JPH033320Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、浴槽にて使用する可搬型浴用泡出健
康器に関する。

〔従来の技術〕

近年、浴槽内にて気泡を発生させ、該気泡によ
つて身体を揉んで、皮膚の表面を活発化させ血液
の循環を促進する浴用泡出健康装置が一部におい
て使用されているが、この浴用泡出健康装置は温
泉の浴場あるいは大衆浴場等において使用され、
浴槽の一部にノズルを取付け、外部からコンプレ
ツサーによつて圧縮空気を作り、これを上記ノズ
ルに送つて水中にて気泡を発生させ、該気泡に身
体を当てる泡出し健康器があつた。

しかしながら、こような浴用泡出健康装置は浴
槽に固定されているので、例えば治療用に使用す
る場合は、身体をその場所まで移動させる必要が
あり、簡便に家庭内にて使用するのは不便であつ
た。そこで、実開昭60−195026号公報に記載のよ
うに、浴槽の底面上に載置され、盤台上面に両方
の臀部が当てがわれる形状の臀部当接部を有し、
かつこの臀部当接部の中間位置及び臀部当接部以
外の盤台上面に、盤台の任意位置なる空気管連結
口および盤台内の空気流通路と連通する多数の発
泡用小孔を有してなる浴槽用発泡装置が提案され
ている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記実開昭60−195026号公報に
記載された浴槽用発泡装置は、整流用案内条を有
する発泡用小孔を介して泡を発生させているが、
盤台上に直接発泡用小孔が形成されているので、
泡の発生が不均等に成りやすく、また、均等に泡
を発生させる為には大量の空気を必要とするとい
う問題点があつた。

また、上記浴槽用発泡装置においては、泡が直
接盤台の表面から発生しているので、泡の大きさ
は盤台に形成されている小孔の大きさに制限さ
れ、従つて、比較的容積の小さい泡しか発生せ
ず、マツサージ効果が減少すると考えられる。

本考案は、このような事情に鑑みなされたもの
で、取り扱いが簡便で自由に移動することがで
き、比較的容積の大きい泡を発生させ、体を泡で
叩いてマツサージすることも可能な可搬型浴用泡
出健康器を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的に沿う本考案に係る可搬型浴用泡出健
康器は、上部及び側部に直径が５〜30mm程度の多
数の泡出し孔が形成され内部が空間となつたケー
ス体と、該ケース体の内側底部に配設され所定間
隔で小孔が穿設された空気導入管と、上記泡出し
孔が形成されたケース体の上部の長手方向中央よ
り少し片側に寄つた位置に支柱を介して該ケース
体の上面とは〓間を有して取付けられしかもその
表面には多数の泡だし孔が設けられた比較的幅の
狭い尻載せ台と、上記空気導入管へ空気を導入す
る着脱自在の接続部と、上記ケース体の裏面に配
置された緩衝板とを有して構成されている。

〔作用〕

本考案に係る可搬型浴用泡出健康器は、内部が
空間となつたケース体の内側底部に小孔が穿設さ
れた空気導入管が設けられている。これによつ
て、比較的低い圧力で均等に泡を発生させること
ができ、該空気導入管をケース体の内側底部に配
置されているので、発生した泡はケース体の空間
で膨張すると共に隣合う泡と結合し比較的容積の
大きい泡となり、ケース体の側部及び上面に設け
られている直径が５〜30mmの泡出し孔から浴槽中
に沸き上がり、入浴者の身体を泡で叩いて、患部
の活性化を促し、血液の循環を促進する。

そして、本考案の浴用泡出健康装置は、着脱自
在の接続部が設けられているので、コンプレツサ
ーからの空気ホースの取り外しも簡便に行え、こ
れによつて該浴用泡出健康装置を簡便に移動でき
ることになり、更には該ケース体の底部に緩衝板
が設けられているので、該ケース体を例えばステ
ンレス等で作つても、浴槽の底に傷が付かない。

〔実施例〕

続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を
具体化した一実施例につき説明し、本考案の理解
に供する。

ここに、第１図は本考案の一実施例に係る可搬
型浴用泡出健康器の平面図、第２図は該可搬型浴
用泡出健康器の内部状態を示す平面図、第３図は
該可搬型浴用泡出健康器の正面図、第４図は該可
搬型浴用泡出健康器の側面図、第５図は該可搬型
浴用泡出健康器の使用している状態の側面図であ
る。

第１図、第２図、第３図及び第４図に示すよう
に、本考案の一実施例に可搬型浴用泡出健康器１
０は、ケース体１１と、該ケース体１１の内側底
部に配設されている空気導入管１２と、該空気導
入管１２の接続部１３とを有して構成されてい
る。以下、これらについて説明する。

上記ケース体１１は全体がステンレス板を加工
してなり、上面及び側面には沢山の直径５〜30mm
程度の泡だし孔１４が形成されている。上記ケー
ス体１１の底板１５は取り外し自在に螺子止めさ
れて、該底板１５の内表面には第２図に示すよう
に空気導入管１が固着されている。

この空気導入管１２は中央部及び両側部に配設
された３本の直径５〜10mm程度のパイプを連接し
てなり、その上部には所定間隔で略直径１mm程度
の小孔１６が形成されている。

そして、上記空気導入管１２の空気取入口には
自在に着脱ができる接続部の一例であるホース継
手（通称、ワンタツチカプラーという）が取付け
られ、第５図に示すようにコンプレツサー１７か
らのホース１８の接続及び離脱が容易にできるよ
うになつている。

