JPH0347095A - ポリアミンの選択的定量方法 - Google Patents

ポリアミンの選択的定量方法

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JPH0347095A
JPH0347095A JP7067789A JP7067789A JPH0347095A JP H0347095 A JPH0347095 A JP H0347095A JP 7067789 A JP7067789 A JP 7067789A JP 7067789 A JP7067789 A JP 7067789A JP H0347095 A JPH0347095 A JP H0347095A
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polyamines
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aminoalkyl
cadaverine
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JP7067789A
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Makoto Sakamoto
誠 坂本
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明はポリアミンの新規な定量方法に関する。 詳しくは、カダベリンを除くポリアミンの量を選択的に
測定するためのポリアミンの選択的定量方法である。
【従来の技術] 血液、尿等の生体液中のポリアミン量は生体における癌
の発生と相関性を有する。近年かかる原理を利用し、生
体試料中のポリアミン量を定量しこれより癌診断を行う
方法が提案されている。 従来、生体試料中のポリアミンを測定する方法として、
電気泳動法、液体クロマトグラフィー法、酵素法等が知
られているが、操作性、信頼性の面で酵素法が注目され
つつある。上記の酵素法については、種々の方法が提案
されている0例えば、特公昭5B−36918号公報に
は、試料にジアミンオキシダーゼを作用させ、試料中の
ポリアミンから生成する過酸化水素を赤色キノン色素に
導き比色定量する方法が、又特開昭63−134000
号公報には、試料中のポリアミンにジアミンオキシダー
ゼを作用させてアミノアルキルアルデヒドを生成させ、
該アミノアルキルアルデヒドに、酸化型ニコチンアミド
補酵素(N A D )の存在下でアミノアルキルアル
デヒドデヒドロゲナーゼを作用させ、生成する還元型ニ
コチンアミド補酵素(NADH)を定量することにより
ポリアミン量を測定する方法が提案されている。 【発明が解決しようとする問題点】 一方、ポリアミンを定量分析して癌診断を行う場合、ポ
リアミンのうちのカダベリン量が癌以外の要因、例えば
、試料の細菌汚染等によっても増加すにとが報告されて
いる。そのため、癌診断をポリアミンを定量することに
よって行う場合。 カダベリン量を除くポリアミン量を測定することが、か
かる診断をより正1lII:行うために必要である。 しかしながら、従来より知られているポリアミンの定量
方法は、カダベリンを除くポリアミンを選択して定量す
ることが困難であり、癌以外の要因によってカダベリン
量が増加した場合は、正確な診断を行うことができない
という問題を有していた。 [問題点を解決するための手段] 本発明者等はかかる問題を解決すべく鋭意研究を重ねた
結果、前記した酵素法のうち、ポリアミンを酸化してア
ミノアルキルアルデヒドに変換し、該アミノアルキルア
ルデヒドに酸化型ニコチンアミド補酵素の存在下で、ア
ミノアルキルアルデヒドデヒドロゲナーゼを作用させ、
生成する還元型ニコチンアミド補酵素を定量する方法に
おいて、上記アミノアルキルアルデヒドデヒドロゲナー
ゼとして特定の酵素を使用した場合には、カダベリンを
酸化して得られる5−アミノペンタナールの酸化型ニコ
チンアミド補酵素に対する反応性が、他のポリアミンを
酸化して得られるω−アミノアルキルアルデヒドの反応
