JPH0345869B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、再封入可能な包囲組立体およびその
用途に関し、更に詳しくは、長い基材、特に遠距
離通信用ケーブルの接続部を包囲する組立体およ
び再封入方法に関する。

遠距離通信用ケーブルの接続部を包囲するため
に回復性物品を用いることが知られている。その
様な物品は、たとえば少なくとも一部分が熱回復
性であつて適当な閉鎖手段により閉鎖されるラツ
プアラウンドスリーブから成つている。

熱回復性物品は、熱処理に付した場合実質的に
寸法的形態を変化させうる物品である。通常、こ
れらの物品は、加熱により変形前の元の形状に向
つて回復するが、本明細書で「熱回復性」といつ
た場合、事前に変形されていなくて加熱により新
しい形態をとるのも包含する。

この様な物品は、最も一般的な形状において、
たとえば米国特許2027962号、第3086242号および
第3957962号に記載されている様に、弾性または
塑性記憶の性質を示すポリマー材料から作られた
熱収縮性スリーブを有して成る。たとえば米国特
許第2027962号から明らかな様に、押出成形され
たチユーブを熱い間に寸法的に熱不安定な状態に
膨張させる連続方法では寸法的に熱安定な元の形
状は一時的な形状であつてよい。しかし、他の場
合では予備成形された寸法的に熱安定な物品は、
別の工程で寸法的に熱不安定な形状に変形され
る。

熱回復性物品を製造する場合、所望の寸法回復
性を増大する架橋は物品製造のいずれの段階で行
つてもよい。熱回復性物品を製造する一つの方法
は、ポリマー材料を所望の熱安定形状に成形し、
続いてポリマー材料を架橋し、物品をポリマーの
種類により結晶融点または無定形の場合は軟化点
以上の温度に加熱し、物品を変形し、変形状態に
ある間に冷却して物品の変形状態を保持すること
から成る。使用時には、物品の変形状態は熱不安
定であるので、加熱により物品は元の熱安定形状
に戻ろうとする。

たとえば英国特許第1440524号に記載されてい
る様に、他の回復性物品では、外側チユーブ状部
材の様な弾性部材が内側チユーブ状部材の様な第
２部材により延伸状態で保持されており、第２部
材は適当な処理により脆弱化され、弾性部材の回
復が可能になる。

ラツプアラウンド包囲体は英国特許第1155470
号に開示されている。この様な包囲体では、ラツ
プアラウンドスリーブは、長いシートまたはスプ
リツトチユーブとして成形され、次いでケーブル
周囲に巻きつけられる。スリーブは２本の直立レ
ールを有し、レールは、たとえばステンレススチ
ールで作られた閉鎖用溝により衝接して一体に固
定することができる。閉鎖用溝の一具体例を第９
図に示す。第９図は、英国特許第1155470号に記
載の閉鎖用溝の部分断面斜視図である。図示した
態様では、溝２０に可撓性をもたせるために溝の
上面及び側面にわたりスリツト２１が設けられ、
長手方法の接続は部分２２により為される。スリ
ツトを省略することも可能である。レールの一方
は、通常スリーブの長手方向の一縁上に位置し、
他方のレールはスリーブの他縁から離れて位置し
ており、該他のレールとそれに近いスリーブ縁と
の間のスリーブ部分は、衝接レールの下に延びる
長手方向のフラツプを形成する。従つて、フラツ
プは、レール衝接部の下で外部に対する封止を提
供するのに役立つ。レールについて言及したが、
その断面は特定の形状に限定されるものではな
く、当該技術分野で使用される形状の溝またはク
リツプで固定できるものであればよい。

いくつかの場合、一体のフラツプを有さないス
リーブを製造するのが有利なことがあり、その場
合、ラツプアラウンド包囲体装置ではフラツプは
独立した封止部材として供給される。

ラツプアラウンドスリーブを用いる包囲体につ
いて克服すべき問題は、再封入再包囲後のレール
に沿つた濡れまたは汚染の問題である。最初のス
リーブの回復中に、シート内の引張応力の故にレ
ール間にテント状空隔が生ずる。スリーブを再封
入する為に、レールと溝とを切り取り、スリーブ
の中央部を除去する。次いで新しいスリーブを、
古いスリーブの残つた２つの基部上へ回復させ
る。良好な密封を得る為に、基部は新しいスリー
ブに対し閉鎖された円周を提供しなければならな
い。この円周は、しかしながら、古いレールの間
の残部により破壊される。溝の装着が困難になる
ので、この空〓をシーラントにより予め充填しな
いのが好ましいことが見い出された。