上記ケース体１１の上部には支柱１９を介して
尻載せ台２０が設けられているが、該尻載せ台２
０もステンレス板によつてなり、表面には適当に
孔２１が形成されていると共に、該ケース体１１
の底部、即ち底板１５の底面には薄い円板状のゴ
ムまたはプラスチツク素材からなる緩衝板２２が
固着され、該可搬型浴用泡出健康器１０を浴槽内
に置いた場合、浴槽に傷が付かないようになつて
いる。

続いて、本考案に係る可搬型浴用泡出健康器１
０の作用及びその使用方法について更に詳しく説
明すると、第５図に示すようにコンプレツサー１
７に一端が接続されるホース１８の他端に上記可
搬型浴用泡出健康器１０のホース継手１３に係合
するホース継手を取付け、これを該可搬型浴用泡
出健康器１０に装着して、コンプレツサー１７か
らの空気が送れるようにして置く。

ここで、コンプレツサー１７としては50〜
100W程度の防水構造の物を採用するのが好まし
いが、必要に応じて大型の物を採用することは自
由である。

この状態で、該可搬型浴用泡出健康器１０を適
当な温度に加熱されたお湯が入つた浴槽２３内に
入れて、上記コンプレツサー１７を起動させる
と、空気がホース１８、ホース継手１３を経由し
て空気導入管１２内に入り、上部の小孔１６から
湯中に吹き出る。

上記小孔１６は直径１mm程度であるから吹き出
た空気は当初は小さいのであるが、湯中に出ると
急速に体積が膨張して50mm程度の直径の気泡とな
つて浮上する。この気泡が尻載せ台２０の上に坐
つた入浴者の皮膚を叩くので、指圧作用を発揮す
ることになり、腰痛、肩凝り、筋肉痛がほぐれ、
優れた治療効果を有することになる。

〔考案の効果〕

本考案に係る可搬型浴用泡出健康器は以上の説
明からも明らかなように、泡を発生させる小孔が
適当間隔で設けられた空気導入管がケース体の内
側底部に配置され、該ケース体の上部及び側部に
は直径が５〜30mm程度の泡出し孔が多数設けられ
ているので、次のような効果を有する。

供給する空気の圧力が比較的低く、また大量
の空気を流さなくても、上記小孔から泡が均等
に発生するので、ケース体の表面から泡を略均
等に発生させることができる。従つて、従来よ
り少ない動力で泡を発生させることが可能とな
る。

適当間隔で小孔が形成された空気導入管がケ
ース体の内側底部に配置されているので、該小
孔から発生する空気が膨張し、更にケース体の
内部空間で結合して比較的容積の大きい泡とな
つて、ケース体の表面に設けられている径の大
きい泡出し孔から発生する。これによつて、従
来の浴槽用発泡装置から発生する小さな泡と比
較して、より大きな衝撃力を有する泡となり、
泡によつて身体を叩く効果がより大きくなり、
指圧効果が増大する。

そして、 尻載せ台は、上記ケース体の上面の長手方向
中央より少し片側に寄つた位置に配置され、該
尻載せ台は該ケース体の上部とは〓間を有し、
支柱を介して該ケース体に取付けられて、しか
も尻載せ台及び尻載せ台の下部のケース体にも
泡出し孔が設けられているので、尻載せ台の下
部のケース体からも泡が発生し、この泡は他の
部分から発生する泡と共に上昇するのである
が、尻載せ台に座つている人の身体に回りに泡
が集中し、泡によつて身体が叩かれる効果が増
大する。

従つて、従来のものより泡を有効に利用し、
泡によるマツサージを行うことができる。

更には、 本考案に係る可搬型浴用泡出健康器は、全体
として小型に形成されて可搬型となつて、しか
もホースとの接続は着脱自在な接続部を設け、
ケース体の裏面には緩衝板が設けられているの
で、浴槽の種類を問わず簡便にしかも傷をつけ
ないで使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る可搬型浴用泡
出健康器の平面図、第２図は該可搬型浴用泡出健
康器の内部状態を示す平面図、第３図は該可搬型
浴用泡出健康器の正面図、第４図は該可搬型浴用
泡出健康器の側面図、第５図は該可搬型浴用泡出
健康器の使用している状態の側面図である。 符号の説明、１０……可搬型浴用泡出健康器、
１１……ケース体、１２……空気導入管、１３…
…ホース継手（着脱自在な接続部）、１４……泡
出し孔、１５……底板、１６……小孔、１７……
コンプレツサー、１８……ホース、１９……支
柱、２０……尻載せ台、２１……孔、２２……緩
衝板、２３……浴槽。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部及び側部に直径が５〜30mm程度の多数の泡
   出し孔が形成され内部が空間となつたケース体
   と、該ケース体の内側底部に配設され所定間隔で
   小孔が穿設された空気導入管と、上記泡出し孔が
   形成されたケース体の上部の長手方向中央より少
   し片側に寄つた位置に支柱を介して該ケース体の
   上面とは〓間を有して取付けられしかもその表面
   には多数の泡だし孔が設けられた比較的幅の狭い
   尻載せ台と、上記空気導入管へ空気を導入する着
   脱自在の接続部と、上記ケース体の裏面に配置さ
   れた緩衝板とを有してなることを特徴とする可搬
   型浴用泡出健康器。