性に対して著しく低いという知見を得た。そして、上記
反応における特定の酵素の使用量を制限することにより
、実用的な反応時間でカダベリンI:基づく還元型ニコ
チンアミド補酵素の生成を防止し、カダベリンを除くポ
リアミンを選択的に測定し得ることを見い出し、本発明
を完成するに至った。 即ち、本発明は、試料中のポリアミンをω−アミノアル
キルアルデヒドに変換し、次いで、酸化型ニコチンアミ
ド補酵素の存在下、該ω−アミノアルキルアルデヒドに
、 4−アミノブタナールを基質とした場合の酵素活性
に対す65−アミノペンタナールを基質とした場合の酵
素活性の相対活性が10%以下のω−アミノアルキルア
ルデヒドデヒドロゲナーゼを4−アミノブタナール及び
酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(N A
 D)を基質として測定される酵素活性が0.001〜
3ユニットとなる量で作用させた徨、生成する還元型ニ
コチンアミド補酵素を定量することを特徴とするポリア
ミンの選択的定量方法である。 本発明において、ω−アミノアルキルアルデヒドデヒド
ロゲナーゼの酵素活性の単位である「ユニット」は、−
NADの存在下に4−アミノブタナールに作用し、 1
分間で1μ■01のNADHを生成させる酵素量(μ■
ol/■1n)をいう。 本咽細書において、上記#Il活性は、下記の方法によ
り測定した値である。 光路長11のキュベツト中に105Mのプトレッシン・
二塩酸塩を含有する0、1111)リス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタン−塩酸P&街液(pH8,0)を2
.5m1分注し、更に20μm(5ユニット)のミクロ
コツカス属由来のプトレッシンオキシダーゼを添加混和
し、30℃下で10分間インキュベーションを行った徨
、 この反応溶液に20■NのNAD水溶液を0 、5
 tl加え、 次を1で50μlのω−アミノアルキル
アルデヒドデヒドロゲナーゼを含有する被検液を添加混
和する。 直ちに30℃下で340n−の吸光度の増加
速度を測定する。1分間当りの増加量(A)から以下の
換算式(1)を使用して被検体1.0ml当りの ω−
アミノアルキルアルデヒドデヒドロゲナーゼの酵素活性
値を算出する。 本発明の対象とする試料としては、ポリアミンの測定を
目的とするものであれば特に制限はないが、  例えば
、 尿、 血液、 血清、 髄液、  リ ンパ液、腹
水、唾液、精液、胃液等の生体液、該生体液をイオン交
換カラムクロマトグラフィー等により前処理したものが
挙げられる。 本発明において定量の対象とする試料中のポリアミンは
、カダベリンを除くプトレッシン、スペルミジン、及び
スペルミン等の遊離壁ポリアミンである。従って、例え
ば尿中に存在するこれらポリアミンのアセチル体等の抱
合型ポリアミンを測定対象とする場合は、アシルポリア
ミンアミドヒドロラーゼ等を用いた公知の方法によりポ
リアミンのアセチル体等を加水分解した徨、本発明の方
法を適用すればよい。 本発明において、試料中のポリアミンは、先ずω−アミ
ノアルキルアルデヒドに変換する。ポリアミンをω−ア
ミノアルキルアルデヒドに変換する方法は、ポリアミン
を酸化する酵素を作用させる方法が一般的である。かか
るポリアミンを酸化する酵素は、ポリアミンに対して等
モルのω−アミノアルキルアルデヒドを生成する特性を
有する公知の酵素が制限なく使用される0例えば、シュ
ードモナス属、ミクロコツカス属、ノカルデイア属、ア
スペルギルス属、アルスロバクタ−属等由来の微生物起
源のプトレッシンオキシダーゼ、発芽大豆等由来の植物
起源のプトレッシンオキシダーゼ、ブタ腎臓等由来の動
物起源のプトレッシンオキシダーゼ等が挙げられる。こ
れらの酵素のうち、カダベリンに対して反応性の弱いミ
クロコツカス・ルーベンス由来のプトレッシンオキシダ
ーゼ及びシュードモナス属由来のプトレッシンオキシダ
ーゼが好適に使用される。即ち、カダベリンに対して反
応性の弱い酵素を使用することにより、カダベリンから
生成する5−アミノペンタナールの量を減少させ、後記
する特定のω−アミノアルキルアルデヒドデヒドロゲナ
ーゼによる5−アミノペンタナールの反応性の選択性の
効果をより向上させることができる。その結果、より選
択性良くカダベリンを除くポリアミンの量を測定するこ
とが可能となる。 上記プトレッシンオキシダーゼのうち、特にシェードモ
ナス属由来のプトレッシンオキシダーゼがカダベリンに
対する反応性が極めて弱く、本発明において最も好適に
用いられる。 又、本発明において、試料中にスペルミンを含有する場
合は、前記プトレッシンオキシダーゼの他にポリアミン
を酸化する酵素として、スペルミンを酸化する酵素を作
用させて該スペルミンをω−アミノアルキルアルデヒド
に変換することが必要である。この目的を達成するため
には公知の方法が特に制限なく採用される。スペルミン
を直接ω−アミノアルキルアルデヒドに変換する方法と
して、 スペルミンをN −(3−アミノプロピル)−
アミノブチルアルデヒドに直接変換する酵素を作用させ
る方法が知られている。該酵素としては例えば、大麦、
カラス麦、 トウモロコシ、エントウ豆等の植物起源の
ポリアミンオキシダーゼ等が挙げられる。又、スペルミ
ンを間接的にω−アミノアルキルアルデヒドに変換する
方法として、スペルミンをプトレッシンに変換し、次い
で該プトレッシンを4−アミノブタナールと言うω−ア
ミノアルキルアルデヒドに変換する方法が挙げられる。 スペルミンをプトレッシンに変換する酵素としては、例
えば、ウシ血漿、ラット肝臓等由来の動物起源のポリア
ミンオキシダーゼ又はアスペルギルス属、ペニシリウム
属、ストレプトミセス属等由来の微生物起源のポリアミ
ンオキシダーゼ等が挙げられ、該プトレッシンを4−ア
ミノブタナールに変換する酵素としては、先に述べたプ
トレッシンオキシダーゼを使用することができる1以上
の方法のうち、スペルミンを4−アミノブタナールに変
換する間接法が後記する次段の反応における反応性が良
好であり好ましい。 尚、尿を試料とする場合は一般に尿中に存在するポリア
ミンのアセチル体は、スペルミジン、プトレッシン、カ
ダベリンが主であり尿を試料とする場合には、プトレッ
シンオキシダーゼのみを作用させればよい。 ポリアミンを含有する試料にポリアミンを酸化する酵素
、及び必要によりスペルミンをプトレッシンに変換する
酵素、又はスペルミンをN −(3−アミノプロピル)
−アミノブチルアルデヒドに変摸する酵素を作用させる
条件は、公知の条件が制限なく採用される。一般には、
使用する酵素の至適−、至適温度等の付近で行うことが
望ましい。 又酵素量は酵素の活性、反応条件等により異なり一概に
限定できないが、−Mに0.01〜50ユニット、好ま
しくは0.1〜30ユニットの範囲が、 好適に使用さ
れる。又、上記酵素はポリアミンに対して同時に作用さ
せてもよい。 尚本発明におけるプトレッシンオキシダーゼの酵素活性
は、プトレッシンに作用して1分間に1μ■01の過酸
化水素を生成する酵素量を1ユニットとする。 本明細書において、上記酵素活性値は下記の方法により
測定した値である。 0.01%の4−アミノアンチピリン、 o、oos%
の2.4−ジクロロフェノール、 0.004%のペル
オキシダーゼを含む0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH
8,0)を2.0ml、 101Nのプトレッシン・二
塩酸塩を含む水溶液を0.2g+1.  それぞれ光路
長IC層の標準キュベツトに分注し、酵素液0.05謄
1を添加混合した後、30℃に設定された分光光度計の
セルホールダーに!21L、510n■l;おける吸光
度の時間当りの増加量(B)を測定し、生成する過酸化
水素の量を次式に示す換算式(2)から求める。 本発明において、試料中のポリアミンをω−アミノアル
キルアルデヒド番ご変換した場合、プトレッシンを酸化
した場合は4−アミノブタナールが生成し、カダベリン
の場合は5−アミノペンタナール、スペルミジン又はス
ペルミンの場合は4−アミノブタナール又は3−アミノ
プロパナール、N−(3−アミノプロピル)−アミノブ
チルアルデヒド等のω−アミノアルキルアルデヒドが生
成する。 本発明の特徴は、前記した反応によってポリアミンから
変換されたω−アミノアルキルアルデヒドを含有する試
料に酸化型ニコチンアミド補酵素の存在下、該ω−アミ
ノアルキルアルデヒドに、4−アミノブタナールを基質
とした場合の酵素活性に対する5−アミノペンタナール
を基質とした場合の酵素活性の相対活性が10%以下の
ω−アミノアルキルアルデヒドデヒドロゲナーゼを4−
アミノブタナール及び酸化型ニコチンアミドアデニンジ
ヌクレオチド(N A D )を基質として測定される
酵素活性がO,OQl〜3ユニット、好ましくは0.0
1〜1ユニット、更に好ましくは0.05〜0,4ユニ
ットの量で作用させることにある。即ち、4−アミノブ
タナールを基質とした場合の酵素活性に対する5−アミ
ノペンタナールを基質とした場合の酵素活性の相対活性
が10%以下のω−アミノアルキルアルデヒドデヒドロ
ゲナーゼを使用することにより、試料中のω−アミノア
ルキルアルデヒドのうち、カダベリンに由来する5−ア
ミノペンタナールの酸化型ニコチンアミド補酵素との反
応を選択的に抑えることができる。又、かかる特定のり
一アミノアルキルアルデヒドの使用量を0.001〜3
ユニットに制限することにより、実用的な反応時間内で
カダベリンに由来する5−アミノペンタナールの反応を
防ぎ、試料中のカダベリン以外のポリアミン量に対応し
て酸化型ニコチンアミド補酵素を還元型ニコチンアミド
補酵素に変えることができ る。 従って、4−アミノブタナールを基質とした場合の酵素
活性に対する5−アミノペンタナールを基質とした場合
の酵素活性の相対活性が10%以上、例えばミクロコツ
カス・フラビダス由来のω−アミノアルキルアルデヒド
デヒドロゲナーゼを使用した場合には、かかる効果は発
揮されず、カダベリン以外のポリアミンを選択的に定量
することは困難である。又、前記酵素の使用量が3ユニ
ットを越える場合は、 5−アミノペンタナールと他の
ω−アミノアルキルアルデヒドとの反応性の差を保持し
得る時間、即ち、 5−アミノペンタナールの反応量が
増加し始めるまでの時間が著しく短くなり、実用的な測
定時間内で5−アミノペンタナール以外のω−アミノア
ルキルアルデヒドを選択的に反応させることが困難とな
る。逆に、該酵素の使用量が0.001ユニットより少
ない場合は、5−アミノペンタナール以外のω−アミノ
アルキルアルデヒドが充分反応するまでに多大の時間を
要し、実質的に該5−アミノペンタナール以外のω−ア
ミノアルキルアルデヒドを選択的に反応させ、定量する
ことが困難となる。 本発明において、上記反応時間は、ω−アミノアルキル
アルデヒドのうち、5−アミノペンタナールが実質的に
反応せず、且つ他のω−アミノアルキルアルデヒドが実
質的に全量反応する時間の範囲より選択することが好ま
しい、かかる反応時間は、実際の反応と同条件で予備実
験を行い、最適な時間を決定すればよいが、一般に1分
〜2時間、好ましくは2分〜30分が好適である。 本発明に用いるω−アミノアルキルアルデヒドデヒドロ
ゲナーゼは、ω−アミノアルキルアルデヒドに対して、
等モルの還元型ニコチンアミド補酵素を生成し、且つ4
−アミノブタナールを基質とした場合の酵素活性番;対
する5−アミノペンタナールを基質とした場合の酵素活
性の相対活性が10%以下のω−アミノアルキルアルデ
ヒドデヒドロゲナーゼであれば特に制限なく使用される
0例えば、ジャーナル・オプ・バイオロジカル・ケミス
トリー 249巻、に6,1フ3フ頁(1974)に記
載のシュードモナス属に属する微生物由来の4−アミノ
ブタナールデヒドロゲナーゼ、バイオケミストリー 1
3巻、4011頁(19)4)記載のシュードモナス属
由来の3−アミノプロパナールデヒドロゲナーゼ、ミク
ロコツカス属由来の4−アミノブタナールデヒドロゲナ
ーゼ等が挙げられる。前記ω−アミノアルキルアルデヒ
ドデヒドロゲナーゼ産生能を有する微生物としては、シ
ュードモナス・フルオレッセンス、シュードモナス・シ
リンゲ、シュードモナス・シンザンタ、ミクロコツカス
・ルーベンス等が挙げられる。そのうち、特に好ましく
はシュードモナス・フルオレッセンス由来の4−アミノ
ブタナールデヒドロゲナーゼ及びミクロコツカス・ルー
ベンス由来の4−アミノブタナールデヒドロゲナーゼが
使用される。 又、本発明において、前記反応に用いる酸化型ニコチン
アミド補酵素としては酸化型ニコチンアミドアデニンジ
ヌクレオチド(N A D)、酸化をニコチンアミドア
デニンジヌクレオチドフォスフェート(NADP)等が
好適に使用される。該酸化型ニコチンアミド補酵素は反
応の際、水素受容体として作用し、それぞれ還元型ニコ
チンアミドアデニンジヌクレオチド(N A D H)
、還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドフォス
フェート(N A D P H)等の還元型ニコチンア
ミド補酵素となる。又、本発明が良好に適用される該還
元型ニコチンアミド補酵素の濃度は、反応条件等により
多少異なり一概に限定できないが、 一般に0.001
5M〜50m11の範囲が好適である。 本発明において、ω−アミノアルキルアルデヒドに前記
したω−アミノアルキルアルデヒドデヒドロゲナーゼを
酸化型ニコチンアミド補酵素の存在下に作用させる際の
他の条件は特に限定されず、公知の条件が特に制限なく
採用される。 本発明において、測定対象のポリアミン量に対応して生
成した還元型ニコチンアミド補酵素の定量は一般に使用
されている公知の方法が制限なく使用される0例えば、
還元型ニコチンアミド補酵素の340n■の吸収を直接
測定する方法、 電子伝達体の存在下、テトラゾリウム
系発色剤を作用させ比色定量するかレサズリン蛍光系に
て測定するか又はフラビンレダクターゼ及びルシフェラ
ーゼにより発光系に導いて測定する等挙げられる。上記
方法において測定対象のポリアミン量に対応して生成し
た還元型ニコチンアミド補酵素の定量を電子伝達体の存
在下、テトラゾリウム系発色剤を作用させ比色定置する
場合、試料中に存在する還元性物質の影響を回避し正確
に定量するためには、還元型ニコチンアミド補酵素を含
有する試料液のpHを4〜7、好ましくはpH5〜6.
5で且っノニオン系界面活性剤0.3〜lO重量%、 
好ましくは0.5〜2重量%の存在下でテトラゾリウム
系発色剤を作用させることが好適に使用される。 また本発明において、上記還元型ニコチンアミド補酵素
の定量は、前記ω−アミノアルキルアルデヒドデヒドロ
ゲナーゼを作用させたときに生成する還元型ニコチンア
ミド補酵素の生成速度を測定する方法によっても行うこ
とが出来る。即ちカダペリン以外のポリアミンから生成
するω−アミノアルキルアルデヒドが4−アミノブタナ
ールになる様に変換し、次いでω−アミノアルキルアル
デヒドデヒドロゲナーゼを作用させ、生成する還元型ニ
コチンアミド補酵素の生成速度を測定する方法である。 具体的には上記還元型ニコチンアミド補酵素の生成速度
を直接測定する方法又は、生成した還元型ニコチンアミ
ド補酵素をホルマザン色素に変換する反応速度を測定す
る等のレートアッセイ法、及び酵素反応終了後に前記し
た方法により還元型ニコチンアミド補酵素を測定するエ
ンド・ポイント法等、いかなる方法C:より測定するこ
とも可能である。 尚、前記したポリアミンを酸化する酵素のうちシュード
モナス属由来のプトレッシンオキシダーゼは新規なもの
であり、理化学的性質は、下記の通りである。 0作用 次式に示す通り、酸素存在下で、 1モルのプトレッシ
ンから1モルの4−アミノブタナールと1モルの過酸化
水素と1モルのアンモニアを生成し、且つ1モルのスペ
ルミジンから1モルの4−アミノブタナールと1モルの
1,3−ジアミノプロパンと1モルの過酸化水素を生成
せしめる。 NH*(CHe)4NHt       02    
     HzO→に1it(CHihCHOthlh
       旧hMHz(CHe)4NH(CHth
NH*      (h      820 −+NH
t(CHe)teHo  +  HeO*      
NHt(CHe)tllHe■llHe性 プトレッシン、カダベリン、スペルミジンに対して作用
し、 1. 3−ジアミノプロパンに対しては、作用を
示さない、これらのポリアミン類に対する作用の強さを
、プトレッシンに対する作用を100とした相対活性値
で第1表に示す。 第1表 基質特異性 ■至適pH:  pH7,5〜a、O ■p)I安定性=25℃下にて48時間保存した時、p
H5,5〜9.0において90%以上の残存活性を有す
る。 ■分子量 :  83,00G±5,000 (Blo
−5il TSト256(商品名:  810−RAD
社製)I;よるゲル濾過法より) ■サブユニットの分子量: 42.000±5.Goo(S D S−ポリアクリル
アミドゲル電気泳動法より) ■サブユニットの数: 2個 本発明における分子量の値は、特に断わらない限りゲル
濾過法により、サブユニットの分子量の値は、 ドデシ
ル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法
により、それぞれ測定したものをいう。 ■Km値 0.1N+−リス−塩酸緩衝液(p[1,O)の条件に
おける各基質l;対するKm値は、プトレッシン二02
1111、カダベリン o 6g+M、スペルミジン:
0.3園圓である。 ■至適温度 0.1M111t1111i液(pH7,5)において
 35〜45℃である。 [相]温度安定性 0、IN燐酸緩鵞液Cp)17.5>において、 30
℃以下の温度条件下、2時間処理で90%以上の残存活
性を有する。 ■吸収スペクトル 2フ4 nl、  380 nm、460nmに極大吸
収を持つ。 @阻害剤 種々の試薬及び金属イオンの濃度1曹にでの本発明の酵
素に対する影響を第2表に示す、銀イオン、水銀イオン
、コバルトイオンにより強く阻害を受ける。 第2表 試薬及び金属イオンの影響 ■等電点:3.9〜4.3 尚シュードモナス属由来のプトレッシンオキシダーゼは
、該プトレッシンオキシダーゼの生産能のある微生物の
培養物から採取することが出来る。 かかる微生物としては、例えばシュードモナス・フルオ
レッセンスIFO−3925(Ps@udomonas
 fluorsscans)、  シュードモナス・シ
ンザンタIFO−3913(Pseudomonas 
5ynxantha)、シュードモナス・シリンゲIF
O−12655(Pseudomonas syrin
gae)等が挙げられる。 上記菌体からのプトレッシンオキシダーゼの分a yi
製は、次の様にして行うことが出来る。菌体内に871
されたプトレッシンオキシダーゼを精製する場合は、従
来から行われている超音波による菌体破砕、或し)はガ
ラス・ビーズと共に回転させるダイノミル破砕機による
菌体破砕又は、 リゾチーム等の酵素やトルエン等の有
機溶媒による細胞膜の破壊等の方法が挙げられる。これ
らの中から適当な方法を選択して面体から酵素の抽出を
行うことにより、酵素の採取が出来る。又菌体外のプト
レッシンオキシダーゼを分離する場合は、培養液を通常
の酵素精製法に用いられる方法、例えば塩析、透析等の
処理によって分離することができる。 これらの方法で抽出又は、分離された粗酵素液からプト
レッシンオキシダーゼを更に精製する必要性がある場合
は、通常実施されている一般的な酵素の精製手段である
硫酸アンモニウム沈澱法、イオン交換カラムクロマトグ
ラフィー法、ゲル濾過法、ヒドロキシアパタイト・カラ
ムクロマトグラフィー法、アフィニティー・カラムクロ
マトグラフィー法、調製用電気泳動法等の方法を適宜組
み合わせるか、あるいは繰り返すことによって精製を行
うことが出来る。 〔効  果〕 以上の説明より理解される様に、本発明はカダベリンか
ら生成する5−アミノペンタナールに極めて反応性の弱
いω−アミノアルキルアルデヒドデヒドロゲナーゼを使
用し、試料中のポリアミン即ちプトレッシン、 カダベ
リン、スペルミジン、スペルミン等からカダベリンを除
いたポリアミンつまりプトレッシン、 スペルミジン、
スペルミン等を選択的に定量する優れた方法である。 以上、本発明の方法はポリアミンを抽出分離する操作を
必要とせず、カダベリン以外のポリアミンの定量が安定
で正確にしかも高感度で、又測定操作が容易であり、臨
床検査の場において更に正確な診断を可能とするもので
ある。 [実施例] 以下、本発明の方法をより具体的に説明するため実施例
を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない、又表中のruノは、 ユニットを示す。 5分反応させ、更に1mol/l塩酸水溶液を0.5■
l添加混和徨、波長530nmの吸光度を調べた。 上
記方法により得られた吸光度の測定値とその測定値に対
応するポリアミン1度を第5表に示す。 検量線の作成 240μ■01ハのアセチルプトレッシン水溶液を用意
し、希釈系列を作成した。該ポリアミンの希釈系列溶液
をそれぞれ0.5mlずつ分取し、 第3表に示す試薬
1を0.5115加混和後、 37℃20分反応させた
。その後、 第4表に示す試薬2を0.5ml添加混和
後、pH6,0、界面活性剤濃度1.339量%、37
℃、第  3 表 (試薬1) 第  4 表 (試薬2) 第  5 表 第5表より作成した検1iIsを第1図に示す、第1図
から、ポリアミンlIA度と得られる吸光度の関係は、
240μ謬o1/1の1度まで直線関係が得られ、これ
より抱合型ポリアミン及び遊離型ポリアミンの比色定量
が可能であることがわかる。 実11 血中のポリアミンの定置 血液検体を1.0層1分取し、 lO%トリクロロ#酸
1、Omlを加え、激しく撹拌して除タンパクを行い、
3000rPl、5分で遠心分a徨、上清1.O+1を
分取した。該上清1.Omlに対して0.3M I−リ
ス溶液1.0■1を添加して液を中和せしめ試料を調製
した。 上記試料0.511を分取し、 これに第6表に示す試
薬3を0.5■1加え、pH8,0,37℃で200分
間反応せた。ついで、この液に前記した第4表に示す試
薬2を0.5瞭1加え、  pH6,0、界面活性剤濃
度1.33重量%、37℃で5分間反応させた後、更に
1mol/1塩酸水溶液を0 、5 tx l i9加
して波長530n謬における吸光度を測定した。この吸
光度を(Es)とする、又、前記試料のブランクの吸光
度を測定するため該試料0.5mlを分取し、これl:
第7表に示す試J4を0.5腸1加えて37℃で200
分間反応せた。その+&は、上記したEsの測定と同様
にして試薬2、及び1M塩酸水溶液を添加して波長53
0n膳における 吸光度を測定した。この吸光度を(E
s’ )とする。 第 表 (試1i3) 第 7 表(試薬4) 一方、 標準液として30μ緘のプトレッシン・二塩#
I塩水溶液、及び盲検体として精製水を用い、前記の1
!$及びEi’の測定方法と同様な方法により吸光度を
それぞれ測定した。かかる標準液について得られた吸光
度をそれぞれEst及びEst’ とし、盲検体につい
て得られた吸光度をそれぞれE1120及びEH20′
とする。上記した測定方法を第8表にまとめて示す。 上記方法によって得られた測定値により下記式を用いて
試料中のポリアミン量を計算して求めた。 (Est4:st’  )−(!nto−!sao’ 
 )= ポリアミン量(μ謬o1/1 ) 以上の測定操作を3種類の血液検体について行い、それ
ぞれのポリアミン量を算出した。結果を第9表に示す。 又、上記血液検体より調製される試料中のポリアミン値
を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による分析
で、カダベリン以外のポリアミン量を定量した。その結
果を第9表に併せて示す。 第  9  表 第9表から、血液中のカダベリン以外のボ1ぴミン値が
選択的に且つ正確に測定できていることがわかる。 実施例2 尿中のポリアミンの定量 実施例1において、血液検体より調製された試料に代え
て尿検体(0,5m1)を試料として用い、又、試薬3
に替えて第10表に示す試薬5を用いた以外は実施例1
と同様の測定方法により尿検体中のポリアミン値を定量
した。 上記の測定操作を3種類の尿検体について行った。この
結果より、本発明の方法が良好な再現性を示すことがわ
かる。尚、Est −!st′値は0.143、Eu2
o−1ilIto’値は0.010であった。 それぞ
れのポリアミン量を第1回目のEs−Es’[より算出
した。 その結果を第11表に示す。 又、上記の尿検体3検体中のポリアミンをHPLCによ
って測定した。即ち、尿検体を1■lずつ分取し、0.
