JPH0333561B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はある充填口に取付けられた袋がある重
量に達すると該充填口からの材料充填を中止する
ようあらかじめ設定されている分離した重量測定
装置に吊下された多数の充填口を有する袋充填機
械によりたとえばセメントのような粉砕状材料を
袋に充填する装置に関するものである。

従来の技術及びその解決すべき問題点 上記種類の袋充填機械は充填口を円周に沿つて
均等に配置し該機械の垂直軸まわりに回転できる
回転可能な自動機械とすることができる。原理的
にそのような機械は次のように作動する。袋を充
填口に手でまたは自動的に取付けた後充填口の重
量測定装置が袋や堆積した埃などの空袋重量を計
り、その後粉砕材料の袋への充填が開始される。
重量測定装置が袋内部が希望の重量に達したこと
を確認すると充填口への供給が中止され袋が外さ
れる。以上のことが充填口が充填機械の軸の回り
の円周路に沿つて動く間に行なわれる。

もし袋への充填が均一な直線カーブとして測定
されるとしたなら機械式、電気式または電気−機
械式結合式のいずれにせよ重量測定装置はちよう
ど袋の内部が希望重量に達した時に充填工程を終
了することができるであろう。

しかしながら、充填工程により生じさせられる
動的な質量力のため、すなわち粉砕状材料が勢い
を伴なつて充填口を通過し袋内部へ流入するため
連続的な測定値は均一なカーブをたどらない。そ
れ故充填工程の終了は袋内部が希望の重量に達し
た時にはめつたに行なわれずたいていの場合は袋
内部の重量と動的質量力との合計荷重が希望重量
に等しくなつた時に行われる。

充填された材料の重量を比較的均一なカーブ上
に表示可能にするような方法で動的力による変動
を減衰させることが知られている。しかしながら
このような減衰をさせることは実際の重量測定の
遅れを生じさせる。それ故充填された袋を検査重
量測定することによりこのような遅れやまた同様
に重量測定装置における他の系統的逸脱に関し重
量測定方法に補正を加えることも知られている。

他の従来例としては、特公昭56−18884号公報
に見られる如く、ノズル２５に袋１５を吊して材
料を所定量充填した後、この充填済み袋を更に搬
送機４１により検定場所へ送つて重量検定を行
い、必要に応じて比較回路６７内の基準設定値
（この基準設定値は袋１５への材料充填時に重量
−電圧変換器４９ａからの信号と比較されて該充
填作業を終了させるのに使用される）が補正され
るものを開示している。

しかるに、これによれば、ノズル（充填口）、
重量検定装置共に１つづつ設けられているのみで
ありかつ回転容器等も無い。

従つて、上記特公昭56−18884号の従来技術に
よれば、充填済み袋をノズル２５に吊している
ときに最終的な重量測定をするのでなく、搬送機
を介して別の場所へ移動させて重量検定を行うよ
うにしているので余分の作業工程が多く繁雑であ
り、しかもノズル２５は１つしかないので作業効
率が上がらず、又複数のノズルを該各ノズルの
くせに応じて設定値を調整する等の思想は勿論無
く、応用性に乏しいという欠点があり、更に上
述の如く搬送機、秤量杵、重錘等の大形の機械的
構成を必要とするのでコストが大になるという欠
点がある。

