JPH0332677A - 起炎性および凝血性付与静脈閉塞材 - Google Patents

起炎性および凝血性付与静脈閉塞材

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JPH0332677A
JPH0332677A JP1170670A JP17067089A JPH0332677A JP H0332677 A JPH0332677 A JP H0332677A JP 1170670 A JP1170670 A JP 1170670A JP 17067089 A JP17067089 A JP 17067089A JP H0332677 A JPH0332677 A JP H0332677A
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JP
Japan
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vein
occluding
closing
affected area
blood
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JP1170670A
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Inventor
Yoshihiko Shimizu
慶彦 清水
Yoshito Ikada
義人 筏
Yukinobu Takimoto
滝本 行延
Yoshikimi Uyama
宇山 良公
Emiko Uchida
内田 恵美子
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Original Assignee
Individual
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は静脈瘤患者の治療方法に関するものである。一
般に静脈瘤は、静脈壁が単に広がって太くなったために
生ずるのであるが、静脈弁の機能不全に基づく場合も多
い。また、長時間の立ち仕事、おび、靴下とめなどによ
るきつい圧迫、さらに妊娠、などにより増長されること
も多くみられる。このように静lft瘤は血行の妨げら
れる部位に発生する場合が多く、肛門静脈瘤では痔核と
なって排便時に出血し、下腿静m瘤では歩行が回能とな
る場合もしばしば認められる。これらの弊害を除去する
ために、発生部位によっては手術による拡張静脈の除去
、大伏在静脈の抜去、収部大静脈においては落下傘状の
金属ケージをカテーテルを通じて患部に導入した後、こ
れを膨大させて止血、などの方法がとられてきた。
ところが上述の症状においては、患者がある程度の不自
由を我惜すれば、手術によらずに自己管理に任せて放置
しても生命に関わるほどの事例はほとんど認められない
、しかしながら、肝硬変や肝癌などに起因する食道静脈
瘤においては、吐血の原因となり、静脈瘤破裂は死に直
結する。従って食道静脈瘤の治療は緊急を要するにもが
がわらず、食道静脈瘤は重篤な肝tmnn害や出血傾向
を伴っていることが多いため手術の困難な場合が多い。
食道静1taに対してこれまでに試みられてきた方法の
代表例は、l)トロンビンなどの止血剤やAS(エトキ
シスフレロール)、EO(エタノールアミンオレート)
などの油性起炎剤を患部に投与して血管に炎症を誘発さ
せ、該静脈を閉塞する。2)シアノアクリレートなどの
いわゆる瞬間接着剤を該静脈に注入し、静脈血管の内腔
を閉塞する。3)該静脈瘤の壁静脈に陰圧を加え、吸付
けてから糸で静脈を結紮し、血流を止める、などである
、しかしながら、1)、2〉、3〉のいずれの方法も確
実性と安全性の点において多くの問題を残している。さ
らに、1ンで用いる起炎剤は猛毒性の薬剤であり、副作
用の影響を無視できない、実際にこれらの投与薬剤の8
5%は患部以外に拡散するといわれており、全身に及ぼ
す悪131Fは甚大である。2〉で用いるシアノアクリ
レートの安全性はいまた確立されておらず、種類によっ
ては発ガン性であると指摘されている。そのため、食道
静脈層内に種々の形状の異物を留置して血管を閉塞する
ことも試みられている。しかし、留置異物は、該患部の
静脈瘤が極細であるにもかかわらず、留置異物が静脈血
管壁に密着しにくい、また、血管が元来コンプライアン
スに富んでいるために血液が挿入異物と血管壁との間の
バイパスを流れてしまう、その結果、血流は完全に停止
するに至らず、効果はほとんど期待できないのが現状で
ある。
本発明者らは、特に食道静脈瘤治療に着目し、該静脈の
効果的かつ安全な閉塞方法を自損して鋭意研究を進めた
