JPH0367415B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は婦人科検診、肛門科検診等に使用され
る検診台に関するものである。

（従来の技術及びその問題点） 斯種検診台は、基台上に寝台を昇降可能に配備
し、該寝台には一対の脚載せ部材が配備されてい
る。

患者は寝台に開脚姿勢で仰向きに乗り、脚載せ
部材に大腿部が固定される。

診察室は、患者の腹部まで降ろされたカーテン
によつて患者スペースと診察側スペース仕切られ
るが、検診台はカーテンの真下に設置されてお
り、患者が検診台に乗り降りするとき、診察側か
らの視線にさらされ、又、場合によつては受診姿
勢のまま待たされることがあり、羞恥心、不安感
に苛まれる。

更に、患者自らが寝台に乗つて仰向け姿勢をと
ることは、妊産婦にとつて負担が大きい。

（問題点を解決する為の手段） 本発明は、患者は座り台に座るだけで、自ら動
くことなく、受診姿勢をとることが出来、又、診
察側の準備が整つた状態で、診察の正味の時間だ
け下半身を医師に見せることの出来る検診台を明
らかにするものである。

本発明の検診台は、基台１上に平行する垂直面
内に夫々平行リンク２１，２１からなる一対のア
ーム２の基端を枢止して、アームの自由端が枢止
部２０を越えて前後に回動可能に且つ回動駆動装
置５に連繋して配備し、各アームの自由端側のリ
ンク２１，２１を枢止連結する連結板２２上にア
ームの回動面と平行する面内で回動可能に座り台
３を取付け、該座り台３は背板３１及び一対の脚
載せ部材４，４を具え、座り台３にアーム上に支
持された回動駆動装置６を連繋している。

（作用） アーム２を後方に倒した状態、即ち座り台３が
下降した待機位置にて、患者を座り台３に座ら
せ、脚載せ部材４に脚を載せる。

アーム２の駆動装置５を作動させ、アーム２を
前方に回動させる。座り台３は上昇しつつ前進
し、アーム４の垂直姿勢時に座り台３は最高位に
達し、その後は下降しながら前進する。

患者が診察高さに達すれば、アーム２の回動を
停止する。

次に座り台３の駆動装置６を作動させ、座り台
３を後方に倒す。

これによつて患者は、座り台３に座るだけで、
受診姿勢をとることが出来る。

尚、アーム２の駆動装置５と、座り台３の駆動
装置６を同時に作動させることにより、座り台３
を前進させつつ、後方に倒すことも出来、又、座
り台３の駆動装置６を先に作動させることによつ
て、座り台３を倒してから前進させることも出来
る。

（本発明の特有の効果） 座り台３は昇降のみならずアーム２基端の枢止
部２０を中心として、該枢止部２０の前後に回動
するため、患者側スペース８２と診察側スペース
８３を仕切るカーテン８に接近して患者側スペー
ス８２に検診台を設置すれば、患者は診察側スペ
ース内にて誰にも見られることなく診察台に座る
ことができる。

医師の診察準備が整つてから、座り台３を移動
せしめて、患者の下半身をカーテン８の下から診
察側に移動させるから、患者は検診側の医師や看
護婦と視線を合わせることなく受診できる。しか
も、患者は内診の正味の時間だけ下半身を診察側
に見せるだけで済むので、羞恥心や不安感は軽減
される。

更に、患者は座り台３に座るだけで、自ら動く
必要なく受診姿勢をとることが出来、従来の様
に、自ら寝台に開脚姿勢で仰向きに寝て検診姿勢
をとるものに比べて、患者の肉体的、精神的な負
担は少なくて済む。

（実施例） 第１図の如く、診察室はカーテン８によつて患
者側スペース８１と診察側スペース８２に仕切ら
れており、カーテン８に接近して患者側スペース
に検診台が設置されている。

検診台は、基台１の両側に一対のアーム２の基
端を枢止して、枢止部２０を中心として、該アー
ムを枢止部２０の前後に回動可能に配備し、アー
ム２の自由端側にアーム２の回動とは無関係に垂
直面内で回動可能に座り台３を取り付けて構成さ
れる。

座り台３は、患者９の腰から頭までを支える背
板３１と該背板３１の下端に前方に向けて一対の
脚載せ部材４，４を開閉可能に前方に向けて突設
して構成される。

背板３１と脚載せ部材４の成す角度は100〜
110°である。

各脚載せ部材４は尻部から膝裏までを載せる載
せ部材本体４１と、該本体４１を支持する支え部
材４２によつて形成される。

第５図の如く、各支え部材４２は長尺杆４３と
短尺杆４４を約120°の角度にて一体に連接して形
成され、互いの短尺杆４４，４４の先端が重なり
合う様に、連接部を背板３１の下端に穿設した枢
軸４８，４８によつて回転自在に枢止される。

各支え部材４２の長尺杆４３上に載せ部材本体
４１が取り付けられる。

一方の支え部材４２の短尺杆４４には軸４５を
突設し、他方の支え部材４２の短尺杆４４には長
孔４６を開設して該軸４５を摺動可能に嵌める。

上記両支え部材４２の長尺杆４３，４３の間が
バネ４７にて連繋され、載せ部材本体４１が閉じ
る方向に付勢される。

背板３１の下部には、バネ４７に抗して載せ部
材本体４１，４１間を開く開閉駆動装置７が配備
されている。

実施例の開閉駆動装置７は油圧シリンダ装置７
１であつて、支え部材４２の短尺杆４４の後方に
ピストンロツド７２を短尺杆４４側に向けて配備
し、ピストンロツドの先端には短尺杆４４を前方
に押圧する押圧板７３を具えている。

