JPH0349260B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、可撓性封じ部材を備えた通路孔を端
部側に有し、真空源に連結できるチヤンバを備え
る治療および医学的検査・試験のための装置に関
するものである。

〔従来の技術およびその問題点〕

患者または被験者の下半身を受けるようになつ
ており、気密に閉じられて、患者が入れられた時
に内部に真空圧が発生される治療に用いられる真
空容器が知られている（ドイツ特許第2839283
号）。空気が少くて、酸素の分圧が低いために人
体の精神運動的挙動および血液循環についての情
報を集めることが可能である。その装置は形が大
きく、重いために、それらの装置の使用は実際に
は地域的に限定され、血液循環試験研究所の外部
で使用することはほとんどできない。

〔問題点を解決する手段〕

本発明の目的は、小型、軽量で持ち運びができ
る上記のような種類の装置を得ることである。

前記問題は、分解するのに適する支持構造体が
設けられて、折り畳むことができるベローでチヤ
ンバが形成されるようにした本発明に従つて解決
される。

折り畳むことができるそのようなベローは静止
して取りつける必要はなく、特殊な試験、たとえ
ば無重力状態および真空圧の条件の下で作業を行
う場合に、たとえば平衡感覚の異常に関する試験
のような医学的試験を宇宙空間内で行うために、
研究所の外部で可搬装置としても使用できる。本
発明の装置では真空容器は軽量であつて、機械的
な荷重が加えられた時に十分な安定性を有し、広
い設置スペースを必要としない。

支持構造体は、ベローの周縁部を支持し、かつ
相対的に動くことができる、ほぼ平行に取りつけ
られる複数の周縁部材をなるべく含むようにす
る。また、支持構造体は可動長手方向補強要素も
有する。その可動長手方向補強要素は真空チヤン
バの空胴を形成するためにベローの外皮を伸ばす
ようにされるとともに、ベローの外皮を外圧に対
して支持する。

可動長手方向補強要素が動くことができるため
に、支持構造要素を分解することなしにベローを
折りたたむことができる。

本発明の一実施例に従つて、長手方向補強要素
の各ロツドは周縁部材の張力を加える要素に蝶番
で連結され、少くとも一方の端部が隣接する張力
を加える要素に取外すことができるようにして固
定される。このようにして、ベローの軸線方向に
おいて周縁部材の間で強固な連結が確実に行われ
る。

ロツドは、軸線方向にずらされて相互に連結さ
れたロツドアームで構成され、ずらされている平
面の中央部においてロツドアームは各第２の張力
を加える要素に枢着され、ロツドアームのそれぞ
れの端部は隣接する２つの張力を加える要素に固
定できる。それと同時に、ロツドアームは、蝶番
継手によつてそれぞれの張力を加える要素により
支持されるロツド連結要素を介し相互にて連結さ
れる。ロツドアームがベローの内側に対して半径
方向に回転できるように、ロツドアームは回転継
手を介してロツド連結要素１７の端部に連結でき
る。その結果として、抜き差しされる条件におい
てベローの必要なスペースが更に狭くなり、ロツ
ドアームはベローの上に置くことができる。

本発明の有利な実施例に従つて、ロツドアーム
が外側で半径方向に回転することを阻止するため
に、回転継手は障壁を含む。したがつて、抜き出
されたベローは真空圧の作用でつぶされることは
ない。

周縁部に分布されているロツドアームは外側へ
たわむことができないから、ベローの長手軸と周
縁要素の間に90度の角度が保たれる。

張力を加える要素の枢着点に隣接して、ロツド
アームの回転角度を制限するストツプが２つ固定
される。周縁部に対称的にとりつけられている少
くとも２つの長手方向補強要素は、ロツドアーム
の変位の異なる向きを有し、したがつてベローの
ねじれ抵抗を大きくでき、かつ重量と形を大きく
することなしに装置全体の信頼度を高くできる。

