JPH034307Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、パチンコ台の釘の調節を容易且つ正
確に行うことができるパチンコ台の釘調節具に関
する。

元来、パチンコ遊技場においては、その営業上
の観点よりして、周知の如く、営業終了後におい
て、釘調節具を以て、釘とパチンコ台の盤面との
なす角度を微調節して、釘と釘との間隙や釘の並
びの調子に変化を与えている。

ところで、従来パチンコ台の釘調節具には、プ
ライヤー型のものとして、１対の把柄部に連接す
る釘挾持片が釘を挾持する１対の平板状内側面を
有するものが存在していたが、該従来釘調節具を
もつて釘軸部を挾持する場合、２方向のみにより
釘軸部を挾持することとなるため、挾持の安定性
を欠き、さらに、調節しようとする釘の頭部を避
け、かつ隣接釘に影響を与えるのを避けるため、
該従来釘調節具の軸心方向を釘の軸心方向に対し
て斜めにしなければならないため、微妙な釘調節
を正確に行うことが容易とはいえなかつた。

また、従来パチンコ台の釘調節具のうちドライ
バー型のものとして、把持部に連接する杆体の自
由端に釘軸部が挿嵌されるような溝部を刻設し、
而して、この溝部に釘軸部を挿嵌させた場合に釘
頭部が障害とならないように、杆体自由端部を鈍
角に屈曲したものが存在していたが、該従来釘調
節具は、溝に釘軸部を挿嵌させて釘調節を行うも
のにすぎないので、その挿嵌態様は不安定であ
り、微妙な釘調節を正確に行うことは容易とはい
えなかつた。

本考案は、如上の従来釘調節具の問題点を解決
することを目的とする。

次に本考案の構成を、実施例を示した図につい
て説明する。

１，１は１対の把柄部、２，２は、該把柄部
１，１に連接するところの、パチンコ台盤面３上
の多数の釘４……４を挾持し得る１対の釘挾持片
であつて、該釘挾持片２，２は、前方部の相対応
する内側面２１，２１を平板状に形成し、該平板
状内側面２１，２１の中央軸心方向に、それぞれ
釘軸部４１の横断面の半径より若干大なる半径の
半円形状横断面を有する溝部５，５を、釘挾持片
２，２先端部に開口する如く刻設し、さらに該溝
部５の基部５１に連通して、該溝部５，５に釘軸
部４１を嵌合・挾持したとき、釘頭部４２が収容
され得る如き凹部６，６を刻設するものとする。
この場合において、釘頭部４２が凹部６，６に収
容され得るためには、溝部５，５の長さｌを釘軸
部４１より短かく形成する必要のあること、云う
までもない。

本考案具においては、上記構成よりして、把柄
部１，１の操作により釘挾持片２，２を閉成し、
パチンコ台盤面３上の釘軸部４１を溝部５，５中
に嵌合・挾持し、釘頭部４２を凹部６，６に収容
して、以て当該釘４を調節するものである。

この際、釘４の軸心方向と釘挾持片２，２及び
把柄部１，１の軸心方向は一致し、さらに、釘４
は、釘挾持片２，２によつていかなる方向への動
きも拘束されることとなる。

本考案釘調節具における釘挾持片２，２の先端
部の外面は、角部の丸みあるいは面とりを可及的
に大きくとることが望ましい。該角部の丸みある
いは面とりの寸法が小さい場合には、釘調節の際
に該先端部の角部がパチンコ台盤面に接触し易い
からである。

本考案釘調節具は、以上のような構成を有する
ものであるから、次の如き効果を有する。

(a) 本考案釘調節具は、釘軸部４１を溝部５，５
に嵌合させて釘４を挾持し、その釘４のいかな
る方向への動きも拘束しつつ当該釘４の調節を
行うものである。

従つて、確実に釘４を挾持し、正確に釘調節
を行うということにおいて、従来釘調節具に比
し格段の効果を有する。

(b) 挾持した釘４は、いかなる方向への動きも拘
束されるので、釘調節を行う際、当該釘４を曲
げる方向を自由にとることができることとな
り、この点において従来釘調節具に比し、釘調
節操作の自在性が高い。

(c) 釘４の軸心方向と釘挾持片２，２及び把柄部
１，１の軸心方向を一致させつつ当該釘４を挾
持し調節することができるので、微妙な釘調節
を正確に行うことが容易であり、さらに、隣接
釘との相互間隔が小さい場合にも、釘調節の
際、釘挾持片２，２が隣接釘に接触することが
起り難い。

【図面の簡単な説明】

図面は何れも本考案の１実施例を示すものであ
つて、第１図はその側面図、第２図は平面図、第
３図は釘挾持片の内側面の拡大平面図、第４図
は、第３図におけるAA線断面図である。 図面中、１，１は、把柄部、２，２は、釘挾持
片、２１，２１は、釘挾持片の平板状内側面、３
は、パチンコ台盤面、４は、釘、４１は、釘軸
部、４２は、釘頭部、５は、溝部、５１は、溝部
基部、６，６は凹部、ｌは、溝部長さである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対応する１対の把柄部の開閉操作により、パチ
   ンコ台盤面上の釘を前記把柄部に連接する１対の
   釘挾持片により挾持して、当該釘の微調節を行う
   パチンコ台の釘調節具において、対応する１対の
   釘挾持片２，２前方部の相対応する平板状内側面
   ２１，２１の中央軸心方向に、釘軸部４１の横断
   面の半径より若干大なる半径の半円形状横断面を
   有する溝部５，５を、釘挾持片２，２先端部に開
   口する如く刻設すると共に、前記平板状内側面２
   １，２１に、溝部５，５の基部５１に連通する凹
   部６，６を刻設して、溝部５，５による釘軸部４
   １の嵌合・挾持時に、釘頭部４２が該凹部６，６
   に収容され得る如く構成したことを特徴とする、
   パチンコ台の釘調節具。