JPH0362742B2 - - Google Patents

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JPH0362742B2
JPH0362742B2 JP63300428A JP30042888A JPH0362742B2 JP H0362742 B2 JPH0362742 B2 JP H0362742B2 JP 63300428 A JP63300428 A JP 63300428A JP 30042888 A JP30042888 A JP 30042888A JP H0362742 B2 JPH0362742 B2 JP H0362742B2
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JP
Japan
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emulsion
weight
silicone
colloidal silica
emulsions
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JP63300428A
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JPH02657A (ja
Inventor
Deeru Jonson Robaato
Kaaruton Saamu Jon
Marii Shumitsuto Kurisutein
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Dow Silicones Corp
Original Assignee
Dow Corning Corp
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Publication date
Application filed by Dow Corning Corp filed Critical Dow Corning Corp
Priority to JP30042888A priority Critical patent/JPH02657A/ja
Publication of JPH02657A publication Critical patent/JPH02657A/ja
Publication of JPH0362742B2 publication Critical patent/JPH0362742B2/ja
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はエラストマー生成物を与えるシリコー
ンエマルジヨン並びにその製造方法に関するもの
である。 オルガノポリシロキサンのエマルジヨンはハイ
ド(Hyde)らの1959年公告の米国特許第2891920
号に記載されているように多年知られてきた。ハ
イドらは、オルガノシリコーン分野に於ける問題
の一つは、適切な保護被覆をつくるのに少くとも
十分に高い分子量をもつ極めて高い分子量シロキ
サンの安定エマルジヨンをつくるよい方法がなか
つたことであると考察している。ハイドらは保護
被覆に適したシロキサンのエマルジヨンを商業的
規模で製造する概念を記述してはいるが、保護被
覆用のシロキサンのエマルジヨンの分野で今日利
用できる製品はほとんどない。ハイドらの主要な
貢献はシロキサン結合を再配置する能力を特徴と
する無機強酸触媒または強アルカリ性触媒で以て
乳化状態にあるシロキサンを重合させる方法であ
つたと思われる。ハイドらは、乳化重合をカチオ
ン型、非イオン型、あるいはアニオン型の分散剤
を用いて実施できること、及び酸触媒に対してア
ニオン性乳化剤、アルカリ性触媒に対してカチオ
ン性乳化剤、を使用するのが最良であり、そし
て、酸性またはアルカリ性触媒の何れかに対して
非イオン性乳化剤を使用することができるという
ことを記述している。ハイドらによつてつくられ
たエマルジヨンは、分離をおこすことなく何年も
放置できまた分離をおこすことなく遠心分離もあ
るいは稀釈もできるという点で極めて安定である
と記述されている。ハイドらはまた、このエマル
ジヨンは重合機または重合中に一つの型の界面活
性剤系から別の活性剤系へ、例えばカチオン系か
らアニオン系あるいは非イオン系へ、またはその
逆へ、変えることができること、アニオン系かよ
り良い表面濡れを与えることも教えている。ハイ
ドらは彼らのエマルジヨンが離型剤及び被覆組成
物に対して有用であると記述している。これらの
エマルジヨンはまた、表面に適用するとそこで水
が蒸発して連続被覆が残るようになるラテツクス
ペイントの製造に特に適用でき、例えば顔料また
はその他の充填剤と混合することができると記載
されている。ハイドらは安定性と連続被覆の形成
を示しているが、顔料のような追加的物質が添加
されたときに安定なエマルジヨンを得ることがで
きること、及び連続被覆が貯蔵後にも得られるこ
と、あるいはこの種の被覆の性質がどんなもので
あるかは教示していない。 フインドレー(Findlay)らは米国特許第
