JPH0342909Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は寝台に関するものである。

（従来の技術およびその問題点） 寝台上に於いて患者等が読書や食事等を行なう
ための器具として従来からオーバーテーブルが用
いられており、このオーバーテーブルとしては、
台車により移動自在な支柱にテーブル板を横設し
た構成や、側柵を利用して寝台上方にテーブル板
を横設状態に支持する構成のもの等が用いられて
いる。ところが前者のものは、比較的高価である
と共に不使用時に於いて広い格納スペースが必要
であり、また後者のものでも、不使用時にはテー
ブル板を適所に格納しておく必要があり、その格
納場所を格納する場所が必要であると共に、うつ
かりと所定の格納場所に格納しておかなかつた場
合には、使用に際してさがす必要が生じる等の不
都合があつた。

本考案はかかる問題点を解決することを目的と
するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案の構成を実施例に対応する第１図〜第５
図に基づいて説明すると、本考案は、案内長枠部
１の外側にパイプ包持部２を構成した一対の端支
持部材３，３′と、該端支持部材３，３′の前記案
内長枠部１上に短手縁を支持する矩形テーブル板
４とからテーブル本体Ａを構成し、前記矩形テー
ブル板４には、一方の長手端縁側に偏倚させ、前
記案内長枠部１に移動自在に嵌合する支持ローラ
ー５を設けると共に、該案内長枠部１の一端ｅに
於いて該支持ローラー５を移動不能とするストツ
パー機構Ｂを設け、また寝台本体６の側部上方に
前記パイプ包持部２を移動自在に支持する支持パ
イプ７を設置し、該支持パイプ７は、寝台本体６
のフツトボード構成側の一部７ｂと分離自在に構
成した部分７ａを昇降自在に構成したものであ
る。

（作用） 以上の構成に於いて、まず、支持パイプ７を両
部分７ａ，７ｂ共に寝台本体６の側部上方に設置
状態とし、そして支持ローラー５を案内長枠部１
の一端ｅに於いてストツパー機構Ｂによつて移動
不能とすると、テーブル板４は両側の短手縁が端
支持部材３，３′の案内長枠部１上に支持される
と共に、該端支持部材３，３′はパイプ包持部２
によつて支持パイプ７上に支持される。こうして
端支持部材３，３′を支持パイプ７に沿つて移動
させることにより、テーブル板４を寝台本体６の
床部８の上方の適所に支持することができ、例え
ば第１図ａに示すように部分７ａ上に支持するこ
とにより、テーブル板４をオーバーテーブルとし
て食事や読書等に際して使用することができ、ま
た第２図ｂ、第３図ａに示すように部分７ｂ上に
支持することにより、テレビ台等として使用する
ことができる。

テーブル板４を前述した第２図ｂに示すように
支持パイプ７の部分７ｂ上に支持している状態に
於いては、部分７ａは部分７ｂから分離して下降
させることができ、こうして寝台本体６の床部８
に対しての患者等の使用者の乗り降りが可能とな
ると共に、上方に支持して部分７ｂと一体に構成
している場合には使用者や寝具類の落下を防止す
ることができ、即ち、支持パイプ７ａは昇降可能
なサイドレールとしても作用する。

次に端支持部材３，３′を支持パイプ７の部分
７ｂの端部まで移動し、そしてストツパー機構Ｂ
を解除して支持ローラー５を第３図ｂに示すよう
に案内長枠部１の他端e′まで移動すると、テーブ
ル板４は支持ローラー５の軸線の回りに回動下降
して垂下状態となる。従つてかかる状態に於いて
適宜のストツパー機構Ｃによつて固定状態とすれ
ば、テーブル板４をフツトボードとして格納状態
とすることができる。

