JPH03503443A - ごみの焼却方法 - Google Patents
ごみの焼却方法Info
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- JPH03503443A JPH03503443A JP1503714A JP50371489A JPH03503443A JP H03503443 A JPH03503443 A JP H03503443A JP 1503714 A JP1503714 A JP 1503714A JP 50371489 A JP50371489 A JP 50371489A JP H03503443 A JPH03503443 A JP H03503443A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
ごみの焼却方法
本発明は、燃焼プラントにおける燃焼工程により形成されたフライアッシュの少
なくとも一部又は実質的に全てを同時にスラグに転化することにより燃焼プラン
トからの酸形成ガスの排出を低減する方法、及び該方法に使用する燃焼プラント
装置(システム)に関する。
全世界で発生する急激な増大量のごみの処理の問題及びこれに関連する環境問題
は、広範囲に論議される主題であり、かつ多くの国における広範囲の法律と関連
している。従来、ごみは焼却により処理されており、このため、多かれ少なかれ
有害な性質を有する固体、液体及びガス状の燃焼生成物が形成され、これらの燃
焼生成物自体をも処理する必要がある。現在量も有害で取扱いに困難な燃焼生成
物はフライアッシュである0通常、フライアッシュは、煙道ガス中に存在する燃
焼残留物として形成され、燃焼プラントの煙突に連結されたフィルタシステム内
に収集される。煙道ガス中には、例えば、硫黄酸化物、窒素酸化物、フン化水素
及び塩化水素等の酸性化合物が存在する。
特に、石炭を燃焼させて熱及び/又は電気を発生させる場合には、硫黄酸化物及
び/又は他の放出物を煙道ガスから除去する多くの方法が開発されている。一般
に、これらの方法では、煙道ガスを石灰(石灰は、煙道ガス中の酸性化合物と反
応する)と接触させ、煙道ガスを無害なものとしている。ごみ燃焼プラントから
の煙道ガスを同程度に浄化できる同様な方法は、未だ開発されていない。
ごみの燃焼に関連して形成されるフライアッシュを満足できる方法で処分するこ
とは困難なことが証明されている。このフライアッシュは、石炭の燃焼に関連し
て形成されるフライアンシュとは異なり、環境と調和し難いものである。また、
このフライアッシュは、環境中に直接堆積させることは困難であり、かつ、例え
ば埋立てプロジェクトに関連する充填材料として用いることにより環境中に堆積
させることも困難である。また、セメント及びコンクIJ −ト産業においては
、石炭を燃焼する火力発電所の作動に関連して形成されるフライアッシュをしば
しば使用しているが、ごみの燃焼に関連して形成されるフライアッシュは、この
ようなセメント及びコンクリート産業でも使用が困難なものである。
殆どの燃焼形式により、通常、スラグ、フライアワシュ及び煙道ガスのカテゴリ
内で分類できる燃焼残留物又は副生物の広いスペクトルが形成される。これらの
カテゴリには、種々の塩及び/又は他の化合物又は材料(これらは、燃焼工程中
に形成又は改質されるか、燃焼工程により影響を受けないものであって、固体、
液体又はガス状のものである)が存在する。もちろん、形成される副生物の性質
は、燃焼される材料の性質並びに燃焼が行われる条件に基づいている。一般に、
形成される副生物は、更に特別な処理(煙道ガスを冷却し濾過すること、スラグ
を冷却すること、及び場合によっては鉄等の磁性材料を同時に除去すること等の
処理は除く〉を施すことなくして燃焼プラントから除去される3通常、燃焼工程
中に形成される副生物の最大部分を構成するスラグは、本明細書においても説明
するように、例えば道路の建設等の多くの場合に直接使用することができる。こ
れに対し、特に、酸形成ガス、とりわけ、硫黄酸化物、窒素酸化物、塩化水素及
びフン化水素を含むフライアッシュ及び環境に有害な成分の使用及び処理はかな
り困難であり、従ってかなりの費用が必要になる。
−iに、現在の状況では、スラグは、冷却後に残留している固体の燃焼残留物と
して形成されていて、キルン内の燃焼条件下では分解されない、主とし7て、石
英、長石、硫酸カルシウム等の無機化合物で形成されている。多くの場合、スラ
グには、燃焼工程において燃焼材料から遊jil (release)された、
例えば、鉛、カドミウム及び水銀等の重金属が含有されている。また、スラグに
は、成る種の非常に耐性の大きな有機材料も存在しており、これらは、例えばタ
ール、グラファ・イト(黒鉛)、ビチューメン(アスファルト)等の材料に用い
られている。
当然、スラグの組成及び生成量は、燃焼される材′14(すなわち燃焼工程を受
ける材料)の性質及びキルン内で行われる燃焼条件に基づいている1例えば、家
庭で出るごみは、7その大部分が有機物及び容易に分解可能な成分であるが5、
しばしば、ガラス、セラミック材料、罐のような金属含有材料等の非常に分解し
難い少量の無機材料も含まれている。これらの分解し難い材料は、通常、主とし
て上記のような石英、長石、硬石膏、及び他の無機及び有I!成分からなる比較
的′M限された量のスラブを性成する。例えば、建築材料や鉄含有物等のように
、その大部分が無機質で不燃性又は非分解性材料で形成されている産業廃棄物(
一部を燃焼した建築材料も含まれる)は、一般に、上記成分以外に多量のスラグ
を発生する。
例えば発電所において石炭のような化石燃料を燃焼することにより形成されるス
ラグは、殆どの場合が、例えばpl(8以上く例えばp)18.5〜1O−5)
である。これに対し、ごみの燃焼により形成されるスラグのpH値は、通常、少
なくとも9であり、一般的には10〜11のpH値を存している。
後述のように、ill常、スラグはキルンから連続的又は不連続的に除去されて
、更に処理又は堆積される。雨水その他の浸出剖のような水に曝されるとスラグ
から比較的容易に浸出又は遊離される重金属等の環境に有害な成分をスラグが含
有していない場合には、何らの測定を行わずして直ちに、例えば道路建設や埋立
て又はコンクリート産業に関連する充填目的に使用することができるし、周囲の
環境の適当な場所に極めて簡箪に堆積することができる。
上記のように、フライアッシュは、燃焼工程に関連して形成されるもう1つの副
生物である。一般に、また、本明細書においても、「フライアッシュJなる用語
は、キルンがら出る連中に存在する、ガスがら生成された固体の燃焼残留物(s
olid、 gas−bornecombustion residue)をい
う、一般に、煙は、大気中に排出される前に濾過され、連中に存在する固体成分
は使用されているフィルタにより捕捉される9通常、フライアッシュと呼ばれて
いるのはこれらの固体成分である。スラグの場合と同様に、フライアッシュの性
質及び量は、燃焼残留物の組成並びに実行される燃焼条件に基づいており、更に
、使用されるフィルタ(任意の適当な形式のフィルタを使用することができる)
にも基づいている。殆どの煙道ガスの浄化目的に適したフィルタは、例えば、静
電フィルタ又はバグフィルタ(bag filter)であり、これらの形式の
フィルタについては後で詳述する。しがしながら、1つ以上のサイクロンを用い
て煙を濾過することも有効である。
一般に、エネルギ発生に関連して行われる、石炭及び他の芳香族化合物のような
化石燃料の燃焼に関していえば、形成されかつ収集されるフライアンシュは、通
常、例えば11〜12のpH値をもつ比較的塩基性の特徴を有している(但し、
より酸蓚のフライアッシュを見出すこともできる)。普通のごみ燃焼に関連して
形成されるフライアッシュは、より変動的な性質を有しており、従って一1的に
は僅かに酸性又は僅かに塩基性のものもある。ごみ燃焼プラントから出るフライ
アッシュは、水が存在している条件下に置かれているため、多くの場合において
、より塩基性の性質を帯びる傾向がある。
多くの場合、フライアッシュは、煙道ガス中に存在している種々のガス状成分を
吸着(adsorb)及び/又は吸収(absorb)する。
例えばこれらの成分は、カリウムのような:a縮塩、塩化ナトリウム、スルフェ
ート(硫酸塩)、及び亜硫酸含有化合物、重金属、及び重金属含有化合物(特に
塩、例えば、塩化鉛、塩化カドミウム等)又は他の不純物である。
「フライアッシュ」という用語から暗黙的に理解されるように、フライアッシュ
は非常に動き回り易く、従って取扱いに困難な物質である。一般に、フライアッ
シュは非常に微細Cご分割された粒子からなる物質であり、一般に、800〜1
.000 kg/m’以下の低密度(約500 kg/m3)を有している。フ
ライアッシュは、しばしば粒状凝集物の形態をなしており、凝集物を構成する個
々の粒子のサイズ(粒度)は一般に数百オングストローム〜2μ−であり、凝集
物は一般に1100u1までのオーダである。
殆どの燃焼方法の形式に関し、燃焼中に形成されたフライアンシュの処理には非
常な困難が伴うものであり、このため、しばしば貯蔵yI!、設等に強い要望が
なされている。形成されたフライアッシュは、後で処理又は堆積する前に、しば
しば、屋外の大きなパイル中に収集される。このため、フライアッシュが風で飛
ばされないように「保持」し7ておかなくてはならず、がなりの困難が生じてい
る。多くの場合、スプリンクラでフライアンシュに水を掛け、容易に取扱いがで
きる湿った凝集性のあるスランジ状のマスにするのが実用的であることが判明し
ている。しかしながら、スプリンタうでフライアッシュに水を掛けることは、環
境に有害な物質をフライアッシュから浸出させることになり、また、水が凍る低
温度でスプリンクラ作業を行う場合にも問題がある。
多くの場合、フライアッシュは、上記のように環境に有害な物質を含有している
ため、直接堆積することはできず、有害な物質は最初に除去しておくか、無害な
ものにしておく必要がある。或いは、フライアッシュは、有害な物質が逃散しな
い形態に転化しておくこともできる。フライアンシュには環境に調和しない(す
なわち有害)な@IJ’itが含有されているため、例えば道路の建設や埋立て
等に、スラグと同様に直接使用することはできず、フライアッシュを前処理して
おくことが必要である。有害物質は、例えば水その他の浸出剤を用いて浸出させ
ることにより除去することができる。しかしながら、通常、この方法は掻めて高
価な方法である。
上記フライアッシエ以外にも、煙道ガスは、例えば昇華塩(s−ubliwed
5alts)のようなガス状化合物を含有しており、当然、その組成及び量は
燃焼される材料に基づいている。
有機化合物を多量に含有している材料の燃焼により生じる煙道ガスは、殆どの場
合、水蒸気以外に、二酸化炭素のような無害の低炭素貧化合物を含有している。
多くの場合、煙道ガスにはまた、環境に有害な物質も多量に含有されており1、
二の有害物質は、周囲の大気中に排出される前に除去しておくことが必要である
。一般に、環境に有害なこれらの物質とは、窒素酸化物、フッ化水素、及び、例
えば二酸化硫黄及び塩化水素のような硫黄及び塩素を含んだ種々の化合物である
。上記のように、燃焼プラントからのこのような酸性化合物の排出量を低減さ廿
るべく、近年、多大の努力がなされており、このため、石灰のような塩基を用い
た処理を含む種々の排出低減方法を用いた試みがなされている。より詳しくは、
当業者に知られている湿式方法及び乾式方法を特に用いて硫黄含有化合物の除去
を行っている。
英国特許第1.325.460号には、ハロゲン含有プラスチック材料の焼却に
より形成されたハロゲン化合物の排出を低減する方法が開示されている。この方
法は、ごみを焼却する前に、例えば水酸化物又はカーボネートのような塩基を添
加しておく工程を有している。塩基(水溶液が好ましい)は、ごみ内の紙及び/
又は他の水吸収性成分により吸収されて、ごみ内に分散される。ごみには、粉末
状の塩基を直接添加してもよい、この点に関し、フライアッシュについては説明
されていない。
デンマーク国特許出願第5872/77号及び第5873/77号において、K
J、に、 Kroyerは、発電所の作動中に形成されるフライアッシュをセメ
ントクリンカの製造に関連して再循環する技術について説明している。
本発明によれば、フライアッシュを処理しかつ煙道ガス中に存在する環境に有害
な酸形成化合物の量を低減する安価で有効な方法が提供される。また、本発明に
よれば、燃焼工程に関連して、例えば酸形成ガス等の燃焼中に生じる副生物から
通常形成される多数の化合物の形成が防止又は低減される。
本発明は、次のように構成された燃焼プラントの作動方法、すなわち、燃焼プラ
ントからの酸形成ガス及び/又はダイオキシンの排出を低減し、燃焼プラントで
の燃焼工程により形成される少なくとも一部又は実質的に全てのフライアッシュ
をスラグに転化させ、前記スラグは前記燃焼プラント以外のフライアッシュ発生
源からのフライアッシュで補完することができ、フライアッシュと1種類以上の
排出低減剤と燃焼すべき材料との混合物を作り、該混合物を、燃焼プラントの1
つ以上の燃焼キルン内に導入して、これらの燃焼キルン内で行われる燃焼条件に
曝すように構成した燃焼プラントの作動方法に関する。
本発明の方法を用いることにより、ダイオキシンの形成を非常に大幅に回避でき
るものと考えられる。後述のように、ダイオキシンは、燃焼される材料から遊離
される塩素含有化合物からその殆どが発生するものと考えられている。
上記のように、本発明によれば、フライアッシュは、スラグに転化され、燃焼中
に形成されたスラグに添加される。後述の例から明らかなように、スラグの組成
は、フライアッシュの添加によって大きな影響を受けることはなく、従ってスラ
グは、燃焼により普通に形成されるスラグと同様に使用することができる。
上記のように、本発明の方法を使用することにより、所与の燃焼工程において形
成されたフライアッシュを一度及び同時に処理することができると共に、燃焼中
に形成される酸形成ガスの排出をかなり低減させることができる0本発明の方法
は、フィルタにより収集されたフライアッシュを周囲の環境からの影響を受ける
ことなく燃焼プラントに直接再循環させるように構成した閉装置(システム)内
で実施するのに適している。フライアッシュの再循環中に、フライアッシュには
、該フライアッシュと大きな割合で混合できる条件下で、1種類以上の排出低減
剤(emission−re−ducing agent(s))が添加され、
次に、燃焼すべき材料をキルンに導入する前に、前記排出低減剤を含有したフラ
イアッシュを前記燃焼すべき材料と混合させる。この方法により、フライアッシ
ュは、燃焼すべきごみの中で排出低減剤を効率良く分散させることに貢献するこ
とができる。
しかしながら、フライアッシュの再循環及び燃焼プラントのシュート(単数又は
複数)又は供給装置への排出低減剤の供給が別々に行われ、このため、種々の材
料(combined material 、以下、「複合材料」と呼ぶ)がキ
ルン(車数及び複数)に導かれるまで混合が行われないということも考えられる
。このような場合には、フライアッシュが非常に動き回り易い性質を有している
ことから、フライアッシュが、複合材料内での排出低減剤としても機能するであ
ろう。
排出低減剤(単数又は複数)は、通常、1種類以上の塩基で構成される。
フライアッシュ及び排出低減剤は、1/10気圧のオーダの低圧が生じている箇
所、すなわち、ごみを燃焼キルンに搬入するシュート又は供給装置が設けられて
いる箇所において、燃焼すべき材料と一諸に導入するのが好まし、い。これは、
フライアッシュ及び排出低減剤をシェー・ト又は供給装置を通して吸引させるこ
とにより、フライアッシュ特に排出低減剤が、シュート又は供給装置から上方に
吹とがって排出されることを大幅に防止するためである。シュートが適当な量の
ごみで充満されていて、シュートのストッパとして働く場合には、通常、適当な
低圧状態が確立される。
更に詳細に後述するように、排出低減剤(単数又は複数)は、燃焼すべき材料が
強く加熱される前に、燃焼すべき材料と混合することが重要である。これは、燃
焼プラントから排出される酸性排出物の排出量を満足できる程低減させるには、
酸形成成分をこれらが形成される瞬間に無害なものとする必要があるとい・う事
実によるものである。従って、ごみの分解が生じる前、すなわち、ごみから有害
物質が遊離される温度にごみが加熱される前に、混合を行うのが好ましい、大量
のPvC及び/又は他の塩素含を化合物を含有しているごみの場合には、ごみが
約150℃以上の温度を受ける前に混合を行うのが重要である(なぜならば、塩
素は、既にこの温度に加熱された材料から遊離するからである)。
しかしながら、No、のような窒素酸化物の排出を低減させることに関しては、
1つ以上の燃焼キルンの最終部分(すなわら下流側)において煙道ガスに1種類
