベルト５によつて原動機６に連結さ
れたフライホイール７が取付けられている。フラ
イホイール７にはコンビネーシヨン形クラツチブ
レーキ８が組み込まれている。駆動力伝達歯車３
は中間軸９の中間歯車１０にかみ合わされてい
る。中間軸９とクランク軸１１には相互にかみあ
わされた一対の大小主歯車１２，１３がそれぞれ
設けられている。クランク軸１１はコネクテイン
グロツド１４によつてスライド２に連結されてい
る。

ところで上述のタイプのスライド機構では、ベ
ルトが切断したときにこれを交換するには、駆動
軸から軸受、駆動力伝達歯車を分解して取り外
し、その後に駆動軸の軸端から新しいベルトを通
してフライホイールに装着していた。そのために
分解・組立およびその後の調整作業に膨大な時間
を必要とし、プレス本来の使命である生産性に大
きな支障を来たしていた。

この考案の目的は、上述のタイプのスライド駆
動機構において、ベルト交換を短時間でなしうる
プレスのスライド駆動機構を提供することにあ
る。

この考案によるプレスのスライド駆動は、駆動
軸の両端から動力を取り出し、これによつてスラ
イドを駆動するように駆動軸の両端に駆動力伝達
歯車が取付けられ、駆動力軸はその両端部近傍に
おいて軸受によつて支持され、駆動軸の両軸受間
に、ベルトによつて原動機に連結されたフライホ
イールが取付けられたプレスのスライド駆動機構
において、上記ベルトの交換用予備ベルトを備え
ており、予備ベルトは駆動力軸の両軸受間の部分
に通された状態でフレームに支持されているもの
である。

この考案によれば、原動機と、フライホイール
を連結したベルトの交換用予備ベルトを備えてお
り、予備ベルトは駆動力軸の両軸受間の部分に通
された状態でフレームに支持されているので、ベ
ルト交換に際して軸受などを分解する必要がな
く、そのまま予備ベルトをフライホイールに装着
することができ、したがつてベルト交換を短時間
で行なうことができる。

以下、この考案の実施例について第１図から第
３図を参照して説明する。図面を通じて、同一部
分は同一符号で示されている。

第１図から第３図は、上述のプレスのスライド
駆動機構の駆動軸とその周辺部の詳細を示す。

この考案によるプレスのスライド駆動力機構
は、上述のプレスのスライド駆動力機構におい
て、原動機６とフライホイール７を連結したベル
ト５の交換用予備ベルト１５を備えており、予備
ベルト１５は駆動軸１の両軸受４間の部分に通さ
れた状態でフレーム１６に支持されている。両軸
受４もまたフレーム１６に支持されている。

フライホイール７およびクラツチブレーキ８は
ともにその上半部がそれぞれカバー１７，１８に
よつて覆われている。そしてクラツチブレーキ・
カバー１８にはベルト収納部１９が設けられてお
り、これに複数の予備ベルト１５が収納されてい
る。

クラツチブレーキ・カバー１８は、骨組部材２
０および金網２１によつて全体としてフライホイ
ール・カバー１７がわの一面全部が開放された軸
方向を厚みとする中空半円盤状に形成されてい
る。このカバー１８の他面底部中央には下向きコ
形の切り欠き部２２が設けられている。このカバ
ー１８は、詳しくは図示しないがボルト・ナツト
などによつてフライホイール・カバー１７と一体
的に連結されるとともに、フレーム１６に取付け
られている。

ベルト収納部１９は、横断面外向きコ形に形成
されたものであつて、クラツチブレーキ・カバー
１８の開放面がわから最も奥まつた部分に内周面
に対して予備ベルト１５の通過しうる一定の隙間
をあけて点溶接されている。そしてベルト収納部
１９から予備ベルト１５が外れないように、ベル
ト収納部１９の開口縁にそつて適当な間隔をおい
てクラツチブレーキ・カバー１８とともに貫通孔
２３，２４があけられるとともに、各貫通孔２
３，２４に針金２５が差し通されている。針金２
５はクラツチブレーキ・カバー１８に巻き付けら
れている。

ベルト５が切断したときには、針金２５をほど
いてベルト収納部１９から予備ベルト１５を取り
出し、これをフライホイール７と原動機６のプー
リ間に巻き掛ければよい。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図はこの考案の実施例を示し、
第１図は正面図、第２図は側面図、第３図は第２
図の−線にそう部分拡大断面図である。第４
図は従来例を示す概略配置構成図である。 １……駆動軸、２……スライド、３……駆動力
伝達歯車、４……軸受、５……ベルト、６……原
動機、７……フライホイール、１５……予備ベル
ト、１６……フレーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動軸１の両端から動力を取り出し、これによ
   つてスライド２を駆動するように駆動軸１の両端
   に駆動力伝達歯車３が取付けられ、駆動軸１はそ
   の両端部近傍において軸受４によつて支持され、
   駆動軸１の両軸受４間に、ベルト５によつて原動
   機６に連結されたフライホイール７が取付けられ
   たプレスのスライド駆動機構において、上記ベル
   ト５の交換用予備ベルト１５を備えており、予備
   ベルト１５は駆動軸１の両軸受４間の部分に通さ
   れた状態でフレーム１６に支持されているプレス
   のスライド駆動機構。