結果、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、止血性、および起炎性を付与するため
に表面処理を施した細い短冊状、糸状、綿状、あるいは
撚り糸(以下本発明による閉塞材と称する)を内視鏡チ
ャンネルに通じて、あるいはカテーテルに通じて該静脈
瘤患部の静脈血管内に導入し、留置する0本発明による
閉塞材片が、綿状もしくは撚り糸状の場合には、該血管
内に留置点源に膨張し、血管を塞閉する。その復は、表
面処理の効果により患部に速やかに炎症と凝血が誘発さ
れ、短時間内に血管は完全に閉塞する。
本発明による閉塞材の素材は特に限定されるものではな
い。しかし、血管にM I f&は無毒で不活性である
ことが要求されるため、生体によって分解を受けないセ
ルロース、ポリエステル、ポリエチレンなどの天然ある
いは合成高分子材料が一般的である。しかし、該患部の
血栓による、完全閉17&は生体内で分解される生体吸
収性高分子の使用も可能である。
上記の素材からなる閉塞材基質の表面に起炎性と凝血性
を付与させる方法も特に限定されるものではない、コラ
ーゲンやトロンビンのような凝血剤の表面塗布、物理吸
着による表面処理、化学結合による表面修飾、などによ
る方法も考えられるが、カチオン性官能基の表面への導
入もしくはカチオン性高分子層の表面植え付け、などが
より安全で簡単である。基質表面にカチオン性高分子を
植え付ける方法としては、塗布とか物理吸着が最も簡単
であるが、カチオン性基の表面への結合安定性を高める
ためにはカチオン性モノマーを基質高分子表面にグラフ
ト重合したり、ポリマー、オリゴマーもしくはモノマー
を化学結合によってカップリングするのが望ましい。
該表面処理化した本発明による閉塞材を、内視鏡のチャ
ンネルあるいは内視鏡併用下でのカテーテルを通じて患
部に導入する際、閉塞材の導入を容易にするために乳糖
、デキストリン、デンプン、ゼラチンなどで閉塞材を固
く賦形化するのが望ましい。
以下に本発明の利点を列記する。
l・特殊な薬剤を使用しないため、安価に製造でき、長
時間の保存も可能である。
2・患部外部へ拡散、離脱しやすい低分子量閉塞材を使
用するのではなく、患部へ直接半永久的に留置する方法
であるため、該高分子閉塞材の使用量は少量でよい。
3・起炎、凝血性基が素材表面に半永久的に化学結合に
より固着しているため、患部への副作用とか患部以外の
全身に及ぼす悪影響はきわめて少ない。
4・本発明による閉塞材は留ylllI所で局所的かつ
迅速に血管炎を起こし、血栓を生成させるため、効果的
に血管を閉塞することができる。
5・食道静脈瘤に限らず、痔静脈瘤などの一般治療にも
応用できる。
以下に実施例により本発明を説明する。
実施例1 厚さ50マイクロメートルのポリエチレンテレフタレー
ト(以下PETと称する)のフィルムを0.5X30平
方ミリメートルの短冊状に切断し、カチオン性モノマー
である N、N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ド(以下DMAPAAと称する)による表面グラフト重
合を行った。グラフト重合は、7.5重量%のDMAP
AA水溶液に該PET小片を浸漬し、微量の過ヨウ素酸
ナトリウム存在下で、400ワツトの高圧水銀灯による
光重合法を用いて行った。グラフト重合後、生成したホ
モポリマーは100℃の水中で12時間以上撹拌するこ
とにより洗浄除去した。さらに蒸留水で洗浄してから乾
燥し、グラフト化短冊片を帰た。ラットの下火静脈にカ
テーテルを通じて該グラフト化材料の切片を挿入し、1
週間佳にその静脈を取り出して観察した。その結果、該
静脈には血栓とフィブロ−シスが顕著に認められ、血管
内腔は完全に閉塞していた。また、肺、肝臓、腎臓、心
臓、などの全身の臓器を組織学的に検索した結果、いず
れにも異常は認められなかった。
比較例I DMAPAAの10重量%水溶液を用い、通常の光重合
法によりDMAPAAの単一重合体(PDMAPAAと
称する)を得た。これを精製乾燥した復、その10重量
%水溶液の2ミリリツトルをラットの下火静脈内に注入
し、1週間継続して観察した。その結果、PDMAPA
Aのみの注入だけでは静脈瘤閉塞の効果がなく、さらに
無処理の静脈と注入した静脈との間に差は認められなか
った。また、グラフト重合していないPET短冊片をラ
ットの下火静脈内に1週間留置したが、閉塞効果は全く
認められなかった。
実施例2 PET七ノツノフィラメント本撚糸を基質に用いる他は
、実施例1と同じ方l去でDMAPAAの表面グラフト
重合を行った。これをデンプンにより賦形化してからラ
