JPH0338894Y2 - - Google Patents

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JPH0338894Y2
JPH0338894Y2 JP1983022965U JP2296583U JPH0338894Y2 JP H0338894 Y2 JPH0338894 Y2 JP H0338894Y2 JP 1983022965 U JP1983022965 U JP 1983022965U JP 2296583 U JP2296583 U JP 2296583U JP H0338894 Y2 JPH0338894 Y2 JP H0338894Y2
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power transmission
transmission line
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water droplets
organic
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コロナ放電の発生のない表面性状を
有するアルミニウム送電線(以下、「アルミ送電
線」と略称する)に関する。
従来、鉄塔と鉄塔の間を結ぶ超高圧用のアルミ
送電線には、その製造工程及び布設工程で油類が
付着する。このようにアルミ送電線表面に油類が
付着していると、特に架線まもないアルミ送電線
は、降雨時或いは雨あがり直後には、表面に水滴
が付着しているような不均一な水ぬれ状態のため
に、表面の電気的コロナ放電にともない非常に大
きな可聴騒音の発生原因となつていた。
従つて、従来は送電線架線後に、その送電線の
油類を布等で拭き取つて除去し、コロナ放電の発
生を防止し可聴騒音を低減していたのであるが、
単に油類を除くだけでは効果が少なかつた。ま
た、架線後に拭き取ることは、高い空中での作業
であるから極めて困難である。
このようなために前記欠点を解決するものとし
て、従来、降雨時或いは降雨後送電線表面に雨水
が付着しても、その水滴が速やかに消滅し、かつ
均一にぬれるようにする意図のもとに、例えば、
送電線を構成する素線の表面にサンドブラスト処
理を施し、降雨時に電線に付着した水滴を分散さ
せることにより、大きな水滴の付着を防止し、か
つ水切れをよくするもの(特公昭36−14185号)
及び送電線を構成する素線の表面に水酸基を有す
る親水性化合物層を形成せしめ、水ぬれ性をよく
し、水滴の形成を防止するもの(特公昭36−
14076号)等が提案されている。
しかし、前者は、電線表面に小径の水滴が多数
付着するためにあまり効果がなく、また、後者
は、付着した水滴の拡がりが遅く、かつ拡がる範
囲も狭いので、特に、霧雨のような小雨時或いは
雨の降り始め時に表面が均一にぬれずに効果が得
られない。
このように前記の提案によるものでは、目的と
する効果が十分に得られないのが現状である。
そこで、本考案者らは、既に、アルミ送電線の
表面を粗面化し、さらにその表面に親水性の皮膜
を形成したアルミ送電線(特願昭55−37303号)
及び前記親水性の皮膜の上に保護層を形成したア
ルミ送電線(特願昭55−123505号)を提案した。
これは、水ぬれ性が非常によく、水滴付着後の
拡がりが速く均一にぬれるために付着した水滴の
移動もスムースで、水滴(雨滴)の流出、滴下が
早く、送電線表面から水滴の残留が速やかに消滅
し、電気的コロナ放電にともなう可聴騒音の発生
を有効に防止するもので、極めて好ましいもので
ある。更に、後者にあつては、保護者が親水性皮
膜の疎水性化を防止し、効果を完全なものにして
いる。
しかしながら、これらのアルミ送電線において
も、送電線表面が完全に乾燥するわけではなく、
少量の水は必ず残留付着する。この程度の少量の
水は必ずしも電気的コロナ放電にともなう可聴騒
音を発生するとは限らないが、少量の水であつて
も残留付着していると電気的コロナ放電にともな
う可聴騒音の発生原因になり、特に、山奥等の電
界強度の高い送電線では無視できず、少量の水で
あつても影響を大きくうける。
特にこの傾向は約2年位いの間は電線表面がエ
ージングされておらず、その傾向は著しいので、
電線寿命期間全部を保護しようとする場合は合成
樹脂塗料等が考えられるが、2年位を保証するに
は他の簡易で経済的な手段が望ましい。
本考案は、このような点に鑑み、約2年位の間
降雨時或いは降雨後に送電線表面に水滴が全く残
留付着しないか、或いはほとんど付着しないアル
ミ送電線を提供するもので、その要旨は、アルミ
送電線表面を粗面化し、その上に下記の疎水性の
皮膜を被覆したことを特徴とするものである。
このようにすると疎水性皮膜が水滴の流出、滴
下を促進し、それが表面の粗面化でさらに促進さ
れ、約2年位の間降雨時或いは降雨後水滴が全く
付着しないか、付着しても極めて小径の水滴が少
量しか残留しないものである。
前記疎水性皮膜表面の粗面化は、アルミ送電線
の表面を粗面化してから、その上に疎水性皮膜を
形成し、前記送電線表面の粗面を疎水性皮膜に影
響させて粗面化する。
前記疎水性皮膜の材料としては、ステアリン
酸、オレイン酸、カプリン酸、カプロン酸、ラウ
リン酸、酪酸、ペルフルオルラウリン酸、ペルフ
ルオル酪酸等の有機脂肪酸、有機ペルフルオル脂
肪酸及びステアリムアミン、ブチルアミン、ヘキ
シルアミン、オクタデシルアミン等の有機脂肪酸
アミンを挙げることができる。
前記疎水性皮膜のアルミ送電線表面への形成
は、有機脂肪酸、有機ペルフルオル脂肪酸や有機
脂肪酸アミンを含有する加熱蒸気雰囲気中にアル
ミ送電線をおいて、電線表面にこれらの物質の皮
膜を形成したり、或いは有機脂肪酸、有機ペルフ
ルオル脂肪酸や有機脂肪酸アミンを溶剤に溶解し
て、この中にアルミ送電線を浸漬して電線表面に
有機脂肪酸、有機ペルフルオル脂肪酸及び有機脂
肪酸アミンの皮膜を形成する等の方法で行なう。
前記アルミ送電線表面の粗面化処理は、サンド