本発明は、閉鎖されたスリーブ内から空隔へシ
ーラントを移行させることにより上述の問題を解
決しようとするものである。

すなわち、本発明は、ラツプアラウンドスリー
ブとして用いられる回復性ポリマー物品であつ
て、その一方の縁に隣接して直立した第１レール
および他の縁から離れて直立した第２レールを有
していて、第２レールおよび他の縁の間にある材
料部分は、スリーブの使用時にレールの下に入る
ことができるフラツプとなつており、第１レール
の基部のスリーブまたはフラツプが、スリーブの
回復時にスリーブ面上のシーラントを第１レー
ル、第２レールおよびフラツプにより形成される
空〓に移動させる手段を有することを特徴とする
物品を提供する。上述の手段は、連続密封が第１
レールの基部のスリーブとフラツプとの間に形成
されるのを単に防止するだけである。

好ましくは、シートにはレールとは反対の側に
シーラントを予備被覆しておくが、シーラントを
現場で塗布することもできる。シーラントはフラ
ツプの表面に供給することも可能であるが、レー
ルへの溝の装着を困難にしない様に注意しなけれ
ばならない。本明細書でシーラントと言つた場
合、接着剤、特にホツトメルト型接着剤、および
マスチツクを包含し、ホツトメルト型接着剤が好
ましい。

本発明は、上述の回復性物品および第１ならび
に第２レールを一体に保持しうる閉鎖手段を有し
て成る包囲組立体ならびにこれらを使用して基材
を包囲する方法をも提供する。

さらに本発明は、上述の回復性物品から形成さ
れた閉鎖ラツプアラウンドスリーブの再封入再包
囲方法であつて、 (a) スリーブからレールを除去し、 (b) フラツプを横断して移行したシーラントをそ
れぞれのレール基部間に有するスリーブの完全
な端部を残しながら、スリーブの中央部分を除
去し、 (c) 該端部間の領域を第２回復性スリーブ内に、
第２スリーブの端部が少なくともレールの基部
間のシーラントに重なる様にして包囲し、 (d) 第２スリーブを回復させる ことを含んで成る方法を提供する。

第２復性スリーブは、本発明の物品であつて
も、またはなくてもよい。

シーラントの移行を可能にする手段は、好まし
くは、第２レールに向つてフラツプを横断する、
あるいは第１レールの基部のスリーブ内にある任
意の形状のくぼみまたは隆起である。くぼみまた
は隆起は、好ましくは、第２レールに向つて効果
的に開口しているが、フラツプの遠い方の端部に
向つて閉じられている小さいクレータであるかま
たはその様なクレータを規定する。これによりシ
ーラントは空隔に向つて流れるが、逆方向への流
れは妨害される。くぼみまたは隆起は、好ましく
は第２レールに対して直角に設けられ、フラツプ
の２分の１ないし４分の３を横断する。一方、孔
を穴あけ器や他の手段でフラツプに設けてもよ
く、これはフラツプの端部をテーパ状にするのと
同じ作業工程で有利に行なわれる。一般に、１個
のこの様な孔または一連のくぼみもしくは溝が、
スリーブの各端部に近接して、ケーブルまたは他
の基材の直径へ細くなつている大きい中心部から
小さい端部分へのスリーブ直径の意図された変化
部に供給される。くぼみまたは隆起は、平らでな
い表面を有して成形されたフラツプまたは第１レ
ール基部のスリーブから生じていてもよく、平ら
でない表面は、フラツプとそれに重なるスリーブ
部分との間の完全な密封を一時的に妨げる。隆起
は、フラツプを横断する高融点接着剤の１または
それ以上の帯により作ることができる。くぼみお
よび隆起は、フラツプを不整な形状に作ることに
より同時に設けることができる。いずれの場合で
も、スリーブの熱回復により、不整形状が加熱に
よりこわされる前の期間にシーラントはレールの
下から空隔に流れ込む。くぼみまたは隆起は、フ
ラツプまたはレールのいずれに設けられるかを問
わず、フラツプ内の孔よりも好ましい。これは、
くぼみや隆起が破壊されることにより、最終的に
回復されたスリーブが、スリーブの強度または密
封を損うことがある余計な外形を有していない本
質的に整つたものとなるからである。

