JPH0345345B2 - - Google Patents

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JPH0345345B2
JPH0345345B2 JP10267982A JP10267982A JPH0345345B2 JP H0345345 B2 JPH0345345 B2 JP H0345345B2 JP 10267982 A JP10267982 A JP 10267982A JP 10267982 A JP10267982 A JP 10267982A JP H0345345 B2 JPH0345345 B2 JP H0345345B2
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impedance
fault
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JP10267982A
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JPS58219463A (ja
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Isamu Suzuki
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Fuji Electric Co Ltd
Fuji Facom Corp
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Fuji Electric Co Ltd
Fuji Facom Corp
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Publication date
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Publication of JPH0345345B2 publication Critical patent/JPH0345345B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/08Locating faults in cables, transmission lines, or networks

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Locating Faults (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は4端子より成る送電線において、故障
発生時に各端子で検出された電圧、電流の計測値
を同期をとつて用いて故障点までのインピーダン
スを演算することにより故障点までの距離を標定
する故障点標定方式に関する。
第1図に示すような電気所A,B,C,Dのあ
る系統において故障が発生した場合、電気所A,
B,CおよびD点から故障点までの距離あるいは
位置を知ることは、それに引き続く不良箇所の修
復作業等のために必要であり、不可欠なものであ
る。そのため、故障点の位置を計測できる装置が
開発されているが、これまでのものは、 (イ) 故障発生とともに発生する進行波の伝幡時間
を計測する。
(ロ) 故障発生とともに人為的に進行波を印加し、
その反射波が受信されるまでの時間を計測す
る。
(ハ) 商用周波電圧、電流を利用し、インピーダン
スを計測する。
等の方式のものである。
しかし、(イ)、(ロ)の方式は特殊な装置が必要であ
り、かつ高抵抗接地系あるいは消弧リアクトル系
では線路上に発生する進行波が種々の要因で歪曲
されるため、適切な計測ができ難いとの実績が報
告されている。一方、(ハ)の方式の場合には、計測
装置が第1図のA端子、B端子、C端子またはD
端子に設置されるので、その点における電圧、電
流をもとに計測することになる。今、故障が簡単
のため、3相短絡がF点において発生したと想定
すると第2図の等価回路が成立する。なお以下の
説明において、電気量はすべてことわらない限り
ベクトル量である。第2図の等価回路において、
EA=EB=EC=EDとすると、回路を流れる電流は
故障分のみで正相電流である。故障点にはアーク
等による故障抵抗RFが存在し、そこに各端子か