以上の排出低減剤を添加して実効を挙げることがしばしば必要になる。窒素酸化
物の排出を低減させるのに適した薬剤として、例えば、NH,又は尿素のような
アンモニア含有化合物がある。
本発明の方法は、種々の形式の多くの燃焼工程、例えば、熱や電気を発生させる
べく石炭を燃焼する燃焼プラント、又は鉱物繊維のような成る種の繊維の製造の
ごとき工業生産に関連して使用される燃焼プラントに適用することができる。本
発明の方法を特に有効に通用できることが判明している燃焼プラントは、工業玉
出るごみ及び/又は家庭から出るごみを燃焼して、これにより発生する熱を工業
用の加熱及び/又は住居の暖房及び/又は発電に利用できる燃焼プラント、又は
燃料を燃焼する燃焼プラントであって、工業用の加熱及び/又は住居の暖房及び
/又は発電或いはこれらを組み合わせた用途に使用できる燃焼プラントである。
上記のように、種々の材料を効率良く燃焼させるのに用いられるプロセスパラメ
ータは、殆どの場合において、燃焼すべき材料の種類及び量に適合できるもので
なくてはならない、後述するような燃焼プラントにおいて行われている普通のご
み燃焼の場合には、通常、ごみは、少なくとも875℃、ごみの所望の分解度合
(場合によっては完全分解)を達成するのに遺した時間中は少なくとも約950
℃の温度を受ける。後述のように、ごみの加熱は数段階に行われ、場合によって
は直列に配置された1つ以上のキルンを用いて適正な燃焼が行われるようにして
いる。しかしながら、1つの同じキルンの中で加熱及び燃焼を行うこともできる
。
所与の燃焼工程に使用される排出低減剤の種類及び量は、上記のように、低減さ
せるべき排出物の種類及び量、従って、燃焼すべき材料の種類及び量に基づいて
選定される゛、低減させたい排出物が酸性の性質又は酸を生成する性質をもつ場
合には、排出低減剤は、次のクラスの無機塩基、すなわち1、酸化物、水酸化物
、1種類基ヒのアルカリ金属又は1種類以上のアルカリ土類金属からなるカーボ
ネート又は炭酸水素塩の1つ以上で形成するのが好ましい、また、窒素酸化物の
排出を低減させるには、アンモニア及び尿素がを効である。前記1種類以上のア
ルカリ金属はNa又はKが好ましく、前記1種類以上のアルカリ土類金属はMg
、 Ca、 Sr又はBaのうちの1種類以上が好ましい。
排出低減剤の選択は、しばしば上記パラメータとは別に、経済的な観点に基づい
て行われる。この観点から、現在好ましいと思われる塩基として、Ca(OH)
z 、CaO、、CaCO5、Na0f(又はこれらの混合物がある。後述のよ
うに、Caを含有している塩基は、硫黄を含有している排出物の低減に特に有効
であり、NaOHは塩素を含有している排出物の低減に有効である。幾つかの異
なる成分を含む排出物を低減させるには、幾つかの排出低減剤の混合物を使用す
るのが有効である。
燃焼すべき材料に添加されるフライアッシュの量は、広範囲に変化させることが
できる。通常、フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料との混合物に使用
されるフライアノシ1の量は、約1〜10重量%にするのが好ましい。しかしな
がら、成る場合には多量のフライアッシュを添加するのがを効であり、例えば、
キルンに供給される複合材料の約20重量%又は50重量94までの量のフライ
アッシュを添加することができ、場合によっては、はぼ100重量%のフライア
ッシュを添加することもある(この場合には、キルンに供給される材料の全てが
フライアッシュであるということになる)。この後者の場合、フライアッシュは
、キルン内で受ける高温によりフライアッシュ自体で焼結し、従って、取扱いに
容易な形態に転化される。
上記のように、フライアッシュは、現に問題としている燃焼プラント内での燃焼
により生成されたフライアッシュ、又は別の独立した燃焼工程により生成された
フライアッシュ及び/又はこれらのフライアッシュの混合物を使用することがで
きる。また、粘土及び/又は砂をフライアッシュと一諸に添加することにより、
スラグ中の重金属含有量を希釈することができる。また、アスベスト(石綿)含
有材料をごみに添加して、アスベストをスラグの一部に転化させることができる
。更に、フライアッシュには、石炭塵のような成る種のエネルギに冨んだ燃焼残
留物が含まれていることがあり、このような残留物は、再循環(すなわち添加)
フライアッシュのより効率の良い燃焼を可能にする。所望ならば、フライアッシ
ュを燃焼プラントに再循環及び/又は供給するときに、フライアッシュにエネル
ギに冨んだ成分を添加して、より効率の良い燃焼を行わせることができる。、二
のようなエネルギに富んだ材料として、例えば、石油又は石炭のような種々の化
石燃料がある。
多くの場合、キルンに供給されるフライアッシュの量は、現に問題にしている環
境(処理すべきフライアッシュの量を含む)、燃焼プラントの種類及び容量、ス
ラグ等に適合される。しかしながら、あらゆる場合において、フライアッシュの
量は、キルンに供給される複合材料の少なくとも約1重量%の量を構成すること
が好ましい。なぜならば、フライアッシュの量が少ないと、材料中で排出低減剤
を充分に分散させることができないからである。
9通のごみ燃焼プラントにおける燃焼に関しては、キルンに供給される複合材料
の重量に基づいて、1〜5重量%、例えば2〜4重量%、特に2〜3重量%の量
が好ましい。
上記のように、フライアッシュに添加される排出低減剤の萱は、低減させるべき
酸形成ガスの量、従って燃焼すべきごみの量に基づいている。通常、混合物に添
加される排出低減剤の量は、現に問題にしている燃焼プラントからの平均排出量
に基づいて1.粗く見積もられている0種々の酸形成成分は、種々の数の酸相を
有しているため、ごみに添加すべき排出低減剤の暮に関して異なる条件を有して
いるので、酸形成ガスの特定の複合排出物を低減させるのに必要であると考えら
れる塩基の量を、酸当量の形態で特定するのが便利である。
殆どの場合において、フライアラ::/zと排出低減剤と燃焼すべも50酸当量
、例えば、燃焼すべき前記の1トン当り50〜1,000酸当量の排出低減剤を
添加するのが有効であると推測される。1トン当りの酸当量が1 、000を超
える量の排出低減剤は、通常、殆どの種類の燃料及びごみについて必要とされる
量を超えるものであり、従って合理的な用法ではない、なぜならば、過剰量の少
なくとも一部は、使用されるフィルタ中にフライアラ・ンユと一緒に保持されで
、プライアフシj、と−緒に再循環され、キルン内に堆積されるからである。排
出低減剤の量が50酸当量以下であると、殆どの種類の燃料及びごみに・ついて
、酸形成ガスの排出量を所望の度合まで低減さセることが不充分になり、また、
排出低減剤を、燃焼すべき材料中に満足できる方法で分散させることが困難にな
る0例えば、ごみ粉砕機を用いて、入ってくる成分を非常に完全に混合する場合
には、排出低減剤を混合物中により均質に分散させることが可能になり1.従っ
て少量の排出低減剤(単数又は複数)を使用すればよくなる。
殆どの目的に対して、フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料との混合物
中に、燃焼すべき材料の1トン当り約50〜500酸当量1.特に50〜300
酸当量、好ましくは150〜250酸当量の排出低減剤を添加すればよいと推測
される。上記量は、後述の例において与えられた酸形成ガスの平均排出!(これ
らの平均排出量は、一般的なごみ燃焼プラントから得たものである)に基づく化
学il論的=f算(stoichio*etrie calc、ulation
s)に基づいて特定化されたものである。
ごみ自体は多量の酸形成ガスを生成しない場合には、殆どの場合において、フラ
イアッシュに塩基を添加して酸形成排出物(核酸形成排出物は、フライアンシュ
中に存在する昇華塩(例えば、塩化物及びスルフェート(硫酸塩))により形成
され、該昇華塩と共にキルンに戻される)を低減させることが依然として必要で
ある。
これ迄、注意深い研究がなされていないけれども、ごみ燃焼プラントは、二酸化
硫黄(これは、g酸の形成をもたらす)よりも多量の塩化水素(これは、塩酸の
形成をもたらす)を排出することが注目されてきた。これらの酸形成排出物の形
成が基づいている化学的性質は、更に次のようにm論される。
ごみ焼却時におけるSO工影形成実質的な源は、硫黄含有を機材料の酸化とは別
に、硫酸第二鉄(ferric 5ulphate)及びアルミニウムスルフェ
ートのようなアルカリ金属のスルフェート及び任意の三価金属のスルフェートが
分解することである。ナトリウム及びカリウムのスルフェートが、S(hの遊離
を伴って、赤熱温度(約600℃)でほぼ完全に分解されること、及び例えばg
#1.第二鉄が既に480℃で分解されていることは知られている。殆どの二価
金属のスルフェートは、赤熱温度以上の温度で最初に分解され、従って、ごみ焼
却プラントにおいて通常みられる上限温度の1.100℃までは、例えばカルシ
ウムスルフェートの目立つ分解は生じない。
ごみ焼却時におけるHCI形成の実質的な源は、塩素含有存機材料(特にPvC
)の酸化とは別に、酸素及び水(水蒸気)の存在下でのSO□と塩化物との間の
反応である。この反応の一例が、「ハーグリーブス反応(Hargreaves
reaction)Jと呼ばれている、次のような反応である。
2NaCI + so、 + 1/20! + n、o →NaxSO,
+ 2HCI上記反応は、ごみの焼却が行われる条件下、すなわち、焼却プラン
ト内でごみが受ける温度で生じるものである。
上記のように、カルシウム含有塩基(このカルシウム含有塩基は、二酸化硫黄の
場合に、直ちにカルシウムスルファイト(カルシウムの亜硫酸塩)の形成をもた
らし、このカルシウムスルファイトは、存在する酸素と反応してカルシウムスル
フェート(カルシウムの硫酸塩、「硬石膏(anhydrite) J )を形
成する)を用いた本発明の方法の実施により、1(CI又はSO,の形成源の少
なくとも一方を無くすことにつながると考えるべきである。
更に、本発明によれば、塩素含有化合物を含有する材料を燃焼する燃焼プラント
からのダイオキシンの排出に関して優れた効果があると考えられる(本明細書に
おいて、「ダイオキシン」なる用語は、塩素化ジベンジルダイオキシン(chl
orinated dibenzo−ans)を指す)、この点に関しては、更
に後述する。
平均最高含有量の塩素含有化合物を含有している材料の大規模燃焼は、通常、家
庭から出るごみ及び商業上及び工業玉出るごみを燃焼するプラント内で行われる
。西側世界においては、家庭から出るごみには、一般に、約0.3重量%の塩素
が含まれている。
例えば、著書rFICI−Es+1ssionen aus der ?t01
1verbrennung undPVCJ (1986年、フランクフルト、
νerband Kunststofferzeuge−nde Indust
ri e、V、発行)には、西ドイツの家庭から出るごみの塩素含を量は約0.
7重量%であり、その約40%がpvc <有機的に結合した塩素の形態をな
す塩素)から発生していること、一方、塩素含有量の残余の部分は、食べ物N(
主として塩化物の形態をなしている塩素)及び紙(塩化物の形態の塩素及び紙バ
ルブ及び塗工紙のチッークの漂白からの有機塩素化合物)のようなごみ成分から
主として出るものであることが記載されている。成る国゛(例えばデンマーク)
においては、リサイクルプログラムに従って、特に家庭から出るごみがら食べ物
屑及び紙を他の物と区別して除去する実験が行われており、これによると、Pv
cは、家庭から出るごみにおける塩素の絶対的に優勢な源になっている。もちろ
ん、商業玉出るごみ及び工業玉出るごみの組成は、その発生源に基き、大きく変
化するが、例えばpvcの包装材料、pvc被覆ケーブルの端部、及びPVC製
品の加工から出る屑の形態をなしている有機的に結合した塩素の含有量は、時に
よってはがなり大きなものとなる。ごみの焼却に関連してのダイオキシンは、焼
却工程中に形成される塩化水素が、キルン自体の内部及び/又は焼却プラントか
ら出る煙道ガスの冷却領域において、煙道ガス中、の有機化合物及び/又は炭素
粒子との反応により形成されるものと考えられている。また、金属含有物、特に
煙道ガス中のフライアッシュ中に存在することがある銅含有物は、ダイオキシン
形成に関して触媒作用をなす、このため、ダイオキシンの合成に必要な高温が約
250〜350℃に低下される。従って、キルン内及び/又は焼却プラントを出
る煙道ガスの冷却領域における塩化水素の遊離を防止することが非常に重要であ
る。 PVC及び有機的に結合した塩素を含有している他の材料を焼却すると、
塩化水素の形成を招くことになり、本明細書において前述したいわゆる「ハーグ
リーブス反応」によって、塩化水素の遊離が更に促進される。本発明による方法
の性能は、ごみ中の有機的に結合した塩素含有物を焼却工程の前に塩化物に転化
して塩素含有物を大きな度合で遊離させ、かつ焼却工程中に形成された二酸化硫
黄(二酸化硫黄は、「ハーグリーブス反応」に必要な成分である)を、該二酸化
硫黄の形成とほぼ同時にスルファイト(亜硫酸塩)に転化し、次いでスルフェー
ト(硫酸塩)に転化させるため、カルシウム含有塩基を使用している本発明の方
法の性能により、ダイオキシンの形成を低減できるものと考えられる。
燃焼すべき材料が、酸形成ガスが形成され始める温度を受ける前に、フライアン
シュと排出低減剤と燃焼すべき材料との満足のいく混合を達成することが重要で
ある。酸形成ガスが形成され始めるとき迄に、酸形成ガスと排出低減剤との間に
充分な反応が行われるようにして、燃焼すべき材料内で排出低減剤を分散させる
ことが必要である。
フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料との充分な混合は、例えば、これ
らの混合物を、−緒に粉砕するか、これらの混合物の成分の混合に関連して粉砕
するか、及び/又は混合物の成分が燃焼キルンに供給されるときに当然に生じる
混合(燃焼プラントのシュート又は供給装置に通されるときに充分な乱流が生じ
、混合物の成分が充分に混合される)により、連続的又は不連続的な方法で形成
することによって達成される。
混合物には、1種類以上の排出低減剤を更に添加することも有効である。この排
出低減剤(これらの排出低減剤)は、フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき
材料との混合物中に既に存在している排出低減剤と同じ種類のものであっても、
異なる種類のものであってもよい。
また、排出低減剤は、シュート又は供給装置及び/又は1つ以上の燃焼キルンに
おいて混合物に適宜添加してもよいし、及び/又はキルンの最終部分において又
は材料がキルンを出た後に、燃焼された材料に添加してもよい。
フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料との混合物に排出低減剤を添加す
る形態は、現に問題にしている燃焼工程にはいかなる形態が最も適しているかを
考慮して変えることができる。
フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料との混合物に添加される1種類以
上の排出低減剤、及び/又は1つ以上のキルンの最終部分において及び/又は材
料がキルンを出た後、シュート、供給装置又は燃焼キルンにおいて、部分的に燃
焼された材料に添加される排出低減剤は、固体の形態をなしており、好ましくは
、微細な粒状固体又は水中に分散された形態すなわち水溶液の形態にする。排出
低減剤を用いる形態は、殆どの場合、現に問題にしている用途に基づいて定めら
れる。
もちろん、フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料との混合物が受ける燃
焼条件は、現に問題にしている燃焼形式に基づいて、広範囲に変えることができ
る。しかしながら、燃焼が行われる温度は、一般に900〜1 、200℃、特
に950〜1,100℃にする。
また、本発明は、上記方法を実施するのに遺した燃焼プラントにも関している0
本発明の燃焼プラントは、次のような構成、すなわち、商業上、工業上及び/又
は家庭から出るごみを燃焼し、発生した熱を、工業用の加熱及び/又は住居の暖
房及び/又は発電に利用できる燃焼プラント、又は、化石燃料を燃焼させること
により工業用の加熱及び/又は住居の暖房及び/又は発電用の熱を発生できる燃
焼プラントにおいて、フライアッシュ及び液体又は固体の形態をなす排出低減剤
を、燃焼すべき材料に添加する手段を有していることを特徴としている。前記添
加手段は、燃焼プラントの1つ以上の燃焼キルンの上流側に配置された・ンユ・
−ト又は他の供給装置において、前記フライアッシュ及び排出低減剤を前記燃焼