問題点の解決手段 本発明は、上記従来例の問題点を解決すること
を目的としたものであり、その構成は、 粉砕状材料を収容し、垂直軸を中心にして回転
し得る容器７と、 前記容器の周囲に分配的に配置された複数の電
気−機械式重量測定装置１０，１２，１３，１５
であつて、該各重量測定装置が少なくとも、ロー
ドセル１０と、設定ユニツト１２と、比較測定器
１３と、フイードバツクユニツト１５とを備えた
該電気−機械式重量測定装置１０，１２，１３，
１５と、 該複数の重量測定装置のロードセル１０から
夫々吊下された複数の充填口８であつて、その何
れか１つの充填口８に空袋１１が順次取付けられ
る該複数の充填口８とを備え、 前記比較測定器１３は、粉砕材料の袋への充填
中において、ロードセル１０からの充填中の袋重
量信号と設定ユニツト１２からの設定重量信号と
を比較して、充填口に取付けた袋の重量が前記設
定重量に一致したときに前記袋への充填作業を停
止させる信号を出力し、 更に、該各電気−機械式重量測定装置におい
て、前記フイードバツクユニツト１５は、充填作
業終了後の実際の袋重量に対応するよう前記設定
ユニツト１２内の設定重量を即時にかつ自動的に
調整させる信号を出力させる。

ことを特徴とするものである。

実施例 以下に本発明による袋充填機械の例によつて本
発明をより詳細に記述する。

ここで、第１図はある行程段階の表示を備えた
充填口の円周路の図表、 第２図は充填口および付属の重量測定系統を備
えた回転式袋充填機械の一部分の図解的側面図、
および 第３図および第４図は重量測定系統の作動方式
を示す重量／時間線図である。

第１図は袋充填機械の回転中の充填口の円周路
に沿つた移動を図示している。様々な行程段階が
進路に沿つて示されておりそのうち本発明を理解
するのに重要な段階のみが参照番号を付されてい
る。

第１段階にて袋が、本例では自動的に、充填口
に配置される。そして第２および第３段階の間に
て該袋の重量が該袋に充填された材料の本当の重
量を測定する際に影響を与えないように該充填口
の重量測定装置にて袋の空袋重量が測定される。
第３段階にて袋の中への材料の充填が開始され、
この充填は重量測定装置があらかじめ設定された
重量が達成されたと確認した時に中止される。お
そくとも第４段階にて袋の充填は完了する。そし
て第６段階にて、充填された袋は外されてその後
該充填口は新しい空の袋を受けつけることができ
る。

本発明による袋充填機械では検査重量測定段階
５が段階４と６の間に挿入されておりこの段階５
にて充填された袋は充填口に吊下されたまま検査
重量測定される。この時は充填口８は静止してお
りもはや充填行程中の動的衝撃にさらされていな
い。もしこの検査重量測定の結果があらかじめ設
定された重量から外れている場合には重量測定装
置の設定状態の即時的な調整が自動的に行なわれ
る。

第２図において７は袋充填機械の回転式材料容
器であり材料は袋に充填されるべきたとえばセメ
ントのようなものである。８は容器７の周囲に均
等に配置されて円周に沿つて取付けられた多数の
充填口のうちの１つの充填口である。図示のよう
に充填口８はバルブ９を有するパイプまたはホー
スを経由して容器７に結合されており、さらに図
で明らかなように容器７上のロードセル１０によ
り図示された重量測定装置から吊下されている。

充填口８上には容器７からのある重量の材料を
充填されるべき袋１１が示されている。

第１図の段階１で袋１１が充填口８の上に置か
れ、そして第２および第３段階の間で重量測定装
置が袋や堆積した埃等の空袋重量を測定すると第
１図の第３段階でバルブ９が開き充填がが開始さ
れる。

第２図において１２は電気−機械式設定ユニツ
トであり袋内部に充填されるべきあらかじめ設定
された重量に従つて設定される。１３は比較測定
器であり充填行程中ロードセル１０からの信号を
継続的に受信し該信号を設定ユニツト１２からの
信号と比較する。ロードセル１０からの信号は材
料を袋１１の内部へ排出する時に発生する動的質
量力により生ずる該信号の変動を減衰させるたの
減衰ユニツト１４を通過する。