ら流入する故障電流Ia、Ib、IcおよびIdが流れるこ
とになる。A端子における電圧、電流の関係を式
で表わせば、 Va=ZafIa+RF(Ia+Ib+Ic+Id) ……(1) となる。これからインピーダンスZAを求めると、 ZA=Va/Ia=Zaf+RF(1+Ib+Ic+Id/Ia)……(2) となり故障点までの正相インピーダンスZafのほ
かにRF(1+Ib+Ic+Id/Ia)の項が入つてきて誤差 を含むことになる。このRF(1+Ib+Ic+Id/Ia)が 純抵抗分であればZafのリアクタンス分のみ分離
することにより故障点までの距離はリアクタンス
が距離に比例するところから計測できることにな
るがRF(1+Ib+Ic+Id/Ia)にはIb、IcおよびIdが含 まれるためB,CおよびD端子側のインピーダン
ス構成がA端子側と異なれば抵抗分としての扱い
はできなくなり、誤差を生ずることになる。実際
の場合に、各端子の背後の電源の大きさおよび位
相は異なるので、Ia、Ib、IcおよいIdの各々の位相
が一致することはまずあり得ず、誤差分の補正は
困難である。この関係は故障点がA端子以外の各
端子と最初の分岐点間に発生し、それを(1)式と同
様の算式により求める場合にも上記に説明したよ
うな誤差項を含むことになり、いずれの端子にお
いても正確なインピーダンス計測は不可能であ
る。
さらに、4端子系の場合には第1図の分岐点
P,Q間にも送電線が存在するため、この箇所に
おける故障時の計測も検討されなければならな
い。
ここで(1)式と同様な関係式をA端子を基準に求
めると、 Va=ZaIa+Zpqf(Ia+Ib)+RF
Ia+Ib+Ic+Id)……(3) となる。(但し、Zpqfは分岐点PからQまでの途
中に故障があるときのそこまでのインピーダン
ス)これより、A端子から故障点までのインピー
ダンスZAを求めると、 ZA=Za+Zpqf(1+Ib/Ia)+RF
(1+Ib+Ic+Id/Ia)……(4) となり、P点から故障点までのインピーダンス
ZpqfにIb/Iaの項が入り、さらに故障点抵抗には (Ib+Ic+Id/Ia)の項が入つてしまい、Za+Zpqfに対 して大きな誤差項を含むことが判る。これはA端
子以外の他の端子から(3)式と同様の関係式から求
めた場合も同様になることは容易に証明すること
ができる。
本発明は以上に鑑み、商用周波電圧、電流を用
いて前述の(2)式における第2項および(4)式におけ
る第2項、第3項のような誤差を生じない計測方
式による故障点標定方式を提供することを目的と
している。
今、第1図のF点に示すような故障時に各端子
において正相分電圧、電流が計測できたとする
と、B,CおよびD端子において、(1)式と同様な
次の(5)〜(7)式が成立する。すなわち、B端子にお
いては、 Vb=ZbIb+(Za−Zaf)(Ib+Ic+Id) +RF(Ia+Ib+Ic+Id) ……(5) C端子においては、 Vc=ZcIc+Zpq(Ic+Id) +(Za−Zaf)(Ib+Ic+Id) +RF(Ia+Ib+Ic+Id) ……(6) D端子においては、 Vd=ZdId+Zpq(Ic+Id) +(Za−Zaf)(Ib+Ic+Id) +RF(Ia+Ib+Ic+Id) ……(7) ここで、(6)式−(7)式を計算すると次式が求ま
る。
(Vc−Vd)+(ZdId−ZcIc)=0 ……(8′) また、(1)式−(5)式を計算すると次式が求まる。
Zaf=(Va−Vb)+(Vc−Vd)+Za(I
b+Ic+Id)+ZbIb+ZdId−ZcIc/Ia+Ib+Ic+Id……
(8″) (8″)式に(8′)を代入することにより、A端
子と分岐点P間に故障が発生したときのA端子か
ら故障点までのインピーダンスは故障点抵抗RF
を含まない形で次の(8)式のように求まる。
Zaf=(Va−Vb)+Za(Ib+Ic+Id)+ZbIb/Ia+Ib+I
c+Id……(8) 従つて、B端子と分岐点P間、C端子と分岐点
Q間およびD端子と分岐点Q間の故障時にそれぞ
れB,CおよびD端子から故障点までのインピー
ダンスを上記と同様の方法によりそれぞれZbf
Zcf、Zdfとして表現すれば、次のような関係式が
求まる。すなわち、 Zbf=(Vb−Va)+Zb(Ia+Ic+Id)+ZaIa/Ia+Ib+I
c+Id……(9) Zcf=(Vc−Vd)+Zc(Ia+Ib+Id)+ZdId/Ia+Ib+I
