JPH0344331Y2 - - Google Patents
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- JPH0344331Y2 JPH0344331Y2 JP1985046721U JP4672185U JPH0344331Y2 JP H0344331 Y2 JPH0344331 Y2 JP H0344331Y2 JP 1985046721 U JP1985046721 U JP 1985046721U JP 4672185 U JP4672185 U JP 4672185U JP H0344331 Y2 JPH0344331 Y2 JP H0344331Y2
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- Japan
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- nut
- rolling
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- thermal conductivity
- lubricating oil
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- Expired
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- Transmission Devices (AREA)
Description
〈産業上の利用分野〉
この考案は圧延機、特に重負荷の圧延機におけ
るロール圧下調整機構の圧下ナツトに関するもの
である。 〈従来技術とその問題点〉 この種の圧延機は第４図に示すように圧下スク
リユー１０、圧下ナツト１１などからなるロール
圧下調整機構がハウジング１２に組込まれ、この
圧下調整機構は圧延ロール１３を昇降させて位置
決めを行なうが、圧延中には圧延荷重を受けるこ
とになる。 このような圧下調整機構の圧下ナツト１１は、
圧延荷重をハウジング１２へと伝達するが、以下
の理由から銅合金製とされていた。 (i) ハウジング１２を保護するため、ハウジング
よりも軟質材を使用し、消耗品として定期交換
する。 (ii) 潤滑性を最優先に材質を決めている。 圧下設定中にも100トン程度の荷重が加わつ
ており、PV値（ｐ：ねじ山の平均面圧、Ｖ：
ねじ山の周速度）が大きく、ねじ面にμPV
（μ：摩擦係数）の摩擦熱が発生するため、潤
滑油を使用している。 潤滑性とは、油膜が切れずに金属同志の接触
になりにくいことをいう。また、金属の組み合
せにより潤滑性が決まる。潤滑性が悪いと、油
膜が切れ金属同志が接触し焼付きに至る。 (iii) 熱伝導性の良い材料を用いる。 熱伝導性の悪い材料では温度が高くなり、潤
滑油の粘度が低くなり、油膜の発生が妨げられ
る。 このような圧下ナツト１１において、当初はハ
ウジング１２を保護する目的であつたものの、実
際にはハウジング１２の隅角部に亀裂C1が発生
した。 そのため、第５図に示すように、下部にフラン
ジ１４が一体的に突設された形状の圧下ナツト１
５を使用したところ、ハウジング１２の亀裂は半
永久的に発生しなくなつた。 しかしながら、このような形状の圧下ナツト１
５の場合、フランジ１４の隅角部が最も弱く、こ
こに亀裂C2が発生し、数年あつた圧下ナツトの
寿命が約半年に低下するという問題が生じた。 この考案はこのような問題点を解消すべく創案
されたもので、その目的は潤滑性、熱伝導性を損
うことなくナツトの強度を高めることができ、亀
裂の発生が防止され寿命の延長が図れる圧下ナツ
トを提供することにある。 〈問題点を解決するための手段〉 この考案に係る圧延機用圧下ナツトは、ナツト
本体を疲労強度が高く溶接性の良い鋼製とし、こ
のナツト本体の内面に青銅、高力黄銅などの潤滑
性および熱伝導性の良い非鉄合金を肉盛し、この
肉盛部にめねじを形成すると共に、本体内に形成
した潤滑油導入孔とねじ底とを連通する複数の供
給孔を設け、それぞれ利点のある２材質を複合さ
せたものである。 〈実施例〉 以下この考案を図示する一実施例に基づいて説
明する。 第１図に示すように、フランジ１４付圧下ナツ
ト１の本体１Ａを鋼製とし、この本体内面に非鉄
合金１Ｂを溶接肉盛し、この肉盛部１Ｂにめねじ
１Ｃを形成してある。 本体１Ａの鋼はSCM，SC，SS，SFなど種々
の鋼を使用できるが疲労強度が高く、溶接性の良
好なSF50などの鍜鋼品が望ましく、非鉄合金と
してはＡ−BCなどの青銅、高力黄銅などが考
えられる。 肉盛深さは、ねじ山の高さの1.5〜２倍あれば
強度の点からも熱伝導の点からも充分であり、フ
