JPH0364241B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は加工物の胴面と胴面を区画する所定の
曲面を有する肩部との高精密加工のために、回動
可能な加工物支持スピンドルと所属のチヤツクと
を備えた旋盤の横送り台上に取付けられるように
されており、ハウジング中で回転可能に支承され
回転駆動装置と作用結合しているロータと、ロー
タの前方にあつてその自由端面に配設された少な
くとも一つの工具を支持する手段と、ハウジング
の閉鎖された空室中でロータの後方にあつて肩部
の曲面を特定すべきリング状制御カム面に押圧手
段によつて押圧されて当接している走査ローラと
を備えたアタツチメントにおいてに関する。

（従来の技術） この種の加工物は例えばビデオ装置のテープ巻
取りドラムである。そのようなテープドラムは第
１図に簡単に示されており、符号１で示されてい
る。第１Ａ図は第１図の範囲Ａの半径方向の部分
拡大断面を示す。

既に数年前から本出願人の会社では前述の種類
の加工物を加工するためのアタツチメントがつく
られている。

かかる装置は本質的に前述の肩部（１ａ、第１
図及び第１Ａ図）の加工のために必要な工具を支
持する横送り台の縦移動が加工物支持スピンドル
に同心的に構成されたベルクランクによつて制御
されることを特徴とする。仕上げられるべき加工
物の寸法及び形状精度に対する従来の要求はこの
アタツチメントで充足された。しかし今後は前記
加工物特にビデオ装置のテープドラムには寸法及
び形状精度並びに表面品質について本質的に高い
要求が課される。直径及び孔１ｂと１ｃの同軸
度、及び肩部１ａを区画する胴面１ｄ及び肩部１
ａの形状の称呼寸法から許容される偏位はミクロ
ンのオーダである。これにより今日アタツチメン
トの性能が飛躍的に上昇した。

加工物の表面品質に、例えば工具を支持するキ
ヤリツジの往復運動にとつて必要な力が加工物支
持スピンドル３の支承部によつて吸収されなけれ
ばならないことが不利である。

その他ベルクランク及びこれと作用結合してい
る走査ローラは作業空間における掃除、潤滑及び
摩耗の問題をもたらす。既にこの両部分の僅かな
摩耗は両者の後加工を必要とする、そのわけはさ
もなければ肩部１ａの許容形状公差を越えてしま
うからである。

本発明は加工物の胴面と胴面を区画する所定の
曲面を有する肩部との高精密加工のために、回動
可能な加工物支持スピンドルと所属のチヤツクと
を備えた旋盤の横送り台上に取付けられるように
されており、ハウジング中で回転可能に支承され
回転駆動装置と作用結合しているロータと、ロー
タの前方にあつてその自由端面に配設された少な
くとも一つの工具を支持する手段と、ハウジング
の閉鎖された空室中でロータの後方にあつて肩部
の曲面を特定すべきリング状制御カム面に押圧手
段によつて押圧されて当接している走査ローラと
を備えたアタツチメントから生発する。

この種のアタツチメントは、西独国特許公開公
報2728384号から公知である。この公知のアタツ
チメントは大形容器、例えばボイラ、反応器、真
空室等の支持部の切削加工に役立つ。そのような
加工の精度上の要求は本発明の目的物に課される
よりも10％低いことは明らかである。多くの理由
から公知のアタツチメントはこれらの要求を充足
しない。その理由はロータの回転支承のためにロ
ータの両端に２つのスラスト球軸受しか使用しな
いからである。他の誤差源はこれらの誤差源は公
知のアタツチメントでは工具がロータ自体に軸線
方向に固定可能に保持されるのではなく、むしろ
案内ラムが固定されている円板状支持体にロータ
の偏心縦孔内に球軸受案内によつて案内されてい
ることにある。その際この案内は走査ローラを備
えており、その際走査ローラは制御カム面と当接
される。他の案内ドラムは類似の方法で走査ロー
ラを備え、走査ローラは補助制御面に当接し、か
つリングの軸線移動を制御する。リングにはばね
が支持され、ばねは前記走査ローラを制御カム面
と当接させる。この構成は位置的誤差源のみなら
ず、構造的にも複雑かつコスト高であり、多くの
スペースを必要とする。