3294725号で、表面活性スルホン酸触媒を用いて
オルガノシロキサンをエマルジヨン重合する方法
を記述している。フインドレーらはこの方法を安
定なオルガノポリシロキサンラテツクスエマルジ
ヨンをつくる方法として記述している。フインド
レーらによれば、得られるエマルジヨンはポリシ
ロキサンをエマルジヨンから取り出すことを望ま
ない場合には、アルカリ性物質で以て7に近いPH
へ中和することができる。フインドレーらは表面
活性スルホン酸触媒のアルカリ金属塩は追加的乳
化剤が望まれるとき、特にシリカ充填剤が使用さ
れるべき場合に、有用であることを教えている。
フインドレーらによつて記述されるエマルジヨン
は、ハイドらによつて表現される同じ安定度をも
ち、かつ同じ有用度をもつものとして教示されて
いる。しかしフインドレーらは、このエマルジヨ
ンが添加充填剤の有無にかかわらず全く安定であ
り、エマルジヨンが最大の安定性をもつために
は、エマルジヨン中の酸触媒を塩基で以て約7の
PHへ中和することが望ましいことを教えている。
酸触媒の中和は充填剤添加の前または後の何れか
に実施することができる。このような系は離型被
覆のための靭性のあるゴム状シロキサンフイルム
の被覆を得るすぐれた方法を提供するものとし
て、フインドレーらにより示されている。フイン
ドレーらは、メチルトリメトキシシランのような
トリアルコキシシランと乳化前に反応させた重合
したヒドロキシル化ジメチルポリシロキサンから
つくられた中和エマルジヨンと、コロイドシリカ
とからつくられた靭性のあるゴム状フイルムを記
述している。一例として、フインドレーらは8.5
のPHをもつたコロイドシリカを添加している。 フインドレーらはオルガノシロキサンの安定な
エマルジヨンをつくつたが、彼らは明らかに、貯
蔵時に安定でありかつ硬化性のポリマーを沈着さ
せることができ、硬化して靭性のあるエラストマ
ーを与えるシロキサンラテツクスを提供するもの
ではない。何故ならば、セカダは米国特許第
3355406号で、このようなシリコーンラテツクス
に対する必要性がシリコーン工業でなおも存在し
ていることを記述しているからである。セカダは
各種の被覆用を含めた多くの用途に対して彼のラ
テツクスが有用であると述べている。セカダによ
つて記述されているシリコーンラテツクスは適当
な分散剤を用いて硬化可能で本質的に線状のシリ
コーンポリマーの水中コロイド状分散液からつく
られる。コロイド状にあるこのポリマーへ、好ま
しくは中性の、コロイド状分散液の形態にあるシ
ルセスキオキサンを添加する。交差結合剤と硬化
触媒を添加することができる。セカダによるシリ
コーンラテツクスは、硬化触媒を含まないが、沈
着した被覆を適当な輻射線源へ露出させることに
よつて硬化させることができる。セカダは硬化触
媒は鉱酸、強塩基、ジアルキル錫ジアシレート、
及び有機及び無機の過酸化物であることができる
と教えている。セカダが教えている交差結合剤に
はアルコキシシランとメチル水素ポリシロキサン
を含んでいる。セカダはそのラテツクスは貯蔵中
に安定であり、かつ硬化性であるポリマーを沈着
させて靭性のあるエラストマーへ硬化させること
ができるシリコーンラテツクスであると主張して
いるが、彼は彼の組成物の貯蔵性については何も
述べていない。セカダはラテツクスが酸性である
一例を除いては中性ラテツクスを示している。本
発明に於ては、中性エマルジヨンは貯蔵に対して
は安定でなく貯蔵後エラストマーへ硬化しない。 シロキサンブロツクコポリマーのカチオン性エ
マルジヨンからつくられたコーキング剤はバトラ
ー(Butler)らの米国特許第3817894号に記載さ
れている。バトラーは、そのコーキング剤を調製
するのに6種類の成分を必要とし、かつシロキサ
ンブロツクポリマーのエマルジヨンはコーキング
剤中で使用するために7のPHへ中和し、そしてこ
のコーキング剤はシロキサンコポリマー300乃至
600重量部あたり20乃至30重量部のカチオン性界
面活性剤を含むことを述べている。 シロキサン結合がアルカリ性物質特にアルカリ
金属水酸化物の存在下で再配列することはシリコ
ーン業界で知られている。このようなシロキサン
結合再配列は、シリコーン製造で注意深く調節し
た条件下で環状ポリジオルガノシロキサンからポ
リジオルガノシロキサンを重合させるのにきわめ
て有用であり得る。しかし、水の存在下で塩基性
条件のもとにあるポリジオルガノシロキサンはモ
ノマー状物質(species)を含めたきわめて低分
子量の物質へ転換することができることも知られ
ている。それ故、安定エマルジヨンを高PHで製造
し、貯蔵し、かつそれでもなおエラストマー被覆
またはフイルムを貯蔵後でもつくり出すことがで
きるということは、予想されていなかつた。9よ
り高いPHの条件の下では、解重合がおこり、そし
て水を除去してもエラストマー生成物を与えない
水溶性物質を生ずることになると予想されたであ
ろう。前記引用の従来技術の教える通り、エマル
ジヨン又はラテツクスが7近辺のPHへ調節された
ときに、貯蔵安定性のエマルジヨンが得られる。 連続した水性相と、乳化重合によつてつくられ
そしてアニオン的に安定化されたヒドロキシル化