ランジ付鋼製筒体１Ａを切削加工した後、銅合金
などを溶接肉盛するが、初層は逆極性プラズマ溶
接とし２層目以降はMIG溶接とする。次に、こ
の肉盛部１Ｂにめねじ１Ｃを切る。 なお、このような圧下ナツト１には肉盛部１Ｂ
に近接して軸方向に沿う潤滑油主導入孔２が穿設
され、この導入孔２からめねじ１Ｃの谷部に向つ
て供給孔３が穿設され、潤滑油の供給が行なわれ
ている。 〈具体例〉 本体１ＡにSF50、肉盛部１Ｂに表１のような
成分のアルミ青銅Ａ−BCを使用した例である。
るロール圧下調整機構の圧下ナツトに関するもの
である。 〈従来技術とその問題点〉 この種の圧延機は第４図に示すように圧下スク
リユー１０、圧下ナツト１１などからなるロール
圧下調整機構がハウジング１２に組込まれ、この
圧下調整機構は圧延ロール１３を昇降させて位置
決めを行なうが、圧延中には圧延荷重を受けるこ
とになる。 このような圧下調整機構の圧下ナツト１１は、
圧延荷重をハウジング１２へと伝達するが、以下
の理由から銅合金製とされていた。 (i) ハウジング１２を保護するため、ハウジング
よりも軟質材を使用し、消耗品として定期交換
する。 (ii) 潤滑性を最優先に材質を決めている。 圧下設定中にも100トン程度の荷重が加わつ
ており、PV値（ｐ：ねじ山の平均面圧、Ｖ：
ねじ山の周速度）が大きく、ねじ面にμPV
（μ：摩擦係数）の摩擦熱が発生するため、潤
滑油を使用している。 潤滑性とは、油膜が切れずに金属同志の接触
になりにくいことをいう。また、金属の組み合
せにより潤滑性が決まる。潤滑性が悪いと、油
膜が切れ金属同志が接触し焼付きに至る。 (iii) 熱伝導性の良い材料を用いる。 熱伝導性の悪い材料では温度が高くなり、潤
滑油の粘度が低くなり、油膜の発生が妨げられ
る。 このような圧下ナツト１１において、当初はハ
ウジング１２を保護する目的であつたものの、実
際にはハウジング１２の隅角部に亀裂C1が発生
した。 そのため、第５図に示すように、下部にフラン
ジ１４が一体的に突設された形状の圧下ナツト１
５を使用したところ、ハウジング１２の亀裂は半
永久的に発生しなくなつた。 しかしながら、このような形状の圧下ナツト１
５の場合、フランジ１４の隅角部が最も弱く、こ
こに亀裂C2が発生し、数年あつた圧下ナツトの
寿命が約半年に低下するという問題が生じた。 この考案はこのような問題点を解消すべく創案
されたもので、その目的は潤滑性、熱伝導性を損
うことなくナツトの強度を高めることができ、亀
裂の発生が防止され寿命の延長が図れる圧下ナツ
トを提供することにある。 〈問題点を解決するための手段〉 この考案に係る圧延機用圧下ナツトは、ナツト
本体を疲労強度が高く溶接性の良い鋼製とし、こ
のナツト本体の内面に青銅、高力黄銅などの潤滑
性および熱伝導性の良い非鉄合金を肉盛し、この
肉盛部にめねじを形成すると共に、本体内に形成
した潤滑油導入孔とねじ底とを連通する複数の供
給孔を設け、それぞれ利点のある２材質を複合さ
せたものである。 〈実施例〉 以下この考案を図示する一実施例に基づいて説
明する。 第１図に示すように、フランジ１４付圧下ナツ
ト１の本体１Ａを鋼製とし、この本体内面に非鉄
合金１Ｂを溶接肉盛し、この肉盛部１Ｂにめねじ
１Ｃを形成してある。 本体１Ａの鋼はSCM，SC，SS，SFなど種々
の鋼を使用できるが疲労強度が高く、溶接性の良
好なSF50などの鍜鋼品が望ましく、非鉄合金と
してはＡ−BCなどの青銅、高力黄銅などが考
えられる。 肉盛深さは、ねじ山の高さの1.5〜２倍あれば
強度の点からも熱伝導の点からも充分であり、フ
ランジ付鋼製筒体１Ａを切削加工した後、銅合金
などを溶接肉盛するが、初層は逆極性プラズマ溶
接とし２層目以降はMIG溶接とする。次に、こ
の肉盛部１Ｂにめねじ１Ｃを切る。 なお、このような圧下ナツト１には肉盛部１Ｂ
に近接して軸方向に沿う潤滑油主導入孔２が穿設
され、この導入孔２からめねじ１Ｃの谷部に向つ
て供給孔３が穿設され、潤滑油の供給が行なわれ
ている。 〈具体例〉 本体１ＡにSF50、肉盛部１Ｂに表１のような
成分のアルミ青銅Ａ−BCを使用した例である。
【表】
疲労限20Kg／mm2のSC42のハウジングの応力は、
表２のようになり、隅角部ａ（第３図参照）の応
力が激減し、亀裂は全く発生しない。
表２のようになり、隅角部ａ（第３図参照）の応
力が激減し、亀裂は全く発生しない。
【表】
さらに、隅角部ｂの応力は11Kg／mm2で全く問題
がなく、ナツトのフランジに亀裂は発生しない。 次に、従来のフランジ付ナツトと本案のフラン
ジ付ナツトの温度を比較すると、材料物性値は表
３のように熱伝導率が大きく異なるにもかかわら
ず上昇温度はほとんど変わらないことがわかつ