比較測定器１３が袋１１の実重量と設定ユニツ
ト１２上の設定重量との一致を確認すると遮断信
号がバルブ９に送られる。

遅くとも第１図の第４段階にて充填が完了し、
第４と第５段階の間にて重量測定系統は作動を終
了する。第５段階にて装置内部の動的力に影響を
受けず再びロードセル１０による検査重量測定が
行なわれる。フイードバツクユニツト１５の内部
でロードセル１０からの動的影響のない静的な実
際の重量測定の結果と設定ユニツト１２の上記設
定重量とが比較される。もし袋１１内部の実際重
量が希望値から逸脱するとその結果に従いフイー
ドバツクユニツト１５を通じて設定ユニツト１２
内の設定重量値の調整が自動的に行なわれて重量
測定装置は第１図の円周路に沿つて移動する次の
袋をより正確に重量測定し得る状態となる。

尚上記ロードセル１０、設定ユニツト１２、比
較測定器１３、減衰ユニツト１４、フイードバツ
クユニツト１５及び後述するコンピユータユニツ
ト２０は電気−機械式重量測定装置を構成し、容
器７周囲に複数組の該重量測定装置が夫々充填口
８に対応して配されている。

第３図および第４図は重量／時間線図でありこ
こで縦座標は袋内部の材料の実重量を示し横座標
は時間を前述の行程段階に対応した記号にて示し
ている。点線で示された水平線１６は袋内部に充
填されるあらかじめ設定された重量を示す。

第３図は第３段階と第４段階の間の任意の時点
での袋内部に充填された材料の重量の直線理想カ
ーブ１７を示している。もしロードセル１０から
の信号が正確にこのカーブをたどるならば曲線１
７が水平線１６に達した時または交叉した時に充
填を正確に中止できるので希望重量を得ることは
非常に容易であろう。

充填行程は装置内部に動的質量力を発生させる
ためロードセル１０からの信号は直線および均一
ではなく第３図に１８で示されるような強く波動
したカーブとなる。その結果水平線１６と曲線１
８との交点は水平線１６と理想カーブ１７との交
点と常に一致するわけではなく、かくしてバルブ
９を閉じるための信号は袋内部の材料の重量があ
らかじめ設定された重量に達する前または後に生
じ得る。このため同じ充填口から充填された袋が
同一のあらかじめ設定された重量を包含しないこ
とになる。

その結果、前述のようにまた第２図に示すよう
にロードセル１０から比較測定器１３への信号が
第３図に示されるカーブ１９をたどるように減衰
ユニツト１４がロードセル１０と比較測定器１３
との間に挿入されている。しかしながらこのカー
ブは理想カーブ１７に比較しタイムラグｔだけ遅
延した減衰の結果バルブ９は遅れてすなわち袋が
希望の重量に達した後タイムラグｔだけ遅れて閉
じる。

もし袋が充填するに要する時間が個々の充填口
および対応重量測定系統に関し同じであつたとし
たらバルブ９が遅れて閉じることを補正するこ
と、したがつて袋１１への過剰重量充填を防止す
ることが設定ユニツト１２を適切に設定すること
により可能となろう。

しかしながら充填時間は一定ではなく、そのた
めコンピユータユニツト２０が付加的にロードセ
ル１０と比較測定器１３の間で減衰ユニツト１４
の後方に挿入されている。該コンピユータユニツ
トは比較測定器１３により受信された信号がカー
ブ１９（第４図）をたどらず充填行程中水平線１
６に交叉する前に理想カーブ１７に近似するカー
ブ２１をたどり充填行程中第３図中のタイムラグ
ｔを継続的に補正するようプログラム設定されて
いる。このようにしてあらかじめ設定された重量
にちようど達した時に充填を終了することができ
る。

しかしながら、実際には袋内部の材料が流出し
ようとする逆圧力が袋への充填の度合に応じて増
加する。その結果充填の際水平線１６に交叉する
前の最終部分にて理想カーブ１７をたどる代りに
第４図の点線２２で示されるように曲つたカーブ
部分をたどることになる。このことは前述の測定
にもかかわらず袋の内部の材料の重量が不正確と
なる危険を生じさせる。

