JPH0339118B2 - - Google Patents
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- JPH0339118B2 JPH0339118B2 JP57144542A JP14454282A JPH0339118B2 JP H0339118 B2 JPH0339118 B2 JP H0339118B2 JP 57144542 A JP57144542 A JP 57144542A JP 14454282 A JP14454282 A JP 14454282A JP H0339118 B2 JPH0339118 B2 JP H0339118B2
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Landscapes
- Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、大は工場、大型ビルから小は娯楽用
小型機器に至る範囲であり、冷暖房あるいは冷暖
房に準ずる機能を必要とする全分野に利用し得る
ものである。
小型機器に至る範囲であり、冷暖房あるいは冷暖
房に準ずる機能を必要とする全分野に利用し得る
ものである。
従来例の構成とその問題点
冷媒として水を用いたケミカルヒートポンプは
従来より多く研究開発がなされて来た。特に吸収
剤(以下吸収剤とは吸着剤も含んでいるものと解
釈する)の種類は多くのものが開発されており、
硫化ナトリウム(5←→O水塩)、ゼオライトな
どが代表的である。これらはいずれも長所、短所
を有している。まず、硫化ナトリウムは吸収熱を
暖房に用いれば高温が得られるものの、凝縮熱は
低温しか得られない。従つて実用上の成績係数
(COP=利用可能な熱量÷熱源より得た熱量)は
損失を考慮しない場合でも1以下しか得られな
い。さらに硫化ナトリウムは強アルカリ性を示
し、金属ガラス等を腐食するため装置に高価な材
料を用いる必要性があり、また人体に対する毒性
もあつて平易な利用が困難である。ゼオライトの
場合は、水蒸気の吸収力が大であり、冷房に利用
した時に有利に働く。反面、一度水蒸気を吸収し
たゼオライトを再生する場合、吸収力が大なるが
故に高温の熱を必要とし、例えば太陽エネルギー
等で再生する場合は高価な高効率集熱器を利用す
るか、さもなくば非常に低能率の再生を行なうこ
とになる。また、ゼオライトは吸収気体に選択性
がないため、不純物ガスで容易に失活してしま
う。その他、ゼオライトはそれ自体価格が高いこ
とや、多孔質の固体であるため熱伝導性が悪くゼ
オライト槽内部の伝熱を補なうための内部フイン
が不可欠であること等により、やはり安価で簡便
なシステムは困難である。塩化カルシウムについ
ては、従来2水塩と1水塩の間の吸収平衡を利用
したケミカルヒートポンプが報告されている。こ
のシステムの利点は多い。まず塩化カルシウムが
一般に広く用いられている乾燥剤であり、安価で
容易に入手できる。また毒性や腐食性がなく、取
扱が簡便で高価な装置を必要としない。さらに水
蒸気を選択的に吸収し、少量の不純物ガスに対す
る配慮を必要としない。ところが、この従来例で
は塩化カルシウム1モルに対し、水の出入が1モ
ルしかないため、一定の熱量を利用するとき、先
の硫化ナトリウムや、ゼオライトに比べ数倍の重
量の塩化カルシウムを必要とし、装置の小型・軽
量化が不可能であつた。またゼオライトと同じく
1水塩および2水塩の塩化カルシウムも固体であ
り容器との接触熱抵抗や塩化カルシウム槽内部の
伝熱抵抗を含めた全体的な伝熱効率が低い。さら
に塩化カルシウム1水塩は吸収力が高く再生が困
難である等のことからやはり実用化は成功してい
なかつた。
従来より多く研究開発がなされて来た。特に吸収
剤(以下吸収剤とは吸着剤も含んでいるものと解
釈する)の種類は多くのものが開発されており、
硫化ナトリウム(5←→O水塩)、ゼオライトな
どが代表的である。これらはいずれも長所、短所
を有している。まず、硫化ナトリウムは吸収熱を
暖房に用いれば高温が得られるものの、凝縮熱は
低温しか得られない。従つて実用上の成績係数
(COP=利用可能な熱量÷熱源より得た熱量)は
損失を考慮しない場合でも1以下しか得られな
い。さらに硫化ナトリウムは強アルカリ性を示
し、金属ガラス等を腐食するため装置に高価な材
料を用いる必要性があり、また人体に対する毒性
もあつて平易な利用が困難である。ゼオライトの
場合は、水蒸気の吸収力が大であり、冷房に利用
