JPH0348059Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、電子体温計やペン型時計等の円柱形
の製品を内包し、店頭にて、展示棚の吊下具にフ
ツク掛けして販売に供される包装箱に関するもの
である。

〈従来の技術〉 従来の包装箱は、第３図に示すように、上端に
吊り下げ用の孔１３を穿設したフツク部１２を備
えた外箱１０と、中央部を半円状に凹ませて形成
した収納部２１を有する受け皿式トレー２０とか
ら成り、トレー２０の収納部２１に電子体温計や
ペン型時計等の製品Ａを嵌め入れ、説明書等の書
類Ｂを上記トレー２０の下に付着させ、外箱１０
内に挿入するようになつている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 ここで、上述のような構成の従来の包装箱で
は、外箱１０は、通常、紙製であることが多く、
従つて、フツク部１２も紙製となるため、強度的
に弱く、その補強対策として、フツク部１２吊り
の下げ用の孔１３のハトメ止めや二重重ね等が必
要であつた。

そこで、本考案は、上記の点に着目し、充分な
強度を有するフツク部を一体的に形成したトレー
を用いてフツク部の強度を高めるとともに、外箱
とトレーとを確実に係合し得るようにした包装箱
を提供することを目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 上記の目的を達成するため、本考案の包装箱
は、製品の出入口を複数の舌片にて封止して成る
外箱と、本体の中央部を半円状に凹ませて収納部
とし、一端に吊り下げ用の孔の穿設したフツク部
を本体と一体的に形成し、且つ、本体のフツク部
側端部に外箱の舌片を案内する案内部を形成して
成るトレーとから構成される。

〈作用〉 製品は、トレーの収納部に入れられ、説明書等
の書類と共に外箱の出入口から外箱内に収容さ
れ、該外箱の出入口は、舌片を外箱内に折り込む
ことにより、封止される。この時、舌片は、トレ
ーに形成された案内部により挿入方向が案内、規
制され、舌片が相互に絡み合い、外箱内に収容さ
れたトレー、製品並びに書類の逸出を阻止し、外
箱とトレーとが一体的に結合される。そこで、フ
ツク部に穿設した孔により展示棚の吊下具にフツ
ク掛けされて、展示、販売に供される。

〈実施例〉 以下、図示する実施例により、本考案を詳細に
説明する。

第１図ａ，ｂ及び第２図ａ，ｂ，ｃは、本考案
の包装箱の一実施例を示し、第１図ａは包装作業
を示す分解斜視図、第１図ｂは包装済みの包装箱
の全体を示す斜視図、第２図ａは外箱の要部斜視
図、第２図ｂはトレーの要部斜視図、第２図ｃは
包装時の外箱とトレーとの結合状態を示す一部切
欠斜視図であり、１は外箱、２はトレー、Ａは製
品、Ｂは書類である。

外箱１は、紙製の細長い箱体であり、一端に
は、第２図ａに示すように、製品Ａ、トレー２並
びに書類Ｂを出し入れする出入口が設けられ、該
出入口を、両側側面に連設された側舌片１ｂと表
面に連設された表舌片１ｃとで、封止するように
なつている。

トレー２は、樹脂製の成型品であり、中央部に
半円状の凹みを設け、製品Ａを覆う半円筒状の収
納部２ａとしている。そして、一端には、第２図
ｂに示すように、吊り下げ用の孔２ｅを穿設した
フツク部２ｆを一体的に形成するとともに、外箱
１の出入口に設けられた舌片１ｂ，１ｃが封止時
に挿入された際、表舌片１ｃの先端が上方に折り
曲げられるように案内する案内部２ｉが形成され
ている。

上記の構成により、第１図ａに示すように、ト
レー２の収納部２ａに製品Ａを入れ、折り曲げた
書類Ｂと共にトレー２を外箱１内に出入口から挿
入し、第２図ｃに示すように、出入口を、両側の
側舌片１ｂを先に内側へ折り込んだ後、表舌片１
ｃを折り込み、該表舌片１ｃの先端がトレー２に
形成された案内部２ｉに案内されて上方に折り返
されるように挿入する。このことにより、表舌片
１ｃが両側舌片１ｂ，１ｂを挟み込み、舌片１
ｂ，１ｂ，１ｃが相互に絡み合い、外箱１とトレ
ー２とが結合され、外箱１の出入口からのトレー
２、製品Ａ並びに書類Ｂの逸出が防止され、包装
時の状態が保持される。そして、フツク部２ｆの
孔２ｅを展示棚の吊下具に挿通させることによ
り、製品の吊り下げ展示が行なえる。

尚、外箱１及びトレー２の各部の形状及び材質
は、上記実施例のものに限定されるものではな
く、適宜選定すれば良い。

〈考案の効果〉 以上のように、本考案の包装箱は、製品を展示
する際に使用する吊り下げ用のフツク部をトレー
と一体的に形成したことにより、充分な強度が得
られ、ハトメ止めや二重重ね等の補強対策の必要
がない上、外箱として一般的な形状の細長箱体を
用いることができ、外箱の加工性、並びに、自動
包装機械への適応性も向上することが期待でき
る。

又、トレーに、外箱の出入口を封止する舌片の
挿入方向を案内する案内部を設けたことにより、
出入口を封止する際、舌片が相互に絡み合つて、
外箱から内部に収容したトレー、製品並びに書類
が逸出しないように、外箱とトレーとが確実に結
合され、包装時の状態を安定、保持することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ及び第１図ｂは、本考案の包装箱の一
実施例を示し、第１図ａは分解斜視図、第１図ｂ
は全体を示す斜視図、第２図ａ、第２図ｂ並びに
第２図ｃは、同上、本考案の包装箱の要部の一例
を示し、第２図図ａは外箱の斜視図、第２図ｂは
トレーの斜視図、第２図ｃは包装時の一部切欠斜
視図、第３図は、従来の包装箱の一例を示す分解
斜視図である。 １……外箱、１ｂ，１ｃ……舌片、２……トレ
ー、２ａ……収納部、２ｅ……孔、２ｆ……フツ
ク部、２ｉ……案内部、Ａ……製品、Ｂ……書
類。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 製品の出入口を舌片にて封止して成る外箱と、
   本体の中央部を半円状に凹ませて収納部とし、一
   端に吊り下げ用の孔を穿設したフツク部を本体と
   一体的に形成し、且つ、本体のフツク部側上端部
   にフツク部より傾斜して立ち上がる案内部を形成
   して成るトレーとから成り、外箱の開蓋時に舌片
   の先端を該案内部により内側に折り曲げることを
   特徴とする包装箱。