（発明の課題） 本発明は前記の形の構成から出発して公知の構
成の欠点を特許請求の範囲第１項の特徴部の構成
によつて排除することを課題とする。

（課題の解決のための手段） 本発明の課題はハウジングは軸受ハウジングと
して形成されておりかつその後方端面にハウジン
グに固定された前記空室の後方を区画している閉
鎖蓋を備えておりその際前記横送り台に軸受ハウ
ジングの保持のための基体があり、軸受ハウジン
グに設けられた軸受穴の軸線が加工物支持スピン
ドルの軸線と一致しており更にロータは軸受穴中
で軸線方向に移動可能に支承されその軸線方向に
固定された走査ローラと工具とを保持しているこ
とによつて解決される。

本発明の優先的な実施例の他の特徴は特許請求
の範囲第２項から第９項に記載されている。

（実施例） 第２図による自動旋盤はスピンドルストツク２
を有し、スピンドルストツク２には油圧シリンダ
５によつて作用位置に又は作用位置外にもたらさ
れるチヤツク４を備えた加工物支持スピンドル３
の回転駆動は図示しない電動機２２によつて行わ
れ、電動機２２は非常に低速に又は高速に調整さ
れることができる。この電動機はベルト伝動装置
によつてベルト６及び加工物支持スピンドル３上
に位置するプーリ７によつてこの加工物支持スピ
ンドル３と駆動連結している。この加工物支持ス
ピンドル３と回転数カウンタ８のロータは駆動連
結しており、回転数カウンタは電動機制御装置の
ための回転数発信器として作用する。加工物支持
スピンドル３上には更に円板９が固定されてお
り、円板９は直径上に向かい合つた２つのＶ形ノ
ツチ９ａを有する。ブロツク装置１０は作用部分
１１を有し、作用部分１１は加工物支持スピンド
ル３が非常に緩やかに回転する際に加工物支持ス
ピンドル３を２つの正確に180゜ずれた回転位置の
一方又は他方にブロツクするためにノツチ９ａの
一方又は他方と係合されることができ、次にアタ
ツチメントの作用法を説明する。

本発明によるアタツチメントは１２で表されか
つ自動旋盤の横送り台１３上に固定されており、
その結果アタツチメント１２はこの横送り台１３
の運動によつて作用位置に又は不作用位置にもた
らされることができ、そして固定可能な加工物支
持スピンドル３のプログラム装置によつて決定可
能な両回転位置の一方へもたらされる。

工具１４と直径上に向かい合つている工具１５
による加工物１の肩部１ａの加工のための移行の
前に加工物支持スピンドル３は上記電動機２２に
よつて半回転されそれからブロツク装置１０によ
つて再びブロツクされる。電動機２２及びブロツ
ク装置１０に相応した機能は図示しない制御装置
によつてアタツチメントの機能と共に制御され
る。自動旋盤での種々の工程の制御がそのような
制御装置によつて最善に行われることは知られて
いるので、ここでは詳述しない。

アタツチメント１２は横送り台１３上に固定さ
れた基体１６を有し基体１６はこれにねじ止めさ
れた角材１７によつてハウジング１８のための直
線案内を形成する。ハウジング１８はロータ２０
のための軸受穴１９を有し、ロータ２０は好まし
くは軸受穴１９中に静圧的に支承されている。ハ
ウジング１８の後方で軸受穴１９はねじ止めされ
た閉鎖蓋２１によつて閉鎖されておりその外側に
は電動機２２のステータがねじ止めされている。
電動機軸２３とキー軸２５がキー２４によつて回
転不能に結合されており、キー軸の後方部分は閉
じているリング２６と結合されている。ハウジン
グ１８と閉鎖蓋２１との間に形成されたリング室
内にリング状固定座部分２８が固定されており、
リング２６はその前面に制御カム面２９を有し、
制御カム面２９の輪郭は倣い加工後の加工物の正
確な原型である。