した時に有利に働く。反面、一度水蒸気を吸収し
たゼオライトを再生する場合、吸収力が大なるが
故に高温の熱を必要とし、例えば太陽エネルギー
等で再生する場合は高価な高効率集熱器を利用す
るか、さもなくば非常に低能率の再生を行なうこ
とになる。また、ゼオライトは吸収気体に選択性
がないため、不純物ガスで容易に失活してしま
う。その他、ゼオライトはそれ自体価格が高いこ
とや、多孔質の固体であるため熱伝導性が悪くゼ
オライト槽内部の伝熱を補なうための内部フイン
が不可欠であること等により、やはり安価で簡便
なシステムは困難である。塩化カルシウムについ
ては、従来2水塩と1水塩の間の吸収平衡を利用
したケミカルヒートポンプが報告されている。こ
のシステムの利点は多い。まず塩化カルシウムが
一般に広く用いられている乾燥剤であり、安価で
容易に入手できる。また毒性や腐食性がなく、取
扱が簡便で高価な装置を必要としない。さらに水
蒸気を選択的に吸収し、少量の不純物ガスに対す
る配慮を必要としない。ところが、この従来例で
は塩化カルシウム1モルに対し、水の出入が1モ
ルしかないため、一定の熱量を利用するとき、先
の硫化ナトリウムや、ゼオライトに比べ数倍の重
量の塩化カルシウムを必要とし、装置の小型・軽
量化が不可能であつた。またゼオライトと同じく
1水塩および2水塩の塩化カルシウムも固体であ
り容器との接触熱抵抗や塩化カルシウム槽内部の
伝熱抵抗を含めた全体的な伝熱効率が低い。さら
に塩化カルシウム1水塩は吸収力が高く再生が困
難である等のことからやはり実用化は成功してい
なかつた。
発明の目的
本発明は以上の塩化カルシウムの特性を研究す
ることによつて今までに用いられていなかつた新
しい塩化カルシウムの利用条件を見い出し、これ
によつて、塩化カルシウムの欠点を抑えて長所を
生かし、効率良く安価で簡便なケミカルヒートポ
ンプを提供することを目的とする。
ることによつて今までに用いられていなかつた新
しい塩化カルシウムの利用条件を見い出し、これ
によつて、塩化カルシウムの欠点を抑えて長所を
生かし、効率良く安価で簡便なケミカルヒートポ
ンプを提供することを目的とする。
発明の構成
第1図に従来例、本発明とともに共通なケミカ
ルヒートポンプの基本的な装置を示してある。装
置A,B2つの槽をストツプバルブ1で連結した
ものであり、A槽には水2、B槽には吸収材3が
入つている。A,B両槽には内部に熱交換器4が
折着されていて熱エネルギーを容易に入出力でき
る。また、装置は脱気後気密が保たれ内部には水
蒸気以外の気体は存在しない。吸収,脱着の際に
塩化カルシウムに含まれる水の量の最大値は、最
初A槽に入れた水の量とB槽内の塩化カルシウム
が最初に含んでいた水の量との和で決定される。
ルヒートポンプの基本的な装置を示してある。装
置A,B2つの槽をストツプバルブ1で連結した
ものであり、A槽には水2、B槽には吸収材3が
入つている。A,B両槽には内部に熱交換器4が
折着されていて熱エネルギーを容易に入出力でき
る。また、装置は脱気後気密が保たれ内部には水
蒸気以外の気体は存在しない。吸収,脱着の際に
塩化カルシウムに含まれる水の量の最大値は、最
初A槽に入れた水の量とB槽内の塩化カルシウム
が最初に含んでいた水の量との和で決定される。
装置の作動方法はいわゆるバツチ式であり、蓄
熱行程と放熱行程の2行程で1サイクルを成す。
蓄熱行程とは熱源より熱を得てB槽が加熱され、
B槽内より熱水蒸気が出てA槽で凝縮しA槽より
熱を出力する行程であり、この時A槽は凝縮器、
B槽は再生器として働く。この行程の後ではB槽
内の吸収剤は高エネルギー状態にあり、この時バ
ルブを閉じればエネルギーは保存される。放熱行
程とは再生後の吸収材がA槽に貯えられた水を水
蒸気として吸収し、A槽より蒸発潜熱をうばう行
程である。このときA槽は蒸発器、B槽は吸収器
として働く。放熱行程は冷房用と暖房用の2通り
の使い方がある。冷房用として使う場合はB槽を
室温付近で冷却すると、A槽は室温よりも低い温
度で蒸気を出すので冷房が行える。暖房として使
う場合はA槽を室温付近で加熱するとB槽では室
温よりも高い温度で吸収熱を出すので暖房効果が
得られる。
熱行程と放熱行程の2行程で1サイクルを成す。
蓄熱行程とは熱源より熱を得てB槽が加熱され、
B槽内より熱水蒸気が出てA槽で凝縮しA槽より
熱を出力する行程であり、この時A槽は凝縮器、
B槽は再生器として働く。この行程の後ではB槽
内の吸収剤は高エネルギー状態にあり、この時バ
ルブを閉じればエネルギーは保存される。放熱行
