JPH034883Y2 - - Google Patents

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JPH034883Y2
JPH034883Y2 JP1981185116U JP18511681U JPH034883Y2 JP H034883 Y2 JPH034883 Y2 JP H034883Y2 JP 1981185116 U JP1981185116 U JP 1981185116U JP 18511681 U JP18511681 U JP 18511681U JP H034883 Y2 JPH034883 Y2 JP H034883Y2
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、スピンドルの移動変位により被測定
物の長さ、厚み等の寸法を測定するマイクロメー
タに係り、特に測定値がデジタル表示されるデジ
タル表示式のマイクロメータに関する。
従来、マイクロメータは種々の形式のものが開
発されているが、ごく一般的なものとしては、本
体フレーム側に固定されたインナースリーブに雌
ねじが高精度加工され、この雌ねじに同じく高精
度加工されたスピンドルの雄ねじを螺合させ、こ
のスピンドルに一体に固定されたシンブルでスピ
ンドルを回転させて被測定物の測定を行なう、い
わゆるねじマイクロメータがある。このマイクロ
メータは、ねじを含む内部機構がほぼ密閉構造と
なるため防塵性に富み、かつ、測定者がシンブル
から手を離してもねじのセルフロツク作用により
スピンドルが自由に回転することがなく、被測定
物の挟持状態が確保されるという長所がある。ま
た、より高い精度を得るために、ねじの差動を利
用して微小送りを実現しようとするものもある。
しかしながら、その反面、ねじのピツチは一般
に0.5mm(または0.025インチ)と決まつていた。
このため、零点設定時あるいは被測定物の挟持時
に、シンブルの操作力の多寡によりねじのくい込
み量、換言するとねじの螺合位置が変化して測定
精度が案定せず、従つて測定に熟練を要するとい
う短所がある。
また、ねじピツチが前述のように非常に微細で
あるため、スピンドルの高速移動ができず、特に
繰返しの測定作業能率が悪くなる。例えば、従来
の0.5mmピツチのねじ式マイクロメータで24mmの
直径の被測定物を測定する場合、この被測定物を
挟持するために、シンブルを0位置(スピンドル
と対向するシンビルとが閉じた状態)から少なく
とも48回転させる必要があり、迅速な操作は困難
である。
ここで、インナースリーブとスピンドルとに形
成されるねじピツチを粗くして高速性を得ようと
し、かつ、従来と同程度の精度を維持しようとす
るためには、ねじピツチを粗くした分だけシンブ
ルの周面に刻まれる目盛を細かくしなければなら
ない。例えば、従来一般のもののねじピツチが
0.5mmで、これにより0.01mmを読取るにはシンブ
ルの周面に刻設される目盛は50等分でよいが、ね
じピツチを10倍にすれば、シンブル周面の目盛は
500等分しなければ同一精度を得られないから、
実質的に高速化は不可能であつた。
さらに、スピンドルに直接ねじ切りしてあるた
め、測定操作時にスピンドルが回転することとな
り、軟質プラスチツク板等のように可撓性に富ん
だ材料の測定時には、このような被測定物にしわ
等を生じさせてしまうから、このような材質の測
定には不向きである。
また、測定操作時にシンブルも回転しながらス
ピンドル軸方向に移動するため、片手操作のマイ
クロメータ構造としては不向きである。
さらに、ねじ加工や目盛加工に高精度仕上げを
要求されるため、高価になるという短所もある。
しかも、インナースリーブに被嵌されたアウタ
ースリーブならびにシンブルに刻設された目盛及
びバーニアを読取らねばならないという測定作業
の煩雑さも有している。
ところで、スピンドルを回転させずに軸方向に
高速で移動させることができるものとして、いわ
ゆる直進型マイクロメータが知られている(特開
昭56−72301号公報等参照)。
このような、従来の直進型マイクロメータは、
スピンドルの所定個所に設けられた進退ノブを本
体ルームの外側に突出させ、この進退ノブをスピ
ンドルの軸方向に沿つて親指などで移動操作する
ことによりスピンドルを進退させるとともに、ラ
ツクとピニオンで駆動される表示装置等によりス
