JPH0338521B2 - - Google Patents

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JPH0338521B2
JPH0338521B2 JP59071052A JP7105284A JPH0338521B2 JP H0338521 B2 JPH0338521 B2 JP H0338521B2 JP 59071052 A JP59071052 A JP 59071052A JP 7105284 A JP7105284 A JP 7105284A JP H0338521 B2 JPH0338521 B2 JP H0338521B2
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JP
Japan
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layer
substrate
strain
ion plating
ion
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JP59071052A
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JPS59198767A (ja
Inventor
Soonton Miiku Toomasu
Dominitsuku Rizeri Furanku
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CBS Corp
Original Assignee
Westinghouse Electric Corp
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Publication date
Application filed by Westinghouse Electric Corp filed Critical Westinghouse Electric Corp
Publication of JPS59198767A publication Critical patent/JPS59198767A/ja
Publication of JPH0338521B2 publication Critical patent/JPH0338521B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は歪ゲージに関し、特に、歪を測定すべ
き基板上に被膜物質を次々とイオンめつきするこ
とによつて製造される歪ゲージに関するものであ
る。
物理的測定の基本原則の一つは、測定装置が測
定中の量に影響を与えがちなことである。19世紀
の後半以降、この望ましくない影響を可能な限り
減らすために、測定器具を精密にすることに多大
の努力が払われてきた。電気抵抗式歪ゲージは、
比較的に接近し難い場所における測定を可能にす
るだけでなく、測定中の量に対する影響を最小に
する点で、価値ある測定器具である。この種の歪
ゲージは測定中の物体に密接な関係で保持された
短い導体からなり、物体が受けたどんな歪も歪ゲ
ージ伝達するようになつている。この歪は導体の
固有抵抗に影響を与えるので、導体の抵抗を測定
しそれを導体、即ち測定中の物体が受ける歪に関
係付けることによつて、歪を測定することができ
る。
物質への応力の付加に伴つて起こる固有電気の
抵抗の変化は圧抵抗効果と呼ばれており、大抵の
物質はある程度の圧抵抗効果を示す。半導体は圧
抵抗効果が通常大きいが、その実際の効果は物理
的形状、物質の形態及びその固有抵抗等に依存す
る。
窒化アルミニウムは非常に望ましい圧抵抗等性
を有する耐火半導体であり、この特性が窒化アル
ミニウムを薄膜歪ゲージに使用する魅惑的な力に
なつている。しかし、ステンレス製のタービン翼
については、この種の圧抵抗膜の付着に必要な高
温条件のために、窒化アルミニウムの使用が遅れ
ていた。基板温度が低下すると、窒化アルミニウ
ムの圧抵抗特性は有効でないかも知れない。しか
し、基板温度が低下しても、窒化アルミニウムの
圧抵抗の特徴は依然として役に立つ。
窒化アルミニウムの薄膜をつくる既知の方法は
窒素雰囲気中におけるアルミニウムの溶射
(sputtering)又は窒化アルミニウムのターゲツ
トからの溶射である。J.Vac.Sci.Technol.の1980
年7〜8月号、17(4)にある“高周波(rf)抵抗イ
オンめつきによる窒化アルミニウム膜”という題
名の論文に記載されているように、rf抵抗イオン