た。これは熱伝達の方が支配的要因であると考え
られる。
がなく、ナツトのフランジに亀裂は発生しない。 次に、従来のフランジ付ナツトと本案のフラン
ジ付ナツトの温度を比較すると、材料物性値は表
３のように熱伝導率が大きく異なるにもかかわら
ず上昇温度はほとんど変わらないことがわかつ
た。これは熱伝達の方が支配的要因であると考え
られる。
【表】
さらに、以上のようなことから次のような効果
が得られる。
が得られる。
【表】
〈考案の効果〉
前述のとおりこの考案に係るナツトは本体を鋼
製とし、めねじを青銅などの非鉄合金としたた
め、潤滑性、熱伝導性を損うことなく、ナツトの
強度を高めることができ、亀裂の発生が防止され
寿命の延長を図れる。
製とし、めねじを青銅などの非鉄合金としたた
め、潤滑性、熱伝導性を損うことなく、ナツトの
強度を高めることができ、亀裂の発生が防止され
寿命の延長を図れる。
第１図、第２図はこの考案に係る圧下ナツトを
示す縦断面図、部分拡大断面図、第３図は半分を
従来の形状のナツト、半分を本考案のナツトとし
て示した概略図、第４図は圧延機を示す概略図、
第５図は従来のフランジ付ナツトを示す概略図で
ある。 １……圧下ナツト、１Ａ……本体、１Ｂ……肉
盛部、１Ｃ……めねじ、２……導入孔、３……供
給孔、１０……圧下スクリユー、１１……圧下ナ
ツト、１２……ハウジング、１３……圧延ロー
ル、１４……フランジ、１５……圧下ナツト。
示す縦断面図、部分拡大断面図、第３図は半分を
従来の形状のナツト、半分を本考案のナツトとし
て示した概略図、第４図は圧延機を示す概略図、
第５図は従来のフランジ付ナツトを示す概略図で
ある。 １……圧下ナツト、１Ａ……本体、１Ｂ……肉
盛部、１Ｃ……めねじ、２……導入孔、３……供
給孔、１０……圧下スクリユー、１１……圧下ナ
ツト、１２……ハウジング、１３……圧延ロー
ル、１４……フランジ、１５……圧下ナツト。
Claims (1)
- ナツト本体を鋼製とし、このナツト本体の内面
に、潤滑性および熱伝導性の良い非鉄合金を肉盛
し、この肉盛部にめねじを形成すると共に本体内
に形成した潤滑油導入孔とねじ底とを連通する複
数の供給孔を設けたことを特徴とする圧延機用圧
下ナツト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1985046721U JPH0344331Y2 (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1985046721U JPH0344331Y2 (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61162309U JPS61162309U (ja) | 1986-10-08 |
| JPH0344331Y2 true JPH0344331Y2 (ja) | 1991-09-18 |
Family
ID=30561387
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1985046721U Expired JPH0344331Y2 (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0344331Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0736180Y2 (ja) * | 1990-02-05 | 1995-08-16 | 三菱重工業株式会社 | 締付ナット |
| KR100737102B1 (ko) | 2006-04-24 | 2007-07-06 | 현대제철 주식회사 | 사상 압연기의 압연 롤러 구조 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59140914A (ja) * | 1983-01-28 | 1984-08-13 | 株式会社 黒木工業所 | ナツト及びその製造方法 |
-
1985
- 1985-03-29 JP JP1985046721U patent/JPH0344331Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59140914A (ja) * | 1983-01-28 | 1984-08-13 | 株式会社 黒木工業所 | ナツト及びその製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61162309U (ja) | 1986-10-08 |
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