JPH034782B2 - - Google Patents
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- JPH034782B2 JPH034782B2 JP60033545A JP3354585A JPH034782B2 JP H034782 B2 JPH034782 B2 JP H034782B2 JP 60033545 A JP60033545 A JP 60033545A JP 3354585 A JP3354585 A JP 3354585A JP H034782 B2 JPH034782 B2 JP H034782B2
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16G—BELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
- F16G1/00—Driving-belts
- F16G1/28—Driving-belts with a contact surface of special shape, e.g. toothed
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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- F16G1/08—Driving-belts made of rubber with reinforcement bonded by the rubber
-
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- F16G5/00—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
- F16G5/04—V-belts, i.e. belts of tapered cross-section made of rubber
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-
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Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Ropes Or Cables (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は動力伝動用ベルトの改良、詳しくは初
期強力が大きく、伸びが小で、かつ耐水性、耐屈
曲疲労性の改善された歯付ベルト、多リブベルト
等の動力伝動用ベルトに関するものである。 (従来技術) 歯付ベルトは平ベルトやVベルトと異なりすべ
りのない確実伝動が可能であり、また歯車やチエ
ーンの確実伝動に比べて給油を必要としない等の
利点を有している。一方、多リブベルトはVベル
トに比べて厚さが小さくて可撓性を有し、そして
背面駆動も可能であるところから小径プーリをも
つ多軸駆動において使用されている。そのため、
これらのベルトは特に自動車の伝動装置にあつて
はその進出が顕著である。 ところが、自動車用オーバーヘツドカム軸
(OHC)の場合、歯付ベルトは高負荷で且つ多軸
で使用されるため、ベルトは屈曲疲労を受け、伸
ばされやすい状態に置かれている。このような苛
酷な条件で使用される歯付ベルトは、約0.1%以
上伸ばされるとプーリとの噛み合いが悪くなつて
ジヤンピング現象を起し易い傾向をもつ。一方、
多リブベルトの場合もベルトの伸びが大きくなる
と圧縮ゴム層が粘着摩耗を起こすと同時にプーリ
とのスリツプ率が激しくなつて所期の伝達馬力が
得られなくなる。 これらのベルト挙動傾向の1つは抗張体の特
性、即ち伸びおよび屈曲疲労に影響されている。
ところで、今日かかるベルトの抗張体の1つとし
て強力が大きく、そして伸び、温度変化の小さな
ガラス繊維ロープ又はコード(以下、単にコード
という)が提案されている。例えば、自動車の
OHC駆動におけるベルトの場合には、ガラス繊
維コードの構成は通常ECG−150−3/13(フイ
ラメント径が9μで、大きさが15000ヤード/ポン
ドのストランドを3本集めて下撚りして子なわと
し、この子なわを3本集めて上撚りしたコード)
