JPH0352448Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この考案は、リアシートバツクにおけるヘツド
レストの取付構造に関する。

《従来の技術》 車体パネル側にヘツドレストブラケツトを固定
し、車体パネルに背面を接して固定されるリアシ
ートバツクのヘツドレスト取付面を貫通してヘツ
ドレストのステーを前記ブラケツトに固定する構
造にあつては、ブラケツト内に前記取付面に突出
するフランジを設けたステーホルダーを嵌合し、
該ステーホルダー内にステーを着脱可能に挿通す
るようになつている。

《考案が解決しようとする問題点》 この構造にあつては、元々ステーホルダーがブ
ラケツトに対し一たん嵌合したらブラケツトの下
部で離脱作業を行わない限り抜け止めされるもの
であるため、シートバツクにカバーを取付けた
り、清掃を行う必要上、シートバツクを車体パネ
ルから取外そうとした場合に、前記ステーホルダ
ーのフランジが邪魔となつてシートバツクの取外
し作業が困難となる欠点があつた。

この考案は、以上の欠点に鑑みなされたもので
あつて、シートバツクのステーホルダー取付面を
めくつてステーホルダーのブラケツト取付部を露
出させることでステーホルダーの取外しを容易と
し、これによりシートバツクの車体パネルからの
取外しを可能とすることを目的とする。

《問題点を解決するための手段》 前記目的を達成するため、この考案によれば、
リアシートバツク背部に位置する車体パネルと、
該車体パネルに固定されたヘツドレストブラケツ
トと、前記シートバツクに形成されたヘツドレス
ト取付用凹部を上下に貫通して前記ヘツドレスト
ブラケツトに挿通されたステーホルダーとステー
ホルダーに着脱可能に挿通されたヘツドレストス
テーと、該ヘツドレストステーの上部に一体に設
けられたヘツドレストであつて、前記シートバツ
クの凹部底面を前記ヘツドレストブラケツト側と
外部側とを区画する一枚の表皮により構成すると
ともに、該表皮を面フアスナーを介して凹部の縁
部に対し着脱可能に接合したことを特徴とする。

《作用》 表皮をめくればブラケツト側が表われるので、
この部分に手を差し込んでステーホルダーのブラ
ケツトからの離脱操作ができる。

《実施例》 以下、この考案の一実施例を図面を用いて詳細
に説明する。

第１図はこの考案に係るリアシートバツクのヘ
ツドレスト取付部分の断面図、第２図は同ヘツド
レスト取付部分の離脱時の斜視図である。

図において、リアシートバツク１の背面は車体
パネル２の前面に接しており、該シートバツク１
の背部に設けられたワイヤーフレーム３を車体パ
ネル２の前面に設けたフツク４に係止することに
より車体パネル２に固定している。

シートバツク１の上部にはヘツドレスト５の取
付用凹部６が形成されているとともに、該凹部６
の下部側においてシートバツク１の背面は大きく
えぐられ、これによりシートバツク１と車体パネ
ル２間に空間部７を形成している。

該空間部７において、車体パネル２の前面には
Ｌ字形の金具８がボルト９およびナツト１０によ
り固定されており、更に該金具８の先端にはパイ
プ状のヘツドレストブラケツト１１が溶接により
固定され、そのパイプ状開口端を前記凹部６の底
面に対向位置させている。

前記凹部６の底面は後端縁をシートバツク１の
最後部１ａに一体化された一枚の表皮１２により
構成されている。そして、該表皮１２の前端縁は
凹部６の前縁において、雌雄の面フアスナー１
３，１４を介してシートバツク１に一体的に接合
され、凹部６と、その下部の空間部７を区画して
いる。

そして、表皮１２の前記ブラケツト１１との対
向面には挿通孔１５が開口形成され、該挿通孔１
５を通じて前記ブラケツト１１内にステーホルダ
ー１６が挿通され、該ステーホルダー１６内に前
記凹部６に嵌合されるヘツドレスト５の下端に突
出するヘツドレストステー１８が着脱および高さ
調整可能に挿通されている。

前記ステーホルダー１６はプラスチツク成形体
からなる筒状体であつて、その下端に拡開する係
止爪部１６ａを、また上端に挿通孔１５の上面周
縁に突出するフランジ部１６ｂを形成したもので
ある。

したがつて、ステーホルダー１６を一たんブラ
ケツト１１に挿通すると、ステーホルダー１６の
係止爪部１６ａがブラケツト１１の下部に突出
し、径方向に広がることで抜け止めされる。

以上の構成において、シートバツク１を車体パ
ネル２から取外すには、面フアスナー１３，１４
を引き剥し、表皮１２をめくれば、内部の空間部
７をのぞくことができ、ここに手を差し込んで、
前記係止爪１６ａを径方向に縮小すれば、ステー
ホルダー１６をブラケツト１１から抜き出すこと
ができる。ステーホルダー１６を抜き出した後更
に表皮１２をめくれば、空間部７が大きく開くの
で、更に手を差し込んでフツク４をワイヤーフレ
ーム３から離脱できる。

以上の操作によりシートバツク１は車体パネル
２から離脱することができるのである。

《考案の効果》 以上実施例により詳細に説明したように、この
考案に係るヘツドレストの取付構造にあつては、
ブラケツトを車体側に設け、シートバツクを貫通
してヘツドレストホルダーをブラケツトに挿通す
る構造において、ヘツドレストホルダーの離脱操
作を容易に行えるので、シートバツクを車体パネ
ルから取り外す際の邪魔がなく、容易にシートカ
バーをかけたり隙間部分の掃除を行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るリアシートバツクのヘ
ツドレスト取付部分の断面図、第２図は同ヘツド
レスト取付部分の離脱時の斜視図である。 １…シートバツク、２…車体パネル、５…ヘツ
ドレスト、６…凹部、１１…ヘツドレストブラケ
ツト、１２…表皮、１３，１４…面フアスナー、
１６…ステーホルダー、１８…ヘツドレストステ
ー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リアシートバツク背部に位置する車体パネルと
   該車体パネルに固定されたヘツドレストブラケツ
   トと、前記シートバツクに形成されたヘツドレス
   ト取付用凹部を上下に貫通して前記ヘツドレスト
   ブラケツトに挿通されたステーホルダーと、該ス
   テーホルダーに着脱可能に挿通されたヘツドレス
   トステーと、該ヘツドレストステーの上部に一体
   に設けられたヘツドレストであつて、前記シート
   バツクの凹部底面を前記ヘツドレストブラケツト
   側と外部側とを区画する一枚の表皮により構成す
   るとともに、該表皮を面フアスナーを介して凹部
   の縁部に対し着脱可能に接合したことを特徴とす
   るヘツドレストの取付構造。