JPH0351042Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は心押台のクイルを軸方向の任意の位置
においてクランプするクランプ装置に関するもの
である。

従来の技術 主軸との間で被加工物を支持する心押台は、一
般に前端側にセンタを保持するクイルと、そのク
イルをクイル孔において軸方向に摺動可能に保持
するクイル保持体と、そのクイル保持体に対して
クイルを前進・後退させるクイル進退装置とを備
え、被加工物の長さに応じてクイルを進退させる
ことにより、そのクイルに保持されているセンタ
を被加工物の端面に形成されたセンタ穴に嵌入さ
せてこれを回転可能に支持するようになつてい
る。そして、このように支持された被加工物は主
軸と共にその軸心まわりに回転させられ、半径方
向からバイト等の切削工具が押し付けられること
によつて外周面に所定の切削加工が施される。

しかしながら、上記のような心押台において
は、クイルをクイル保持体に対して前進・後退さ
せるために、クイル保持体に形成されたクイル孔
とクイルの外周面との間に僅かな隙間を必要とす
る。このため、クイルとクイル保持体との間の剛
性が低下し、特に高硬度材を加工する場合のよう
に、大きな背分力を生じる条件下で切削加工を行
うと、クイルが振動したりその軸心が半径方向へ
ずれたりする問題があつた。

考案が解決しようとする問題点 本考案は、上記のように心押台のクイルがクイ
ル保持体に対して移動可能とされているが故に両
者間の剛性が低下するという問題を解決するため
に為されたものである。

問題点を解決するための手段 このような問題を解決するために、本考案は、
前記クイルとクイル保持体とクイル進退装置とを
含む心押台に、クイルを軸方向の任意の位置にお
いてクンラプするクランプ装置を設けたものであ
り、クイル保持体に形成されたクイル孔の内周面
に円環状の溝を形成する一方、クイルの外周面に
円環状のピストンを摺動可能に嵌合し、そのピス
トンを前記溝内に配置して少なくともそのピスト
ンの後側に油圧室を形成するとともに、そのピス
トンの前側に内周面がクイル外周面より直径の僅
かに大きい円筒面を、また外周面が後側から前側
に向つて直径の漸減する外周テーパ面を成す円環
状のくさび部材を配設する一方、クイル保持体側
にそのくさび部材の外周テーパ面に対応する内周
テーパ面を有するテーパ孔を形成し、前記油圧室
に供給される油圧により前進させられるピストン
によつてくさび部材がテーパ孔内に押し込まれ、
弾性的に縮径してクイルをクランプするように構
成したことを要旨とするものである。

作 用 以上のように構成されたクイルクランプ装置を
備えた心押台においては、クイル進退装置によつ
てクイルを前進させて主軸とセンタとの間で被加
工物を支持させた状態で、ピストンの後側に形成
された油圧室に油圧を供給してピストンを前進さ
せると、そのピストンの前側に配設された円環状
のくさび部材がクイル保持体側に形成されたテー
パ孔内に押し込まれる。このため、くさび部材は
テーパ孔の内周テーパ面の斜面の効果によつて縮
径させられ、円筒面を成す内周面がクイルの外周
面に密着させられて、クイルはその軸心がクイル
孔の軸心と一致した状態でクイル保持体に強固に
固定される。その後、主軸と共に被加工物がその
軸心まわりに回転させられ、被加工物の外周面に
所定の切削加工が施されるのであるが、被加工物
を支持するクイルは上記のようにクイル保持体に
強固に固定されているため、たとえ大きな背分力
を生じるような条件下で切削加工を行つても、ク
イルが振動したりその軸心が半径方向へずれたり
する虞れはなく、精度の高い切削加工を行うこと
ができる。

実施例 次に、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。

第１図は本考案に係るクイルクランプ装置が設
けられた心押台の前端部を示す断面図であり、図
において１０はクイルで、前端側にセンタ１２を
保持し、クイル保持体１４に形成されたクイル孔
１６に軸方向の摺動可能に嵌合されている。クイ
ル１０は複数のベアリングを介して回転軸を保持
しており、この回転軸にセンタ１２のテーパシヤ
ンクがしまり嵌合されることによつて、センタ１
２はクイル１０に対して軸方向の移動が不能で且
つ軸心まわりの回転が可能とされているが、良く
知られた構造であるため図示は省略する。また、
クイル１０は図示しないクイル進退装置、例えば
油圧シリンダなどによつて、クイル保持体１４に
対して先進・後退させられるようになつている。
そして、クイル１０が前進させられることによ
り、センタ１２の先端が被加工物の端面に形成さ
れたセンタ穴に嵌入させられ、その被加工物を主
軸との間で回転可能に支持するのである。

