JPH035334Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、吊り燈篭等の照明具を移動可能とす
ることによつて、その照明位置を変化できかつ内
部のちり落とし等を便宜としてその清浄さを向上
しうる仏壇に関する。

従来中、大型の仏壇においては、ロウソク等の
灯明に加えて、仏壇本体の空所に吊り燈篭状の照
明具を吊り下げることによつて、内部を照明しか
つその荘厳性を高めることが行われているが、従
来のかかる照明具は空所の天井に固着した掛具に
鎖等を介して直接吊下げられ、又照明具が天井か
らのびる電器コードに接続されており、従つて内
部のちり落としなど清掃に際して照明具を場所換
えするには掛具から取外し又電器コードが接続さ
れているため、清掃の間手により保持しなければ
ならず、清掃作業に手間とる他、、照明具に吊り
下げ位置が一定であり、、崇拝対象物に適して照
明を変化するとができない。

本考案は、仏壇本体の空所にのびる吊り杆を用
いることを基本として、吊り燈篭等の照明具を移
動自在とし、前記問題点を解決しうる仏壇の提供
を目的としている。

以下本考案の一実施例を図面に基づき説明す
る。

第１〜３図において、仏壇１は、仏壇本体２
に、吊り燈篭状の照明具３，３を移動自在に取付
ける吊り杆４，４を設けており、又本実施例で
は、フアンＦを、仏壇本体２に取付ける。

仏壇本体２は、上箱部２１、中箱部２２、下箱
部２３を互いにインロー嵌合させ上下に積上げる
３段重ね体であり、下箱部２３は、前面に引出し
２４，２４を設けている。

又中箱部２２は、上の飾り桟２６と、前記下箱
部２３に嵌合する下の飾り桟２６との間に、側板
３１，３１、背板３２を設けた、前面を開放した
箱状体であり、その内部には、崇拝対象物を収納
する空所５を形成するとともに、前記前面は、前
記側板３１，３１の前縁で枢支する２枚折り戸状
の開き扉７，７によつて開閉される。なお下の飾
り桟２６には、その奥部に隆起部３３を有する底
板３４を設け、又上の飾り桟２５には、天井板３
５が取付けられる。

上箱部２１は、上の飾り桟２５に嵌り合う下の
飾り桟３６と、上の飾り桟３７との間に周壁３９
を架け渡しかつ上の飾り桟３７に上板４０を取付
けた、下方を開放した箱体をなし、中箱部２２に
嵌り合うことにより、上板４０、天井板３５との
間で空隙４１を形成し、又前記上板４０には、前
記フアンＦが取付けられる。

フアンＦは、矩形の周枠４３に固定した電動機
４４に翼体４５を設ける電動フアンであり、該フ
アンＦは、上板４０に設ける孔部に前記周枠４３
を貫通しかつその上縁のフランジを用いて、上板
４０に固定され、又フアンＦは、カバー４９を用
いて覆われる。

カバー４９は、天井片５１の周囲に小巾の立下
げ片５２を周設するとともに、立下げ片５２の下
縁に、取付け用の脚片５３を設けており、前記立
下げ片５２には、導孔５４を形成する。又前記立
下げ片５２は、孔部の内縁から離れて外方に位置
するごとく、前記脚片５３により取付ける。又フ
アンＦは、第１図において、下から上向きに空気
を流過し、その下方即ち吸入口９は、前記空隙４
１をへて、天井板３５に設ける通気口５５から空
所５に導通でき、又その上方即ち排気口１０は、
カバー４９の導孔５４を介して外気に通じてい
る。

前記照明具３は、前記空所５を囲む壁面に設け
る吊り杆４，４に吊下され移動できる。吊り杆４
は、空所５を囲む壁面である、側板３１、背板３
２、底板３４、天井板３５のうち、本例では前記
側板３１に左右一対が取付けられる。