ットの下火静脈に挿入し、1週間経過を観察した。その
結果、撚り糸は血管内で2〜3倍に1141しており、
血管内腔は完全に閉塞していた。また、肺、肝臓、腎臓
、心臓、などの全身の臓器を組織学的に検索した結果、
いずれにも異常は認められなかった。短冊片より撚り糸
を用いたほうがより少量の閉塞材によって効果の発現す
ることがわかった。
実施例3 モノマーに、N、  N−ジメチルアミノエチルメタク
リレート(以下DMAEMAと称する)を用いる他は実
施例1および実施例2と同じ方法で短冊状および撚り糸
状閉塞材を作製した。これらをラットの下火静脈および
兎の総頚静脈に挿入佳、静脈を11察したところ、いず
れの場合も1週間以内で完全に閉塞していた。また、全
身の臓器には何の異常も認められなかった。
実施例4 基質材料としてコラーゲン繊維を用い、グラフト重合処
理は行わずに実施例2と同じ方法で閉塞材を作製した。
これをラットの腹部静脈に挿入して静脈の経過をIII
!した。その結果、静脈は1週間以内で完全に閉塞して
いた。また、全身の1iinには何の異常も認められな
かった。
実施(N 5 パラジメチルアミノベンズアルデヒドの1%水溶液と1
規定源度の塩酸とを等容量混合した溶液を調製し、この
溶液にポリビニルアルコール繊維を漫−漬して繊維に3
級アミノ基を導入した。このカチオン化繊維を充分に水
洗いした徨乾燥し、繊維10本をデンプン糊を用いて固
めた。これを実施例2と同様、ラットおよび兎の静脈に
挿入したところ、経過は実施例2と全く同様であり、優
れた閉塞効果が認められた。
明細書 l・発明の名称 起炎性および凝血性付与静脈閉塞材 2、特許請求の範囲 ■・起炎性および凝血性を表面層に付与し、静脈瘤患部
に留置することにより該静脈を閉塞、止血することを特
徴とする静脈閉塞材 2・閉塞材の高分子基質にカチオン性モノマーを表面グ
ラフト化することを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の静脈閉塞材 3・閉塞材の高分子の基質にカチオン性基を化学結合に
よって導入することを特徴とする特許請求の範囲第1項
記載の静脈閉塞材 4・閉塞材の基質として生体吸収性高分子を使用するこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項より第3項記載の
静脈閉塞材 5・閉塞材の基質を細い短冊状、糸状あるいは綿状に加
工して用いることを特徴とする特許請求の範囲第1項よ
り第4項記載の静脈閉塞材6・カテーテルなどを通じて
患部に閉塞材を導入することを容易にするため、該閉塞
材をデンプンやゼラチンのような糊、あるいは乳糖のよ
うな結合剤で固めて賦形化することを特徴とする特許請
求の範囲第1項より第5項記載の静脈閉塞材3、発明の
詳細な説明 本発明は静脈瘤患者の治療方法に関するものである。一
般に静脈瘤は、静脈壁が単に広がって太くなったために
生ずるのであるが、静脈弁の機能不全に基づく場合も多
い。また、長時間の立ち仕事、おび、靴下とめなどによ
るきつい圧迫、さらに妊娠、などにより増長されること
も多くみられる。このように静lft瘤は血行の妨げら
れる部位に発生する場合が多く、肛門静脈瘤では痔核と
なって排便時に出血し、下腿静m瘤では歩行が回能とな
る場合もしばしば認められる。これらの弊害を除去する
ために、発生部位によっては手術による拡張静脈の除去
、大伏在静脈の抜去、収部大静脈においては落下傘状の
金属ケージをカテーテルを通じて患部に導入した後、こ
れを膨大させて止血、などの方法がとられてきた。
ところが上述の症状においては、患者がある程度の不自
由を我惜すれば、手術によらずに自己管理に任せて放置
しても生命に関わるほどの事例はほとんど認められない
、しかしながら、肝硬変や肝癌などに起因する食道静脈
瘤においては、吐血の原因となり、静脈瘤破裂は死に直
結する。従って食道静脈瘤の治療は緊急を要するにもが
がわらず、食道静脈瘤は重篤な肝tmnn害や出血傾向
を伴っていることが多いため手術の困難な場合が多い。
食道静1taに対してこれまでに試みられてきた方法の
代表例は、l)トロンビンなどの止血剤やAS(エトキ
シスフレロール)、EO(エタノールアミンオレート)
などの油性起炎剤を患部に投与して血管に炎症を誘発さ
せ、該静脈を閉塞する。2)シアノアクリレートなどの
いわゆる瞬間接着剤を該静脈に注入し、静脈血管の内腔
を閉塞する。3)該静脈瘤の壁静脈に陰圧を加え、吸付
けてから糸で静脈を結紮し、血流を止める、などである
、しかしながら、1)、2〉、3〉のいずれの方法も確
実性と安全性の点において多くの問題を残している。さ
らに、1ンで用いる起炎剤は猛毒性の薬剤であり、副作