すべき材料に添加するように構成されている。多くの場合において便利なことは
、更に1種類以上の排出低減剤を、シュート又は供給装置及び/又は1つ以上の
燃焼キルンにおいて、フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料との混合物
!2添加する手段、及び/又は前記1つ以上の燃焼キルンの少なくとも一部すな
わぢ下流側において、全体的又は部分的に燃焼された材料に添加する手段を設け
ることである。
通常、燃焼プラントには、前記1つ以上の燃焼キルンから出る煙道ガスからフラ
イアンシjを分離する1つ以上の煙道ガス処理装置と、分離したフライアッシュ
を、フライアッシュ添か口手段に再循環させる手段とを設ける。前記1つ以上の
煙道ガス処理装置はフィルタ装置を備えており、該フィルタ装置は、好ましくは
1つ以上のフィルタ、より好ましくはバグフィルタ形式又は静電フィルタ形式の
フィルタで形成されている。
燃焼プラントの種々の有効な形式について以下に説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
本発明の方法を実施するのに適したシステム、すなわち、燃焼プラントにおける
燃焼工程により形成されたフライアッシュ(該フライアッシュは、現に問題にし
ている燃焼ブラント以外の源がら出たフライアッシュで補完することもできる)
の一部又はほぼ全部をスラグに同時転化させることにより、燃焼プラントからの
酸形成ガスの排出量を低減できるように構成したシステムは、1つ以上の煙道ガ
ス処理システム、1つ以上のフライアッシュ移送システム及び1つ以上の排出低
減側供給システムを存している。
上記煙道ガス処理システム(j$数又は複数)は、濾過システムで構成するのが
適している0本発明の方法にとって、濾過システムの形式は特に限定されないが
、煙道ガス中において煙道ガスから生成された粒子(flue gas−bor
ne partjcles)を捕捉できるものでなくてはならない、この濾過シ
ステムは、現に問題にしている燃焼工程に従って、1つ以上のフィルタで構成す
ることができる。煙道ガスの濾過に関して特に適していることが判明しているフ
ィルタの種類は、バグフィルタ又は静電フィルタである。
本発明に関連して使用するのに適したフライアッシュ移送システムは、移送手段
が設けられた1つ以上のパイプ又はパイプシステムであって、1つ以上の濾過シ
ステムからのフライアンシュ又は外部のフライアッシュ源からのフライアッシュ
を、1つ以上のキルンの1つ以上のシュート又は他の供給装置に戻すことができ
るパイプ又はパイプシステムである。
また、このフライアッシュ移送システムすなわち再循環システムは、機械的又は
空気圧力により駆動することができる。
排出低減剤の導入に適した供給装置の形式は、多くの場合、排出低減剤の形態に
基づいて選択される。排出低減剤(単数又は複数)が粉末の形態で添加される場
合には、使用に適した供給装置は、空気圧システム及び/又はスクリュウコンベ
アシステムである。
また、排出低$i荊が懸濁液又は水溶液の形態をなしている場合には、ポンプ駆
動形のものであって、耐塩基性をもつ供給装置が適している。
上記のよ5に、成る場合及び多くの場合において、排出低減剤のフライアッシュ
への添加、及び/又はフライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料との混合物
への添加は、例えばフライアッシュの連続添加に関連して、添付図面に示すよう
な装置を用いて実質的に連続的に行うことが適している。
他の場合には、例えば、排出低減剤を一定の間隔又は変化する間隔で、フライア
ッシュに混合することにより、排出低減剤を、フライアッシュに及び/又はフラ
イアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料との混合物に不連続的に添加するのが
最も適している。
以下、添付■面を参照して本発明をより詳細に説明する。
第1I′21は、本発明によるごみ焼却プラントシステムの一例を示すものであ
り、本発明の方法が実施されている状態を示すものである。
第2図は、第1図のごみ焼却プラントシステムを用いて、フライアッシュを再循
環し5、かつ後述の例に記載の実物大規模(フルスケール)の実験にお←プる塩
基を供給しているところを示すものである。
第1図は、本発明に従って使用できるごみ焼却ブラントシステA (装置)を示
すものである。ごみの焼却中に生成される7ライ了ンシユは、静電フィルタ1内
に収集される。静電フィルタ1は、任意の適当な形式の静電フィルタでよい。フ
ライアツシ5は、静電フィルタ1から、1つ以上のフライアッシュ移送パイプ2
(第1図には2本のフライアッシュ移送バイブ2が示されている)を通ってス
クリュウコンベア3に導かれ、更に、該スクリュウコンベア 3からトランスフ
ァコンテナ4に移送されて、該コンテナ4内に収集される。このトランスファコ
ンテナ4から、フライアッシュは更に、圧縮機5及び空気乾燥装置6により発生
される乾燥空気の流れにより、フライアッシュ移送導管7を這ってトランスファ
コンテナ8に導かれる。該トランスファコンテナ8は、シュート13の近くに配
置されてい′乙焼却すべきごみは該シュート13を通ってロータリキルン20に
導かれる。フライアッシュは、トランスファコンテナ8から、メータリング(計
量)スクリュウ10を介して供給スクリュウ11に導かれ、該供給スクリュウ1
1によってシュート13に供給される。供給スクリュウ11には中空軸が設けら
れており、該中空軸を通して、液体コンテナ12(ii体コンテナ12を設ける
か否かは任意である)からの液体をメータリングして供給できるようになってい
る。液体コンテナ12内の液体は、本発明の方法に使用できる塩基の溶液又はス
ラリで構成することができる。本発明に使用できる固体状(例えば粉末状)の塩
基は、例えば、再充填時又は他種類の塩基との交換時に必要番ご応して交換でき
る可搬サイロ14内に貯蔵される。
可搬サイロ14内の塩基は、圧縮機16及び空気乾燥装置15により発生される
乾燥空気の流れにより、塩基移送導管17を介してトランスファコンテナ18に
移送される。トランスフ丁コンテナ18内の塩基は、供給スラグ1つ19により
ごみシュート13に導かれる。フライアッシュ(塩基と混合するか否かは任意で
ある)は、温度が約20℃でかつ上記のように減圧した箇所において、シュート
13内に導入される。これにより、フライアッシュ及び/又は塩基がシュート1
3内で上方に移動しないようになつている、燃焼すべきごみは、グラブ21によ
りシュート13に運ばれる。フライアッシュ及び塩基と混合されたごみは、プラ
ント(格子)50からなる装置(ここで、ごみは燃焼温度まで徐々に加熱される
)によりロータリキルン20に移送され、該ロータリキルン20内で最終燃焼さ
れる。ロータリキルン20からは、スラグ出口51を介してスラグが取り出され
る。また、煙道ガスは、煙道ガスパンフル手段52及びボイラ53 (これらの
手段52.53内で煙道ガスの熱の一部が放出される)を介して静電フィルタ1
に導かれる。静電フィルタ1内での処理後に残留している煙道ガスは、吸引プロ
ワ54を介して煙突55に導かれる。
第2図は、後述の例において説明する実物大規模の実験に使用されるフライアッ
シュ再循環及び塩基供給システムを示すものである。ごみ燃焼プラントの静電フ
ィルタ1 (第1図)内に収集されたフライアッシュは、フライアッシュ移送パ
イプ2aを介してスクリュウコンベア3aに導かれ、該スクリュウコンベモで塩
基と混合される。固体状の塩基の場合には、メータリングスクリュウ31 (該
メータリングスクリュウ31の断熱及び加熱を行うか否かは任意である)を介し
て、塩基が、気密サイロ30から供給スクリュウ32に供給される。該供給スク
リュウ32は、断熱及び/又は加熱することができる。塩基は、気密サイロ30
、メータリングスクリュウ31及び供給スクリュウ32内においてN!雰囲気下
に維持されている。N、(窒素)は、N?加圧シリンダ33からN8バイブ34
を介して供給される。スクリュウコンベア3aは、フライアッシュと塩基との混
合物を、ばね23により押圧された逆止フラップ22に抗して押し出していく、
フライアッシュと塩基との混合物は、フラップ弁25及び仕切り弁(compa
−rtment 5luice) 26を介して移送導管29に導かれる。この
混合物は、圧縮機27から圧縮空気バイ128を介して供給される圧縮空気によ
り、移送導管29を通って移送される。混合物は、移送導管29を通ってごみシ
ュート13(第1図にも示されている)に導かれる。焼却工程は、制御パネル3
5により制御される。逆止フラップ22とフラップ弁25との間の空間は、換気
パイプ24により換気される。
1、実験室規模の実験
(a)概要: フライアッシュ、スラグ及びスラグ冷却水(すなわち、スラグが
キルンを出るときに咳スラグの冷却に使用した水)のサンプルは、家庭から出る
ごみ(日常のごみ)、商業玉出るごみ及び工業玉出るごみのうちの可燃物の焼却
に使用されている大型のデンマーク製焼却プラントから採取した。この焼却プラ
ントは、全体として3基のキルンを有しており、これらのキルンのうち最新のキ
ルンはいわゆるロータリキルンである。上記サシプルは、この最新のロータリキ
ルンから採取した。
焼却用に採取されたごみの組成は、当然、日毎に幾分変化するものであり、この
ことは、フライアッシュ、スラグ、従ってスラグ冷却水の組成に成る程度反映さ
れると考えられる。これらの全ての材料から得られたサンプルは、代表的なもの
であると考えられる。
生のスラグには、ビール壜の蓋や釘等の破砕不可能な「異物」が多数含まれてい
る。これらの異物は、スラグの種々の処理を行う前に除去したが、この点につい
ては次のセフシランで説明する。
(b)フライアッシュ、スラグ及びスラグ冷却水の化学的分析:この分析は、原
子吸光分光分析(ato+*ic absorption 5pectro−p
hotosetry) 、重量分析、自動分析、及び滴定により行った。また、
フライアンシュ及びスラグの水性スラリのpH1及びスラグ冷却水のpHも測定
した。これらの測定結果を次の表1.1に示す。
中−一一−!−一一一
フライアッシュ スラグ 冷却水型%−]% 」−
5tow 39.5 67.5 4.5
A1xOs 12.9 8.4 7.9
Fetch 1.9 1.8 2.7
Mg0 2.6 1.9 0.2Ca
O12,48,61379
Na、0 7.6 4.9 8033に、
0 5.6 2.0 2362CI−7
,80,77100
po、 −−−0,150,1,2
Cd O,018Pb O,5
670,0260,58H
スラリ化後 7.14 11.51 8.291
時間後 9.32 11.36 8.512時
間後 10.68 11.18 8.423時
間後 10.76 11.19 8.39日’
10.4 .2 8.4本
測定せず
酸化物としての主成分のVII8 (speciHcation)は、従来と全
く同じものであり、どれ程の物質が存在するかを示すものではない。
従って、後述のX線分析(セフシラン(f)参照)が、フライアッシュ中に多量
のMCI及びNaC1が存在することを示している。しかしながら、フライアッ
シュ(及び特にスラグ)が、多量の二酸化ケイ素(Sift)/シリケートを含
有しているものと思われる。
(e)スラグの耐火性に関して、スラグへのフライアッシュの混合が及ぼす影響
についての実験、「半球点(hemisphere point) Jの決定:
これらの実験には、次の方法で準備したサンプルを使用した。
サンプル(i):生スラグの一部を、その稠度(consistency)が定
量的に粉(fl、our)の稠度と同等になるまで、乳鉢内で手で破砕した。
サンプル(ii)ニスラグの一部を篩分けして、2wr−以上の粒子を除去した
。2簡−未満の粒度の微小片を、サンプル(i)と同じ方法で破砕した。
サンプル(ii):サンプルい)と同じ方法で破砕された生スラグのメータリン
グしたものを、乳鉢内で、スラグの量の10%(重量比)に相当するフライアッ
シュの量と混合した・上記各サンプル(i)、(ii )、(in)を乾燥圧縮
(ドライブレス)した3×3X3II11の立方体について、半球点(融点)を
決定した。サンプルを、LeiLz社の高温顕微鏡で加熱(10℃/分)した、
その結果を、次の表1.2に示す。
表1.2
温度(℃)
サンプル (i ) (ii ) (iu>の開始
1122 1178 1134ブリスタリング
の開始 1143 1180 1139ラ
ウンデイング 1163 1199 11.54土球
説□−、1199215,1201=主な結論は、2is*未満のスラグ微小片
の方が、全体として生スラグより耐火性が幾分大きいということである。10%
(重量比)のフライアッシュを添加することにより、スラグの耐火性に掻く僅か
な変化がもたらされる。
(d)スラグ、スうグ+アッシュ、及びアッシュを用いた焼結実験: 実験は、
破砕スラグ千6%の水、破砕スラグ千フライアッシュ+6%の水、及びフライア
ッシュ→−6%の水から!1!備した円筒状の乾燥圧縮したサンプル本体く直径
46eu+)を用いて行った(、〕こに用いた破砕方法は、更に後述3′る)、
実験条件は次の通りである。サンプルは、約1,020℃までゆっくりと加熱さ
れた管状オーブン内に配置された(10℃/分)。最高温度が2分間維持された
。実験中、レーザ膨張針を用いてサンプルの直径を連続的に測定した。
これらの結果を次の表1.3に示す。
表1.3
焼結温度 最高温度 直径変化(’C) (’C)
(%)^、破砕スラグ ’+704 ”1952 1.020
−2.5B、破砕スラグ
+10%アッシュ ”693 寞’980 1.027 −0.
9C,スラグ〈2−■ ”673 ”1942 1.027 −
4.4)0.スラグ〈2−曽
+10%アッシュ −1,018+ 1.2E、破砕スラグ
1,018 0F、破砕スラグ 9B7
1.044 −1゜OG、破砕スラグ
+2%アッシュ − 1,003 +1.9H4
破砕スラグ
+2%アッシュ −1,0351,044+1.1第1実験(1+ B)は、
めのうリング破砕器内で、はぼフライアッシュの粉末度(fineness)に
破砕されたスラグを用いて行われた。
第1実験は、約700℃での第1の小焼結工程(small siflteri
−ng 5tep)が、10%(重量比)のフライアンシュをスラグと混合する
ときの温度よりも僅かに低い温度で行われることを示した。
しかしながら、焼結温度プロパは952〜980℃に上昇され、この間、収縮は
、最高温度が僅かに高いにも係わらず2.5〜0.9%に低減した。
スラグの粗い部分はアッシュと反応する時間がないものと仮定し、て、実験(C
+ D)は、篩分けされて2mm未満の粒度をもつスラグ微小片を用いて行われ
た。この微小片は前述のよ・うにして破砕され、673℃において弱い焼結を示
し、942℃において焼結プロパ(stntering proper)を示し
た。 1.027℃で2分間経過後に冷却した後の全収縮は4.4%であった。
2mm未満の破砕スラグの微小片に10%(重量比)のフライアッシJ4を混合
すると、。
1.018℃以下では焼結されなくなり、かつ全膨張は1,2%になった。
純粋アッシュは、602℃での弱い焼結を示した(実験藁)。
しかしながら、1,020℃で2分間経過後に冷却したものは、全焼結(tot
al sintertng)が0.2%であった。約960℃から1.純粋アッ
シュから強い昇華が住しく多分、主として塩化物によるものであろう)、このた
め、膨張針による測定が不可能になった。
グ(すなわち、フライアッシュと2■未満のスラグ微小片との間の粒度をも一つ
スラグ)を使用した。 1.018℃の最高温度では、焼結が全く観察されなか
った。最高温度を]、、044℃にし、て実験を繰?)返し5たところ、987
℃での焼結が見られ、全焼結は1%であった。2%(重量比)フライアッシュ、
を添加したところ、1.035℃での焼結が可能になった。しかしながら、1,
044℃で2分間経過後に冷却した結果、全M!′、張は1.1%にな、−た9
焼結実験の最終バッチについて結果が変化し、ているのは、出発スラグの均質性
が欠如おり、そのため出発スラグの粒度が比較的粗いことを示すものである。
結論としていえるここは、フライアンシュを添加すると、ごみ焼却プラント内で
の焼却工程における焼結温度を僅かに高くできるということである。粒度は別に
して、この結果は、スラグの不均質性及びごみの組成の変化に基づくところが大
きい。
(e)水による焼結サンプルの抽出二 抽出物の化学的分析:焼結実験Δ〜夏か
らの生成物は、24時間撹拌L7て、水を用いて抽出された。抽出物は、フライ
アッシュ、スラグ、及びスラグ冷却水について述べたと同様にして分析される(
セクシヨン(b)を参照)、これらの結果を次の表1,4に示す。
表1,4
A B CDEFG HlpH7,47,49,1B、4 7.
