JPH0349314Y2 - - Google Patents

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JPH0349314Y2
JPH0349314Y2 JP9498687U JP9498687U JPH0349314Y2 JP H0349314 Y2 JPH0349314 Y2 JP H0349314Y2 JP 9498687 U JP9498687 U JP 9498687U JP 9498687 U JP9498687 U JP 9498687U JP H0349314 Y2 JPH0349314 Y2 JP H0349314Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は粘性流体封入式ブツシユに係り、特に
入力振動に対して優れた減衰効果を発揮し得る粘
性流体封入式ブツシユに関するものである。
(従来技術とその問題点) 従来から、振動伝達系を構成する軸部材と取付
部材との間に介装されて、それら両部材を防振連
結するインシユレータの一種として、例えば、
FF型自動車のストラツト型フロントサスペンシ
ヨンに多く採用されているL型ロワーアームにお
ける車両後側のピボツトたるコンプレツシヨンロ
ツドの、車体フレーム側に対する取付部に介装さ
れるブツシュの如く、略有底円筒状の弾性部材を
有し、所定の取付部材に固設せしめられることに
より、その内孔内に挿入される所定の軸部材を、
該軸部材の軸方向一方向及び軸直角方向の変位を
規制し得る状態で、かかる取付部材に対して防振
連結せしめるようにした防振ブツシュが知られて
いる。
ところが、従来、このような構造の防振ブツシ
ュにあつては、その弾性部材として、ゴム単体に
て形成されたものが用いられているために、入力
振動に対する充分な減衰効果を得ることが難し
く、特に低周波数域の入力振動に対して大きな減
衰特性を設定することは極めて困難であつたので
ある。
そして、そのために、前述の如く、自動車のL
型ロワーアームにおけるコンプレツシヨンロツド
の車体フレームに対する取付部に介装される防振
ブツシュとしても、満足できる特性を設定するこ
とが極めて困難であつたのであり、特に、通常、
サスペンシヨン系の共振点である10〜15Hz程度の
低周波数域の入力振動に対するブツシユ軸直角方
向の減衰特性が低いために、車両走行時における
シミーが充分に防止され得ず、操縦性乃至は走行
安定性に悪影響を及ぼすといつた問題点を内在し
ていたのである。
(解決手段) ここにおいて、本考案は、上述の如き事情を背
景として為されたものであつて、その要旨とする
ところは、(a)所定の軸部材が挿入されて取り付け
られる有底円筒形状の内筒部材と、(b)該内筒部材
の外表面を所定距離を隔てて覆うように配され
て、前記軸部材が連結されるべき所定の取付部材
に取り付けられる有底円筒形状の外筒部材と、(c)
それら内筒部材と外筒部材とを開口側端部におい
て連結、一体化せしめ、かかる開口側端部間の間
隙を液密に閉塞せしめることにより、それら両部
材間に有底円筒形状の流体収容空間を形成する筒
状の連結弾性体と、(d)かかる流体収容空間内に封
入せしめられる所定の粘性流体と、(e)前記流体収
容空間内に位置して、前記内筒部材の外周面若し
くは前記外筒部材の内周面上に径方向に突出する
状態で一体的に設けられ、その突出先端面とかか
る流体収容空間内壁面との間に周方向に連続した
第一の狭窄間隙部を形成する、筒状弾性体からな
る第一の作用部と、(f)前記流体収容空間内に位置
して、前記内筒部材の底部外面若しくは前記外筒
部材の底部内面上に軸方向に突出する状態で一体
的に設けられ、その突出先端面とかかる流体収容
空間内壁面との間にブツシユ軸直角方向に延びる
第二の狭窄間隙部を形成する、板状弾性体からな
る第二の作用部とを、含んで構成したことを特徴
とする粘性流体封入式ブツシユにある。
(実施例) 以下、本考案を、更に具体的に明らかにするた
めに、本考案の実施例について、図面を参照しつ
つ、詳細に説明することとする。
先ず、第1図乃至第3図には、本考案に従う構
造とされた、自動車のL型ロワーアームにおける
コンプレツシヨンロツドの車体フレームに対する
取付部に介装せしめられる防振ブツシユの一例が
示されている。
これらの図に示されているように、本実施例に
おける防振ブツシユは、有底円筒形状の内筒金具
10と、該内筒金具10の外表面を所定距離を隔
てて覆うように配された、有底円筒形状の外筒金
具12とを有し、且つそれら内筒金具10と外筒
金具12とが、その開口側端部において、ゴム弾
