JPH0333653Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、チユーブ容器やスクイズ容器等に使
用する吐出口付きキヤツプに係る。

「従来の技術と考案が解決しようとする課題」 従来、チユーブ容器やスクイズ容器等の口部に
装着して使用する吐出口付きキヤツプに、吐出弁
と該吐出弁の閉弁を助ける捕捉手段を溝じたもの
がある（実開昭57−80448号公報）。この場合、吐
出弁は、容器体の圧搾で内容物が加圧されること
により、捕捉手段からの逃げと共に開弁して、そ
の内容物を送り出し、そして、その加圧が止まる
と、再び元の態勢に復帰する。

しかし、このように容器体の圧搾による内圧の
増大で捕捉手段を解除させると同時に吐出弁を開
弁させるため、捕捉手段があつても、容器体に加
わる不意の外力等には十分に対応できず、内容物
が不意に洩れ出ることがある。

また、一方では、捕捉手段が吐出弁の開弁に機
械的抵抗を増加させるため、内容物の押し出しに
は、容器体の圧搾に過分の力を要する。

本案は、斯る従来の問題点を解決しようとする
ものである。

「課題を解決するための手段」 本案は、頂壁１１中間部を開放した内キヤツプ
１の外側に、頂壁２１中央にテーパ状の吐出口２
２を突設開口した外キヤツプ２を回転自在に嵌合
させ、その吐出口２２の内側に吐出弁３を装備さ
せ、また、吐出口２２内にその吐出弁３を閉弁状
態で係止保持するロツク機構４を設け、上記吐出
弁３は、上記吐出口２２の先端部内縁を内側へと
絞つて弁座３１に形成すると共に、外キヤツプ２
の頂壁２１を弾性変形可能に構成し、その弁座３
１に対応する弁体３２を複数のＬ字状支持片３３
……を介して内キヤツプ１の頂壁１１へと連結固
定して、該弁体３２へその弁座３１を外キヤツプ
頂壁２１の弾性を以て圧接させ、上記ロツク機構
４は、内キヤツプ１における上記複数のＬ字状支
持片３３……の起立部外面適所にそれぞれ短い横
突条から成る係止突子４１……を突設し、回転自
在な外キヤツプ２の上記吐出口２２の内周面適所
に上記各係止突子４１……と回動係合・回動離脱
自在に短い横突条から成る複数の係合突子４２…
…を突設したことを特徴とする。

「作用」 如上の構成であり、内キヤツプ１を以てクリー
ム状等の内容物を収容したチユーブ容器やスクイ
ズ容器等の容器体Ａの口部Aaに装着して使用す
るが、ロツク機構４が働いている状態、つまり、
係合突子４２……が係止突子４１……へと係合し
ている状態では、吐出弁３は開弁不可であり、内
容物の押し出しは不能である。

次に、外キヤツプ２を回動させて、ロツク機構
４を解除、つまり、係合突子４２……を係止突子
４１……から離脱させると、吐出弁３が開弁可と
なり、この状態で容器体Ａを圧搾すれば、内圧が
増大して、吐出口２２が進出し、即ち、内容物が
吐出弁３を押し開いて吐出口２２から噴出する。

その後、外キヤツプ２を逆回動させると、再び
係合突子４２……が係止突子４１……に係合し、
吐出弁３が閉弁状態でロツクされる。

「実施例」 図面は、本案の実施例を示している。

図示のものは、頂壁１１を開放した内キヤツプ
１の外側に、頂壁２１中央にテーパ状の吐出口２
２を突設開口した外キヤツプ２を嵌合させ、その
吐出口２２の内側に吐出弁３を装備させ、また、
吐出口２２内にその吐出弁３を閉弁状態で係止保
持するロツク機構４を設け、以上の各部材を合成
樹脂で成形して成る。

吐出弁３は、吐出口２２の先端部内縁を内側へ
と絞つて弁座３１に形成すると共に、外キヤツプ
２の頂壁２１を弾性変形可能に構成し、弁座３１
に対応する弁体３２を、複数のＬ字状支持片３３
……を介して内キヤツプ１の頂壁１１へと連結固
定し、該弁体３２へその弁座３１を外キヤツプ頂
壁２１の弾性を以て圧接させ、弁座３１近傍の吐
出口２２内側に、縦長の複数の突片３４……を配
列して成る。

