JPH036497Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はルーフの上面にスライデイングルー
フリツドを設けた乗物用外部スライド式サンルー
フに関するものである。

（従来技術） 従来、自動車、船舶等の屋根部に形成されたル
ーフ開口部５２に対して、屋根部を構成するルー
フ５１の上面に前記ルーフ開口部５２を挾むよう
な形で並設された一対のガイドレール５３を有
し、このガイドレール５３にガイドされて前記ル
ーフ開口部５２を開閉するスライデイングルーフ
リツド５４を備えたものがある。

このような外部スライド式サンルーフにおいて
は、通常ルーフ開口部５２は運転席の上方に設け
られているため、スライデイングルーフリツド５
４が全開されてルーフ開口部５２が開放された場
合、運転席に座つている者は開放感を味わえる
が、運転席の後部座席に座つている者にとつては
ルーフ開口部５２が前方に位置するため、それほ
ど開放感を味わえなく青空を目視することが困難
であつた。

（目的） 本考案は上記問題点に鑑み案出したものであつ
て、後部座席に座つている者も開放感を味わうこ
とのできる外部スライド式サンルーフを提供する
ことを目的とする。

（目的を達成するための手段） 上記目的を達成すべく、本考案は、ルーフ上面
に配設されたスライデイングルーフリツドをスラ
イドさせることによりルーフに形成したルーフ開
口部を開閉する乗物用外部スライド式サンルーフ
であつて、前記ルーフリツドは透明の部材により
形成され、かつ該リツドの全開時に該リツドの下
方に位置するルーフ部に第２開口部を設け、該第
２開口部にヒンジを介して開閉可能な透明部材を
覆設したことである。

（作用） 屋根部を構成するルーフに、前部の運転席側に
は開口部を設け、後部座席の頭上側を透明部材に
より形成したことにより、この透明部材を通して
後部座席に座つている者は青空等を目視すること
ができ、開放感を味わえることができる。又、ス
ライデイングルーフリツドが移動され運転席側の
開口部が全開された場合においても、このスライ
デイングルーフリツドを透明部材により形成した
ことにより前方の開口部が開放されるとともに、
後部座席側においては透明のルーフ部の上方に透
明のスライデイングルーフリツドが位置するた
め、両者が透明であることより青空等を目視する
ことができ、後方座席に座る者にとつて開放感が
生じる。

さらに、後部座席の頭上に位置する透明ガラス
は開閉可能なため、必要に応じヒンジを介し透明
ガラスを開放させることができ、後部座席に座つ
ている者は透明ガラススを開放して、より開放感
を得ることができ、しかもこの透明ガラスを開放
することにより車室内の換気をも行なうことがで
きる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図は本考案の実施例を示すものであり、図
において、自動車の車体Ｓの屋根部を構成するル
ーフ１には、運転席側の頭上位置に第１開口部２
が穿設されている。又、後部座席の頭上位置には
第２開口部３が穿設されている。

この第１開口部２及び第２開口部３を挾むよう
な形でルーフ１の上面には一対のガイドレール４
ａ及び４ｂが平行状に並設されている。この一対
のガイドレール４ａ及び４ｂにはスライデイング
ガラスリツド５がその両側端を摺動可動に嵌挿さ
れている。このスライデイングガラスリツド５は
透明ガラスにより形成されたものであり、前記ガ
イドレール４ａ及び４ｂにガイドされてルーフ１
の上面を前後方向に摺動移動し、前記第１開口部
２及び第２開口部３を開閉し得るものである。

前記第２開口部３には透明ガラスＧが覆設され
ている。即ち、透明ガラスＧの外周にはシール材
が巻着され、このシール材を介して透明ガラスＧ
は第２開口部３に水密状に蓋されている。