6 I$ 7.7 7.7 7.7CI−o、os*−−**−*本 0.
19− 3.37POa−−−0,0007本* 0.007− 。
**−−−NOs −−−−**−−−坦h−−−−二一−−一
−7二−−−−−−−−二7.−1−一〜−−]コし」−一二−−−〜−ニー一
本 含有量(%)
** 測定せず
結論としていえることは、10%(重量比)までのフライアッシュが添加されて
いるスラグから形成された焼結材料は、無機成分の浸出に関しては、焼結スラグ
と殆ど異ならないということである。
(f)X線の研究二 表1.5に掲示した材料について、粉末 ゛の回折写真(
powder dtffractograms)を記録した0回折写真を記録す
る前に、フライアッシュを除く全ての材料を、粉の稠度(f−1our con
sistency)になるまで微細に破砕した。ペン記録針に接続された自動記
録形粉末回折計を使用した0表1.5において、1つのrxJは、現に注目して
いる成分が確実性をもって識別されていることを意味するものである。従って、
6つの「χJは、最高のピークが、分析を行う感度で記録紙の全幅を振り切った
こと(主成分であること)を意味する。
低温 硬石膏 長石 NaCl KCI アルカリ その他石英
硫酸塩フライアン
不明物質シs XX XX ? XXXXXXX
X X 多数枠) XXIX X X X
? χ? x CaC0=焼結サン
プル
スラグ XXXII X X)l Ca
3PO。
表1.5(続き)
(< 2mm) XXX X XX
Ca5PO*イアフシユXXXX X XX
Ca5POa(< 2su+) xxx x x+c
Ca5POaイアンシs XXXXX
Xシs )IXXII K X X X
冷えたキル
ン管からの
縮合物 XXXXX XXX X? 未識
別相の少量台
一一一一一一−1−−−−−−――−一、−1叩11111−−−−−−−諏−
1−両伸一一一輪−−阿一乳噛1罰!■−―〜、、ユ。
X線分析の結果は、スラグが抜群の量の石英及び長石を有していること、アルカ
リ金属の塩化物及びスルフェート(fL酸塩)は大部分が蒸発されていてフライ
アンシュ中に見出されること、しかしながら、フライアッシュにはかなりの量の
石英が含まれていることを示している。焼結サンプルについての分析結果(セク
ション(d)参照)は、フライアッシュを添加しても顕著な鉱物組成的変化(m
ineralogical chanεe)は何ら起こらないことを示している
。
焼結の実験に使用したオーブンの冷えた部分からの縮合物の分析結果は、スラグ
にフライアッシュを添加して再度加熱すると、フライアッシュ中のアルカリ金属
の塩化物及びスルフェート含存物の少なくとも一部が蒸発することを示している
。
(g)PVCからの1(C1をMailを用いて中和することに関する実験:
これらの実験を行うのに、直径が約5+u+、中心部の厚さが約2I1mのレン
ズ形PvCグラニエールを最初に使用した。後で、粉末状のPvCを用いて幾つ
かの実験を繰り返したが、実験結果において顕著な差異は見られなかった。 p
vc 、 pvc+フライアッシュ、及びPvC+フライアッシェ+NaOHの
サンプル(表1.6参照)を、hの雰囲気下で、約550から950℃の範囲内
の種々の温度に加熱した。遊離した1(CIは闘δOHの標準液中に保持し、I
(CIの量は逆滴定により決定したaN2雰囲気を用いたのは、単に、pvc中
の炭素(カーボン)の酸化を避ける(なぜならば、炭素の酸化により形成される
CO!によって、逆滴定が困難になるからである)ためである。
実験装置として、長さ21Iのケイ酸アルミニウム管(内径2〇−)を用い、そ
の中央セクション(39cm)をヘラオス(Herae−us)オーブン内に配
置した。サンプル(ケイ酸アルミニウム製のボート中に入れられている)は、実
験装置の管内の加熱部分の中央に配置した。加圧シリンダからのN8の弱い流れ
を管内に導き、サンプルを、現に問題としている最大温度まで加熱した(加熱速
度は、約り0℃/分)0次にオーブンのスイッチを遮断した。全加熱フェーズを
通して、及びサンプルが約100t:に冷却されるまで、逃散するガスを、Na
OHの標準液の測定部分が収容された一連の洗浄ボトルに通した。冷却フェーズ
は、約4〜6時間継続した。
グラニユール形PvCを用いた実験から得られた全ての結果を、次の表1.6に
示す。
実験 雰囲気 条 件 遊@)ICI コメント(PV
Cの%)
I Nt 0.350 g (7)PVC−600℃ 32.
3■ −0,502g <7JPVC−931℃30.0m −0,
3767gのPVC41,4009gの?ツシュー721 ℃28.1
rV −0,3301g(7)PVC+0.9564 gのNa0)1
(粉末) +1.9128 gのアッシュ−586℃ ONtと共
に、少量のNaOH
を洗浄ボ
トルに吹
き込んだ
表1.6 (続き)
V −0,5143gのPVC+0.1602 gのNaOH(粉末)
+0.3475 gのアッシュ→ 〜600℃ 18.5Vl
−0,5108gのPVC+0.1602 gのNa0Il (タブレフト)
+1.5047 g−−(pニア、−2−ン一も二=7−!二5ρ[コ≧−ju
〜、−−、−−上記表1.6から分かるように、これらの実験
から得られる子想的結論は、塩基(この実験の場合はNa0H)及びアッシュの
存在下では、PvCの焼却時におけるHCIの遊離を顕著に低減できなくてはな
らないことである。
2、実物規模の実験
(a)概要: この実物規模の実験は、上記セクション1 (a)において説明
したロータリキルン(7トン/時間の平均処理能ツノを有するキルン)に関する
ものである。この実物規模実験は、煙道ガス排出物、及びフライアッシュ、スラ
グ及びスラグ冷却水の組成に、フライアッシュ及び塩基(NaOH)を添加する
ことによる効果を調べるために行った。20日間の実験期間中、排出物の測定を
行ない、かつフライアッシュ、スラグ及びスラグ冷却水を規則正しい時間間隔を
おいて採取した。実験の最終部分は、塩基として炭酸カルシウム(CaCOs)
を添加して行った。一方、実験の最後の日には、水酸化ナトリウム(NaOH)
も添加した。しかしながら、これらは、確立された供給チャンネル(第1図及び
第2図参照)を通して添加したのではなく、15分毎に25kgのNa011、
及び30分毎に50kgのCaC01を、ごみと共にシュート(第1閲及び第2
図参照)内に不連続的に注ぎ込むことによって添加した。
(b)排出物の測定: 煙道ガスは、その含有物であるBCI及びSOxが試験
された。また、全実験期間を通じて、ox、 co及びNO□を定期的にモニタ
リングした。サンプルは、静電フィルタ(第1図)の直ぐ上流においてキルンの
室内に向かって上向きに傾斜しているダクトから採取した。測定には次の機器及
び方法を使用した。
Ox : Hartmann and Braun社の磁気酸素濃度計(ty
pe MAGNO53K)
so、 、co、及びCo : Beckmann社の3つの個々の赤外線光
度針(type 864)
)iQ、 : Becksann社の光ルミネッセンス計(type 95
1A)HCI : NaOH標準液中への吸収による測定、全てのサンプル
について、C1−及びso、”−を測定した。サンプルの成るものについては、
過剰のNa0f(を[lC1で逆滴定し、これにより、全ての酸含有物(すなわ
ち、HCI及びHtSCh/’AzSOハを測定した。
標準状態に転化されたSO,−及びHCI排出物についての測定結果を次の表2
.1に示す。
表2.1
測定日 添加物 S(bs1g/h+’/10%Ox )BCI、mg
/Nm’/10%島】 フライアッシュ” 590
4748 ” +NaOH” 787 20
29 # # ’ 449 62110
#〃” 806 5077.4 #”
449 546表2.1 (続き)
15 − 〃!′356 53417
r+CaC01” 367 73020
s 〃+NaOH” 494 378平均
値 500 5361tu偏差−一一一−
−−−〜−IJ−a−,〜−、=−、L篇、−一、−1−” 370瞼/時
” 200 kg/時のフライ7−/ シーr−+100 kg/時!7)N
aOH3)200 kg7時のフライアッシュ+100kg/時のCaC0゜”
200kg/時のフライ? 7 ’J s + (100kg17)CaCOs
+ 100 kg(DNa04り (上記2(a)参照)
SO2排出物の測定は、実験開始の直前に行った。このSO,排出物は標準状態
に転化され、SO,ハm”/10%0.は、514弓の値を得た。
実験開始の直前には対応するHCI排出物の測定は行ねなか、りた。
し、かじながら、上記実験の直前の2.5年間は1.同一のキルンからのSO2
及びI(CIの両方について、一連の10回の測定を行っ)°4これらの10回
の測定により、次の平均値を得た。
mg/Nm’/10%02 Il準偏差SOx 3
10 173HCI 902 3
04これらの平均値及び上記表2,1から、実験中の5Q、排出物についての平
均値は、実験の直前の直前の測定値と実質的に変らないけれども、l¥iJに行
った10回の測定値の平均値よりかなり大きいことが明らかである。対照的に、
実験中の1(CI排出物についての平均値は、前の測定値に見られるl/ベルの
約1/2に過ぎない。
(C)フライアッシュの分析: この°フライアッシュの分析は、実験室規模の
実験で説明したのと同様に行われた。20日の実験期間中、全部で8つのフライ
アッシュサンプルを採取した。また、実験開始前にフライアッシュの1つのサン
プルを採取し、実験路T後(の異なる日)に2つのサンプルを採取した。これら
の分析結果の平均値が表2.2に示しである。、実験中に1トン当りのごみから
生成されたフライ”アッシュの量は、実験開始前に1トン当りのごみから生成さ
れたフライアッシュの量と実質的に異ならない。
表2.2
実験期間の 標準 実験期間中 標準前後3回の 偏差 の8回の
分 偏差分析の平均 析の平均値
値(11量%) (重量%)Si(b 45.93
7.19 32.T、6 6.11TiOz O,940
,0g 1.11 0゜15Alz(h 12.07
0.74 12.1 1.3Fe、0. 3.15
1.40 3.45 1.75Mg0 2.33
0.25 1.88 0.80CaO11,971,]、2
13.14 1.76Nag0 6−47 1.33
6.84 1.64に、0 7.4 2.30
7.44 0.99強熱減量 2.9 0 2.
30 0.49Zn 1.54 0.36 2.
00 0.42表2.2(続き)
cdO,0210,090,120,22Cu O,090,05
0,200,13Pb O,450,131,000,31so、
3.19 0.78 4.42 0.52CI
。
(d)スラグの分析: この分析は、実験室規模の実験で説明したのと同様に行
った。サンプリングは、フライアッシュについて説明したのと同様に行った(セ
クション(c)参照)、これらの分析結果の平均値を次の表2.3に示す。
表2.3
実験期間の 実験期間中
前後3回の の8回の分
分析の平均 析の平均値
値(重量%) (重量%)Si(b 63.5
56.6TiO寞 0.5
0.6Al gos 8.8 9.9F
ezes s、s 7.4Mg0
1.5 1.4Ca0 8.0
11 、2Nat0 5.6
6.2x、o 3.2 2.3
表2.3 (続き)
強熱減量 5.0 4.7Zn
O,190,35Cd OO,001C
u O,110,235Pb
O,0950,185CI O,700,6
6O
上記表2.3から、実験中のスラグの平均組成は、対照サンプル(contro
l samples)中の平均組成と実質的に異ならないことが明らかである。
結論としていえることは、本発明の方法は、建設作業等へのスラグの適用を可能
にするということである。
(e)スラグ冷却水の分析: この分析も、実験室規模の実験で説明したのと同
様に行った。サンプリングは、フライアッシュについて説明したのと同様に行っ
た(上記セフシラン(e)参照)。
これらの分析結果の平均値を表2.4に示す。
実験期間の 実験期間中
前後3回の の8回の分
分析の平均 析の平均値
(直 (ρpm) (pp+w)Ti
O,020,1表2.4(続き)
AI 5.1 305Fe
1.3 1.51pg 1o、6
0.1Ca 1468 464N
a 3861 7783)[19183807
Zn O,0252,OCd O,1320
,062Cu 0.138 2.38PbO
106B 2.05p)1 11.8(8月
)11.48.3け」」上−m−
上記表2.4から、亜鉛(Zn) 、銅(Cu)、鉛(Pb)等の重金属の含有
量は、対照サンプルに対して実験中に増加することが明らかである。スラグ冷却
水中に許容できない程多くの重金属が存在するような場合に、所望ならば、これ
らの重金属を例えば沈澱させることにより低減させることができる。
2.9,2了 り恥
平成 年 月 日
特許庁長官 植 松 敏 殿
■、特許出願の表示 1)CT/DK 891000632、発明の名称
ごみの焼却方法3、特許出願人
明 細 書
ごみの焼却方法
本発明は、ごみの焼却装置として知られている燃焼プラントからの酸形成ガス及
び/又はダイオキシンの排出を低減させ、同時に、燃焼プラントの燃焼工程によ
り形成される全てのフライアッシュを、燃焼工程から出る他の燃焼生成物と一緒
に無害なスラグに転化させる方法に間する。
全世界で発生する急激な増大量のごみの処理の問題及びこれに関連する環境問題
は、広範囲に論議される主題であり、かつ多くの国における広範囲の法律と関連
している。従来、ごみは焼却により処理されており、このため、多かれ少なかれ
有害な性質を有する固体、液体及びガス状の燃焼生成物が形成され、これらの燃
焼生成物自体をも処理する必要がある。現在量も有害で取扱いに困難な燃焼生成
物はフライアンシュである。通常、フライアッシュは、煙道ガス中に存在する燃
焼残留物として形成され、燃焼プラントの煙突に連結されたフィルタシステム内
に収集される。煙道ガス中には、例えば、硫黄酸化物、窒素酸化物、フッ化水素
及び塩化水素等の酸性化合物が存在する。
ごみの燃焼に関連して形成されるフライアッシュを満足できる方法で処分するこ
とは困難なことが証明されている。このフライアッシュは、例えば石炭の燃焼に
関連して形成されるフライアッシュとは異なり、環境と調和し難いものである。
また、このフライアッシュは、環境中に直接堆積させることは困難であり、かつ
、例えば埋立てプロジェクトに関連する充填材料として用いることにより環境中
に堆積させることも困難である。また、セメント及びコンクリート産業において
は、石炭を燃焼する火力発電所の作動に関連して形成されるフライアッシュをし
ばしば使用しているが、ごみの燃焼に関連して形成されるフライアッシュは、こ
のようなセメント及びコンクリート産業でも使用が困難なものである。
殆どの燃焼形式により、通常、スラグ、フライアッシュ及び煙道ガスのカテゴリ
内で分類できる燃焼残留物又は副生物の広いスペクトルが形成される。これらの
カテゴリには、覆々の塩及び/又は他の化合物又は材料(これらは、燃焼工程中
に形成又は改質されるか、燃焼工程により影響を受けないものであって、固体、
液体又はガス状のものである)が存在する。もちろん、形成される副生物の性質
は、燃焼されるごみ材料の性質並びに燃焼が行われる条件に基づいている。一般
に、形成される副生物は、更に特別な処理(煙道ガスを冷却し濾過すること、ス
ラグを冷却すること、及び場合によっては鉄等の磁性材料を同時に除去すること
等の処理は除く)を施すことなくして燃焼プラントから除去される。
通常、ごみの燃焼工程中に形成される副生物の最大部分を構成するスラグは、本
明細書においても説明するように、例えば道路の建設等の多くの場合に直接使用
することができる。これに対し、特に、酸形成ガス、とりねり、硫黄酸化物、窒
素酸化物、塩化水素及びフン化水素を含むフライアッシュ及び環境に有害な成分
の使用及び処理はかなり困難であり、従ってかなりの費用が必要になる。
一般に、現在の状況では、スラグは、冷却後に残留している固体の燃焼残留物と
して形成されていて、キルン内の燃焼条件下では分解されない、主として、石英
、長石、8Mカルシウム等の無機化合物で形成されている。多くの場合、スラグ
には、燃焼工程において燃焼材料から遊離(release)された、例えば、