ピンドルの移動量を検出して表示するというもの
であつた。
しかし、このような従来の直進型マイクロメー
タでは、測定時に被測定物を測定した状態で進退
ノブから指を離したとき測定圧が解除され測定し
た状態を維持できない。例えば測定データ記録の
際に表示変化するのでいちいち表示部のリセツト
ボタン等を操作しなければならない。さらに、測
定圧を一定にする定圧機構を設けるために進退ノ
ブのレバーやスプリング等を設けるなど機構が複
雑にならざるを得ないという欠点がある。
また、スピンドルの進退ノブ等がスピンドルの
軸芯から離間しているため、スピンドルに対する
測定圧の付与が軸芯からずれ、スピンドルを撓ま
せるように作用してスピンドルとアンビルとの平
行度が悪くなり、測定精度が低下することにな
る。
さらに、進退ノブに加える力により、スピンド
ルの撓みが変化し、これにより測定値が大きく変
動してしまうなど、信頼に足る測定値の得られな
いものであつた。
本考案の目的は、従来のねじ式マイクロメータ
のように高速操作性や測定容易性を損なうことな
く高精度測定が可能であるとともに、従来のノブ
式直進型マイクロメータのように操作容易性や構
造の簡略さおよび測定精度を損なうことなく高速
操作が可能なマイクロメータを提供することにあ
る。
本考案は、スピンドル駆動機構として、前記本
体フレームにスピンドルを中心に回転可能かつス
ピンドルの軸方向に移動不可能に係合されたスリ
ーブと、このスリーブの内側またはスピンドルの
表面に何れか一方に形成された従来のマイクロメ
ータより比較的大きいピツチのスパイラル溝と、
他方に形成されて前記スパイラル溝に係合される
係合部と、前記スピンドルと本体フレームとの間
に係合されてスピンドル回りの回転を規制するス
ピンドル回転防止手段とを設け、スピンドルを直
線的に進退させ、その進退を一定位置で回転する
スリーブで行わせて片手操作を容易にし、かつ大
きなピツチの螺旋係合によりスピンドルの高速移
動を可能とし、しらに螺旋係合により従来の直進
型のようなロツク機構等を不要とする。
また、スリーブには、同軸で回転可能かつ軸方
向に移動不可能に支持された筒状の操作部と、こ
の操作部およびスリーブの間に所定値以上の回転
力により解除される摩擦接触により前記操作部お
よびスリーブを一体に回転させる定圧手段とを設
け、操作部に加えられる回転力が所定値以上にな
つた際に操作部がスリーブに対して空転できるよ
うにして伝達される回転力を制限し、スピンドル
が被測定物を押圧する力を平均化して測定精度を
向上する。
さらに、表示装置をスピンドル(または本体フ
レーム)に設けられたスケールと本体フレーム
(またはスピンドル)に設けられた検出器との相
対移動量によりデジタル表示するように構成して
測定値の読み取りを容易なものにし、これらによ
り前記目的を達成しようとするものである。
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第1図ないし第4図には本考案の第1実施例が
示されている。これらの図において、本体フレー
ム1の一端側はU字状に形成されるとともに、こ
のU字状部1Aの開口側の一端内面にはアンビル
2が固定されている。この本体フレーム1の他端
側はU字状部1Aの開口側の他端外方に直線状に
延長され、この直線状部1Bを貫通してスピンド
ル3が軸受5,6を介して摺動自在に挿通されて
いる。このスピンドル3の一端には、アンビル2
に当接可能な超硬チツプ4が一体に固着されると
ともに、直線状部1B内に位置するスピンドル3
の所定の個所には支持材40を介してスケールと
してのメインスケール41がスピンドルと平行に
なるよう取付けられ、このメインスケール41は
スピンドル3が移動されると同時に直線状部1B
内の中空部39内において移動されるようになつ
ている(第2図参照)。
メインスケール41の一側の所定位置には、極
く僅かな間隙を介してインデツクススケール42
が併設されている。このインデツクススケール4
2は前記中空部39内に固定されているととも
に、インデツクススケール42のメインスケール
41と向い合う側と反対の側には発光素子43お
よび受光素子44が配置され、ここにおいてイン
デツクススケール42と発光素子43と受光素子
44とにより検出器60が構成されている。
前記メインスケール41は金属板等の反射面を
