JPH0349264Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は複数のパネルによつて構成される移動
間仕切に関するもので、さらに詳しくいえば、各
パネルの上部にレールに沿つて走行し得る１対の
主ランナをとりつけ、複数のパネルを順次にレー
ルに沿つて移動させ衝き合わせることによつて構
成される移動間仕切に関するものである。

〔考案の背景〕

上記型式の移動間仕切は、通常時には１つの室
を広く使用し、必要時に、その中に仕切を設けて
２室またはそれ以上の複数の室として使用するこ
とを可能とするもので、住宅等に便利に使用でき
るものである。しかしながら、この種の移動間仕
切には、間仕切を撤去した場合に、間仕切を構成
している複数のパネルをどのように処置すべきか
という問題がある。従来、間仕切を構成するパネ
ルを支えるレールの一端あるいは両端に、分岐レ
ールを形成し、各パネルの上部に設けた１対の主
ランナの中の一方を分岐レールの一方に導き、他
方の主ランナを他方の分岐レールに導いて、各パ
ネルを壁面に平行な位置に畳み込むようにして、
パネルを収納するのが普通である。しかし、この
ような収納方法では、パネル上部にとりつけられ
た１対の主ランナの一方を分岐レールの一方へ、
他方を分岐レールの他方へ導くのが厄介で、ま
た、力が要る仕事である。

本考案は、上記のような移動間仕切において、
間仕切を建て込む時にはパネルをレールに沿つて
スムースに移動させることができ、且つパネルを
収納する時には、各パネルを簡単に垂直軸の周り
に回転させて所望の位置に格納できるものとし
て、それぞれのパネルの上部に、レールに沿つて
走行し得る１対の主ランナをとりつけ、複数のパ
ネルを順次にレールに沿つて移動させ衝き合わせ
ることによつて構成される移動間仕切において、
各パネルの上部中央に、該レール上に乗る補助ラ
ンナを設け、該パネルを該補助ランナを中心とし
て水平に回転可能とし、且つパネルの収納区域の
近くに、上記のパネルを水平に回転する際に上記
の主ランナを通す切欠部を該レールの側壁に設け
たことを特徴とする移動間仕切を考案し、先きに
実用新案登録出願をした（実願昭59−107813号）。

この移動間仕切は、パネルをレールに沿つて移
動させて間仕切をつくる時にはパネルをスムース
に動かすことができ、また、パネルを収納する時
には、特別な作業を必要とすることなく、極めて
簡単にパネルを垂直軸の周りに回転させて、パネ
ルを格納でき、実用状極めて便利なものである
が、その唯一の欠点は、レールに主ランナを通す
切欠部を形成してあるパネル回転位置にパネルを
正確に停止させることが厄介であることである。
すなわち、パネルを所定位置に正確に止めないと
パネルを水平方向に回転できない。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、上記の実願昭59−107813号に
係る移動間仕切の欠点を排除し、パネルを所定位
置に正確に停止させる機構を備えた移動間仕切を
提供することにある。

〔考案の概要〕

本考案による移動間仕切は、それぞれのパネル
の上部に、レールに沿つて走行し得る１対の主ラ
ンナをとりつけ、複数のパネルを順次レールに沿
つて移動させ衝き合わせて連続する間仕切を構成
し、各パネルの上部中央に、該レール上に乗る補
助ランナが該パネルを該補助ランナを中心として
水平に回転可能に設けられ、且つパネルの収納区
域の近くに、上記のパネルを水平に回転する際に
上記の主ランナを通す１対の切欠部を該レールの
補助ランナを中心とする一つの対角線上の左右側
壁に設けた移動間仕切において、該１対の切欠部
のほぼ中間且つレール中心線より収納区域側の切
欠部と同じ側に偏つた位置のレール内側にストツ
パを形成するとともに、該補助ランナの上面また
は側面には該ストツパに係合する切欠部を設けた
ことを特徴とするものである。

〔考案の実施例〕

以下、図面を参照して説明する。

第６図は、上記の実願昭59−107813号による移
動間仕切の概略を示すもので、図中、１は間仕切
を構成するパネル、２は天井等に固定されるレー
ルを示す。各パネルの上部には１対の主ランナ３
がとりつけられていて、これらのランナ３をレー
ル２上に走行させることによつて、パネル１はレ
ールに沿つてスムースに移動する。このように複
数のパネルをレールに沿つて移動させ衝き合わせ
ることによつて連続する間仕切が構成される。

各パネル１の上部中央に、上記のレール２上に
乗る補助ランナ４がとりつけられる。パネルの収
納区域の近くに、上記のパネルを水平に回転した
時に主ランナ３を通過させる切欠部５がレール２
補助ランナ４を中心とする一つの対角線上の左右
側壁に形成されている。

間仕切を収納するために、パネルが収納部の手
前に来たら、パネルを押すことによつてパネル１
を補助ランナの中心として水平に回転させて、主
ランナを切欠部から外方に出し、パネルをレール
に対して直角の位置として、パネルを順次に平ら
に畳み込む。

