JPH0346104Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はモルタル仕上機に係り、特に平面上に
施工されたモルタルを走行しながら平滑に仕上げ
るモルタル仕上機に関する。

［従来の技術］ 従来のこの種のモルタル仕上機は、スクレー
パ、モルタル均しローラ等のモルタル均し装置を
備え、モルタル施工平面上を走行しながら、上記
モルタル均し装置によつてモルタルを平滑仕上げ
するものである。

［考案が解決しようとする課題］ しかし、従来のモルタル仕上機にあつては、モ
ルタル投下量と、走行速度とが相関していないの
で、スクレーパ、均しローラ等を用いても、モル
タルが十分には平滑化されず、モルタルのむらを
生ずる問題があり、人為的な仕上げ処理をさらに
加えなければならない欠点があつた。

本考案は上記従来技術の欠点を解消し、モルタ
ルの供給を均等化し、モルタル施工面を容易に平
滑化し得るモルタル仕上機を提供することを目的
とする。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、施工面にモルタルを投下するための
モルタル供給装置と、このモルタル供給装置の後
方で施工面に投下されたモルタルを平滑化するた
めに施工面を転動するモルタル均しローラを有す
るモルタル均し装置と、走行装置とを備えたモル
タル仕上機において、前記モルタル供給装置に、
前記モルタル均しローラと連動し、前記モルタル
均しローラの軸方向に沿つてモルタルを拡散投下
するためのモルタル拡散装置を設けた。

望ましくは、モルタル拡散装置は、前記モルタ
ル均しローラの軸方向に沿つて配置されたスクリ
ユーコンベヤとして構成し、このスクリユーコン
ベヤの回転軸が、ベルトまたはチエーン等の駆動
力伝達手段を介してモルタル均しローラと連動す
るようにする。

［作用］ 上記構成の本考案モルタル仕上機においては、
モルタル均し装置の前方で、モルタルが、モルタ
ル均しローラの軸方向に沿つてモルタル拡散装置
により拡散され、しかもモルタル拡散装置がモル
タル均しローラと連動しているため、その拡散速
度がモルタル均しローラの回転速度、すなわち走
行速度に対応して調整されることとなる。

モルタル拡散装置としてスクリユーコンベヤを
用い、その回転軸を、ベルトまたはチエーン等の
駆動力伝達手段を介してモルタル均しローラと連
動させれば、モルタル均しローラの回転速度に比
例してスクリユーコンベヤが回転し、したがつて
スクリユーコンベヤによる供給モルタルの拡散速
度がモルタル均しローラの回転速度に比例するこ
ととなる。

［実施例］ 第１図は本考案に係るモルタル仕上機の一実施
例を示す平面図、第２図は第１図の−線に沿
つた縦断側面図である。

１０はモルタル仕上機の本体フレームで、本体
フレーム１０の下部に前方車輪１２および後方車
輪１４を有し、後方車輪１４は、チエーン１６を
介して走行駆動装置１８により回転駆動されるよ
うになつている。

前方車輪１２と後方車輪１４の間には、モルタ
ル仕上機を進行方向に対して直角方向に横断する
モルタル均しローラ２０が配設され、ものモルタ
ル均しローラ２０はハンドル２２によつてその位
置を上下に移動できるようになつている。またそ
の回転軸２４は、駆動チエーン２６、スプロケツ
ト２８を介してローラ駆動装置３０によつて回転
駆動されるようになつている。

モルタル仕上機の最前部には、中心部のモルタ
ルシユート３２と、その両側に延びたスクリユー
コンベヤ３４とからなるモルタル供給装置が配設
され、スクリユーコンベヤ３４の回転軸３６の端
部に固着されたスプロケツト３８が、駆動チエー
ン４０を介してモルタル均しローラ２０のスプロ
ケツト４２に連結されている。スクリユーコンベ
ヤ３４は、回転軸３６と、回転軸３６上を螺旋状
に周回する連続スクリユー４４と、コンベヤ筐体
４６とからなり、モルタルシユート３２の両側に
おいてその連続スクリユー４４の周回方向が互い
に逆方向となつており、コンベヤ筐体４６の下部
には回転軸３６に沿つて切溝状のモルタルゲート
４８が形成されている。