c+Id……(10) Zdf=(Vd−Vc)+Zd(Ia+Ib+Ic)+ZcIc/Ia+Ib+I
c+Id……(11) ここでZa、Zb、ZcおよびZdは既知である。故に
お互いに他端に正相分電圧、電流が他端に伝送で
きれば(8)、(9)、(10)および(11)式を用いて故障点
までのインピーダンスが計測できることになる。
インピーダンスは線路上で同一であるから距離に
換算することは容易である。しかし、実際には、
さらに次の2点の関係を明確にしなければならな
い。
() 分岐点P,Q間に故障が発生した場合のイ
ンピーダンス算出方法 () (8)〜(11)式の利用条件 まず()についてであるが、第1図のように
故障がP,Q間のF′点に発生した場合に各端子に
おける電圧、電流の関係は、 Va=ZaIa+Zpqf(Ia+Ib)+RF(Ia+Ib+Ic
Id)……(12) Vb=ZbIb+Zpqf(Ia+Ib)+RF(Ia+Ib+Ic
Id)……(13) Vc=ZcIc+(Zpq−Zpqf)(Ic+Id)+RF(Ia
+Ib+Ic+Id)……(14) Vd=ZdId+(Zpq−Zpqf)(Ic+Id)+RF(Ia
+Ib+Ic+Id)……(15) となる。これからインピーダンスZpqfを求めれ
ば、分岐点と故障点間のインピーダンスが求まる
ことになるので、あとは各端子から分岐点までの
インピーダンス(既知)をプラスするか、あるい
はそのままで距離に換算することができる。
ここでインピーダンスZpqfは(12)〜(15)式
を用いて、 (a) (12)式−(14)式 (b) (12)式−(15)式 (c) (13)式−(14)式 (d) (13)式−(15)式 のいずれかの方法を用いても求めることが可能
で、(a)の場合であれば、 Zpqf=(Va−ZaIa)−(Vc−ZcIc)+Zpq(Ic
+Id)/Ia+Ib+Ic+Id……(16) となる。ここでZpqはP,Q間のインピーダンス
で既知である。
次に()についての条件を明確にする。4端
子の送電系統では、第1図に示すように例えばA
端子から他端子まで到達するには最大2つの分岐
点を経由しなければならない構成をもつているの
で、故障が各端子と分岐、あるいは2つの分岐に
より区分される何れの区間に存在しているか判ら
ぬままに(8)〜(11)式および(16)式を適用した
場合には間違つた判断をしてしまうことがあり得
る。つまり、(8)式はA端子より故障点までのイン
ピーダンスを求めるものであるが、運用に当つて
は故障点がA端子と分岐点Pとの間にあるときの
み正しい故障点標定を行なうことができるのであ
る。故障点が上記以外のところにあるのに(8)式を
適用した場合には、例えば、故障点が分岐点Pと
Qの間にあつても、演算されたインピーダンスか
らだけでは故障点が分岐点PとQの間にあるの
か、あるいはB端子と分岐点Pの間にあるのかの
区別を行なうことができず、故障点を特定できな
いことになる。しかし、これまでの説明は故障発
生位置を明確にする関係が必然的に得られるよう
になつてはいない。故に、故障位置を明確にする
判断を踏まえて(8)〜(11)および(16)式を適用
するようにしなければならない。以下にその判断
方法を説明する。この判断は次の条件を満足する
ものであればよい。
|Zpq|>|Zpqf| ……(17) |Za|>|Zaf| |Zb|>|Zbf| |Zc|>|Zcf| |Zd|>|Zdf| ……(18) すなわち、例えばA端子について考えてみる
と、A端子と分岐点Pとの間に故障が存在すると
きには、(8)式によつて演算されたインピーダンス
Zafによつて故障点を標定することができ、その
場合にインピーダンスZafの絶対値はA端子と分
岐点Pとの間のインピーダンスZaの絶対値よりも
小さくなるので、|Za|>|Zaf|という条件が成
立すれば(8)式によつて演算されたインピーダンス
Zafを採用してA端子からの故障点位置を求めれ
ばよい。このとき、(9)、(10)、(11)式によつて演
算されたインピーダンスZbf、Zcf、Zdfが(18)式
の関係を満足しないことは勿論である。
同様にして、B端子と分岐点Pとの間に故障が
存在するときには(18)式の|Zb|>|Zbf|の
条件が成立し、C端子と分岐点Qとの間に故障が
存在するときには(18)式の|Zc|>|Zcf|の
条件が成立し、D端子と分岐点Qとの間に故障が
存在するときには(18)式の|Zd|>|Zdf|の
条件が成立するので、何れの条件が成立したかに