上記クイル保持体１４は、心押台本体１８と、
その心押台本体１８の前端部に固定されたシリン
ダ２０およびシリンダカバー２２とから構成され
ている。心押台本体１８にはそれを貫通する円孔
２４が形成されているとともに、円孔２４の前端
側の開口周縁部には円孔２４より大径の取付孔２
６が設けられており、この取付孔２６内にシリン
ダ２０の後端から突き出す小径突部２８が嵌合さ
れることににより、シリンダ２０が心押台本体１
８に対して位置決めされている。また、シリンダ
２０には前側から順に大径孔部３０、中径孔部３
２およひ小径孔部３４を備えた段付きの貫通孔が
形成されており、その大径孔部３０内にシリンダ
カバー２２の後端から突き出す小径突部３６が嵌
合されることにより、シリンダカバー２２がシリ
ンダ２０に対して位置決めされている。そのシリ
ンダカバー２２には後側から順に大径孔部３８お
よび小径孔部４０を備えた段付きの貫通孔が形成
されているが、この小径孔部４０と前記シリンダ
２０および心押台本体１８にそれぞれ形成された
小径孔部３４および円孔２４の大きさはいずれも
同一寸法とされており、それら小径孔部４０，３
４および円孔２４が同心に位置するようにシリン
ダカバー２２およびシリンダ２０は位置決めさ
れ、複数のボルト４２によつて心押台本体１８に
固定されている。そして、それら小径孔部４０，
３４および円孔２４によつて前記クイル孔１６が
構成されており、クイル１０が軸方向に摺動可能
に嵌合されているのである。なお、小径孔部３４
および４０にはそれぞれ円環状のシール部材４４
および４６が配設されていて、クイル１０の外周
面との間がシールされている。

上記シリンダ２０の大径孔部３０とクイル１０
との間の空間には円環状のピストン４８が軸方向
に摺動可能に嵌合されており、そのピストン４８
の後端面にはシリンダ２０の中径孔部３２内に摺
動可能に嵌合する円筒部５０の突設されている。
そして、ピストン４８の外周面と大径孔部３０の
内周面との間、および円筒部５０の外周面と中径
孔部３２との内周面との間は、それぞれ円環状の
シール部材５２および５４によつてシールされて
いる。これにより、ピストン４８の後側、すなわ
ちシリンダ２０の大径孔部３０と中径孔部３２と
の間の段部とピストン４８の後端面との間に油密
な油圧室５６が形成され、シリンダ２０に設けら
れた接続ポート５８を経て油圧が供給されること
により、ピストン４８は前進させられる。すんわ
ち、このピストン４８が配置されたシリンダ２０
の大径孔部３０および中径孔部３２は、クイル孔
１６の内周面に形成された円環状の溝を成してい
るのである。

また、シリンダカバー２２の小径突部３６の後
端面には複数の有底穴６０が穿設されていて、そ
れぞれに一端がピストン４８の前端面に当接して
これを後退方向へ付勢するスプリング６２が配設
されており、ピストン４８に常には後退位置に保
持されるようになつている。なお、このピストン
４８の後退位置はピストン４８の後端面に設けら
れた突起６４がシリンダ２０の大径孔部３０と中
径孔部３２との間の段部に当接することによつて
規定されており、また、円筒部５０の後側には空
気室６６が形成されている。

このピストン４８の前側、すなわち前記シリン
ダカバー２２の大径孔部３８内には、切れ目のな
い円環状のくさび部材６８が配設されている。く
さび部材６８の内周面７０は前記クイル１０の外
周面より直径に僅かに大きい円筒面を成してお
り、クイル１０に対する軸方向への相対移動が可
能とされている一方、くさび部材６８の外周面７
２はピストン４８が位置する後側から前側に向か
つて直径の漸減する外周テーパ面を成している。
また、大径孔部３８内であつてくさび部材６８の
外側には、テーパ孔７４が形成された円環状のリ
ング部材７６が配設されており、そのテーパ孔７
４の内周面はくさび部材６８の外周面７２に対応
するように後側から前側に向かつて直径が漸減す
る内周テーパ面を成している。このリング部材７
６は大径孔部３８内に圧入されており、その前端
面は大径孔部３８と小径孔部４０との間の段部に
当接しているとともに、外周面は大径孔部３８の
内周面に密着させられている。