程とは再生後の吸収材がA槽に貯えられた水を水
蒸気として吸収し、A槽より蒸発潜熱をうばう行
程である。このときA槽は蒸発器、B槽は吸収器
として働く。放熱行程は冷房用と暖房用の2通り
の使い方がある。冷房用として使う場合はB槽を
室温付近で冷却すると、A槽は室温よりも低い温
度で蒸気を出すので冷房が行える。暖房として使
う場合はA槽を室温付近で加熱するとB槽では室
温よりも高い温度で吸収熱を出すので暖房効果が
得られる。
以上の行程の特性を説明するのに最も必要な塩
化カルシウム上の水の蒸気圧と温度の関係を示す
グラフ(P−T曲線)が第2図である。曲線は上
から、純粋な水のP−T曲線、塩化カルシウム6
〜4水塩、以下4〜2水塩、2〜1水塩上の水の
P−T曲線である。ここで塩化カルシウム6水塩
は30℃付近に融点を有し、それ以上の温度ではそ
れぞれ4水塩、2水塩の濃厚溶液となつているが
P−T曲線上ではそれぞれ6水塩、4水塩上のP
−T曲線からのずれは無視できる程度であること
が実測された。従つて本発明に関してはP−T曲
線は含水塩が溶液かの状態にもかかわらず、無水
の塩化カルシウム1モルに対する水のモル数
(n)のみで議論してもさしつかえない。第2図
において純水のP−T曲線は本発明のA槽、また
その他の曲線がB槽に対応している。すなわち、
純水のP−T曲線と塩化カルシウム上のP−T曲
線のずれはA−B両槽の理想的な温度差を示して
いる。従つて放熱行程では温度差が大きい程、有
利であり、再生行程では温度差が小さい程有利で
ある。n=2〜1の場合は、温度差が大きいた
め、放熱行程では有利だが再生行程では不利であ
ることが読みとれる。しかも、nが1モルしか変
化しないため塩化カルシウム単位重量当りの冷却
熱量が小さく、実際には冷房能力は弱いものであ
つた。そこでnの変化する範囲を大きくとること
は、冷暖房の熱量を増加することになるが、あま
りnを大きくするとA−B槽間の温度差が減少し
好ましくない。したがつて本発明における適当な
条件は2≦n≦10の範囲内であり、さらに最適な
条件は2≦n≦7の範囲が利用可能な温度範囲か
ら好ましいことがわかつた。また、発生する熱量
は水の出入する量を大きくすることによつて増加
させることが可能であり、このことも考慮する
と、乾燥状態で2水塩、吸収後で7水塩相当の濃
度溶液という使い方が最適であることがわかつ
た。
化カルシウム上の水の蒸気圧と温度の関係を示す
グラフ(P−T曲線)が第2図である。曲線は上
から、純粋な水のP−T曲線、塩化カルシウム6
〜4水塩、以下4〜2水塩、2〜1水塩上の水の
P−T曲線である。ここで塩化カルシウム6水塩
は30℃付近に融点を有し、それ以上の温度ではそ
れぞれ4水塩、2水塩の濃厚溶液となつているが
P−T曲線上ではそれぞれ6水塩、4水塩上のP
−T曲線からのずれは無視できる程度であること
が実測された。従つて本発明に関してはP−T曲
線は含水塩が溶液かの状態にもかかわらず、無水
の塩化カルシウム1モルに対する水のモル数
(n)のみで議論してもさしつかえない。第2図
において純水のP−T曲線は本発明のA槽、また
その他の曲線がB槽に対応している。すなわち、
純水のP−T曲線と塩化カルシウム上のP−T曲
線のずれはA−B両槽の理想的な温度差を示して
いる。従つて放熱行程では温度差が大きい程、有
利であり、再生行程では温度差が小さい程有利で
ある。n=2〜1の場合は、温度差が大きいた
め、放熱行程では有利だが再生行程では不利であ
ることが読みとれる。しかも、nが1モルしか変
化しないため塩化カルシウム単位重量当りの冷却
熱量が小さく、実際には冷房能力は弱いものであ
つた。そこでnの変化する範囲を大きくとること
は、冷暖房の熱量を増加することになるが、あま
りnを大きくするとA−B槽間の温度差が減少し
好ましくない。したがつて本発明における適当な
条件は2≦n≦10の範囲内であり、さらに最適な
条件は2≦n≦7の範囲が利用可能な温度範囲か
ら好ましいことがわかつた。また、発生する熱量
は水の出入する量を大きくすることによつて増加
させることが可能であり、このことも考慮する
と、乾燥状態で2水塩、吸収後で7水塩相当の濃
度溶液という使い方が最適であることがわかつ
た。
実施例の説明
図に示す構成の容器を用いてケミカルヒートポ
ンプを形成した。すなわち、A槽には何も入れず
B槽には無水塩化カルシウム111g(1モル)と
水252g(14モル)を加えて14水塩相当の溶液を
入れた。
ンプを形成した。すなわち、A槽には何も入れず
