JPH0349754A

JPH0349754A - 超音波治療器

Info

Publication number: JPH0349754A
Application number: JP18433689A
Authority: JP
Inventors: Kenji Nonomura; 野々村　謙二; Mitsuo Sakakawa; 坂川　光男; Takashi Taniguchi; 剛史谷口; Eizo Kawano; 川野　栄三; Koji Toyooka; 孝司豊岡; Matsuro Kanehara; 松郎金原
Original assignee: Nitto Denko Corp
Current assignee: Nitto Denko Corp
Priority date: 1989-07-17
Filing date: 1989-07-17
Publication date: 1991-03-04

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本発明は超音波治療器に関する。

〈従来の技術〉一般に、超音波治療器は、超音波発振体に高周波電力を
印加することにより発生する超音波を、人体の患部また
は経穴に照射して、温熱作用、鎮痛作用およびミクロな
機械的振動作用を与えることによって治療効果を得る医
療機器で、腰痛、神経痛さらには肩凝り等の治療に有効
であることが知られている。

従来の超音波治療器としては、高周波発振器等によって
構成される治療器本体と、超音波発振体を備えたトラン
スデユーサとをケーブル等により接続した分離構造のも
の、また、電池等の携帯電源、高周波発振回路および超
音波発生体等を、一つのケーシングに内蔵し、このケー
シング全体を衣服やベルトなどにクリップ状舌片等によ
り装着するようにした一体構造のもの等がある。

〈発明が解決しようとする課題〉ところで、上述の前者の超音波治療器によれば、トラン
スデユーサと人体の密着性があまり良くないことから、
人体への超音波伝達ロスが大きく、充分な治療効果を得
るには超音波出力を大とする必要がある。このため、治
療器本体が大型化し携帯品とすることは不可能で、従っ
て、この超音波治療器によると、治療者は日常的な生活
活動を一時中断して治療に専念しなければないという問
題があった。

一方、後者の超音波治療器によると、小型で治療者が携
帯できる構造となっているものの、使用中に患部との位
置ずれが起き易く、しかも、超音波発振体と人体との間
にどうしても空気層が介在するので、治療効果は殆ど期
待できない。

本発明の目的は、充分な治療効果を得ることのできる、
携帯用の超音波治療器を提供することにある。

く課題を解決するための手段〉上記の目的を達成するための構成を、実施例に対応する
第１図を参照しつつ説明すると、本発明は、高周波発振
回路３を治療器本体１に配設するとともに、超音波発振
体１２を、治療器本体１とは個別に構成される素子パッ
ド１０に、その一部を露呈させて配設する。そして、高
周波発振回路３と超音波発振体１２と間をケーブル１３
により接続するとともに、素子バッド１０の、少なくと
も超音波発振体１２の露−呈部にゲル体１４を貼着した
ことをによって特徴づけられる。

ここで、本発明でいうゲル体とは、イソプレンあるいは
Ａ−Ｂ−Ａ型態可塑性ニスドラマ等のゴム成分と流動パ
ラフィンとからなる油性ゲル、スチレン−イソプレン−
スチレンブロック共重合体と流動パラフィンからなる油
性ゲル、もしくはオリーブ油、マシン油、ヒマシ油等の
油成分を主成分とした油性ゲル、また、ポリアクリ酸ソ
ーダ、ポリビニルアルコールもしくはカラヤゴム等の水
性ポリマと水や保水成分とを主成分とした水性ゲル等で
あって、超音波発振体の振動を被治療体に直接伝達する
機能をもち、かつ、人体の皮膚との粘着性および離脱性
がともに優れたものをいう。

く作用〉超音波発振体１２は、第２図に示すように、上記した特
徴を持つゲル体１４を挾んで被治療体Ｍに装着される。

これにより、超音波発振体１２と被治療体Ｍとの密着性
が極めて高くなり、被治療体への超音波伝達が向上する
結果、治療器本体１の小型化をはかることができる。

〈実施例〉第１図は本発明実施例の構成を示す図である。

本発明超音波治療器は、治療器本体１および素子パッド
１０等により構成されている。

治療器本体１には、高周波発振回路３およびその電源２
が配設されている。その両者間は導線ＬＩにより接続さ
れており、手動電源スィッチ２ａを閉じることにより、
電源２から高周波発振回路３に電力が供給される。高周
波発振回路３は抵抗、コンデンサおよびコイル等によっ
て構成される公知の回路であって、その発振周波数は２
．５ＭＨｚに設定されている。また、電源２としては充
電可能な電池を用いている。