ロータ２０は管状胴３０を有し、管状胴３０は
例えば表面硬化された鋼材から成ることができ
る。ロータ２０は鉢形のロータ体３１を有し、そ
の後端部にロータ後端部分３２がねじ止めされて
おり、その内側には軸線に平行のキー状突出部３
２ａによつて歯環が形成されている。キー状突出
部３２ａはキー軸２５とロータ２０とが相互間に
回転不能かつ軸線方向の滑り結合が成立するよう
にキー突出部２５ａと係合される。ばね支持部材
３３はキー軸２５の前方端部分にねじで固定され
ており、ばね支持部材３３はコイルばね３４の支
持のために役立ち、コイルばね３４の後端はロー
タ後端部分３２上に作用する。ロータ後端部分３
２は半円筒状のポケツトを有し、ポケツトには走
査ローラ３５が静圧的に支承されており、この走
査ローラ３５がコイルばね３４によつてリング状
固定座部分２８の制御カム面２９に押圧されて当
接している。

ロータ体３１の底にはねじ３６（第４図）によ
つて２つの円セグメント状の案内部材３７が固定
されており、案内部材３７によつてスライダ３８
がロータ体３１の直径方向に移動可能に案内され
ている。スライダ３８は略直径上に向かい合つて
いる２つの指部を有し、指部には工具（バイト）
１４及び１５がねじ止めされている。スライダ３
８の移動は更に前記制御装置によつて液圧的に、
スライダ３８の盲孔３９中に作用し管状胴３０に
支持されるピストン４０によつてばね４１の力に
抗して行われ、ばね４１はピストン４２と共にス
ライダ３８の盲孔３９と向かい合つている孔４３
中に位置しかつこのばね力を受けるピストン４２
によつて管状胴３０に支持される。スライダ３８
の孔３９は第３図に示されるようにスライダ３
８、ロータ体３１及びハウジング１８に形成され
た各ダクト、ハウジング１８にねじ止めされた結
合部材４４及び圧力導管４５を経て制御装置と連
通する。

アタツチメントは次のように作用する、チヤツ
ク４にクランプされた加工物１の孔部分１ｂ及び
１ｃが仕上げられた後に、ブロツク装置１０によ
つて加工物支持スピンドル３が回転不能に固定さ
れる。電動機２２が作動されそれから工具１４に
よつて胴面１ｄの加工が横送り台１３の使用の下
方に全アタツチメントの軸線方向送りによつて行
われる。その際スライダ３８は第３図に示された
位置を占める、そのわけは盲孔３９内においては
ばね４１がストロークねじ４６とロータ体３１の
底のフライス仕上げ面４７の一端の所属のストツ
パ肩部に当接する程の小さい圧力がかかつてお
り、それによつて加工物１に形成される胴面１ｄ
の正確な直径が決定されるからである。その際既
に肩部１ａも仕上げされる、そのわけはロータ２
０はその回転中コイルばね３４の作用の下に制御
カム面２９の輪郭に倣い、回転毎に軸線方向に往
復運動するからである。胴面１ｄの仕上げが終わ
るや否や肩部１ａと胴面１ｄを区画する範囲の最
終仕上げのために使用される工具１５がばね４１
の力を克服し、ストツパねじ４８がフライス仕上
げ面４７の端に当接するまで肩部３９中の液圧の
増大によつて移動されねばならない。スライダ３
８のこの半径方向の移動と共に、一方の工具１４
の使用からこれと直径上で向かい合つている他方
の工具１５への切り換えのために加工物支持スピ
ンドル３はチヤツク４及び加工物１と共に半回転
され、これは前記制御装置によつて制御され、ブ
ロツク装置１０は解放され、そして加工物支持ス
ピンドル３の電動機２２は起動され、この加工物
支持スピンドルは半回転する。その後加工物支持
スピンドル３はブロツク装置１０によつて再びブ
ロツクされる。肩部１ａ及び胴面１ｄ（第１Ａ図
を区画する部分）の最終仕上げはストツパねじ４
８までのロータ体３１におけるスライダ３８の移
動によつて簡単なフライス加工で行われる。この
仕上げ工程が終了するや否や盲孔３９中の液圧の
減少によつて工具１５の加工物１からの持ち上げ
が行われ、横送り台１３の相応した移動によつて
アタツチメントが加工物１の範囲から動かされ、
それによつて続いて仕上げ加工された加工物１が
チヤツク４から外され、チヤツク４には新しい加
工物１がクランプされる。