有する部材により形成され且つその反射面にはメ
インスケール41の移動方向と直角方向の等間隔
の細かい縞模様(図示せず)が蒸着法等により高
精度に設けられている。また、前記インデツクス
スケール42はガラス板等の透光部材により形成
され且前記メインスケール41の縞模様と同様な
縞模様(図示せず)が高精度に設けられている。
一方、発光素子43からインデツクススケール4
2に所定の角度で照射された光はインデツクスス
ケール42を通過してメインスケール41で反射
した後再びインデツクススケール42を通過して
受光素子44へと受光されるようになつており、
零点位置からのスピンドル3の移動量は、前記2
つのスケール41,42にそれぞれ設けられた縞
模様の重なり状態の変化に基づく明暗現象の数量
やスピンドル3が最終的に停止された状態での前
記縞模様の重なり状態に基づく反射光線の光量に
より判断されうるようになつている。
前記中空部39内には、有底円管状の筐体45
が配置され、この筐体45内には電源としてのリ
チウム電池46が収納されている。筐体45は、
本体フレーム1の図中右端側において開口される
とともに、この開口部には電極47を有するキヤ
ツプ48が螺合され、このキヤツプ48を取外す
ことによりリチウム電池46が出し入れできるよ
うになつている。また、筐体45の底部にはコイ
ルばね49を有する電極50が設けられている。
これらの電極47,48および前記発光素子4
3、受光素子44は共に前記中空部39内に設け
られた検出回路51に接続され、かつ、この検出
回路51は表示板52に接続されている。表示板
52は、第1図に示されるように、本体直線状部
1Bの一側面に設けられ、受光素子44が受光す
る光の変化により検出回路51が検出したスピン
ドル3の移動量はこの表示板52によりデジタル
表示される。ここにおいて、メインスケール4
1、検出器60、電源としてのリチウム電池4
6、検出回路51、および表示板52によりスピ
ンドル3の移動量をデジタル表示する表示装置5
3が構成されている。また、第1図中符号54
は、オン、オフスイツチ、表示値ホールドスイツ
チ、零クリアスイツチ等のスイツチ群であり、さ
らに第2図中符号55は案内片で、この案内片5
5の上端は支持材40に固定され、下端は二股に
形成されて筐体45の外周面に摺動自在に当接さ
れており、案内片55によつてもスピンドル3お
よびメインスケール41のスピンドル軸方向の移
動が案内されるようになつている。
前記スピンドル3のチツプ4が設けられた端部
とは反対の端部には、第2図に示されるように係
合部としてのピン7が一部が突出した状態で植設
されている。このピン7のスピンドル3からの突
出部は、案内部材8の長溝8Aに嵌挿されるとと
もに、この長溝8Aを貫通してさらに突出され、
その先端部は、案内部材8の外周に回転自在に支
持された筒状のスリーブ9の左巻のスパイラル溝
9Aに係合されている。このスパイラル溝9Aの
ねじれ角は10度〜15度、その中でも特に13〜14度
であることが、スパイラル溝9Aとピン7とのロ
ツク作用を得る上で好ましい。なお、ここにおい
て、係合部としてのピン7と案内部材8とにより
スピンドル回転防止手段が構成されている。
前記案内部材8の一端、第2図中左端は圧入な
どの適宜な手段により本体フレーム1の直線状部
1Bの端部に固定されるとともに、他端には蓋部
材10の内端がねじ込まれ、この蓋部材10によ
り前記スリーブ9及び後述する操作部としてのシ
ンブル12の抜け止めがなされている。また、案
内部材8内にはスピンドル3が進退するに十分な
孔8Bが形成され、前記長溝8Aは案内部材8の
右端側から切込まれて直線状部1Bに比較的近い
位置まで一直線に形成され、かつ、この長溝8A
の巾は前記ピン7に丁度嵌合する巾とされ(第3
図参照)、ピン7が長溝8Aにガタなく案内され
るようになつている。
前記スリーブ9のスパイラル溝9Aは、前述し
たねじれ角により、従来のねじ式マイクロメータ
より比較的ピツチの大きな角ねじとされ、例え
ば、ねじピツチが12mm程度とされ、スリーブ9の
1回転で係合部としてのピン7をスパイラル溝9
Aに沿つて12mm移動しうるようにされている。ま
た、スリーブ9の外周には周方向全周にわたつて
案内溝9Bが設けられ、この案内溝9Bに沿つて
右巻のコイルばね11が巻装されている。このコ
イルばね11の一端はこの案内溝9Bの底部の第