で、上撚りと下撚りがかかつている。 また、他に屈曲疲労性が小さくそしてベルト自
体が柔軟になる抗張体として、複数の無撚ガラス
繊維フイラメント束を収束させこれらに上撚りを
施してなるコードが提案されている。 更に、下撚りされた複数本のガラス繊維ストラ
ンドを収束させ、これらに下撚りと同一方向の上
撚りを施し、上撚り係数が0.60〜1.50で、下撚り
係数が上記上撚り係数の1/4〜1/2にしたコ
ードも提案されている。 更にはガラスコードに代つてアラミド繊維コー
ドも提案されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかし、前記OHC駆動のように高負荷で小径
プーリの多軸下の条件で走行させると、このよう
なガラス繊維コードは伸ばされ、ベルト張力低下
を引き起こし、特に雨中下の高温多湿下で走行さ
せると、ベルトの強力が著しく低下していた。一
方、アラミド繊維コードが使用されると、耐水
性、耐屈曲疲労性が大幅に改善されるが、その反
面ベルト張力低下がガラス繊維コードに比べ著し
く大きいという問題があつた。 本発明は、このような問題に対処し、これを改
善し、高温多湿化においてもベルト張力低下を引
き起こさず、しかも耐屈曲疲労性も大巾に改善さ
れる歯付ベルトあるいは多リブベルトを初めとす
る動力伝動用ベルトを提供することを目的とする
ものである。 (問題点を解決しようとするための手段) 即ち、本発明の特徴とするところは、カーボン
繊維の撚糸コードを抗張体として使用した合成ゴ
ム製伝動ベルトであつて、前記抗張体はカーボン
繊維ストランドを下撚りして子なわとし、この子
なわを更に所要本数集めて上撚りした構成からな
り、かつその上撚り係数が2.0〜4.0であつて、下
撚り係数が上撚り係数の1/2〜3/2である動
力伝動用ベルトにある。 (作用) 本発明の動力伝動用ベルトを小径プーリをもつ
多軸駆動装置に架張し走行させると、該ベルトの
抗張体がカーボン繊維のために耐屈曲疲労性が改
善され走行中のベルト伸びが小さく、また注水条
件下で走行させても水の影響を殆ど受けず耐水性
が著しく改善される。 (実施例) 以下、本発明の詳細を添付図面に示す実施例に
もとづいて具体的に説明する。 第1図は、本発明に係る動力伝動用ベルトの1
例として歯付ベルトを部分的に図示しており、図
において1は歯付ベルト、2は該ベルト歯部表面
を被覆してなるポリアミド繊維などからなる補強
布、3はゴム弾性体よりなる歯形部ならびに伸張
部、4は本発明の特徴であるカーボン繊維コード
の抗張体である。 上記カーボン繊維コードの構成は総デニール数
900〜20000のカーボン繊維ストランドをS撚又は
Z撚のどちらか一方向に下撚りして子なわとし、
この子なわを3〜6本集めて下撚りと逆方向に上
撚り係数2.0〜4.0で上撚りして得られたコードで
ある。上撚り係数が2〜4の範囲では高水準のベ
ルトの残存強力を有してベルトの耐屈曲疲労性が
保持される。この場合、下撚り係数は上撚り係数
の1/2〜3/2であり、この範囲をはずれると
走行後のベルト伸びが除々に大きくなる傾向があ
る。 尚、上記コードの構成においてより屈曲疲労性
を上げるには、下撚りと同方向に上撚り係数2・
0〜4.0で上撚りを行うラング撚りとすればよい。 上記撚り係数は通常T.F=√×T/28.7で算
出される。(ただし、D=コードの総デニール数、
T=センチ当りの撚り回数)更に、前記コード構
成における子なわの集束本数あるいは、子なわの
総本数は抗張体コードの太さによつて決まり、
夫々の場合に応じて、適宜所要の本数が選定され
るがかならずしも固定的なものではない。 また、上記カーボン繊維コードをゴム配合物に
強固に接着するために、該コードはレゾルシン/
ホルマリンのモル比が1.3/1〜1/1.3で樹脂
分/ラテツクス固定分の比が1/4〜1/8の
RFL液で処理される。この場合カーボン繊維の
子なわでもつて上記RFL液で処理して上撚りを
かけてもよく、あるいは上撚りまでかかつたカー
ボン繊維コードを上記RFL液で処理してもよい。
この場合、使用されるラテツクスはクロロプレン
ラテツクス、ビニールピリジンラテツクス、クロ
ロスルホン化ポリエチレンラテツクス、スチレン
ブタジエンラテツクス等の単独又は混合液であ
る。 本発明に使用する上記カーボン繊維は、PAN
系、ピツチ系、ビスコース系等のいずれでもよ
い。 上記説明は図示せる歯付ベルトに関し説明して