めつきによつて窒化アルミニウムはシリコン及び
スピネル単結晶表面上に具合良く合成されてい
た。
種々の物質及び基板を使用する真空内での薄膜
付着は当業者周知である。米国特許第3948089号
明細書は基板表面上の幾つかの付着層を用いる歪
ゲージを開示している。抵抗又は電子ビーム加熱
による蒸発、直流(dc)又はrf励起を用いる溶
射、そして最近はイオンめつきが電子部品、回路
及び半完成装置を製造するために用いられてき
た。蒸発、溶射及びイオンめつきはそれぞれ、薄
膜付着に際して利点及び欠点を有する。蒸発は薄
膜付着のための最も広く使用されている方法であ
つて、原料物質をその蒸発温度以上に加熱し、そ
の結果生ずる蒸発気を基板の露出表面上に凝結さ
せる。原料物質は抵抗加熱、電子ビーム加熱又は
フラツシユ蒸発を用いて蒸発させることができ、
これ等の加熱技術はいずれも当業者周知である。
方法及び装置の最近の進歩と技術により、イオ
ン溶射は競争相手になりうる膜付着技術になつて
きた。この方法を用いる場合、強い電場内で強力
なガス状イオンで原料物質を衝撃するが、イオン
の運動エネルギーはターゲツト物質中の原子及び
分子の結合エネルギーより強いので、原子及び分
子は表面から追い出されてゆく。大抵の溶射原子
及び分子は負の電荷を持つており、従つて、陽極
となる基板に向かつて加速されそこに凝結され
る。衝撃イオンはアルゴンのような希薄ガス中で
dc又はrf励起により発生させられる。溶射作業中
に熱が発生するかも知れないが、溶射には熱を必
要としない。従つて、蒸発の場合のように、原料
物質が臨界的な蒸発温度に達することは何ら必要
でないため、溶射は、蒸発中に構成元素の望まし
くない分別化を示す合金又は化合物の場合、有利
である。
イオンめつきは基本的には蒸発及びイオン溶射
を組み合わせたものである。イオンめつきにおい
ては、基板は負の電極(陰極)として機能してお
り、dc又はrf電位によつて維持されたプラズマ中
に保持される。電場の勾配によりプラズマ中の正
イオンは陰極に向かつて加速され、膜付着の前に
陰極である基板を衝撃して連続的に清浄にする。
同時に、原料物質はフイラメント加熱又は電子ビ
ーム加熱により蒸発させられ、プラズマ内を通過
する際にイオン化されるようになる。次に、イオ
ン化されたこれ等の原子及び分子が陰極の基板に
向かつて高速で加速され、そこに付着して固有の
膜を形成する。イオンめつき膜の効果的な付着速
度は、膜を形成するイオン及び基板の溶射イオン
の相対的な2種の到達速度によつて決定される。
これ等の2種の速度が等しい場合には、基板上へ
の膜付着は起きない。イオンめつきの利点は非常
に強い膜特性、3次元表面の一様な被覆、及び比
較的に高い付着速度である。また、イオンめつき
した歪ゲージの利点は薄くすることが可能なこと
である。この寸法的な利点は、ある用途の場合、
歪ゲージを被測定部品にその動作に悪影響を及ぼ
すことなく残しておけることに意味がある。
本発明に従つて製造された歪ゲージは、歪を測
定すべき物体である基板を備える。イオンめつき
の前に、溶射又はイオン洗浄等により基板を完全
に洗浄する。該基板上に予め選択した領域にわた
つて、ほぼ非導電性の材料の薄膜をイオンめつき
により付着させる。第1の薄膜上に第2の材料を
イオンめつきにより付着させる。この第2の材料
は、窒化アルミニウムのように歪に対し感心する
固有抵抗を持つほぼ導電性の材料である。第1の
材料の作用は歪に対し感応する第2の材料と基板
との間の導通を防止することである。第3の皮膜
は第1及び第2の皮膜上にイオンめつきされる。
この第3の皮膜はほぼ非導電性であり、歪ゲージ
を覆う保護表面として機能する。
本発明の特定の応用例では基板がステンレス製
のタービン翼であり、この基板に、非導電性皮膜
として機能する酸化アルミニウムの第1及び第3
の層がある。歪に対し感応する固有抵抗を持つ第
2層の材料は窒化アルミニウムからなるジグザグ
形状の条片である。イオンめつきにより3つの層
をタービン翼上に付着させ、そして小さな孔を第
3層に設けて、ジグザグ形状の窒化アルミニウム
条片の両端と外部の抵抗測定装置との間に電気的
接続が可能なようにする。
本発明は、添付図面に示した好適な実施例に関
する以下の記載を読むことにより完全に理解しう
るであろう。
本発明は歪ゲージに関し、特に、歪に対して感
応する固有抵抗を有する導電性材料の基板上への
半導体の非導電性及び導電性連続層のイオンめつ
き付着を利用する歪ゲージに関するものである。
第1図は本発明による歪ゲージを示す。第1の
層又は皮膜10はイオンめつき技術により基板1