1図中右側に固定されるとともに、他端は固定さ
れず自由な状態とされ、かつ、このコイルばね1
1の外周は、スリーブ9の外周に操作部として回
転自在に維持された筒状のシンブル12の内周に
圧接するよう配設されている(第4図参照)。こ
の圧接によりシンブル12の内周とコイルばね1
1の外周とには摩擦力が生じ、シンブル12を回
転すると、この摩擦力によつてスリーブ9に回転
が伝えられ、スリーブ9が回転されるようになつ
ている。これらのスリーブ9、コイルばね11及
びシンブル12により定圧手段が構成されてい
る。また、シンブル12の周面には、筋目、綾目
等のローレツト加工がなされ、シンブル12の回
転操作時に指のすべりがなく回し易いようにされ
ている。
ここにおいて、係合部としてのピン7、案内部
材8、蓋部材10及び定圧手段であるスリーブ
9、コイルばね11及びシンブル12によりスピ
ンドル駆動機構13が構成されている。
次に本実施例の使用法及び作用につき説明す
る。
まず、スイツチ群54のオン、オフスイツチに
より電源を入れた後、本体フレーム1の直線状部
1Bを手の平で支持するようにして、親指と人差
指とでシンブル12の外周を挟み、シンブル12
を所定方向、第1,2図に図示の状態において
は、右端からみて反時計方向すなわち左回りに回
転させようとすると、シンブル12の内周をこの
シンブル12の内周に圧接されている右巻のコイ
ルばね11の外周とに摩擦抵抗力が生じる。この
摩擦抵抗力はコイルばね11を介してスリーブ9
に伝えられ、このスリーブ9は左回転しようとす
る。この際、コイルばね11の一端は固定されて
いないので、前記摩擦抵抗力がこの右巻のコイル
ばね11の外周を左回りにねじるように作用し、
これによりコイルばね11の径が拡がろうとす
る。それ故、このコイルばね11がシンブル12
に圧接する力は急激に増大するので、これに伴つ
て、前記摩擦抵抗力も増大し、シンブル12とコ
イルばね11とはロツクされたと同様の状態とな
り、シンブル12の内周とコイルばね11とが滑
ることなく連動して回転される。
こうしてスリーブ9が左回転しようとすると、
これにより、スリーブ9のスパイラル溝9Aに係
合されているピン7は、スパイラル溝9Aに沿つ
て移動しようとするが、ピン7は本体フレーム1
に固定された案内部材8の長溝8Aにも嵌合され
ているため、スリーブ9の回転に伴いピン7は第
1,2図中右方向へと直線的に順次移動すること
となる。このピン7の移動により、スピンドル3
も同方向に同量だけ移動し、このスピンドル3の
移動に伴い、インデツクススケール42に対しメ
インスケール41が同量だけ移動する。この相対
移動量は受光素子44の受光する光の明暗変化の
回転や受光量の変化として検知回路51により判
読され、かつ、表示板52によりデジタル表示さ
れる。このスリーブ9の回転の際、スパイラル溝
9Aは大きなピツチで形成されているから、スピ
ンドル3の移動は速やかに行われるととなる。
このようにしてスピンドル3の右方向への移動
により、アンビル2と超硬チツプ4との間に被測
定物(図示せず)の寸法より大きな隙間が形成さ
れたら、この隙間内に被測定物を配置し、シンブ
ル12を前述とは逆方向にすなわち右回りに回転
させる。これによりシンブル12の回転は、シン
ブル12の内周とこのシンブル12の内周に圧接
されている右巻のコイルばね11の外周との摩擦
抵抗力によつてコイルばね11を介してスリーブ
9に伝えられ、このスリーブ9が右回転される。
この際、前記摩擦抵抗力が右巻きのコイルばね1
1の外周に右回りにねじるように加わるので、こ
のコイルばね11は径を縮められるようにされ、
コイルばね11とシンブル12との圧接力は弱ま
る方向に作用する。しかし、スピンドル3が被測
定物あるいはアンビル2に当接されていないとき
は、スピンドル3は大きな抵抗を有することなく
円滑に移動するため、スリーブ9も円滑に回転さ
れ、予め設定された圧接力によりコイルばね11
とシンブル12とは一体に回転されることとな
る。
このようにしてシンブル12が右回りに回転さ
れると、スピンドル3はコイルばね11、スリー
ブ9、スリーブ9のスパイラル溝9A、ピン7及
び長溝8Aの作用により左方に移動され、アンビ
ル2と超硬チツプ4との間に被測定物が挟持さ
れ、スピンドル3の移動が停止される。この状態
でさらに、シンブル12を右回転させようとする