応じて(9)、(10)、(11)式によつて演算されたイン
ピーダンスZbf、Zcf、Zdfの何れかを採用すればよ
い。
(18)式の条件がいずれも成立しない場合に
は、故障点は分岐点PとQとの間にあり、そのと
きには(17)式の条件が成立する。したがつて、
(16)式によつて演算されたインピーダンスZpqf
が(17)式の条件を満す場合には、インピーダン
スZpqfを採用して分岐点からの故障点位置を求め
ればよい。
したがつて、故障点が各端子と分岐、あるいは
2つの分岐により区分される何れの区間に存在し
ているかを確めて(8)〜(11)、(16)式の該当する
算出結果を利用すればよいことがわかる。4端子
には特異な場合として分岐点P,Qが同一点とな
る構成もあるが、本算出式が同様に使用できるこ
とはいうまでもないことである。
これまで他端の電気量を計測する技術は種々発
表されているが、両端の同期性を保ちながら計測
することは伝送上の時間遅れのために不可能に近
いとされ、できたとしても極めて高価にならざる
を得ず、現実性がないとされていたものである。
光フアイバの応用が進む今日、伝送路の問題は
解決される時期にきているが、まだ実用上の確証
は得られていない。本発明はこのような現実を踏
まえ、かつ故障点標定の目的と利用のされ方とを
考え、必らずしも瞬時にデータを伝送し合つて演
算しなければならないものではないとの特徴を利
用することにより、(8)〜(11)、(16)、(19)およ
び(20)式による演算に使われるデータを伝送し
合つて演算式を運用し、故障点標定をしようとす
るものである。
つまり、故障点標定は保護装置ではないので、
故障発生後数分程度遅れて結果を得ても何ら支障
はない。この時間的な許容が本発明を現実のもの
とすることができるものである。
以下、本発明を図に示す実施例に基づいて詳細
に説明する。
第3図は故障発生時の正相分電圧、電流の過度
状態を説明するための波形による説明図である。
第3図a〜hはそれぞれA端子、B端子、C端子
およびD端子の正相分電圧、電流を示している。
第3図に示すようにT1時点で3相短絡が発生
したとすれば、その時の正相分電圧、電流は第3
図a〜hのような変化を生じ、T2時点で故障が
各端のしや断器開により除去されたとすれば、電
圧は元に復し、電流は零となる現象を呈する。
このような現象を各端で計測し、他方の端子で
それぞれを受け、各端で別々に計測したものを相
互の位相関係を明確にする計測値を得る処理の一
実施例を第4図に示し、以下において説明する。
第4図は4端子A,B,CおよびDに設置され
る波形記録、伝送装置の一実施例を示すものであ
る、図において1,2はアナログ・デイジタル変
換器(以下においてはA/D変換器と呼ぶ)、3
は比較器、4はカウンタ、5はサイクリツクメモ
リ、6はアンドゲート回路、7は測定・伝送回
路、8は系統電流を検出する変流器、9は系統電
圧を検出する変圧器を示している。変流器8、変
圧器9により検出される電流、電圧はA/D変換
器1,2によりクロツクに同期して同時サンプリ
ングされアナログ−デイジタル変換される。A/
D変換器1,2は現在でも50000点/秒程度の変
換スピードを有する素子を利用することができる
ので、十分高速に対象電気量の瞬時値を計測でき
るものである。第4図においてはA/D変換器1
以後の処理回路についてのみ記載されているが
A/D変換器2についても同一の処理回路が接続
されているが、同一であるためA/D変換器1の
出力の処理についてのみ説明する。
A/D変換器1の出力信号イはデイジタル値と
なり比較器3とアンドゲート回路6に伝達され
る。サイクリツクメモリ5には前回計測し記憶さ
れているデータを出力信号ロとして比較器3に出
力している。比較器3はA/D変換器1から今回
計測値として送られてくる出力信号イとサイクリ
ツクメモリ5から前回計測値として送られてくる
出力信号ロとを比較して両信号の差が設定値を超
えた場合に出力信号ハを出力する。この設定値
は、通常運転では発生し得ない程の変化の値に設
定される。故障でない場合にもこの設定値を超え
る現象は発生するが、少なくとも故障時には働く
ようにしてあるので、目的とする機能は十分発揮
するわけである。つまり健全時での動作は計測結
果が出るだけで他の現象により検出される故障が
ないため利用しないようにすれば良いだけであ
る。
比較器3が異常変化を検出すると出力信号ハが