用の影響を無視できない、実際にこれらの投与薬剤の8
5%は患部以外に拡散するといわれており、全身に及ぼ
す悪131Fは甚大である。2〉で用いるシアノアクリ
レートの安全性はいまた確立されておらず、種類によっ
ては発ガン性であると指摘されている。そのため、食道
静脈層内に種々の形状の異物を留置して血管を閉塞する
ことも試みられている。しかし、留置異物は、該患部の
静脈瘤が極細であるにもかかわらず、留置異物が静脈血
管壁に密着しにくい、また、血管が元来コンプライアン
スに富んでいるために血液が挿入異物と血管壁との間の
バイパスを流れてしまう、その結果、血流は完全に停止
するに至らず、効果はほとんど期待できないのが現状で
ある。
本発明者らは、特に食道静脈瘤治療に着目し、該静脈の
効果的かつ安全な閉塞方法を自損して鋭意研究を進めた
結果、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、止血性、および起炎性を付与するため
に表面処理を施した細い短冊状、糸状、綿状、あるいは
撚り糸(以下本発明による閉塞材と称する)を内視鏡チ
ャンネルに通じて、あるいはカテーテルに通じて該静脈
瘤患部の静脈血管内に導入し、留置する0本発明による
閉塞材片が、綿状もしくは撚り糸状の場合には、該血管
内に留置点源に膨張し、血管を塞閉する。その復は、表
面処理の効果により患部に速やかに炎症と凝血が誘発さ
れ、短時間内に血管は完全に閉塞する。
本発明による閉塞材の素材は特に限定されるものではな
い。しかし、血管にM I f&は無毒で不活性である
ことが要求されるため、生体によって分解を受けないセ
ルロース、ポリエステル、ポリエチレンなどの天然ある
いは合成高分子材料が一般的である。しかし、該患部の
血栓による、完全閉17&は生体内で分解される生体吸
収性高分子の使用も可能である。
上記の素材からなる閉塞材基質の表面に起炎性と凝血性
を付与させる方法も特に限定されるものではない、コラ
ーゲンやトロンビンのような凝血剤の表面塗布、物理吸
着による表面処理、化学結合による表面修飾、などによ
る方法も考えられるが、カチオン性官能基の表面への導
入もしくはカチオン性高分子層の表面植え付け、などが
より安全で簡単である。基質表面にカチオン性高分子を
植え付ける方法としては、塗布とか物理吸着が最も簡単
であるが、カチオン性基の表面への結合安定性を高める
ためにはカチオン性モノマーを基質高分子表面にグラフ
ト重合したり、ポリマー、オリゴマーもしくはモノマー
を化学結合によってカップリングするのが望ましい。
該表面処理化した本発明による閉塞材を、内視鏡のチャ
ンネルあるいは内視鏡併用下でのカテーテルを通じて患
部に導入する際、閉塞材の導入を容易にするために乳糖
、デキストリン、デンプン、ゼラチンなどで閉塞材を固
く賦形化するのが望ましい。
以下に本発明の利点を列記する。
l・特殊な薬剤を使用しないため、安価に製造でき、長
時間の保存も可能である。
2・患部外部へ拡散、離脱しやすい低分子量閉塞材を使
用するのではなく、患部へ直接半永久的に留置する方法
であるため、該高分子閉塞材の使用量は少量でよい。
3・起炎、凝血性基が素材表面に半永久的に化学結合に
より固着しているため、患部への副作用とか患部以外の
全身に及ぼす悪影響はきわめて少ない。
4・本発明による閉塞材は留ylllI所で局所的かつ
迅速に血管炎を起こし、血栓を生成させるため、効果的
に血管を閉塞することができる。
5・食道静脈瘤に限らず、痔静脈瘤などの一般治療にも
応用できる。
以下に実施例により本発明を説明する。
実施例1 厚さ50マイクロメートルのポリエチレンテレフタレー
ト(以下PETと称する)のフィルムを0.5X30平
方ミリメートルの短冊状に切断し、カチオン性モノマー
である N、N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ド(以下DMAPAAと称する)による表面グラフト重
合を行った。グラフト重合は、7.5重量%のDMAP
AA水溶液に該PET小片を浸漬し、微量の過ヨウ素酸
ナトリウム存在下で、400ワツトの高圧水銀灯による
光重合法を用いて行った。グラフト重合後、生成したホ
モポリマーは100℃の水中で12時間以上撹拌するこ
とにより洗浄除去した。さらに蒸留水で洗浄してから乾
燥し、グラフト化短冊片を帰た。ラットの下火静脈にカ
テーテルを通じて該グラフト化材料の切片を挿入し、1
週間佳にその静脈を取り出して観察した。その結果、該
静脈には血栓とフィブロ−シスが顕著に認められ、血管
内腔は完全に閉塞していた。また、肺、肝臓、腎臓、心
臓、などの全身の臓器を組織学的に検索した結果、いず