性体14によつて連結、一体化せしめられてなる
構造とされている。
そして、かかる防振ブツシユは、その内筒金具
10の内孔内にL型ロワーアームのコンプレツシ
ヨンロツドが挿通されて取り付けられる一方、そ
の外筒金具12がU字形断面の帯状ブラケツトに
よつて車体フレーム側に固設せしめられることに
より使用されるようになつている。
ところで、本実施例における防振ブツシユにあ
つては、上記内筒金具10とゴム弾性体14と
が、第4図及び第5図に示されているように、一
体加硫成形品16として構成されることとなる。
そして、そこにおいて、かかるゴム弾性体14
は、内筒金具10の周壁部17における開口部側
の外周面上に円筒形状をもつて形成された連結弾
性体としての連結筒部18と、内筒金具10の周
壁部17における底部側の外周面上に円筒形状を
もつて形成された第一の作用部としての作用筒部
20と、内筒金具10の底壁部19の外側面上に
円板形状をもつて突出形成された第二の作用部と
しての作用突部22とを含んで、一体的に構成さ
れている。
また、かかるゴム弾性体14における連結筒部
18の外周面には、軸方向一端部において、周方
向略半周に亘つて延びる外向きのフランジ部24
を有する金属スリーブ26が、内筒金具10と同
一軸心上において、且つそのフランジ部24が、
該内筒金具10の開口部側に位置する状態で、一
体的に固着せしめられている。
そして、かかる一体加硫成形品16にあつて
は、これら内筒金具10及び金属スリーブ26の
存在下において、ゴム弾性体14を加硫成形する
ことによつて形成されることとなるが、本実施例
における内筒金具10には、その周壁部17に複
数の連通孔27が設けられており、該連通孔27
を通じてゴム弾性体14の成形材料が導かれるこ
とによつて、内筒金具10の内周面にも薄肉の内
側ゴム層28が形成されている。
なお、このようにして形成された一体加硫成形
品16には、必要に応じて八方絞り加工等の縮径
加工が施されて、予備圧縮が加えられることとな
る。
一方、前記外筒金具12は、一般に、上記一体
加硫成形品16とは別体にて形成されるものであ
つて、第6図乃至第8図に示されているように、
その開口側端部において、周方向の略半周に亘つ
て延びる外向きのフランジ部30を備えた、有底
円筒形状をもつて形成されている。なお、かかる
フランジ部30の周方向両側端部には、それぞ
れ、カシメ部32が設けられている。
また、かかる外筒金具12の周壁部34は、そ
の開口側部分が所定長さに亘つて大径化されるこ
とによつて、小径部40と大径部44とからなる
段付円筒形状をもつて形成されている。
そして、その周壁部34における小径部40の
外周面には取付ゴムスリーブ42が一体 加硫接
着せしめられている。かかる取付ゴムスリーブ4
2は、外筒金具12の車体フレームへの取付側
面、即ちフランジ部30が設けられていない外周
面側に位置する部分が、車体フレームに設けられ
る位置決め凹所に対応した台形状の外周面形状を
もつて形成されている一方、フランジ部30が設
けられた外周面側に位置する部分は、該フランジ
部30に対して軸方向に対向する外向きのフラン
ジ部48を、底壁部36側の軸方向端部に備えた
円形の外周面形状をもつて形成されており、後述
する如く、その外周面に取付用ブラケツトが嵌合
せしめられるようになつている。なお、かかる取
付ゴムスリーブ42のフランジ部48に対向す
る、内筒金具10のフランジ部30の軸方向内側
面上には、取付ブラケツトの端部が当接される所
定厚さのゴム層50が設けられている。
また一方、外筒金具12の周壁部34における
大径部44の内周面には、シールゴムスリーブ4
6が一体加硫接着せしめられている。なお、かか
るシールゴムスリーブ46の内周面上には、周方
向に延びる2条のシールリツプ52が形成されて
いる。
そして、このような構造とされた外筒金具12
に対して、前記一体加硫成形品16が、該外筒金
具12の開口部側から嵌め込まれて、そして該一
体加硫成形品16における金属スリーブ26のフ
ランジ部24に対して、外筒金具12のカシメ部
32がかしめ固定せしめられ、更にかかる外筒金
具12の大径部44に対して八方絞り加工等の縮
径加工が施されることによつて、それら外筒金具
12と一体加硫成形品16とが一体化せしめられ
ることとなる。
すなわち、このような外筒金具12に対する一
体加硫成形品16の嵌入、一体化加工によつて、
第1図乃至第3図に示される如く、外筒金具12
の中空部内に内筒金具10が同心的に、且つ所定
距離を隔てて配置せしめられることとなるのであ
り、またそれら両金具12,10間の間隙が、そ