スリーブには、シーラントが一般に被覆供給さ
れるが、基本的に現場で行われる。最も適当なシ
ーラントは当業者なら容易に選択しうるが、従来
から回復性スリーブの被覆に用いられているシー
ラントで十分であり、フラツプとレールの間の空
隔への流入移行を達成するために付加的な性質は
必要でないことがわかつた。もちろん、粘度は回
復温度でシーラントが適当に流動しうる様に選択
されなければならず、120℃および１〜10sec^-1の
剪断速度において、0.5×10³〜80×10³ポイズ、
特に７×10³ポイズの粘度が好ましい。

くぼみ、隆起または孔をフラツプに設けること
は、顕著な利点を有することが見い出された。第
１に、既述した様に、これらによりレールとフラ
ツプとの間の空隔の相当な長さを非常に効率よく
充填でき、このことは接続部ケースの再封入にと
つて有用である。第２に、特に孔は、スリーブ外
側からシーラントへの熱伝達を促進することがで
きる。これは、孔中のシーラントが回復を起こす
為に加えられた熱に直接的に出合い、このシーラ
ントが溶融、流動してスリーブ内のシーラントに
熱を伝達するからである。第３の利点は、シーラ
ントをレール間に現われるようにし、適切な溶融
を生じさせるのに十分な熱が加えられたか否かを
目視により判断できることである。この第３の様
な場合、溶融シーラントが選択的に吹き出す様に
レールを変形しなければならない。

利点の第１について、シーラントにより空隔を
充填する方法の説明およびどの様に充填を利用す
るかについての説明を行つて、更に詳しく述べ
る。

フラツプに重なつたスリーブ部分の下面のシー
ラントは、スリーブの熱回復時に溶融し、レール
とフラツプとの間の空隔に自動的に送られる。こ
の送り込みは自動的に生じるが、スリーブの回復
時に生じる送り込み効果の他に送り込み手段を供
給することを排除するものでは空隔に移行するシ
ーラントの量（従つて充填される空隔の長さ）
は、くぼみ、隆起または孔の寸法、形状、数およ
び位置、シーラントの種類、加熱量、収縮技術、
ならびにスリーブが包囲するケーブルの寸法に対
するスリーブの回復割合などに依存する。当業者
なら、必要な充填長さを得るための条件の組み合
せを決定するために、これらパラメータをそれぞ
れ独立に変化させて実験を行うことができる。

回復時にスリーブ中の引張応力が大きくなるに
従い、フラツプに重なつたスリーブはフラツプに
押しつけられる。いかなる理論にも拘束されない
が、圧力はフラツプの遠隔端部で発生し、基部の
端部へ広がる。従つて、重なつたスリーブはロー
リング作用をフラツプ上に及ぼし、またはこの逆
となる。この作用により、シーラントはフラツプ
を横断し、第１レール、第２レールおよびフラツ
プの間の空隔に移行される。また回復が進むにつ
れてレールはその基部において引き離され、空隔
が大きくなる。これにより、シーラントを空隔内
に引き込む吸引力が発生する。従来技術において
はシーラントの通路は第１レールの基部がフラツ
プに衝接していることによりふさがれていたの
で、この様なシーラントの流れは、存在したとし
ても全く不満足なものであつた。本発明者らが行
なつたことは、スリーブに沿つた特定の場所にお
いてこの衝接を防止したことである。スリーブに
沿つて全体で衝接を防止することができるが、こ
れは不必要なことである。衝接の防止は二つの方
法により行うことができる。第１の方法は、くぼ
み、隆起または孔などによりフラツプ表面を不整
にし、第１レールの基部がフラツプ表面に正確に
重なり合わないようにすることである。第２の方
法は、第１レールの基部におけるスリーブを不整
にすることである。これら二つの方法は、もちろ
ん組み合せて同一スリーブに適用することができ
る。