カウンタ4に加えられてカウンタ4が駆動する。
カウンタ4はクロツク信号のカウントを開始し、
カウント値が一定値以上になるとカウントアツプ
し、出力信号ニが「0」となる。一方、アンドゲ
ート回路6にはA/D変換器1の出力信号のほか
にカウンタ4からの出力信号ニが加えられる。し
たがつてアンドゲート回路6はカウンタ4がカウ
ントアツプして出力信号ニが「0」になるまで入
力される出力信号イを出力信号ホとしてサイクリ
ツクメモリ5に導びく。これによりサイクリツク
メモリ5は出力信号ニが出力されるまでA/D変
換器1の出力信号イを順次サイクリツクに記憶す
る。そして出力信号ニが出力されるとアンドゲー
ト回路6を閉じて記憶動作を中止させる。このた
め、サイクリツクメモリ5の領域は、比較器3が
異常変化を検出した時のA/D変換器1の出力信
号イの記憶値が新しい計測値データにより置き換
えられることのないだけの広さを必要とする。こ
れは、サンプリング時間とカウンタ4のカウント
時間とにより調整することができる。すなわち、
例えばカウンタ4がカウントアツプする時間が1
秒で、A/D変換器1の変換が50000点/秒であ
るとするとサイクリツクメモリ5の領域は、
50001点以上を必要とする。
カウンタ4の出力信号ニはアンドゲート回路6
のほかに測定・伝送回路7にも加えられる。測
定・伝送回路7は出力信号ニによりサイクリツク
メモリ5の記憶動作が停止したことを通知される
ことになるので出力信号ニを受けたことにより出
力信号ヘを出力してサイクリツクメモリ5に記憶
されている計測値データを最初に記憶しているア
ドレスの次から最後に記憶したアドレスまで順次
スキヤンニングしつつ比較器3で検出したと同様
に前回値と今回値の比較により異常変化が発生し
た時の計測値データを探索する。そして異常値の
計測値データを検出するとそれを内部メモリ(図
示せず)の第1番目のメモリ領域に記憶する。そ
れ以後は、被測定量の周期のπ/2に相当するア
ドレスに記憶されている計測値データをサイクリ
ツクメモリ5から抽出し、前述の内部メモリに順
次格納していく。この動作をサイクリツクメモリ
5の最後の計測値データまで行なう。ここでπ/
2毎のデータを利用しようとするのは、例えば特
公昭48−25676号公報に示されているようにπ/
2毎のデータを測定すれば、相隣る測定量のそれ
ぞれの2乗の和を開平する装置を備えることによ
り交流電気量の最大値が検出できるからである。
そして、この最大値をV、計測値データ値をV1
とした場合、この計測値データの位相Θは、Θ=
Sin-1(V1/V)として求めることができる。但
し、−π/2≦Θ≦π/2の範囲である。
第5図は以上の動作を説明するための4端子
A,B,CおよびDにおける電圧、電流のサンプ
リング波形図であり、第5図a〜hはそれぞれA
端子、B端子、C端子およびD端子における電圧
サンプリング波形、電流サンプリング波形Va
Ia,Vb,Ib,Vc,Ic,Vd,Idを示している。
第5図aに示すようにPAO点で異常が発生する
と各波形Va,Ia,Vb,Ib,Vc,Ic,Vd,Idは第5
図a〜hに示すように急激な変化が第4図に示す
比較器3で検出されて、カウンタ4にて設定され
た時間だけそれ以後の各波形のサンプリング値が
計測値データとしてそれぞれ自己のサイクリツク
メモリ5に記憶される。測定・伝送回路7はサイ
クリツクメモリ5に記憶されている計測値データ
を順次読み出して比較器3と同様な比較を行なう
ため、PA1,PA2,PA3…の計測値データが内部メ
モリの第2番目の領域、第3番目の領域、第4番
目の領域、…に記憶される。サンプリング間隔に
よつては異常点から丁度π/2の位置に記憶値が
無い場合もあるが、サンプリング間隔を極めて短
くできるので(例えば50000点/秒)、利用する値
としては該当時間の前後の数値の平均値でも十分
利用できる。あるいは、次のような方法も考えら
れる。すなわち、1秒間のサンプリング点数(例
えば50000点/秒)と系統周波数(50Hzまたは60
Hz)とが決まつていれば、1サンプリング間隔の
位相Θ0は予め求まり、サイクリツクメモリ5か
ら読み出した2つのサンプリング値の読出し間隔
がA個であるとすると読み出した2つのサンプリ
ング値の位相差Θ1はA×Θ0である。ここで、π
以内の位相差関係を持つ2つのサンプリング値の
波高値をV1,V2、位相をΘ,Θ+Θ1、原正弦波
