JPH0354754Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、低周波治療器の粘着パツド押えフイ
ルムに関し、特に、低周波治療器を皮膚から剥が
す時に、粘着パツドが電極から剥離することを防
止するように構成した低周波治療器の粘着パツド
押えフイルムに関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、低周波治療器はケース内に低周波電流
を成形する低周波発振回路と、この低周波電流を
人等の皮膚に伝達するための１対の電極とを備え
ており、これら電極を皮膚に接触させるためケー
スの片面に１対の半円形の窓が形成される。そし
て、治療効果を高めるために電気導伝性を有する
ゲル状の粘着パツドが各電極に粘着される。使用
に際しては、低周波治療器の粘着パツド側の面を
皮膚に押し付け、粘着パツドを皮膚に粘着させる
ことにより低周波治療器を所要の経絡点あるいは
患部に固定し、低周波発振回路を作動させること
によりその経絡点に低周波電流が印加される。

〔考案か解決しようとする課題〕

ところで、一般に、低周波治療器の粘着パツド
は電極に粘着される電極側面の面積と皮膚に粘着
される皮膚側面の面積が同じであるので、低周波
治療器を所要の経絡点あるいは患部に固定した時
に、表面が比較的平滑な電極と粘着パツドとの間
の粘着力よりも表面に無数の凹凸や体毛がある皮
膚と粘着パツドとの間の粘着力の方が強くなる。
その結果、一端肌に固定された低周波治療器をは
ずすときに粘着パツドが皮膚側から剥がれずに電
極から剥がれてしまうことが多く、使用者が皮膚
に残つた粘着パツドを剥がしたり、剥がした粘着
パツドを電極に付け直したりする必要が生じ、使
用勝手が悪いという問題があつた。

本考案は上記の事情を考慮してなされたもので
あつて、低周波治療器を皮膚から剥がす時に、粘
着パツドが電極から剥離することを防止できるよ
うに構成した低周波治療器の粘着パツド押えフイ
ルムを提供することを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案に係る低周波治療器の粘着パツド押えフ
イルムは、上記の目的を達成するために、低周波
治療器の１対の半円形の電極を被覆する１対のゲ
ル状の粘着パツドの皮膚側面を部分的に覆うと共
に、粘着パツドの皮膚側面に粘着され、粘着パツ
ドの皮膚との接触面積を電極との接触面積よりも
小さくするように形成された絶縁性を有するフイ
ルムで構成されている。

〔作用〕

本考案の低周波治療器の粘着パツド押えフイル
ムは、例えば、紙、不織布、織布、合成樹脂等の
粘着パツドよりも皮膚との粘着力が小さくなる低
粘着性あるいは不粘着性と絶縁性とを有する素材
で形成してあればよい。このような低粘着性ある
いは不粘着性の素材で作られた粘着パツド押えフ
イルムは粘着パツドの粘着力によつて皮膚側面に
粘着され、粘着パツドの皮膚側面を部分的に覆
う。そして、低周波治療器を肌に粘着させたとき
には、粘着パツド押えフイルムで覆われていない
粘着パツドの皮膚側面の部分が肌に粘着され、粘
着パツド押えフイルムで覆われている粘着パツド
の皮膚側面の部分は肌に粘着しなくなる。その結
果、皮膚と粘着パツドとの間の付着力を電極と粘
着パツドとの間の付着力よりも小さくすることが
でき、低周波治療器を肌から剥がすときに粘着パ
ツドを肌から残らず剥離することができるように
なる。

本考案において粘着パツド押えフイルムの形状
は、特に限定されるものではないが、皮膚と粘着
パツドとの粘着力を効率良く減少するために、皮
膚と接触面積が大きくなる電極中央部で粘着パツ
ドを覆うようにすることが好ましいので、両粘着
パツドの外周囲部を部分的に覆う円環部とこれの
内部で互いに十文字状に直交する連結部とで構成
したものが推奨される。