れにも異常は認められなかった。
比較例I DMAPAAの10重量%水溶液を用い、通常の光重合
法によりDMAPAAの単一重合体(PDMAPAAと
称する)を得た。これを精製乾燥した復、その10重量
%水溶液の2ミリリツトルをラットの下火静脈内に注入
し、1週間継続して観察した。その結果、PDMAPA
Aのみの注入だけでは静脈瘤閉塞の効果がなく、さらに
無処理の静脈と注入した静脈との間に差は認められなか
った。また、グラフト重合していないPET短冊片をラ
ットの下火静脈内に1週間留置したが、閉塞効果は全く
認められなかった。
実施例2 PET七ノツノフィラメント本撚糸を基質に用いる他は
、実施例1と同じ方l去でDMAPAAの表面グラフト
重合を行った。これをデンプンにより賦形化してからラ
ットの下火静脈に挿入し、1週間経過を観察した。その
結果、撚り糸は血管内で2〜3倍に1141しており、
血管内腔は完全に閉塞していた。また、肺、肝臓、腎臓
、心臓、などの全身の臓器を組織学的に検索した結果、
いずれにも異常は認められなかった。短冊片より撚り糸
を用いたほうがより少量の閉塞材によって効果の発現す
ることがわかった。
実施例3 モノマーに、N、  N−ジメチルアミノエチルメタク
リレート(以下DMAEMAと称する)を用いる他は実
施例1および実施例2と同じ方法で短冊状および撚り糸
状閉塞材を作製した。これらをラットの下火静脈および
兎の総頚静脈に挿入佳、静脈を11察したところ、いず
れの場合も1週間以内で完全に閉塞していた。また、全
身の臓器には何の異常も認められなかった。
実施例4 基質材料としてコラーゲン繊維を用い、グラフト重合処
理は行わずに実施例2と同じ方法で閉塞材を作製した。
これをラットの腹部静脈に挿入して静脈の経過をIII
!した。その結果、静脈は1週間以内で完全に閉塞して
いた。また、全身の1iinには何の異常も認められな
かった。
実施(N 5 パラジメチルアミノベンズアルデヒドの1%水溶液と1
規定源度の塩酸とを等容量混合した溶液を調製し、この
溶液にポリビニルアルコール繊維を漫−漬して繊維に3
級アミノ基を導入した。このカチオン化繊維を充分に水
洗いした徨乾燥し、繊維10本をデンプン糊を用いて固
めた。これを実施例2と同様、ラットおよび兎の静脈に
挿入したところ、経過は実施例2と全く同様であり、優
れた閉塞効果が認められた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1・起炎性および凝血性を表面層に付与し、静脈瘤患部
    に留置することにより該静脈を閉塞、止血することを特
    徴とする静脈閉塞材 2・閉塞材の高分子基質にカチオン性モノマーを表面グ
    ラフト化することを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の静脈閉塞材 3・閉塞材の高分子の基質にカチオン性基を化学結合に
    よって導入することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の静脈閉塞材 4・閉塞材の基質として生体吸収性高分子を使用するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項より第3項記載の
    静脈閉塞材 5・閉塞材の基質を細い短冊状、糸状あるいは綿状に加
    工して用いることを特徴とする特許請求の範囲第1項よ
    り第4項記載の静脈閉塞材 6・カテーテルなどを通じて患部に閉塞材を導入するこ
    とを容易にするため、該閉塞材をデンプンやゼラチンの
    ような糊、あるいは乳糖のような結合剤で固めて賦形化
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項より第5項
    記載の静脈閉塞材
JP1170670A 1989-06-30 1989-06-30 起炎性および凝血性付与静脈閉塞材 Pending JPH0332677A (ja)

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Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006049463A1 (en) * 2004-11-05 2006-05-11 Kun Na Hemostatic agent internally applied through endoscope and application method thereof
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