ロツク機構４は、外キヤツプ２の周壁２３内面
に幅の広い凹溝２４を周設して、該凹溝２４を内
キヤツプ１の周壁１２外面へと回転自在に嵌合さ
せることにより、外キヤツプ２を回動可能に装備
させ、内キヤツプ１のＬ字状支持片３３……にお
ける起立部の外面中途に係止突子４１……を突設
し、吐出口２２の内周適所にその係止突子と係合
する係合突子４２……を突設すると共に、その係
合態勢でＬ字状支持片３３……と衝合するストツ
パ４３……を突設して成る。

また、内キヤツプ１の周壁１２の内周におい
て、容器体Ａの口部Aaにある係合突条Abと係合
する係合凹溝１３を周設し、且つ、その口部Aa
にある回り止め縦突条Ac……と嵌合する回り止
め縦凹溝１４……を設けている。

なお、弁座３１近傍の複数の突片３４……は、
吐出口２２の進退を案内し、且つ、後退時に該吐
出口２２内の内容物を突き下げる。

「考案の効果」 本案によれば、吐出口２２内にその吐出弁３を
閉弁状態で係止保持するロツク機構４、つまり、
内キヤツプ１に対し回転自在な外キヤツプ２の吐
出口２２の内周に係合突子４２……を設け、内キ
ヤツプ１のＬ字状支持片３３……の起立部外面に
係止突子４１……を突設して、外キヤツプ２の回
動に伴い係合突子４２……を係止突子４１……に
対して係合・離脱させるロツク機構４を設けてい
るので、このロツク機構４を吐出弁３の閉弁状態
で係止保持しておけば、容器体Ａに不意に外力等
が加わつても内容物が飛び出ることはなく、携行
時等に思わぬ失態を演ずることもない。

而して、各係止突子４１……が、各Ｌ字状支持
片３３……の起立部外面に設けた短い横突条であ
り、各係合突子４２……が、吐出口２２の内周面
に設けた短い横突条であるから、十分な機械的強
度を確保でき、容易に的確に成形できる。

また、そのロツク機構４の係止保持を解除させ
れば、容器体Ａの圧搾だけで直ちに内容物を押し
出すことがき、その際の機械的低抗は吐出弁３の
みに止まり、ロツク機構４は無関係となるから、
大きな圧搾力を要せず、軽快に内容物を押し出し
でき、しかも、他にキヤツプ等を要しない。

更に、そのロツク機構４の操作は、外キヤツプ
２のわずかな回動だけでよく、極めて簡単、容易
に行え、実用上頗る便利重宝である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案の吐出口付きキヤツプの実施例を
示し、第１図は、截断側面図、第２図は、第１図
−線の断面図である。 １……内キヤツプ、２……外キヤツプ、３……
吐出弁、４……ロツク機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂壁１１中間部を開放した内キヤツプ１の外側
   に、頂壁２１中央にテーパ状の吐出口２２を突設
   開口した外キヤツプ２を回転自在に嵌合させ、そ
   の吐出口２２の内側に吐出弁３を装備させ、ま
   た、吐出口２２内にその吐出弁３を閉弁状態で係
   止保持するロツク機構４を設け、上記吐出弁３
   は、上記吐出口２２の先端部内縁を内側へと絞つ
   て弁座３１に形成すると共に、外キヤツプ２の頂
   壁２１を弾性変形可能に構成し、その弁座３１に
   対応する弁体３２を複数のＬ字状支持片３３……
   を介して内キヤツプ１の頂壁１１へと連結固定し
   て、該弁体３２へその弁座３１を外キヤツプ頂壁
   ２１の弾性を以て圧接させ、上記ロツク機構４
   は、内キヤツプ１における上記複数のＬ字状支持
   片３３……の起立部外面適所にそれぞれ短い横突
   条から成る係止突子４１……を突設し、回転自在
   な外キヤツプ２の上記吐出口２２の内周面適所に
   上記各係止突子４１……と回動係合・回動離脱自
   在に短い横突条から成る複数の係合突子４２……
   を突設したことを特徴とする吐出口付きキヤツ
   プ。