本発明の有利な実施例に従つて、通路孔を被験
者の身体の形に合すことができるようにするため
に通路孔の横断面を薄板製のスライドにより変え
ることができ、真空圧が加えられた時に通路孔の
可撓性封じが薄板製のスライドを支持できる。

〔実施例〕

以下、図面を参照して本発明を詳しく説明す
る。

第１図に示されている装置の真空チヤンバは折
り畳むことができるベロー１を拡げることにより
形成される。ベロー１は、拡げられた時の形はほ
ぼ円錘台形で、それの一方の端部側２は閉じら
れ、それの他端部側の周囲に環状フランジ３が設
けられる。身体を支持するために真空チヤンバの
下側部分に可撓性の置き表面、たとえば防水シー
トが固定され、被験者が真空チヤンバの中にあま
り深く入りこまないようにするために、検査中に
ベルト５がその被験者のまたに掛けられて必要な
保持作用を行う。

ベロー１は支持構造体より構成される。その支
持構造体は強固な周縁部材６と、可動長手方向補
強要素７および安定度の高い透明なプラスチツク
シートのベロー外皮とにより構成される。

ベロー１および支持構造体は、垂直方向の支持
構造体として機能する下側フレーム（図示せず）
の上にのせることができる。

周縁部材６は、シート材料８を半径方向内側か
ら支える環状支持環９と、直円筒環部１１から作
られてその支持環９の周縁部を囲む環１０とで構
成される。直円筒環部１１の２つの端部側からそ
れぞれの環状フランジ１２，１３が内側へ半径方
向に、かつ外側へ軸線方向に突き出す。直円筒環
部１１および環フランジ要素１２，１３により形
成された環状溝により囲む環１０は支持環９を囲
む。ベロー１のプラスチツクシート８は囲む環１
０と支持環９の間に半径方向に留められる。半径
方向に境を接する固定点において、シート材料８
には補強要素が設けられる。その補強要素は第２
のシートにより形成できる。その第２のシートは
溶接により付着できる。

ベロー１の全長にわたつて全部で５個の平行な
周縁部材６が設けられる。ベロー１が引き出され
た状態では、周縁部材６は等しい距離をおいて軸
線方向に互いに隔てられる。軽くし、かつ身体の
形に合すことができるように、前記周縁部材６の
直径は、閉じた端部側２へ向つて短くなる。

前記可動長手方向補強要素７は周縁部材６の囲
む環１０に取りつけられ、それの１つの端部位置
においてベロー１を引き伸ばすことができ、他の
端部位置においてはベローを折り畳むことができ
る。各長手方向補強要素７はロツド１４で構成さ
れる。このロツドは、互いに軸線方向にずらされ
ている２本のロツドアーム１５，１６により構成
されて、囲む環１０に枢着される。ロツドアーム
１５，１６は、45度の角度でほぼ延びるロツド連
結要素１７を介して互いに連結される。

ロツド連結要素１７は、囲む環１０において、
変位面を通つて垂直方向に延びる対称軸内に蝶番
継手３５内に支持される。ロツドアーム１５また
は１６と共通に、ロツド連結要素１７の端部は回
転継手３６，３７を形成する。それらの回転継手
はロツドアーム１５，１６をベロー１に対して半
径方向内側に回転できるようにする。回転継手３
６，３７の一方の継手半分、たとえば第７図のロ
ツドアーム１５，１６は、ロツドアーム１５，１
６の内側への回転だけを許す障壁３８を含む。そ
の障壁は、拡げられたロツドアーム１５，１６
が、ベロー１の長手軸に対する囲む環の平面のね
じれ運動または前記ベロー１がつぶれることを、
真空作用により禁止する。周縁部に分布されてい
るロツドアーム１５，１６の蝶番側端部に装着さ
れている障壁３８により、囲む環１０とベローの
長手軸の間に90度の角度が厳密に保たれる。

回転継手３６，３７の回転軸は、それぞれのロ
ツド連結要素１７の平面内を延び、ロツド連結要
素１７の端部において対応するフオーク形継手半
分４１と、それぞれのロツドアーム１５，１６の
第２の継手半分を形成して、フオーク形継手半分
４１の中に挿入される端部とを横切るボルト３９
により形成される。そのボルトの回転軸に関し
て、ロツドアーム１５，１６の前記継手半分４０
は外側の板状障壁３８を有する。その板状障壁は
対応する継手３６，３７の上に張り出し、ボルト
３９の回転軸を中心として、外側へ向かうロツド
アーム１５，１６の旋回運動をロツド連結要素と
関連して禁止する。障壁３８はロツド連結要素１
７に接触する。

ロツドアーム１５，１６の長さは２つの周縁部
材６の間の距離に一致する。ロツドアーム１５，
１６の端部はロツク１９内にそれぞれの囲む環１
０により補えられる。５つの補強部材６を隔てる
長手方向補強要素７を２本のロツド１４により形
成できるように、ロツド１４は各第２の囲む環１
０において外側で支持される。２本のロツド１４
により形成された３個の対応する長手方向補強要
素７が好適な垂直対称配置で周縁部に分布され
る。ロツド１４を支持する囲む環１０は２個のス
トツプ１８を有する。各ストツプはロツド１４の
枢着点の上下に位置させられて、１つのストツプ
位置においてロツドアーム１５，１６が水平面内
をベローの軸線方向に延び、他のストツプ位置に
おいてはロツドアーム１５，１６が周縁部材６に
平行に延びるように、対応するロツド１４の旋回
範囲を90度に制限する。

ストツプ１８に隣接するロツド連結要素１７に
関連するロツドアーム１５，１６の変位は、ベロ
ーのねじれ安定度を向上させる。というのは、ス
トツプ１８により引き抜かれた位置をこえるロツ
ド１４のねじれを基にした回転が禁止されるから
である。１つの長手方向補強要素７がベローの最
高点においてベローのほぼ中央部を延び、互いに
垂直方向に対称的に装着された２つの長手方向補
強要素７が、ベロー１の下側部分において周縁部
の反対側で延びる。ベローの両側におけるそれぞ
れのロツド連結要素１７の向きは軸線方向におい
て同じであるから、回転の両方の向きにおけるね
じり力が受けられる。

ロツドアーム１５，１６は第１，２図に示され
ているのとは異なる態様で周縁部に分布させるこ
ともできる。とくに、長手方向補強要素７のロツ
ド１４は異なるやり方で周縁方向に装着できる。
いいかえると、各ロツド１４は隣接するロツド１
４に独立に作用する。

ベロー１の端部側２には連結部２０，２１が設
けられる。ベロー１の内部に真空を発生させるた
めに、それらの連結部をたとえば吸引源に連結で
きる。

ベロー１の一方の端部側における環状フランジ
３が、それを囲んで両端部側と外側縁部において
Ｕ形を形成する封じ部材２６を受ける。封じ部材
２６は円錘形部２９と一体である。円錘形部２９
は外側へテーパー状にされ、ほぼ円筒環３０内に
終端する。その円筒環はビード形のカラー３１に
より閉じられる。更に、円錘形部２９および円筒
環３０の領域には細長い気密ジツパー締め具３２
が設けられる。その締め具のために封じ部材２６
の通路孔を拡大でき、それにより患者の身体を何
らの面倒なしにスリーブの中に入れることがで
き、または寸法の異なる身体の使用できることに
する。それと同時に、それの外側部分が環状フラ
ンジ３と隣接する周縁部材６との間の封じ部材と
して機能する。更に、それぞれの周縁部材６の囲
む環１０と環状フランジ３の間に別にモルトブレ
ン製封じ部材（図示せず）がとりつけられる。

封じスリーブ２６から出ている患者の上半身が
可動台（図示せず）の上に乗せられる。

重量を軽くするために環状フランジ３はアルミ
ニウムのハチの巣構造とすることができる。第２
図から明らかなように、環状フランジ３は薄板ス
ライド２２を受ける。薄板スライド２２は何枚か
の、たとえば３枚の薄板２３で構成される。環状
フランジ３の通路孔を患者の上半身の寸法に合す
ことができるように、薄板２３は垂直方向に移動
できる。真空圧が加えられると、可撓性封じスリ
ーブ２６が薄板２３を銅の上に連結できる。した
がつて、真空圧の場合には、可撓性封じ部材２６
はベローの内部へ引きこまれず、患者は痛みを受
けるおそれから保護される。

アルミニウム製の薄板２３は、環状フランジ３
に固定されている垂直方向に設けられているアル
ミニウム製のレールに沿つて案内される。

次に、この装置の動作を血液循環試験に関して
説明することにする。まず、ロツド１４を水平の
接触位置へ旋回させることにより、ベローが引き
出されて引き伸ばされた位置をとる。ベローの一
端部において環状フランジ３の中に配置されてい
る封じスリーブ２６はジツパー３２により開かれ
て、患者に接近できるようにする。患者は封じス
リーブを通つてベロー１の内部の乗せる表面まで
滑つて、右側位置をとることができるようにす
る。その右側位置においては、封じ部材２６の環
３０が身体をほぼ腰のあたりで囲む。その後で、
スライド２２の薄板２３が患者の胴まで降ろされ
る。

その後で、気密のジツパー締め具が閉じられ
る。そうすると、ベロー１の内部に真空圧を発生
できる。その真空圧は適当な測定器により制御で
きる。一般に、加えられる真空圧は約0.133バー
ルである。患者の上半身部は真空チヤンバの外側
にあるから、諸検査を真空チヤンバのほぼ外側で
行われる。ベローは透明な材料で作られているか
ら、真空圧の作用を観察できる（膨張）。