の開口側端部において、内筒金具10に一体的に
設けられたゴム弾性体14の連結筒部18によつ
て、具体的にはかかる連結筒部18の外周面に固
着された金属スリーブ26の外筒金具12に一体
的に設けられたシールゴムスリーブ46に対する
当接によるシール機構によつて、液密に閉塞せし
められるのであり、以てそれら外筒金具12と内
筒金具10との間に、円筒形状を呈する密閉され
た流体収容空間54が画成せしめられるものであ
る。
そして、ここにおいて、第1図乃至第3図から
明らかなように、前記内筒金具10に加硫接着せ
しめられたゴム弾性体14における作用筒部20
は、外筒金具12に対する組付状態下において、
その外周面が該外筒金具12の内周面に対して、
所定距離を隔てて対向し得る肉厚をもつて形成さ
れており、それによつて該作用筒部20の外周面
と外筒金具12の内周面との間に、周方向に連続
した第一の狭窄間隙部としての筒状間隙部56が
形成されている。
また、かかるゴム弾性体14における作用突部
22は、外筒金具12に対する組付状態下におい
て、該外筒金具12の底壁部36に形成された円
形凸部38に対して、所定距離を隔てて対向し得
る肉厚をもつて形成されており、それによつて該
作用突部22の突出先端面と円形凸部38の内側
面との間に、ブツシユ軸直角方向に延びる第二の
狭窄間隙部としての平坦間隙部58が形成されて
いる。
なお、これらの筒状間隙部56及び平坦間隙部
58を形成する、ゴム弾性体14における作用筒
部20及び作用突部22は、図から明らかなよう
に、内筒金具10と外筒金具12とを連結する連
結筒部18に対して、実質的に独立して形成され
ており、それによつて内筒金具10と外筒金具1
2とが相対的に変位せしめられて、連結筒部18
に弾性変形が惹起せしめられた際にも、これらの
作用筒部20及び作用突部22における変形が可
及的に防止せしめられ得るようになつている。
ところで、このような筒状間隙部56及び平坦
間隙部58が形成されてなる流体収容空間54内
には、所定の粘性流体が封入されることとなる
が、特に、本実施例においては、第7図及び第8
図に示されているように、外筒金具12の底壁部
36に二つの流体供給孔60,60が設けられて
おり、それによつて上述の如く、外筒金具12と
一体加硫成形品16とを一体化せしめた後、かか
る流体供給孔60,60を通じて、具体的には、
例えば一方の流体供給孔60を通じて空気を排出
すると共に、他方の流体供給孔60を通じて粘性
流体を供給せしめることにより、かかる流体収容
空間54内に粘性流体が充填せしめられることと
なる。そして、このように流体収容空間54内に
所定の粘性流体を充填した後、それぞれの流体収
容孔60,60を、ブラインドリベツト62等に
よつて閉塞せしめられることにより、粘性流体の
封入が為され、以て目的とする粘性流体封入式防
振ブツシユが得られることとなるのである。
なお、このような防振ブツシユは、良く知られ
ているように、通常、その内筒金具10の内部に
L形アームのコンプレツシヨンロツドが挿入され
て取り付けられる一方、外筒金具12が、その外
周面に嵌合するU字形断面の帯状ブラケツトによ
つて車体フレームに固設せしめられることによ
り、それらコンプレツシヨンロツドと車体フレー
ムとの間に介装せしめられることとなる。
従つて、かくの如き構造のブツシユにあつて
は、ブツシユ軸直角方向の振動が入力せしめられ
ると、内筒金具10の外筒金具12に対する相対
的な変位(振動)に基づいて、流体収容空間54
内において、内筒金具10の周壁部17上に設け
られた作用筒部20が、外筒金具12の周壁部3
4の内周面に対して相対的に偏心せしめられると
共に、内筒金具10の底壁部19上に設けられた
作用突部22が、外筒金具12の底壁部36に設
けられた円形凸部38の内側面に対して相対的に
変位せしめられることとなるのであり、そしてそ
れによつて、それら作用筒部20と周壁部34と
の間に形成された筒状間隙部56及び作用突部2
2と円形凸部38との間に形成された平坦間隙部
58内に存在する粘性流体に、それぞれ有効な剪
断作用が惹起せしめられ、以てそのような粘性流
体の剪断による所定の粘性抵抗が発生せしめられ
ることとなるのである。
また、かかるブツシユにおいて、ブツシユ軸方
向の振動が入力せしめられると、内筒金具10の
外筒金具12に対する相対的な変位(振動)に基
づいて、流体収容空間54内において、内筒金具
10に設けられた作用筒部20が、外筒金具12
の内周面に対して軸方向に相対的に変位せしめら
れると共に、内筒金具10に設けられた作用突部