一般に、スリーブには２組のくぼみ、隆起また
は孔が、それぞれスリーブの径が大きい中央部分
（これが、たとえばケーブル接続部を覆う）から
小さい径のケーブル出口にかけて変化する部分に
設けられる。これら各変位部においてスリーブは
２つの方向へ変形され、この曲げは、シーラント
がフラツプを横切つて移行するのを助ける。孔が
用いられてこの様な部分に配置されるならば、他
の孔を供給してもより大きい効果は得られない。
付加物な孔は脆弱な部分を作り出すので、好まし
くは２個の孔のみを用いる。

回復後にフラツプ中の孔やくぼみまたは隆起が
残つていても、不都合な漏れ径路となることはな
く、一般に予防策を講じる必要はない。孔が用い
られている場合で例外的な状況では、漏れ径路を
非常に長くしうるパツチとして働く、たとえばラ
イナーのアルミニウム箔シート上に孔を確実に配
置する。また、孔をさらにスリーブ末端に近づけ
て配置することができる。これにより、ケーブル
の密封がスリーブ末端から少し離れたところで生
じるので、長い漏れ径路が確保される。

くぼみ、隆起または孔の寸法および位置に関す
るパラメータの多くについて、充填されるシーラ
ントの長さが、関係したパラメータのある値で最
大となることが見い出された。しかし、ある程度
小さい径のケーブル用のスリーブでは、充填の長
さは、増え続け、あるいはくぼみ、隆起または孔
の寸法に実質的に依存しない様に見える。また、
充填の長さは、中央接続部分の直径には依存しな
い様に見える。

充填の最適長さがくぼみ、隆起または孔が接続
寸法の変化部分にある時に得られ、従つて充填領
域自体が変化部分に生じるという事実は、充填の
目的が接続部の再封入を助長するということにあ
る場合には有利である。接続ケースの再封入は、
レールを切り取り接続部の中央部分を切り開き、
接続部の内容に到達した後、古い接続ケースの残
物上から新しいスリーブを回復させることにより
行われる。従つて出口におけるケーブルの密封は
損傷されないまま残る。新しいスリーブがその末
端で古い接続ケースの周囲を適切に密封されなけ
ればならないならば、古いケースは、新しいスリ
ーブに対して滑らかで閉じた周縁を供給しなけれ
ばならない。古いレールの基部間のすき間は汚れ
で充満される様になり、あるいは新しいスリーブ
の下で漏れ径路となる。この理由から、古いレー
ル間の空隔は、最初の装着時にシーラントにより
充填されるのが望ましい。ケーブル出口領域の周
囲で約25〜30mmの充填長さで一般に十分である。

本発明は、再封入が必要となるであろうあらゆ
る形式の接続ケースに適用することができるが、
再封入を可能にする他の構成、たとえば英国特許
出願第8102391号に記載のシステムと共に用いる
と特に有利である。この先の出願の内容は、回復
可能な外側スリーブ、湿気遮断箔層、該層をスリ
ーブの内表面に結合する手段および連続保護ライ
ナーからなる、基材を被覆する為の再封入可能な
包囲組立体である。この組立体の軸方向に垂直な
断面の一部分を第１０図に模式的に示している。

組立体３０は、外側スリーブ３２、第１湿気遮
断箔層（例えばアルミ箔）３４、結合手段（例え
ばホツトメルト接着剤やシーラント）３６および
ライナー（例えば板紙）３８を有して成る。この
組立体では、組み立てられた時に第１湿気遮断箔
層３４は、ライナー３８上に重なるが、再封入の
時には、ライナーを実質的に害することなく除去
できるようになつている。そのように第１湿気遮
断箔層３４を除去できるように、例えば第２湿気
遮断層４０が第１湿気遮断層３４とライナー３８
との間に供給されているのが好ましい。これらの
湿気遮断層は、例えば感圧接着剤４２により固着
されている。

本発明は、上述の英国特許第8102391号に記載
された再封入可能な包囲組立体であつて、前述の
回復性物品を外側スリーブ３２として有している
ものも提供する。

次に添付図面を参照して、本発明を具体的に説
明する。

第１図は、第１および第２レールが衝接関係に
保持されているところを示すスリーブの断面図、 第２ａ図は、シーラントが流れる様にフラツプ
にくぼみが設けられた第１図の変形のスリーブの
断面図、 第２ｂ図は、第１レールの基部のスリーブにく
ぼみが設けられた第１図の変形のスリーブの断面
図、 第３ａ〜ｃ図は、フラツプにくぼみを有する回
復性スリーブの種々の図、 第４図は、第３ａ〜ｃ図に示したスリーブの重
要な寸法を示す図、 第５図は、フラツプに孔を有する回復性スリー
ブの斜視図、 第６図は、第５図に示したスリーブの重要な寸
法を示す図、 第７ａ〜ｃ図は、種々の形状の孔を示す図、 および 第８図は、レールおよび溝を除去した後の包囲
組立体の部分斜視図である。