鉛、カドミウム及び水銀等の重金属が含有されている。また、スラグには、成る
種の非常に耐性の大きな有機材料も存在しており、これらは、例えばタール、グ
ラファイト(黒鉛)、ビナ1−メン(アスファルト)等の材料に用いられている
。
当然、スラグの組成及び生成量は、燃焼されるごみ材料(すなわち燃焼処理を受
ける材料)の性質及びキルン内で行われる燃焼条件に基づいている0例えば、家
庭で出るごみは、その大部分が有機物及び容易に分解可能な成分であるが、しば
しば、ガラス、セラミック材料、罐のような金属含有材料等の非常に分解し難い
少量の無機材料も含まれている。これらの分解し難い材料は、通常、主として上
記のような石英、長石、硬石膏、及び他の無機及び有機成分からなる比較的制限
された量のスラグを生成する、例えば、建築材料や鉄含有物等のように、その大
部分が無機質で不燃性又は非分解性材料で形成されている産業廃棄物(一部を燃
焼した建築材料も含まれる)は、一般に、上記成分以外に多量のスラグを発生す
る。
後述のように、通常、スラグはキルンから連続的又は不連続的に除去されて、更
に処理又は堆積される。雨水その他の浸出剤のような水に曝されるとスラグから
比較的容易に浸出又は遊離される重金属等の環境に有害な成分をスラグが含有し
ていない場合には、何らの測定を行わずして直ちに、例えばiμ路建設や埋立て
又はコンクリ−1・産業に関連する充填目的に使用することができるし、周囲の
環境の適当な場所に極めて簡単に堆積することができる。
上記のように、フライアッシュは、ごみの燃焼工程に関連して形成されるもう1
つの副生物である。一般に、また、本明細書においても、「フライアッシュ」な
る用語は、キルンから出る連中に存在する、ガスから生成された固体の燃焼残留
物(solid、 gasborne cow+bustion residu
e)をいう。一般に、煙は、大気中に排出される前に濾過され、連中に存在する
固体成分は使用されているフィルタにより捕捉される。通常、フライアッシュと
呼ばれているのはこれらの固体成分である。スラグの場合と同様に、フライアッ
シュの性質及び量は、燃焼残留物の組成並びに実行される燃焼条件に基づいてお
り、更に、使用されるフィルタ(任意の適当な形式のフィルタを使用することが
できる)にも基づいている。
殆どの煙道ガスの浄化目的に適したフィルタは、例えば、静電フィルタ又はバグ
フィルタ(bag fiter)であり、これらの形式のフィルタについては後
で詳述するゆしかしながら、1つ以上のサイクロンを用いて煙を濾過することも
有効である。
普通のごみ燃焼に関連しζ形成されるフライアッシュは、変動的な性質を有して
おり、一般的には僅かに酸性又は僅かに塩基性のものもある。ごみ燃焼プラント
から出るフライアッシュは、水が存在している条件下に置かれているため、多く
の場合において、より塩基性の性質を帯びる傾向がある。
多くの場合、フライアッシュは、煙道ガス中に存在している種々のガス状成分を
吸着(adsorb)及び/又は吸収(absorb)する。
例えばこれらの成分は、カリウムのような濃縮塩、塩化ナトリウム、スルフェー
ト(硫酸塩)、及び亜硫酸金を化合物、重金属、及び重金属含有化合物(特に塩
、例えば、塩化鉛、塩化カドミウム等)又は他の不純物である、
「フライアッシュ、」という用語から暗黙的に理解されるように、フライアソシ
J−は非常に動き回り易く、従って取扱いに困難な物質である。−勺に、フライ
アッシュは非常に微細に分割された粒子からなる物質であり、一般に、8oo〜
1,000 kg/m″以下の低回度(約500 kg/m”)を有している。
フライアンシュは、しばしば粒状凝集物の形態をなしており、凝集物を構成する
個々の粒子のサイズ(粒度」は一般に数百オングストローム〜2μmであり、凝
集物は一般に100μ諺までのオーダである。
殆どのごみ燃焼方法の形式に関し、燃焼中に形成されたフライアッシュの処理ぼ
は非常な困難が伴うものであり、このため、しばしば貯蔵施設等に強い要望がな
されている。従来は、形成されたフライアッシュは、後で処理又は堆積する前に
、しばしば、屋外の大きなパイル中に収集されている。このため、フライアッシ
ュが風で飛ばされないように「保持コしておかなくてはならず、かなりの困難が
生じている。多くの場合、スプリンクラでフライアンシブに水を掛け、容易に取
扱いができる湿った凝集性のあるスラッジ状のマスにするのが実用的であること
が判明している。
L7かしながら、スプリンクラでフライアフシ1に水を掛けることは、環境に有
害な物質をフライアッシュから浸出させることになり、また、水が凍る低温度で
スプリンクラ作業を行う場合にも問題がある。
多く、の場合、フライアッシ1は、−上記のように環境に有害な物質を含有して
いるため、直接堆積することはできず、有害4C物質は最初に除去しておくか、
無害なものにし5ておく必要がある。或いは、フライアソシjは、有害な物質が
逃散しない形態に転化し7ておくこともでき7.、.77ライアソシ1には環境
に調和しない(すなわぢ有害)な物質が含有され乙いるため、例えば道鍔の建設
や埋立て等に、スラグと開襟ニ直接使用することはできず、フライアッシュを前
処理しておくことが必要である。有害物質は、例えば水その他の浸出剤を用いて
侵出させることにより除去することができる。しかしながら、通常、この方法は
極めて高価な方法である、
上記フライアッシエ以外にも、煙道ガスは、例えば昇華塩(s−ublimed
5alt、s)のようなガス状化合物を含有しており、当然、その組成及び量
は燃焼される材料に基プいている。
有機化合物を多量に含有I2ているごみ材料の燃焼により生む−る煙道ガスは、
殆どの場合、水蒸気以外に、二酸化炭素のような無害の低炭素質化合物を含有し
7ている。しかしながら、多くの場合、煙道ガスにはまた、環境に有害な物質も
多量に含有されており、。
このを害物質は、周囲の大気中に排出される前に除去しておくことが必要である
。一般に、環境に有害なこれらの物質とは、窒素酸化物、フッ化水素、及び、例
えば二酸化硫黄及び塩化水素のような硫黄及び塩素を含んだ情々の化合物である
。上記のよ・うに、ごみ燃焼プラン1〜からのこのような酸性化合物の排出量を
低減させるべく、近年、多大の努力がなされており、このため、石灰のような塩
基を用いた処理を含む種々の排出低減方法を用いた試みがなされている。より詳
しくは、当業者(、こ知られている湿式方法及び乾式方法を特1.:用いて硫黄
含有化合物の除去を行っている。
英国特許第L325,460号には、ハロケ゛ン含をプラスチック材料の焼却に
より形成されたハロゲン化合物の排出を低減する方法が開示されている。この方
法は、ごみを焼却する前に、例えば水酸化物又はカーボネー 1・のような塩基
を添加しておく工程を有している。塩基(水溶液が好ましい)は、ごみ内の祇及
び/又は他の水吸収性成分によl収されて、ごみ内に分散される。ごみには、粉
末状の塩基をi!接不添加、でもよい。、:の点に関し、フライアッシュについ
ては説明されていない。
米国特許第4.690.076号には、燃焼すべき湿式粉砕石炭を水和石灰のよ
・)な硫黄吸収剤と混合させるようにした、流動床形石炭燃焼プラントの作動方
法が開示されている。この混合物には、粗い破砕片としてキルンの装入物から直
接分離された、燃焼工程からの200〜300℃の熱い再循環微粒状材料が添加
される。この微粒状材料は、未燃焼石炭、未使用石灰及び当然のこととして幾分
かのフライアッシュからなる。一方、燃焼工程からの残余のフライアンシュは、
微細材料及びキルンの煙道ガスと一緒にフィルタに導かれて煙道ガスから最終的
に分離され、次いで、既に形成されている石炭と吸収剤との混合物に供給される
。熱い微粒状材料の粗い破砕片とフライアッシュとを再循環させると、これらの
材料中に含まれている熱は、混合物を燃料としてキルンに供給する前に、燃焼プ
ラントの乾燥工程における石炭と石灰との湿った混合物を乾燥させる目的で主と
して使用される。また、その副次的効果として、未使用石灰の脱硫作用は、燃焼
プラントからのSO□の排出低減効果を改善するのに使用される。しかしながら
、この米国特許には、フライアンシュを吸収剤のキャリヤとして用い、燃焼すべ
き材料との良好な混合を得ること、フライアッシュの全量を無害なスラグに転化
すること、及び燃焼工程からの二酸化硫黄以外の有害排出物を低減させることに
ついては何ら開示されていない。
デンマーク国特許出願第5872/77号及び第5873/77号において、K
、に、に、 Kroyerは、発電所の作動中に形成されるフライアッシュをセ
メントクリンカの製造に関連して再循環する技術について説明している。しかし
ながら、これらの特許出願明細書にも、堆積するフライアッシュの環境的問題或
いはごみの燃焼方法については、何らの開示もなされていない。
本発明によれば、ごみの燃焼から出るフライアンシュを、このごみ燃焼工程から
出る他の燃焼生成物と一緒に、本発明の方法を実施する燃焼ブランI・により生
成される環境的に無害なスラグに転化して、ごみの燃焼から出るフライアッシュ
をほぼ完璧に堆積させることができ、かつ煙道ガス中に存在する環境的に有害な
酸形成化合物の量を低減させることができる安価で有効な方法が提供される。ま
た、本発明によれば、ごみの燃焼工程に関連して、例えば酸形成ガス等の燃焼中
に生じる副生物から通常形成される多数の化合物の形成が防止又は低減される。
本発明は、次のような構成の燃焼プラントの作動方法、すなわち、商業上及び工
業玉出るごみ及び/又は家庭から出るごみを焼却する燃焼プラントから発生する
熱を地域暖房及び/又は発電に利用することがき、かつ、液体又は固体の形態を
なす1種類以上の塩基からなる1種類以上の排出低減剤及び/又は排出低減成分
をごみに添加することにより、前記燃焼プラントからの1種類以上の酸形成ガス
及び/又はダイオキシンの排出及び添加したフライアンシュの有害作用を低減で
きる燃焼プラントの作動方法において、燃焼用キルンに燃焼装入材として供給す
る前に、ごみとフライアンシュと1種類以工の排出低減剤及び/又は排出低減成
分との混合物を作り、前記排出低減剤及び/又は排出低減成分と前記ごみとを混
合するときに前記排出低減剤及び/又は排出低減成分を分散させる分散手段とし
て前記フライアンシュを利用して、有機的に結合された塩素が、塩化水素従って
ダイオキシンを形成しないように燃焼工程に作用させ、次に、前記キルン内で前
記混合物を焼却することにより、燃焼工程からの酸形成ガス及びダイオキシンの
排出を低減させ、同じく前記混合物の焼却を行うことにより、前記キルン内での
燃焼工程において形成された全てのフライアンシュ及び/又は他の源から前記燃
焼プラントに補給されたフライアッシュを、他の燃焼生成物と一緒に、環境的に
無害なスラグに同時に転化させることを特徴とする燃焼プラントの作動方法に関
する。
従って、例えば本発明の方法を用いることにより、ダイオキシンの形成を非常に
大幅に回避することができる。また、後述のように、ダイオキシンは、燃焼され
る材料から遊離される塩素含有化合物からその殆どが発生するものと考えられて
いる。
上記のように、本発明によれば、フライアッシュは、スラグに転化され、燃焼中
に他の燃焼生成物により形成されるスラグに添加される。後述の例から明らかな
ように、スラグの組成は、フライアンシュの添加によって大きな影響を受けるこ
とはなく、従ってスラグは、燃焼により普通に形成されるスラグと同様に、環境
的に無害な方法で使用することができる。
上記のように、本発明の方法を使用することにより、所与の燃焼工程において形
成されたフライアッシュを一度及び同時に処理することができると共に、燃焼中
に形成される酸形成ガスの排出をかなり低減させることができる。本発明の方法
は、フイJレタにより収集された全てのフライアンシュを周囲の環境に放出する
ことなく燃焼プラントに直接再循環させるように構成した閉装置(閉システム)
内で実施するのに通している。フライアッシュの再循環中に、フライアッシュに
は、該フライアンシュと大きな割合で混合できる条件下で、1種類以上の排出低
減剤(emission−re−ducing agent(s))が添加され
、次に、燃焼すべき材料をキルンに導入する前に、前記排出低減剤を含有したフ
ライアンシュを前記燃焼すべき材料と混合させる。この方法により、フライア・
ンシェは、燃焼すべきごみの中で排出低減剤を効率良く分散させることに貢献す
ることができる。
しかしながら、フライアッシュの再循環及び燃焼プラントのシュート(単数又は
複数)又は供給装置への排出量ts、1If1の供給力(別々に行われ、このた
め、ごみとフライアンシュと排出低減剤との組み合わせ材料(combined
material 、以下、「複合材料」と呼ぶ)がキルン(単数及び複数)
に導かれるまで、フライアンシュと排出低減剤との混合が行われないということ
も考えられる。このような場合には、フライアッシュが非常に動き回り易い性質
を有していることから、フライアンシュが、複合材料内での排出低減剤の分散手
段としても機能するであろう。
排出低減剤(単数又は複数)は、通常、1種類以上の塩基で構成される。
フライアッシュ及び排出低減剤は、l/10気圧のオーダの低圧が生じている箇
所、すなわち、ごみを燃焼キルンに搬入するシュート又は供給装置が設けられて
いる箇所において、燃焼すべき材料と一緒に導入するのが好ましい。これは、フ
ライアッシュ及び排出低減剤をシュート又は供給装置を通して吸引させることに
より、フライアッシュ特に排出低減剤が、シェード又は供給装置から上方に吹上
がって排出されることを大幅に防止するためである。シュートが適当な量のごみ
で充満されていて、シ二−トのストッパとして働く場合には、通常、適当な低圧
状態が確立される。
更に詳細に後述するように、排出低減剤(単数又は複数)は、燃焼すべき材料が
強く加熱される前に、燃焼すべき材料と混合することが重要である。これは、燃
焼プラントから排出される酸性排出物の排出量を満足できる程低減させるには、
酸形成成分をこれらが形成される瞬間に無害なものとする必要があるという事実
によるものである。従って、ごみの分解が生じる前、すなわち、ごみから有害物
質が遊離される温度にごみが加熱される前に、混合を行うのが好ましい、大量の
pvc及び/又は他の塩素含有化合物を含有しているごみの場合には、ごみが約
150℃以上の温度を受ける前に混合を行うのが重要である(なぜならば、塩素
は、既にこの温度に加熱された材料から遊離するからである)。
しかしながら、NOxのような窒素酸化物の排出を低減させることに間しては、
1つ以上の燃焼キルンの最終部分(すなわち下流側)において煙道ガスに1種類
以上の排出低減剤を添加して実効を挙げることがしばしば必要になる。窒素酸化
物の排出を低減させるのに適した薬剤として、例えば、N)!3又は尿素のよう
なアンモニア含有化合物がある。
上記のように、種々のごみ材料を効率良く燃焼させるのに用いられるプロセスパ
ラメータは、殆どの場合において、燃焼tべき材料の種類及び量に適合できるも
のでなくてはならない、後述するような燃焼プラントにおいて行われている普通
のごみ燃焼の場合には、通常、ごみは、少なくとも875℃、ごみの所望の分解
度合(場合によっては完全分解)を達成するのに適した時間中は少なくとも約9
50℃の燃焼温度を受ける。後述のように、ごみの加熱は数段階に行われ、場合
によっては直列に配置された1つ以上のキルンを用いて適正な燃焼が行われるよ
・うにしている。しかしながら、1つの同しキルンの中で加熱及び燃焼を行・う
こともできる。
所与の燃焼工程に使用される排出低減剤の種類及び量は、上記のように、低減さ
せるべき排出物の種類及び量、従って、燃焼すべき材料の種類及び量に基づいて
選定される。低減させたい排出物が酸性の性質又は酸を生成する性質をもつ場合
Gこは、排出低減剤は、次のクラスの無機塩基−2すなわち、酸化物、水酸化物
、1種類以上のアルカリ金属又は1種類以トのアルカリ土類金属からなるカーボ
ネートヌは炭酸水素塩の1つ以上で形成するのが好ましい。また、窒素酸化物の
排出を低減させるには、アンモニア及び尿素が有効である。前記1種類以上のア
ルカリ金属はNa又はKが好ましく、前記1種類以上のアルカリ土類金属はMg
5Ca、 Sr又はBaのうちの1種類以上が好ましい。
排出低減剤の選択は、しばしば上記パラメータとは別に、経済的な観点に基づい
て行われる8、二の観点から、現在好ましいと思われる塩基として、Ca(OH