前述のように、この問題と充填口８上で各充填
された袋を検査重量測定し、この重量測定信号を
フイードバツクユニツト１５（第２図）内部で設
定ユニツト１２の予め設定された重量に対応する
信号と比較し、その後にこの比較結果が設定ユニ
ツト１２の調整に直ちに使用されるという方法に
より解決される。

発明の効果 従つて、本発明の上記構成によれば、次に示す
利点がある。

容器が回転している間に、容器周囲に配され
た複数の充填口のうちの何れか１つに空袋が順
次取付けられ、充填口に取付けられている間に
電気−機械式重量測定装置により材料充填済み
袋の重量の測定を完了してしまう構成であるた
め、例えば従来例の如くノズル（充填口）が１
つしかなくしかも材料充填済み袋を充填口から
取外した後に別の場所へ移動させて重量測定を
行う等の余分の作業を必要としないため、大幅
に作業効率を向上し得るという利点がある。

フイードバツクユニツトにより、設定ユニツ
ト内の設定重量は充填済みの実際の袋重量に対
応するようその都度、即時にかつ自動的に調整
されるため、設定重量は常に正確な実際の袋重
量を得られるような設定数値に修正されるの
で、袋の充填重量精度を向上し得、しかもその
際、各設定ユニツトの設定数値が複数の電気−
機械式重量測定装置どうしで互に異なるよう設
定され得るので、複数の充填口が互に異なるく
せを持つている場合にも、対応する充填口に合
致するよう個々に設定値を調整され、一層袋の
充填重量精度及び応用性を向上し得るという利
点がある。

電気−機械式重量測定装置は各充填口に対応
して複数個設けられているが、その構成の殆ど
はICチツプであるため、例えば従来例の装置
の如く秤量杵、重錘、搬送機等の大形機構が不
要であり、該重量測定装置は全体として比較的
安価であるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は行程段階の表示を備えた充填口の円周
路の図表、第２図は充填口および付属の重量測定
系統を備えた回転式袋充填機械の一部分の図解的
側面図、第３図および第４図は重量測定系統の作
動方式を示している重量／時間線図。 ８：充填口、１０：ロードセル、１１：袋、１
２：設定ユニツト、１３：比較測定器、１４：減
衰ユニツト、１５：フイードバツクユニツト、２
０：コンピユータユニツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 粉砕状材料を収容し、垂直軸を中心にして回
   転し得る容器７と、 前記容器の周囲に分配的に配置された複数の電
   気−機械式重量測定装置１０，１２，１３，１５
   であつて、該各重量測定装置が少なくとも、ロー
   ドセル１０と、設定ユニツト１２と、比較測定器
   １３と、フイードバツクユニツト１５とを備えた
   該電気−機械式重量測定装置１０，１２，１３，
   １５と、 該複数の重量測定装置のロードセル１０から
   夫々吊下された複数の充填口８であつて、その何
   れか１つの充填口８に空袋１１が順次取付けられ
   る該複数の充填口８とを備え、 前記比較測定器１３は、粉砕材料の袋への充填
   中において、ロードセル１０からの充填中の袋重
   量信号と設定ユニツト１２からの設定重量信号と
   を比較して、充填口に取付けた袋の重量が前記設
   定重量に一致したときに前記袋への充填作業を停
   止させる信号を出力し、 更に、該各電気−機械式重量測定装置におい
   て、前記フイードバツクユニツト１５は、充填作
   業終了後の実際の袋重量に対応するよう前記設定
   ユニツト１２内の設定重量を即時にかつ自動的に
   調整させる信号を出力させる、 ことを特徴とする粉砕材料を袋に充填する装置。 ２ 前記各電気−機械式重量測定装置１０，１
   ２，１３，１５は更に、前記ロードセル１０から
   の重量信号の変動を減衰させるための減衰ユニツ
   ト１４と、該減衰ユニツト１４により生ぜられる
   該信号の遅れを補正するためのコンピユータユニ
   ツト２０とを備えたことを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の装置。