22が、外筒金具12の円形凸部38の内側面に
対して近接・離隔方向に相対的に変位せしめられ
ることとなるのであり、そしてそれによつて、そ
れら作用筒部20と周壁部34との間に形成され
た筒状間隙部56及び作用突部22と円形凸部3
8との間に形成された平坦間隙部58内に存在す
る粘性流体に、それぞれ有効な剪断作用が惹起せ
しめられ、以てそのような粘性流体の剪断による
所定の粘性抵抗が発生せしめられることとなるの
である。
即ち、ここにおいて、流体収容空間54内に封
入される粘性流体の粘性係数:μ、筒状間隙部5
6(平坦間隙部58)の間隙の大きさ(距離):
h、入力される振動の速度:vとすると、かかる
粘性流体の剪断による抵抗力:Fは、次式: F=(μA/h)v にて与えられることとなる。即ち、かかる粘性流
体による抵抗力は、入力振動の速度に依存し、振
動周波数には実質的に影響を受けることなく発生
せしめられるのである。
そして、それ故、本実施例におけるブツシユに
おいては、粘性流体による抵抗力が広い周波数域
に亘つて極めて有効に発揮され得、かかる抵抗力
によつて優れた減衰特性が得られるところから、
特に従来のゴム単体の弾性特性にて防振効果を得
る構造の防振ブツシユでは極めて困難であつた、
低周波数域の入力振動に対する優れた減衰効果が
発揮され得、車両走行時におけるシミーの発生の
防止、更には操縦性、走行安定性の向上が極めて
効果的に達成され得ることとなるのである。
なお、上述の説明から明らかなように、流体収
容空間54内に封入される粘性流体の粘度、及び
筒状間隙部56、平坦間隙部58の大きさ(距
離)は、要求される防振特性に応じて適宜設定さ
れるものであるが、例えば、粘性流体としては、
一般に1000センチストークス以上、好ましくは1
万センチトークス以上、特に好ましくは10万〜
100万センチストークスの動粘度を有するシリコ
ーン・オイル等が用いられ、またその時の実用的
な間隙としては、1mm〜6mm程度に設定されるこ
ととなる。
また、このような構造とされた粘性流体封入式
ブツシユにあつては、筒状間隙部56及び平坦間
隙部58を形成する作用筒部20及び作用突部2
2が、それぞれゴム弾性体14にて形成されてい
ることから、かかるブツシユに過大に振動荷重が
入力せしめられた際の、内筒金具10の外筒金具
12に対する過大な変位が、それら作用筒部20
乃至は作用突部22の外筒金具12に対する弾性
的な当接によつて効果的に阻止され得るといつた
利点をも有しているのである。
さらに、本実施例における粘性流体封入式ブツ
シユにあつては、外筒金具12の底壁部36に流
体供給孔60,60が設けられ、内筒金具10
(一体加硫成形品16)と外筒金具12との組付
後、粘性流体の封入が為され得るようにされてい
ることから、その封入が容易であり、且つ粘性流
体のブツシユ外表面への付着が有利に防止され得
ることから、製造工程の簡略化をも効果的に図ら
れ得るのである。
以上、本考案に従う構造とされた粘性流体封入
式ブツシユの一実施例について詳述してきたが、
これは文字通りの例示であつて、本考案は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではな
い。
例えば、前記実施例におけるブツシユにあつて
は、筒状間隙部56及び平坦間隙部58を形成す
る作用筒部20及び作用突部22が、それぞれ、
連結筒部18と一体的に、ゴム弾性体14にて形
成されていたが、それらを別体にて形成し、相互
に異なるゴム特性を設定することも、勿論可能で
ある。
また、それらの筒状間隙部56及び平坦間隙部
58を形成する作用筒部及び作用突部を、外筒金
具12側において、内筒金具10側に突出し、該
内筒金具10との間に所定距離の間隙を形成する
状態で設けることも可能である。
さらに、前記実施例におけるブツシユにあつて
は、外筒金具12の底壁部36に設けられた流体
供給孔60を通じて、外筒金具12に対する内筒
金具10の組付後、粘性流体の注入及び封入が為
されるようになつていたが、その他、例えば、か
かる外筒金具12に対する内筒金具10の組付け
を、粘性流体中に行なうことにより、流体収容空
間54内への粘性流体の封入を行なうことも可能
である。
更にまた、前記実施例において内筒金具10の
内周面に設けられる内側ゴム層28及び外筒金具
12の外周面に設けられる取付ゴムスリーブ42
の形状は、それぞれ、取り付けられるコンプレツ
シヨンロツドやブラケツト等に応じて適宜設定さ
れるものであり、本考案において必須のものでは
ない。
加えて、前記実施例においては、自動車のL形