第１図において、ラツプアラウンドスリーブ４
は、溝２により閉鎖状態に固定されている。溝２
はレール１を衝接関係に保持している。スリーブ
４の下面にはシーラントが塗布されている。シー
ラントの厚さは、好ましくは0.2〜1.2mm、より好
ましくは0.6〜1.2mmであり、約１mmが特に好まし
い。描かれている右側のレール１は、フラツプ３
を与えるためにスリーブの縁から離れて配置され
ている。フラツプ３はレール連結部の下に入る。
スリーブ４が回復された時、引張応力がレールを
相互に引つ張り、部分的にはねじり、テント状空
隔５を引き離す。完成した包囲組立体の変位領域
で接着剤により望ましく充填されるのはこの空隔
５である。本発明では、シーラント８は空隔５内
に流動移行される。従来技術では、この様な流動
は、左側のレール１の基部がフラツプ３に衝接し
て密封が形成されていたので妨害または阻害され
ていた。これを克服する２つの主要な方法が示さ
れている。すなわち、第２ａ図では、くぼみ７が
フラツプ３に作られ、シーラントは矢印の方向に
流れる。第２ｂ図では、溝が左側レールの基部の
スリーブに作られている。

回復性スリーブ４のシートは、基材に巻き付け
られる前は、第３〜７図に示す様な外観を有して
いる。フラツプ３は、テーパ付けされた末端６を
有しているが、その機能は、回復された包囲組立
体の末端での直径の変化を容易にすることであ
る。接着剤の移行を可能にするくぼみ７または孔
が示されている。第３〜７図に示した回復性スリ
ーブの下面は、シーラントが塗布された表面であ
る。スリーブ４を基材周囲に巻きつけるために、
長手方向の一端は第５図の矢印に従つて曲げら
れ、二本のレールが合わせられる。次いで閉鎖手
段がレール上に滑入される。

第４図および第６図は、くぼみまたは孔を寸法
および位置について特徴づける５つの寸法Ａ，
Ｂ，Ｃ，ＤおよびＥを示す。適当なサイズＣは、
３〜９mm、好ましくは約7.5mmである。距離Ｂは、
くぼみの場合には１〜２mm、孔の場合には０mmで
あるのが好ましい。距離Ａは、孔の場合には50〜
100mm、特に85mmが好ましい。第３図および第４
図の様に複数のくぼみが設けられている場合、
A′，A″およびＡの値は、それぞれ40〜60mm、
50〜70mmおよび60〜80mm、より好ましくは50、60
および70mmである。各くぼみの幅Ｄは、好ましく
は４〜８mm、より好ましくは６mmであり、深さＥ
は３〜６mm、より好ましくは４〜５mmである。こ
れらパラメータについて好ましい値は、空隔５の
シーラント充填長さ50〜100mmを与え、これは、
一般に好ましい最少値15〜25mmよりはるかに長
い。

図に示したこれらの数値は、ケーブル接続部の
寸法および分岐の数に明らかに依存している。し
かし、与えられた図は、２ケーブル遠距離通信用
分岐（たとえば商標「XAGA200」としてレイケ
ム社から市販）については典型的なものである。

孔が好ましい場合、その形状は限定されること
はなく、第７ａ〜ｃ図にいくつかの形状を示す。
これらの形状は、あらゆる漏れ径路を少なくする
ために孔をスリーブ末端近くに設けなければなら
ない場合に好ましい。しかしながら、これは、通
常の圧力下の通常の接続部では必要はない。