来たが、本発明における前記カーボン繊維コード
の構成は多リブベルトについても同様に適用して
有効な効果を発揮するものであり、歯付ベルトと
共に充分適用される。 次に、以上のような構成を有するコードを使用
した各伝動ベルトの実施例ならびに性能を以下に
示す。 実施例 1 下カバーとしてナイロン帆布、抗張体として第
1表に示す各構成を有するコードをゴム中に埋設
させて各歯付ベルトを製造した。得られたベルト
は歯ピツチ8mm、歯数140、ベルト巾24.5mmであ
つた。 次にこのベルトを走行試験機(駆動プーリA歯
数21、プーリB歯数38、プーリC歯数42、プーリ
D歯数42、F及びGはテンシヨンプーリ)に取り
付け、環境温度80℃、駆動プーリAの回転数
4500rpm、ベルト初張力25Kgの条件下で走行試験
を行ない、100時間後のベルト張力変化、1000時
間走行後のベルト伸び、そして1000時間走行後の
残存強力率を測定した。その結果は第2表に示す
通りであつた。これによると、上撚り係数を3に
固定し、下撚り係数を1.5〜5.0まで変化させる
と、このようなコードをもつ歯付ベルトの1000時
間走行後のベルト伸びと下撚り係数の関係を調べ
ると、下撚り係数が1.5(上撚り係数の0.5)およ
び5(上撚り係数の1.67)では下撚り係数3(上撚
り係数の1/1)の場合に比べてベルト伸びが大
きくなつている。即ち、ベルト伸びは下撚り係数
3付近で最も小さく、これ以上もしくはこれ以下
になると除々に大きくなる傾向があり、この関係
から下撚り係数が上撚り係数の1/2〜3/2の
範囲において、ベルト伸びが小さくなることが判
る。
期強力が大きく、伸びが小で、かつ耐水性、耐屈
曲疲労性の改善された歯付ベルト、多リブベルト
等の動力伝動用ベルトに関するものである。 (従来技術) 歯付ベルトは平ベルトやVベルトと異なりすべ
りのない確実伝動が可能であり、また歯車やチエ
ーンの確実伝動に比べて給油を必要としない等の
利点を有している。一方、多リブベルトはVベル
トに比べて厚さが小さくて可撓性を有し、そして
背面駆動も可能であるところから小径プーリをも
つ多軸駆動において使用されている。そのため、
これらのベルトは特に自動車の伝動装置にあつて
はその進出が顕著である。 ところが、自動車用オーバーヘツドカム軸
(OHC)の場合、歯付ベルトは高負荷で且つ多軸
で使用されるため、ベルトは屈曲疲労を受け、伸
ばされやすい状態に置かれている。このような苛
酷な条件で使用される歯付ベルトは、約0.1%以
上伸ばされるとプーリとの噛み合いが悪くなつて
ジヤンピング現象を起し易い傾向をもつ。一方、
多リブベルトの場合もベルトの伸びが大きくなる
と圧縮ゴム層が粘着摩耗を起こすと同時にプーリ
とのスリツプ率が激しくなつて所期の伝達馬力が
得られなくなる。 これらのベルト挙動傾向の1つは抗張体の特
性、即ち伸びおよび屈曲疲労に影響されている。
ところで、今日かかるベルトの抗張体の1つとし
て強力が大きく、そして伸び、温度変化の小さな
ガラス繊維ロープ又はコード(以下、単にコード
という)が提案されている。例えば、自動車の
OHC駆動におけるベルトの場合には、ガラス繊
維コードの構成は通常ECG−150−3/13(フイ
ラメント径が9μで、大きさが15000ヤード/ポン
ドのストランドを3本集めて下撚りして子なわと
し、この子なわを3本集めて上撚りしたコード)
で、上撚りと下撚りがかかつている。 また、他に屈曲疲労性が小さくそしてベルト自
体が柔軟になる抗張体として、複数の無撚ガラス
繊維フイラメント束を収束させこれらに上撚りを
施してなるコードが提案されている。 更に、下撚りされた複数本のガラス繊維ストラ
ンドを収束させ、これらに下撚りと同一方向の上
撚りを施し、上撚り係数が0.60〜1.50で、下撚り
係数が上記上撚り係数の1/4〜1/2にしたコ
ードも提案されている。 更にはガラスコードに代つてアラミド繊維コー
ドも提案されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかし、前記OHC駆動のように高負荷で小径
プーリの多軸下の条件で走行させると、このよう
なガラス繊維コードは伸ばされ、ベルト張力低下
を引き起こし、特に雨中下の高温多湿下で走行さ
せると、ベルトの強力が著しく低下していた。一
方、アラミド繊維コードが使用されると、耐水
性、耐屈曲疲労性が大幅に改善されるが、その反
