JPH0331553Y2 - - Google Patents

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JPH0331553Y2
JPH0331553Y2 JP1986151647U JP15164786U JPH0331553Y2 JP H0331553 Y2 JPH0331553 Y2 JP H0331553Y2 JP 1986151647 U JP1986151647 U JP 1986151647U JP 15164786 U JP15164786 U JP 15164786U JP H0331553 Y2 JPH0331553 Y2 JP H0331553Y2
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heat
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polyolefin foam
shrinkable polyolefin
coated
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、被覆硬質管体、より詳しくは、断
熱性、緩衝性および耐熱性等に優れ、緊密な密着
状態を維持しうる発泡材で被覆された被覆硬質管
体に関する。
〈従来の技術〉 従来、未架橋ポリエチレンを押出発泡させ、
筒状に形成すると共に、管体を容易に被覆できる
ように切開部が形成された発泡包装材で、各種金
属製管体が被覆されたものや、押出機を用い、
電線を樹脂で被覆するのと同様の手法により、銅
製等のパイプ外面を無架橋ポリエチレン発泡材で
被覆した発泡層を有するパイプ、さらには、架
橋した発泡ポリエチレンからなるテープ状架橋発
泡保温材で被覆されたものも知られている。
〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、上記の筒状の発泡包装材は、
切開部を有しているため、各種管体を覆つた後、
上記切開部を互いに接合して上記発泡包装材を固
定する必要があるだけでなく、各種形状の管体を
覆うには、太さや湾曲形状等の異なる非常に多品
種の発泡包装材を予め準備する必要があり、発泡
包装材の製造および取付作業が煩雑である。ま
た、管体のうち、継手部品や中間部品等の形状等
によつては、上記発泡包装材で覆うことができな
い場合が生じるので、発泡包装材の断熱性、緩衝
性等に基き管体を十分に保護することができな
い。さらには、上記発泡包装材は、未架橋である
ため、耐熱性が小さく、用途が制限されるという
問題がある。
また、上記の発泡層を有するパイプは、10φ
mm程度の小口径のものの製造には適するものの、
大口径のパイプ、パイプのジヨイント部や中間部
品等の表面に凹凸部を有するもの、複雑な形状の
もの、あるいは短いパイプや部品の被覆には適さ
ない。さらには、上記パイプを溶融押出にて被覆
するため、熱で軟化するプラスチツク製パイプを
被覆することができないだけでなく、発泡層が架
橋されていないたま、耐熱性が小さく、用途によ
つてはパイプを断熱保護できないという問題があ
る。
また、上記のテープ状保温材にあつては、保
温材を管体に巻き付けて固定するために、接着剤
が必要であつたり、取付作業性が悪い。また、上
記の保温材で管体を覆う場合、接合箇所や、保温
材の端面間等で隙間が生じたり、重なり部分が生
じる等の不都合が生じるので、管体を体栽よく密
着被覆することができないだけでなく、管体を十
分に保護することができないという問題がある。
〈目的〉 この考案は上記問題点に鑑みてなされたもので
あり、複雑な構造を有する硬質管体であつても容
易かつ緊密に被覆することができると共に、長期
間に亘り密着被覆状態を維持することができ、断
熱性、緩衝性および耐熱性等が大きく、保護効果
に優れた発泡材で被覆された被覆硬質管体を提供
することを目的とする。
〈問題点を解決するため手段〉 上記目的を達成するため、この考案の被覆硬質
管体は、硬質管体が、下記の性状を有する熱収縮
性ポリオレフイン系発泡材の熱収縮性被覆層によ
り被覆されていることを特徴とするものである。
発泡倍率10〜80倍、ゲル分率20〜55%、熱収縮
率30〜80%、および下記の関係式()を充足す
るもの。
3<A/B<50 ……() (式中、Aは熱収縮性発泡ポリオレフイン系発泡
材を135℃で加熱したとき加熱当初に現れる最大
収縮応力(g/cm2)を示し、Bは135℃で加熱し
たとき加熱開始後5分経過した時点での収縮応力
(g/cm2)を示す。以下、同じ) 〈作用〉 上記の構成よりなるこの考案は、熱収縮性ポリ
オレフイン系発泡材が、熱収縮当初の収縮応力と
熱収縮後の収縮応力との割合が、特定の値を示す
ので、熱収縮により硬質管体を密着被覆する場