アームにおけるコンプレツシヨンロツドの車体側
への取付部に介装されるブツシユに対して本考案
を適用したものの一例を示したが、本考案は、振
動伝達系を構成するその他の部材間に介装される
ブツシユに対しても、良好に適用され得るもので
あり、またそれに応じて設計的な変更が適宜加え
られることは勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本考案は当業者
の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、ま
たそのような実施態様が、本考案の趣旨を逸脱し
ない限り、何れも本考案の範囲内に含まれるもの
であることは、言うまでもないところである。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案に従う
構造とされた粘性流体封入式マウントにあつて
は、内筒部材と外筒部材との間に入力される軸方
向及び軸直角方向の振動に対して、第一及び第二
の作用部にて形成された第一及び第二の狭窄間隙
部において惹起される剪断による粘性抵抗に基づ
いて、効果的な振動減衰作用が発揮され得るとこ
ろから、従来のゴム単体による弾性特性に基づい
て防振するようにした構造のものに比して、極め
て有効な防振特性、なかでも特に優れた減衰効果
を得ることができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例としての粘性流体封
入式ブツシユの縦断面図であつて、第2図におけ
る−断面に相当する図であり、第2図は第1
図における右側面図であり、第3図は第2図にお
ける−断面図である。また、第4図は第1図
に示されているブツシユを構成する一体加硫成形
品を示す縦断面図であつて、第5図における−
断面に相当する図であり、第5図は第4図にお
ける右側面図である。また、第6図は第1図に示
されているブツシユを構成する外筒金具を示す縦
断面図であつて、第7図における−断面に相
当する図であり、第7図は第6図における右側面
図であり、第8図は第7図における−断面図
である。 10……内筒金具、12……外筒金具、14…
…ゴム弾性体、16……一体加硫成形品、18…
…連結筒部、20……作用筒部、22……作用突
部、54……流体収容空間、56……筒状間隙
部、58……平状間隙部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 所定の軸部材が挿入されて取り付けられる有底
    円筒形状の内筒部材と、 該内筒部材の外表面を所定距離を隔てて覆うよ
    うに配されて、前記軸部材が連結されるべき所定
    の取付部材に取り付けられる有底円筒形状の外筒
    部材と、 それら内筒部材と外筒部材とを開口側端部にお
    いて連結、一体化せしめ、かかる開口側端部間の
    間隙を液密に閉塞せしめることにより、それら両
    部材間に有底円筒形状の流体収容空間を形成する
    筒状の連結弾性体と、 かかる流体収容空間内に封入せしめられる所定
    の粘性流体と、 前記流体収容空間内に位置して、前記内筒部材
    の外周面若しくは前記外筒部材の内周面上に径方
    向に突出する状態で一体的に設けられ、その突出
    先端面とかかる流体収容空間内壁面との間に周方
    向に連続した第一の狭窄間隙部を形成する、筒状
    弾性体からなる第一の作用部と、 前記流体収容空間内に位置して、前記内筒部材
    の底部外面若しくは前記外筒部材の底部内面上に
    軸方向に突出する状態で一体的に設けられ、その
    突出先端面とかかる流体収容空間内壁面との間に
    ブツシユ軸直角方向に延びる第二の狭窄間隙部を
    形成する、板状弾性体からなる第二の作用部と
    を、含んで構成したことを特徴とする粘性流体封
    入式ブツシユ。
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JP2598976B2 (ja) * 1988-07-09 1997-04-09 東海ゴム工業株式会社 粘性流体封入式ブッシュの製作方法
JPH0650134B2 (ja) * 1988-11-25 1994-06-29 鬼怒川ゴム工業株式会社 防振ゴムブッシュ

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JPS64742U (ja) 1989-01-05

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