2に折出されている。この第1層10はマスクを
通して折出され、ほぼ矩形の形状を有することに
なる。第1層10の作用は、後から第1層10の
上にイオンめつきされる第2層14と、基板12
との間に絶縁皮膜を与えることである。第2層1
4は導電性であり且つ歪に対して感応する固有抵
抗を有する材料で形成されている。第1図に示す
ように、第2層14はジグザグ状の形状であるか
ら、その有効長さは、第1層10の限られた領域
内の両端間で最長にすることができる。第2層1
4のジグザグ形状によつて、導電性材料である第
2層に必要な面積の広さを減少させながら、その
全領域内における有効長さが増大される。ジグザ
グ形状は上述した利点を有するが、他の形状も本
発明の範囲内で使用することができる。
第2層14上には第3層16をイオンめつきし
て、歪ゲージに対する絶縁保護を与えている。第
1図において、第3層16は部分的に示されてい
て、第2層14の一部を説明の便宜上露出させて
いる。本発明による歪ゲージは、ジグザグ状の第
2層14の全体に対して保護皮膜を与える第3層
16を有するものである。
ジグザグ状の第2層14を抵抗測定器に電気接
続可能にするために、ジグザグ状の第2層14の
両端近くに、第3層を貫通するアクセス孔18が
設けられている。第1図においては第3層16を
部分的に示しているので、1つのアクセス孔18
が示されているだけであるが、第2層14の各端
にアクセス孔18があることを理解されたい。
本発明の特定実施例では、歪を測定する必要が
あるタービン翼その他の対象物としてステンレス
鋼製基板12を使用する。第1層10はこの基板
12上に酸化アルミニウムをイオンめつきするこ
とによつて得られる。酸化アルミニウムは第2層
14と基板12との間に十分な電気的絶縁を与え
る。窒化アルミニウムは、酸化アルミニウムの第
1層10にイオンめつきすることにより、第2層
14として好適に使用されている。第3層16は
第1層10と同様に、酸化アルミニウムその他の
適当な絶縁材を第1層10、第2層14の双方の
上面にイオンめつきすることによつて形成でき
る。アクセス孔18は、ジグザグ状の第2層上に
第3層16をイオンめつきする前に該第2層の両
端をマスキングすることによつて形成できる。
第2図は第1図の歪ゲージの断面を示してい
る。第2図から分かるように、第1層10はイオ
ンめつきにより基板12上に直接付着されてい
る。第2層14は第1層10上に直接イオンめつ
きされており、第3層16は第1層10及び第2
層14の双方にイオンめつきされている。上述し
た通り、基板12はステンレス鋼でよく、第1層
10及び第3層16は酸化アルミニウムでよく、
第2層14は窒化アルミニウムでよい。本発明に
従つて構成される歪ゲージにとつて、第3層16
の付着は絶対的要件ではない。しかし、絶縁性の
第3層16を加えることによつて、歪ゲージの諸
部分に対する有用な保護皮膜が得られる。
第3図は、抵抗測定器に接続可能に形成した場
合の本発明歪ゲージを示す。基板12の上面に、
第3層16がその下にジグザグ形状の第2層14
を位置させて示されている。導電素子20及び2
2がアクセス孔(第1図に符号18で示したも
の)に挿通され、銀ろう24のような適当な手段
によつて第2層14の両端に取り付けられてい
る。
第4図は、第2層14の抵抗を測定可能にする
ためにオーム計28に接続された本発明の歪ゲー
ジを断面で示している。第4図から分かるよう
に、導電素子20及び22は銀ろう24により第
2層14との導通状態に接続されている。この接
続は、第3層16に貫通状態に設けられたアクセ
ス孔(第1図に符号18で示したもの)を介して
行なわれる。第1層10は第2層14と基板12
との電気的絶縁を行なうので、導電素子20及び
22間には1つの絶縁電流路が存在し、他の電流
路は実質的に存在しない。導電素子20及び22
間に接続されたオーム計28が第2層14の抵抗
を測定する。
当業者にとつて自明であるように、電流を導電
素子22、第2層14、及び導電素子20に流す
ことによつて、第2層14を流れる電流及び電圧
からその抵抗を計算することができる。しかる
後、第2層14に用いられる材料の歪及び固有抵
抗間の所定の関係を参考にして、基板12に働く
歪を決定できる。イオンめつきによる有益な結果
である、第1層10と基板12及び第2層14と
第1層10の間の高強度の付着力により、基板1
2が受けるどんな歪も第2層14においては、ほ
ぼ一様な歪であることが明らかである。
基板及び本発明の種々の層として使用される特
定の材料に応じて、イオンめつきのパラメータは
変動するが、チタン製タービン翼を約450℃に加