アタツチメントの上記説明では加工物１と加工
物支持スピンドル３上に切削上のみが作用する。
制御カム面２９及びこれに作用している走査ロー
ラ３５はきれいな室内で可動しかつ潤滑されるこ
とができる。ロータ２０の静圧軸受と関連したこ
の構成は仕上げされた加工物１に最高の精度と表
面品質を保証する。本発明によるアタツチメント
は他の特性によつても特徴づけられる。完全には
正確に仕上げられていない制御カム面２９の不均
一な摩耗等によつても肩部１ａの輪郭の誤差が生
じ得る。この誤差を補償するために軸受は基体１
６に縦移動可能に案内されている。この縦方向の
移動は例えば皿ばねセツト４９に抗して作用する
ピエゾ装置５０で行われる。ミリメートルの何分
の一かの大きさの縦移動の制御のために電動機２
２の軸の後端にパルス発信機が付設されている。

パルス発信機によつて相応した制御装置を介し
てプログラムによつて設定可能な任意の制御カム
面によつて必要な修正値が付設されることができ
る。この修正値はピエゾ装置５０（又は他の好適
な位置修正装置）によつてロータ２０も含めた基
体１６の相応した縦運動に変換される。この方法
で従来できなかつた高い精度で加工物１の肩部１
ａが加工され得る。