面ベルト張力低下がガラス繊維コードに比べ著し
く大きいという問題があつた。 本発明は、このような問題に対処し、これを改
善し、高温多湿化においてもベルト張力低下を引
き起こさず、しかも耐屈曲疲労性も大巾に改善さ
れる歯付ベルトあるいは多リブベルトを初めとす
る動力伝動用ベルトを提供することを目的とする
ものである。 (問題点を解決しようとするための手段) 即ち、本発明の特徴とするところは、カーボン
繊維の撚糸コードを抗張体として使用した合成ゴ
ム製伝動ベルトであつて、前記抗張体はカーボン
繊維ストランドを下撚りして子なわとし、この子
なわを更に所要本数集めて上撚りした構成からな
り、かつその上撚り係数が2.0〜4.0であつて、下
撚り係数が上撚り係数の1/2〜3/2である動
力伝動用ベルトにある。 (作用) 本発明の動力伝動用ベルトを小径プーリをもつ
多軸駆動装置に架張し走行させると、該ベルトの
抗張体がカーボン繊維のために耐屈曲疲労性が改
善され走行中のベルト伸びが小さく、また注水条
件下で走行させても水の影響を殆ど受けず耐水性
が著しく改善される。 (実施例) 以下、本発明の詳細を添付図面に示す実施例に
もとづいて具体的に説明する。 第1図は、本発明に係る動力伝動用ベルトの1
例として歯付ベルトを部分的に図示しており、図
において1は歯付ベルト、2は該ベルト歯部表面
を被覆してなるポリアミド繊維などからなる補強
布、3はゴム弾性体よりなる歯形部ならびに伸張
部、4は本発明の特徴であるカーボン繊維コード
の抗張体である。 上記カーボン繊維コードの構成は総デニール数
900〜20000のカーボン繊維ストランドをS撚又は
Z撚のどちらか一方向に下撚りして子なわとし、
この子なわを3〜6本集めて下撚りと逆方向に上
撚り係数2.0〜4.0で上撚りして得られたコードで
ある。上撚り係数が2〜4の範囲では高水準のベ
ルトの残存強力を有してベルトの耐屈曲疲労性が
保持される。この場合、下撚り係数は上撚り係数
の1/2〜3/2であり、この範囲をはずれると
走行後のベルト伸びが除々に大きくなる傾向があ
る。 尚、上記コードの構成においてより屈曲疲労性
を上げるには、下撚りと同方向に上撚り係数2・
0〜4.0で上撚りを行うラング撚りとすればよい。 上記撚り係数は通常T.F=√×T/28.7で算
出される。(ただし、D=コードの総デニール数、
T=センチ当りの撚り回数)更に、前記コード構
成における子なわの集束本数あるいは、子なわの
総本数は抗張体コードの太さによつて決まり、
夫々の場合に応じて、適宜所要の本数が選定され
るがかならずしも固定的なものではない。 また、上記カーボン繊維コードをゴム配合物に
強固に接着するために、該コードはレゾルシン/
ホルマリンのモル比が1.3/1〜1/1.3で樹脂
分/ラテツクス固定分の比が1/4〜1/8の
RFL液で処理される。この場合カーボン繊維の
子なわでもつて上記RFL液で処理して上撚りを
かけてもよく、あるいは上撚りまでかかつたカー
ボン繊維コードを上記RFL液で処理してもよい。
この場合、使用されるラテツクスはクロロプレン
ラテツクス、ビニールピリジンラテツクス、クロ
ロスルホン化ポリエチレンラテツクス、スチレン
ブタジエンラテツクス等の単独又は混合液であ
る。 本発明に使用する上記カーボン繊維は、PAN
系、ピツチ系、ビスコース系等のいずれでもよ
い。 上記説明は図示せる歯付ベルトに関し説明して
来たが、本発明における前記カーボン繊維コード
の構成は多リブベルトについても同様に適用して
有効な効果を発揮するものであり、歯付ベルトと
共に充分適用される。 次に、以上のような構成を有するコードを使用
した各伝動ベルトの実施例ならびに性能を以下に
示す。 実施例 1 下カバーとしてナイロン帆布、抗張体として第
1表に示す各構成を有するコードをゴム中に埋設
させて各歯付ベルトを製造した。得られたベルト
は歯ピツチ8mm、歯数140、ベルト巾24.5mmであ
つた。 次にこのベルトを走行試験機(駆動プーリA歯
数21、プーリB歯数38、プーリC歯数42、プーリ
D歯数42、F及びGはテンシヨンプーリ)に取り
付け、環境温度80℃、駆動プーリAの回転数
4500rpm、ベルト初張力25Kgの条件下で走行試験
を行ない、100時間後のベルト張力変化、1000時
間走行後のベルト伸び、そして1000時間走行後の
残存強力率を測定した。その結果は第2表に示す