)t 、CaO、CaCO5、Na1l又はこれらの混合物がある。後述のよう
に、Caを含有している塩基は、硫黄を含有している排出物の低減に特に有効で
あり、NaOHは塩素を含有している排出物の低減に有効である。幾つかの異な
る成分を含む排出物を低減させるには、幾つかの排出低減剤の混合物を使用する
のが有効である。
燃焼すべき材料に添加されるフライアッシュの量は、広範囲に変化させることが
できる。i!常、フライアッシュと排出低減剤とごみどの混合物に使用されるフ
ライアッシュの量は、約1〜10重量%にするのが好ましい。しかしながら、成
る場合には多量のフライアッシュを添加するのが有効であり、例えば、キルンに
供給される複合材料の約20重量%又は50重量%までの量のフライアッシュを
添加することができ、場合によっては、はぼ100重量%のフライアッシュを添
加することもある(この場合には、キルンに供給される材料の全てがフライアッ
シュであるとい・うことになる)。この後者の場合、フライアッシュは、キルン
内で受ける高温によりプライアッシュ自体で焼結し、従って、取扱いに容易な形
態に転化される。
上記のように、フライアッシュは、現に問題とじ−でいる燃焼ブラント内での燃
焼により生成されたフライアッシュ、又は別の独立した燃焼工程により生成され
たフライアッシュ及び/又はこれらのフライアッシュの混合物を使用することが
できる。また、粘土及び/又は砂をフライアッシュと一緒に添加するごとにより
、スラグ中の重金属含有量を希釈するこ七ができる。また、アスベスト(石綿)
含有材料をごみに添加して、アスベストをスラグの一部に転化させることができ
る。更に0、フライアッシュには、石炭塵のような成る種のエネルギに富んだ燃
焼残留物が含まれていることがあり、このような残留物は、再循環(すなわち添
加)フライアッシ;、のより効率の良い燃焼を可能にする。所望ならば、フライ
ア・/シュを燃焼ブランI・に再循環及び/又は供給するときに、フライア・ノ
ミ、・ユにエネルギに冨んだ成分を添加して、より効率の良い燃焼を行わせるこ
とができる、このよ・うなエネルギに富んだ材料と1.て、例えば、石油又は石
炭のよらな種々の化石燃料がある。
多くの場合、キルン1に供給されるフライアッシ1の量は、現に問題にしている
環境(処理すべきフライアッシュの量を含む)、燃焼ブランI・の種類及び容量
、スラグ等に適合される。しかし、なから、あらゆる場合において−5プライア
・ノシュの量は、キルンに供給される複合材料の少なくとも約1重量94の量を
構成する、ことが好ましい。なぜならば、′フライアッシ10景が少ないと、材
料中で排出依滅4剤を充分に分散させるζ、とができyzいからである、普通の
ごみ燃焼プラントにお′、3る燃焼(4こ関し、では、キルンここ供給される複
合材料の重量に暴づいて、1〜5重i%、例えば2〜4重量%、特に2−・3重
置%の景が奸才しい。
上記のように、フライアッシー4、に添加される排出低減剤の量は、低減させる
べき酸形成ガスの慣゛、従−46′□?−燃焼すべきごみの量に基−プいている
。通常、混合物に添加される排出低減剤の量は、現に問題にし、ている燃焼ブラ
ンtからの平均排出量に基づいて、粗く見積もられている、種々の酸・形成成分
は24種々の数の酸根を有しているため、ごみに添加すべき排出低減剤の量に関
して異なる条件を有しているので、酸形成ガスの特定の複合排出物を低減させる
のに必要であると考えられる塩基の量を、酸当量の形態で時定するのが便利であ
る。
殆どの場合(、、′おい”こ、フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料と
の混合物中に、燃焼すべき材料の1トン当りに少なくとも50酸当看、例えば、
燃焼すべき前記の1トン当り50〜コ、、oo。
酸当量の排出低減剤を添加するのが有効であると推測される4、1トン当りの酸
当量がt 、 oooを超える量の排出低減、荊は、通常、殆どの種類の燃料及
びごみに・ついて必要とされる量を超えるものであり1、従って合理的な用法で
はない、なぜならば1、過剰量の少なくとも一部は、使用されるフィルタ中にフ
ライアッシ↓と一緒に保持されて、フライアッシュと一緒に再循環され、キルン
内に堆積されるからである。排出低減剤の量が50酸当量以下であると、殆どの
i類の燃料及びごみについて、酸形成ガスの排出!を所望の度合まで低減させる
こ七が不充分を二なり、また、排出低減剤を、燃焼すべき材料中に満足できる方
法で分散させることが困難になる15例えば、ごみ粉砕機呪用いて5人1.でく
る成分を非常に完全に混合する場合には、排出低減剤を混合物中により均質に分
散さきるごとが可能になり、従って少量の排出低減剤(J41数又は複数)を使
用すればよくなる。
殆どの目的(、対して1、フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料との7
坪合物中(,4″、9、燃焼(べき)オ料の1トン当り約50〜500酸当量1
、特に50〜・300酸当書、奸まL<は150へ・250酸当磐−の排(B低
温炉をオ加すればよいと推測される。と記景は、後述の例におい”C与えられた
酸形成ガスの平均排出量(これらの平均排出!は5.一般的なごみ燃焼プラント
から得たものである)に基づく化学量論的計算(stoichiometric
calculations)に基づいて特定化されたものである。
ごみ自体は多量の酸形成ガスを生成しない場合には、殆どの場合において、フラ
イアッシュに塩基を添加して酸形成排出物(該酸形成排出物は、フライアッシュ
中に存在す゛る昇華塩(例えば、塩化物及びスルフニー) (P酸塩))により
形成され、該昇華塩と共にキルンに戻される)を低減させることが依然として必
要である。
これ迄、注意深い研究がなされていないけれども、ごみ燃焼プラントは、二酸化
硫黄(これは、硫酸の形成をもたらす)よりも多量の塩化水素(これは、塩酸の
形成をもたらす)を排出することが注目されてきた。これらの酸形成排出物の形
成が基づいている化学的性質は、更に次のようにIm論される。
ごみ焼却時におけるSO,形成の実質的な源は、硫黄含有有機材料の酸化とは別
に、硫酸第二鉄(ferric 5ulphate)及びアルミニウムスルフェ
ートのようなアルカリ金属のスルフェート及び任意の三価金属のスルフェートが
分解することである。ナトリウム及びカリウムのスルフェートが、SOtの遊離
を伴って、赤熱温度(約600℃)でほぼ完全に分解されること、及び例えば硫
酸第二鉄が既に480℃で分解されていることは知られている。殆どの二価金属
のスルフェートは、赤熱温度以上の温度で最初に分解され、従って、ごみ焼却プ
ラントにおいて通常みられる上限温度の1.100℃までは、例えばカルシウム
スルフェートの目立つ分解は生じない。
ごみ焼却時におけるHCI形成の実質的な源は、塩素含有を機材料(特にPVC
)の酸化とは別に、酸素及び水(水藤気)の存在下でのSOxと塩化物との間の
反応である。この反応の一例が、「ハーグリーブス反応(Hargreaves
reaction)Jと呼ばれている、次のような反応である。
2NaC1+ SOx + 1/20t + H,0−’ TJazSOa
+ 2)ICI上記反応は、ごみの焼却が行われる条件下、すなわち、焼却プラ
ント内でごみが受ける温度で生じるものである。
上記のように、カルシウム含有塩基(このカルシウム含有塩基は、二酸化硫黄の
場合に、直ちにカルシウムスルファイト(カルシウムの亜硫酸塩)の形成をもた
らし、このカルシウムスルファイトは、存在する酸素と反応してカルシウムスル
フェート(カルシウムの硫酸塩、[硬石膏(anhydrite) J )を形
成する)を用いた本発明の方法の実施により、HCI又はSOlの形成源の少な
くとも一方を無くすことにつながると考えるべきである。
更に、本発明によれば、塩素含有化合物を含有する材料を燃焼する燃焼プラント
からのダイオキシンの排出に関して優れた効果があると考えられる(本明細書に
おいて、「ダイオキシン」なる用語は、塩素化ジベンジルダイオキシン(chl
ortnated c!1benzo−p−dtox4ns)及び塩素化ジベン
ゾフラン(ch!orinated dibenzofur−ans)を指す)
。この点に関しては、更に後述する。
平均最高含有量の塩素含有化合物を含有している材料の大規模燃焼は、通常、家
庭から出るごみ及び商業上及び工業上当るごみを燃焼するプラント内で行われる
。西側世界においては、家庭から出るごみには、一般に、約0.3重量%の塩素
が含まれている。
例えば、著書rHC1−E@tssionen aus der Miillv
erbrennung undPVCJ (1986年、フランクフルト、Ve
rband Kunststofferzeuge−nde Industrj
e、V、発行)には、西ドイツの家庭から出るごみの塩素含有量は約0.7重
量%であり、その約40%がPVC(有機的に結合した塩素の形態をなす塩素)
から発生していること、一方、塩素含有量の残余の部分は、食べ物屑(主として
塩化物の形態をなしている塩素)及び紙(塩化物の形態の塩素及び紙バルブ及び
塗工紙のチッークの漂白からの有機塩素化合物)のよ・うなごみ成分から主とし
て出るものであることが記載されている。成る国(例えばデンマーク)において
は、リサイクルプログラムに従って、特に家庭から出るごみから食べ物屑及び紙
を他の物と区別して除去する実験が行われており、これによると、PvCは、家
庭から出るごみにおける塩素の絶対的に優勢な源になっている。もちろん、商業
上山るごみ及び工業」二重るごみの組成は、その発生源に基き、大きく変化する
が、例えばpvcの包装材料、pvc被覆ケーブルの端部、及びPvC製品の加
工から出る屑の形態をなしている有機的に結合した塩素の含有量は、時によって
はかなり大きなものとなる。ごみの焼却に関連してのダイオキシンは、焼却工程
中に形成される塩化水素が、キルン自体の内部及び/又は焼却プラントから出る
煙道ガスの冷却領域において、煙道ガス中の有機化合物及び/又は炭素粒子との
反応により形成されるものと考えられている。また、金属含有物、特に煙道ガス
中のフライアッシュ中に存在することがある銅含有物は、ダイオキシン形成に関
して触媒作用をなす、このため、ダイオキシンの合成に必要な高温が約250〜
350℃に低下される。従って、キルン内及び/又は焼却プラントを出る煙道ガ
スの冷却領域における塩化水素の遊離を防止することが非常に重要である。pv
c及び有機的に結合した塩素を含有している他の材料を焼却すると、塩化水素の
形成を招くことになり、本明細書において前述したいわゆる「ハーグリーブス反
応」によって、塩化水素の遊離が更に促進される0本発明による方法の性能は、
ごみ中のを磯釣に結合した塩素含有物を焼却工程の前に塩化物に転化して塩素含
有物を大きな度合で遊離させ、かつ焼却工程中に形成された二酸化硫黄(二酸化
硫黄は、「ハーグリーブス反応」に必要な成分である)を、該二酸化硫黄の形成
とほぼ同時にスルファイト(亜硫酸塩)に転化し、次いでスルフニー)、(!酸
塩)に転化させるため、カルシウム含有塩基を使用している本発明の方法の性能
により、ダイオキシンの形成を低減できるものと考えられる。
燃焼すべき材料が、酸形成ガスが形成され始める温度を受ける前に、フライアッ
シュと排出低減剤と燃焼すべき材料との満足のいく混合を達成することが重要で
ある。酸形成ガスが形成され始めるとき迄に、酸形成ガスと排出低減剤との間に
充分な反応が行われるようにして、燃焼すべき材料内で排出低減剤を分散させる
ことが必要である。
フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料との充分な混合は、例えば、これ
らの混合物を、−緒に粉砕するか、これらの混合物の成分の混合に関連して粉砕
するか、及び/又は混合物の成分が燃焼キルンに供給されるときに当然に生じる
混合(燃焼プラントのシュート又は供給装置に通されるときに充分な乱流が生し
、混合物の成分が充分に混合される)により、連続的又は不連続的な方法でフラ
イアッシュと排出低減剤とごみとの混合物を公知の方法で形成することによって
達成される。
混合物には、1種類以上の排出低減剤を更に添加することも有効である。この排
出低減剤(これらの排出低減剤)は、フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき
材料との混合物中に既に存在している排出低減剤と同じ種類のものであっても、
異なる種類のものであってもよい。
また、排出低減剤は、シュート又は供給装置及び/又は1つ以上の燃焼キルンに
おいて混合物に適宜添加してもよいし、及び/又はキルンの最終部分において又
は材料がキルンを出た後に、燃焼された材料に添加してもよい。
フライアンシュと排出低減剤とごみとの混合物に排出低減剤を添加する形態は、
現に問題にしている燃焼工程にはいがなる形態が最も通しているかを考慮して変
えることができる。フライアッシュと排出低減剤とごみとの混合物に添加される
1種類以上の排出低減剤、及び/又は1つ以上のキルンの最終部分において及び
/又は材料がキルンを出た後、シュート、供給装置又は燃焼キルンにおいて、部
分的に燃焼された材料に添加される排出低減剤は固体の形態をなしており、好ま
しくは、微細な粒状固体又は水中に分散された形態すなわち水溶液の形態にする
。排出低fJIi荊を用いる形態は、殆どの場合、現に問題にしている用途に基
づいて定められる。
もちろん、フライアンシュと排出低減剤とごみとの混合物が受ける燃焼条件は、
現に問題にしている燃焼形式に基づいて、広範囲に変えることができる1、シか
しながら、燃焼が行われる温度は、2一般に900〜1 、200℃、特に95
0〜1,100℃にする。
本発明は、原理自体は公知の形式の燃焼プラントであって、本発明の上記方法を
実施するのにi!!lit、た燃焼プラントにより実施される。そのような燃焼
プラントとは、商業上、工業」−及び/又は家庭から出るごみを燃焼し、そこか
ら発生した熱を地域暖房及び/又は発電に利用できる燃焼プラントであ−っで、
フライ7ツシユ及び液体又は固体の形態をなす排出低減剤を燃焼すべきごみ材料
に添加する手段を有し、ている燃焼プラントである6前記添加手段は、燃焼プラ
ントの1つ以上の燃焼キルンの一ヒ流側に配置されたシュート又は他の供給装置
において、前記フライアッシュ及び排出低減剤を前記燃焼すべきごみ材料に添加
するように構成されている。多くの場合において便利なことは、更に1種類以上
の排出低$i荊を、シュート又は供給装置及び/又は1つ以上の燃焼キルンにお
いて、フライアッシュと排出低減剤とごみとの混合物に添加する手段、及び/又
は前記1つ以上の燃焼キルンの少なくとも一部すなわち下流側において、全体的
又は部分的に燃焼された材料に添加する手段を設けることである。
燃焼プラントには、前記1つ以上の燃焼キルンから出る煙道ガスからフライアン
;゛・・ユを分離する1つ以りの煙道ガス処理装置と、分離したフライアッシュ
をフライアッシュ添加手段に再循環させる手段とを公知の方法で設けることがで
きる。1つ以上の煙道ガス処理装置にはフィルタ装置が設けられており、該フィ
ルタ装置は、好ましくは1つ以上のフィルタ、より好ましくはバグフィルタ形式
又は静電フィルタ形式のフィルタで形成されている。
本発明の方法を実施するのに適したシステム、すなわち、ごみ燃焼プラントにお
ける燃焼工程により形成されたフライアッシュ(該フライアッパ/ユは、現に問
題にしている燃焼プラント思入の源から出たフライアッシュで補完することもで
きる)の全部をスラグに同時転化させることにより、燃焼プラントからの酸形成
ガスの排出量を低減できるように構成したシステムは、1つ以上の煙道ガス処理
システム、1つ以上のフライアッシュ移送システム及び1つ以上の排出低減剤供
給システムを有している。
上記煙道ガス処理システム(j#、数又は複数)は、濾過システムで構成するの
が適している。本発明の方法にとって、濾過システムの形式は特に限定されない
が、煙道ガス中において煙道ガスから生成された粒子(Hue gas−bor
ne particle?i)を捕捉できるものでなくてはならない7この濾過
システムは、現に問題にしでいる燃焼工程に従って、1・つ以上のフィルタで構
成することができる。煙道ガスの濾過に関して特に通していることが判明してい