以上の動作並びに逆の動作により、テーブル板
４をテーブルとしての使用状態から不使用状態
に、そして逆の状態に移行することができるので
ある。

（実施例） 本考案の好適な実施例を図に基づいて説明する
と、図示例に於いてテーブル板４の下側には取付
枠９を介して支持ローラー５の取付用パイプ１０
を設置して、この取付用パイプ１０の両端部に支
持ローラー５を取り付けている。そして、この取
付用パイプ１０内にはストツパー棒１１を、ばね
１２の弾発により、その先端を取付用パイプ１０
の端部外方に突出自在に設けると共に、操作つま
み１３によつて後退させる構成とし、かかる構成
と、前記案内長枠部１の一端ｅに設け、前記スト
ツパー棒１１の先端を嵌入自在に構成したストツ
パー孔１４とからストツパー機構Ｂを構成してい
る。符号２５は支持高さ調節用突出部である。次
に支持パイプ７ａは寝台本体６の側部に回動自在
に支持した支持パイプ１５に桟部材１６を介して
連結して、回動軌跡上の昇降自在に構成し、そし
てその端部にはストツパー棒１７をばね１８の弾
発により支持パイプ７ｂ側に突出自在に構成する
と共に操作つまみ１９によつて後退させるストツ
パー機構Ｄを構成し、かかるストツパー機構Ｄに
より、支持パイプ７ａ，７ｂを一体化するもので
ある。そして、端支持部材３，３′のパイプ包持
部２は前記桟部材１６を越えて、支持パイプ７に
沿つて移動自在とするべく、下側の一部２０を切
り欠くと共に、この一部２０は支持パイプ７の外
径よりも小さく構成して、上方への外れを防止し
ている。次に支持パイプ７ｂの端側には、縦パイ
プ部２１を設けると共に、他の側の支持パイプ７
ｂと連結した連結パイプ２２を設け、そして寝台
本体６に回動操作自在なストツパー２３を設け
て、前記テーブル板４を床部８の端縁との間に挾
持し、こうしてテーブル板４を固定状態とするも
のである。即ち、図示例に於いては、床部８の端
縁とストツパー２３によりストツパー機構Ｃを構
成するものである。尚、図示例に於いて符号２４
は前記縦パイプ部２１に設けたバンパーであり、
また符号２６はパイプ包持部２を支持パイプ７に
沿つて適度の摩擦力を以つて摺動可能とするため
の樹脂部材である。

（考案の効果） 本考案は以上の通り、テーブル板を、テーブル
として使用しない場合にはフツトボードとして機
能させて寝台本体に格納するので、他の格納場所
を必要とせず、またテーブルとして使用する場合
にも即座に寝台本体上の所望位置に支持すること
ができ、寝台用テーブルの機能を安価に実現し得
るという効果がある。そして本考案はテーブル板
を寝台本体のフツトボード構成側まで移動し得る
ことにより、人工透析治療等に際してのテレビ台
として使用したり、医師や看護人等用の筆記台と
して使用する等、多用途に使用し得るという効果
がある。

【図面の簡単な説明】

全図は本考案の実施例に対応するもので、第１
図ａ，ｂ，ｃは概観構成及び動作を示す説明的斜
視図、第２図ａ，ｂは構成部材を示す説明的斜視
図、第２図ｃは使用状態に於ける要部説明的断面
図、第３図ａ，ｂ，ｃは各動作に於ける他の要部
説明的断面図である。 符号１……案内長枠部、２……パイプ包持部、
３，３′……端支持部材、４……テーブル板、５
……支持ローラー、６……寝台本体、７，７ａ，
７ｂ……支持パイプ、８……床部、９……取付
枠、１０……取付用パイプ、１１，１７……スト
ツパー棒、１２，１８……ばね、１３，１９……
操作つまみ、１４……ストツパー孔、１５……支
持パイプ、１６……桟部材、２０……一部、２１
……縦パイプ部、２２……連結パイプ、２４……
バンパー、２５……突出部、２６……樹脂部材、
Ａ……テーブル本体、Ｂ，Ｃ，Ｄ……ストツパー
機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 案内長枠部の外側にパイプ包持部を構成した一
   対の端支持部材と、該端支持部材の前記案内長枠
   部上に短手縁を支持する矩形テーブル板とからテ
   ーブル本体を構成し、前記矩形テーブル板には、
   一方の長手端縁側に偏倚させ、前記案内長枠部に
   移動自在に嵌合する支持ローラーを設けると共
   に、該案内長枠部の一端に於いて該支持ローラー
   を移動不能とするストツパー機構を設け、また寝
   台本体の側部上方に前記パイプ包持部を移動自在
   に支持する支持パイプを設置し、該支持パイプ
   は、寝台本体のフツトボード構成側の一部と分離
   自在に構成した部分を昇降自在に構成したことを
   特徴とする寝台。