通りであつた。これによると、上撚り係数を3に
固定し、下撚り係数を1.5〜5.0まで変化させる
と、このようなコードをもつ歯付ベルトの1000時
間走行後のベルト伸びと下撚り係数の関係を調べ
ると、下撚り係数が1.5(上撚り係数の0.5)およ
び5(上撚り係数の1.67)では下撚り係数3(上撚
り係数の1/1)の場合に比べてベルト伸びが大
きくなつている。即ち、ベルト伸びは下撚り係数
3付近で最も小さく、これ以上もしくはこれ以下
になると除々に大きくなる傾向があり、この関係
から下撚り係数が上撚り係数の1/2〜3/2の
範囲において、ベルト伸びが小さくなることが判
る。
【表】
【表】
実施例 2
実施例1と同様に抗張体としてカーボン繊維
(1800D/1×5)からなる同寸法の歯付ベルト
を、実施例1と同一の走行試験機に取付け、環境
温度80℃、駆動プーリAの回転数4500rpm、ベル
ト初張力25Kgの条件で走行試験を行ない、100時
間走行後のベルトの残存強力と上撚り係数の関係
を求めた。第2図はその結果を示しているが、上
撚り係数が2〜4の範囲でベルトの残存強力は高
水準を保持している。 実施例 3 実施例1と同構成、同寸法のベルトを2軸の走
行試験機(駆動プーリA歯数21、従動プーリB歯
数42)に取り付け、室温、駆動プーリAの回転数
7200rpm、ベルト初張力25Kg、ベルトの歯形側に
摘下する水量1/hrの条件下で走行試験を行
い、24時間後のベルト残存強力率を測定した。そ
の結果は第3表に示す通りであつた。 実施例 4 抗張体とし前記第1表に示すコード構成を有す
る種々のコードを埋設させて、多リブベルトを製
造した。次にこのベルトを125mmφの駆動プーリ
(Dr)、従動プーリ(Dr)で70mmφのテンシヨン
プーリ(Dt)に巻掛け、4800rpm、150ポンドの
初張力で走行試験を行い各ベルトの500時間走行
後のベルト伸び及び800時間走行後の強力残存率
を調べた。更に、同じ走行条件でしかも1/hr
の割合で100hr、注水しながら走行させた後の強
力残存率を調べた。結果は第4表に示す通りであ
つた。
(1800D/1×5)からなる同寸法の歯付ベルト
を、実施例1と同一の走行試験機に取付け、環境
温度80℃、駆動プーリAの回転数4500rpm、ベル
ト初張力25Kgの条件で走行試験を行ない、100時
間走行後のベルトの残存強力と上撚り係数の関係
を求めた。第2図はその結果を示しているが、上
撚り係数が2〜4の範囲でベルトの残存強力は高
水準を保持している。 実施例 3 実施例1と同構成、同寸法のベルトを2軸の走
行試験機(駆動プーリA歯数21、従動プーリB歯
数42)に取り付け、室温、駆動プーリAの回転数
7200rpm、ベルト初張力25Kg、ベルトの歯形側に
摘下する水量1/hrの条件下で走行試験を行
い、24時間後のベルト残存強力率を測定した。そ
の結果は第3表に示す通りであつた。 実施例 4 抗張体とし前記第1表に示すコード構成を有す
る種々のコードを埋設させて、多リブベルトを製
造した。次にこのベルトを125mmφの駆動プーリ
(Dr)、従動プーリ(Dr)で70mmφのテンシヨン
プーリ(Dt)に巻掛け、4800rpm、150ポンドの
初張力で走行試験を行い各ベルトの500時間走行
後のベルト伸び及び800時間走行後の強力残存率
を調べた。更に、同じ走行条件でしかも1/hr
の割合で100hr、注水しながら走行させた後の強
力残存率を調べた。結果は第4表に示す通りであ
つた。
【表】
以上のように本発明の動力伝動用ベルトは、従
来のベルトに比べ走行中の伸びが小さく、また走
行後の残存強力も大きいため屈曲疲労の影響を受
けないことが明らかであり、更に注水条件下で使
用する場合においても格別ベルトの強力が低下す
ることもなく優れた耐水性を有している。
来のベルトに比べ走行中の伸びが小さく、また走
行後の残存強力も大きいため屈曲疲労の影響を受
けないことが明らかであり、更に注水条件下で使
用する場合においても格別ベルトの強力が低下す
ることもなく優れた耐水性を有している。
第1図は本発明に係る歯付ベルトの一例を示す
斜視図、第2図はコードの上撚り係数とベルトの
残存強力との関係を示す図である。 1…歯付ベルト、2…補強布、3…歯形部及び
伸張部、4…抗張体。
斜視図、第2図はコードの上撚り係数とベルトの
残存強力との関係を示す図である。 1…歯付ベルト、2…補強布、3…歯形部及び