（発明の効果） 本発明によれば、加工物の胴面と肩部との精密
加工において加工面の品質に不利な影響を与える
ような加工物支持スピンドルに作用する力は存在
しない。

【図面の簡単な説明】

第１図はテープドラムの正面図、第１Ａ図は第
１図の範囲Ａの部分ラジアル断面図、第２図は本
発明によるアタツチメントを備えた自動旋盤の平
面図、第３図はこのアタツチメントの縦断面図そ
して第４図は第３図の矢印方向の正面図であ
る。 図中符号、１３……横送り台、１４，１５……
工具、１６……基体、１８……ハウジング、１９
……軸受穴、２０……ロータ、２１……閉鎖蓋、
２２……回転駆動装置、２９……制御カム面、３
４……押圧部材、３５……走査ローラ、３８……
スライダ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 加工物の胴面と胴面を区画する所定の曲面を
   有する肩部との高精密加工のために、回動可能な
   加工物支持スピンドルと所属のチヤツクとを備え
   た旋盤の横送り台上に取付けられるようにされて
   おり、ハウジング１８中で回転可能に支承され回
   転駆動装置２２と作用結合しているロータ２０、
   ロータ２０の前方にあつてその自由端面に配設さ
   れた少なくとも一つの工具１４，１５を支持する
   手段３８と、ハウジングの閉鎖された空室中でロ
   ータ２０の後方にあつて肩部の曲面を特定すべき
   リング状制御カム面２９に押圧手段３４によつて
   押圧されて当接している走査ローラ３５とを備え
   たアタツチメントにおいて、 ハウジング１８は軸受ハウジングとして形成さ
   れておりかつその後方端面にハウジング１８に固
   定された前記空室の後方を区画している閉鎖蓋２
   １を備えており、その際前記横送り台１３に軸受
   ハウジング１８の保持のための基体１６があり、
   軸受ハウジング１８に設けられた軸受穴１９の軸
   線が加工物支持スピンドル３の軸線と一致してお
   り更にロータ２０は軸受穴１９中で軸線方向に移
   動可能に支承されその軸線方向に固定された走査
   ローラ３５と工具１４，１５とを保持しているこ
   とを特徴とするアタツチメント。 ２ 制御カム面がリング状部分２８に形成されて
   おり、制御カム面と反対側の端部分は閉鎖蓋２１
   の心立て凹部に配置されかつ閉鎖蓋２１に固定さ
   れている、特許請求の範囲第１項記載のアタツチ
   メント。 ３ ロータ２０がその自由端面に直径方向におい
   てロータ体３１に移動可能に案内されたスライダ
   ３８を有し、スライダ３８の端部分は各１つの工
   具１４，１５の固定のために形成されておりそし
   てサーボモータによつて特に各１つのストツパね
   じ４６，４８によつて特定された対向した２つの
   所定の作業位置に選択的に移動可能でありその作
   業位置において一方又は他方の工具１４又は１５
   が作用位置に達する特許請求の範囲第１項又は第
   ２項記載のアタツチメント。 ４ スライダ３８の各端部分が前記直径方向に延
   在する盲孔３９を有し、スライダ３８、ロータ体
   ３１及び軸受ハウジング１８中にあるダクト結合
   によつて制御手段と連通しているこの盲孔の１つ
   ３９中にロータ２０の管状胴３０に支持されたサ
   ーボピストン４０が作動し、そしてこの盲孔３９
   の他方の中に前記管状胴３０に支持されたばね４
   １が配設されており、その結果スライダ３８は制
   御手段から前記盲孔３９へ供給される液体の圧力
   によつてばね４１の力に抗して一方の作業位置か
   ら他方の作業位置に移動可能である、特許請求の
   範囲第３項記載のアタツチメント。 ５ 回転駆動手段が固有の電動機２２から成り、
   そのステータは閉鎖蓋２１にねじ止めされてお
   り、電動機軸２３上にキー軸２５が固定されてお
   り、キー軸はリング状制御カム面２９を有するリ
   ング状固定座部分２８を貫通するとともに、走査
   ローラ３５を支持しロータ体３１と固着している
   ロータ２０の後方端部分３２を回転駆動可能にし
   かも該後方端部分を軸線方向に移動可能に貫通し
   ており、その際キー軸には部材３３がねじ止めさ
   れ、これにらせん状に巻付けられ押圧部材を形成
   するばね３４の一端が支持され、ばねの他端はロ
   ータの後方端部分に支持されている特許請求の範
   囲第２項から第４項までのうちのいずれか一記載
   のアタツチメント。 ６ ハウジング１８は基体１６中でその軸受穴の
   軸線方向に移動可能に案内されておりかつばね手
   段４９によつて位置修正部材５０に圧着保持され
   ており、位置修正部材はプログラム可能な制御部
   と結合している、特許請求の範囲第１項から第５
   項までのうちのいずれか一記載のアタツチメン
   ト。 ７ 位置修正部材はピエゾ駆動部材である、特許
   請求の範囲第６項記載のアタツチメント。 ８ 走査ローラ３５がロータ体の半円筒状の軸受
   ポケツト内で静圧的に支承されている、特許請求
   の範囲第１項から第７項までのうちのいずれた一
   記載のアタツチメント。 ９ ロータ２０は軸受穴１９中で静圧的に支承さ
   れている、特許請求の範囲第１項から第８項まで
   のうちのいずれか一記載のアタツチメント。