B槽には無水塩化カルシウム111g(1モル)と
水252g(14モル)を加えて14水塩相当の溶液を
入れた。
再生温度として70℃を選び、B槽を70℃で加熱
するとA槽に水が凝縮しはじめ、A槽が発熱を始
めた。そこで、A槽に凝縮した水の量からB槽の
nの値を求め、その時のA槽の温度から蓄熱行程
時のnの値と凝縮温度の相関関係を得た。
するとA槽に水が凝縮しはじめ、A槽が発熱を始
めた。そこで、A槽に凝縮した水の量からB槽の
nの値を求め、その時のA槽の温度から蓄熱行程
時のnの値と凝縮温度の相関関係を得た。
つぎに放熱行程時においても、nの値によつて
各温度がどのように変るかを求めた。すなわち、
暖房用のサイクルにおいて、蒸発温度を5℃と
し、たときの吸収温度、および冷房用サイクルの
場合には、吸収温度を30℃としたときの蒸発温度
がnの値によつてどのように変るかを求めて、冷
房や暖房用に使用可能なnの値の範囲を求めた。
各温度がどのように変るかを求めた。すなわち、
暖房用のサイクルにおいて、蒸発温度を5℃と
し、たときの吸収温度、および冷房用サイクルの
場合には、吸収温度を30℃としたときの蒸発温度
がnの値によつてどのように変るかを求めて、冷
房や暖房用に使用可能なnの値の範囲を求めた。
実用的には上記の温度のほかに、発生する熱量
が問題になる。そこで上記実施例に用いた装置に
より、従来例および、本発明による実施例での熱
量を求めて比較した。
が問題になる。そこで上記実施例に用いた装置に
より、従来例および、本発明による実施例での熱
量を求めて比較した。
さらに、塩化カルシウム以外の吸収剤、たとえ
ばゼオライト、硫化ナトリウム、シリカゲル、塩
化マグネシウム、硫酸等についても、各温度およ
び熱量を求めて比較検討した。
ばゼオライト、硫化ナトリウム、シリカゲル、塩
化マグネシウム、硫酸等についても、各温度およ
び熱量を求めて比較検討した。
つぎに、これらの実験の結果を示す。
第3図に50℃での再生温度における凝縮温度
(曲線A)、5℃の蒸発温度での吸収温度(曲線
B)、30℃の吸収温度での蒸発温度のそれぞれに
ついて、塩化カルシウムの各濃度による影響を示
す。これより、暖房用途には、凝縮温度(曲線
A)と吸収温度(曲線B)の両方を用いることに
なるので、nの値は2〜10の範囲内が適している
ことになる。さらに、吸収温度を20℃以上のみ、
暖房用に用いられると考えると、その最適範囲
は、せまくなり、n=2〜7の範囲内がよいこと
になる。
(曲線A)、5℃の蒸発温度での吸収温度(曲線
B)、30℃の吸収温度での蒸発温度のそれぞれに
ついて、塩化カルシウムの各濃度による影響を示
す。これより、暖房用途には、凝縮温度(曲線
A)と吸収温度(曲線B)の両方を用いることに
なるので、nの値は2〜10の範囲内が適している
ことになる。さらに、吸収温度を20℃以上のみ、
暖房用に用いられると考えると、その最適範囲
は、せまくなり、n=2〜7の範囲内がよいこと
になる。
一方、従来例としての1水塩と2水塩の間では
吸収温度や蒸発温度はそれぞれ暖房と冷房用の適
しているものの凝縮温度が低く、暖房用熱源には
利用できない欠点があつた。
吸収温度や蒸発温度はそれぞれ暖房と冷房用の適
しているものの凝縮温度が低く、暖房用熱源には
利用できない欠点があつた。
つぎに熱量について示す。水の凝縮熱と蒸発熱
は約560cal/gであり出入する水の量に比例する
ので、できるだけ多くの水の出入があるように設
計すべきであつた。この意味で、従来例での塩化
カルシウム1モルに対して水の1モルの出入は本
発明による水5モル、8モルの場合の1/5,1/8の
熱量にすぎなかつた。
は約560cal/gであり出入する水の量に比例する
ので、できるだけ多くの水の出入があるように設
計すべきであつた。この意味で、従来例での塩化
カルシウム1モルに対して水の1モルの出入は本
発明による水5モル、8モルの場合の1/5,1/8の
熱量にすぎなかつた。
一方、反応熱は正確には水の出入量とは比例し
ないが、それでも水の出入り量が大きくなると反
応熱も大きくなる傾向があつた。つまり、上記ケ
ミカルヒートポンプの熱量の大部分は上記の水の
凝縮,蒸発熱であり、反応熱の占める割合は約1
〜2割程度にすぎなかつた。
ないが、それでも水の出入り量が大きくなると反
応熱も大きくなる傾向があつた。つまり、上記ケ
ミカルヒートポンプの熱量の大部分は上記の水の
凝縮,蒸発熱であり、反応熱の占める割合は約1
〜2割程度にすぎなかつた。
したがつて、乾燥状態では凝縮濃度と再生温度