ポリジオルガノシロキサンとコロイドシリカと有
機錫化合物との分散相とから成る9〜11.5のPHを
有するシリコーンエマルジヨンは、周囲条件下で
水を除去するとエラストマー生成物を生成する。
このエマルジヨンはアミン、水酸化ナトリウム、
他の充填剤、粘稠化剤、及び発泡防止剤を含むこ
とができる。これらのシリコーンエマルジヨンは
アニオン性界面活性剤を用いてヒドロキシル化ポ
リジオルガノシロキサンを乳化させ、コロイドシ
リカを添加し、PHを9〜11.5の範囲に調節するこ
とによつてつくることができる。 本発明は、周囲条件下で水を除くことによりエ
ラストマー生成物を与えるのに適した、連続的水
性相と分散相とからなるシリコーンエマルジヨン
とその製造方法に関する。水性相は水から成り、
分散相は、乳化重合によつてつくられそしてアニ
オン的に安定化されたヒドロキシル化ポリジオル
ガノシロキサンとコロイドシリカと有機錫化合物
とから成る。シリコーンエマルジヨンは9から
11.5の範囲のPHをもつている。 本発明に有用なヒドロキシル化ポリジオルガノ
シロキサンは、水除去後に得られる生成物へエラ
ストマー的性質を付与するものである。本発明の
目的から「ヒドロキシル化ポリジオルガノシロキ
サン」という用語は、そのポリマーが本質的には
ジオルガノシロキサン単位を繰返した線状物質で
あることを意味するが、しかしまたジオルガノシ
ロキサン単位100個あたり最高約1個まででの少
数のモノオルガノシロキサン単位を有するポリマ
ー物質も含むものと理解されるべきである。ヒド
ロキシル化ポリジオルガノシロキサンはそれ故、
1分子あたり平均約2個の珪素結合ヒドロキシル
から、ヒドロキシル化ポリジオルガノシロキサン
分子中の各モノオルガノシロキサンについて1個
の珪素結合ヒドロキシルと2個の鎖端末の珪素結
合ヒドロキシルとの合計に等しい多数の珪素結合
ヒドロキシルまでもつている。ヒドロキシル化ポ
リジオルガノシロキサンは好ましくは1分子あた
り約2個の珪素結合にヒドロキシルを含むもので
ある。 ヒドロキシル化ポリジオルガノシロキサンはエ
マルジヨンから水を除去したあとに得られる生成
物へエラストマー的性質を付与するものである。
このようなヒドロキシル化ポリジオルガノシロキ
サンは少くとも5000の重量平均分子量(w)を
もつべきである。低wのヒドロキシル化ポリジ
オルガノシロキサンは強いエラストマー的生成物
を与えないが、ある種の被覆用には有用である。
抗張力と破断時の伸びは分子量増加とともに改善
され、合理的な抗張力と伸びは30000より大きい
Mwで得られ、最良の抗張力と伸びは50000より
大きいwで得られる。最大の重量平均分子量
は、乳化させることができかつエマルジヨンから
水を除去したあとに得られる生成物へエラストマ
ー的性質を与えるものである。ヒドロキシル化ポ
リジオルガノシロキサンについて約1000000に至
る重量平均分子量が本発明にとつて実際的である
と期待される。この高い重量平均分子量のヒドロ
キシル化ポリジオルガノシロキサンは珪素結合ヒ
ドロキシル含有量を増加させるためにいくらかの
モノオルガノシロキサン単位を含むのが好まし
い。このヒドロキシル化ポリジオルガノシロキサ
ンに対する好ましいwは200000〜700000の範囲
にある。 ヒドロキシル化ポリジオルガノシロキサンの有
機基は、一つの基あたり7個より少ない炭素原子
を含む一価炭化水素基、及び一つの基あたり7個
より少ない炭素原子を含む2−(ペルフルオロア
ルキル)エチル基であることができる。一価炭化
水素基の例には、メチル、エチル、プロピル、ブ
チル、イソプロピル、ペンチル、ヘキシル、ビニ
ル、シクロヘキシル、及びフエニルが含まれ、2
−(ペルフルオロアルキル)エチル基の例には3,
3,3−トリフルオロプロピル及び2−(ペルフ
ルオロブチル)エチルが含まれる。好ましいヒド
ロキシル化ポリジオルガノシロキサンは有機基の
少くとも50%がメチル基であるものである。好ま
しいヒドロキシル化ポリジオルガノシロキサンは
ヒドロキシル化ポリジメチルシロキサンである。 乳化重合によつてつくられるヒドロキシル化ポ
リジオルガノシロキサンのうちで最も好ましいも
のは、フインドレーらにより米国特許第3294725
号に述べられているアニオン性乳化重合の方法に
よつてつくられるものであり、この特許には重合
方法及びエマルジヨン状のヒドロキシル化ポリジ
オルガノシロキサンが示されている。ヒドロキシ
化ポリジオルガノシロキサンの別の製造方法はハ
イドらにより米国特許第2891920号に述べられて
おり、そこにはヒドロキシル化ポリジオルガノシ
ロキサンとその製造方法が示されている。これら
の方法及びその他の方法が当分野では知られてい
る。本発明のヒドロキシル化ポリジオルガノシロ
キサンはアニオン的に安定化されているものであ
る。本発明の目的に対して「アニオン的に安定化
されている」とは、ヒドロキシル化ポリジオルガ
ノシロキサンがアニオン系界面活性剤でエマルジ
ヨンとして安定化されているという意味である。 アニオン系界面活性剤は、米国特許第3294725
号に示されているようにヒドロキシル化ポリジオ
ルガノ−シロキサンを形成するための乳化重合で
使用される界面活性スルホン酸の塩であるのが好
ましい。スルホン酸のアルカリ金属塩が好まし
く、特にナトリウム塩が好ましい。スルホン酸
は、脂肪族置換ベンゼンスルホン酸、脂肪族置換
ナフタレンスルホン酸、脂肪族スルホン酸、シリ
ルアルキルスルホン酸、及び脂肪族置換ジフエニ
ル−エーテルスルホン酸によつて例示することが
できる。 本発明の利点の一つは安定エマルジヨンを維持
するのに要する界面活性剤または乳化剤が比較的
少量でよいことである。アニオン性乳化剤の量は
エマルジヨンの2重量%より少くすることがで
き、この際、この量は中和されたスルホン酸から
生成し得るものであり、このスルホン酸はヒドロ
キシル化ポリジオルガノシロキサン製造のための
乳化重合法で使用されるものである。その他のア
ニオン系乳化剤が使用でき、例えば、アルカリ金
属スルホリシネート、脂肪酸のスルホン化グリセ
リンエステル、スルホン化一価アルコールエステ
ルの塩、オレイルメチルタウライドのナトリウム
塩のようなアミノスルホン酸のアマイド、ナトリ
ウムアルフアーナフタレンモノスルホネートのよ
うなスルホン化芳香族炭化水素アルカリ塩、ナフ
タレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合生
成物、並びに、アンモニウムラウリルサルフエー
ト、トリエタノールアミンラウリル−サルフエー
ト、及びナトリウムラウリルエーテルサルフエー
トのようなサルフエート、である。 本発明で特に必要とされるものではないが、ア
ニオン性乳化剤の他に非イオン性乳化剤を任意的
に含むことができる。このような非イオン性乳化
剤としては、サポニン、テトラエチレンオキサイ
ドのドデシルエーテルのようなエチレンオキサイ
ドと脂肪酸との縮合生成物、エチレンオキサイド
とソルビタントリオレエートとの縮合生成物、エ
チレンオキサイドとイソドデシルフエノールとの
縮合生成物のような側鎖を有するフエノール性化
合物とエチレンオキサイドとの縮合生成物、及
び、重合エチレンイミンのようなイミン誘導体、
が例として挙げられる。 コロイドシリカは本発明で必要な成分である。
コロイドシリカはどれでも使用できる。これらの
コロイドシリカは当分野でよく知られており、多
くのものが商業的に入手できる。フユーム
(fume)コロイドシリカ及び沈澱コロイドシリカ
を含めたコロイドシリカのどれでも使用できる
が、好ましいコロイドシリカは水性媒体中で利用
できるものである。水性媒体中のコロイドシリカ
は安定化された形態で通常入手でき、例えばナト
リウムイオン、アンモニア、あるいはアルミニウ
ムイオンで安定化されたものである。ナトリウム
イオンで安定化された水性コロイドシリカは本発
明に特に有用である。何故ならば、PHを9〜11.5
の範囲にするために追加的成分を添加する必要な
く、そのようなナトリウムイオンで安定化された
コロイドシリカを使用することによつてPH要件を
満足させることができるからである。ここで使用
される「コロイドシリカ」という用語は0.0001〜
0.1マイクロメートルの粒径を有するシリカのこ
とである。好ましくは、コロイドシリカの粒径は
0.001〜0.05マイクロメートルである。 本発明のシリコーンエマルジヨンは連続的な水
の相をもち、この中に分散相が存在し、この分散
相は、乳化重合によつてつくられそしてアニオン
的に安定化されたヒドロキシル化ポリジオルガノ
シロキサンとコロイドと有機錫化合物シリカとか
らなる。このシリコーンエマルジヨンが貯蔵安定
性を維持し、かつまたエマルジヨンを貯蔵した後
でもエラストマーへ硬化し得るためには、シリコ
ーンエマルジヨンのPHは9〜11.5の範囲にならな
ければならない。最良の貯蔵安定性をもちしかも
貯蔵安定期間中の任意の時点で周囲条件下でなお
もエラストマーを形成する本発明のシリコーンエ
マルジヨンは、10.5〜11.2の範囲内のPHをもつエ
マルジヨンである。 分散相中にヒドロキシル化ポリジオルガノシロ
キサン及びコロイドシリカ及び有機錫化合物を含
みかつ9〜11.5の範囲のPHを有するこれらのシリ
コーンエマルジヨンは、水が周囲条件下で除去さ
れたあとエラストマー生成物を得るために追加的
成分を必要としない。しかし、シリコーンエマル
ジヨン及びそれから得られるエラストマー生成物
へある有利な特性を与えるために、ある追加成分
が有用であることが判明している。例えば、濃化
剤(thickener)はチキソトロピー及び構造粘度
のようなシリコーンエマルジヨンの取扱性を改良
するために添加することができる。濃化剤はシリ
コーンエマルジヨンの作業粘度を増し、基材をエ
ラストマー生成物の膜で被覆するのに使用できる
物質を与えるのに有用である。濃化剤を含むこの
ようなシリコーンエマルジヨンにより、一層厚い
エラストマーフイルムを形成する厚い被覆を適用
することができる。濃化剤の使用により、特定の
用途に対して最も便利で適切なエマルジヨン粘稠
度の選択が可能になり、シリコーンエマルジヨン
の融通性を一層大きくすることができる。適当な
濃化剤は商業的に入手でき、9以上のPHでその安
定度と使用性に対して選択できる。有用な濃化剤
のいくつかには、セルローズ誘導体、ポリアクリ
レート及びポリメチルアクリレートのアルカリ
塩、カルボキシル化コポリマーのナトリウム及び
アンモニウム塩、及びコロイド状粘土の種類のも
のが含まれる。これら及びその他の濃化剤を使用
することができるが、エマルジヨンの貯蔵安定
性、エラストマー生成物の形成、あるいはエラス
トマー生成物に得られる性質に対して悪影響を及
ぼさないかどうかを決めるために、小規模に特定
の濃化剤を試してみるのがよい。本発明のシリコ
ーンエマルジヨンに対して、最も良い濃化剤はポ
リアクリレートのナトリウム塩である。 本発明のシリコーンエマルジヨンへ添加するの
に有用な他の成分はコロイドシリカ以外の充填剤
である。そのような充填剤は、例えばペイント中
の着色剤あるいは紫外線遮蔽剤として使用するこ
とができる着色を与えるために添加することがで
きる。その他の充填剤は、エラストマー生成物の
単位価格を下げるため、あるいはシリコーンエマ
ルジヨンをコーキング剤として有用なものにする
ために使用できる増量充填剤として使用できる。
コロイドシリカ以外のいくつかの充填剤の例に
は、カーボンブラツク、二酸化チタニウム、粘
土、酸化アルミニウム、石英、炭酸カルシウム、
酸化亜鉛、雲母及び各種着色顔料が含まれる。二
酸化チタン紫外線遮蔽剤として特に有用であるこ
とが判明している。これらのコロイドシリカ以外
の充填剤は微細であるべきで、カーボンブラツク
の水性懸濁液のように商業的に入手できる場合に
は、この種の充填剤の水性懸濁液を使用するのが
有利かもしれない。しかし、本発明のシリコーン
エマルジヨンはこれらの充填剤を水性懸濁液の形
で添加する必要はない。このシリコーンエマルジ
ヨンは乾燥状態の微細充填剤を容易に受け入れ
る。 本発明のシリコーンエマルジヨンは必要な成分
を広範囲の濃度で含むことができ、その全領域に
わたつて有用性を見出すことができる。各成分の
いくつかの一般的範囲は特定の用途に対して規定
することができる。分散相の量は約1または2重
量%のようにきわめて低くすることができる。エ
マルジヨン重量を基準として1〜20重量%の分散
相を有するシリコーンエマルジヨンは、基材に薄
いエラストマーフイルムによる撥水性のような性
質を付与するのに有用である。織物及び紙のよう
な基材にはこれらのシリコーンエマルジヨンを使
用して撥水性を付与することができる。エマルジ
ヨンの重量に基づいて20〜60重量%の分散相をも
つシリコーンエマルジヨンは、比較的厚いエラス
トマーフイルムが望まれる屋根の被覆のような被
覆用途に対して有用である。エマルジヨンの重量
に基づいて60重量%をこえる分散相を有するシリ
コーンエマルジヨンは、コーキング用のような用
途に対して有用である。水性相はシリコーンエマ
ルジヨンの重量を基にして約99重量%から、水性
相がもはや連続相でなくなる点(約20重量%であ
る)に至る量で存在し得る。それゆえ、分散相は
シリコーンエマルジヨンの合計重量に基いて約1
重量%から約80重量%に至る量で存在し得る。 分散相はヒドロキシル化ポリジオルガノシロキ
サンとコロイドシリカと有機錫化合物を必要とす
る。シリコーンエマルジヨンに必要なPH範囲に関
しては、ヒドロキシル化ポリジオルガノシロキサ
ンは珪素結合ヒドロキシル基を排他的に含むもの
でなくてもよい。珪素結合ヒドロキシル基の水素
原子のいくつかはナトリウムイオンのようなアル
カリ金属イオンで置換されていてもよく、アミン
と錯化合物をつくつていてもよく、あるいは乳化
剤を伴つていてもよい。例えば、ここで用いられ
る「ヒドロキシル化ポリジオルガノシロキサン」
という用語は、9〜11.5のPHでヒドロキシル化ポ
リジオルガノシロキサンを乳化させることによつ
て形成してもよい端末基のすべての種類のものに
対して用いられる。ヒドロキシル化ポリジオルガ
ノシロキサンとコロイドシリカとの相対的量は広
い範囲にわたつて変ることができ、例えばヒドロ
キシル化ポリジオルガノシロキサンの100重量部
あたりコロイドシリカは1から150重量部に変え
ることができる。ヒドロキシル化ポリジオルガノ
シロキサン100重量部あたり1〜10重量部の量の
コロイドシリカが、基材へ撥水性を付与するのに
用いられるシリコーンエマルジヨンに特に有用で
あることがわかつた。ヒドロキシル化ポリジオル
ガノシロキサン100重量部あたり10重量部より多
い量では、被覆及びコーキングに対して特に有用
であり、この場合その好ましい範囲はヒドロキシ
ル化ポリジオルガノシロキサン100重量部あたり
コロイドシリカ15〜50重量部である。 シリコーンエマルジヨンを製造する最良の方法
は、アニオン的に安定化されたヒドロキシル化ポ
リジオルガノシロキサンを乳化重合によつて調製
し、コロイドシリカを添加し、次いでPHを9〜
11.5の範囲に調節することができる。ヒドロキシ
ル化ポリジオルガノシロキサンを乳化重合によつ
て製造する最良の方法の一つは、ポリジオルガノ
シクロシロキサンから出発して、米国特許第
3294725号に記載の通りの乳化重合によりこのシ
ロキサンポリマーを製造することである。この乳
化重合はアニオン性重合触媒を使用し、従つて生
成するヒドロキシル化ポリジオルガノシロキサン
はアニオン性界面活性材を含み、従つて本発明の
シリコーンエマルジヨンをつくるのにそのまま使
用できる。アニオン的に安定化されたエマルジヨ
ンの中のヒドロキシル化ポリジオルガノシロキサ
ンの濃度は臨界的ではないが、便宜上は、最終シ
リコーンエマルジヨン中に望まれる分散相の濃度
に合つた濃度を用いるべきである。 コロイドシリカは乾燥粉末あるいは水性懸濁液
の形態でアニオン的に安定化されたヒドロキシル
化ポリジオルガノシロキサンへ添加することがで
きる。最も良い方法はコロイドシリカをナトリウ
ムイオンで安定化されたコロイドシリカ水性懸濁
液の形で添加することである。商業的に入手でき
るそのようなナトリウムイオンで安定化された水
性懸濁液は数多く存在する。これらの商業的なコ
ロイドシリカは15〜30重量%のコロイドシリカを
含みかつ8.5〜10.5の範囲のPHを有する水性懸濁
液として通常入手できる。 コロイドシリカ添加後、PHは9〜11.5の範囲に
調節する。ここに述べるシリコーンエマルジヨン
はPHを9より低く調節すると、貯蔵安定性がなく
なるか、あるいは全貯蔵期間にわたつてエラスト
マー生成物を形成しなくなる。得られるシリコー
ンエマルジヨンはエマルジヨン製造直後に周囲条
件で水を蒸発させても有用なエラストマー生成物
を与えない。しかし、このシリコーンエマルジヨ
ンを室温で貯蔵すると、長時間例えば5ケ月のよ
うな長い貯蔵期間後に室温で水を除去することに
よつて、エラストマー生成物を得ることができ
る。このような現象は理解されていないが、これ
らの貯蔵されたシリコーンエマルジヨンは実際に
きわめて望ましいエラストマー生成物を与える。
このような長期間の間エマルジヨンを貯蔵するこ
とは商業的には望ましくない。有機錫化合物、好
ましくはジオルガノ錫ジカルボキシレートを添加
することにより、シリコーンエマルジヨンの製造
と、周囲条件下で水を除去することによつてエラ
ストマー生成物をこのシリコーンエマルジヨンか
ら得ることができる時間との間の貯蔵時間を一日
乃至3日という許容できる範囲へ短縮することが
できることが見出されている。このような貯蔵時
間は商業的製品を包装しかつ配送するのに必要と
される時間内に十分ある。ジオルガノ錫ジカルボ
キシレートはヒドロキシル化ポリジオルガノシロ
キサンの100重量部あたり0.1〜2重量部、好まし
くはヒドロキシル化ポリジオルガノシロキサンの
100重量部あたり約0.5〜1.5重量部、の量で使用
できる。ジオルガノ錫ジカルボキシレートにはジ
ブチル錫ジアセテート、ジブチル−錫ジラウレー
ト、及びジオクチル錫ジラウレートが含まれる。
好ましいジオルガノ錫ジカルボキシレートはジオ
クチル錫ジラウレートである。 ここで述べる通りにつくられるシリコーンエマ
ルジヨンのPHは、多くの方法の何れかによつて規
定された範囲内に調節でき、例えば、塩基性化合
物により、あるいはイオン交換樹脂のようなイオ
ン交換法によつて行うことができる。最良の方法
は有機アミン、アルカリ金属水酸化物、あるいは
それらの組合せのような塩基性化合物を用いて行
われることが見出されている。有機アミンは一
級、二級あるいは三級のアミンであることがで
き、それらは炭素、水素及び窒素を含み、又酸素
を含むこともでき、かつ必要な量で水に溶ける。
これらの有機アミンにはジエチルアミン、エチレ
ンジアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、モ
ルホリン、モノエタノールアミン、トリエチルア
ミン、及びトリエタノールアミンが含まれる。最
高の貯蔵安定性のために好ましい有機アミンはジ
エチルアミンである。アルカリ金属水酸化物には
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、水酸化ルビジウム、及び水酸化セシウムが
含まれる。好ましいアルカリ金属水酸化物は水酸
化ナトリウムである。有機アミンはそのままある
いは水溶液として添加できる。アルカリ金属水酸
化物は好ましくは水溶液として添加される。ジエ
チルアミンと水酸化ナトリウムとの組合せは、有
用なエラストマー形成能力を維持し、かつ周囲条
件下での水除去後に得られる生成物に有用なエラ
ストマー的性質を維持しながら、これらのシリコ
ーンエマルジヨンに対して長期間貯蔵安定性を付
与するのに特に適していることが判明した。 アニオン的に安定化されたヒドロキシル化ポリ
ジオルガノシロキサンとコロイドシリカの適切な
選択により、これらの二つの成分の混合は所要範
囲内にPHを自動的に調節することができ、そして
PHを調節する追加的段階は不必要である。従つ
て、シロキサンとコロイドシリカとの混合はPH調
節段階を含んでいる。少くとも9のPHをもつヒド
ロキシル化ポリジオルガノシロキサンと、少くと
も9のPHをもつコロイドシリカの水性懸濁液とを
選択することにより、追加的な成分の添加によつ
てPHをさらに調節する必要もなく、本発明の範囲
内にあるシリコーンエマルジヨンを提供すること
ができる。ナトリウムイオンで安定化されたコロ
イドシリカの水性懸濁液は、9をこえるPHをもつ
コロイドシリカとして使用されるのが好ましい。
シロキサンとコロイドシリカの両者が9より大き
いPHをもつことは必要ではないが、得られる組合
せが9〜11.5の範囲内のPHをもつことが必要であ
り、もしそうでなければ、上述のようにPHを調節
することが必要となるであろう。10.5〜11.2の好
ましいPH領域を得るためには、シロキサンポリマ
ーとコロイドシリカとを混合した後でPHを調節す
ることが通常必要であろう。本発明の目的に対し
ては「PH」という用語は、ガラス電極をエマルジ
ヨン中に浸漬したときに、その目的のために工夫
された商業的に入手できるガラス電極で測定した
電気的ポテンシヤルを意味する。この電気的ポテ
ンシヤルは水素イオン活性度の−log10で表した
商業的計器上の目盛から読みとられる。電極は10
のPHを与える標準緩衝溶液で調整されている。 上述のシリコーンエマルジヨンの製造方法で
は、発泡がおきることがある。それ故、そのよう
な発泡を調節するために発泡防止材を添加するの
が有利である。発泡防止材の好ましい種類は商業
的に入手できるシリコーンを基にしたものであ
る。 被覆用として上で規定したシリコーンエマルジ
ヨンは屋根に使用されるポリウレタン発泡体を被
覆するのに特に適している。この被覆はエラスト
マーであり、4℃のような低い周囲温度でも形成
され、施工者に対して刺戟的であつたり環境的に
不適である有機溶剤を発生することがなく、ポリ
ウレタンに対して満足な保護を与えるのに十分な
靭性を有する。屋根被覆用に最も適したシリコー
ンエマルジヨンは、紫外線の有害な作用からポリ
ウレタン発泡体を保護する紫外線遮蔽剤として二
酸化チタンを含むエマルジヨンである。 これらのシリコーンエマルジヨンのいくつかの
付加的利点は、安定性を維持するのに比較的少量
の乳化剤ですむことであり、その結果エラストマ
ー生成物には、エラストマー生成物からブルーミ
ング(blooming)のように外に出てくるかある
いはそのエラストマー生成物の強度を低下させる
ような大量の未反応成分が含まれることはなく、
エラストマー生成物は硬化触媒がなくても、或は
熱又は輻射線を適用しなくても形成され、又この
シリコーンエマルジヨンはコロイドシリカと分散
相の濃度を変えることによつて多くの異なる目的
に使用することができる。シリコーンエマルジヨ
ンが、このような高PHをもちしかも1年以上に至
る期間にわたり依然として貯蔵安定性をもつ媒体
から強い弾性的性質をもつエラストマー生成物を
周囲条件下でつくり出すことができることは意外
であつた。本発明の実質的シリコーンエマルジヨ
ンは周囲温度で少くとも6ケ月間の貯蔵安定性を
もつ。 これらのシリコーンエマルジヨンは周囲条件下
で水を除去することによつてエラストマー生成物
を形成することができる。シリコーンエマルジヨ
ンをひろげて一つの被覆を形成すると、水は蒸発
して硬化したシリコーンエラストマーを残す。シ
リコーンエマルジヨン被覆は約15分で皮を形成し
約1時間すると粘着性がなくなり、一日で実質的
な物理的性質をもち、数日で最高の性質をもつよ
うになる。その硬化特性はフイルムの厚さと適用
方法に応じて比較的短時間で行われる。亦このシ
リコーンエマルジヨンを加熱するとエラストマー
生成物を生成させることができるであろうと予想
される。本発明は水の蒸発による除去に限定され
ず、凝固の以外の方法を用いてもよいことは理解
されるべきである。 以下の実施例は本発明を例示するために与えら
れているものであつて、本発明の範囲を制約する
ものと解釈してはならない。 実施例 1 約30重量%のSiO2を含み1.21の比重をもつ25℃
でPHが約10のナトリウムイオンで安定化された水
性コロイドシリカ(以後コロイドシリカAと呼
ぶ)100重量部を、重量平均分子量約325000の乳
化重合したヒドロキシル端末ポリジメチルシロキ
サンを約50重量%含む水性エルジヨン(以後ポリ
マーエマルジヨンAと呼ぶ)200重量部へ添加す
ることによつてシリコーンエマルジヨンを製造し
た。ポリジメチルシロキサンのこの水性エマルジ
ヨンは、エマルジヨンの重量を基にして約1重量
%の量で存在するドデシルベンゼンスルホン酸の
ナトリウム塩でアニオン的に安定化された。シリ
カとポリジメチルシロキサンのエマルジヨンへ、
50重量%のジオクチル錫ジラウレート、9重量%
のナトリウムアルキルアリールポリエーテルスル
ホネート及び41重量%の水を含むエマルジヨン
(以後、錫エマルジヨンAと呼ぶ)を2重量部添
加した。この錫エマルジヨンはシリコーンエマル
ジヨンの熟成工程を促進した。この錫含有シリコ
ーンエマルジヨンへ0.5重量部のモルホリンと十
分な量の商業的ポリアクリレート濃化剤を添加し
て、2回/分の回転でNo.3スピンドルを用いたブ
ルツクフイールド粘度計により測定して約
0.5Pa・S(パスカル−秒)の25℃のエマルジヨン
粘度を得た。生成したシリコーンエマルジヨンは
約43重量%の分散相を含み、約10.0のPHをもつて
いた。シリコーンエマルジヨンをひろげて水を室
温で蒸発させることによつてシリコーンエマルジ
ヨンからフイルムをつくつた。得られたフイルム
は0.381〜0.762ミリメートルの厚さをもつてい
た。フイルムはエラストマーであり、2758〜
4137kPa(キロパスカル)(400〜600psi)の破断
時抗張力、600〜800%の破断時伸び率、約
1034kPaの100%延伸時のモジユラス、及び14010
〜21015N/m(ニユートン/メートル)の引裂
き強度をもつていた。 実施例 2 種々の分子量の乳化重合したヒドロキシル端末
のポリジメチルシロキサンを用いてエマルジヨン
を調製した。これらのシロキサンポリマーはナト
リウムラウリルサルフエートでアニオン的に安定
されており、9をこえるPHをもつていた。第1表
に示すような分子量はゲル浸透クロマトグラフに
よつて測定された重量平均分子量(w)であ
る。47〜50重量%のポリマーを含む各シロキサン
ポリマーエマルジヨン50重量部と、コロイドシリ
カB25重量部及び錫エマルジヨンA0.25重量部を
混合することによつてそれらのエマルジヨンをつ
くつた。各エマルジヨンのPH値は9.9より大きか
つた。エマルジヨンをひろげ、水を室温で蒸発さ
せることによつてフイルムを注型してつくつた。
各々のエラストマーフイルムの三つの試料につい
て物理的性質を測定した。第1表に示す値は三試
料の平均である。抗張力についてほ平均偏差は
9.3%であり、伸びについては7.4%であり、100
%伸びに於けるモヂユラスは7.1%であつた。 実施例 3 一連のシリコーンエマルジヨンを、約350000の
重量平均分子量をもつアニオン的に安定化された
乳化重合したヒドロキシル端末のポリジメチルシ
ロキサンのエマルジヨン200重量部、コロイドシ
リカAをX重量部(Xは第表に定められてい
る)、錫エマルジヨンA1.0重量部、及びポリアク
リレート濃化剤10.0重量部を混合することによつ
て調製した。物理的性質を決定し、第表に示し
てある。 実施例 4 種々の有機アミンの効果を示すために一連のシ
リコーンエマルジヨンを調製した。これらのシリ
コーンエマルジヨンは、約325000の重量平均分子
量をもつヒドロキシル端末ポリジメチルシロキサ
ン約60重量%、ナトリウムラウリルサルフエート
1.14重量部、ドデシルベンゼン−スルホン酸0.8
重量部を含み、残りが水であるPH約3のエマルジ
ヨン(以後、ポリマーエマルジヨンCとよぶ)
166.7重量部;二酸化チタン20.0重量部;ポリア
クリレート濃化剤7.0重量部;コロイドシリカ
B15.0重量部;錫エマルジヨンA1.0重量部;及び
エマルジヨン中に0.012モルまたは0.024モルを与
えるのに十分な有機アミン;を混合することによ
つて調製した。これらのシリコーンエマルジヨン
を次に加速された貯蔵性を与える目的で50℃で貯
蔵した。この試験の目的にとつて、50℃での1週
間は室温での約6ケ月に等しく、50℃での2週間
は1年に等しいと考えられた。しかしシリコーン
エマルジヨンの実際の室温貯蔵性は50℃促進貯蔵
試験によつて示唆されるものと異なるかもしれな
いことは理解さるべきである。次の有機アミンを
含む上述の如く調製したシリコーンエマルジヨン
は50℃で1週間でゲル化した:ブチルアミン、ヘ
キシルアミン、モルホリン、モノエタノールアミ
ン、トリエチールアミン及びトリエタノールアミ
ン。エチレンジアミンを0.012モル含む上述の如
く調製したシルコーンエマルジヨンは50℃で1週
間後にゲル化し、0.024モルを含む場合は50℃で
1週間貯蔵後でも硬化しなかつた。0.012モルの
ジエチルアミンを含む上記の通り調製したシリコ
ーンエマルジヨンは50℃で10日間貯蔵後に濃化し
はじめ、このエマルジヨンは注型すると、貯蔵後
エラストマー生成物へ硬化し、0.024モルではエ
マルジヨン粘度は50℃で少くとも4週間安定であ
り、このエマルジヨンは注型すると4週間の貯蔵
期間に亘つて、エラストマー生成物へ硬化した。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水を除去することによつてエラストマー生成
    物を与えるのに適したシリコーンエマルジヨンを
    製造する方法であつて、 () OH末端の線状ジオルガノシロキサン又は
    環状のシロキサンを、アニオン的な界面活性
    剤、コロイダルシリカ及び水を使用して、9〜
    11.5の範囲のPHにおいて乳化し、 () 乳化したシロキサンを重合し、 () 有機錫化合物を添加し、 () 生成エマルジヨンを、水の除去によりエラ
    ストマー生成物を形成させるのに十分な時間熟
    成する方法。
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JPS5616553A (en) * 1979-07-18 1981-02-17 Dow Corning Silicone emulsion
JPS6254824A (ja) * 1985-09-04 1987-03-10 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体

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