と、シンブル12にかかる回転モーメントは増大
していき、所定の回転モーメントに達すると、コ
イルばね11が縮径してコイルばね11とシンブ
ル12との摩擦抵抗が減少し、ついには、シンブ
ル12はコイルばね11に対して滑りを生じ、い
わゆるシンブル12が空回りすることとなる。従
つて、スピンドル3に伝えられる回転モーメント
は制限されることとなり、スピンドル3が被測定
物に当接する力、すなわち測定力はある一定値に
制限され、被測定物がアンビル2とスピンドル3
の超硬チツプ4との間に所定の一定圧力で挟持さ
れることとなる。
こうして、被測定物が、一定の測定力で挟持さ
れた状態で、この被測定物の寸法を表示装置53
の表示板52によつて読み取り、測定値が得られ
る。読取りに際しては、スイツチ群54の表示値
ホールドスイツチにより一旦表示値をホールドさ
せてから行つてもよい。また、零クリアスイツチ
が設けてあるので、ある基準とする値を得た後、
この値からのずれをプラス、マイナスの値で表示
することもできるため、比較測定に便利である。
このような操作を繰返すことにより順次被測定
物の測定を行うことができる。
上述のような本実施例によれば、次のような効
果がある。
すなわち、測定値がデジタル表示されるため、
誰にでも容易且迅速に測定値の読み取りができ
る。
また、スピンドル駆動機構13は、一端のみス
リーブ9に固定されたコイルばね11とシンブル
12との作用によりスピンドル3の測定力を一定
とすることのできる定圧手段を含んでいるので、
被測定物をスピンドル3とアンビル2とにより常
に一定の測定力で挟持し測定できる。従つて、測
定値にばらつきが生じにくくなり、測稚精度を安
定させることができる。
さらに、この一定の測定力で被測定物を挟持す
るにはシンブル12を何回か右回りに空回りさせ
るだけでよく、何ら熟練を要しないから、測定者
の如何に拘わりなく精度の安定した測定をするこ
とができる。
また、前記一定の測定力は、通常、必要以上に
大きく設定されることはなく、これに加えてスピ
ンドル3そのものはピン7および案内部材8の長
溝8Aによるスピンドル回転防止手段の作用によ
り直進して被測定物に当接されるので、測定に際
し、つぶれやしわ等を生じやすい被測定物、例え
ば軟質プラスチツク等のように可撓性に富んだ材
質の被測定物の測定も容易に行なうことができ
る。
さらに、アンブル2とスピンドル3とで被測定
物を一定の測定力で挟持できるので、測定時に本
体フレーム1に生ずる撓み量も一定となり、この
点からも測定値にばらつきがなくなり、測定精度
を安定させることができる。同様な理由から測定
力の反力として本体フレーム1に作用する力も一
定しているため、過大な反力が作用することはな
く、このため本体フレーム1に永久変形等を生じ
ることがなく、測定精度の低下を有効に防止でき
る。
また、シンブル12を右回りに回転させて被測
定物をアンビル2とスピンドル3とで挟持する
際、誤つてスピンドル3を被測定物に急激に当接
させようとしても、シンブル12とコイルばね1
1とに滑りが生じて、所定以上の回転モーメント
がスリーブ9に伝達されることがないので、係合
部材としてのピン7とスパイラル溝9Aとの係合
部に衝撃負荷が生じることを有効に防止でき、従
つて、スピンドル駆動機構13の耐久力を向上さ
せることができる。
さらに、このスピンドル駆動機構13は、比較
的ピツチの大きなスパイラル溝9Aと長溝8Aと
の作用によりピン7を迅速に駆動するように構成
されているから、25mmのスピンドルを移動させる
ためにはスリーブ9を2〜5回転程度で達成で
き、測定操作の迅速化を達成できる。例えば、ね
じピツチ12mmのスパイラル溝9Aを用いれば、フ
ルストローク25mmのマイクロメータは、シンブル
12の2回転強の回転でフルストロークが達成さ
れる。つまり、従来のねじ式マイクロメータで
0.5mmピツチとした場合には25mmのフルストロー
クに50回転が必要であつたことを考慮すれば、大
幅な高速化および操作の迅速容易化が実現できる
ことになる。
一方、測定装置53は、メインスケール41と
インデツクススケール42とにそれぞれ高精度加
工された縞模様に照射される光の作用によりスピ
ンドル3の移動量を読み取るものであるため、測
定の高精度化を達成できる。
さらに、スピンドル3の移動量検出は測定装置
