JPH0332346Y2 - - Google Patents

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JPH0332346Y2
JPH0332346Y2 JP1987023680U JP2368087U JPH0332346Y2 JP H0332346 Y2 JPH0332346 Y2 JP H0332346Y2 JP 1987023680 U JP1987023680 U JP 1987023680U JP 2368087 U JP2368087 U JP 2368087U JP H0332346 Y2 JPH0332346 Y2 JP H0332346Y2
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curing
cast material
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urethane prepolymer
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Description

【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本考案は整形外科の治療に用いられるキヤスト
を形成するための整形外科用キヤスト材に関す
る。 〔従来の技術〕 骨折などの治療のため身体の固定に使用される
整形用キヤスト材として、従来より石膏のギブス
包帯が使用されているが、これには多くの不利な
点がある。すなわち、患部が適切に固定されたか
どうかを測定するためX線を患部に照射しても、
ギプスにX線を透過させることが非常に困難であ
り、そのため診断の度毎にギプスを切断除去し、
再び新たにギプスを作る必要があること、ギプス
が非常に重く、ギプスをつけている患者は動きを
制限されること、ギプスは乾燥状態では外部から
の衝撃に十分耐え得るが、水に対して非常に弱
く、濡れると負荷を支える能力が極端に低下する
こと、空気透過性が非常に低く、そのためギプス
の下の皮膚からの水分蒸発が制限され、ギプス下
で皮膚の炎症が起こりやすいことなどの問題点が
ある。 このような石膏ギプスの問題点を解決するた
め、石膏に代えてプラスチツクを使用する方法が
提案されている。その一つは、ポリウレタンプレ
ポリマーで被覆した基布よりなる包帯を密封包装
して置き、使用に際して包装を開き、石膏ギプス
包帯と同様に水に浸漬した後患部に適用するもの
である。それに使用されているウレタンプレポリ
マーは、触媒系により水−イソシアネート反応を
促進することによつてプレポリマーをギプスとし
て使用可能な状態に硬化させる。このプラスチツ
ク製ギプスはX線を透過し、軽量で、適度の空気
透過性があるため、石膏ギプスに比べ優れた性質
を持つている。しかしながらプレポリマー系に触
媒が存在するため、貯蔵時中も包装内でプレポリ
マーをゲル化する副反応が生じ、、この副反応に
起因するゼラチン状物が包装内での包帯の硬化を
引き起こし、開封してギプスを形成しようとして
も困難な状態となることがある。一方プレポリマ
ーの硬化時間は、短か過ぎるとモデリングが困難
となり、長過ぎると患部の固定に長時間を要する
から、適切な硬化時間を得るためプレポリマー
系、触媒系の成分が調整される。この硬化時間を
適度に短くしようとすると、貯蔵寿命も短くな
り、要求される硬化時間と貯蔵安定性とは相反す
る性質を持つており、従来のものでは高い貯蔵安
定性と適切な硬化時間を得ることは困難であつ
た。 〔考案が解決しようする問題点〕 本考案は、適用例に応じて任意の硬化時間を得
ることができるとともに、高い貯蔵安定性を持つ
た整形用キヤスト材を得ることを目的とするもの
である。 〔問題点を解決するための手段〕 上述の目的を達成するため、本考案において
は、目の開いた繊維性基布に硬化を促進させる触
媒成分を含まないウレタンプレポリマーを塗布し
たものを水分不透過性気密袋に封入した整形外科
用キヤスト材本体と、前記ウレタンプレポリマー
を硬化させる硬化剤とからなり、少なくとも硬化
剤が水、アルコール類、アミン類の1種以上の硬
化反応剤及び硬化を促進させるスズ系触媒、鉛系
触媒、アミン系触媒の1種以上を含むものであ
る。 繊維性基布としては天然繊維または化学繊維よ
りなる織物または編み物を使用することができ、
例えばガラス繊維、金属繊維、綿、ポリエステ
ル、ポリプロピレン等の繊維、或いは炭素繊維、
ボロン繊維、超高分子量ポリエチレン繊維などの
高強度のものよりなる織物、編み物があげられ
る。 基布に塗布するウレタンプレポリマーは硬化を