吊り杆４は、側板３１に固定した取付金具６０
の垂直穴を挿通する縦軸６２と、その下端で水平
にのびる横軸６３とを具える。

縦軸６２は筒体であり、止ネジで固定した上端
の固定リング６５と、前記取付金具６０との間に
カラー６６を介在することにより回転自在に支持
され、又その上端部は、前記天井板３５に設ける
切欠穴６７をこえ上方に突出する。又下端には、
継片６９が螺着され、該継片６９に、横軸６３一
端のネジ部を螺合する。又横軸６３の自由端には
頭部７１を形成する。従つて吊り杆４，４は、横
軸６３を水平面内で回動、移動でき、又該横軸６
３，６３は、空所５の半分長さより小さな寸度を
有して該空所５内に、向かい合わせて延設され
る。

なお本例では、吊り杆４は、前記上の飾り桟２
５から垂下する前覆片３８によつて、前下方から
の透視を遮蔽する。

横軸６３には、前記照明具３が夫々吊下げられ
る。照明具３は、平板部６３の周囲にコーン状の
飾り部７４を有する屋根７５に、胴部７６、底部
７７を設ける吊り燈篭状をなし、前記平板部７３
を挿通しその下端をナツト止めされる垂下体７９
の上端を、前記横軸６３に摺動自在に遊挿される
移動片９１に螺合することによつて、該垂下体７
９を介して前記横軸６３に吊下げられる。

胴部７６内には電球９３が吊設され、該電球９
３には、前記垂下体７９、移動片９１の側孔９４
をへて、横軸６３を螺旋に周回した後、前記縦軸
６２の側孔９５から、該縦軸６２をへて天井板３
５内にのびる前記電気コード９６が接続され、従
つて照明具３は、電気コード９６が横軸６３を周
回する螺旋部分を有することにより、移動片９１
の移動により横軸６３の根元部から、自由端まで
の間を自在に移動しうる。

然して仏壇１は、第３図に示すごとく、その照
明具３は、吊り杆４上で自在に移動でき、崇拝体
対象物を最適に照明できるとともに、ホコリ落と
しなど内部の清掃を便宜とする。

又吊り杆４は回動でき、しかも第３図に示すよ
うに、該吊り杆４を前方向に回動させかつ照明具
３をその自由端に位置させたときには、該照明具
３を仏壇本体２の前面外方に位置させうる。従つ
て仏壇本体の内部の他、照明具の清掃をも便宜と
する。なお前面外方に位置するとは、この照明具
全体が外方に位置する場合の他、清掃に便宜な程
度に少なくとも一部が外方に位置する場合も含
む。

又ロウソク、せんこうなどを空所５の底板３４
に載置するときにも、フアンＦの駆動とともに、
空所５の煙は、滞流することなく、吸気口５５、
空隙４１を流れて前記吸入口９から排気口１０を
へて、カバー４９の導孔５４から外部に排煙でき
空所５の油煙などによる汚損を防止しうるととも
に、煙を迅速に排出することにより、空所５内の
見通しを向上できる。

叙上のごとく本考案の仏壇は、吊り燈篭等の照
明具を移動自在に吊下する回動自在な吊り杆を具
え、該照明具は吊り杆上を移動し、吊り杆の回動
によつて仏壇本体の前面外方に位置させうること
により、内部、照明具の清掃を便宜とする他、照
明を最適位置に自在に移動できるなどの効果を奏
しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は吊り杆を例示する断面図、第３図はその作用
を示す線図である。 ２……仏壇本体、３……照明具、４……吊り
杆、５……空所、７……開き扉。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 開き扉により前面を開閉する仏壇本体の内部の
   空所に、この空所を囲む壁面に枢支されて該空所
   にのびるとともに水平面内を回動する左右一対の
   吊り杆を取付け、かつこの吊り杆を摺動する移動
   片に燈篭等の照明具を取付けるとともに、前記吊
   り杆は、前方向への回動により該吊り杆の自由端
   に位置する前記照明具を仏壇本体の前面外方に位
   置させる長さを有してなる仏壇。