JPH03388Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、例えば集積回路が内蔵されたカー
ド状記録装置に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

周知のように、近時、例えば集積回路が内蔵さ
れたカード状記録装置（以下、ICカードと略称
する）が種々開発されている。このICカードの
うちスタテツクRAMを内蔵したものは、他のメ
モリIC、例えばEPROM，E²RPOM、マスク
ROM等に比べて、データの書込み読み出しが容
易であるという利点を有している。しかしなが
ら、このスタテイツクRAMは記憶データの保護
のために、電池等からなるバツクアツプ電源を必
要としている。このバツクアツプ電源は長時間の
使用に耐え得ることが必要とされるが、例えば
ICカードが製造されてから出荷されるまでに長
時間が経過した場合は、バツクアツプ用電池の電
圧が低下してしまうため、使用者側において長時
間の使用を行なうことができなくなつてしまうと
いう問題を有している。

〔考案の目的〕

この考案は上記事情に基づいてなされたもので
あり、その目的とするところは集積回路に対して
必要なときに電力を供給することができ、電池の
電力消費を抑えることが可能なカード状記録装置
を提供しようとするものである。

〔考案の概要〕

この考案は、例えば集積回路の電源ラインと電
池とを接続する配線パターンに間隙を設け、この
間隙をICカードの外部から接続状態、あるいは
切断状態に設定可能としたものである。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の一実施例について、図面を参
照して説明する。

第１図において、ICカード１０を構成するケ
ース１１には凹部１２が設けられており、この凹
部１２には印刷基板１３が収容されるとともに、
凹部１２を閉塞するカバー１４が嵌合固定される
ようになつている。前記印刷基板１３には例えば
スタテイツクRAMからなる集積回路１５が設け
られており、この集積回路１５は配線パターン１
６によつて複数の外部接続端子１７に接続されて
いる。また、印刷基板１３には前記集積回路１５
に電力を供給するバツクアツプ用の電池１８が設
けられており、この電池１８は配線パターン１９
によつて、集積回路１５の図示せぬ電源ラインに
接続可能となつている。この配線パターン１９の
一部には所謂スイツチを構成する間隙２０が設け
られている。また、この配線パターン１９の一部
には、図示せぬ逆流防止用のダイオードが設けら
れている。

一方、前記カバー１４には前記外部接続端子１
７に対応して、複数の透孔２１が設けられてお
り、この透孔２１を介して、図示せぬ外部機器と
前記外部接続端子１７とが接続されるようになつ
ている。また、カバー１４の一部には凹所２２が
設けられており、この凹所２２には前記配線パタ
ーンの間隙２０に対応し、且つ、この間隙２０よ
り若干大きな透孔２３が設けられている。

このような構成において、製造時には前記凹所
２２に絶縁部材２４が接着されており、配線パタ
ーン１９の間隙２０は閉塞されていない。したが
つて、集積回路１５には電池１８より電力が供給
されず、電池１８の電力はほとんど消費されな
い。

また、ICカードを使用する場合は、前記絶縁
部材２４が剥がされ、凹所２２には第２図に示す
ような接続部材３０が接着される。この接続部材
３０は絶縁シート３１の表面に導電性接着剤３２
が塗布されており、この接続部材３０を凹所２２
に接着した状態において、前記導電性接着剤３２
によつて配線パターン１９の間隙２０が閉塞さ
れ、集積回路１５に電池１８の電力が供給される
ようになつている。

上記実施例によれば、集積回路１５の電源ライ
ンと電池１８とを接続する配線パターン１９に間
隙２０を設け、製造時等においては電池１８の電
力が集積回路１５に供給されないようにしてい
る。したがつて、電池１８の電力消費を抑えるこ
とが可能である。

また、カバー１４には配線パターン１９の間隙
２０に対応して透孔２３を設け、ICカードを使
用する場合、この透孔２３に接続部材３０を接着
し、この接続部材３０により、間隙２０を閉塞す
るようにしている。したがつて、容易にICカー
ドを動作状態とすることが可能である。

尚、接続部材３０は第２図に示す構成に限定さ
れるものではなく、例えば第３図に示す如く、絶
縁性のシート４１に接着剤４２を塗布し、この接
着剤４２の中央部に前記透孔２３とほぼ同一形状
の導電部材４３を設け、この導電部材４３によつ
て前記間隙２０を閉塞する構成としてもよい。

さらに、上記実施例では、凹所２２に絶縁部材
２４を設け、この絶縁部材２４によつて透孔２３
を閉塞するようにしたが、これに限らず、例え
ば、第４図に示す如く、透孔２３の位置にカバー
１４と一体的にマスク部材５１を形成してもよ
い。このような構成とすれば、絶縁部材２４を省
略することが可能である。

その他、この考案の要旨を変えない範囲におい
て種々変形実施可能なことは勿論である。

〔考案の効果〕

以上、詳述したようにこの考案によれば、集積
回路に対して必要なときに電力を供給することが
でき、電池の電力消費を抑えることが可能なカー
ド状記録装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係わるカード状記録装置の一
実施例を示すものであり、第１図は分解斜視図、
第２図は接続部材の一実施例を示す斜視図、第３
図は接続部材の他の実施例を示す斜視図、第４図
はカバーの他の実施例を示すものであり、要部の
みを示す側断面図である。 １０……ICカード、１１……ケース、１３…
…印刷基板、１４……カバー、１５……集積回
路、１８……電池、１９……配線パターン、２０
……間隙、２３……透孔、３０……接続部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 表面に開閉自な連絡部を有する筐体と、この
   筐体内に収容され集積回路が配設される基板
   と、前記筐体内に設けられ前記集積回路に電力
   を供給する電源手段と、前記集積回路と電源と
   を接続可能で前記連絡部に対応して間隙が設け
   られた配線手段と、前記筐体表面に設けられ前
   記連絡部を介して前記間隙を電気的に接続する
   接続手段とを具備したことを特徴とするカード
   状記録装置。 (2) 前記接続手段は導電性の接着剤からなること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載のカード状記録装置。 (3) 前記連絡部は透孔であることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載のカード状記
   録装置。