そして、油圧室５６に供給される油圧によつて
ピストン４８が前進させられると、くさび部材６
８のピストン４８によつてリング部材７６のテー
パ孔７４内に押し込まれ、テーパ孔７４の内周テ
ーパ面の斜面の効果によつて弾性的に縮径し、そ
の内周面７０がクイル１０の外周面に密着させら
れる。ここで、くさび部材６８は切れ目のない円
環状を成しており、テーパ孔７４の内周テーパ面
に摺動しつつ同心的に縮径されるため、クイル１
０はその軸心がクイル孔１６の軸心と一致する状
態でクイル保持体１４に強固に固定されることと
なる。すなわち、これらピストン４８，くさび部
材６８およびリング部材７６と、そのピストン４
８を収容するシリンダ２０，さらにリング部材７
６が配設されたシリンダカバー２２等によつて、
クイル１０をクランプするクイルランプ装置が構
成されているのである。なお、くさび部材６８が
テーパ孔７４内に押し込まれることにより、リン
グ部材７６には拡径する方向の力が作用するが、
リング部材７６の外周面はシリンダカバー２２の
大径孔部３８の内周面に密着させられているた
め、これの外周側への拡径は僅かで済む。

また、油圧室５６内の油圧が下降し、ピストン
４８がスプリング６２の付勢力によつて後退させ
られた後、クイル１０がクイル進退装置によつて
後退させられると、くさび部材６８も摩擦力によ
つてクイル１０と共に後退してテーパ孔７４から
抜け出し、クイル１０のクランプが解除される。

以上のように構成されたクイルクランプ装置を
備えた心押台においては、ピストン４８がスプリ
ング６２の付勢力によつて後退位置に保持されて
いる状態で、図示しないクイル進退装置によつて
クイル１０を前進させ、センタ１２を被加工物の
センタ穴に嵌入させてその被加工物を主軸との間
で回転可能に支持させるのであるが、この時くさ
び部材６８の内周面７０とクイル１０の外周面と
の間には僅かな隙間が存在しているため、クイル
１０はその軸方向へ自由に移動し得る。次に、油
圧室５６内に油圧を供給してピストン４８を前進
させると、くさび部材６８は上述したようにテー
パ孔７４内に押し込まれてその内周面７０がクイ
ル１０の外周面に密着させられ、クイル１０がク
イル保持体１４に強固に固定される。そして、こ
の状態で主軸およびセンタ１２とともに被加工物
を軸心まわりに回転させ、半径方向からバイト等
の切削工具を押し付けて外周面に所定の切削加工
を施すのであるが、被加工物を支持するクイル１
０はクイル保持体１４に強固に固定されているた
め、たとえ大きな背分力を生じるような条件下で
切削加工を行つても、クイル１０が振動したり、
その軸心が半径方向へずれたりする虞れはない。
したがつて、被加工物の回転中心が変動したりず
れたりすることもなくなり、精度の高い切削加工
を行うことが可能となるのである。

また、以上のようにして被加工物を切削加工し
た後、油圧室５６の油圧を降下させると、ピスト
ン４８はスプリング６２の付勢力によつて後退さ
せられる。そして、クイル進退装置によつてクイ
ル１０が後退させられ、加工後の被加工物が取り
外されて新たな被加工物が取り付けられるのであ
るが、この際、くさび部材６８はクイル１０との
間の摩擦力によつてクイル１０と共に後退させら
れ、テーパ孔７４から抜け出すため、クイル１０
のクランプが自然に解除される。

次に、上記クイルクランプ装置を駆動するため
に油圧室５６内に油圧を供給する装置として好適
に使用される油圧供給装置の一例を第２図に基づ
いて説明する。

図においてモータ７８の出力軸８０には有底円
筒状の継手部材８２が廻止めキー８４によつて相
対回転不能に取り付けられている。継手部材８２
はベアリング８６によつて軸心まわりの回転可能
かつ軸方向の移動不能に支持されており、その継
手部材８２の底部にはねじ軸８８が出力軸８０の
延長線上に立設されている。ねじ軸８８の外周面
にはねじ山が形成されていて、有底円筒状を成す
ピストン９０の開口側内周面に形成されている雌
ねじ９２に螺合している。ピストン９０は円筒状
のシリンダ９４内に摺動可能に嵌合されている
が、そのピストン９０の外周面に軸方向に形成さ
れた係合溝９６にはねじ９８の先端が係合させら
れていて、ピストン９０はその軸心まわりの回転
が阻止されるとともに軸方向の移動が許容されて
いる。したがつて、モータ７８の出力軸８０とと
もにねじ軸８８が正逆両方向へ回転すると、その
ねじ軸８８に螺合されているピストン９０は大き
な力で軸方向へ前進・後退させられることとな
る。なお、上記シリンダ９４はベアリング８６，
継手部材８２などを覆うハウジング９９に固定さ
れている。

シリンダ９４にはシリンダカバー１００が固定
されて、ピストン９０の前側にそれらピストン９
０，シリンダ９４およびシリンダカバー１００に
囲まれた加圧室１０２が形成されている。この加
圧室１０２はシリンダカバー１００に設けられた
通路１０４および接続ポート１０６、更にこの接
続ポート１０６と前記心押台本体１８の接続ポー
ト５８との間に配設される図示しない高圧ホース
を経て油圧室５６に連通しているとともに、シリ
ンダ９４に設けられた接続ポート１０８および図
示しない逆止弁を経て作動油補給タンクに連通し
ている。そして、この加圧室１０２内およびこれ
に連通する通路１０４および油圧室５６等の一連
の空間内には作動油が充填されている。

シリンダカバー１００にはブロツク１１０が固
定されており、それらシリンダカバー１００およ
びブロツク１１０を貫通し、かつ軸方向に摺動可
能な状態でロツド１１２が配設されている。ロツ
ド１１２の一端は上記加圧室１０２内に突き出し
ており、スプリング１１４によつて常には図に示
す突出位置に保持されているとともに、ピストン
９０が前進させられるとスプリング１１４の付勢
力に抗して後退するようになつている。そして、
ロツド１１２のブロツク１１０から外部に突き出
た他端部にはドツグ１１６が固定されていて、ピ
ストン９０が図において一定鎖線で示す前進位置
に達した時リミツトスイツチ１１８に係合し、そ
のリミツトスイツチ１１８からの信号に基づいて
モータ７８が停止させられ、ピストン９０はその
前進位置に保持される。なお、ロツド１１２の一
端部をピストン９０に連結してピストン９０と共
に移動するように構成すれば、スプリング１１４
を設ける必要はない。

また、前記ハウジング９９の内面には断面コの
字形状を成すブラケツト１２０が固定されてお
り、そのブラケツト１２０にはドツグ１２２がピ
ン１２４によつて回転可能に取り付けられてい
る。ドツグ１２２はスプリング１２６によつて図
中左まわり方向へ付勢されており、ピストン９０
が前進位置にある状態では図において一点鎖線で
示す位置に保持されるが、ピストン９０が後退さ
せられるとその後端面に一端面が係合して右まわ
り方向へ回動させられる。そして、ピストン９０
が図に示す後退位置に達するとドツク１２２の他
端部はリミツトスイツチ１２８に係合し、モータ
７８が停止させられてピストン９０はその後退位
置に保持される。

以上のように構成された油圧供給装置におい
て、モータ７８によつてピストン９０が前進させ
られ、加圧室１０２内の作動油が加圧されると、
その油圧は通路１０４および図示しない高圧ホー
スを経て前記クイルクランプ装置の油圧室５６内
に供給される。ピストン９０が前進位置に達する
とリミツトスイツチ１１８からの信号に基づいて
モータ７８が停止して作動油の油圧は一定値に維
持されるが、この時の油圧がくさび部材６８をテ
ーパ孔７４内に押し込んでクイル１０を強固に固
定し得る値となるようにドツグ１１６の位置が調
整されている。なお、ピストン９０はねじ軸８８
によつて前進させられるため、作動油を加圧する
力は大きく、高い油圧を発生させることができ
る。

その後、モータ７８が逆方向へ回転させられて
ピストン９０が後退させられると、作動油の油圧
が降下してクイルクランプ装置のピストン４８が
スプリング６２の付勢力に従つて後退させられ、
その油圧室５６内の作動油が加圧室１０２内に戻
される。そして、ピストン９０が後退位置に達す
るとモータ７８が停止して、油圧供給装置は元の
状態に復帰する。なお、この時の作動油の油圧
は、クイルクランプ装置のピストン４８がスプリ
ング６２の付勢力に従つて後退位置まで後退させ
られることを十分に許容する値とされている。

以上、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細
に説明したが、本考案はその他の態様でも実施で
きる。

例えば、上記実施例ではピストン４８がスプリ
ング６２の付勢力によつて後退させられるように
されているが、ピストン４８の前側にも油圧室５
６と同様な油圧室を形成し、これに油圧を供給す
ることによつてピストン４８を後退させるように
することも可能である。

また、上記実施例ではくさび部材６８がクイル
１０との間の摩擦力によつてテーパ孔７４から抜
け出すようにされているが、くさび部材６８がヒ
ストン４８とともに移動するように両者を作動的
に連結したり、或いはスプリング等の手段によつ
てくさび部材６８をテーパ孔７４から強制的に押
し出すようにしても良い。また、くさび部材６８
の前側および後側から交互に複数の切込みを形成
すること、若しくはくさび部材６８を前側から後
側まで抜ける１個以上のスリツトを設けることも
可能であり、くさび部材６８の縮径が容易とな
る。

その他、一々例示はしないが、本考案はその精
神を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて
種々の変形・改良を施した態様で実施し得るもの
であることは勿論である。

考案の効果 以上詳記したように、本考案に係るクイルクラ
ンプ装置を備えた心押台によれば、主軸との間に
被加工物を支持するクイルがくさび部材によつて
クイル保持体に強固に固定されるため、大きな背
分力を生じるような条件下で切削加工を行って
も、クイルが振動したり、その軸心がずれたりす
る虞れがなく、したがつて、被加工物に対する加
工精度が大幅に向上する。また、本考案のクイル
クランプ装置は、円環状のくさび部材が同心的に
縮径されてクイルをクランプするようになつてい
るため、クイルの軸心がクイル孔の軸心に正確に
一致させられる。また、くさび部材を駆動するピ
ストンが油圧によつて前進させられるようになつ
ているため、クイルを強固にクランプすることが
できる。さらに、それらくさび部材およびピフト
ンはクイル孔の内周面に形成された溝内に収容さ
れ、かつクイル自体に摺動可能に嵌合されている
ため、装置が簡単に構成され得る利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るクイルクランプ装置を備
えた心押台の一実施例の要部を示す断面図であ
る。第２図は第１図の装置に油圧を供給する装置
の一例を示す断面図である。 １０……クイル、１２……センタ、１４……ク
イル保持体、１６……クイル孔、２０……シリン
ダ（クイルクランプ装置）、２２……シリンダカ
バー（クイルクランプ装置）、４８……ピストン
（クイルクランプ装置）、６８……くさび部材（ク
イルクランプ装置）、７６……リング部材（クイ
ルクランプ装置）、３０……大径孔部（溝）、３２
……中径孔部（溝）、５６……油圧室、７０……
内周面、７２……外周面、７４……テーパ孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 前端側にセンタを保持するクイルと、そのクイ
   ルをクイル孔において軸方向に摺動可能に保持す
   るクイル保持体と、そのクイル保持体に対して前
   記クイルを前進・後退させるクイル進退装置とを
   含む心押台に設けられて、前記クイルを軸方向の
   任意の位置においてクランプする装置であつて、 前記クイル孔の内周面に円環状の溝を形成する
   一方、前記クイルの外周面に円環状のピストンを
   摺動可能に嵌合し、そのピストンを前記溝内に配
   置して少なくともそのピストンの後側に油圧室を
   形成するとともに、そのピストンの前側に内周面
   が前記クイル外周面より直径の僅かに大きい円筒
   面を、また外周面が後側から前側に向つて直径の
   漸減する外周テーパ面を成す円環状のくさび部材
   を配設する一方、前記クイル保持体側にそのくさ
   び部材の外周テーパ面に対応する内周テーパ面を
   有するテーパ孔を形成し、前記油圧室に供給され
   る油圧により前進させられるピストンによつてく
   さび部材がテーパ孔内に押し込まれ、弾性的に縮
   径して前記クイルをクランプするようにしたこと
   を特徴とする心押台のクイルクランプ装置。