〔実施例〕

本考案の一実施例に係る低周波治療器の粘着パ
ツド押えフイルムを第１図及び第２図に基づき詳
細に説明すれば、以下の通りである。

低周波治療器１のケース２の片面２ａには１対
の半円形の窓３が絶縁リブ４を挟むように対向し
て形成され、この窓３の奥面を覆う各電極５には
それぞれ半円形の粘着パツド６が粘着される。

粘着パツド６の皮膚側面６ａはケース２の片面
２ａよりも僅かに外側に位置させてあり、この皮
膚側面６ａに粘着パツド押えフイルム７が粘着さ
れる。

粘着パツド押さえフイルム７は、紙、不織布、
織布、合成樹脂等、粘着パツドよりも皮膚との粘
着力が小さくなる低粘着性あるいは不粘着性と絶
縁性とを有する素材で形成してあればよく、ここ
では、特に安価な合成樹脂で形成されている。

また、粘着パツド押さえフイルム７は粘着パツ
ド６の皮膚側面６ａを部分的に覆うとともに、粘
着パツド６の皮膚側面６ａに粘着され、粘着パツ
ド６の皮膚側面６ａの皮膚との接触面積を電極５
と接触面積よりも小さくするような形状に形成さ
れておれば特にその形状は限定されないが、ここ
では、両粘着パツド６の外周囲部を部分的に覆う
円環部７ａと、円環部７ａの内側で互いに十文字
状に直交する連結部７ｂとで構成した形状に形成
されている。このような形状にすれば、比較的径
方向に小さい寸法で粘着パツド６と粘着パツド押
さえフイルム７との接触面積を大きして粘着パツ
ド６と粘着パツド押さえフイルム７との間に充分
な粘着力が得られるとともに、特に皮膚と接触面
積が大きくなる電極５の中央部で粘着パツド押さ
えフイルム７によつて粘着パツドを覆つて効果的
に粘着パツド６の電極５からの剥離を防止できる
ようになる。

この粘着パツド押さえフイルム７を付着させた
低周波治療器１は所要の経絡点あるいは患部の皮
膚に粘着パツド６を押し付けて固定される。そし
て、低周波治療器１を皮膚から剥がすときには、
粘着パツド６の皮膚との接触面積が粘着パツド６
と電極との接触面積よりも小さく、粘着パツド６
の皮膚との粘着力よりも粘着パツド６と電極との
粘着力の方が大きくなつているので、粘着パツド
６は電極５から剥離することなく、残らず肌から
剥がされることになる。また、粘着パツド押さえ
フイルム７も粘着パツド６に粘着されているので
低周波治療器１とともに肌から剥がされる。

〔考案の効果〕

以上のように、本考案の低周波治療器の粘着パ
ツド押さえフイルムによれば、粘着パツド押さえ
フイルムで粘着パツドと皮膚との接触面積を粘着
パツドと電極との接触面積よりも小さくして、粘
着パツドと皮膚との粘着力よりも粘着パツドと電
極との粘着力を強くすることができるので、低周
波治療器を肌からはずす時に粘着パツドが電極か
ら剥離することを防止でき、従つて、使用者が肌
に残つた粘着パツドを処理する必要がなくなり、
使用勝手を良くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る低周波治療器
の粘着パツド押えフイルムの正面図、第２図はそ
の側面図である。 １…低周波治療器、５…電極、６…粘着パツ
ド、６ａ…粘着パツド６の皮膚側面、７…粘着パ
ツド押えフイルム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 低周波治療器１の１対の半円形の電極５を被覆
   する１対のゲル状の粘着パツド６の皮膚側面６ａ
   を部分的に覆うと共に、粘着パツド６の皮膚側面
   ６ａに粘着され、粘着パツド６の皮膚との接触面
   積を電極５との接触面積よりも小さくするように
   形成した絶縁性を有するフイルムからなる、低周
   波治療器の粘着パツド押えフイルム。