53で行なわれ、つまりスパイラル溝9Aは測定
には直接関与しないため、ねじ精度はさほど高く
なくてよいことになる。このため、ねじに高精度
が要求された従来のねじ式マイクロメータに比べ
て製造が容易かつ安価にできる。
また、スパイラル溝9Aのねじピツチが大きい
から、従来例におけるねじのくい込みによる測定
誤差が発生することがなく、この点からも熟練を
要することなく常に安定した精度を得ることがで
きる。
一方、スパイラル溝9Aはセルフロツク性があ
るため、従来の往復動ノブ等の送り操作機構ある
いは回転ノブ式の直進マイクロメータで必要とさ
れるようなロツク機構が不要となり、構造を簡易
化できて安価に提供できる。
また、このような高速移動可能な構造にもかか
わらず、ねじの摩擦によりシンブル12から指を
離しても一定の測定圧を維持することができるマ
イクロメータを提供するものである。これにより
測定値を記録したり測定状態を検討する場合にも
リセツトボタン等を操作する必要なく測定値を表
示させることができる。
さらに、シンブル12は従来のねじ式マイクロ
メータのように軸方向に移動することなく、同一
位置で回転するだけであるからいわゆる片手操作
が非常に容易となり、他方の手の自由度が制限さ
れないこととなつて作業能率を向上できる。ま
た、従来の往復動ノブ型の直進式マイクロメータ
と比べて気密、密封性が高く防塵効果を向上でき
る。
そして、スピンドル3の高速移動を可能にする
とともに、スピンドル3に対する力は従来のねじ
マイクロメータと同様にスピンドル軸芯と同軸上
に加えられることになる。これにより、従来の往
復動ノブ型の直進式マイクロメータで誤差の原因
となつていたスピンドル3の撓みを防止できるこ
とになり、高速移動とともに高精度を達成するこ
とができる。
なお、前記実施例においては、スパイラル溝9
Aをスリーブ9の内側に設け、係合部としてのピ
ン7をスピンドル3に設けたが、スパイラル溝と
係合部との配置は適宜選択すればよく、スピンド
ル3の表面にスパイラル溝を設け、スリーブ9の
内側に設けた係合部を係合させてもよい。
また、係合部としてのピン7を案内部材8の長
溝8Aに係合させ、これによりスピンドル回転防
止手段を形成したが、スピンドル回転防止手段は
ピン7と別個に設けてもよく、スピンドル3に長
手方向の溝を形成し、この溝に本体フレーム1に
設けた突起等を係合させてもよい。
さらに、一定以上の回転力の伝達を解除する定
圧手段として、スリーブ9とシンブル12との間
にコイルばね11を介装したが、コイルばね11
に限らず板ばねや皿ばね、あるいはその他の弾性
部材等を用いてもよい。しかし、前記実施例のよ
うにコイルばね11を回転軸と同軸配置すれば、
回転力を受けた際に巻き径が変化して摩擦接触状
態が変化するため、進退各々の際の回転力の断続
特性を良好にできる。また、前記実施例ではコイ
ルばね11の一端をスリーブ9に固定して他端を
シンブル12の内周に摩擦接触させたが、シンブ
ル12の内周に固定させてスリーブ9の表面に摩
擦接触させてもよい。
一方、表示手段においては、スケールとしての
メインスケール41は金属板等の反射面を有する
部材であるとしたが、メインスケール41もイン
デツクススケール42と同様にガラス板等の光透
過部材により形成し、かつ、これらスケール4
1,42を挟むようにして発光素子43と受光素
子44とが設けられていてもよい。さらに、発光
素子43、受光素子44を用いた、いわゆる光学
式検出手段に限らず、スケールとして磁気スケー
ルを用い検出器として磁気ヘツドを用いた磁気式
検出手段や、あるいはまた抵抗式検出手段や接点
式検出手段を用いたものでもよく、スケール側が
固定され検出器側がスピンドル3とともに移動す
るものであつてもよい。
上述のように、本考案によれば、回動操作によ
りスピンドルを進退させることで従来の直進型マ
イクロメータの長所を活かしながら操作性や構造
および精度の問題を改善することができるととも
に、スピンドルを進退させる回転操作においては
従来より大きいピツチのスパイラル溝を採用する
ことで操作量を低減し、かつスピンドルと本体フ
レームとの相対移動量を測定することで従来のね
じ式マイクロメータの長所を活かしながら高精度
と高速操作の問題を改善することができ、従つて
高精度および高速操作が可能で測定が容易なマイ