の波高値をVとすれば、 V1=VSinΘ、V2=VSin(Θ+Θ1) となるので(但し、Θ1=A×Θ0により既知)、こ
の2式よりVを消去すると次式が成り立つ。
V2SinΘ=V1Sin(Θ+Θ1)=V1(SinΘCosΘ1+Cos
ΘSinΘ1)……(19) この(19)式を解くと、次式が成り立つ。
SinΘ/CosΘ=tanΘ=V1SinΘ1/V2−CosΘ1……(20
) (20)式において、V1、V2、Θ1は既知である
ので、サンプリング値の位相Θを求めることがで
き、さらに原正弦波の波高値VもV1/SinΘから
求めることができる。従つて、位相Θのサンプリ
ング値に対して位相π/2だけ離れたサンプリン
グ値はVSin(Θ+π/2)として作り出すことが
可能である。ただし、その際には電圧と電流は同
一時点の計測値データにより位相関係まで再現し
なければならないのは言うまでもないことであ
る。なお、カウンタ4がカウントアツプして出力
信号ニが「0」となることにより比較器3をロツ
クしておくことにより、測定・伝送回路7がサイ
クリツクメモリ5の計測値データを読込んでいる
期間は比較器3はロツクされている。そして測
定・伝送回路7がサイクリツクメモリ5の計測値
データの読込みを終了すると出力信号4が出力さ
れ比較器3のロツクが解除されるとともにカウン
タ4がリセツトされ出力信号ニは「1」となる。
これによりA/D変換器1による変換とサイクリ
ツクメモリ5への記憶が再開される。
測定・伝送回路7は出力信号チを出力すると同
時に、伝送機能を利用して内部メモリに記憶され
ている前述の計測値データを出力信号リとして他
端に順次出力する。第6図は出力信号リの伝送フ
オーマツトの一例を示すもので、内部メモリに記
憶された第1番目の計測値データから順にデータ
1、データ2、…という順に送り出す。このと
き、目的のデータであることを他端(受信側)が
識別できるようにするために、スタート情報
idNOを先頭に付与することは可能である。同様
にデータの終了を通知するidNOを最終データの
後に付けることは容易である。
この情報を受信した側では自端で計測した計測
値データも同様に処理して他端に伝送することが
できる。このようにして得られた他端の計測値デ
ータと自端の計測値データとの関係は同一順番の
各計測値データは同一時点において得られたもの
とする。したがつてこれらの値および関係から電
圧Va,Vb,Vc,Vd、電流Ia,Ib,Ic,Idの相対位
相及び波高値は算出することができるので、これ
らを演算する装置を構築すれば(8)〜(11)および
(16)式で表わされる演算が可能となり、目的の
インピーダンスが計測でき距離測定に利用できる
ことになる。
以上の実施例の説明においては事故発生を示す
特異点を検出し、この特異点を基準としてそれ以
後の所定個数の計測値データを求めるようにした
が、事故復旧を示す特異点を検出し、この特異点
を基準としてそれ以前に記憶された計測憶データ
を同期をとつて利用することも可能である。すな
わち、事故復旧時には第3図の時間T2に示すよ
うに計測値データが変化するので第4図の比較器
3で検出することができる。そして比較器3から
は事故発生時と事故復旧時の両方において信号ハ
が出力されるので、カウンタ4を信号ハをカウン
トする構成として信号ハを2個カウントしたとき
に信号ニを“0”とするような構成とする。この
ような構成によれば事故復旧時にアンドゲート回
路6が閉状態となり、サイクリツクメモリ5は事
故復旧時の計測値データを記憶したところで停止
する。したがつて事故復旧時の計測値データによ
る特異点を基準としてそれ以前に記憶されている
計測値データを同期をとつて用いるようにすれば
よい。なお、事故復旧を示す特異点を基準にする
場合には事故発生を示す特異点を基準にする場合
にくらべて計測値データに含まれる過度分が少な
いので正確な故障点標定を行なうことができる。
さらに、以上の説明においては3相短絡を例に
とつて正相イピーダンスの算出を説明してきた
が、他の故障時には特有の対称分が発生するの
で、故障に合わせて対称分を選択すれば、それら
のインピーダンスはすべて距離に比例する項と例
えば中性点接触抵抗のように既知の項とで表わさ
れるので、距離に比例する項のみ利用することに
より距離の標定が可能となるものである。
なお、4端子の場合に交互に送受信することに
より距離を各端子で演算し知る方式として説明し
