JPH03504633A - 液圧ラムのためのシール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 液圧ラムのためのシール 技術分野 本発明は、例えば液圧ラムのピストンロッドとシリンダのような２つの相対的に 移動する部材の間を密封するための流体シールに関する。

技術背景 液圧ラムのピストンロッドとシリンダの漏れを防止するために、液圧に応答して 半径方向に膨張し、それによってピストンロッドとシリンダの間に密封力を設定 するＵ字形リングシールのような圧力付勢シール（圧力によって付勢されるシー ル）を用いることは周知である。

又、低圧時における密封力を改良するために、液圧源と第１シールとの間に第２ リングシールを配設し、それによって第１シールへの流体の流れを制御し、第１ シールを付勢するためにシール間の圧力を維持するのを助成するようにすること も周知である。第２リングシールは、通常、ピストンロッドに接触する比較的広 い環状密封面を有する単純な断面長方形のリングである。この種のシールは、一 般に、緩衝リングと称されており、ラム内の液圧流体を通しての圧力脈動の伝播 を制限し、液圧流体中への粒状不純物の混入を防止することによってＵ字形リン グシールを損傷しないように防護するという追加の機能を有する。この種の二重 シール構成に随伴する問題点は、シール間圧力が、ある種の状況下においては過 度のレベルにまで増大することがあり、ラムの運動に抵抗する摩擦力を増大させ 、場合によってはシールを損傷させることがあり、極端な場合にはラムを焼付か せる結果となることである。

及ｊ」旧１ｊ 本発明の目的は、過度のシール間圧力を回避する二重シール構成から成る、液圧 ラムのためのグランドシールを提供することである。

一方の部材が他方の部材内で軸方向に移動するようになされた２つの液圧部材の 間を密封するための本発明の液圧シールは、軸方向に向けられた内側面に作用す る液圧に応答するように該２つの部材間に配置された第１圧力付勢リングシール と、該第１シールへの液圧流体の流れを制御するように第１シールの該内側面に 近接して配置された第２リングシールとから成り、該第２リングシールは、前記 ２つの部材のうちの一方の部材に設けられた環状の溝内に配設され、第２リング シールの、第１シールに近い側の軸方向に向けられた環状外側面は、前記溝の隣 接する側壁に対面して該側壁によって支持され、第２リングシールの、該清から 突出した密封唇部は、前記２つの部材のうちの他方の部材に対面接触関係に係合 する半径方向の環状密封面を有する構成とされでおり、前記第２リングシールの 、外側面とは反対側の環状内側面は、前記溝内で該溝の隣接する側壁から離れる 方向に前記密封唇部に向けて傾斜しており、それによって該密封唇部が、第１シ ールと第２シールとの間の過度の圧力を解放するように該溝内で第１シールから 離れる方向に撓むことができるようにしたことを特徴とする。

本発明の好ましい実施例においては、第２リングシールは、前記傾斜した内側面 を形成するために該内側面と密封唇部とが交差した角部が斜切されている以外は 、実質的に長方形の断面形状を有するものとする。従って、第２リングシールは 、慣用の緩衝リングを改変しただけの簡単な構造とすることができる。

更に、第２リングシールは、その密封唇部が、シール間圧力をそれが任意の所定 レベルに達したとき逃がすベク撓むように簡単に設計することができる６例えば 、内側面の角度、シールの全幅、及び密封唇部の幅を適宜に変更することができ る。シールの素材も、シールが応答する逃し圧レベルを規定する１つの要因であ る。

以下に、添付図を参照して本発明の詳細な説明する。

図面の簡単な説明 第１図は１本発明によるグランドシールを装着した液圧ラムの一部分の軸方向の 断面図である。

第２図は、第１図の第２リングシールの断面図である。

実施例 第１図は、シリンダハウジング１とピストンロッド２から成る液圧ラムのロード 端を示す、ハウジング１とピストンロッド２の間には、ハウジング１内から液圧 流体が逃出するのを防止するためにエラストマー材製のＵ字形リングシール３が 配設されている。Ｕ字形リングシール３は、ハウジング１に形成された断面長方 形の環状溝４内に配設され、該シールのＵ字形断面がハウジング１の軸方向内方 へ開放しており、ハウジング内の液圧が該シールの２つの環状脚部５．６を半径 方向に膨張させてそれぞれハウジングｌ及びピストンロッド２に対して密封を設 定するようになされている。

第１シールの軸方向でみて内側に第２リングシール７が設けられている。第２リ ングシール７は、ハウジング１に形成された断面長方形の環状溝８内に配設され 、その半径方向内方の密封唇部９が溝から突出し、内方に向けられた環状の接触 面１５がピストンロッドに対面関係に係合してハウジングｌとピストンロッド２ との間に密封を設定するようになされている。この第２リングシール７は、溝８ 内に嵌合するようになされた実質的に長方形の断面を有し、それぞれ溝８の隣接 する側壁１２．１３に対面する、軸方向に向けられた環状の内側面１０と外側面 １１を有している。第２リングシール７の、第１シール３のある側とは反対側に 向けられた内側面ｌＯの角部は、斜切されており、それによって、隣接する溝の 側壁１２から離れて接触面１５に向けて延長する傾斜面１４を形成するようにな されている。

この傾斜面１４を設けたことにより、第２シールの密封唇部９は、第１シールと 第２シールとの間のシール間に過度の液圧が生じるとそれに応答して溝８内で撓 むことができる。シール７のこのテーパ形状は、該シールに可撓性を付与し、傾 斜面１４とそれに隣接する溝の側壁１２との間の空間が該シールの変位を受入れ る。一方。

シールの環状外側面１１とそれに隣接する溝の側壁１３との対面接触は、シール が撓まないように支持するので、シールは一方逃し弁として機能する。従って、 シール７は、ラムハウジング内の液圧流体を通しての圧力脈動の伝播を制限し、 液圧流体中への粒状不純物の混入を防止することによってＵ字形リングシール３ を損傷しないように防護するという点で慣用の緩衝リングとして機能する。

第２リングシール７が圧力を逃す働きをするシール間圧力のレベルは、該シール の形状・寸法によって決定される０通常、第２図に示されるように、リングシー ル７は、その寸法比ａ：ｂが１：２であり１寸法比ｗ：ａが２：３である全体寸 法を有するものとし、斜切角度α＝２０°とする。このシールは、通常、ショア ーＡ硬度９５、引張強さ５５　Ｎ　／　ｍ　ｍ　”　、破断点伸び率５５％のポ リウレタンで形成する。液圧ラムのための所要の逃し圧は、室温で通常ｌＯＯ〜 ２００バールである。もちろん、寸法ａ、ｂ、ｗ及び斜切角αは、シールが応答 する逃し圧のレベルを変更したい場合は、シールの素材の特性と共に変更するこ とができる。

寸法ａ、ｂ、Ｗ及び斜切角ａ、及びシールの素材特性は、シールが圧力逃し動作 をするのに十分な撓みを可能にするように設定しなければならない６例えば、寸 法比ｗ：ａ及び斜切角度αが大き過ぎると、シールは撓み難くなる０通常、寸法 比ｗ：ａ＞３：４．斜切角〉２５゜では、シールは圧力逃し動作をしない、又、 斜切角〉４０°のシールは、圧力逃し動作をし難い。

第１シールリング３は、ラムハウジング１内の液圧によって付勢されるようにな される限り、Ｕ字形リングシール以外の任意の形態とすることができる。

国際調査報告 国際調査報告

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. １．一方の部材が他方の部材内で軸方向に移動するようになされた２つの液圧部 材の間を密封するためのものであって、軸方向に向けられた内側面に作用する液 圧に応答するように該２つの部材間に配置された第１圧力付勢リングシールと、 該第１シールヘの液圧流体の流れを制御するように第１シールの該内側面に近接 して配置された第２リングシールとから成り、該第２リングシールは、前記２つ の部材のうちの一方の部材に設けられた環状の溝内に配設され、第２リングシー ルの、第１シールに近い側の軸方向に向けられた環状外側面は、前記溝の隣接す る側壁に対面して該側壁によって支持され、第２リングシールの、該溝から突出 した密封唇部は、前記２つの部材のうちの他方の部材に対面接触関係に係合する 半径方向の環状密封面を有する構成とされた液圧シールにおいて、 前記第２リングシール（７）の、外側面（１１）とは反対側の環状内側面（１４ ）は、前記溝（８）内で該溝の隣接する側壁（１２）から離れる方向に前記密封 唇部（９）に向けて傾斜しており、それによって該密封唇部が、第１シールと第 ２シールとの間の過度の圧力を解放するように該溝（８）内で第１シール（３） から離れる方向に撓もことができるようにしたことを特徴とする液圧シール。
2. ２．前記第２リングシール（７）の前記半径方向の環状密封面（１５）は、前記 環状の外側面（１１）に対して実質的に垂直に延長していることを特徴とする特 許請求の範囲第１項に記載の液圧シール。
3. ３．前記第２リングシール（７）の前記環状内側面（１０）は、前記環状の外側 面（１１）に対して実質的に平行であることを特徴とする特許請求の範囲第２項 に記載の液圧シール。
4. ４．前記溝（８）は、実質的に断面長方形であり、前記第２リングシール（７） は、前記傾斜した内側面（１４）を形成するために前記内側面（１０）と前記密 封面（１５）とが交差した角部が斜切されている点を除いては、該溝の形状に対 応する実質的に長方形の断面形状を有することを特徴とする特許請求の範囲第１ 〜３項のいずれかに記載の液圧シール。
5. ５．前記第２リングシール（７）の全体幅（ａ）に対する前記環状密封面（１５ ）の幅（ｗ）の比は、３：４より小さいことを特徴とする特許請求の範囲第１〜 ４項のいずれかに記載の液圧シール。
6. ６．前記第２リングシール（７）の前記内側面（１４）とそれに隣接する溝（８ ）の側壁（１２）との間の角度は、２５°未満であることを特徴とする特許請求 の範囲第５項に記載の液圧シール。
7. ７．前記第２リングシール（７）の前記内側面（１４）とそれに隣接する溝（８ ）の側壁（１２）との間の角度は、４０°未満であることを特徴とする特許請求 の範囲第１〜６項のいずれかに記載の液圧シール。
8. ８．前記第２リングシール（７）は、ポリウレタンで形成されていることを特徴 とする特許請求の範囲第１〜７項のいずれかに記載の液圧シール。
9. ９．添付図を参照にしてここに記載された液圧シール。