熱すると共に酸化アルミニウムを10分間で2.54cm
×2.54cmの領域にイオンめつきすることによつ
て、許容可能な実験結果が得られた。この抵抗性
の第1層を付着させた後、第1層の皮膜上にジグ
ザグ状パターンを形成するため、第1層上にマス
クを置いた。次いでタービン翼を350℃に加熱す
ると共に、25ミクロンの圧力の窒化ガス雰囲気中
で1キロボルト、25ミリアンペアの電流を印加し
た。30分後にはタービン翼の温度は210℃であつ
た。この工程中、アルミニウム棒がイオンめつき
室で溶融され、窒化アルミニウムからなるジグザ
グ形状の第2層が酸化アルミニウムの第1層上に
イオンめつきされた。その後、ジグザグ形状の第
2層の両端を銀で被覆すると共にマスキングして
から、第1層及び第2層の双方の上面に酸化アル
ミニウムの第3層をイオンめつきした。
別の実験結果によると、基板上に窒化アルミニ
ウムのフイルムを付着させるためには、窒素雰囲
気中におけるアルミニウムの直流反応
(dcreactive)イオンめつきの前に、基板を200℃
以上に加熱すべきであることが分かつた。最初に
基板をアルゴン雰囲気中で約700℃に加熱しなが
ら溶射により清浄にする。基板がチタンである場
合、この溶射時間は約30分である。溶射後、アル
ゴンガスをイオンめつき室からパージし、その代
りに窒素ガスを使用する。基板温度が約220℃に
徐々に低下したら、窒化アルミニウムの層を約30
分間イオンめつきする。
絶縁層(図面に符号10で示す第1層)は、ジ
グザグ形状の第2層と基板との間の絶縁皮膜をつ
くるのに適当な酸化アルミニウムを用いれば良
く、約0.1マイクロメータの厚さに基板上に付着
される。次に窒化アルミニウムのフイルム(図面
に符号14で示す第2層)を約0.2マイクロメー
タの厚さまで第1層上に、ジグザグ形状のマスク
を介してイオンめつきする。第3層16は酸化ア
ルミニウムのようなどんな絶縁性フイルムでもよ
く、第1層及び第2層の上面に0.1マイクロメー
タの厚さまで付着される。上述した厚さは一例で
あつて、本発明の範囲を限定するものでないこと
は明らかである。上述した特定の諸元はプロトタ
イプの開発においては適切であると分かつていた
が、高度の環境保護を必要としたり或は異種のイ
オンめつき材料を用いたりする場合には、もつと
厚い層が有利かも知れない。0.1マイクロメータ
以下の非常に薄い付着は完全に連続した表面にな
らず、許容しえないレベルの多孔性になる。ま
た、3マイクロメータ以上の非常に厚い層はその
表面にひびが入り易い。第1層は基板と第2層と
の間に信頼性のある絶縁をもたらすのに十分な厚
さでなければならず、第2層は抵抗が所望範囲内
にあるその両端間に信頼性のある電流路を与える
のに十分な厚さでなければならず、第3層は第2
層に対して完全な保護を与えるのに十分な厚さで
なければならない。第2層を形成する窒化アルミ
ニウムは水で侵されるし、また、潜在的に損傷を
生じさせる環境からの保護を必要とするので、第
3層は第2層を電気的及び環境的に保護できる絶
縁物質とすることができる。蒸気タービン翼の場
合、この第3層は第2層がタービン内の蒸気によ
つて浸されることから保護する。
イオンめつき中、抵抗加熱蒸発がプラズマを
dc励起して使用されるのなら、50ミクロン以下
のアルゴン雰囲気中の基板に働く700〜2000ボル
トのdcバイアスによつて生じるプラズマに蒸気
が入る。基板はフイルム付着前に絶えずイオン洗
浄されている。代表的なイオンめつきパラメータ
は電子源側で5×10-5〜8×10-4torrのめつき室
圧力、プラズマ側で10×10-3〜30×10-3torrであ
る。フイラメント蒸発では、毎分1000〜3000オン
グストロームの付着速度が可能である。基板の温
度は、実際のバイアス電圧及びめつきプロセスの
継続時間に応じて、100〜500℃に達するのが普通
である。
第5図は本発明の歪ゲージを製造するのに使用
できる電子ビームによるイオンめつき用真空室を
略図的に示している。該真空室は負圧を内部に維
持できる外側容器52を有し、該容器52内に
は、電子ビームガン58のビーム56によつて融
解できる位置に原料物質を保持しておくことので
きる容器54が設けられている。
外側容器52は吸引口60を有し、該吸引口か
ら内部ガスを矢印62で示す方向に排出できる。
また、外側容器52は少なくとも一本の入口管6
4を有し、ここからガスを容器52内に導入でき
る。入口管64に弁66が備えられていて、該弁
によりガスを容器52内の領域に選択的に導入す
る。アルゴンや窒素のようなこのガスは矢印68