の許すかぎりできるだけ乾燥させるとともに、吸
収最終状態は、蒸発温度、吸収温度の許すかぎり
できるだけ多くの水分を吸収させるべきであつ
た。結論として、塩化カルシウムの2水塩と10水
塩あるいは2水塩と7水塩との間の水の出入りを
利用することが好ましいことがわかつた。
の許すかぎりできるだけ乾燥させるとともに、吸
収最終状態は、蒸発温度、吸収温度の許すかぎり
できるだけ多くの水分を吸収させるべきであつ
た。結論として、塩化カルシウムの2水塩と10水
塩あるいは2水塩と7水塩との間の水の出入りを
利用することが好ましいことがわかつた。
発明の効果
以上のように、冷媒として水、吸収材として塩
化カルシウム無水塩1モルに対して水の量が2〜
10モルの範囲内より好ましくは2〜7モルの範囲
内で作動させることによつて実用的な冷暖効果が
得られる。
化カルシウム無水塩1モルに対して水の量が2〜
10モルの範囲内より好ましくは2〜7モルの範囲
内で作動させることによつて実用的な冷暖効果が
得られる。
第1図はケミカルヒートポンプの基本構成を表
わす模式図、第2図は純水の蒸気圧−温度曲線お
よびCaCl2+nH2O(液体または固体)上の水の蒸
気圧−温度曲線図、第3図は塩化カルシウム−水
系ケミカルヒートポンプの性能を示す図である。 1…ストツプバルブ、2…水、3…吸収剤、4
…熱交換器。
わす模式図、第2図は純水の蒸気圧−温度曲線お
よびCaCl2+nH2O(液体または固体)上の水の蒸
気圧−温度曲線図、第3図は塩化カルシウム−水
系ケミカルヒートポンプの性能を示す図である。 1…ストツプバルブ、2…水、3…吸収剤、4
…熱交換器。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 冷媒として水、吸収材として塩化カルシウム
を構成要素とし、塩化カルシウム無水物1モルに
対して水の量が2〜10モルの範囲内で作動させる
ことを特徴とするケミカルヒートポンプ。 2 塩化カルシウムの乾燥状態が2水塩であり、
最終生成物が7水塩相当の濃度であることを特徴
とする特許請求の範囲第1項記載のケミカルヒー
トポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57144542A JPS5932938A (ja) | 1982-08-19 | 1982-08-19 | ケミカルヒ−トポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57144542A JPS5932938A (ja) | 1982-08-19 | 1982-08-19 | ケミカルヒ−トポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5932938A JPS5932938A (ja) | 1984-02-22 |
JPH0339118B2 true JPH0339118B2 (ja) | 1991-06-12 |
Family
ID=15364717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57144542A Granted JPS5932938A (ja) | 1982-08-19 | 1982-08-19 | ケミカルヒ−トポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5932938A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63189493A (ja) * | 1987-01-30 | 1988-08-05 | Suupaa Hiito Pump Energ Shiyuuseki Syst Gijutsu Kenkyu Kumiai | 液状蓄熱剤 |
JPH01161082A (ja) * | 1987-12-17 | 1989-06-23 | Technol Res Assoc Super Heat Pump Energ Accum Syst | 蓄熱媒体組成物 |
-
1982
- 1982-08-19 JP JP57144542A patent/JPS5932938A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5932938A (ja) | 1984-02-22 |
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