JPH0355548Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜技術分野＞ この考案は複写機の給紙カセツトに関し、さら
に詳細には、複写中に原稿を収容できる原稿スト
ツカを給紙カセツトの蓋の一部として回動自在に
設けた原稿ストツカ付給紙カセツトに関する。

＜従来技術とその欠点＞ 従来の複写機においては、複写すべき原稿用紙
を収納する原稿ストツカを複写機のどの部分に設
けるかについて種々の形式のものがあつた。光学
系移動式複写機では、例えば複写機本体の側面に
原稿置き台を突設している。また、原稿台移動式
複写機では、例えば原稿カバー上面に原稿押えス
プリング等を取り付け、原稿カバー自体を原稿置
き台として使用できるようにしていた。

しかしながら、上記の光学系移動式複写機で
は、原稿置き台を本体に突設しているので、複写
機全体のサイズが大きくなり、そのため輸送コス
トが大きくなる欠点があつた。

また、原稿カバー上面に原稿保持部を設けた原
稿台移動式複写機では、一枚複写する毎に原稿カ
バーを開けて複写済み原稿を取り出し、次にカバ
ー上に収納するという煩雑な作業を必要とした。
したがつて、多数枚のコピーを行うときには複写
作業よりも原稿のセツトに時間がかかるという欠
点を生じていた。

＜考案の目的＞ この考案の目的は、上記の欠点を解消し、給紙
カセツトの蓋の一部として原稿ストツカを設け、
この原稿ストツカを複写中に安定的に立設できる
ようにして、複写作業のスピードアツプ化を図
り、複写機全体のコンパクト化と輸送コストの低
減化を達成できる複写機の原稿ストツカ付給紙カ
セツトを提供することにある。

＜考案の構成＞ この考案は次のように構成される。

複写用紙を収納するカセツト本体の上面後半部
には上蓋を設け、前半部（給紙側）には原稿収納
室を有した原稿ストツカを設ける。

この原稿ストツカは前記上蓋またはカセツト本
体に対し回動可能に設けられ、回動軸側端面が傾
斜面に形成され、前記上蓋上に立設されたときに
後方傾斜状に安定するように構成されている。

＜実施例＞ 第１図はこの考案の実施例である原稿ストツカ
付給紙カセツトを複写機に装着した状態の斜視図
である。第１図において２は複写機である。この
複写機２の一端部には原稿ストツカ６を立設して
いる給紙カセツト４が装着されている。他端部に
は複写済みコピー用紙を排出積層する排紙トレー
８が設けられている。

第２図および第３図は原稿ストツカ６を倒置状
および立設状に配置した給紙カセツトの正面図で
ある。給紙カセツト４は、複写用紙を収納するカ
セツト本体１０と、このカセツト本体１０の上面
の後半部を覆う上蓋１２と、カセツト本体１０の
上面の前半部（給紙側）を覆う原稿ストツカ６と
から構成されている。この原稿ストツカ６の内部
には原稿収納室７が設けられている。

原稿ストツカ６の後端部は上蓋１２に対し回動
軸６ａにより回動自在に設けられている。勿論、
上蓋１２に対してではなく、給紙カセツト１０に
対して回動軸により回動自在に設けてもよい。回
動軸６ａの上蓋１２に対する配置構造については
公知の軸構造が利用できる。また原稿ストツカ６
の後端面６ｂは第２図のように傾斜状に形成され
ている。したがつて、回動することにより原稿ス
トツカ６を上蓋１２上に立設したときには、第３
図に示すように後方傾斜状に安定して立設され、
原稿ストツカとしてガタツキがなく有効に作用す
る。

第４図は原稿ストツカ６の縦断面図である。原
稿ストツカ６内には隔壁６ｃが設けられており、
原稿収納室７が収納室７ａと７ｂの二室に分割さ
れている。例えば収納室７ａを未複写原稿の収納
室として、収納室７ｂを複写済み原稿の収納室と
して利用すれば原稿のセツト作業を能率よく行う
ことができる。

さらに、収納室７ｂ内には、第５図（第４図の
右側面図）から明らかなように、案内レール用の
突条６ｄ，６ｄが設けられている。この突状６
ｄ，６ｄと原稿ストツカ６の背板６ｅの間には出
入自在なガイド板１４が装入されている。ガイド
板１４の適所にはスプリング１４ａが配置されて
おり、ガイド板１４の収納位置では突条６ｄに設
けられた凹所６ｆと合致して固定される。ガイド
板１４を引つ張り上げるとスプリング１４ａが突
条６ｄに圧接して適当な摩擦力を発生し、ガイド
板１４の滑落を防止する。したがつて、ガイド板
１４は任意の高さ位置に調整自在に停止できる訳
である。

上記のガイド板１４は原稿を原稿収納室７ａ，
７ｂに出し入れする際に案内作用を発揮して、複
写作業を円滑化およびスピードアツプ化を図るこ
とができる。

第６図は原稿ストツカ６をカセツト本体１０上
に立設して場合の斜視図を示している。この図か
ら原稿の出し入れが複写作業者にとり迅速化でき
ることがわかる。

＜考案の効果＞ 以上にようにこの考案によれば、給紙カセツト
の蓋の一部として原稿ストツカを設け、この原稿
ストツカを複写中にカセツトに対し安定的に立設
できるようにしたから、原稿の出し入れ作業、ひ
いては複写作業のスピードアツプ化を図ることが
できる利点がある。また、カセツト上に原稿スト
ツカを設けたから、複写機全体のコンパクト化を
実現でき、輸送コストの低減化を達成できる効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例である原稿ストツカ
付給紙カセツトを複写機に装着した状態の斜視
図、第２図は給紙カセツトの正面図、第３図は原
稿ストツカを立設状態にした同カセツトの正面
図、第４図は同カセツトの縦断面図、第５図は第
４図の右側面図、第６図は原稿ストツカを立設状
態にした給紙カセツトの斜視図である。 ６……原稿ストツカ、６ａ……回動軸、６ｂ…
…回動軸側端面、７，７ａ，７ｂ……原稿収納
室、１０……カセツト本体、１４……ガイド板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 複写用紙を収納するカセツト本体と、このカ
   セツト本体の上面の後半部を覆う上蓋と、カセ
   ツト本体の上面の前半部（給紙側）を覆う原稿
   収納室を設けた原稿ストツカとを備え、この原
   稿ストツカは前記上蓋またはカセツト本体に対
   し回動可能に設けられ、回動軸側端面が傾斜面
   に形成され、前記上蓋上に立設されたときに後
   方傾斜状に安定するように設けられることを特
   徴とする複写機の原稿ストツカ付給紙カセツ
   ト。 (2) 前記原稿ストツカの原稿収納室が二分割され
   ている実用新案登録請求の範囲第１項記載の複
   写機の原稿ストツカ付給紙カセツト。 (3) 前記原稿ストツカの原稿収納室内に出入自在
   なガイド板を設けている実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の複写機の原稿ストツカ付給紙カ
   セツト。