尚、透明ガラスＧはヒンジ９を介して第２開口
部３に開閉可能に取り付けたものである。即ち、
透明ガラスＧの前方側に一対のヒンジ９を取り付
け、このヒンジ９を第２開口部３の前方端側に固
着させて、第２開口部３に対し透明ガラスＧの後
端側を開閉可能にしたものであり、さらにこの透
明ガラスＧの後端側と第２開口部の後端側にはロ
ツク部材１０を設けて透明ガラスＧの開閉度を一
定に保持し得るとともに、透明ガラスを第２開口
部３に対し閉止する場合に水密状に透明ガラスＧ
がロツクされるように構成されている。

このような構造の外部スライド式サンルーフに
あつては、運転席側に位置する第１開口部２をス
ライデイングガラスリツド５を後方に摺動させる
ことにより開放することができる。その場合に、
全開状態にあつてはスライデイングガラスリツド
５が第２開口部３に蓋されている透明ガラスＧの
上方に位置することとなるが、スライデイングガ
ラスリツド５及び透明ガラスＧはそれぞれ透明で
あるため、後方座席に座つている者は頭上の透明
ガラスＧ及び透明のスライデイングガラスリツド
５を通して青空を目視することができ開放感を味
わえるものである。

又、後部座席に座つている者はスライデイング
ガラスリツド５が全閉され第１開口部２が閉鎖さ
れた場合にも透明ガラスＧが透明であるため、常
に青空等を目視することができ開放感を味わえ
る。

さらに、後部座席の頭上に位置する透明ガラス
Ｇは開閉可能なため、必要に応じヒンジ９を介し
透明ガラスＧを開放させることができ、後部座席
に座つている者は透明ガラスＧを開放して、より
開放感を得ることができ、しかもこの透明ガラス
Ｇを開放することにより車室内の換気をも行なう
ことができるものである。又、ロツク部材１０を
適当なものとすることによ開放度合いを自由に設
定することができるとともに、透明ガラスＧを閉
じた場合の水密性を十分に確保することができ
る。

（考案の効果） 本考案は、ルーフ上面に配設されたスライデイ
ングルーフリツドをスライドさせるることにより
ルーフに形成したルーフ開口部を開閉する乗物用
外部スライド式サンルーフであつて、前記ルーフ
リツドは透明の部材により形成され、かつ該リツ
ドの全開時に該リツドの下方に位置するルーフ部
に第２開口部を設け、該第２開口部にヒンジを介
して開閉可能な透明部材を覆設したため、屋根部
を構成するルーフに、前部の運転席側には開口部
を設け、後部座席の頭上側を透明部材により形成
したことにより、この透明部材を通して後部座席
に座つている者は青空等を目視することができ、
開放感を味わえることができる。又、スライデイ
ングルーフリツドが移動され運転席側の開口部が
全開された場合においても、このスライデイング
ルーフリツドを透明部材により形成したことによ
り前方の開口部が開放されるとともに、後部座席
側においては透明のルーフ部の上方に透明のスラ
イデイングルーフリツドが位置するため、両者が
透明であることにより青空等を目視することがで
き、後方座席に座る者にとつて開放感が生じる。

さらに、後部座席の頭上に位置する透明ガラス
は開閉可能なため、必要に応じヒンジを介し透明
ガラスを開放させることができ、後部座席に座つ
ている者は透明ガラスを開放して、より開放感を
得ることができ、しかもこの透明ガラスを開放す
ることにより車室内の換気をも行なうことができ
る効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す自動車のスライ
ド式サンルーフの斜視図、第２図は従来例の斜視
図である。 １……ルーフ、２……第１開口部、３……第２
開口部、４ａ，４ｂ……ガイドレール、５……ス
ライデイングガラスリツド、Ｇ……透明ガラス、
９……ヒンジ、１０……ロツク部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ルーフ上面に配設されたスライデイングルーフ
   リツドをスライドさせることによりルーフに形成
   したルーフ開口部を開閉する乗物用外部スライド
   式サンルーフであつて、前記ルーフリツドは透明
   の部材により形成され、かつ該リツドの全開時に
   該リツドの下方に位置するルーフ部に第２開口部
   を設け、該第２開口部にヒンジを介して開閉可能
   な透明部材を覆設したことを特徴とする乗物用外
   部スライド式サンルーフ。