促進させる成分例えば触媒系などを含まないもの
であつて、ポリイソシアネート類とポリオール類
とからなり、末端に2以上のイソシアネート基を
有するものが適している。ポリイソシアネートと
しては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジ
フエニルメタンジイソシアネート(MDI)など
を使用することができ、ポリオールとしては、ポ
リプロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリエチレンポリプロピレングリコール、ポ
リプロピレントリオールなどのポリエーテルポリ
オール、ポリエチレンアジペート、ポリカプロラ
クトンなどのポリエステルポリオール、アクリル
ポリオール、ヒマシ油誘導体、トール誘導体など
を使用することができる。 硬化剤は、ウレタンプレポリマーと硬化反応を
起こす反応成分、硬化反応を促進する触媒成分お
よび必要に応じて起泡成分、噴射用ガス成分、軟
膏基剤成分などの混合したものが使用され、使用
時の状態が泡状、クリーム状、噴霧状のものが望
ましい。 硬化反応を起こす反応成分としては水、アルコ
ール類(1価または多価アルコール等)、アミン
類(エチレンジアミン、トリエチレンジアミンな
どの多価アミン等)など、硬化反応を促進する触
媒成分としてはスズ系触媒(ジブチル錫ジラウレ
ートなど)、鉛系触媒、アミン系触媒など、起泡
成分としては界面活性剤、カチオン重合体および
アニオン重合体など、噴射用ガス成分としては炭
酸ガス、窒素、窒素酸化物、ブタン、イソブタ
ン、プロパン、フレオンのような揮発性物質およ
びそれらの混合物など、軟膏基剤成分としては
Na−CMC、MC、ビーガムなどがあげられる。 〔作 用〕 本考案においては、貯蔵中はキヤスト材本体と
硬化剤とは分離されており、キヤスト材本体は硬
化しない状態で保持される。使用時には患部上に
巻かれた基布のキヤステイングを行う個所に順次
必要量の硬化剤が塗られ、その時点から急速に硬
化が始まり、所定時間経過後基布の硬化が完了し
てギプスが形成される。 〔実施例〕 次に本考案の実施例を説明する。 基布に塗布するウレタンプレポリマーは次のよ
うにして作られた。 ウレタンプレポリマーA 分子量1000のポリプロピレングリコール1モル
と4,4′ジフエニルメタンジイソシアネート2
モルの重合体80wt%に、4,4′ジフエニルメタ
ンジイソシアネート単体20WT%を加えて作成し
た。 ウレタンプレポリマーB 分子量600のポリ(オキシプロピレン)トリオ
ール1モルと4,4′ジフエニルメタンジイソシ
アネート3モルの重合体35WT%、分子量1000の
ポリプロピレングリコール1モルと4,4′ジフ
エニルメタンジイソシアネート2モルの重合体
35wt%、4,4′ジフエニルメタンジイソシアネ
ート単体30wt%を加えて作成した。 ウレタンプレポリマーC 分子量1000のポリプロピレングリコール1モル
と4,4′ジフエニルメタンジイソシアネート2
モルの重合体45wt%、分子量3000のポリ(オキ
シプロピレン)ポリ(オキシエチレン)グリコー
ル1モルと4,4′ジフエニルメタンジイソシア
ネート2モルの重合体45wt%、4,4′ジフエニ
ルメタンジイソシアネート単体10wt%を加えて
作成した。 硬化剤は次のようにして作られた。 硬化剤A a ヘキサデシルアルコール 2.0% ステアリン酸 9.0 ヤシ油脂肪酸 1.5 b トリエタノールアミン 11.0 ジブチルチンジラウレート 1.0 水 残り a及びbをそれぞれ75℃に熱し、注意してかき混
ぜまがらbをaに加えて配合物を作る。 配合物 96% イソブタン/プロパン(70:30) 4 の割合でエアゾール容器に充填し、泡状硬化剤を
作つた。 硬化剤B a ジメチルシロキサン− グリコールコポリマー 1.0% トリエタノールアミン 3.8 ジメチルアミノエタノール 7.2 ソルビツト 9.5 トリエチレンジアミン 1.0 水 66.9 b ステアリン酸 4.3 蒸留ヤシ油脂肪酸 1.3 c イソブタン 5.0 aとbとを70℃に熱し、かき混ぜながらbをaに
加え、冷却し、それにcを加えエアゾール容器に
充填し、泡状硬化剤を作つた。 硬化剤C Na−CMC 4% グリセリン 15 メチルパラベン 0.15 プロピルパラベン 0.02 ジメチルアミノエタノール 7.2 トリエチレンジアミン 10 水 残り これらの成分を混合してクリーム状(ゲル状)硬
化剤を作つた。 硬化剤D ポリエチレンイミン 5% ジメチルアミノエタノール 45 エタノール 1.5 フレオン114 48.5 上記配合物をエアゾール容器に充填し、噴霧状硬