高周波発振回路３の出力配線し２先端には、ジャック４
が接続されており、このジャック４は治療器本体１の壁
体に固着されている。

一方、素子バッド１０は、パッド本体１１に、超音波発
振体１２とケーブル１３を一体形成した構造で、その超
音波発振体１２の露呈面側には、シート状のゲル体１４
が貼着されている。また、ケーブル１３の一端には、接
続プラグ１５が設けされており、この接続プラグ１５を
治療器本体１のジャック４に装着することにより超音波
発振体１２と高周波発振回路３が電気的に接続される。

パッド本体１１の材料としては、超音波発振体１２の背
面から放射する超音波を抑え、かつ、被治療体に沿うこ
とのできる弾性材料が望ましく、例えばシリコンゴムを
用いる。また、超音波発振体１２としては、例えばジル
コン酸鉛−チタン酸鉛（ＰＺＴ）系のセラミック振動子
に音響整合層を形成したものを用いており、その形状寸
法は１　ｃｍ角程度である。さらに、ゲル体１４として
は上述した材料を用いており、例えば人体の皮膚への粘
着性が低下したときには交換可能となっている。

なお、超音波発振体１２の振動子としては、ＰＺＴ系の
他に、水晶、ロソセル塩、チタン酸バリラム系、Ｃｄｓ
、ＺｎＯ１ＳｉＯｚ等により形成されたセラミック圧電
振動子であってもよいし、またポリフッ化ビニリデン（
Ｐ　Ｖ　Ｄ　Ｆ）、ポリフッ化ビニル、フッ化エチレン
ポリマ、ＰＶＤＦ−三フッ化エチレン、２−酢酸セルロ
ース等の有機振動子であってもよい。さらには、ＰＶＤ
Ｆ−チタン酸鉛、ＰＶＤＦ−ＰＺＴ等の有機−無機複合
振動子でもよい。

以上の本発明実施例おいては、２　、５　Ｍ　Ｈｚの高
周波印加により最大強度８００ｍＷ／ｃｒｍ”の超音波
を発振するよう設定されている。

本発明実施例によると、第２図に示すように、素子パッ
ド１０を人体Ｍの患部あるいは経穴にあてがい、超音波
振動体１２をゲル体１４を介して人体の皮膚に密着させ
た状態で、電源スィッチ２ａを閉じて超音波を発生させ
ることによって、その患部や経穴に治療を施こすことが
できる。ここで、２．５Ｍ１（ｚ程度の高周波を発振す
る高周波発振回路３およびその電ａＺは、ポケットサイ
ズ程度のケーシングに内蔵することが可能で、第３図に
示すように、本発明品を携帯用として使用することがで
きる。しかも、超音波発振体１２はゲル体１４により人
体の皮膚に密着されるので、その両者間には空気層が介
在することはなく、超音波発振体１２からの超音波の殆
どが効率よ（人体の患部等に照射される。これにより、
超音波出力が低出力であっても大きな治療効果を得るこ
とが可能になる。

第４図に、本発明実施例を生体モデル（ファントム）に
適用し、その生体モデルの時間的温度変化をサーモトレ
ーサにより測定した結果を示す。

なお、グラフ中Ａ、Ｂ、Ｃはそれぞれ生体モデルの深さ
、２ｍ、４ｍｍ、６閣の位置を示す。この図から明らか
なように、約１０分間の超音波照射により、最深部のＣ
位置においても、約５．５°Ｃ程度の温度上昇が見られ
、温熱効果の浸透性が高いことが確認できた。また、本
発明実施例を用いて人体の手の甲に超音波を照射して、
その表面温度をサーモトレーサにより測定したところ、
約１０分間の超音波照射により５°Ｃの温度上昇が確認
できた。これらの実験結果から明らかなように、本発明
実施例によれば、治療器本体１がポケットに挿入できる
程度の小型でありながら、充分な治療効果を得ることが
可能である。

以上の本発明実施例では、ゲル体１４を単に人体の皮膚
に密着させることにより素子パッド１０を固定している
が、例えば第５図（ａ）、　（ｂ）に示すように、ゲル
体１４を人体Ｍの皮膚に密着させた後、さらに粘着テー
プＴＩによりバッド１０全体を固定してもよいし、ある
いは同図（Ｃ）に示すように、超音波発振体１２の露呈
面のみにゲル体５４を貼着し、パッド本体１０と人体Ｍ
の皮膚との間に両面粘着テープＴｚを介在させて、この
テープＴ２により素子パッド全体を固定するよう構成し
てもよい。