両支え部材４２，４２の長尺杆４３はほぼ平行
に保持されているが、ピストンロツド４３が突き
だされると、両支え部材４２の短尺杆４４が押圧
されて、バネ４７に抗して支え部材４２が開き、
支え部材４２上の脚載せ部材本体４１，４１の間
も開く。

上記座り台３の背板３１には、背面の下部両側
に下向きＬ字状の取付け板４９，４９が穿設さ
れ、両取付け板の下端間が連結バー４０にて連結
される。

上記座り台３を支持する一対のアーム２，２は
共に平行リンク２１，２１にて形成され、リンク
２１の下端が基台１に枢支され、リンク２１の上
端が連結板２２にて枢支連結されている。

リンク２１，２１の中央部は繋ぎ板２３にて接
続され、繋ぎ板２３の一端は一方のリンク２１に
軸２３ａにて枢支され、他端は長孔２３ｂを開設
して該長孔に他方のリンク２１に突設した軸２３
ｃを摺動可能に嵌めている。

両アーム２の繋ぎ板２３の中央部を連結棒２４
にて連結し、該連結棒にアームの回動駆動装置５
を連繋する。

実施例の駆動装置５は油圧シリンダ装置であつ
て、シリンダ５１の基端を基台１の後端に枢支
し、ピストンロツド５２を連結棒２４に枢支連結
している。

ピストンロツド５２が突き出されると、両アー
ム２，２は同時に前方に回動する。

両アーム２，２の上端の連結板２２，２２を前
方に延長し、延長端を前記座り台３に突設した取
付け板４９，４９の上端に枢軸２７にて枢支連結
する。

座り台３に、回動駆動装置６を連繋する。

回動駆動装置は油圧シリンダ装置６１であつ
て、前記アーム２の両連結板２２，２２の間を連
接板２５にて接続し、該板の中央部に下向きに一
対の支持板２６，２６を突設し、支持板間に油圧
シリンダ装置６を垂直面内で回動可能に支持し、
ピストンロツド６２を前記座り台３上の連結バー
４０に枢支連結する。

シリンダ装置６１のピストンロツド６２が突き
出されると、枢軸２７を中心に座り台３は後方に
倒れる。

座り台３の背板３１と基台１との間に蛇腹式の
カバー１１が取り付けられている。

然して、アーム２を後方に倒した状態、即ち座
り台３を下降させた位置にて、脚載せ台に尻部と
脚部を載せて患者９を座らせる。

アーム２の駆動装置５、座り台３の駆動装置
６、脚載せ部材４の開閉駆動装置７を同時に作動
させる。

アーム２が前方に回動して、座り台３は上昇し
つつ前進し、且つ、後方に倒れる。更に、脚載せ
部材４が開き、患者に開脚姿勢をとらせる。

アーム２の垂直姿勢時にて座り台３の高さは最
高位に達し、その後は下降しながら前進してカー
テン８の下を通つて診察側スペースに移動する。

これによつて患者は、座り台３に座るだけで、
受診察姿勢をとることが出来る。

上記の如く、座り台３は昇降のみならず前進す
るため、患者側スペースと診察側スペースを仕切
るカーテン８の患者側スペースに検診台を設置す
ることにより、患者は誰にも見られることなく診
察台に座ることができる。

医師の診察準備が整つてから、座り台３を前進
移動せしめて、患者の下半身をカーテン８の下か
ら診察側に移動させることが出来る。

従つて、患者は診察側の医師や看護婦と視線を
合わせることなく、受診でき、しかも、患者は内
診の正味の時間だけ下半身を診察側に見せるだけ
で済むので、羞恥心や不安感は軽減される。

更に、患者は座り台３に座るだけで、自ら動く
ことなく受診姿勢をとることが出来、従来の様に
自ら寝台に開脚姿勢で仰向きに寝て受診姿勢をと
るものに比べて、患者の負担は少なくて済む。

各駆動装置を前記とは逆方向に作動させると、
検診台は第１図の実線で示す元位置に復帰し、患
者は座り台３から降りることが出来る。

尚、脚載せ部材の開閉駆動装置は、シリンダ装
置の他に、座り台の後方への傾動によつて作動す
るリンク機構にても実施可能である。

又、一対の脚載せ部材を予め必要角度に開いた
状態で背板の下部に固定しても可い。

本発明は上記の実施例に限らず、特許請求の範
囲に記載の範囲で種々の変形が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は検診台の動作の説明図、第２図は蛇腹
カバーを外した状態の検診台の斜面図、第３図は
検診台の平面図、第４図は検診台の正面図、第５
図は脚載せ部材の平面図である。 １……基台、２……アーム、３……座り台、４
……脚載せ台、５，６，７……駆動装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一対の平行リンク２１，２１によつてアーム
   ２を構成し、該アーム２の基端を基台１に枢止し
   て、アームの自由端が枢止部を越えて前後に回動
   可能に且つ回動駆動装置５に連繋して配備し、各
   アームの自由端側のリンク２１，２１を枢止連結
   する連結板２２上にアームの回動面と平行する面
   内で回動可能に座り台３を取付け、該座り台３は
   背板３１及び一対の脚載せ部材４，４を具え、座
   り台３にはアーム上に支持された回動駆動装置６
   を連繋している検診台。