で示す方向に流れる。基板70はその一方の表面
が容器54に向くように配置する。原料物質74
を容器54内に入れ、電子ビームガン58を電子
ビーム56が容器54内に向けられて原料物質7
4を融解するように配設する。
第5図に示したような電子ビームによるイオン
めつき用の真空室は、複雑な形状をした基板上に
厚い皮膜や薄い皮膜を2mil/分に及ぶ付着速度
で形成することができる。このプロセスにより金
属製又はセラミツク製の基板上に元素、合金、酸
化物、炭化物、窒化物又はガラス等を付着させる
ことができる。基本的には、電子ビームによるイ
オンめつきは磁場を使用して、真空室を2つの区
画に分離する隔壁78にある小さな孔を通るよう
な電子ビームを偏向させる。即ち、電子ビームは
下側の区画にあるエミツターから270の弧を描い
て上側の区画にある付着用原料物質に達するよう
に偏向される。この付着用原料物質は水で冷却さ
れたカラーを通つて供給される棒でよく、そし
て、電子ビームのエネルギー密度が増大するにつ
れて、該棒の表面が融解する。水冷カラーを使用
しているように、融解された物質は実際上は非融
解性のるつぼで支持されている。電子ビームはか
なりの蒸発が起こるまで原料物質の温度を上昇さ
せる。該物質の自由原子がイオン化されて、融解
した物質の上方にある負にバイアスされた基板に
引き付けられるので、イオンが高速で基板に衝突
し、純粋で濃密且つ一様な非常に強い皮膜を形成
する。
良好な付着用雰囲気を維持するために、上側の
区画は下側の区画に対して100:1の割合の真空
差に保持される。この真空差で、周囲雰囲気は、
ガスの原子及び蒸発物によつてガスプラズマを形
成できる範囲内にある。該プラズマはイオン化さ
れた物質をそのイオン化特性を失うことなく融解
物質から基板へ適当に流すことのできる媒体とな
る。隔壁78がなければ、プラズマ状態は下側の
区画室内でも起こり、エミツターその他の機械的
部分を潜在的な基板にしてしまう。イオンめつき
プロセスは原料物質74が枯渇するまで、或は所
望のフイルム厚が得られるまで続行される。6.35
mm(1/4in)に及ぶ複数層が1回の連続作業で形
成された。
本発明による歪ゲージはパラメータを種々の代
替値に設定して良好に製作することができる。し
かし、本発明をより明瞭に説明するために、特定
パラメータにおけるイオンめつきについて記載す
る。先ず、第5図に示した装置を6×10-7torrの
真空までポンプで吸引した。基板70を3kvのバ
イアス及び150ミリアンペアの電流でグロー放電
させた。アルゴンを15ミクロンの真空の容器52
内に導入した。グロー放電は約半時間続け、基板
は700℃に達した。この温度は、アルゴンが放出
され窒素ガスと置換されるときに維持した。電子
ビーム56は、容器54内に置かれていたアルミ
ニウム棒のサンプルを融解するように調節した。
この作業中、基板温度は600℃まで低下した。基
板を10KVのバイアス、0.3アンペアの電流でイオ
ンめつきした。その後、基板70と容器54との
間に置かれていたシヤツターを開いた。この時点
で基板を、窒素圧力を15ミクロンにして25ミリア
ンペアの電流で、1KVでバイアスした。この手
順を30分間続行し、その最後には基板温度は220
℃であつた。この結果、基板70上には約0.0904
グラムの窒化アルミニウムが付着した。
この手順は特定のタイプの歪ゲージを製作する
のに満足すべきものであることが分かつた。しか
し、別のパラメータを使う代替手順も本発明の歪
ゲージを製作するのに十分であることが分かつ
た。歪ゲージの導電素子の厚さ及び形状により、
要求される正確なパラメータが決定される。製作
された歪ゲージは50〜1000オームの抵抗を示し、
これ等の歪ゲージは特定用途においては有用であ
ることが証明された。勿論、本発明による歪ゲー
ジはこれ等のパラメータに限定されるものではな
い。
更に、実施例においては、水溶性であり、従つ
て蒸気環境中で使用した時に損傷を受けうる窒化
アルミニウム層を保護するために、酸化アルミニ
ウムの皮膜を使用した。しかし、別の環境では、
酸化アルミニウムからなる保護皮膜を必要としな
い場合がある。
イオンめつきプロセスの特定パラメータは基板
材料、付着する物質、歪ゲージ各層の希望厚さ等
に応じて変わることを理解されたい。しかし、本
発明が提供する歪ゲージは大きな付着力で基板に
付着することができ、また最小の寸法のものであ
る。更に、本発明の歪ゲージは基板自体の構造及
び形状に及ぼす影響を無視しうると共に、高度の
耐久性を有するものである。また、第1の層、第
2の層及び第3の層の蒸発源はともにアルミニウ