4M )リスー塩Ml!衝液(pH8,0)を1ml添
加した7組  アシルポリアミンアミドヒドロラーゼ2
40ユニットを含んだ0.IM燐酸am液(pH7,2
)を1m1m1加混和し、37°C1時間反応させ、尿
中のポリアミンをすべて遊離型のポリアミンとした0次
いで遠心分層し、/i:#物除去後、該反応液(3*1
)を弱酸性カチオン交換樹脂が充填しであるミニカラム
に通し、ポリアミンを吸着させ、精製水で洗浄徨、0.
4M !−リクロロ酢酸溶液1mlでポリアミンを脱着
させた。該脱着液中のポリアミン値を高速液体クロマト
グラフィー(HPLC)による分析で定量し、カダベリ
ン以外のポリアミン量を測定した。その結果を第11表
に併せて示す。 第  0 表 (試薬5) 第11表から、本発明の方法は尿中のカダベリン以外の
ポリアミン値も正確にかつ選択的に測定できていること
がわかる。 実施例3 実施例2の尿1検体に高濃度のカダベリン水溶液を等量
添加し、尿中のカダベリンの添加濃度がそれぞれ、0.
10. 30.60.100.200. 500μmo
l/lとなる尿検体を作成した。 この尿検体を試料と
した以外は実施例2の方法とまったく同じ操作した。そ
の結果を第12表に示す。 第 12 表 ナールを基質とした場合の酵素活性の相対活性が10%
以上(4−アミノブタナールを基質とした場合の酵素活
性に対する5−アミノペンタナールを基質とした場合の
酵素活性の相対活性が40%)のω−アミノアルキルア
ルデヒドデヒドロゲナーゼを使用した以外は実施例3と
まったく同じ操作をしたその結果を第13表に示す。 第  13  表 第12表から試料中に存在するカダベリンは反応せず、
カダベリンが選択的に除外された尿中のポリアミン1度
を正確に定量できることがわかる。 比較例1 実施例3に使用した試薬中のω−アミノアルキルアルデ
ヒドデヒドロゲナーゼをミクロコツカス・フラビダス由
来の4−アミノブタナールを基質とした場合の酵素活性
に対する5−アミノペンタ第13表からω−アミノアル
キルアルデヒドデヒドロゲナーゼの選択性が低下し、試
料中に存在するカダベリンも反応が進行していることが
推測される。 比較例2 実施例2で使用した試薬中のω−アミノアルキルアルデ
ヒドデヒドロゲナーゼの酵素量が0.002ユニットと
200ユニット、即ち1回反応当り0.0001ユニッ
トと10ユニットに成るようにω−アミノアルキルアル
デヒドデヒドロゲナーゼの酵素量を変えた以外は実施例
2と同じ試薬をそれぞれ調製し使用した。実施fP42
と同じ操作法により、実施例2の尿3検体を試料として
尿中のポリアミン濃度を測定した。その結果を第14表
に示す。 第  14  表 第14表から0.0001ユニットの酵素量で反応した
場合はカダベリン以外のポリアミンも反応が進行せず、
ポリアミン定量値が真価に比べ明らかに低いことが判明
した。又逆に10ユニットの酵素量で反応した場合は、
カダベリンから生成した5−アミノペンタナールも所定
時間内に反応が進行し、本発明の目的を達成し得ないこ
とが判明した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ポリアミンの1度と吸光度の測定値との関係
を示す検量線である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)試料中のポリアミンをω−アミノアルキルアルデ
    ヒドに変換し、次いで、酸化型ニコチンアミド補酵素の
    存在下、該ω−アミノアルキルアルデヒドに、4−アミ
    ノブタナールを基質とした場合の酵素活性に対する5−
    アミノペンタナールを基質とした場合の酵素活性の相対
    活性が10%以下のω−アミノアルキルアルデヒドデヒ
    ドロゲナーゼを4−アミノブタナール及び酸化型ニコチ
    ンアミドアデニンジヌクレオチドを基質として測定され
    る酵素活性が0.001〜3ユニットとなる量で作用さ
    せた後、生成する還元型ニコチンアミド補酵素を定量す
    ることを特徴とするポリアミンの選択的定量方法
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