また、以上の本発明実施例では、素子パッドに一個の超
音波発振体を設けているが、本発明はこれに限られるこ
となく、例えば、第６図（ａ）に示すように、一つの素
子パッドｌｏａに複数個の超音波発振体１２・・・１２
を直線的に一列に配列して、各超音波発振体１２間をそ
れぞれ接続素子等により接続した構造のものであっても
よいし、あるいは、同図（ｂ）に示すように、一つの素
子パッド１０に複数個の超音波発振体１２・・・１２を
行列状に配列して、各超音波発振体１２間をそれぞれ接
続素子等により接続した構造のものでもよい。

なお、高周波発振回路３の電源としては、電池に限られ
ることなく、高周波発振回路３をケーブル等を用いて商
用電源に接続するよう構成してもよい。

また、以上の本発明実施例の構成に、水晶振動子等を備
えたタイマ回路を付加し、所定時間ごとに超音波の発振
を停止して人体に超音波を断続的に照射するよう構成し
てもよい。この場合、停止時間を適宜に設定することに
より、各被治療者の各々の症状や病気の種類に応じた適
切な治療が施せる上、火傷の発生が防止されて安全性が
向上する。さらに、電源スィッチ２ａをＯＮとした時点
から所定時間、例えば１０〜１５分経過後に超音波発振
を自動的に停止する回路手段を設けてもよりし、また、超音波出力を可変にする回路手段を設けても
よい。さらには、素子パッド１０の背面に、５０°Ｃ程
度で表示色が変化する加熱表示シート（加熱インジケー
タ）を貼着してもよい。

さらに、以上の本発明実施例の構成に加えて、人体の経
穴等を、皮膚表面の良電点を電流の流れ具合により検出
するスポット検出手段を併設してもよい。

さらに、本発明では、経皮吸収性の薬物を含有したゲル
体を用いてもよい。その薬物としては、経皮的に体内に
吸収され、かつ、超音波に対して安定性を有するもので
あればよく、例えばコルチコステロイド類、鎮痛消炎剤
、催眠鎮静剤、精神安定剤、抗高血圧剤、降圧利尿剤、
抗生物質、麻酔剤、抗菌性物質、抗真菌性物質、ビタミ
ン剤、抗てんかん剤、冠血管拡張剤、抗ヒスタミン剤、
鎮咳剤、性ホルモン等が挙げられ、さらに、これらの薬
物を必要に応じて二種類以上含有してもよい。なお、ゲ
ル体に対する薬物の配合比は、０．１〜３０重量％程度
で、好ましくは、０．２〜２０重量％の範囲に調整する
。すなわち、０．１重量％未満では治療効果が乏しく、
一方、３０重量％を越えると治療効果に限界が生じると
ともに経済的にも不利である。また、ゲル体としては、
含有する薬物に応じて水性ゲルあるいは油性ゲルを用い
る。

〈発明の効果〉本発明によれば、治療器本体と、超音波発振体を備えた
素子パッドとをそれぞれ個別に構成し、その両者間をケ
ーブルにより接続するとともに、超音波発振体をゲル体
によって被治療体に密着するよう構成したので、被治療
体への超音波伝達ロスが殆どなく、超音波出力が低くて
も大きな治療効果を得ることができる。これにより、治
療器本体の小型化をはかることができる結果、治療効果
が大の携帯用超音波治療器を実現できる。また、超音波
発振体を被治療体にゲル体を挟んで装着することにより
、素子パッドを被治療体の患部等に強固に固定でき、し
かも、その着脱が極めて容易である、という点の効果も
大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の構成図、第２図はその実施例の
素子パッド１０の人体への装着状態を示す図、第３図は
本発明実施例の使用状態を示す図である。第４図は、本発明実施例を生体モデルに適用したときの
、超音波照射時間と温度上昇の関係を示すグラフである
。第５図は素子パッドの人体への他の装着例を示す図、第
６図は素子パッドの変形例を示す図である。治療器本体電源電源スィッチ高周波発振回路ジャック素子パッドパッド本体超音波発振体ケーブル・ゲル体・接続プラグ

Claims

【特許請求の範囲】

高周波発振回路と、その回路に電気的に接続される超音
波発振体を有し、その超音波発振体を、被治療体の患部
等にあてがい、上記高周波発振回路からの高周波により
振動させて超音波を発生させることによって、治療を施
す治療器において、上記高周波発振回路を治療器本体に
配設し、かつ上記超音波発振体を、上記治療器本体とは
個別に構成される素子パッドに、その一部を露呈させて
配設し、上記高周波発振回路と上記超音波発振体と間を
ケーブルにより接続するとともに、上記素子パッドの、
少なくとも上記超音波発振体の露呈部にゲル体を貼着し
たことを特徴とする、超音波治療器。