合、硬質管体を速くしかも強く密着被覆すること
ができると共に、被覆後も、結束力が大きく、熱
収縮性ポリオレフイン系発泡材に弛みが生じるこ
とがない。また、オレフイン系ポリマーを素材と
しているので、可撓性、柔軟性が大きく、複雑な
形状を有する硬質管体に対しても熱収縮時の追従
性がよい。また、熱収縮性発泡ポリオレフイン系
発泡材は、架橋されて耐熱性、機械的強度等が大
きく、しかも抗張力を保持しているので、熱等の
外的影響を受けても管体に被覆された前記発泡材
が変形等することがないだけでなく、前記発泡体
の断熱性、緩衝性等に基き、前記硬質管体を保護
することができる。
〈実施例〉 以下に、添付図面に基き、この考案を詳細に説
明する。
第1図は、この考案の一実施例を示す断面図で
あり、被覆硬質管体は、合成樹脂からなる硬質円
筒状管体1が、上記性状を示す熱収縮性ポリオレ
フイン系発泡材2を熱収縮させることにより密着
被覆されていると共に、熱収縮性ポリオレフイン
系発泡材2の断熱性、緩衝性および耐熱性に基き
保護されている。
上記熱収縮性ポリオレフイン系発泡材2を構成
するオレフイン系ポリマーとしては、超低密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、超高分子量ポリエチレン等、各種のポリ
エチレン;塩素化ポリエチレン;エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−αオレフイン共重合体、アイオノ
マー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン
−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸
アルキルエステル共重合体、エチレン−メタクリ
ル酸アルキルエステル共重合体等のエチレンモノ
マーとの共重合体;エチレンと、架橋性ビニルシ
ラン、例えば、トリクロロビニルシラン、ジクロ
ロメチルビニルシラン、ジクロロジビニルシラ
ン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン等との共重合体等のエチレン系ポリマ
ー;ポリプロピレン、塩素化ポリプロピレン、ポ
リメチルペンテン等が例示できる。これらのオレ
フイン系ポリマーのうち、架橋効率のよい上記ポ
リエチレン、中でも、低密度ポリエチレン、およ
びエチレンと架橋性ビニルシランとの共重合体が
好ましい。なお、上記エチレンと架橋性ビニルシ
ランとの共重合体は、架橋性ビニルシランを0.01
〜5重量%、好ましくは、0.05〜1.5重量%共重
合させたものが好ましく、ランダム共重合体、グ
ラフト共重合体等のいずれの共重合体であつても
よい。また、上記オレフイン系ポリマーは、一種
または二種以上混合して用いられる。
また、上記オレフイン系ポリマーは、種々の分
子量のものが使用できるが、熱収縮時の応力を大
きくし、かつ熱収縮率を大きくする上で、メルト
インデツクス0.05〜4.0を有するものが好ましい。
メルトインデツクスが0.05未満であると、押出し
発泡時の発泡効率が低下し、4.0を越えると、熱
収縮時の収縮応力が小さくなり、緊密なシユリン
ク包装ができないだけでなく、体積やせ等の問題
が生じ易くなる。
また、上記オレフイン系ポリマーは、他の有機
高分子と併用してもよい。他の有機高分子として
は、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系ポリ
マー;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重
合体等のスチレン系ポリマー;ポリエステル、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ酢
酸ビニル;天然ゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴ
ム、ポリイソプレンゴム等の各種のゴム等が例示
できる。これらの有機高分子は、一種または二種
以上混合して50重量%以下の合で使用できる。
上記熱収縮性ポリオレフイン系発泡材2は、発
泡倍率10〜80倍を有している。発泡倍率が10倍未
満であると、緩衝性、断熱保温性等が十分でな
く、また80倍を越えると、シユリンク包装に際
し、折れ皺や折れ皺の残影が生じ外観体栽上好ま
しくないだけでなく、十分に機械的強度の大きい
ものが得られない。なお、上記発泡材2は、上記
オレフイン系ポリマーと、発泡剤と組合せて、公
知の方法により得られる。上記発泡剤としては、
アゾジカルボンアミドなどの分解型発泡剤なども
用いることもできるが、残留物や臭気がなく、金
属腐触性のない揮発性発泡剤、例えば、炭酸ガス