クロメータを提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案によるマイクロメータの第1実
施例を示す正面図、第2図は第1図の一部を切欠
いた正面図、第3図は第2図の−線に従う矢
視断面図、第4図は第2図の−線に従う矢視
断面図である。 1……本体フレーム、3……スピンドル、9A
……スパイラル溝、7……係合部であるピン、8
……案内部材、8A……長溝、9……スリーブ、
11……定圧手段であるコイルばね、12……操
作部であるシンブル、13……スピンドル駆動機
構、41……スケールとしてのメインスケール、
42……インデツクススケール、43……発光素
子、44……受光素子、46……電源としての電
池、51……検出回路、52……表示板、53…
…表示装置、60……検出器。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 本体フレームに対し軸方向移動可能にされたス
    ピンドルの移動量によつて被測定物の寸法を計測
    し、表示装置により表示するマイクロメータにお
    いて、 前記スピンドルを移動させるためのスピンドル
    駆動機構として、前記本体フレームにスピンドル
    を中心に回転可能かつスピンドルの軸方向に移動
    不可能に係合されたスリーブと、このスリーブの
    内側またはスピンドルの表面の何れか一方に形成
    された従来のマイクロメータより比較的大きいピ
    ツチのスパイラル溝と、他方に形成されて前記ス
    パイラル溝に係合される係合部と、前記スピンド
    ルと本体フレームとの間に係合されてスピンドル
    回りの回転を規制するスピンドル回転防止手段と
    を設け、 前記スリーブと同軸で回転可能かつ軸方向に移
    動不可能に支持された筒状の操作部と、この操作
    部およびスリーブの間に所定値以上の回転力によ
    り解除される摩擦接触により前記操作部およびス
    リーブを一体に回転させる定圧手段とを設けると
    ともに、 前記表示装置は、スピンドル(または本体フレ
    ーム)に設けられてスピンドル方向に延長された
    スケールと本体フレーム(またはスピンドル)に
    設けられた検出器とにより計測されるスピンドル
    および本体フレームの相対移動量をデジタル表示
    可能に構成されていることを特徴とするマイクロ
    メータ。
JP18511681U 1981-04-30 1981-12-11 マイクロメ−タ Granted JPS5889806U (ja)

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JP18511681U JPS5889806U (ja) 1981-12-11 1981-12-11 マイクロメ−タ
GB8211867A GB2099585B (en) 1981-04-30 1982-04-23 Micrometer gauge
DE19823216259 DE3216259C2 (de) 1981-04-30 1982-04-30 Mikrometer

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JPS5889806U JPS5889806U (ja) 1983-06-17
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4690028B2 (ja) * 2004-12-17 2011-06-01 株式会社ミツトヨ キャリパー形マイクロメータ
US8739428B2 (en) * 2012-07-03 2014-06-03 Mitutoyo Corporation Constant force spring actuator for a handheld micrometer

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JPS49121554A (ja) * 1973-03-22 1974-11-20
JPS5672301A (en) * 1979-11-16 1981-06-16 Mitsutoyo Mfg Co Ltd Micrometer

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