第８図は、再封入の第１段階における包囲組立
体を示す。レールおよび溝は、古いレール１の基
部９を露出して残して、切り取られている。第８
図はスリーブ４により被覆された単独ケーブル１
０を示しているが、包囲体の各端部から２本以上
のケーブルが突き出ていてよい。シーラント８
は、フラツプ３の孔を通じて流れ、レールの基部
９の間から見える様になる。このシーラントの長
さは、スリーブの末端から70mmを越えないのが好
ましい。再封入作業では、次に線１１で示した各
変位部の中央のスリーブを輪状に切断し、線１２
に沿つて長手方向に切り開く。こうして、スリー
ブの中央部分は除去される。この中央部分の除去
に際しては、内側のライナーを無傷で残すのが好
ましいが、これは、英国特許出願第8102391号に
記載のライナーを用いれば確実になる。作業者が
包囲内の必要な修理を行なつた後、古いスリーブ
の残物の周囲に新しいスリーブが、その端部がシ
ーラント８に直接または越えて重なる様に、配置
される。新しいスリーブが回復された時、古いレ
ールの基部９間のシーラントの存在により確保さ
れた滑らかで清浄な表面が存在する結果、古いス
リーブとの間に良好な封止が得られる。古いスリ
ーブとケーブルとの間の元の封止は影響を受けな
いことは注目すべきである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、第１および第２レールが衝接関係に
保持されているところを示すスリーブの断面図、
第２ａ図は、シーラントが流れる様にフラツプに
くぼみが設けられた第１図の変形のスリーブの断
面図、第２ｂ図は、第１レールの基部のスリーブ
にくぼみが設けられた第１図の変形のスリーブの
断面図、第３ａ〜ｃ図は、フラツプにくぼみを有
する回復性スリーブの種々の図、第４図は、第３
ａ〜ｃ図に示したスリーブの重要な寸法を示す
図、第５図は、フラツプに孔を有する回復性スリ
ーブの斜視図、第６図は、第５図に示したスリー
ブの重要な寸法を示す図、第７ａ〜ｃ図は、種々
の形状の孔を示す図、第８図は、レールおよび溝
を除去した後の包囲組立体の部分斜視図、第９図
は、閉鎖用溝の部分断面斜視図、および、第１０
図は、本発明の再封入可能な包囲組立体の模式的
な部分断面図である。 １……レール、２……溝、３……フラツプ、４
……スリーブ、５……空隔、６……末端、７……
くぼみ、８……シーラント、９……レール基部、
１０……ケーブル、２０……溝、２１……スリツ
ト、２２……接続部分、３０……包囲組立体、３
２……外側スリーブ、３４……第１湿気遮断層、
３６……結合手段、３８……ライナー、４０……
第２湿気遮断層、４２……感圧接着剤。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ラツプアラウンドスリーブとして用いられる
   回復性ポリマー物品であつて、その一方の縁に隣
   接して直立した第１レールおよび他の縁から離れ
   て直立した第２レールを有していて、第２レール
   および他の縁の間にある材料部分は、スリーブの
   使用時にレールの下に入ることができるフラツプ
   となつており、第１レールの基部のスリーブまた
   はフラツプがスリーブの回復時にスリーブ面上の
   シーラントを第１レール、第２レールおよびフラ
   ツプにより形成される空〓に移動させる手段を有
   することを特徴とする物品。 ２ シーラントを移動させる手段が、第２レール
   に隣接して設けられたフラツプを横断する１つも
   しくはそれ以上の隆起またはくぼみである第１項
   記載の物品。 ３ 隆起またはくぼみが、それぞれ第２レールの
   反対端部上または隣接して、２つの組として存在
   する第２項記載の物品。 ４ 隆起またはくぼみが、フラツプの基部端部に
   向つてシーラントの径路を開き、フラツプの末梢
   端部に向つてシーラントの径路を閉じる通路を規
   定する第２項または第３項記載の物品。 ５ シーラントを移動させる手段が、フラツプの
   未回復材料の少なくとも１つの変形であり、変形
   は物品の回復により少なくとも実質的に解消され
   る第１〜４項のいずれかに記載の物品。 ６ 変形が、ラツプアラウンドスリーブの径方向
   回復の少なくとも大部分にわたつてその原形を保
   つ第５項記載の物品。 ７ 変形が実質的に長方形の断面を有する第６項
   記載の物品。 ８ 直立レールの反対側表面にシーラントが塗布
