JPH0346480Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ビルの屋上に設置される清掃用ゴン
ドラの防雷に利用されるゴンドラ避雷用接続端子
に関する。

〔従来の技術〕

従来、超高層ビルの屋上に設置される走行クレ
ーンと昇降ゴンドラからなる清掃用ゴンドラの防
雷は、走行クレーンの移動範囲をカバーするため
に避雷針を立て行なわれている。

〔解決しようとする問題点〕

しかし、走行クレーンの移動範囲（レール敷設
範囲）が広いと相当高い避雷針を立設する必要が
あり、得策でなかつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、避雷突針を省略し、走行クレーンの
ゴンドラアームが最も高い位置でかつ金属体であ
る清掃用ゴンドラ自体を受雷部として対応したも
のである。

ここに本考案は、建物鉄骨にアースされたレー
ルに適宜間隔をおいてレール側接続端子を設け、
一方清掃用ゴンドラのゴンドラアームに直接避雷
導線を連結してゴンドラ側接続端子を設け、この
ゴンドラ側接続端子とレール側接続端子とを取外
し自在に構成したものである。

前記レール側接続端子は、レール固定盤に連結
した外筒内へ、側周にネジを切りかつ前面を接触
面とした凸部を設けている。

前記ゴンドラ側接続端子は、前記外筒に嵌入す
る外径で後方に段部を設けるとともに内面にネジ
を切つた円筒内へ、前面を径大な接触面とし後孔
に避雷導線を接続した接触体を摺動自在に嵌合し
ている。

前記凸部側周のネジに前記円筒を螺合して、両
接触面を当接させて接続される。

両接触面は、銅メツキされており、ネジで螺合
緊定されることにより、しつかりと電気的に接続
される。

レール側接続端子とゴンドラ側接続端子とは螺
合によつて取外し取付け自在になつており、清掃
用ゴンドラが移動する際に取外し、次いで適宜間
隔でレールに付設されたレール側接続端子に接続
される。

〔実施例〕 第１図は、ゴンドラ避雷用接続端子１でビル屋
上に設置された清掃用ゴンドラ２とアースして敷
設されたレール３を接続した状態を示している。

ゴンドラ避雷用接続端子１は、レール側接続端
子４とゴンドラ側接続端子５とを取外し自在に連
結している。

レール側接続端子４は、平行な２本の環状レー
ルのうち外側レール３に適宜間隔をおいて数個設
置される。

レール側接続端子４は、レール固定盤４１に連
結した外筒４２内へ、側周にネジ４３を切りかつ
前面を接触面４４とした凸部４５を設けている。

ゴンドラ側接続端子５は、清掃用ゴンドラ２の
ゴンドラアーム２１の根元部に避雷導線６とコネ
クタ７を介して接続されている。

ゴンドラ側接続端子５は、前記外筒４２に嵌入
する外径寸法で、後方に段部５１を設けるととも
に内面にネジ５２を切つた円筒５３内へ、前面を
平坦かつ径大な接触面５４とし、後孔５５に避雷
導線６を入れてビス止めした接触体５６を前後摺
動自在に嵌合している。

レール側接続端子４にゴンドラ側接続端子５を
挿入して螺合すると、両接触面４４，５４が圧接
されて接続される。

両接触面４４，５４は銅クロームメツキされて
おり、電気的に短絡される。

レール側接続端子４は、外側レール３に清掃用
ゴンドラ２の駐機する間隔例えば10〜20ｍの適宜
間隔をおいてレール３の垂直３１に黄銅ロー付で
設けられている。

外筒４２最下部に水抜孔や不使用時の防水キヤ
ツプを設けるのが好ましい。

外側レール３は、第７図のようなジヨイント接
続端子８で、電気的に接続され、かつ建物の鉄骨
へ導線で接続されアースされている。アースされ
た外側レール３は、内側レール３に接続し、アン
テナその他の突針９のアースとして使用でき、又
むね上導体として建物のパラペツトコーナー部を
保護する。

なお、ゴンドラアーム２１の最上部に小突針を
付設してもよい。

このような構成のゴンドラ避雷用接続端子は、
清掃用ゴンドラ２２の移動駐機場所で、最も高い
位置になるゴンドラアーム２１を受雷部として対
応することになる。

急な雷雲の接近のとき、清掃用ゴンドラ２を屋
上のどこに駐機してもアースされていて安全であ
り、万一作業中でも安全が守られる。

又清掃作業の後、任意場所に駐機する場合も接
続端子を接続するだけであるので誰でもできる。

〔効 果〕

本考案に係るゴンドラの避雷用接続端子は、前
記構成であるので次のような特有な効果がある。

屋上の敷設レールを利用して清掃用ゴンドラ
自体を受雷部としたシステムは、新規な着想で
あり、清掃用ゴンドラ保護のための避雷突針の
立設を省略できる。経済性、施工容易化が向上
した。

接続端子は、手袋をはめていても容易に接続
できる螺合式であり、両接触面は圧接されるの
で接合は良好で容易に外れることがない。

接続端子は、外筒、内筒の内部で両接触面が
圧接するので、風雨等気象条件の厳しい中でも
耐久性のある構造となつている。

レール側接続端子は、レールの垂直部側面に
数個固設されており、レールがひさしの役目を
はたしており、かつ清掃用のゴンドラの走行に
支障がない。

清掃用ゴンドラのゴンドラアームを受雷部と
しているので、駐機場所付近の比較的広範囲の
防雷にも利用できる。

このように本考案は、移動する清掃用ゴンドラ
自体を受雷部とするもので、清掃用ゴンドラの防
雷のほかに、ビル屋上の任意個所の防雷にきわめ
て有用である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係るゴンドラ避雷用接続端子
の実施例を示すものである。第１図は、清掃用ゴ
ンドラとレールを避雷導線で接続した状態の側面
図、第２図は、レールに接続端子を接続した側面
図、第３図は、レール側接続端子の正面図、第４
図は同じくレール側接続端子の一部断面側面図、
第５図はゴンドラ側接続端子の一部断面側面図、
第６図は、レールの敷設平面図、第７図は、レー
ルとレールのジヨイント部の接続を示すジヨイン
ト接続端子の正面図である。 １……接続端子、２……清掃用ゴンドラ、３…
…レール、４……レール側接続端子、５……ゴン
ドラ側接続端子、６……避雷導線、７……コネク
タ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) アースされたレールに適宜間隔をおいて設置
   されたレール側接続端子と、ゴンドラアームに
   避雷導線で連結しかつ前記レール側接続端子に
   取外し自在に接続されるゴンドラ側接続端子と
   からなるゴンドラ避雷用接続端子。 (2) 前記レール側接続端子とゴンドラ側接続端子
   が螺合によつて取外し自在に接続された実用新
   案登録請求の範囲第１項記載のゴンドラ避雷用
   接続端子。