化剤を作つた。 基布としてガラス繊維製ラツセル編みのテープ
で、開口部として10〜500/m2、好ましくは50〜
200/m2を有し、厚さが0.4〜1.2mmであるものを
使用し、上述のウレタンプレポリマーA〜Cをそ
れぞれ塗布して包帯材料を作り、患部にストツキ
ネツトを付け、下巻材を巻き、その上にこの包帯
材料を巻きつけ、上述の硬化剤10gを包帯材料に
すり込み、ウレタンプレポリマーA〜Cと硬化剤
A〜Dの各種の組み合わせについて硬化時間を測
定して次の結果を得た。
【表】
〔考案の効果〕
本考案によれば、次に列挙するような種々の効
果を得ることができる。 (1) 貯蔵中は、硬化を促進する成分を含まないウ
レタンプレポリマーを塗布した基布と硬化剤と
が分離されているため、基布の硬化が進行せ
ず、極めて高い貯蔵安定性が得られ、保存期間
が長くなる。 (2) 硬化剤を基布の所望の個所に限定して塗りつ
けることができるから、モデリング作業時間を
自由に調整することができる。 (3) 基布のウレタンプレポリマーと硬化剤とが分
離しているから、ウレタンプレポリマーと硬化
剤の各成分を適宜選ぶことによつて所望の硬化
時間を得ることができる。 (4) 水分硬化型のキヤスト材のように水を使用す
る必要がないから、作業場を汚すことがなく、
また下巻材を濡らすこともない。 (5) 硬化剤は手袋なしに素手で扱うことができる
から、作業がしやすく、また従来のように術
者、患者の体や衣服に付着して後処理を必要と
するような面倒さが全くない。 (6) 基布の多層ロールそのものにではなく、患部
にわずか数層巻き付けた基布に硬化剤が適用さ
れるから、基布に対する硬化剤の浸透が良好
で、従来の水分硬化型キヤスト材などより強度
の高いものを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bは本考案の基布の異なる例の斜視
図、第1図cは基布を袋に封入したキヤスト材本
体の正面図、第2図a〜cは本考案の硬化剤の異
なる例の斜視図、第3図a〜eは本考案のキヤス
ト材を使用してギプスを形成する過程の説明図で
ある。 1,3,12……基布、2,4……ウレタンプ
レポリマー、6,8,10,14……硬化剤、1
8……水分不透過性気密袋、19……キヤスト材
本体。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 目の開いた繊維性基布に硬化を促進させる触
    媒成分を含まないウレタンプレポリマーを塗布
    したものを水分不透過性気密袋に封入した整形
    外科用キヤスト材本体と、前記ウレタンプレポ
    リマーを硬化させる硬化剤とからなり、少なく
    とも硬化剤が水、アルコール類、アミン類の1
    種以上の硬化反応剤及び硬化を促進させるスズ
    系触媒、鉛系触媒、アミン系触媒の1種以上を
    含むことを特徴とする整形外科用キヤスト材。 2 繊維性基布が天然繊維または化学繊維よりな
    る織物または編み物であることを特徴とする実
    用新案登録請求の範囲第1項記載のキヤスト
    材。 3 ウレタンプレポリマーがポリイソシアネート
    類とポリオール類とからなり、末端に2以上の
    イソシアネート基を有する単量体を10〜45%含
    有することを特徴とする実用新案登録請求の範
    囲第1項記載のキヤスト材。 4 硬化剤の使用時の状態が泡状、クリーム状、
    噴霧状であることを特徴とする実用新案登録請
    求の範囲第1項記載のキヤスト材。
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JPS63130031U JPS63130031U (ja) 1988-08-25
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JP2001269366A (ja) * 2000-01-21 2001-10-02 Nikkiso Co Ltd 繊維強化プラスチック材及びこれを用いたキャスト材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58175561A (ja) * 1982-01-20 1983-10-14 ハロルド・ビ−・カ−クパトリツク 整形外科用材料の形成用具
JPS6161816A (ja) * 1984-09-04 1986-03-29 Nissan Shatai Co Ltd ハニカム構造板の製造方法及びその製造装置

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