   されている第１〜７項のいずれかに記載の物品。 ９ 熱回復性である第１〜８項のいずれかに記載
   の物品。 １０ 直立レールの反対側表面に、物品の回復温
   度より高くない温度で流動するホツトメルト型接
   着剤が塗布されている第９項記載の物品。 １１ 基材の周囲に配置することができるライナ
   ー、ラツプアラウンドスリーブとして用いられる
   回復性ポリマー物品であつて、その一方の縁に隣
   接して直立した第１レールおよび他の縁から離れ
   て直立した第２レールを有していて、第２レール
   および他の縁の間にある材料部分は、スリーブの
   使用時にレールの下に入ることができるフラツプ
   となつており、第１レールの基部のスリーブまた
   はフラツプがスリーブの回復時にスリーブ面上の
   シーラントを第１レール、第２レールおよびフラ
   ツプにより形成される空〓に移動させる手段を有
   することを特徴とする物品および第１および第２
   レールを一体に保持することができる閉鎖手段を
   有してなる、基材を被覆するための再封入可能な
   包囲組立体。 １２ ケーブル接続部ケースである第１１項記載
   の組立体。 １３ ラツプアラウンドスリーブとして用いられ
   る回復性ポリマー物品であつて、その一方の縁に
   隣接して直立した第１レールおよび他の縁から離
   れて直立した第２レールを有していて、第２レー
   ルおよび他の縁の間にある材料部分は、スリーブ
   の使用時にレールの下に入ることができるフラツ
   プとなつており、第１レールの基部のスリーブま
   たはフラツプがスリーブの回復時にスリーブ面上
   のシーラントを第１レール、第２レールおよびフ
   ラツプにより形成される空〓に移動させる手段を
   有することを特徴とする物品、湿気遮断箔層、該
   層をレールの反対側の物品表面に結合する手段お
   よび連続保護ライナーを有して成り、組み立てら
   れた時、該層はライナーに重なるが、ライナーに
   実質的に害を与えることなくライナーから除去し
   うることを特徴とする再封入可能な包囲組立体。 １４ 該層が、第２湿気遮断箔層が供給されてい
   ることによりライナーから除去しうる第１３項記
   載の組立体。 １５ ケーブル接続部ケースである第１３項また
   は第１４項記載の組立体。 １６ ラツプアラウンドスリーブとして用いられ
   る回復性ポリマー物品であつて、その一方の縁に
   隣接して直立した第１レールおよび他の縁から離
   れて直立した第２レールを有していて、第２レー
   ルおよび他の縁の間にある材料部分は、スリーブ
   の使用時にレールの下に入ることができるフラツ
   プとなつており、第１レールの基部のスリーブま
   たはフラツプがスリーブの回復時にスリーブ面上
   のシーラントを第１レール、第２レールおよびフ
   ラツプにより形成される空〓に移動させる手段を
   有することを特徴とする物品を使用して基材を周
   囲して物品を回復させることを含んで成る基材包
   囲方法。 １７ シーラントを移動させる手段が、第２レー
   ルに隣接して設けられたフラツプを横断する１つ
   もしくはそれ以上の隆起またはくぼみである第１
   ６項記載の方法。 １８ 隆起またはくぼみが、それぞれ第２レール
   の反対端部上または隣接して、２つの組として存
   在する第１７項記載の方法。 １９ 隆起またはくぼみが、フラツプの基部端部
   に向つてシーラントの径路を開き、フラツプの末
   梢端部に向つてシーラントの径路を閉じる通路を
   規定する第１７項または第１８項記載の方法。 ２０ シーラントを移動させる手段が、フラツプ
   の未回復材料の少なくとも１つの変形であり、変
   形は物品の回復により少なくとも実質的に解消さ
   れる第１６〜１９項のいずれかに記載の方法。 ２１ 変形が、ラツプアラウンドスリーブの径方
   向回復の少なくとも大部分にわたつてその原形を
   保つ第２０項記載の方法。 ２２ 変形が実質的に長方形の断面を有する第２
   １項記載の方法。 ２３ 直立レールの反対側表面にシーラントが塗
   布されている第１６〜２２項のいずれかに記載の
   方法。 ２４ 熱回復性である第１６〜２３項のいずれか
   に記載の方法。 ２５ 直立レールの反対側表面に、物品の回復温
   度より高くない温度で流動するホツトメルト型接
   着剤が塗布されている第２４項記載の方法。