伸張部、4…抗張体。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 カーボン繊維の撚糸コードを抗張体として使
用した動力伝動用ベルトであつて、前記抗張体は
カーボン繊維ストランドを下撚りして子なわと
し、これを所要本数集めて上撚りした構成からな
り、かつその上撚り係数が2.0〜4.0であつて、下
撚り係数が上撚り係数の1/2〜3/2であるこ
とを特徴とする動力伝動用ベルト。 2 上記抗張体はレゾルシン−ホルマリン−ラテ
ツクス処理されていることを特徴とする特許請求
の範囲第1項記載の動力伝動用ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3354585A JPS61192943A (ja) | 1985-02-20 | 1985-02-20 | 動力伝動用ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3354585A JPS61192943A (ja) | 1985-02-20 | 1985-02-20 | 動力伝動用ベルト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61192943A JPS61192943A (ja) | 1986-08-27 |
JPH034782B2 true JPH034782B2 (ja) | 1991-01-23 |
Family
ID=12389538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3354585A Granted JPS61192943A (ja) | 1985-02-20 | 1985-02-20 | 動力伝動用ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61192943A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10359095B2 (en) | 2013-08-30 | 2019-07-23 | Mitsuboshi Belting Ltd. | Toothed belt |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0534352Y2 (ja) * | 1986-12-05 | 1993-08-31 | ||
JP6748152B2 (ja) | 2017-07-04 | 2020-08-26 | 三ツ星ベルト株式会社 | Vリブドベルト |
EP3650731B1 (en) | 2017-07-04 | 2022-01-26 | Mitsuboshi Belting Ltd. | V-ribbed belt |
JP6676725B2 (ja) | 2017-12-07 | 2020-04-08 | 三ツ星ベルト株式会社 | 摩擦伝動ベルト、そのためのコード並びにそれらの製造方法 |
WO2019111639A1 (ja) | 2017-12-07 | 2019-06-13 | 三ツ星ベルト株式会社 | 摩擦伝動ベルト、そのためのコード並びにそれらの製造方法 |
JP6650545B1 (ja) | 2018-08-23 | 2020-02-19 | 三ツ星ベルト株式会社 | 摩擦伝動ベルト用心線および摩擦伝動ベルトならびにそれらの製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4989551U (ja) * | 1972-11-22 | 1974-08-02 |
-
1985
- 1985-02-20 JP JP3354585A patent/JPS61192943A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10359095B2 (en) | 2013-08-30 | 2019-07-23 | Mitsuboshi Belting Ltd. | Toothed belt |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61192943A (ja) | 1986-08-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |