JPH0358600B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は携帯に便利な伸縮式ボールペンに関す
るものである。

（従来技術及びその問題点） 従来ボールペン等の筆記具において使用時と不
使用時にペン本体の軸体部を長短に調整して使用
する方法が種々考えられているが、、その一例と
してキヤツプの嵌め代えにより使用時には軸体を
長くして書き易いようにし、不使用時には芯先方
向にキヤツプを嵌めて全体を短かくしポケツト等
への収納を便ならしめたものがあるが、これらは
キヤツプの嵌め代え作業が必要となり、不便であ
るのみならず、キヤツプの紛失も多く、使用でき
なくなる事態も多くなる。

（問題点を解決する為の手段） 本発明は以上のような欠点を解消すべく研究さ
れたもので二分割した軸体の伸縮操作によりボー
ルペンの芯先を出没自在として、使用時には軸体
を長くすると同時に芯先を口金より突出させて筆
記状態とし、不使用時には軸体を短かく縮少する
と同時に芯先を口金中に引込ませてワイシヤツ等
のポケツトに確実に収納できるようにしたもので
ある。

本発明を図示の実施例により詳記すると先軸部
１と、該先軸部１に摺動自在に嵌合して伸縮調整
自在な後軸部(2)とよりなり、先軸部１は口金４を
螺着した本軸本体３と、該先軸本体３の後部に固
定した先軸天冠５と、うず巻きバネ７により付勢
して前後動自在に挿入した芯筒８とよりなり、先
軸天冠５の軸方向に設けた溝部９には先端部の内
向き鈎部１０と基部の外向き鈎部１１とを有する
フツク体１２を嵌装して基端部をピン軸１３によ
り軸承し、フツク体の先端は中心方向に傾斜する
滑落部１２′となつており、外向き鈎部１１より
も先端寄りを先軸天冠５の小径部５′に巻装した
リングバネ１４により内方に押圧せしめてあり、
この内向き鈎部１０は芯筒８の後端に設けた吸引
掛止部１５の天面に掛着自在とし、芯筒８には口
金４より芯先１６が突出自在なボールペンリフイ
ール１７を緊入自在としてある。１８は芯筒８の
中間に固定した停止リングでうず巻きバネ７の一
端を停止させ、１９はボールペンフイール１７の
侵入を防止するストツパー部である。吸引掛止部
１５は磁着性材料により構成される。

後軸部２は後軸本体２０と後軸天冠２１とより
なり、後軸本体２０の中間には前記フツク体１２
の外向き鈎部１１に衝当自在な細リング２２を固
定し、後軸天冠２１には吸引掛止部１５をうず巻
きバネ７に抗して吸引自在な永久磁石２３を内設
したものである。永久磁石２３と細リング２２間
の距離はフツク体１２の長さよりも略長くし、先
軸本体３と後軸本体２０との収縮に際し細リング
２２が外向き鈎部１１を押圧してフツク体１２を
リングバネ１４に抗して外側に回動させ内向き鈎
部１０が吸引掛止部１５と外ずれた時に磁石２３
がうず巻きバネ７に抗して吸引掛止部１５を吸引
し芯先１６が口金４内に引込むように設定する。

図中２４，２４′はストツパー片で、該ストツ
パー片２４，２４′の突起体２５が先軸本体３と
先軸天冠５に連通する取付穴２６に侵入してお
り、ストツパー片２４，２４′の上面を後軸本体
２０が摺動する。

（作 用） 本発明は以上の如く具現されるもので、第１図
の状態は筆記状態を示しているが、第２図の不使
用時の縮少状態にするには後軸本体２０を先軸本
体３に押し込むことにより細リング２２が外向き
鈎部１１に衝当し押圧することによりフツク体１
２はバネ１４に抗しピン軸１３を支点して外方に
回動する。このフツク体１２の回動により内向き
鈎部１０と吸引掛止部１５との掛止が解け、接近
している磁石１３がうず巻きバネ７に抗して吸引
掛止部１５を磁着し芯筒８、ボールペンフイール
１７を後方に引込ませる。かくして芯先１６は口
金１４内に収納される。

又第２図の状態より第１図の伸張状態にして筆
記状態にするには後軸本体２０を後方に引き出す
ことにより細リング２２が後方に移動するとフツ
ク体１２が内方に回動し、同時に磁石２３と吸引
掛止部１５が強制的に外ずれて吸引掛止部１５が
うず巻きバネ７により引かれてフツク体１２の滑
落部１２′に衝当しフツク本体１２をバネ１４に
抗して外方に回動すると同時に吸引掛止部１５が
前進し、この吸引掛止部１５の天面にフツク体１
２の内向き鈎部１０が引掛かり、芯先１６も口金
４より突出して第１図の筆記状態に伸張される。

尚吸引掛止部１５とフツク体１２の掛止状態に
おいて先軸本体３と後軸本体２０を伸縮調整でき
る。

（効 果） 本発明は叙上の如く筆記状態においてはボール
ペンリフイールが緊入されている芯筒の吸引掛止
部１５がフツク体１２の内向き鈎部１０に掛止さ
れているので芯先１６は筆圧によつても口金内に
引込むことがなくスムーズな筆記作業ができ、
又、後軸本体２０を先軸本体３に押圧することに
よりリング２２が外向き鈎部１３を押してフツク
体１２を外方に強制的に回動させ、内向き鈎部１
０と吸引掛止部１５の掛止を解いて吸引掛止部１
５を後軸天冠２１の磁石２３に磁着するので、芯
筒８、ボールペンリフイール１７を確実に内部に
引込み、全体が縮少されてワイシヤツ等のポケツ
トに確実に収納され、紛失することも少ないと同
時にポケツト等を汚すこともない。

このように本発明においては先軸本体と後軸本
体の押入、引出し操作のみを芯先の出入操作がで
きる迅速な筆記態勢に入ることができ便利である
と同時に筆記し易い長さに調整できるので便利で
ある。

尚後軸本体２０にクリツプ（図示せず）等を着
脱自在或は固定状態で設けても良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る伸縮式ボールペンの伸張
状態における断面図、第２図は同縮少状態におけ
る断面図である。 １は先軸部、２は後軸部、３は先軸本体、４は
口金、５は先軸天冠、７はうず巻きバネ、８は芯
筒、９は溝部、１０は内向き鈎部、１１は外向き
鈎部、１２はフツク体、１２′は滑落部、１４は
リングバネ、１５は吸引掛止部、１７はボールペ
ンリフイール、２０は後軸本体、２１は後軸天
冠、２２はリング、２３は永久磁石。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 先軸部と、該先軸部に摺動自在に嵌合して伸
   縮調整自在な後軸部とよりなり、先軸部は口金を
   螺着した先軸本体と、該先軸本体の後部に固定し
   た先軸天冠と、うず巻きバネにより前方に付勢し
   て該先軸天冠の貫通孔に前後動自在に挿入した芯
   筒とよりなり、先軸天冠の溝部には先端部の内向
   き鈎部と基部の外向き鈎部と内向き鈎部の外側の
   滑落部を有するフツク体をリングバネにより内方
   に押圧して回動自在に嵌合軸承し、内向き鈎部を
   芯筒の後端に設けた吸引掛止部に掛着自在とし、
   芯筒には口金より芯先が突出自在なボールペンリ
   フイールを緊入してあり、 後軸部は後軸本体と後軸天冠とよりなり、後軸
   本体の中間には前記フツク体の外向き鈎部に衝当
   自在な細リングを固定し、後軸天冠には吸引掛止
   部をうず巻きバネに抗して吸引自在な磁石を内設
   して、 先軸本体と後軸本体の、伸張時に内向き鈎部が
   吸引掛止部に掛止自在で、縮少時に細リングが外
   向き鈎部に衝当しフツク体を外方に回動させて内
   向き鈎部と吸引掛止部の掛止を解いて後軸天冠の
   磁石が吸引掛止部を磁着自在とした伸縮式ボール
   ペン。