や、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等の
炭化水素、フレオン11、フレオン12等のフツ化炭
化水素等が好ましい。なお、上記発泡剤は、適宜
量、例えば、0.5〜5重量%用いられる。また、
上記発泡材2の発泡倍率は、上記オレフイン系ポ
リマーの押出温度、発泡剤の種類および使用量等
により調整することができる。
また、上記の熱収縮性ポリオレフイン系発泡材
2は、放射線照射等により架橋した架橋構造を有
しており、大きな機械的強度、耐熱性等を有して
いる。
上記架橋構造を有する発泡材2は、架橋度を示
しすゲル分率20〜55%を有している。上記ゲル分
率が20%未満であると、熱収縮時の収縮応力が小
さく、しかも耐熱性、機械的強度が十分でないた
め、熱収縮工程で体積収縮が大きくなつたり、気
泡の破泡や発泡材2の破れが生じ易くなる。ま
た、ゲル分率が55%を越えると熱収縮率が小さな
ものしか得られなくなる。
なお、上記架橋構造は、いかなる架橋手段によ
り形成されたものであつてもよいが、安全で操作
性よく、しかも架橋度を効率よく調整できる電子
線照射により架橋させたものが好ましい。また、
エチレンと架橋性ビニルシランとの共重合体を水
の存在下、縮合反応にて架橋させたものも、前記
架橋性ビニルシランの使用量により架橋密度を容
易に調整することができるので好ましい。
なお、電子線照射により発泡材2を架橋させる
には、照射線量として、1〜60Mrad、特に、3
〜40Mradのものが好ましい。
また、熱収縮性ポリオレフイン系発泡材2は、
熱収縮性を付与するため延伸されて形成されてお
り、熱収縮率30〜80%を有している。より詳しく
は、135℃において発泡材2の流れ方向に対して
30〜80%、発泡材2の幅方向に対して−15〜+15
%、特に、−7〜+7%のものが好ましい。流れ
方向の収縮率が30%未満であると、管体1をシユ
リンク包装することが困難であり、また80%は、
通常熱収縮性発泡材2を作製し得る限度である。
また幅方向の収縮率が上記範囲を外れると、体栽
よく熱収縮させることが困難である。なお、上記
幅方向の熱収縮率は、幅方向に延伸しなくとも得
られるものであり、シユリンク包装を行なう上で
実用的に許容しうる範囲でもある。また上記熱収
縮性ポリオレフイン系発泡材2は、二軸延伸され
ていてもよく、この場合、上記幅方向の延伸率と
同様の理由から流れ方向、幅方向に対して30〜80
%、15〜80%の熱収縮率を有していればよい。
なお、上記発泡材2は、上記熱収縮率を示すよ
うに、延伸倍率1.5〜5倍となるように延伸され
ているのが好ましい。この延伸は、上記発泡材2
の押出しと同時にすみやかに架橋を行なわしめ、
次いで発泡材2の流れ方向に一軸延伸するのが好
ましい。
また上記熱収縮性ポリオレフイン系発泡材2
は、用途に応じて適宜の厚みを有していてもよい
が、厚み0.3〜15mmのものが好ましい。厚みが0.3
mm未満であると緩衝性、断熱保温性等が十分でな
く、また15mmを越えると熱伝導性が低下するの
で、延伸加工や熱収縮時に迅速に加熱、冷却でき
なくなり、管体1を迅速にシユリンク包装できな
い等の問題が生じる。
そして、上記熱収縮性ポリオレフイン系発泡材
2は、熱収縮応力を測定すると、一般に、測定当
初に収縮応力のピーク値が現われ、その後収緒応
力が漸次低下する性質を示す。上記熱収縮性ポリ
オレフイン系発泡材2は、下記関係式()を充
足する必要があり、 3<A/B<50 ……() 好ましくは、3<A/B<30の範囲である。
上記A/Bが上記範囲を外れると、迅速かつタ
イトなシユリンク包装が困難となる。すなわち、
管体1の形状等により、密着包装するのが困難と
なつたり、発泡材2に弛みが生じたりする。
なお、A、B共に大きな値を有する熱収縮性ポ
リオレフイン系発泡材2を用いることにより、管
体1を緊密かつ長期に亘り密着包装状態を維持す
ることができる。
また、上記B値が小さいときには、シユリンク
包装時の加熱に伴い発泡材表面の摩擦係数が大き
くなると共に若干の粘着性も発現するので、管体
1やシユリンクトンネル内の搬送ローラとの接触
抵抗が増大し、均一なシユリンク包装ができず、
熱収縮性発泡材2の弛みや部分的な薄肉、時には
発泡材の破れも生じる。また過度な加熱条件では
気泡の形状が崩れ、包装物の外観体栽が低下する
と共に体積やせも大きくなる。一方、加熱不足で
は収縮が十分でないため、管体1と密着したもの
を得ることができず加熱条件の調整が困難とな
る。
上記の条件を満し、管体1を緊密かつ長期に亘
り密着包装状態を維持するには、熱収縮性ポリオ
レフイン系発泡材2が下記の関係式()を充足
するものが好ましい。
A×発泡倍率>4000(g/cm2) B×発泡倍率>400(g/cm2) ……() 上記式()において、A×発泡倍率の値が