ブラストやシヨツトブラスト処理で、或いはスチ
ールワイヤーやスチールワール等の回転ホイール
で、送電線の表面に微小の凹凸を生じせしめて粗
面化を行なう。この粗面化は、送電線の表面に均
一に微小の凹凸をつける必要があり、表面粗さと
しては、数μから数百μ程度が望ましく、通常
は、50μ〜200μで行なう。さらに粗面化時、特に
大切なことは、漏れ残しなく外表面の全面を均一
に粗面化することであり、この場合、送電線のサ
イズ、硬さ、アルミ材質などにより粗面化度合や
方式が異なるのはもちろんである。従つて、粗面
化処理する手段において、前記のような好ましい
表面になるようそれぞれの条件を適宜決定する。
例えば、サンドブラスト処理装置で、粗面化する
とすれば、前記好ましい粗面になるように、ブラ
スト材、ブラスト圧力及び加工時間等のブラスト
条件を選択する。
図面は本考案に係るアルミ送電線の実施例を示
し、鋼線2を芯にその周囲にアルミ線3を撚り合
せた鋼心アルミ撚線(以下、ACSRという)1の
表面に、例えば、サンドブラスト処理等により微
小凹凸4を形成して粗面化し、その上に、有機脂
肪酸、有機ペルフルオル脂肪酸や有機脂肪酸アミ
ンを含む加熱蒸気雰囲気中に送電線をおいて、疎
水性皮膜5を形成させたものである。
次に、本考案の実施品について、内径1mの円
筒型コロナゲージで30mm/Hで注入しながら通電
し、注入停止後の3分間のコロナ騒音レベルの減
衰を、送電線表面の電位傾度15kV/cmで測定し
た結果を示す。
() 810mm2のACSRの表面を#100のアランダ
ムでブラスト処理後、その電線を150℃オレイ
ン酸蒸気雰囲気中で1時間保持した試料の場合
は、55dB(A)であつた。
() 810mm2のACSRの表面を、#100のアラン
ダムでブラスト処理後、そのACSRを3%ステ
アリルアミンのトリクロルエタン溶液に10分間
浸漬後、風乾した試料の場合は、58dB(A)で
あつた。
このように、本考案の実施品についての試料の
コロナ騒音の測定結果は、騒音レベルが低くく、
電気的コロナ放電にともなう可聴騒音発生の防止
に優れた効果のあることを示している。
以上の通り、本考案は電気的コロナ放電にとも
なう可聴騒音の発生を有効に防止できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は、本考案の実施例を示す断面図である。 1……鋼心アルミ撚線(ACSR)、2……鋼心、
3……アルミ素線、4……微小凹凸、5……疎水
性皮膜。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. アルミニウム送電線表面を粗面化し、その上に
    有機脂肪酸、有機ペルフルオル脂肪酸または有機
    脂肪酸アミンからなる疎水性の皮膜を被覆したこ
    とを特徴とするアルミニウム送電線。
JP2296583U 1983-02-21 1983-02-21 アルミニウム送電線 Granted JPS58186510U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2296583U JPS58186510U (ja) 1983-02-21 1983-02-21 アルミニウム送電線

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JP2296583U JPS58186510U (ja) 1983-02-21 1983-02-21 アルミニウム送電線

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Publication Number Publication Date
JPS58186510U JPS58186510U (ja) 1983-12-12
JPH0338894Y2 true JPH0338894Y2 (ja) 1991-08-16

Family

ID=30035024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2296583U Granted JPS58186510U (ja) 1983-02-21 1983-02-21 アルミニウム送電線

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Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6154109A (ja) * 1984-08-24 1986-03-18 株式会社フジクラ 難着氷架空電線

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5512686A (en) * 1978-07-14 1980-01-29 Dainichi Nippon Cables Ltd Method of manufacturing low reflective aerial transmission wire
JPS55117536A (en) * 1979-03-01 1980-09-09 Mitsubishi Electric Corp Aluninum wire

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53115984U (ja) * 1977-02-24 1978-09-14

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JPS55117536A (en) * 1979-03-01 1980-09-09 Mitsubishi Electric Corp Aluninum wire

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JPS58186510U (ja) 1983-12-12

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