パネルを収納位置から引き出す時には上記と逆
に、補助ランナ４によつてパネル１をレール２に
沿つて移動させ、主ランナ３が切欠部５に該当す
る位置に来たら、パネル１を回転して、主ランナ
３を上記の切欠部５からレール２内に入れる。主
ランナが完全にレール２内に入つたら、レール２
に沿つてパネル１を押して間仕切位置に移動す
る。

本考案は上記型式の移動間仕切においてパネル
を上記の回転位置に正確に停止させる停止機構を
設けたものである。本考案の第１の実施例を第１
図，第２図および第３図に示す。これらの図にお
いて、１はパネル、２はレール、３は主ランナを
示す。レール２には第５図に示すものと同様に、
パネル回転時に主ランナを通す切欠部５が形成さ
れている。

６はパネルの上部中央に設けられた補助ラン
ナ、７はパネルを水平に回転すべき位置で、レー
ル２内に形成されたストツパを示し、パネルをレ
ールに沿つて移動させた時に、所定の回転位置に
到達すると補助ランナ６がストツパ７にあたつて
パネルは停止される。然して、この補助ランナ６
には、上記のようにストツパ７によつて停止され
たパネル１を水平方向に回転することによつて該
ストツパとの係合を解除するような形状の切欠部
８が形成されている。第１図、第２図、第３図に
示す実施例では、切欠部８は半円形の切欠として
形成され、ストツパ７はこの切欠部があたる位置
でレールの一側に配置されている。従つてレール
に沿つてパネルを進行させて、補助ランナがスト
ツパ７にあたると、ここでパネルは停止され、そ
こでパネル１を回転させると、主ランナ８は切欠
部５からレールの外に導出され、切欠部８がスト
ツパを通過できる位置に来る。ここでパネルはレ
ールに対して直角のまま再びレールに沿つて移動
可能となつて、パネルを第６図に関して説明した
ように順次収納位置に畳みこむことができる。

第４図、第５図は、本考案の他の変型を示す。
この実施例においては、ストツパ７はレールの一
側から中央近くまで突出する彎曲凸面７Ａをもつ
ものとして形成され、また、補助ランナ６には、
該凸面７Ａを周りながら通過できる彎曲凹面６Ａ
をもつ切欠部が形成される。この実施例において
は、パネル１は図の右方から左方に向けて進行
し、補助ランナ６がストツパ７にあたると停止
し、ここでパネルを水平方向に回転（左回転）さ
せると第５図に示すように、切欠部６の凹面６Ａ
がストツパの凸面７Ａに沿つて移動して、ランナ
６がストツパをすり抜ける。又、逆にパネル１が
図の左方から右方に向けて進行する際にも補助ラ
ンナ６がストツパ７にあたり停止し、ここでパネ
ルを水平方向に回転（右回転）すると、切欠部６
の凹面６Ａがストツパの凸面７Ａに沿つて移動し
てランナ６がストツパをすり抜ける。

上述のように、本考案によれば、パネルをレー
ルに沿つて進行させる時にパネルが所定の回転位
置に来ると、補助ランナがストツパにあたつてパ
ネルの進行が停止される。ここでパネルを水平方
向に回転させると、補助ランナはストツパから解
除されてパネルは進行可能となり、パネルを収納
位置に順次に平らに畳み込むことができる。

〔考案の考課〕

上述のように、本考案によれば、パネルをレー
ルに沿つて移動させて間仕切をつくる時にはパネ
ルはスムースに移動でき、また、パネルを収納す
る時には特別な作業を必要とせずに、パネルを水
平方向に回転させて、レールに沿つて再び同じ進
行方向に移動させることによつてパネルを平らに
収納させることができる。しかも、パネルを移動
させる時にパネルが回転位置に来ればパネルの移
動は自動的に停止されるので、パネルを回転させ
る位置をまちがえることはなく、パネルの収納作
業が極めて容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る移動間仕切の一実施例を
示す平面図、第２図は第１図に示す補助ランナと
ストツパの関係を示す正面図、第３図は本考案に
よる補助ランナとストツパを示す斜視図、第４図
は補助ランナとストツパの変型を示す斜視図、第
５図はその平面図、第６図は本考案者の先の出願
に係る移動間仕切を示す斜視図である。 １……パネル、２……レール、３……主ラン
ナ、４……補助ランナ、５……切欠部、６補助ラ
ンナ、７……ストツパ、８……切欠部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. それぞれのパネルの上部に、レールに沿つて走
   行し得る１対の主ランナをとりつけ、複数のパネ
   ルを順次レールに沿つて移動させ衝き合わせて連
   続する間仕切を構成し、各パネルの上部中央に、
   該レール上に乗る補助ランナが該パネルを該補助
   ランナを中心として水平に回転可能に設けられ、
   且つパネルの収納区域の近くに、上記のパネルを
   水平に回転する際に上記の主ランナを通す１対の
   切欠部を、該レールの補助ランナを中心とする一
   つの対角線上の左右側壁に設けた移動間仕切にお
   いて、該１対の切欠部のほぼ中間且つレール中心
   線より収納区域側の切欠部と同じ側に偏つた位置
   のレール内側にストツパを形成するとともに、該
   補助ランナの上面または側面には該ストツパに係
   合する切欠部を設けたことを特徴とする移動間仕
   切。