るフィルタの種類は、バグフィルタ又は静電フィルタである。
本発明に関連して使用するのに適したフライアッシュ移送システムは、移送手段
が設けられた1つ以上のバイブ又はバ・イブシステムであっC11つ以上の濾過
システムからのフライアッシュ又は外部のフライアッシュ源からのフライアッシ
ュを、1つ以上のキルンの1つ以上のシュート又は他の供給装置に戻すことがで
きるパイプ又はパイプシステムである。
また、このフライアッシュ移送システムすなわち再循環システムは、機械的又は
空気圧力により駆動することができる。
排出低減剤の導入に適した供給装置の形式は、多くの場合、排出低減剤の形態に
基づいて選択される。排出低減剤(単数又は複数)が粉末の形態で添加される場
合には、使用にA1−だ供給装置は、空気圧システム及び/ヌはスクリュウコン
ベア・/スチムであるや
また、排出低減剤が懸濁液又は水溶液の形態をなj、ている場合には、ポンプ駆
動形のものであって、耐塩基性をもつ供給装置が適している。
上記のように、成る場合及び多くの場合において、排出低減剤のフライアッシュ
への添加、及び/又はフライアッシュと排出低$i荊とごみとの混合物への添加
は、例えばフライアッシュの連続添加に関連して、添付を層面に示すような装置
を用いて実質的に連続的に行うことが適している。
他の場合には、例えば、排出低減剤を一定の間隔又は変化する間隔で、フライア
ッシュに混合する。、−とに、より、排出低減剤を、フライアソパノ二に及び/
又はフライ1ノシユと排出低ij!割とごみとの混合物に不連続的に添加するの
が最も適し7ている。
以下、添付図面を参照しで本発明をより詳細に説明する。
第1回は、本発明の方法を実施するのに適したごみ焼却プラントシステムの一例
を示すものである。
第2図は、第1図のごみ焼却プラントシステムを用いて、フライアッシュを再循
環し、かつ後述の例に記載の実物大規模(フルスケール)の実験における塩基を
供給しているところを示すものである。
第1図は、本発明に従って使用できるごみ焼却プラントシステム(装置)を示す
ものである。ごみの焼却中に生成されるフライアッシュは、静電フィルタ1内に
収集される。静電フィルタ1は、任意の適当な形式の静電フィルタでよい。フラ
イアツシ1は、静電ツー1ルタ1から、1つ以上のフライアッシュ移送バイブ2
(第1図には2木のフシイアソシ、i移送バイブ2が示されている)を通ってス
クリュウコンベア3に導かれ、更に、該スクリュウコンベア3からトランスファ
コンアナ4に移送されて、該コンテナ4内に収集される4、このトニンスファ:
1ンテf4から、フライ1ノシユは更に、圧縮機5及び空気乾燥装置6により発
生される乾燥空気の流れj4二より、ソ;2イアノシュ移送導管7を通ってトラ
ンスフッコンテナ8に導かイする。咳l・マンスファコンテナ8は、ンコ−H−
13の近くに配置されていで、焼却すIζきごみは該シl−113を通って1J
・−タリキルソ7Ql、こ導かれる。フライ1ノシユは、トランスファ:Iンテ
ナ8から、メータリング(計量)スクリュウ10’&介し7供給スゴ:1リー7
、つ11に導かれ、該供給スクリュウ11によ、1.てシュー・I・13に供給
される。−供給スクリュウ11には中空軸が設けられ−Cお2つ、該中空軸を通
して、液体コンテナ12 (該液体コンテナ]2を設けるか否かは任意である)
からの液体クメータリングして供給できるよう?、ニなっている。液体コンナナ
12内の液体は、本発明の方法に使用できる塩基の溶液又はスラリで構成するこ
とができる0本発明に使用できる固体状(例えば粉末状)の塩基は、例えば、再
充填時又は他種類の塩基との交換時に必要に応じて交換できる可搬サイロ14内
に貯蔵される。
可搬サイロ14内の塩基は、圧縮機16及び空気乾燥装置15により発生される
乾燥空気の流れにより、塩基移送導管17を介してトランスファコンテナ18に
移送される。トランスファコンテナ18内の塩基は、供給スクリュウ19により
ごみシュート13に導かれる。フライアッシュ(塩基と混合するか否かは任意で
ある)は、温度が約20℃でかつ上記のように減圧した箇所において、シュート
13内に導入される。これにより、フライアッシュ及び/又は塩基がシ、−)1
3内で上方に移動しないようになっている。燃焼すべきごみは、グラブ21によ
りシュート13に運ばれる。フライアッシュ及び塩基と混合されたごみは、グリ
ッド(格子)50からなる装置(ここで、ごみは燃焼温度まで徐々に加熱される
)によりロータリキルン20に移送され、該ロータリキルン20内で最終燃焼さ
れる。ロータリキルン20からは、スラグ出口51を介してスラグが取り出され
る。また、煙道ガスは、煙道ガスバフフル手段52及びボイラ53(これらの手
段52.53内で煙道ガスの熱の一部が放出される)を介して静電フィルタ1に
導かれる。静電フィルタ1内での処理後に残留している煙道ガスは、9引プロワ
54を介して煙突55に導かれる。
第2図は、後述の例において説明する実物大規模の実験に使用されるフライアッ
シュ再循環及び塩基供給システムを示すものである。ごみ燃焼プラントの静電フ
ィルタ1 (第1図)内に収集されたフライアッシュは、フライアッシュ移送パ
イプ2aを介してスクリュウコンベア3aに導かれ、該スクリュウコンベア3a
内で塩基と混合される。固体状の塩基の場合には、メータリングスクリュウ31
(該メータリングスクリュウ31の断熱及び加熱を行うか否かは任意である)を
介して、塩基が、気密サイロ30から供給スクリュウ32に供給される。該供給
スクリュウ32は、断熱及び/又は加熱することができる。塩基は、気密サイロ
30、メータリングスクリュウ31及び供給スクリュウ32内においてN、雰囲
気下に維持されている。N、(窒素)は、h加圧シリンダ33からN1バイブ3
4を介して供給される。スクリュウコンベア3aは、フライアッシュと塩基との
混合物を、ばね23により押圧された逆止フラップ22に抗して押し出していく
、フライアンシュと塩基との混合物は、フラップ弁25及び仕切り弁(co*p
a−rt+*ent 5luice) 26を介して移送導管29に導かれる。
この混合物は、圧縮機27から圧縮空気バイブ28を介して供給される圧縮空気
により、移送導管29を通って移送される。混合物は、移送導管29を遣ってご
みシュート13(第1図にも示されている)に導かれる。焼却工程は、制御パネ
ル35により制御される。逆止フラップ22とフラップ弁25との間の空間は、
換気バイブ24により換気される。
1、実験室規模の実験
(a)概要: フライアッシュ、スラグ及びスラグ冷却水(すなわち、スラグが
キルンを出るときに該スラグの冷却に使用した水)のサンプルは、家庭から出る
ごみ(日常のごみ)、商業玉出るごみ及び工業上山るごみのうちの可燃物の焼却
に使用されている大型のアンマーク製焼却プラントから採取した。この焼却プラ
ントは、全体として3基のキルンを有しており、これらのキルンのうち最新のキ
ルンばいわゆるロータリキルンである。上記サンプルは、この最新のロータリキ
ルンから採取した。
焼却用に採取されたごみの組成は、当然、日毎に幾分変化するものであり、この
ことは、フライアッシュ、スラグ、従ってスラグ冷却水の組成に成る程度反映さ
れると考えられる。これらの全ての材料から得られたサンプルは、代表的なもの
であると考えられる。
生のスラグには、ビール壜の蓋や釘等の破砕不可能な「異物jが多数含まれてい
る。これらの異物は、スラグの種々の処理を行う前に除去したが、この点につい
ては次のセクシぢンで説明する。
(b)フライアッシュ、スラグ及びスラグ冷却水の化学的分析:この分析は、原
子吸光分光分析(atomic absorption spectro−ph
otometry) 、重量分析、自動分析、及び滴定により行った。また、フ
ライアッシュ及びスラグの水性スラリのp)l、及びスラグ冷却水のp[(も測
定した。これらの測定結果を次の表1.1に示す。
表1゜l
フライアッシュ スラグ 冷却水重量% 重量% pp@
SiO□ 39.5 67.5 4.5Ab
Oゴ 12.9 8.4 7.9Fezes
1.9 1.8 2.7Mg0
2.6 1.9 0.2Ca0
12.4 8.6 1379NaxO1,64,980
33
に、0 5.6 2.0 2362CI−7
,80,77100
表1.1 (続き)
PO,−−0,150,12
NOx −10
SO1* 本 107Cd
O,018Pb
O,5670,0260,58Hg
* ネ
■
CaSO30,57* ”H
スラリ化後 7.14 11.51 8.291
時間後 9.32 LL36 8.512時
間後 10.68 11.18 8.423時
間後 10.76 11.19 8.391」
」1匪後−1,41−
* 測定せず
酸化物としての主成分の規格(specificaHon)は、従来と全く同じ
ものであり、どれ程の物質が存在するかを示すものではない。
従って、後述のX線分析(セクション(f)参照)が、フライアッシュ中に多量
のKCI及びNaC1が存在することを示している。しかしながら、フライアッ
シュ(及び特にスラグ)が、多量の二酸化ケイ素(SiOz)/シリケートを含
有しているものと思われる。
(C)スラグの耐火性に関して、スラグへのフライアンシュの混合が及ぼす影響
についての実験、「半球点(hemisphere point)Jの決定:こ
れらの実験には、次の方法で準備したサンプルを使用した。
サンプル(1):化スラグの一部を、その稠度(consistency)が定
量的に粉(flour)の稠度と同等になるまで、乳鉢内で手で破砕した。
サンプル(ii>ニスラグの一部を篩分けして、2mm以上の粒子を除去した。
21111未満の粒度の微小片を、サンプル(i)と同じ方法で破砕した。
サンプル(iii):サンプル(i)と同jニ方法で破砕された化スラグのメー
タリングし、たちのを、乳鉢内で、スラグの景の10%(重量比)に相当するフ
ライアッシュの量と混合した。
上記各サンプル(i)、(11)、(iji )を乾燥圧*(Fライフ’レス)
した3X3X3m+@の立方体について、半球点く融点〉を決定した、サンプル
を、Lettz社の高温顕微鏡で加熱(10”C/分)した、その結果を14次
の表1.2に示す。
表1.2
温度(’C)
サンプル (i ) (ii > (iii )の開始
1122 1178 1134ブリスタリング
の開始 1143 1180 1.139
ラウンデイング 1163 1199 1154生
毬庶−−−5−一−−−〜、−一−8゜、−、、−−、、,1県し−1石五〜−
−−−−豆叶一−主な結論は、21RIm未満のスラグ微小片の方が、全体とし
て化スラグより耐火性が幾分大きいということである。10%(重量比)のフラ
イアッシュを添加することにより、スラグの耐火性に極〈僅かな変化がもたらさ
れる。
(d)スラグ、スラグ+アフシュ、及びアンシュを用いた焼結実験: 実験は、
破砕スラグ+6%の水、破砕スラグ+プライアッシュ+6%の水、及びフライア
ッシュ+6%の水から準備した円筒状の乾燥圧縮したサンプル本体く直径46m
m)を用いて行ったくここに用いた破砕方法は、更に後述する)。実験条件は次
の通りである。サンプルは、約1.020℃までゆっくりと加熱された管状オー
プン内に配置された<20℃/分)、最高温度が2分間維持された。実験中、レ
ーザ膨張計を用いてサンプルの直径を連続的に測定した。
これらの結果を次の表13に示す。
焼結温度 最高温度 直径変化(t) (’C)
(%)み、破砕スラグ ゝ’704 2ゝ952 1.020
−2.569破砕スラグ
+10%アッシェ ′り693 ”980 1.027 −0.9
0、スラグ〈2IIIl 目673 ”942 1.027
−4.4D、スラグ<25−
→−10%アッシュ −1,018+ 1.2E。破砕スラグ
1,018 0F、破砕スラグ 98
7 1.044 −1.0表1.3 (続き)
G、破砕スラグ
+2%アッシュ −1,003+1.9日、破砕スラグ
+2%アッシ1 〜 LO351,044+i。工堕!之と−−、、6oム
ー、−一−−−−−、、−、−、1,0て一一一−−4−二県吐1)第1焼結工
程、 2′第2焼結工程第1実験(A+B)は、めのうリング破砕器
内で、はぼフライアッシュの粉末度(f Nnen8ss)に破砕されたスラグ
4用いて行われた。
第1実験は、約700°Cでの第1の小焼結工f4. (sv+a口st、nt
erfi−ng 5teP)が、10%(重量比)のフライアッシュ、をスラグ
と混合するときの温度よりも僅かに低い温度で行われることを示した。
しかしながら、焼結温度プロパは952〜980℃に上昇され、この間、収縮は
、最高温度が僅かに高いにも係わらず2.5〜0.9%に低減した。
スらグの粗い部分は゛J′ノシュと反応群る時間がないものと仮定し一〇実験(
C+ D)は、篩分けされて2m−未満の粒度をもつスラグ微小片を用いて行わ
れた2、この微小片は前述のようにして破砕され、673℃において弱い焼結を
示し、942℃において焼結プロパ(sjntering proper’)を
示した。 1,027℃で2分間経過後に冷却した後の全収縮jま4.4%であ
った。、21111未満の破砕スラグの微小片に10%(V量tt)Oフライア
ッシュを混合すると、1.018 ’c以下では焼結されなくなり、かつ全膨張
は12%にな−。
た。
純粋アッシュは、602℃での弱い焼結を示した(実験I)。
しかしながら、1 、020℃で2分間経過後に冷却したものは、全焼結(tO
tal siritering)が0.2%であった9約960℃から、純粋゛
?アンシュら強い昇華が生じ(多分、主として塩化物によるものであろう)、こ
のため、膨張計による測定が不可能になったや焼結実験の最終バッチ(E〜(1
)については、手で破砕したスラグ(rなわち、二)゛ライアッシュと2m11
未満のスラグ微小片との間の粒度をもつスラグ)を使用した。1.018℃の最
高温度では、焼結が全く観察されなかった4、最高温度を1 、044℃にして
実験を繰り返したところ、987’ll:での焼結が晃られ、全焼結は1%であ
った。2%(重量比)フライアッシュを添加したところ、1 、0351−での
焼結が可能になった。しかしながら、1,044℃で2分間経過後に冷却1.た
結果、全膨張は161%になった。焼結実験の最終バ・・ノチについて結果が変
化しているのは、出発スラグの均質性が欠如おり、そのため出発スラグの粒度が
比較的粗いことを示すものである。
結論とし、ていえることは、フライアンシスを添加すると、ごみ焼却ブラン[・
内での焼却工程における焼結温度を僅かに高くできるということである。粒度は
別にして、この結果は、スラグの不均質性及びごみの組成の変化に基づくと、τ
ろが大きい。
(8)本番59.よる焼結づ゛、・プルの抽出二 抽出物の化学的分析:焼拮実
験へ〜■からの生成物は、24時間撹拌して、水を用いて抽出された。抽出物1
.よ1、ノライアンシ、2、スラグ、及びスラグ冷却水について述べたと同様り
二と7て分析される(セクション(b)を参照)。これらの結果を次の表1.4
に示す。
表1.4
^ B CDEFG HlpH7,47,49,18,47
,6I$ 7.7 7.7 ?、7c+−o、os* −−本寧−本$
0.19− 3.37PO,−−−0,0007** 0.00?−−*
* −−−NO,−−−−**−−−
和1−一一二一一一一二−−二−−一二−−二−−艷ムー二一一エーエー一*
含有量(%)
** 測定せず
結論としていえることは、10%(重量比)までのフライアッシュが添加されて
いるスラグから形成された焼結材料は、無機成分の浸出に関しては、焼結スラグ
と殆ど異ならないということである。
(f)X線の研究: 表1.5に掲示した材料について、粉末の回折写真(po
wder diffractograms)を記録した0回折写真を記録する前
に、フライアッシュを除く全ての材料を、粉の稠度<f−1our const
stency)になるまで微細に破砕した。ペン記録針に接続された自動記録形
粉末回折計を使用した。表1.5において、1つのrxJは、現に注目している
成分が確実性をもって識別されていることを意味するものである。従って、6つ
のr++Jは、最高のピークが、分析を行う感度で記録紙の全幅を振り切ったこ
と(主成分であること)を意味する。
表1.5
低温 硬石膏 長石 NaCl MCI アルカリ その他石英
硫酸塩フライアラ
不明物質シェXK XX 、 )[X)+XXX)IX
)l 多数砕) xxxx x K X?
X? X CaCO3焼結サン
プル
スラグ XXXX X XX Ca5PO
a(< 2mm) XXX X XI
Ca5POaイアツシs XXXX x xx
Ca5POa表1.5(続き)
(< 2+m) xxx X XX
Ca、Pna
イアツシュXXX1[X X冷えたキル
ン管からの
縮合物 xxxxx xxx x? 未識
go相の少量含
X線分析の結果は、スラグが抜群の量の石英及び長石を有していること、アルカ
リ金属の塩化物及びスルフェート(硫酸塩)番よ大部分が蒸発されていてフライ
アッシュ中に見出されること、しかしながら、フライアッシュにはかなりの量の
石英が含まれて0ることを示している。焼結サンプルについての分析結果(セク
ション(d)参照)は、フライアッシュを添加しても顕著な鉱物組成的変化(s
ineralogical change)は何ら起こらなし)ことを示してい
る。
焼結の実験に使用したオーブンの冷えた部分からの縮合物の分析結果は、スラグ
にフライアッシュを添加して再度加熱すると、フライアッシュ中のアルカリ金属
の塩化物及びスルフェート含有物の少なくとも一部が蒸発することを示している
。
(g)PVCからのIIcIをNaOHを用いて中和することに関する実験:
これらの実験を行うのに、直径が約5−転中心部の厚さが約2msのレンズ形P
vCグラニユールを最初に使用した。後で、粉末状のPvCを用いて幾つかの実
験を繰り返したが、実験結果において顕著な差異は見られなかった。PVC、P
VC+フライアッシュ、及びPvC+フライアンシュ+Na0FIのサンプル(
表1.6参照)を、N8の雰囲気下で、約550から950℃の範囲内の種々の
温度に加熱した。遊離したHCIはNa0)Iの標準液中に保持し、FICIの
量は逆滴定により決定した。N2雰囲気を用いたのは、単に、PVC中の炭素(
カーボン)の酸化を避ける(なぜならば、炭素の酸化により形成されるCOlに
よって、逆滴定が困難になるからである)ためである。
実験装置として、長さ2mのケイ酸アルミニウム管(内径20am)を用い、そ
の中央セクション(39cm>をヘラオス(Herae−US)オーブン内に配
置した。サンプル(ケイ酸アルミニウム製のボート中に入れられている)は、実
験装置の管内の加熱部分の中央に配置した。加圧シリンダからのhの弱い流れを
管内に導き、サンプルを、現に問題としている最大温度まで加熱した(加熱速度
は、約り0℃/分)。次にオーブンのスイッチを遮断した。全加熱フェーズを通
して、及びサンプルが約100℃に冷却されるまで、逃散するガスを、Na0)
lの標準液の測定部分が収容された一連の洗浄ボトルに通した。冷却フェーズは
、約4〜6時間継続した。
グラニユール形PvCを用いた実験から得られた全ての結果を、次の表1.6に
示す。
実験 雰囲気 条 件 遊離HCI コメント(pvc
の%)
r Nt O,350g (7)PVC=600℃ 32.3
Tl −0,502g (7)PVC→931 ℃ 30.0m
−0,3767g(7)PVC+1.4009 g(7)アッシュ→72
1 ℃ 28.1■0.3301 gノPVc +0.9564’
gノNaOH(粉末) +1.91.28 gのアノシュー586℃
ON、と共に、少量のNa0)I
を洗浄ボ
V −0,5143gのpvc ↓0.1602 gのNaOH(粉末)
+0.3475 gのアッシュ−〜600℃ 18.5■−0,5
108gノPVc 十0.1602 g17)NaOH(タフ゛レット) +
1.5047 g−1−Q−1−/乞−正−−−、二6立0.’C、−、,42
−〜−−−1−−−−−−−−−−−−上記表1,6から分かるように、これら
の実験から得られる予想的結論は、塩基(この実験の場合はNa0H)及びアソ
ノユの存在下では、pvcの焼却時におけるMCI の遊離を顕著に低減できな
くてはならないことである。
2、実物規模の実験
(a)概要: この実物規模の実験は、上記セクション1 (a)において説明
したロータリキルン(7トン/時間の平均処理能力を有するキルン)に関するも
のである。この実物規模実験は、煙道ガス排出物、及びフライアッシュ、スラグ
及びスラグ冷却水の組成に、フライアンシュ及び塩基(NaOH)を添加するこ
とによる効果を調べるために行った。20日間の実験期間中、排出物の測定を行
ない、かつフライアッシュ、スラグ及びスラグ冷却水を規則正しい時間間隔をお
いて採取した。実験の最終部分は、塩基として炭酸カルシウム(CaCL)を添
加して行った。一方、実験の最後の日には、水酸化ナトリウム(NaOH)も添
加した。しかしながら、これらは、確立された供給チャンネル(第1図及び第2
図参照)を通して添加したのではなく、15分毎に25kgのNaOH,及び3
0分毎に50−のCaCO3を、ごみと共にシュート(第1図及び第2図参照)
内に不連続的に注ぎ込むことによって添加した。
(b)排出物の測定: 煙道ガスは、その含有物である)HCI及びSO7が試
験された。また、全実験期間を通じて、03、CO及びN01を定期的にモニタ
リングした。サンプルは、静電フィルタ(第1図)の直ぐ上流においてキルンの
室内に向かって上向きに傾斜しているダクトから採取した。測定には次の機器及
び方法を使用した。
Oz : Hartmann and Braun社の磁気酸素温度計(ty
pe MAGNO33K)
so、 、co、及びCO: Beekmann社の3つの個々の赤外線光度
計(type 864)
No g : Beckmann社の光ルミネッセンス計(type 95
1A)HCI : NaOH標準液中への吸収による測定や全てのサンプル
について、C1−及びSO,トを測定した。サンプルの成るものについては、過
剰のNaOHを)IcI で逆滴定し、これにより、全ての酸含有物(すなわち
、)ICI及びHtSOs/LSO4)を測定し、た。
標準状態に転化されたSO□−及びHCI排出物についての測定結果を次の表2
.1に示す。
測定日 添加物 502mg/Nmコ/10%Oz HC1mg/Nm
3/10%Oz1 フライアッシュl′590 4748
〃+Na0)l” 787 2029 N
2449 62110 N806 5071
4 〃” 449 54615 N356
53417 ” +CaCO3” 367
73020 ” ”+NaOH” 494
378平均イ直 5
00 536標−11扁i−一〜−、、、、、、
−、、、−13む−、−一。−一一一−−〜 −〜〜1ε別−−4.−−一−”
370ktr/時
zr 200 kg/時のプライアフシz+100kg/時のNa0)13ゝ
200 kg/時のフライアンシェ+100kg/時のCaCO5”200k
g/時のフライアッシュ+ (100kgのCaCO5” 100 kgのNa
0H) (上記2 (a)参照ンSO!排出物の測定は、実験開始の直前に行
った。このS島排出物は標準状態に転化され、S島ハ+i’/10%o2は、5
14mgの値を得た。
実験開始の直前には対応する)ICI排出物の測定は行ねなかった。
しかしながら、上記実験の直前の2.5年間は、同一のキルンがらのSO2及び
FICIの両方についで、一連の10回の測定を行った。
これらの10回の測定により、次の平均値を得た。
mg/Nm’/10%0. 標準偏差Slh 310
1?3ICI 902 304
これらの平均値及び上記表2.1から、実験中のso工工高出物ついての平均値
は、実験の直前の直前の測定値と実質的に変らないけれども、前に行った10回
の測定値の平均値よりがなり大きいことが明らかである。対照的に、実験中の)
IC+Ca物についての平均値は、前の測定値に見られるレベルの約172に過
ぎない。
(C)フラ・イアッシ1の分析: このフライアッシュの分析は、実験室規模の
実験で説明したのと同様に行われた。20日の実験期間中、全部で8つのフライ
アッシュサンプルを採取した。また、実験開始前に7ライアソシユの1つのサン
プルを採取し、実験終結果の平均値が表2.2に示しである。実験中に1トン当
りのごみから生成されたフライアフシ1の量は、実験開始前に1トン当りのごみ
から生成されたフライアノン1の量と実質的に異ならない。
表2.2
実験期間の 標準 実験期間中 標準前後3回の 偏差 の8回の
分 偏差分析の平均 析の平均値
値(重量%) (重量%)
SiOz 45.93 7.19 32.16 6.
11TiO□ 0.94 0.08 1.11 0.
15Altos 12゜07 0.74 12.1 1
.3Feze33.15 1.40 3.45 1.75Mg
0 2.33 0゜25 1.88 0.80Ca
0 11.97 1.12 13.14 1.76Na
*0 6.47 1.33 6.84 1.64に、
0 7.4 2.30 7.44 0.99強熱
減量 2.9 0 2.30 0.49Zn
1.54 0.36 2.00 0.42Cd
O,0210,090,120,22Cu O,090,0
50,200,13Pb O,450,131,000,31sO
,3,190,784,420,52CI 3. 2.5
?、0 .07(d)スラグの分析: この分析は、実験室規
模の実験で説明したのと同様に行った。サンプリングは、フライアッシュについ
て説明したのと同様に行った(セクション(c)参照)、これらの分析結果の平
均値を次の表2.3に示す。
表2.3
実験期間の 実験期間中
前後3回の の8回の分
分析の平均 析の平均値
4f1(重量%) (重量%)SiO□ 63.5
56.6TiOz O,50,6Altos
8.8 9.9CaO8,OH,2
NazO5,66,2
に冨0 3.2 2.3強熱減量
5.0 ’ 4.7Zn O,190
,35Cd 0 0.001Cu
O,110,235Pb O,0950,18
5CI O,700,660,400,36
上記表2.3から、実験中のスラグの平均組成は、対照サンプル(contro
l samples)中の平均組成と実質的に異ならないことが明らかである。
結論としていえることは、本発明の方法は、建設作業等へのスラグの適用を可能
にするということである。
(e)スラグ冷却水の分析: この分析も、実験室規模の実験で説明したのと同
様に行った。サンプリングは、フライア・ノシュについて説明したのと同様に行
った(上記セクション(C)参照)。
これらの分析結果の平均価を表2.4に示す。
実験期間の 実験期間中
前後3回の の8回の分
分析の平均 析の平均値
(11(ppm) (ppm)Ti 0.0
2 0.lAl5.1305
Fe 1.3 1.5Mg
10.6 0.1Ca 1468
464Na 3861
7783に 1918 3807Zn
O,0252,OCd 0.132
0.062Cu O,1382,38Pb
O,0682,05pH11,8(8月) 11.48
.2
上記表2.4から、亜鉛(Zn) 、m(Cu)、鉛(Pb)等の重金属の含有
量は、対照サンプルに対して実験中に増加することが明らかである。スラグ冷却
水中に許容できない程多くの重金属が存在するような場合に、所望ならば、これ
らの重金属を例えば沈澱させることにより低減させることができる。
請求の範囲
1.商業上及び工業上山るごみ及び/又は家庭から出るごみを焼却する燃焼プラ
ントから発生する熱を地域暖房及び/又は発電に利用することがき、かつ、液体
又は固体の形態をなす1種類以上の塩基からなる1種類以上の排出低減剤及び/
又は排出低減成分をごみに添加するごとにより、前記燃焼プラントからの1種類
以上の酸形成ガス及び/又はダイオキシンの排出及び添加したフライアッシュの
有害作用を低減できる燃焼プラントの作動方法において、
燃焼用キルンに燃焼装入材として供給する前に、ごみとフライアッシュと1種類
基との排出低減剤及び/又は排出低減成分との混合物を作り、前記排出低減剤及
び/又は排出低減成分と前記ごみとを混合するときに前記排出低減剤及び/又は
排出低減成分を分散さゼる分散手段として前記フラづアフシェを利用し7て、有
機的に結合された塩素が、塩化水素従ってダイオキシンを形成しないように燃焼
工程に作用させ、次に、前記キルン内で前記混合物を焼却することにより、燃焼
工程からの酸形成ガス及びダイオキシンの排出を低減させ、同じく前記混合物の
焼却を行うことにより、前記キルン内での燃焼工程において形成された全てのフ
ライアッシュ及び/又は他の源から前記燃焼プラントに補給されたフライアッシ
ュを、他の燃焼生成物と一緒に、環境的に無害なスラグに同時に転化させること
を特徴とする燃焼プラントの作動方法。
2.1つ以上の燃焼キルン自体の中で、前記混合物に更に1種類以上の排出低減
剤を添加し、及び/又は全体的に又は部分的に燃焼された燃焼生成物が1つ以上
のキルンを出た後に、この全体的に又は部分的に燃焼された燃焼生成物に更に1
種類以上の排出低減剤を添加することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の方
法。
3、前記フライアッシュを、好ましくは1〜20重量%例えば1〜10重量%、
より詳しくは1〜5重量%例えば2〜3重量%の量で前記混合物に添加すること
を特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の方法。
4、前記IV@類以上の排出低減剤を、燃焼すべきごみの1トン当り少なくとも
50酸当量例えば50−1,000酸当量、好ましくは50〜500酸当量特に
50〜300酸当量、より好ましくは150〜250酸当量の量で、前記混合物
に添加することを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項に記載の
方法。
5、前記1つ以との燃焼キルン内で行われる燃焼条件が、875〜1.250℃
、好ましくは900から1,200℃、特に950〜1.100℃の範囲内の温
度を有していることを特徴とする請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項に記
載の方法。
国際調査報告
□1□” PCr/DK89100063 。
Claims (17)
- 1.燃焼プラントの作動方法において、燃焼プラントからの酸形成ガス及び/又 はダイオキシンの排出を低減し、燃焼プラントでの燃焼工程により形成される少 なくとも一部又は実質的に全てのフライアッシュをスラグに転化させ、前記スラ グは前記燃焼プラント以外のフライアッシュ発生源からのフライアッシュで補完 することができ、フライアッシュと1種類以上の排出低減剤と燃焼すべき材料と の混合物を作り、該混合物を、燃焼プラントの1つ以上の燃焼キルン内に導入し て、これらの燃焼キルン内で行われる燃焼条件に曝すことを特徴とする燃焼プラ ントの作動方法。
- 2.前記1つ以上の排出低減剤が、1種類以上の塩基であることを特徴とする請 求の範囲第1項に記載の方法。
- 3.前記燃焼プラントが、商業上、工業上及び/又は家庭から出るごみを燃焼す るプラントであって、該プラントから発生する熱を、工業用の加熱及び/又は住 居の暖房及び/又は発電に利用できる燃焼プラント、又は、化石燃料を燃焼させ ることにより工業用の加熱及び/又は住居の暖房及び/又は発電用の熱の発生又 はこれらの組み合わせが行える燃焼プラントであることを特徴とする請求の範囲 第1項又は第2項に記載の方法。
- 4.前記フライアッシュと1積類以上の排出低減剤と燃焼すべき材料との前記混 合を、前記プラントの1つ以上の燃焼キルンの上流側に配置されたシュート又は 他の供給装置内で行うことを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1 項に記載の方法。
- 5.前記シュート又は供給装置内及び/又は1つ以上の燃焼キルン内で、更に1 種類以上の排出低減剤を前記混合物に添加すること、及び/又は前記1つ以上の キルンの最後の部分において全体的又は部分的に燃焼された材料に更に1種類以 上の排出低減剤を添加するか、材料が1つ以上のキルンから出た後に更に1種類 以上の排出低減剤を添加することを特徴とする請求の範囲第1項〜第4項のいず れか1項に記載の方法。
- 6.前記1種類以上の排出低減剤が、次のクラスの無機塩基、すなわち、酸化物 、水酸化物、1種類以上のアルカリ金属又は1種類以上のアルカリ土類金属から なるカーボネート又は炭酸水素塩、アンモニア又は尿素の1つ以上で形成されて いることを特徴とする請求の範囲第1項〜第5項のいずれか1項に記載の方法。
- 7.前記1種類以上のアルカリ金属がNa又はKであり、前記1種類以上のアル カリ土類金属が、Mg、Ca、Sr又はBaのうちの1種類以上であることを特 徴とする請求の範囲第6項に記載の方法。
- 8.前記フライアッシュを、1〜工00重量%例えば1〜50重量%、より好ま しくは1〜20重量%例えば1〜10重量%、特に1〜5重量%、例えば2〜3 重量%に相当する量で、前記混合物に添加することを特徴とする請求の範囲第1 項〜第7項のいずれか1項に記載の方法。
- 9.前記1種類以上の排出低減剤を、燃焼すべき材料の1トン当り少なくとも5 0酸当量例えば50〜1,000酸当量、好ましくは50〜500酸当量特に5 0〜300酸当量、より好ましくは150〜250酸当量の量で、前記混合物に 添加することを特徴とする請求の範囲第1項〜第8項のいずれか1項に記載の方 法。
- 10.前記フライアッシュと1種類以上の排出低減剤と燃焼すべき材料との混合 物は、これらを一緒に粉砕することにより、又は前記混合物の成分と一緒に同時 に粉砕することにより、及び/又は前記混合物の成分を、前記燃焼プラントの1 つ以上のシュート又は1つ以上の供給装置を介して前記燃焼キルンに供給すると きに当然に生じる混合作用により、連続的又は不連続的な方法で形成されること を特徴とする請求の範囲第1項〜第9項のいずれか1項に記載の方法。
- 11.前記1種類以上の排出低減剤が、固体の形態、好ましくは徴細分された粒 状固形物又は水中分散させた形態すなわち水溶液の形態をなしていることを特徴 とする請求の範囲第1項〜第10項のいずれか1項に記載の方法。
- 12.前記1つ以上の燃焼キルン内で行われる燃焼条件が、875〜1,250 ℃、好ましくは900から1,200℃、特に950〜1,100℃の範囲内の 温度を有していることを特徴とする請求の範囲第1項〜第11項のいずれか1項 に記載の方法。
- 13.商業上、工業上及び/又は家庭から出るごみを燃焼し、発生した熱を、工 業用の加熱及び/又は住居の暖房及び/又は発電に利用できる燃焼プラント、又 は、化石燃料を燃焼させることにより工業用の加熱及び/又は住居の暖房及び/ 又は発電用の熱を発生できる燃焼プラントにおいて、フライアッシュ及び液体又 は固体の形態をなす排出低減剤を、燃焼すべき材料に添加する手段を有している ことを特徴とする燃焼プラント。
- 14.前記添加手段が、燃焼プラントの1つ以上の燃焼キルンの上流側に配置さ れたシュート又は他の供給装置において、前記フライアッシュ及び排出低減剤を 前記燃焼すべき材料に添加するように構成したことを特徴とする請求の範囲第1 3項に記載の燃焼プラント。
- 15.更に1種類以上の排出低減剤を、シュート又は供給装置及び/又は1つ以 上の燃焼キルンにおいて、フライアッシュと排出低減剤と燃焼すべき材料との混 合物に添加する手段、及び/又は前記1つ以上の燃焼キルンの少なくとも一部す なわち下流側において、全体的又は部分的に燃焼された材料に添加する手段を有 していることを特徴とする請求の範囲第13項又は第14項に記載の燃焼プラン ト。
- 16.前記1つ以上の燃焼キルンから出る煙道ガスからフライアッシュを分離す る1つ以上の煙道ガス処理装置と、分離したフライアッシュを、フライアッシュ 添加手段に再循環させる手段とを有していることを特徴とする請求の範囲第13 項〜第15項のいずれか1項に記載の燃焼プラント。
- 17.前記1つ以上の煙道ガス処理装置がフィルタ装置を備えており、該フィル タ装置が、好ましくは1つ以上のフィルタ、より好ましくはバグフィルタ形式又 は静電フィルタ形式のフィルタで形成されていることを特徴とする請求の範囲第 16項に記載の燃焼プラント。
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