4000未満であると、熱収縮当初の緊締力が小さ
く、また迅速な収縮が行なわれず、硬質管体1の
シユリンク包装が困難である。また、B×発泡倍
率の値が400未満であると、シユリンクトンネル
内で種々のトラブルを起こしたり、シユリンク包
装した後、硬質管体1を密着包装状態に維持する
のが困難な場合がある。
なお、前記性状を有する熱収縮性ポリオレフイ
ン系発泡材2は、前記発泡、架橋工程の後、下記
のロール延伸法により、延伸することにより、製
造することができる。すなわち、延伸は、第2図
に示すように、回転速度および表面温度が異な
り、所定間隔D離間して配設されていると共に、
半径r1を有し、発泡材13を加熱する第1のロー
ル11と、半径r2を有し、前記第1のロール11
を経た発泡材13を延伸すると共に冷却する第2
のロール12とからなる少なくとも一対のロール
11,12間で行なわれ、前記第2のロール12
の回転速度を前記第1のロール11よりも大きく
することにより、第1のロール11に送られてく
る厚みtを有する発泡材13を、厚みt0を有する
発泡材13に流れ方向に延伸する。
そして、前記発泡材13の延伸を、以下の関係
式を充足するように行なう。
O≦L<30t0 (なお、式中、Lは、第1のロール11表面
と、第2のロール12の半径r2に延伸後の発泡材
の厚みt0を加算した架空円筒表面との接線距離を
示す) 上記関係式においてLが上記範囲を外れると、
短時間内に急速な延伸が行なわれないばかりか、
短時間内に冷却ゾーンに移動させることができ
ず、発泡材の表裏面間で剪断ずれによる延伸も起
りにくい。したがつて、熱収縮応力が大きな熱収
縮性ポリオレフイン系発泡材2を得ることが困難
となる。なお、上記と同様の理由から、延伸工程
は、上記ロール11,12間の距離Dが、以下の
関係式を満足する条件で行なうのが好ましい。
0.5mm<D<70mm 上記のロール延伸法によれば、断熱保温性を有
する発泡材13を迅速に加熱、冷却することがで
き、しかも発泡材13の表裏面にも剪断力を作用
させて延伸でき、発泡材13内では分子配向のみ
ならず気泡の形状、気泡配列の配向も行なわれて
いるので、熱収縮応力の大きな熱収縮性ポリオレ
フイン系発泡材2を得ることができる。
また、上記ロール延伸法において、前記第1の
ロール11の温度は、発泡材13を構成するオレ
フイン系ポリマーの融点以上の温度、好ましく
は、オレフイン系ポリマーの融点よりも50℃を越
えない温度範囲に設定され、第2のロール12の
温度は、上記発泡材13を構成するオレフイン系
ポリマーの融点未満、特に100℃以下の温度に設
定される。
なお、上記の熱収縮性ポリオレフイン系発泡材
2は、他のフイルム、シートと積層されていても
よい。上記フイルム、シートの素材としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のオレフイン系ポ
リマー、ポリエチレンテレフタレート等のポリエ
ステル、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン等
のスチレン系ポリマー、ナイロン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン等、種々の合成樹脂フイ
ルム、シートが例示できる。また、上記のフイル
ム、シートは、非発泡、発泡のものであつてもよ
く、さらには、延伸されて、熱収縮性を有するも
のが好ましい。これらフイルム、シートとの積層
は、上記フイルム、シートの素材樹脂と共押出し
て熱融着により積層してもよく、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリウレタン等、適宜の接着剤
により積層してもよい。また、接着剤として、前
記放射線照射等により架橋する前記エチレン系ポ
リマーや、不飽和二重結合を有する樹脂、例え
ば、ポリブタジエン等の他、エポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリ
レートまたはこれらのメタクレート等を用いる
と、エチレン系ポリマーの架橋とともにこれらの
接着剤も架橋させることができるので、積層シー
トの一体性が大きくなる。
また、前記被覆硬質管体を構成する硬質管体1
は、金属、陶器、磁器、硬質合成樹脂等の硬質材
料で形成されていればよく、上記熱収縮性ポリオ
レフイン系発泡材2が、大きな断熱保温性、緩衝
性、耐熱性、機械的強度等を有すると共に、前記
の通り熱収縮応力が大きく、しかも柔軟性を有し
ているので、エアコン用ダクト、自動車用クーラ
ーダクト、空調機冷媒や熱媒用の管体、複雑な形
状を有する管体、各種配管や、パイプ状製品等の
硬質管体を緊密に密着被覆し、保護することがで
きる。特に、温調用機器、自動車用クーラーやこ
れらのダクトカバー等の空調用通気筒、配水管な
ど、結露が生じ易い配管部、あるいは、熱により
変形し易い合成樹脂製の管体を密着被覆して有効
に保護することができる。
この考案の被覆硬質管体は、上記の熱収縮性ポ
リオレフイン系発泡材2で、硬質管体1を熱シー
ル等により包囲し、100〜250℃程度の温度で熱収
縮させることにより得ることができる。なお、シ
ユリンク包装作業を円滑に行なうため、上記熱収
縮性ポリオレフイン系発泡材2に空気抜き用の
孔、切り目等を適宜数形成してもよい。また、上
記熱収縮性ポリオレフイン系発泡材2は、シート
状に限らず、熱収縮により硬質管体1を密着包装
するのに適した種々の大きさの筒状に予め形成し
ておいてもよく、各種の接着剤を用いて密着包装
してもよい。
〈考案の効果〉 以上のように、この考案によれば、熱収縮当初
の収縮応力と熱収縮後の収縮応力との割合が、特
定の値を有する熱収縮性ポリオレフイン系発泡材
を用いており、管体が複雑な形状を有するもので
あつても、シユリンク包装時にトラブルを起こす
ことなく、速くしかも強く熱収縮させることがで
きるので、被覆層と硬質管体との密着性に優れ
る。特に、高発泡倍率を有する熱収縮性ポリオレ
フイン系発泡材としても、硬質管体は、熱収縮直
後においては緊密にシユリンク包装されるととも
に、シユリンク包装後も、弛みが生じることなく
密着包装状態が維持される。また、取扱い中に破
損、飛散したり、損傷箇所が伝播し易い硬質のポ
リスチレン系発泡体とは異なり、上記発泡材が可
撓性、柔軟性を有するオレフイン系ポリマーを素
材としているので、エルボー部、ベント部、バル
ブ、ダンパー等の複雑な構造を有する部品等に対
しても、熱収縮時の追従性がよく、管体が容易か
つ緊密に被覆され、保護される。従つて、任意の
口径、形状を有するパイプに対しても容易に対応
でき、工場内または現場にて容易に密着被覆する
ことができるので、簡便性に優れている。また、
架橋されて大きな耐熱性、機械的強度および断熱
保温性等を有する前記発泡材で硬質管体被覆され
ているので、前記発泡材が熱媒等により変形する
ことがなく、各種管体が確実かつ長期に亘り保護
されるというこの考案特有の実用的効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示す断面図第2
図は熱収縮性ポリオレフイン系発泡材の延伸工程
を示す概略図である。 1……管体、2……熱収縮性ポリオレフイン系
発泡材。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 硬質管体が、下記の性状を有する熱収縮性ポ
    リオレフイン系発泡材の熱収縮被覆層により被
    覆されていることを特徴とする被覆硬質管体。 発泡倍率10〜80倍、ゲル分率20〜55%、 熱収縮率30〜80%、および下記の関係式
    ()を充足するもの。 3<A/B<50 ……() (式中、Aは熱収縮性発泡ポリオレフイン系発
    泡材を135℃で加熱したとき加熱当初に現れる
    最大収縮応力(g/cm2)を示し、Bは135℃で
    加熱したとき加熱開始後5分経過した時点での
    収縮応力(g/cm2)を示す) 2 熱収縮性ポリオレフイン系発泡材が、下記の
    関係式()を充足するものである上記実用新
    案登録請求の範囲第1項記載の被覆硬質管体。 A×発泡倍率>4000(g/cm2) B×発泡倍率>400(g/cm2) ……() 3 熱収縮性ポリオレフイン系発泡材が、エチレ
    ン系ポリマーからなる上記実用新案登録請求の
    範囲第1項記載の被覆硬質管体。 4 熱収縮性ポリオレフイン系発泡材が、電子線
    照射により架橋したものである上記実用新案登
    録請求の範囲第1項記載の被覆硬質管体。 5 熱収縮性ポリオレフイン系発泡材が、エチレ
    ンと架橋性ビニルシランとの共重合体を水分の
    存在下で架橋させて得られたものである上記実
    用新案登録請求の範囲第1項記載の被覆硬質管
    体。 6 管体が、合成樹脂製管体である上記実用新案
    登録請求の範囲第1項記載の被覆硬質管体。 7 管体が、空調用通気筒である上記実用新案登
    録請求の範囲第1項記載の被覆硬質管体。
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JPH0761695B2 (ja) * 1989-05-11 1995-07-05 三井東圧化学株式会社 熱収縮性ポリオレフィン複合シート

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JPS6356618U (ja) 1988-04-15

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