ベローは、真空チヤンバを小型・軽量にする必
要がある宇宙空間で使用するのにとくに適する。

【図面の簡単な説明】

第１図は引き伸ばされた状態にあるベロー型真
空チヤンバの側面図、第２図は環状フランジに固
定されている薄板スライドと封じ部材を有する真
空チヤンバの正面図、第３図は薄板スライドの平
面図、第４図は折り畳まれているベローの側面
図、第５図は周縁部材の断面図、第６図は封じ部
材の斜視図、第７図は端部に蝶番継手と回転継手
を有するロツド連結要素を示す図である。 １…ベロー、５…保持ベルト、６…周縁部材、
７…長手方向補強要素、９…フレーム要素、１０
…囲む環、１４…ロツド、１５，１６…ロツドア
ーム、１７…ロツド連結要素、１８…ストツプ、
２２…薄板スライド、３５…蝶番継手、３６，３
７…回転継手。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 可撓性封じ部材を備えた通路孔を一端部に有
   し、真空源に連結できるチヤンバを備える治療お
   よび医学的検査・試験のための装置において、 前記チヤンバは、折り畳むことのできるベロー
   と、そのベローの支持構造体とを具え、 前記支持構造体は、前記ベロー１の周縁部を支
   持し、かつ前記ベローにほぼ平行に取り付けられ
   て、その折り畳みに応じて相対的に動くことので
   きる少なくとも３つの周縁部材６と、これら周縁
   部材のうちの内側に配される１つに蝶番継手によ
   つて連結される長手方向補強要素７とを具え、 前記蝶番継手は、前記長手方向補強要素を前記
   周縁部材に平行な第１の位置と同周縁部材に垂直
   な第２の位置との間の回転を可能とするものであ
   り、 前記支持構造体は更に、前記長手方向補強要素
   が前記第２の位置にあるときこれを前記周縁部材
   に係合させる係合部材を具え、それにより前記長
   手方向補強要素が前記第２の位置にあるときの前
   記周縁部材の相対的な動きを拘束する ことを特徴とする装置。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の装置であつて、
   前記長手方向補強要素７は、ロツド１４よりな
   り、該ロツドは、前記第２の位置において少なく
   とも２つの周縁部材６を相互に強固に連結する ことを特徴とする装置。 ３ 特許請求の範囲第１項または第２項のいずれ
   かに記載の装置であつて、 前記周縁部材６は、前記ベロー１の内側に設け
   られるフレーム要素９と、同ベローの外側を囲ん
   でベロー材料８の周縁部をこのフレーム要素上に
   留める囲む要素１０とで構成される ことを特徴とする装置。 ４ 特許請求の範囲第２項または第３項のいずれ
   かに記載の装置であつて、 前記係合手段は、前記囲む要素１０に配設さ
   れ、 前記ロツド１４は、前記囲む要素１０に前記蝶
   番継手によつて連結されて、前記第２の位置にお
   いて少なくとも一方の端部が隣接する周縁部材６
   の前記囲む要素に配設された係合手段に取り外し
   可能に係合される ことを特徴とする装置。 ５ 特許請求の範囲第２項〜第４項のいずれかに
   記載の装置であつて、 前記ロツド１４は、軸線方向がずらされて相互
   に連結された２つのロツドアーム１５，１６で構
   成され、これらロツドアームの連結された部分に
   おいて前記囲む要素１０に回転できるようにして
   支持される ことを特徴とする装置。 ６ 特許請求の範囲第５項記載の装置であつて、
   前記ロツドアーム１５，１６は、蝶番継手３５に
   よつてそれぞれの囲む要素１０により支持される
   ロツド連結要素１７を介して相互に連結される ことを特徴とする装置。 ７ 特許請求の範囲第６項記載の装置であつて、
   前記ロツドアーム１５，１６が前記第２の位置以
   外の位置においてベロー１側に折り畳めるよう
   に、これらロツドアームは回転継手３６，３７を
   介して前記ロツド連結要素１７に連結される ことを特徴とする装置。 ８ 特許請求の範囲第７項記載の装置であつて、
   前記回転継手３６，３７は障壁３８を具え、この
   障壁は、前記ロツドアーム１５，１６が外側に回
   転することを阻止する ことを特徴とする装置。 ９ 特許請求の範囲第５項〜第８項のいずれかに
   記載の装置であつて、 前記ロツドアーム１５，１６の回転角を制限す
   るために、前記囲む要素１０上のピボツト点に隣
   接して２つのストツプ１８が固定される ことを特徴とする装置。 １０ 特許請求の範囲第５項〜第９項のいずれか
   に記載の装置であつて、 周縁部に対称的に配置されている少なくとも２
   つの長手方向補強要素７は、前記ロツドアーム１
   ５，１６の変位に対して異なる向きを有する ことを特徴とする装置。 １１ 特許請求の範囲第１項〜第１０項のいずれ
   かに記載の装置であつて、 前記周縁部材６の形は環状である ことを特徴とする装置。 １２ 特許請求の範囲第１項〜第１１項のいずれ
   かに記載の装置であつて、 前記ベロー１の外皮は透明なプラスチツクシー
   ト８で作られる ことを特徴とする装置。 １３ 特許請求の範囲第１項〜第１２項のいずれ
   かに記載の装置であつて、 前記通路孔の横断面は薄板製スライド２２によ
   り変えられる ことを特徴とする装置。 １４ 特許請求の範囲第１項〜第１３項のいずれ
   かに記載の装置であつて、 前記ベロー１は、前記通路孔を含んでいる端部
   側から他の端部側２までテーパをなす ことを特徴とする装置。 １５ 特許請求の範囲第１項〜第１４項のいずれ
   かに記載の装置であつて、 前記ベロー１の内側に可撓性静止面が固定さ
   れ、前記通路孔を有する端部側に保持ベルト５が
   取り付けられる ことを特徴とする装置。