モルタル供給装置と前方車輪１２の間には、モ
ルタル仕上機の中心から後方に拡がるスクレーパ
５０が配設され、このスクレーパ５０はハンドル
５２によつて上下移動できるようになつている。
５４，５６はそれぞれ中間スクレーパ、仕上スク
レーパである。

次に上記構成の本実施例の作用を説明する。

モルタル仕上機が仕上作業を行わず、単に走行
するときは、ハンドル２２，５２を操作して、モ
ルタル均しローラ２０、スクレーパ５０を、それ
らの下端が前方車輪１２と後方車輪１４の両下端
を結ぶ直線より上方になるように位置させ、走行
駆動装置１８により後方車輪１４を駆動させて走
行する。

一方、仕上作業の際は、ハンドル２２を操作し
てモルタル均しローラ２０をその下端が前方車輪
１２と後方車輪１４の両下端を結ぶ直線より下方
になるように位置させると共に、ハンドル５２を
操作して、スクレーパ５０をモルタル施工面６０
に接するように位置させる。モルタル仕上機はロ
ーラ駆動装置３０でモルタル均しローラ２０を回
転させて走行させるが、この際に、駆動チエーン
４０を介してスクリユーコンベヤ３４が連動して
回転され、モルタルシユート３２から供給された
モルタルは、その両側においてスクリユーコンベ
ヤ３４内を外方向に移送拡散されながら、コンベ
ヤ筐体４６の下部の切溝状モルタルゲート４８か
ら逐次、施工面６０へ投下される。

施工面６０に投下されたモルタルは、前部スク
レーパ５０、モルタル均しローラ２０、中間スク
レーパ５４、および仕上スクレーパ５６により順
次、均され、平滑化される。

なお、上記実施例においては、スクリユーコン
ベヤを、駆動チエーンを介してモルタル均しロー
ラと連動したが、スクリユーコンベヤ専用の駆動
モータを設置し、その回転を電子的にモルタル均
しローラと連動させてもよい。また、モルタルの
受入れ部にモルタルシユートを用いたが、ホース
ジヨイント等、他の供給手段を用いることもでき
る。

［考案の効果］ 以上説明した通り、本考案のモルタル仕上機
は、モルタル供給装置に、モルタル均しローラと
連動し、モルタル均しローラの軸方向に沿つてモ
ルタルを拡散投下するためのモルタル拡散装置を
設けたので、モルタル均しローラの回転速度に対
応してモルタル拡散速度が調整され、これにより
モルタルの供給が均等化され、モルタル施工面を
容易に平滑化することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るモルタル仕上機の一実施
例を示す平面図、第２図は第１図の−線に沿
つた縦断側面図である。 １２…前方車輪、１４…後方車輪、２０…モル
タル均しローラ、３４…スクリユーコンベヤ、３
６…スクリユーコンベヤの回転軸、４０…駆動チ
エーン、６０…施工面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 施工面にモルタルを投下するためのモルタル
   供給装置と、このモルタル供給装置の後方で施
   工面に投下されたモルタルを平滑化するために
   施工面を転動するモルタル均しローラを有する
   モルタル均し装置と、走行装置とを備えたモル
   タル仕上機において、前記モルタル供給装置
   に、前記モルタル均しローラと連動し、前記モ
   ルタル均しローラの軸方向に沿つてモルタルを
   拡散投下するためのモルタル拡散装置を設けた
   ことを特徴とするモルタル仕上機。 (2) 前記モルタル拡散装置が、前記モルタル均し
   ローラの軸方向に沿つて配置されたスクリユー
   コンベヤである請求項第(1)項に記載のモルタル
   仕上機。 (3) 前記スクリユーコンベヤの回転軸が、ベルト
   またはチエーン等の駆動力伝達手段を介してモ
   ルタル均しローラと連動されている請求項第(2)
   項に記載のモルタル仕上機。