JPH0343601Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この考案は、携帯用の蛍光ランプを光源とする
提燈形灯具に関する。

《考案の背景》 提燈はもともとろうそく用に作られたものであ
つて、底板と口板の週縁部間を蛇腹状の光透過性
シートで連結包囲し、底板の上面中心にろうそく
を立てて使用するもので、不必要な場合には蛇腹
を縮めることによつて畳むことができる携帯また
は一箇所吊下用の灯火具である。

この種の灯具は現代ではほとんど使われていな
いが、一部では復古調の商品として光源の中身を
電球等に置換えて製造販売することがあり、特に
和風店舗向きや、復古調趣味用品としても販売さ
れている。

《考案が解決しようとする問題点》 ところで、提燈形灯具の光源として蛍光燈を用
いた場合には、これを光透過性覆いを通して見る
と電球やろうそくの光と異なり、点光源とはなら
ず、全体がソフトに光つて見え、柔らかな感触を
与える上で好適である。

しかしながら、その反面、折畳んだ場合には蛍
光燈が突出し、収納に不便となる。

つまり、この種の提燈形灯具を定位置に吊り下
げたままの使用形態の場合には問題は無いが、通
常は店舗であつても店を閉じるときには灯具を店
内に取込むし、携帯用に用いた場合には尚更使用
後の収納場所が問題となる。

この考案は、以上の背景に基づきなされたもの
であり、その目的とするところは、光源として蛍
光燈を用いた場合における利点である光りのソフ
トな感じを生かしつつ、蛇腹状に折畳んだ際に蛍
光燈も折畳めるようにすることによつて、在来の
提燈の利点であつた収納の便利性を確保できるよ
うにした提燈形灯具を提供するものである。

《問題点を解決するための手段》 前記目的を達成するため、この考案は、電池を
収納した底板と、該底板の上面中央を横切つて固
定配置された一対のガイドと、各ガイド間に挟ま
れた状態でスライドおよび起倒式に支持され、か
つ前記電池を電源として点灯可能な蛍光燈と、前
記底板と口板の周縁部間を伸縮可能に連結包囲す
る蛇腹状の光透過性覆いと、前記口板上に折畳み
式に設けられた吊下用の把手を具備した。

《作用》 蛍光燈は一対のガイド間をスライドして起立お
よび水平に位置させることが可能であり、底板の
直径を幅一杯使つて寝かせた状態に折畳むことが
できる。

《実施例》 以下、この考案の一実施例を第１図ないし第３
図ａ，ｂを用いて詳細に説明する。

図面において、１は底板、２は口板であつて、
両者の外周部は多数の竹ひごからなるリングに和
紙などの半透明シートを張合わせた蛇腹状の覆い
３によつて伸縮可能に被覆連結されている。

前記口板２は中央部が大きく開口し、この開口
部２ａを跨いだ形で針金などからなる把手４が折
り畳み可能に取り付けられている。

前記底板１は乾電池ケースおよび後述する蛍光
燈の点灯回路の収納ケースを兼用するものであ
り、その内部に複数の乾電池５を収納し、底板１
の底面に設けられたカバー６を開けて各乾電池５
を交換できるようになつている。

また、前記底板１の上面にはこれの中心を横切
る一対の固定ガイド７が平行に設けられ、この各
ガイド７間には携帯用の蛍光燈８を嵌合接続した
ソケツト９がスライドおよび倒立可能に支持され
ている。

このソケツト９は前記点灯回路に接続コード１
０を介して接続されたもので、前記各乾電池５を
電源として点灯回路中に設けた電源スイツチを
ONすることによつて蛍光燈８が点灯するように
なつている。

そして、第３図ａ，ｂに示すように、前記ソケ
ツト９の両側部にはピン９ａが突出しており、各
ピン９ａを前記各ガイド７の長手方向に沿つて中
央から一端部側に向けて形成されたガイド溝７ａ
に摺動可能に係合している。そして、各ガイド溝
７ａの端部側は上方に曲つており、ソケツト９立
てた状態でガイド溝７ａに沿つて摺動させ、前記
端部側に至るとその曲りに応じてソケツト９は寝
た状態に姿勢変化し、収納状態となる。

以上によつて、この提燈形灯具を使用する場合
には、第１図および第３図ａに示すように蛍光燈
８を立てた状態に保持し、覆い３を引き上げれ
ば、提燈形灯具として使用できる。

また、使用状態から灯具を収納する場合には、
覆い３を蛇腹状に収縮し、次いでガイド溝７ａを
ガイドとしてソケツト９をスライドさせることに
よつて、ソケツト９は端部側に移動して水平状態
になり、第２図および第３図ｂに示すようにコン
パクトな形で収納できることになるのである。

《効果》 以上実施例によつて詳細に説明したように、こ
の考案に係る提燈形灯具にあつては、その内部に
収納された蛍光燈が一対のガイド間をスライドし
て起立および水平に位置させることが可能であ
り、底板の直径を幅一杯使つて寝かせた状態に折
畳むことができる。

したがつて、この考案では、光源として蛍光燈
を用いた場合における利点である光りのソフトな
感じを生かしつつ、蛇腹状に折畳んだ際に蛍光燈
も折畳めるので、在来の提燈の利点であつた収納
の便利性も確保できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る提燈形灯具の使用状態
を示す断面図、第２図は同灯具の収納状態を示す
断面図、第３図ａ，ｂは蛍光燈の支持部分を示す
拡大斜視図である。 １……底板、２……口板、３……覆い、４……
把手、５……乾電池、７……固定ガイド、８……
蛍光燈、９……ソケツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電池を収納した底板と、該底板の上面中央を横
   切つて固定配置された一対のガイドと、各ガイド
   間に挟まれた状態でスライドおよび起倒式に支持
   され、かつ前記電池を電源として点灯可能な蛍光
   燈と、前記底板と口板の周縁部間を伸縮可能に連
   結包囲する蛇腹状の光透過性覆いと、前記口板上
   に折畳み式に設けられた吊下用の把手を具備した
   ことを特徴とする提燈形灯具。