てきたが、全然無関係な受信箇所に各端子より送
信し、そこで各端子の計測値データを演算し、知
る方式により距離を求めるようにすることも可能
であるし、どこか1端子のみに他の3端子の情報
を集中的に集めて演算することにより距離を求め
るようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は4端子1回線の送電線のモデル図、第
2図は第1図の系統のF点に3相短絡故障発生時
における対称座標法による正相分回路の表現図、
第3図は該故障発生時の正相分電圧、電流の過渡
状態を説明するための波形による説明図、第4図
は本発明による故障点標定方式を実現するために
4端子に設置される波形記録、伝送装置の一実施
例、第5図は第4図の実施例による装置の動作を
説明するための波形図、第6図は他端に伝送され
る信号の伝送フオーマツトを示している。 1,2……アナログ・デイジタル変換器、3…
…比較器、4……カウンタ、5……サイクリツク
メモリ、6……アンドゲート回路、7……測定・
伝送回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 2つの端子が第1の分岐点に接続され、他の
    2つの端子が第2の分岐点に接続された4端子よ
    りなる送電線において、各端子の交流電圧、交流
    電流をそれぞれサンプリングして得られる各種計
    測値を別々に記憶させ、事故発生時(または事故
    復旧時)には、記憶された各種計測値毎に事故発
    生(または事故復旧)を示す特異点を基準として
    記憶された各種計測値から同期した各計測値を求
    め、この求められた各計測値の相対位相を算出す
    ることによりベクトル値を求め、自端子Aでサン
    プリングされた電圧、電流ベクトル値をVa、Ia
    自端子Aと同じ分岐点に接続された端子Bでサン
    プリングされた電圧、電流ベクトル値をVb、Ib
    自端子Aが接続された分岐点とは別の分岐点に接
    続された端子C,Dでサンプリングされた電圧、
    電流ベクトル値をVc、Ic、Vd、Id、各端子A,
    B,C,Dから各端子が接続された分岐点までの
    既知のインピーダンスをそれぞれZa、Zb、ZC
    Zd、2つの分岐点間のインピーダンスをZpqとし
    た場合、 各端子について、それぞれ自端子Aから故障点
    までのインピーダンスZafを、 Zaf=(Va−Vb)+Za(Ib+Ic+Id)+ZbIb/Ia+Ib+I
    c+Id より求め、 この求めたインピーダンスZafが自端子Aと自
    端子Aが接続された分岐点までの前記インピーダ
    ンスZaより小さい場合には故障点が自端子Aと自
    端子Aが接続された分岐点との区間にあると判定
    し、この求めたインピーダンスZafをもとに自端
    子Aから故障点までの距離を標定し、 各端子について、それぞれ求めたインピーダン
    スZafが何れも自端子Aと自端子Aが接続された
    分岐点までの前記インピーダンスZaよりも大きい
    場合には2つの分岐点間の故障と判定し、自端子
    Aが接続されている分岐点から故障点までのイン
    ピーダンスZpqfを、 Zpqf=(Va−ZaIa)−(VC−ZCIC)+Zpq(Ic+Id)/I
    a+Ib+Ic+Id により求め、この求めたインピーダンスZpqfをも
    とに自端子Aが接続された分岐点から故障点まで
    の距離を標定することを特徴とする故障点標定方
    式。
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JPS61281978A (ja) * 1985-06-06 1986-12-12 Taisuke Inoue 事故電流解析による,2回線送電線の事故点標定器
JPH065256B2 (ja) * 1985-12-24 1994-01-19 中国電力株式会社 事故点標定方式
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JPH07122650B2 (ja) * 1986-07-22 1995-12-25 中国電力株式会社 故障点標定方式
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