ムであり、各層の形成毎に蒸発源を変更する必要
がなく、それだけ製造が簡単である。また、特に
温度、時間及び圧力等を引用して本発明の歪ゲー
ジ及びその製造方法を詳細に説明したが、本発明
はそのような引用例に限定されるのではなく、別
のプロセスパラメータも本発明の範囲内に含まれ
ると考えるべきである。
【図面の簡単な説明】
第1図は基板上に置かれた本発明の歪ゲージの
三つの層を一部断面で示す斜視図、第2図は第1
図の−線断面図、第3図は本発明の歪ゲージ
を外部装置に電気的に接続する態様を説明する平
面図、第4図は第3図の歪ゲージをオーム計に接
続して−線に沿つて示す断面図、第5図は本
発明の歪ゲージを製造するイオンめつき用真空室
の断面図である。 10……第1の層、12……基板、14……第
2の層、16……第3の層、18……アクセス
孔、24……銀ろう(電気接点)、28……オー
ム計。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 基板表面の歪特性が測定されるように基板表
    面に直接接触して配設された電気絶縁性の酸化ア
    ルミニウムからなる第1の層と、前記第1の層の
    予め選択された部分に直接接触しており、また第
    1端と第2端との間に導電路を画定する形状に作
    られており、歪に感応する固有抵抗を有する窒化
    アルミニウムからなる第2の層と、前記第1端及
    び前記第2端のそれぞれに導電状態で配設された
    電気接点と、前記電気接点間に電圧を与えるため
    の手段と、前記電気接点間の電気抵抗を測定する
    ための手段と、前記第2の層上に配設され前記電
    気接点のためのアクセス孔を有する、電気絶縁性
    の酸化アルミニウムからなる第3の層とを備える
    歪ゲージ。 2 基板を用意し、該基板をイオンめつき室内に
    入れ、該基板をアルゴン環境内で第1所定温度ま
    で加熱し、前記イオンめつき室内でアルミニウム
    を蒸発させながら前記基板を第2所定温度まで加
    熱し、マスクを該基板上に置き、アルミニウムを
    蒸発させながら該基板を窒素雰囲気中で第3所定
    温度まで加熱し、基板上のマスクを取り除き、ア
    ルゴン雰囲気中でアルミニウムを蒸発させながら
    前記基板を第4所定温度まで加熱することからな
    る歪ゲージ。
JP7105284A 1983-04-11 1984-04-11 歪ゲ−ジ及びその製造方法 Granted JPS59198767A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US48380283A 1983-04-11 1983-04-11
US483802 1983-04-11

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59198767A JPS59198767A (ja) 1984-11-10
JPH0338521B2 true JPH0338521B2 (ja) 1991-06-11

Family

ID=23921594

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JP7105284A Granted JPS59198767A (ja) 1983-04-11 1984-04-11 歪ゲ−ジ及びその製造方法

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JP (1) JPS59198767A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5344052A (en) * 1976-09-15 1978-04-20 Gen Electric Thin film strain meter and method of producing same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5344052A (en) * 1976-09-15 1978-04-20 Gen Electric Thin film strain meter and method of producing same

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JPS59198767A (ja) 1984-11-10

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